図1を参照して、携帯端末10は、キー入力装置22およびタッチパネル入力装置24を含む。キー入力装置22またはタッチパネル入力装置24によって発呼操作が行われると、CPU20(プロセサまたはコンピュータと呼ばれることもある。)は、CDMA方式に対応する無線通信回路14を制御して発呼信号を出力する。出力された発呼信号は、アンテナ12から送出され、基地局を含む移動通信網に送信される。そして、通話相手が応答操作を行うと、通話可能状態が確立される。
通話可能状態に移行した後にキー入力装置22によって通話終了操作が行われると、CPU20は、無線通信回路14を制御して、基地局を含む移動通信網に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、CPU20は、通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、CPU20は、通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、CPU20は通話処理を終了する。
携帯端末10の電源がオンである状態で通話相手からの発呼信号がアンテナ12によって捉えられると、無線通信回路14は、着信をCPU20に通知する。CPU20は、着信通知に記述された発信元情報をLCDドライバ30に制御されるLCDモニタ32に表示させ、図示しない着信通知用のスピーカから着信音を出力する。キー入力装置22によって応答操作が行われると、通話可能状態が確立される。
通話可能状態では、次のような処理が実行される。通話相手から送信された変調音声信号(高周波信号)は、アンテナ12によって受信される。受信された変調音声信号は、無線通信回路14によって復調処理および復号処理を施される。これによって得られた受話音声信号は、スピーカ18から出力される。また、マイク16によって取り込まれた送話音声信号は、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理を施される。これによって生成された変調音声信号は、上述と同様、アンテナ12を利用して送信される。
また、タッチパネル入力装置24は、タッチパネルとそのタッチパネルの制御回路とから構成されており、指がタッチパネル入力装置24の表面に接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する静電容量方式と呼ばれる方式でタッチを検出する。なお、このタッチパネル入力装置24には、透明フィルムなどに電極パターンを形成することで、指が接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する、投影型の静電容量方式が採用されている。また、検出方式には、表面型の静電容量方式が採用されてもよいし、抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式および電磁誘導方式などであってもよい。
ここで、使用者がタッチパネル入力装置24の上面を指で触れる操作を「タッチ」と呼ぶことにする。一方、タッチパネル入力装置24から指を離す操作を「リリース」と呼ぶことにする。そして、タッチによって示された操作の開始位置の座標を「始点座標」、リリースによって示された操作の終了位置の座標を「終点座標」と呼ぶことにする。さらに、使用者がタッチパネル入力装置24の上面をタッチして、続けてリリースする操作を「タッチ操作」と呼ぶことにする。なお、タッチパネル入力装置24に対する操作は、指だけに限らずペンなどの先が細い形状をした棒で行うようにしてもよい。また、操作を行うために、専用のタッチペンなどを備えるようにしてもよい。
また、指などを使ってタッチする場合のタッチ位置は、タッチパネル入力装置24に触れている指の面積における重心がタッチ位置となる。ただし、タッチ位置をタッチパネル入力装置24に触れている指の面積における重心とするときに、使用者が意図していなくても触れている指の面積が変化することがある。そのため、使用者がタッチ位置を動かしていないと認識していても、CPU20では、タッチ位置が移動していると検出する。そこで、CPU20では、タッチ位置の移動量が微量(たとえば、LCDモニタ32の10dot以下)であれば、タッチ位置が変化していないと判断する。
キー入力装置22またはタッチパネル入力装置24によってネットワーク100を介するデータ通信操作が行われると、CPU20は、無線通信回路14を制御して地図サーバ110、音楽サーバ120または著名者サーバ130とのデータ通信を行う。
地図サーバ110は、HDD112とCPU114とを備え、HDD112には日本全国の地名と、その地名に対応するGPS(Global Positioning System)情報とから構成されるデータベースが記憶される。さらに、HDD112には、GPS情報に対応する地図画像も記憶される。なお、HDD112に記憶される地名と地図画像とは、日本国内だけに限らず全世界の地名と地図画像とが記憶されてもよい。
音楽サーバ120は、HDD122とCPU124とを備え、HDD122には様々な曲の音楽データと、その音楽データに対応する曲名、歌手および歌詞などから構成されるデータベースが記憶される。
著名者サーバ130は、HDD132とCPU134とを備え、HDD132には先述した歌手や作詞者や作曲者の名前、出身、誕生日および血液型などから構成されるデータベースが記憶される。なお、著名者サーバのデータベースには、俳優、政治家、歴史上の人物などプロフィールなどが含まれてもよい。
これによって、携帯端末10の使用者は、携帯端末10によって各サーバとのデータ通信を行うことで、現在位置に対応する地図画像、興味のある曲の歌詞または興味のある著名者のプロフィールなどの情報を得ることができる。
図2は携帯端末10の外観を示す外観図である。図2を参照して、携帯端末10は、板状に形成されたケースCを有する。図2では図示しないマイク16およびスピーカ18はケースCに内蔵される。内蔵されたマイク16に通じる開口op2は、ケースCの長さ方向一方の主面に設けられ、内蔵されたスピーカ18に通じる開口op1は、ケースCの長さ方向他方の主面に設けられる。つまり、使用者は、開口op1を通じてスピーカ18から出力される音を聞き、開口op2を通じてマイク16に音声を入力する。
