JP4803096B2 - 過給機の冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機の冷却装置に関する。
内燃機関のターボ過給機に、その回転をアシストするための電動機を設ける技術が知られている。このような電動機付きターボ過給機では、電動機の発熱により温度上昇し易いので、電動機を保護するため、電動機を冷却する必要がある。
特開平5−256155号公報には、電動機付きターボ過給機の電動機温度の上昇を防止するため、電動機のロータとステータとの間にオイルを導入する手段と、電動機への供給電流を減ずる手段とを備えた装置が開示されている。
特開平5−256155号公報 特表2001−527613号公報 特公平7−74612号公報 特許2836150号公報
しかしながら、上記従来の技術では、上記公報の図1に示されるように、オイルを専用のオイルタンクから供給している。このため、低温で粘度の高いオイルがロータとステータとの間に導入されるので、オイルの攪拌抵抗が大きく発生してターボの回転が妨げられ、ターボ効率が低下する。
また、上記従来の技術には、次のような問題もある。電動機付きターボ過給機では、排気ガス流量の少ない領域でのみ電動機を作動させ、所定の過給圧に達した後は、排気ガスのみでターボ過給機を作動させるのが普通である。このとき、電動機は連れ回り(空転)により、高速回転する。本発明者の知見によれば、電動機付きターボ過給機の電動機は、作動時(力行時)だけでなく、連れ回り時にも、電磁誘導現象により発熱する。このため、電動機連れ回り時にも、電動機の冷却が必要となる。
上記従来の技術では、オイルによる冷却では足りない場合に、電動機への供給電流を減ずることとしている。しかしながら、電動機連れ回り時には、初めから電動機に電流を供給していないので、供給電流を減ずることは当然ながらできない。つまり、上記従来の技術の方法は実施できない。
また、特許2836150号公報では、電動機のロータの高温強度をアップすることによってロータを保護する方法が提案されている。しかしながら、このような方法は、電動機出力が小さい場合に限られる。
また、特表2001−527613号公報には、電動機が両持ち軸受け方式である場合において、軸受室と電動機室とを分け、その境界にシールリングを設け、軸受室から電動機室へのオイルの侵入を防止する技術が開示されている。しかしながら、ターボが高速回転する場合、シールリングの摺動抵抗による大きな機械損失が生ずるという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、優れた冷却性能が得られる過給機の冷却装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、過給機の冷却装置であって、
内燃機関の排気ガスによって作動するタービンと、前記タービンによって駆動され、吸気を圧縮するコンプレッサとを有する過給機と、
冷却媒体を前記過給機へ供給する冷却媒体供給手段と、
前記過給機への前記冷却媒体の入口側において前記冷却媒体を冷却する冷却手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記冷却媒体の温度を検出または推定する冷却媒体温度取得手段と、
前記冷却媒体の温度に基づいて、前記冷却手段の作動を制御する冷却制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記冷却媒体は、前記内燃機関の潤滑油であることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記過給機の回転をアシストする電動機を備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記冷却媒体は、前記電動機のロータとステータとの間に入ることなく、前記ロータおよび/または前記ステータの端面に沿って流れることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
冷却すべき部位のうちの所定部位の温度上昇を事前に予知する予知手段と、
前記予知手段の予知結果に基づいて、前記冷却手段の作動を制御する予冷制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第7の発明は、第6の発明において、
前記予知手段は、アクセル開度変化率に基づいて前記予知を行うことを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、