キー入力装置22は、通話キー22a、メニューキー22bおよび終話キー22cの3種類のキーを含み、それぞれのキーは、ケースCの主面に設けられる。LCDモニタ32は、モニタ画面がケースCの主面に露出するように取り付けられ、さらにLCDモニタ32の上面には、タッチパネル入力装置24が設けられる。
使用者は、通話キー22aを押圧操作することで応答操作を行い、終話キー22cを押圧操作することで通話終了操作などを行う。さらに、使用者は、メニューキー22bを押圧操作することで、図3(B)に示すメニュー画面をLCDモニタ32に表示させる。そして、終話キー22cを長押しすることで携帯端末10の電源オン/オフ操作を行うことができる。
また、タッチパネル入力装置24は、LCDモニタ32の画面内の任意の位置を使用者が指示するためのポインティングデバイスである。タッチパネル入力装置24は、その上面を指で、押したり、撫でたり(スライドしたり)、触れたりされることにより操作されると、操作された操作位置の座標データを出力する。つまり、使用者は、タッチパネル入力装置24の上面を指で、押したり、撫でたり、触れたりすることによって、操作の方向や図形などを携帯端末10に入力することができる。
図3(A)−図3(C)は、LCDモニタ32の表示例を示す図解図である。図3(A)は、携帯端末10の待機状態を示す表示例である。図3(A)を参照して、LCDモニタ32には、状態表示範囲40および画像表示範囲42が表示される。状態表示範囲40には、アンテナ12の感度、バッテリィの残量および現在時刻などが表示される。画像表示範囲42には、たとえば携帯端末10が待機状態であれば、待機状態であることを示す画像データが表示される。また、実行された機能に応じて、画像表示範囲42には、様々な画像が表示される。なお、状態表示範囲40および画像表示範囲42については、他の表示例について同様であるため、他の表示例では簡単のため詳細な説明を省略する。
図3(B)は、メニュー画面を示す表示例である。メニュー画面は、メニューキー22bが押圧操作されると表示される。図3(B)を参照して、画像表示範囲42には、電話機能キー44、アドレス帳機能キー46、メール機能キー48、ブラウザ機能キー50、データフォルダ機能キー52およびツール機能キー54などが表示される。使用者は、任意の機能キーをタッチ操作することで、その任意の機能キーに対応する機能を実行させる。たとえば、電話機能キー44がタッチ操作されれば、LCDモニタ32には、電話機能の実行を示す画像(図3(C)参照)が表示される。
ここで、それぞれの機能キーがタッチ操作された場合の動作を簡単に説明する。電話機能キー44がタッチ操作されると、携帯端末10は、上述したとおり、電話機能が実行される。アドレス帳機能キー46がタッチ操作されると、携帯端末10は、登録されているアドレス帳を表示する。メール機能キー48がタッチ操作されると、携帯端末10は、図4(A)−図4(C)に示すメール機能を実行する。ブラウザ機能キー50がタッチ操作されると、携帯端末10はネットワーク100に接続し、地図サーバ110、音楽サーバ120または著名者サーバ130などのデータ通信によって得られた文字列や画像などをLCDモニタ32に表示する。
データフォルダ機能キー52がタッチ操作されると、携帯端末10はRAM28に記憶された画像データおよび音楽データなどが記憶されるデータフォルダの内容をLCDモニタ32に表示する。ツール機能キー54がタッチ操作されると、携帯端末10は、自身の設定(現在時刻、LCDモニタ32のコントラスト)を変更する画面をLCDモニタ32に表示する。
なお、カメラ機能やTVチューナ機能などの機能を備える携帯端末10であれば、メニュー画面には、さらに多くの機能キーが表示される。
図3(C)は、先述した電話機能キー44がタッチ操作された場合の表示例である。図3(C)を参照して、画像表示範囲42は、機能表示範囲56およびキー入力範囲58を含む。機能表示範囲56には、キー入力範囲58に含まれるキーがタッチ操作された結果が表示される。キー入力範囲58には、電話機能の入力キー群60が表示され、数字を入力する数字列入力キー(0〜9)や、着信履歴および発信履歴を表示するキーが含まれる。
たとえば、数字入力キーがタッチ操作されると、機能表示範囲56には、タッチ操作された数字入力キーに対応する数字列(電話番号)が表示される。そして、通話キー22aが押圧操作されると、携帯端末10は、入力された電話番号に対応する電話機との通話状態を確立するために、発呼信号を送信する。
なお、キー入力範囲58および機能表示範囲56については、電話機能やメール機能の他の機能など他の表示例について同様であるため、他の表示例では簡単のため詳細な説明を省略する。
図4(A)−図4(C)は、メール機能の表示例を示す図解図である。図4(A)は、図3(B)に示すメニュー画面において、メール機能キー48がタッチ操作された後に表示される画面である。図4(A)を参照して、画像表示範囲42には、新規作成キー70、受信ボックスキー72、送信ボックスキー74、新着メール問い合わせキー76およびメール設定キー78が表示される。新規作成キー70がタッチ操作されると、携帯端末10は新規メールを作成する画面をLCDモニタ32に表示する。受信ボックスキー72がタッチ操作されると、携帯端末10は受信したメール(受信メール)の一覧を表示する。送信ボックス74キーがタッチ操作されると、携帯端末10は送信したメール(送信メール)の一覧をLCDモニタ32に表示する。新着メール問い合わせキーがタッチ操作されると、携帯端末10は、図示しないメールサーバに対して、新規の受信メールが蓄積されているか否かを確認するデータ通信を行う。メール設定キー78がタッチ操作されると、携帯端末10はメール機能における設定(メールの自動受信設定など)を変更する画面を表示する。
図4(B)は、或る受信メールの内容を確認する場合の表示例である。図4(B)を参照して、電話機能と同様に、画像表示範囲42は、機能表示範囲56およびキー入力範囲58を含む。機能表示範囲56には、或る受信メールにおける情報(メールの受信時刻、差出人、件名など)と受信メールの本文が表示される。
キー入力範囲58には、メール機能の入力キー群80が表示され、文字を入力する文字入力キー、返信キー、転送キーおよびメニューキーなどが含まれる。たとえば、文字入力キーには、あ行文字入力キーが含まれる。あ行文字入力キーは、「あ、い、う、え、お」の文字を入力するためのキーであり、タッチ操作されると、あ行のそれぞれの文字を指定して入力することができる。たとえば、使用者は、タッチ操作を1度行えば、「あ」の文字を入力し、さらにもう一度、タッチ操作を行えば、「い」の文字を入力することができる。
機能表示範囲56に対して上下方向にスライドされると、機能表示範囲56の表示内容は上下方向にスクロールする。つまり、始点座標と終点座標とが異なる座標で示されると、表示内容がスクロールする。たとえば、始点座標が機能表示範囲56の上部、終点座標が機能表示範囲56の下部で示されれば、機能表示範囲56の表示内容は下方向にスクロールし、図4(C)に示すように、図4(B)では表示されていない受信メールの本文が表示される。また、図4(C)において、始点座標が機能表示範囲56の下部、終点座標が機能表示範囲56の上部で示されれば、機能表示範囲56の表示内容は上方向にスクロールし、図4(B)の表示状態に戻る。
また、図3(C)および図4(B)などで示されるキー入力範囲58において、キーが表示されていない位置にタッチ操作されると、文字入力キーの表示を隠し、返信キー、転送キーおよびメニューキーのみを表示する。さらに、携帯端末10は、文字入力キーが隠された状態で、キーが表示されていない位置にタッチ操作されると、文字入力キーが再び表示される。
なお、キー入力範囲58において、キーが表示されていない位置で上部から下部へのスライドに応じて文字入力キーを隠し、下部から上部へのスライドに応じて隠した文字入力キーを再表示するようにしてもよい。
ここで、この携帯端末10は、タッチパネル入力装置24に対するタッチ操作に応じて、LCDモニタ32に表示される文字列または画像と、その文字列または画像の関連情報を記憶し、その記憶した文字列をLCDモニタ32に表示されるデータ(文字列データ)などに対して容易に挿入(付加)する機能を備える。
たとえば、タッチによる始点座標およびリリースによる終点座標の座標に基づいて、受信メールの本文における文字列を選択すると、図5(A)に示すように、「佐藤」の文字列は選択された状態になる。さらに、図5(B)に示すように、選択された状態の文字列の表示座標(表示領域)内でタッチされ、あ行文字入力キーなどの表示座標内でリリースされると、図5(C)に示すように、ポップアップ82が表示される。このポップアップ82は、「佐藤」の文字列が、氏名、地名または曲名のいずれの種別であるかを使用者に選択させるためのGUI(Graphical User Interface)である。
図5(C)を参照して、このポップアップ82内には、氏名に対応するチェックボックス84a、地名に対応するチェックボックス84bおよび曲名に対応するチェックボックス84cが含まれる。以下、チェックボックス84a−84c(この後に記載される全てのチェックボックス)をまとめてチェックボックス84ということがある。
これらのチェックボックス84は、タッチ操作によって、チェックがある状態(有効)またはチェックがない状態(無効)が切り替えられる。つまり、チェックボックス84のそれぞれに対応するフラグがRAM28内に設けており、そのフラグによってチェックしたか否かを判断する。たとえば、各チェックボックス84に対応するフラグは、1ビットのレジスタで構成される。フラグが成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、フラグが不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。
たとえば、氏名に対応するチェックボックス84aにチェックがされると、CPU20は、「佐藤」の文字列が氏名であると判断する。
なお、チェックボックス84については、電話機能やメール機能の他の機能など他の図解図において同様であるため、他の図解図では簡単のため詳細な説明を省略する。
続いて、選択された文字列の種別が選択されると、図6(A)に示すように、ポップアップ82の表示が更新される。更新後のポップアップ82内には、氏名の関連情報として選択可能な、電話番号、アドレスの一覧と、それぞれに対応するチェックボックス84d、84eと、確定キー82aが表示される。つまり、ここでは、アドレス帳に登録されている「佐藤」の関連情報、つまり電話番号およびアドレスが選択可能である。なお、選択可能な関連情報は選択されたデータによって異なり、違う氏名であれば、アドレス帳に登録されている内容も変化する。
確定キー82aは、タッチ操作されると、チェックされたチェックボックス84に対応する関連情報を、終点座標で示された文字入力キーに対応付けてRAM28に一時記憶させる。つまり、アドレスに対応するチェックボックス84eにチェックがされ、確定キー82aがタッチ操作されると、あ行入力キーに関連付けて、「佐藤」の文字列とアドレス帳に登録されている「佐藤」のメールアドレスが一時記憶される。
なお、いずれのチェックボックス84にチェックがされないまま確定キー82aがタッチ操作されると、関連情報は記憶されず、選択された文字列のみが一時記憶される。また、選択された文字列のみを一時記憶する場合には、図5(C)に示すポップアップ82が表示された状態で、ポップアップ82の表示領域外をタッチ操作してもよい。この場合、図6(A)に示すポップアップ82が表示されず、図6(B)に示す表示となる。
そして、上述した一時記憶操作が終了すると、図6(B)に示すように、ポップアップ82の表示が消え、あ行文字入力キーの表示が変化する。
つまり、図5(B)に示すように、選択された文字列にタッチしてから、スライドして任意の文字入力キーでリリースすると、当該選択された文字列とその文字列の関連情報とは、任意の文字入力キーに対応するメモリアドレスに従って一時記憶される。以下、タッチした後にスライドし、リリースする操作をタッチアンドスライド操作と呼ぶ。