前記予冷制御手段は、外気温、車速、前記過給機の回転速度、および前記タービンの入口ガス温度の少なくとも一つに基づいて、前記所定部位の温度上昇量を予測する温度上昇予測手段を含み、前記温度上昇予測手段の予測結果に基づいて前記冷却手段の作動を制御することを特徴とする。
また、第9の発明は、第6の発明において、
前記予知手段は、道路情報を取得する道路情報取得手段を含み、前記道路情報に基づいて前記予知を行うことを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関の過給機へ冷却媒体を供給するに際して、過給機への冷却媒体の入口側においてその冷却媒体を冷却手段によって冷却することにより、冷却媒体の温度を低下させることができる。このため、優れた冷却性能が得られ、過給機温度の過上昇を確実に防止することができる。
第2の発明によれば、上記冷却媒体の温度を検出または推定し、その冷却媒体の温度に基づいて、上記冷却手段の作動を制御することができる。このため、冷却媒体の温度に応じて、冷却手段での冷却量を必要十分な量に制御することができる。よって、過給機温度の過上昇をより確実に防止することができる。また、必要以上に低温で粘度の高い冷却媒体が過給機に供給されることを回避することができるので、過給機効率低下等の弊害を防止することもできる。
第3の発明によれば、上記冷却媒体を内燃機関の潤滑油(エンジンオイル)とすることができる。エンジンオイルは、ある程度の温度を有しているので、エンジンオイルを過給機の冷却媒体とすることにより、不当に低温で粘度の極めて高いオイルが過給機に供給されることがないので、過給機の回転が妨げられることがなく、過給機効率低下を確実に防止することができる。
第4の発明によれば、過給機の回転をアシストする電動機を備えたシステムにおいて優れた冷却性能が得られるので、電動機の発熱による温度過上昇を確実に防止することができる。
第5の発明によれば、上記冷却媒体を電動機のロータとステータとの間に侵入させることなく、ロータおよび/またはステータの端面に沿って上記冷却媒体を流すことができる。このため、オイル攪拌抵抗によってロータの回転(過給機の回転)が妨げられることがないので、高い過給機効率が得られる。また、端面からの伝熱により、電動機のロータやステータを効率良く冷却することができる。
第6の発明によれば、冷却すべき部位のうちの所定部位の温度上昇を事前に予知するとともに、その予知結果に基づいて、冷却手段の作動を制御することができる。このため、上記所定部位の温度が上がり始める前に、冷却媒体の温度を前もって低下させておくことができる。よって、上記所定部位の温度過上昇をより確実に防止することができる。
第7の発明によれば、アクセル開度変化率に基づいて、過給機の温度上昇を精度良く予知することができる。
第8の発明によれば、外気温、車速、過給機回転速度、およびタービン入口ガス温度の少なくとも一つに基づいて、上記所定部位の温度上昇量を予測し、その予測結果に基づいて冷却手段の作動を制御することができる。このため、冷却媒体温度に対する、外気温、車速、過給機回転速度、あるいはタービン入口ガス温度の影響を精度良く反映させることができ、より過不足の少ない適切な冷却性能を発揮させることができる。
第9の発明によれば、車両上で取得可能な道路情報に基づいて、過給機の温度上昇を精度良く予知することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。この内燃機関10は、車両(自動車)に搭載されているものとする。図示の内燃機関10は、直列4気筒型であるが、本発明では、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
内燃機関10の各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド12を介して、排気通路14へ流れる。本実施形態の内燃機関10は、モータ付きターボ過給機16を備えている。排気通路14の途中には、このモータ付きターボ過給機16(以下単に「ターボ過給機16」という)の排気タービン18が設けられている。排気タービン18の下流側には、排気ガスを浄化する触媒20が設置されている。
一方、吸気通路22には、エアクリーナ24を介して、空気が吸入される。この吸入空気は、ターボ過給機16の吸気コンプレッサ26で圧縮され、インタークーラ28で冷却された後、吸気マニホールド30によって分配されて各気筒に流入する。吸気マニホールド30の上流には、吸気を絞るスロットルバルブ32が設置されている。
排気マニホールド12と吸気マニホールド30との間には、排気ガスの一部をEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスとして吸気に混合するためのEGR通路34が設けられている。EGR通路34には、EGRガスを冷却するEGRクーラ36と、EGR量を制御するためのEGRバルブ38とが設置されている。
排気タービン18と吸気コンプレッサ26との間には、ターボ過給機16の回転をアシストするためのモータ(電動機)40が設置されている。排気タービン18、吸気コンプレッサ26およびモータ40の回転軸は、一体化しており、軸受42,44によって支持されている。
モータ40には、モータ40のコイルの温度(以下「モータ温度Tm」という)を検出するモータ温度センサ41が設置されている。モータ40には、バッテリー43に蓄えられた電力が、コントローラ/インバータ45を介して供給される。
内燃機関10のオイル(潤滑油)を冷却するエンジン用オイルクーラ46からは、軸受42,44にオイルを供給するためのターボ用オイル配管48が分岐している。ターボ用オイル配管48の途中には、軸受42,44に供給されるオイルを冷却するためのターボ専用オイルクーラ50が設置されている。
本実施形態では、ターボ専用オイルクーラ50は、空冷オイルクーラで構成されている。この場合、ターボ専用オイルクーラ50は、内燃機関10の熱影響を受けにくい位置に配置することが好ましく、更には走行風の当たり易い位置に配置することが好ましい。
ターボ専用オイルクーラ50の近傍には、ターボ専用オイルクーラ50へ送風する冷却ファン52が設置されている。
ターボ専用オイルクーラ50の下流側、つまりターボ過給機16へのオイル入口付近には、供給されるオイルの温度を検出する油温センサ54が設置されている。
本実施形態のシステムは、更に、ECU(Electronic Control Unit)60とを有している。ECU60には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータが電気的に接続されている。ECU60は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムにしたがって、各アクチュエータの作動を制御する。
図2は、ターボ過給機16の詳細な構造を示す断面図である。ターボ過給機16は、軸受42,44を保持するベアリングハウジング61と、排気タービン18のタービンホイール62を収納するタービンハウジング63と、吸気コンプレッサ26のインペラ64を収納するコンプレッサハウジング65とを備えている。ベアリングハウジング61は、モータ40のハウジングにもなっている。
軸受42,44には、回転軸66が支持されている。回転軸66は、モータ40のロータ67と、タービンホイール62と、インペラ64とに共通の回転軸になっている。ベアリングハウジング61には、回転軸66の軸方向の力を受けるスラスト軸受68が更に設置されている。また、タービンホイール62は、ナット69によって回転軸66に固定されている。
ロータ67は、回転軸66の外周側に設置された磁石70と、この磁石70を保持する磁石保持部71とを有している。また、ベアリングハウジング61内には、モータ40のステータ72が設置されている。ステータ72の外周側のベアリングハウジング61の壁部には、冷却水の通る水通路73が形成されている。
ベアリングハウジング61の外周部と、軸受42,44との間には、オイル通路74,75がそれぞれ形成されている。ターボ用オイル配管48からのオイルは、オイル通路74,75を通って、軸受42,44に供給される。このオイルは、軸受42,44を冷却した後、図2中に矢印で示すように、ロータ67側に向かい、ロータ67の端面76,77に沿って流れる。このオイルは、ロータ67の端面76,77を冷却した後、遠心力によって外周側に吹き飛ばされて、ステータ72のコイル巻き線部78,79を冷却する。
ステータ72のコイル巻き線部78,79を冷却した後のオイルは、ベアリングハウジング61に形成されたオイルドレーン通路81,82を通って排出される。
本実施形態では、排気ガス流量の少ない領域でモータ40を駆動することにより、ターボ回転速度を迅速に上昇させることができ、過給圧を迅速に高めることができる。このため、ターボラグを小さくすることができる。所定の過給圧に達した後は、モータ40の駆動は停止され、通常のターボ過給機と同様に、排気ガスのみでターボ過給機16を回転させる。このとき、モータ40は連れ回り(空転)により、高速回転する。