なお、リリースで示される文字入力キーは、あ行文字入力キーだけに限らず、か行文字入力キーやさ行文字入力キーなどの別のキーであってもよい。
そして、図9(B)に示すように、受信メールを転送するメール(転送メール)の本文に対して、一時記憶する記憶領域を示すメモリアドレスと対応する文字入力キー、ここではあ行文字入力キーの表示座標内にタッチされ、現在のタッチ位置が機能表示範囲56内に入ると、簡易ポップアップ88が表示される。この簡易ポップアップ88は、一時記憶された文字列および関連情報の一部を簡易的に表示するためのGUIである。そして、任意の場所でリリースされると簡易ポップアップ88の表示が消去され、一時記憶された文字列および関連情報は、転送メールの本文に挿入(付加)される。つまり、使用者は、簡易ポップアップ88によって関連情報の一部を確認したうえで、関連情報を挿入する位置を決めることができる。
また、一時記憶した文字列および関連情報は、挿入だけでなく、表示されている文字列に追記されてもよい。以下、一時記憶する記憶領域を示すメモリアドレスと対応する文字入力キーでタッチされ、一時記憶された文字列および関連情報を付加する操作を付加操作と呼ぶ。
なお、文字入力キーに、タッチして1秒経過すれば、簡易ポップアップ88が表示されるようにしてもよい。たとえば、あ行文字入力キーの表示座標内でタッチされ、1秒間経過すると、簡易ポップアップ88が表示される。また、簡易ポップアップ88が一時表示されている状態で、あ行文字入力キーの表示座標内でリリースされたとしても、あ行の文字は入力されない。
続いて、簡易ポップアップ88が表示されている状態で、転送メールの本文における任意の位置でリリースされると、図10(A)に示すポップアップ82によって一時記憶した内容が表示される。このポップアップ82には、一時記憶した「佐藤」の文字列および「佐藤」の関連情報であるメールアドレスと、それぞれの一時記憶されたデータに対応するチェックボックス84が表示され、さらに確定キー82aと削除キー82bが表示される。
図10(A)で示された確定キー82aは、タッチ操作されると、図10(B)に示すように、チェックされたチェックボックス84に対応するデータを、終点座標に基づいて機能表示範囲56に表示される文字列データに挿入する。また、削除キー82bがタッチ操作されると、チェックされたチェックボックスに対応するデータが削除される。
つまり、図9(B)に示すように、あ行文字入力キーから返信メールの本文における任意の座標にタッチアンドスライド操作すると、一時記憶された文字列およびその文字列の関連情報は、LCDモニタ32に表示された転送メールにおける本文の文字列データに対して、リリースによって示された終点座標に基づいて挿入される。
ここで、文字列を一時記憶する手順を詳細に説明する。図5(A)−図5(C)は、選択した文字列を一時記憶する手順を示す図解図である。図5(A)を参照して、機能表示範囲56に表示される受信メールの本文では、「佐藤」の文字列が選択されている。また、受信メールの本文において、「佐藤」の文字列を選択する手順は、図7(A)−図7(E)を用いて詳細に説明する。
図7(A)は、受信メールの本文に表示される一部の文字の表示座標を模式的に示した図解図である。図7(A)に示す「佐」の文字表示領域は図7(B)に示され、「藤」の文字表示領域は図7(C)に示される。図7(B)は、「佐」の表示座標を示す図解図である。図7(B)を参照して、縦軸方向に座標VCx1と座標VCx2とで示され、横軸方向に座標VCy1と座標VCy2とで示される領域が、「佐」の表示領域である。同じく、図7(C)は、「藤」の表示座標を示す図解図である。図7(C)を参照して、縦軸方向に座標VCx3と座標VCx4とで示され、横軸方向に座標VCy3と座標VCy4とで示される領域が、「藤」の表示領域である。なお、ここでは図示しないが、文字表示領域は、全角文字と半角文字とで大きさが異なる。
ここで、図7(D)を参照して、点aで示される座標は、図7(B)に示した「佐」の表示座標内に含まれ、点bで示される座標は、図7(C)に示した「藤」の表示座標内に含まれる。たとえば、タッチによって点aが始点座標として示され、リリースによって点bが終点座標として示された場合、つまり点aから点bの方向にスライドされると、図7(E)に示すように、始点座標によって示された「佐」の文字から、終点座標によって示された「藤」の文字は、選択された文字列となる。また、選択された文字列「佐藤」の表示色は変更される。したがって、使用者は、文字列を任意に選択することができる。なお、「佐」と「藤」との間にも文字が含まれる場合には、間にある文字も選択された文字列となる。
なお、任意の文字をタッチ操作することで、その任意の文字列を含む文字列が選択されるようにしてもよい。たとえば、ひらがなの文字がタッチ操作されると前後のひらがなの文字列が選択され、漢字の文字がタッチ操作されると前後の漢字の文字列が選択される。
図5(B)を参照して、選択された文字列「佐藤」から、あ行文字入力キーにタッチアンドスライド操作する様子を示す図解図である。選択された文字列「佐藤」をあ行文字入力キーと対応するメモリアドレスが示す記憶領域に一時記憶させる手順は、図8を用いて詳細に説明する。
図8は、図5(B)における領域R1を拡大した図解図である。図8を参照して、縦軸方向に座標VKx1と座標VKx2とで示され、横軸方向に座標VKy1と座標VKy2とで示される範囲が、あ行文字入力キーの表示領域である。点cで示される座標は、選択された文字列に含まれる「藤」の表示座標内に含まれる。点dは、あ行文字入力キーの表示座標内に含まれる。そして、点eで示される座標は、メール機能の入力キー群80におけるいずれのキーの表示座標内には含まれない。
タッチによって点cが始点座標として示され、リリースによって点dが終点座標として示される場合に、つまり点cから点dの方向にスライドされると、図5(C)に示すように、ポップアップ82が表示される。なお、タッチによって点cが始点座標として示され、リリースによって点eが終点座標として示される場合には、ポップアップ82が表示されない。