高速連れ回り時、モータ40は、電磁誘導現象により、特に磁石70の部分において発熱量が大きくなる。このため、一般に、ロータ67が高温となって材料強度が低下し易い。これに対し、本実施形態では、オイルによってロータ67の端面76,77を冷却することにより、熱伝導によって磁石70を効率良く冷却することができる。このため、ロータ67の温度が過上昇することを確実に回避することができ、高速回転時の遠心力によるロータ67の破損を確実に防止することができる。
また、本実施形態において、オイルは、ロータ67の端面76,77から遠心力によってステータ72のコイル巻き線部78,79へと吹き飛ばされるので、ロータ67とステータ72との隙間80にオイルが侵入することはない。このため、オイル攪拌抵抗によってロータ67の回転(ターボ過給機16の回転)が妨げられることがないので、高いターボ効率が得られる。
また、本実施形態では、ターボ専用オイルクーラ50を設けたことにより、エンジンオイルの温度にかかわらず、ロータ67を冷却するオイルの温度を十分に低くすることができる。更に、冷却ファン52を作動させることにより、ターボ専用オイルクーラ50の冷却量を増加させることもできる。このため、優れた冷却性能が得られ、厳しい条件下であっても、ロータ67を確実に保護することができる。
ところで、ターボ過給機16に供給されるオイルの温度が必要以上に低いと、オイルの粘度が高くなって軸受損失が増加する。そこで、本実施形態では、冷却ファン52の作動を以下のように制御することとした。
すなわち、本実施形態では、オイル通路74,75の入口でのオイル温度(以下「ターボ入口オイル温度」という)をT1、軸受42,44を冷却した後のオイル温度をT2、ロータ67を冷却した後のオイル温度をT3、ロータ67(磁石保持部71)の強度を十分に確保するため安全係数を乗じた所定の安全耐熱温度をT4としたとき、T4≧T3となるように、冷却ファン52を作動させる。
軸受42,44での温度上昇(T2−T1)、およびロータ67での温度上昇(T3−T2)は、ターボ回転速度に依存し、ターボ回転速度の上昇に伴って増大する。そこで、(T2−T1)および(T3−T2)とターボ回転速度との関係を予め調べておけば、ターボ回転速度から、T4≧T3を満足させるために必要なターボ入口オイル温度T1を求めることができる。そして、その求められたT1より、油温センサ54で検出される実際のターボ入口オイル温度Toilが大きい場合には冷却ファン52を作動させ、そうでない場合には冷却ファン52を停止させることとした。
[実施の形態1における具体的処理]
図3は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU60が実行するルーチンのフローチャートである。なお、本ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行されるものとする。図3に示すルーチンによれば、まず、ターボ回転速度Ntが読み込まれる(ステップ100)。本実施形態では、このターボ回転速度Ntは、モータ40に内蔵されたセンサによって検出されているものとする。
次いで、上記ステップ100で取得されたターボ回転速度Ntに基づいて、T4≧T3を満足させるために必要なターボ入口オイル温度T1が算出される(ステップ102)。本実施形態において、ECU60には、(T2−T1)および(T3−T2)とターボ回転速度Ntとの関係がマップとして記憶されているものとする。このステップ102では、そのマップを参照することにより、ターボ入口オイル温度T1が算出される。
続いて、油温センサ54で検出される実際のターボ入口オイル温度Toilが読み込まれる(ステップ104)。そして、このToilと上記T1とが比較され(ステップ106)、Toil≧T1である場合には、冷却ファン52が作動される(ステップ108)。一方、Toil<T1である場合には、冷却ファン52は停止される(ステップ110)。
以上説明したルーチンの処理によれば、Toil≧T1である場合には、冷却ファン52が作動することにより、ターボ専用オイルクーラ50での冷却量が増大する。その結果、Toil<T1となり、T4≧T3が実現されるので、ロータ67温度の過上昇を確実に防止することができる。
また、冷却ファン52を作動させなくてもロータ67を十分冷却できる場合には、冷却ファン52を停止させるので、ターボ入口オイル温度Toilが必要以上に低くなることを回避することができる。このため、ターボ過給機16の軸受損失の増大を防止することができる。