つまり、一時記憶操作として認識される始点座標および終点座標の位置を限定することで、使用者は、選択されたデータと一時記憶に利用する文字入力キーとを明確に認識して、タッチパネル入力装置24に対する操作を行うことができるようになる。
また、図6(B)を参照して、あ行文字入力キーの表示色は、他の文字入力キーとは異なる色で表示される。つまり、使用者は、1つのキーに、一時記憶した関連情報を読み出す機能と文字入力の機能とが設定されていることを認識できる。
次に、一時記憶した文字列および関連情報を転送メールの本文に挿入する手順を詳細に説明する。図9(A)、図9(B)、図10(A)および図10(B)は、一時記憶した文字列を転送メールの本文に挿入する手順を示す図解図である。図10(A)を参照して、キー入力範囲58で表示されるあ行文字入力キーは、他の文字入力キーとは異なる色で表示される。図10(B)を参照して、あ行文字入力キーから返信メールの本文を表示する領域にタッチアンドスライド操作する様子を示す図解図である。以下、一時記憶された文字列を返信メールにおける本文の文字列に挿入する手順を、図11(A)、(B)を用いて説明する。
図11(A)は、文字列データの最終位置を示すデータ「↓」の領域座標を示す図解図である。また、この最終位置を示すデータ「↓」の左側には、カーソル86が表示される。なお、図11(A)、(B)では、「↓」を模式的に図示しているが、実際には使用者は認識することができない。図11(A)を参照して、縦軸方向に座標VCx5と座標VCx6とで示され、横軸方向に座標VCy5と座標VCy26で示される領域が、「↓」の領域である。
図11(B)は、図9(B)における領域R2を拡大した図解図である。図11(B)を参照して、点gで示される座標は、「↓」の領域座標内に含まれる。点fで示される座標は、あ行文字入力キーの表示座標内に含まれる。そして、点hで示される座標は、メール機能の入力キー群80のそれぞれのキーにおける表示座標内には含まれない任意の点である。
ここで、タッチによって点fが始点座標として示され、リリースによって点gが終点座標として示される場合に、つまり点fから点gまでタッチアンドスライド操作されると、図10(A)に示すような、ポップアップ82が表示される。さらに、挿入する文字列または関連情報が選択されると、返信メール本文の「↓」の前、つまり文字列の最後に挿入される。そして、転送メールの本文を示す文字列において、文字列データの最終位置を示すデータ「↓」は、RAM28の記憶領域に格納される位置が変更される。なお、リリースによって点eが終点座標として示される場合には、ポップアップ82は表示されない。
つまり、付加操作として認識される始点座標および終点座標の位置を限定することで、使用者は一時記憶操作に利用した文字入力キーと、一時記憶した関連情報を挿入する位置とを明確に認識して、タッチパネル入力装置24に対する操作を行うことができるようになる。
これによって、受信メールでは一時記憶した文字列をタッチ操作によって選択し、選択した文字列から任意の文字入力キーにタッチアンドスライド操作することで、使用者は、選択した文字列およびその文字列の関連情報を一時記憶させることができる。さらに、転送メールを作成する場合に、使用者は、一時記憶に利用した文字入力キーにタッチし、挿入させる位置でリリースするタッチアンドスライド操作をすることで、一時記憶した文字列または関連情報を挿入することができる。
また、使用者が、あ行の文字を入力する場合には、あ行文字入力キーの表示座標内でタッチしてから1秒経過する前にリリースすればよい。なお、閾値とした1秒の値は、任意に変更可能であり、2秒以上であってもよいし、1秒より短い時間であってもよい。これによって、文字入力の機能と一時記憶の機能とを両立させることができる。
なお、関連情報のみを一時記憶するようにしてもよい。また、ポップアップ82の右上に表示された「×」マークがタッチ操作されると、ポップアップ82は消去される。つまり、文字列およびその文字列の関連情報を一時記憶する操作、一時記憶した関連情報を挿入する操作は、ポップアップ82の表示が消去されると、キャンセルされる。
さらに、各文字入力キーに対して優先順位を設け、文字列が選択された状態で、機能表示範囲56からキー入力範囲58にタッチアンドスライド操作されると、優先順位の高い文字入力キーから順番に選択された文字列の関連情報を一時記憶するようにしてもよい。たとえば、あ行文字入力キーの優先順位が一番高く設定される場合に、機能表示範囲56からキー入力範囲58にタッチアンドスライド操作されると、あ行文字入力キーに対応するメモリアドレスに従って関連情報が一時記憶される。また、機能表示範囲56から任意の文字入力キー、または選択された文字列からキー入力範囲58にタッチアンドスライド操作がされても、一時記憶操作としてもよい。
そして、1つの文字入力キーに対応付けて関連情報が一時記憶されている状態で、キー入力範囲58から機能表示範囲56にタッチアンドスライド操作されると、転送メールなどの本文に、1つの文字入力キーに対応付けて一時記憶された関連情報が追記されるようにしてもよい。たとえば、あ行文字入力キーに対応付けて関連情報が一時記憶されて場合に、キー入力範囲58から機能表示範囲56にタッチアンドスライド操作されると、あ行文字入力キーに対応付けて一時記憶された関連情報が、転送メールの本文に追記される。さらに、一時記憶した関連情報が対応付けられる文字入力キーから機能表示範囲56、またはキー入力範囲58から転送メールの本文にタッチアンドスライド操作がされても、付加操作としてもよい。
ここで、LCDモニタ32の表示を構成する複数のレイヤについて説明する。具体的には図12(A)−図12(C)に示すように、3つのレイヤ(最上層、中間層、最下層)が重ねて設けられ、仮想空間において、視点側(使用者)に最上層が設けられ、視点から離れる方向に、中間層および最下層が順次配置される。図12(A)に示す最上層には、ポップアップ82および簡易ポップアップ88が描画される。ただし、最上層には、何も描画されない場合もある。また、図12(B)に示す中間層には、キー入力範囲58に含まれるキーが描画される。そして、図12(C)に示す最下層には、機能表示範囲56に表示されるメール本文および状態表示範囲40含まれるアンテナ12の感度、バッテリィの残量および現在時刻などが描画される。ただし、メール本文の一部は、中間層によって隠される場合がある。
したがって、キー入力範囲58において、キーが表示されていない位置にタッチ操作して文字入力キーの表示を隠すと、中間層に表示されるキー入力範囲58が隠されるため、最下層に表示されるメール本文の全てが表示されるようになる。さらに、一時記憶する場合や挿入する場合に、タッチアンドスライド操作が行われると、最上層にポップアップ82が表示される。
図13は、RAM28のメモリマップを示す図解図である。図13を参照して、RAM28のメモリマップ300には、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304が含まれる。プログラムおよびデータの一部は、フラッシュメモリ26から一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、RAM28に記憶され、そしてCPU20などで処理される。
プログラム記憶領域302は、携帯端末10を動作させるためのプログラムを記憶する。携帯端末10を動作させるためのプログラムは、全体処理プログラム310、受信メール処理プログラム312、選択処理プログラム314、一時記憶処理プログラム316、転送メール処理プログラム318および読み出し処理プログラム320などによって構成される。全体処理プログラム310は、電話機能やメール機能などの携帯端末10の機能を実行するためのプログラムである。
受信メール処理プログラム312は、受信メールの表示中に行われたタッチ操作を処理するためのプログラムであり、たとえば、選択された文字列に対する一時記憶操作などを処理する。選択処理プログラム314は、受信メール処理プログラム312のサブルーチンであり、受信メール本文の文字列などを選択する操作が行われたときに実行されるプログラムである。一時記憶処理プログラム316は、受信メール処理プログラム312のサブルーチンであり、選択された文字列およびその文字列の関連情報に対する一時記憶操作を処理するプログラムである。
転送メール処理プログラム318は、転送メールの表示中に行われた操作を処理するためのプログラムであり、たとえば、一時記憶した文字列や関連情報を読み出す操作などを処理する。読み出し処理プログラム320は、転送メール処理プログラム318のサブルーチンであり、一時記憶したデータを読み出し、付加操作を処理するプログラムである。なお、図示は省略するが、携帯端末10を動作させるためのプログラムは、通話を行うためのプログラム、作成した転送メールを送信するプログラム、ネットワーク100を介して各サーバとデータ通信を行うためのプログラムなども含む。
データ記憶領域304には、操作データバッファ330、選択範囲データバッファ332およびダウンロードデータバッファ334が設けられる。また、データ記憶領域304には、タッチ座標マップデータ336、表示データ338、検索テーブルデータ340、アドレス帳データ342、メールデータ344、フォルダデータ346一時記憶データ348が記憶されるとともに、タッチフラグ350およびタッチ間隔カウンタ352が設けられる。
操作データバッファ330は、タッチパネル入力装置24の操作結果を記憶するためのバッファであり、たとえば現在のタッチ位置、始点座標および終点座標などを格納する。選択範囲データバッファ102bは、文字列または画像を選択する処理が実行されたときに、選択された文字列または画像の表示座標と、文字列データまたは画像のメモリアドレスとを格納するためのバッファである。ダウンロードデータバッファ334は、各サーバとのデータ通信によって取得した文字列や画像を、データフォルダに保存するまでの間、記憶するためのバッファである。
タッチ座標マップデータ336は、タッチパネル入力装置24に対して行われた操作、たとえば始点座標によって示された位置と、LCDモニタ32の表示座標とを対応付けるためのマップデータである。よって、CPU20は、タッチ座標マップデータ336に基づいて、タッチパネル入力装置24に対して行われた操作の結果をLCDモニタ32の表示と対応付けることができる。
表示データ338は、携帯端末10の機能毎にLCDモニタ32に表示する画像や文字列のデータである。たとえば、表示データ338には、メール機能表示データ338aなどが含まれる。メール機能表示データ338aは、メールメニューキーデータ354、キー入力領域データ356およびメール表示領域データ358などから構成される。メールメニューキーデータ354は、図4(A)などに示すメールメニュー画面に含まれる各キーのデータである。キー入力領域データ356は、図4(B)などで示されるキー入力範囲58のメール機能の入力キー群80のデータである。
具体的には、図15(A)を参照して、キー入力領域データ356は、あ行文字入力キー表示データ370およびか行文字入力キー表示データ372などから構成される。あ行文字入力キー表示データ370は、図4(B)などに示されるあ行文字入力キーの表示データであり、さらに、あ行文字入力キー表示データ370は、あ行表示座標データ370a、あ行表示画像データ370bおよびあ行対応メモリアドレスデータ370cから構成される。
あ行表示座標データ370aは、図8で示した座標VKx1、座標VKx2、座標VKy1および座標VKy2の表示座標のデータである。あ行表示画像データ370bは、あ行文字入力キーを表示するために必要な画像データであり、ひらがなの「あ」を表す画像である。あ行対応メモリアドレスデータ370cは、図18(B)に示す一時記憶データ348におけるメモリアドレスのデータである。
か行文字入力キー表示データ372は、図4(B)などに示されるか行文字入力キーの表示データである。また、か行文字入力キー表示データ372を構成する、か行表示座標データ372a、か行表示画像データ372bおよびか行対応メモリアドレスデータ372cのそれぞれのデータは、あ行文字入力キー表示データ370の構成と同じであるため、詳細な説明は省略する。
メール表示領域データ358は、受信メール、返信するメール(返信メール)および転送メールなどの本文に含まれる文字列を表示するデータなどから構成される。