特に、本実施形態では、ターボ過給機16を冷却する冷却媒体として、内燃機関10のオイルを使用しているので、ターボ入口オイル温度Toilが不当に低温となることがない。このため、ターボ過給機16の軸受損失の軽減が図れる。
また、上述した実施の形態1においては、ターボ用オイル配管48およびオイル通路74,75が前記第1の発明における「冷却媒体供給手段」に、ターボ専用オイルクーラ50および冷却ファン52が前記第1の発明における「冷却手段」に、油温センサ54が前記第2の発明における「冷却媒体温度取得手段」に、それぞれ相当している。また、ECU60が図3に示すルーチンの処理を実行することにより前記第2の発明における「冷却制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図4乃至図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態のシステムは、図1および図2に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図4に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
本実施形態では、車両のアクセル開度変化率に基づいてロータ67の温度上昇を事前に予知し、冷却ファン52を予め作動させておくことにした。これにより、急加速時などの場合であっても、ロータ67温度の過上昇をより確実に回避し、ロータ67をより確実に保護することができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図4は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU60が実行するルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンによれば、まず、ターボ入口オイル温度Toil、ターボ回転速度Nt、タービン入口ガス温度Tg、モータ温度Tm、アクセル開度、アクセル開度変化率α、車速V、および外気温Taが読み込まれる(ステップ120)。
なお、モータ温度Tmは、前述したように、モータ温度センサ41によって検出されるコイル温度である。また、タービン入口ガス温度Tg、アクセル開度、車速V、および外気温Taは、それぞれ、図示しないセンサによって検出される。アクセル開度変化率αは、アクセル開度に基づいて算出される。
続いて、上記モータ温度Tmから、現在のロータ67温度Trが算出される(ステップ122)。モータ温度Tmと、ロータ67温度Trとの間には、相関が認められる。本実施形態では、その相関関係がマップとしてECU60に予め記憶されており、このステップ122では、そのマップに基づいて、ロータ67温度Trが算出(推定)される。
続いて、アクセル開度変化率αがゼロより大きいか否かが判別される(ステップ124)。その結果、α≦0であった場合、つまり機関負荷が一定あるいは減少傾向にある場合には、近い将来においてロータ67温度が上昇することはないと判断できる。この場合には、次に、上記ステップ122で算出されたロータ67温度Trと、実施の形態1で説明したロータ67の安全耐熱温度T4とが比較される(ステップ126)。そして、TrがT4を超える場合には、所定の冷却ファンマップに基づいて、冷却ファン52が作動される(ステップ128)。
図5は、上記冷却ファンマップを示す図である。上記ステップ128では、(Tr−T4)の値を図5中のΔTとして、冷却ファン負荷が算出され、その算出された負荷で冷却ファン52が駆動される。これにより、ロータ67温度Trが高い場合ほど、冷却ファン52による送風量を増大させて、ターボ入口オイル温度Toilを低下させることができる。このため、過不足のない適切な冷却性能が得られる。
これに対し、上記ステップ126においてTrがT4以下であると判別された場合には、冷却ファン52の作動は不要であると判断できるので、冷却ファン52が停止される(ステップ130)。
一方、上記ステップ124において、α>0であった場合、つまり機関負荷が増大傾向にある場合には、近い将来においてターボ回転速度が上昇するものと判断できる。軸受42,44での発熱量や、磁石70の発熱量は、ターボ回転速度が高いほど、大きくなる。また、機関負荷増大時には、モータ40を駆動して過給アシストが実行されるので、モータ40への通電量増加に伴う発熱量増加も予想される。このようなことから、α>0であった場合には、ロータ67温度が近い将来において上昇するものと判断できる。