具体的には、図15(B)を参照して、メール表示領域データ358は、件名情報表示データ374および本文情報表示データ376などから構成される。件名情報表示データ374は、メールの件名を表示するために必要な文字列や表示座標などのデータである。本文座標データ376は、メールの本文を表示するために必要な文字列や表示座標などのデータであり、表示されるメールによって構成されるデータが異なる。たとえば、図4(B)などに示される受信メールがLCDモニタ32に表示される場合に、本文座標データ376は、本文表示座標データ376a、「佐」の表示データ376bおよび「藤」の表示座標データ376cなどから構成される。
本文表示座標データ376aは、図4(B)などに示される受信メールの本文を表示するための表示座標のデータである。「佐」の表示データ376bは、文字「佐」を表示するためのデータであり、「佐」の表示位置を示す「佐」の表示座標データ380、「佐」を表す画像である「佐」の表示画像データ382および「佐」を示す文字列としてのデータである「佐」の文字列データ384から構成される。また、「佐」の表示座標データ380は、図7(B)示した座標VCx1、座標VCx2、座標VCy1および座標VCy2の表示座標のデータである。
「藤」の表示データ376cは、文字「藤」を表示するためのデータであり、データ構成は、「佐」の表示データ142bと同様であるため、詳細な説明は省略する。ただし、「藤」の表示座標データ386は、図7(C)示した座標VCx3、座標VCx4、座標VCy3および座標VCy4の表示座標のデータである。
なお、本文表示座標データ376に示すメールの本文の表示座標内には「佐」の表示座標データ380および「藤」の表示座標データ386などが含まれる。
図14に戻って、検索テーブルデータ340は、選択されたデータの関連情報を取得するために必要なメモリアドレスおよび各サーバのIPアドレスから構成されるテーブルデータである。具体的には、図16を参照して、検索テーブルでは、種別の欄には氏名、地名、曲名および画像が記憶される。また、検索先の欄には、種別に対応する検索先のデータ名が記憶される。たとえば、氏名であれば、アドレス帳データ342および著名者サーバ130が記憶される。地名であれば、地図サーバ110が記憶される。曲名であれば、音楽データ402(図18(A)で後述)および音楽サーバ120が記憶される。画像であれば保存画像データ400(図18(A)で後述)が記憶される。
そして、メモリアドレス/IPアドレスの欄には、検索先のメモリアドレスまたはIPアドレスが記憶される。つまり、氏名に対応して、アドレス帳データ342のメモリアドレスとして「0X4000000−0X4FFFFFF」と、著名者サーバ130のIPアドレスとして「IP:210.146.180.***」とが記憶される。また、地名に対応して地図サーバのIPアドレスとして「IP:210.146.181.***」が記憶される。さらに、曲名に対応して、音楽データ402のメモリアドレス「0X6000000−0X6FFFFFF」と、音楽サーバ120のIPアドレスとして「IP:210.146.182.***」とが記憶される。そして、画像に対応して、保存画像データ400のメモリアドレスとして「0X5000000−0X5FFFFFF」が記憶される。なお、本実施例ではIPアドレスは「IP:」から始まり、メモリアドレスは「0X」から始まる。
図14に戻って、アドレス帳データ342は、使用者によって登録された人物の電話番号などから構成される。具体的には、図17を参照して、アドレス帳には、氏名、電話番号、メールアドレス、グループ、住所、誕生日、性別、血液型およびURL(Uniform Resource Locator)が記憶される。氏名の欄にはアドレス帳データ342に登録される人物の名前が記憶される。電話番号の欄には、氏名の欄に対応して電話番号が記憶される。メールアドレスの欄には、氏名の欄に対応してメールアドレスが記憶される。グループの欄には、使用者によって設定されたグループが記憶される。本実施例では、グループとして「友人」、「会社」および「その他」などが設定される。このグループは、アドレス帳データ342をLCDモニタ32に表示させる際に利用される。たとえば、「友人」のグループのみを表示させる場合には、グループの欄に「友人」が記憶されているデータのみが抽出され、LCDモニタ32に表示される。
住所の欄には、氏名の欄に対応して住所が記憶される。誕生日の欄には、氏名の欄に対応して誕生日が記憶される。性別の欄には、氏名の欄に対応して性別が記憶される。なお、本実施例では、「男」または「女」で示される。血液型の欄には、氏名の欄に対応して血液型が記憶される。URLの欄には、誕生日の欄には、氏名の欄に対応して公開されているホームページのURLなどが記憶される。
また、本実施例では、電話番号、メールアドレス、グループ、住所、誕生日、性別、血液型およびURLは、氏名の関連情報として扱われる。なお、アドレスデータに「NULL」が記憶されている項目は、選択可能な関連情報として表示されない。つまり、選択可能な関連情報であるか否かの判断は、「NULL」によって判断される。
図14に戻って、メールデータ344は、受信メールのデータおよび送信メールのデータなどから構成される。また、本文表示データ376を構成する文字のデータはメールデータ344から読み出される。
フォルダデータ346は、データフォルダ機能によって記憶されたデータから構成されており、データフォルダ機能キー52がタッチ操作されたときに、読み出される。図18(A)を参照して、フォルダデータ346は、保存画像データ400および音楽データ402からなどから構成されている。保存画像データ400は、ブラウザ機能などによってダウンロードして保存された画像や、メール機能によって送受信された画像データなどから構成される。具体的には、ダウンロードした画像データは、地図画像データ400aおよびその地図画像データ400aのメタデータから構成される地図画像メタデータ400bなどである。地図画像メタデータ400bを構成するメタデータとしては、地図画像のタイトル、地図画像の作成日、その代表的な地名の位置を示すGPS情報および地図画像のデータサイズなどである。また、地図画像のタイトルは、その地図画像によって示される代表的な地名である。