そこで、この場合には、予測されるロータ67温度の上昇量が次のようにして算出される(ステップ132)。まず、ターボ回転速度の上昇に伴うロータ67の温度上昇分ΔTnが算出される。図6は、この温度上昇分ΔTnを算出するためのマップである。このマップによれば、現在のターボ回転速度Ntが高い場合ほど、温度上昇分ΔTnが大きく算出される。
上記ステップ132においては、次に、モータ通電量増加に伴うロータ67の温度上昇分ΔTiが算出される。図7は、この温度上昇分ΔTiを算出するためのマップである。このマップによれば、現在のモータ入力電流が高い場合ほど、温度上昇分ΔTiが大きく算出される。
上記ステップ132においては、更に、外気温Taによる補正分Aと、車速Vによる補正分Bと、タービン入口ガス温度Tgによる補正分Cとがそれぞれ算出される。図8は、外気温Taによる補正分Aを算出するためのマップである。外気温Taが高いほど、ターボ専用オイルクーラ50でのオイル冷却量が減少するので、ロータ67温度は上がり易くなる。この傾向を反映させるべく、図8のマップによれば、外気温Taが高い場合ほど、補正分Aが大きく算出される。
図9は、車速Vによる補正分Bを算出するためのマップである。車速Vが高いほど、走行風の影響により、ターボ専用オイルクーラ50でのオイル冷却量が増大するので、ロータ67温度は上がりにくくなる。この傾向を反映させるべく、図9のマップによれば、車速Vが高い場合ほど、補正分Bが小さく算出される。
図10は、タービン入口ガス温度Tgによる補正分Cを算出するためのマップである。タービン入口ガス温度Tgが高いほど、その熱がロータ67に伝熱し、ロータ67温度が上がり易くなる。この傾向を反映させるべく、図10のマップによれば、タービン入口ガス温度Tgが高い場合ほど、補正分Cが大きく算出される。
上記ステップ132の処理に続いて、近い将来のロータ67の温度予測値Tが次式により算出される(ステップ134)。
T=Tr+ΔTn+ΔTi+補正分(A+B+C) ・・・(1)
上記(1)式によれば、現在のロータ67温度Trに、温度上昇分および補正分を加算することにより、近い将来のロータ67の温度予測値Tが算出される。
続いて、上記ステップ134で算出された温度予測値Tと、安全耐熱温度T4とが比較される(ステップ136)。そして、TがT4を超える場合には、前述した図5に示す冷却ファンマップに基づいて、冷却ファン52が作動される(ステップ138)。この場合、(T−T4)の値を図5中のΔTとして、冷却ファン負荷が算出され、その算出された負荷で冷却ファン52が駆動される。
これに対し、上記ステップ136で、TがT4以下である場合には、上記ステップ126以下の処理が実行される。
以上説明したような図4に示すルーチンの処理によれば、近い将来にロータ67温度が上昇することが予見された場合には、その将来の温度予測値Tを算出し、その温度予測値Tが安全耐熱温度T4を超える場合には、冷却ファン52を前もって作動させることができる。つまり、現在のロータ67温度Trが安全耐熱温度T4を超えていなくても、冷却ファン52を作動させて、ターボ入口オイルを予冷しておくことができる。このため、例えば急加速に伴ってモータ40や軸受42,44等の発熱量が急増する場合のような厳しい条件においても、ロータ67温度の過上昇(急上昇)をより確実に回避することができ、ロータ67をより確実に保護することができる。
なお、本実施形態では、ロータ67の温度上昇をアクセル開度変化率αに基づいて事前に予知することとしているが、ロータ67の温度上昇を予知する方法はこれに限定されるものではない。例えば、車両上で取得し得る種々の道路情報に基づいて、内燃機関10の加速が要求されることとなる地点(以下、「加速ポイント」という)を予知することにより、ロータ67の温度上昇を予知するようにしてもよい。
すなわち、一般的な車両の走行環境の中には、交通の流れに乗った標準的な運転をしようとすれば、必然的に軽負荷状態からの加速が要求されることとなる加速ポイントが存在している。例えば、走行中の道路が平坦路から登坂路に変化する地点や、一般道から高速道への進入路は、そのような加速が求められる加速ポイントの一例である。
一方で、車両上では、ナビゲーション装置に記憶されている地図情報や、車外から提供される交通情報などに基づいて、加速ポイントを認識することが可能である。更に、ナビゲーション装置の車両位置特定機能を利用すれば、車両が加速ポイントを走行しているか否かを判断することも可能である。
そこで、車両上で取得し得る種々の道路情報に基づいて加速ポイントを特定するとともに、車両が加速ポイントに近づいてきたときに、冷却ファン52の作動を前もって開始させておくようにすれば、加速時のロータ67温度の過上昇をより確実に回避することが可能である。
なお、上記道路情報としては、例えば、以下のような事項が挙げられる。
1.自車前方に伸びている道路の直進距離
2.自車前方に存在するカーブの曲率
3.走行中の路面の状況(雪、凍結、ドライ、ウェット、舗装、未舗装など)
4.走行路の傾斜角
5.高速道路の進入路の位置情報
6.ユーザにより設定された加速ポイントの位置情報
上述した実施の形態2においては、ロータ67が前記第6の発明における「所定部位」に相当している。また、ECU60が、上記ステップ120および124の処理を実行することにより前記第6の発明における「予知手段」が、上記ステップ126〜138の処理を実行することにより前記第6の発明における「予冷制御手段」が、上記ステップ132および134の処理を実行することにより前記第8の発明における「温度上昇予測手段」が、それぞれ実現されている。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1におけるターボ過給機の詳細な構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 冷却ファンマップを示す図である。 ターボ回転速度の上昇に伴うロータの温度上昇分ΔTnを算出するためのマップである。 モータ通電量増加に伴うロータの温度上昇分ΔTiを算出するためのマップである。 外気温による補正分を算出するためのマップである。 車速による補正分を算出するためのマップである。 タービン入口ガス温度による補正分を算出するためのマップである。
符号の説明
10 内燃機関
16 ターボ過給機
18 排気タービン
26 吸気コンプレッサ
40 モータ
41 温度センサ
42,44 軸受
48 ターボ用オイル配管
50 ターボ専用オイルクーラ
52 冷却ファン
54 油温センサ
60 ECU
61 ベアリングハウジング
63 タービンハウジング
65 コンプレッサハウジング
66 回転軸
67 ロータ
70 磁石
71 磁石保持部
72 ステータ
74,75 オイル通路
76,77 端面
78,79 コイル巻き線部
80 隙間
81,82 オイルドレーン通路

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気ガスによって作動するタービンと、前記タービンによって駆動され、吸気を圧縮するコンプレッサとを有する過給機と、
    冷却媒体を前記過給機へ供給する冷却媒体供給手段と、
    前記過給機への前記冷却媒体の入口側において前記冷却媒体を冷却する冷却手段と、
    冷却すべき部位のうちの所定部位の温度上昇を事前に予知する予知手段と、
    前記予知手段の予知結果に基づいて、前記冷却手段の作動を制御する予冷制御手段と、
    を備えることを特徴とする過給機の冷却装置。
  2. 前記冷却媒体の温度を検出または推定する冷却媒体温度取得手段と、
    前記冷却媒体の温度に基づいて、前記冷却手段の作動を制御する冷却制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の過給機の冷却装置。
  3. 前記冷却媒体は、前記内燃機関の潤滑油であることを特徴とする請求項1または2記載の過給機の冷却装置。
  4. 前記過給機の回転をアシストする電動機を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の過給機の冷却装置。
  5. 前記冷却媒体は、前記電動機のロータとステータとの間に入ることなく、前記ロータおよび/または前記ステータの端面に沿って流れることを特徴とする請求項4記載の過給機の冷却装置。
  6. 前記予知手段は、アクセル開度変化率に基づいて前記予知を行うことを特徴とする請求項記載の過給機の冷却装置。
  7. 前記予冷制御手段は、外気温、車速、前記過給機の回転速度、および前記タービンの入口ガス温度の少なくとも一つに基づいて、前記所定部位の温度上昇量を予測する温度上昇予測手段を含み、前記温度上昇予測手段の予測結果に基づいて前記冷却手段の作動を制御することを特徴とする請求項記載の過給機の冷却装置。
  8. 前記予知手段は、道路情報を取得する道路情報取得手段を含み、前記道路情報に基づいて前記予知を行うことを特徴とする請求項記載の過給機の冷却装置。
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