また、送受信された画像データは、写真画像データ400cおよびその写真画像データ400cのメタデータから構成される写真画像メタデータ400dなどである。写真画像メタデータ400dを構成するメタデータとしては、写真画像のタイトル、撮影日および地図画像のデータサイズなどである。
ここで、本実施例では各画像データに対応するメタデータは、画像の関連情報として扱われる。つまり、地図画像メタデータ400bまたは写真画像メタデータ400dから、画像の関連情報が取得される。
なお、携帯端末10にカメラ機能を設け、そのカメラ機能によって撮影された写真データによって保存画像データを構成するようにしてもよい。
音楽データ402は、ブラウザ機能などによってダウンロードして保存された音楽データから構成される。具体的には、ダウンロードした音楽データは、第1音楽データ402aおよび第1音楽データ402aのメタデータから構成される第1音楽メタデータ402b、第2音楽データ402cおよび第2音楽データ402cのメタデータから構成される第2音楽メタデータ402dなどから構成される。第1音楽データ402aおよび第2音楽データ402cが音楽プレイヤ機能などによって再生処理を施されると、図示しないスピーカから音楽を出力する。第1音楽メタデータ402bおよび第2音楽メタデータ402dは、それぞれ第1音楽データ402aおよび第2音楽データ402cに対応しており、構成するメタデータとしては、歌手名、作詞/作曲者、曲名および歌詞などである。
ここで、本実施例では、曲名の関連情報として、歌手名、作詞/作曲者および歌詞が選択できる。さらに、曲名の関連情報は、第1音楽メタデータ402bおよび第2音楽メタデータ402dから読み出される。
すなわち、使用者は、地図画像メタデータ400b、写真画像メタデータ400d、第1音楽メタデータ402bおよび第2音楽メタデータ402dを構成するメタデータを関連情報として活用することができる。
なお、第1音楽メタデータ402bおよび第2音楽メタデータ402dを構成するメタデータとしては、音楽データのデータサイズ、ビットレート、アルバムタイトルなどが含まれてもよい。また、各メタデータは、対応するデータに含まれる構成であってもよい。
図14に戻って、一時記憶データ348は、一時記憶された文字列およびその文字列の関連情報などのデータである。また、一時記憶データ348のメモリアドレスとしては、図18(B)を参照して、0X9000000−0X9000FFF、0X9001000−0X9001FFF、0X9002000−0X9002FFF、…などで示される。このメモリアドレスは、16進数で表現されており、FFF(16)は、4095(10)である。つまり、000(16)〜FFF(16)は、0(10)〜4095(10)である。また、「0X9000000−0X9000FFF」はあ行文字入力キーに対応し、あ行対応アドレスデータ370cとして記憶され、「0X9001000−0X9001FFF」はか行文字入力キーに対応し、か行対応アドレスデータ372cとして記憶される。つまり、1つの文字入力キーには、4096個のメモリアドレスが割り当てられている。
ここで、メモリアドレスについて具体的に説明する。メモリアドレスの1アドレスには、1バイトのデータを記録することができる。したがって、1つの文字入力キー毎に4096バイトの関連情報を一時記憶させることができる。本実施例では、1つの文字入力キーに20個の関連情報を一時記憶することができ、1個の関連情報の最大データサイズは、約200バイトとなる。
また、1バイトは半角1文字分に相当し、2バイトは全角1文字分に相当する。よって、関連情報が文字列であれば、1個の関連情報は半角200文字、全角100文字までとなる。なお、1つの文字入力キーに割り当てられるメモリアドレスの数および1個の関連情報の最大データサイズは、任意に変更できるようになっていてもよい。
図14に戻って、タッチフラグ350は、タッチパネル入力装置24にタッチしているか(触れているか)否かを判断するフラグである。たとえば、タッチフラグ350は、1ビットのレジスタで構成される。タッチフラグ350が成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、タッチフラグ350が不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。タッチ間隔カウンタ352は、タッチされてからの時間をカウントするためのカウンタである。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域304には、文字変換を行うための辞書データなどが記憶されるとともに、携帯端末10の動作に必要な他のカウンタやフラグも設けられる。
続いて、地図サーバ110、音楽サーバ120および著名者サーバ130のそれぞれに記憶されているデータベースについて説明する。図19を参照して、地図サーバ110のデータベースには、都道府県、市・区、町名、番地、号およびGPS/メモリアドレスが記憶される。また、地図サーバ110のデータベースでは、同じ行に記憶される都道府県、市・区、町名、番地、号によって住所を示す。
都道府県の欄には京都府などの都道府県名が記憶される。市・区の欄には都道府県名に対応して市・区が記憶される。たとえば、京都府内であれば京都市左京区、京都市中京区などが記憶される。町名の欄には、市・区の欄に対応して町名が記憶される。たとえば、京都市中京区であれば、西三方堀川町および相生町などが記憶される。丁目の欄には、町名の欄に対応して、たとえば512などが記憶される。番地の欄には、丁目の欄に対応して番地(数)が記憶される。号の欄には、番地に対応して号(数)が記憶される。ただし、番地および号は町名によって存在しない場合がある。この場合、番地および号には、存在しないことを表す「−」が記憶される。
GPS/メモリアドレスの欄には、都道府県、市・区、町名、番地、号によって示された住所に対応するGPS情報とGPS情報に対応する地図画像データが記憶されているメモリアドレスを記憶する。たとえば、「京都府−京都市中京区−西三方堀川町−512」に対応するGPS情報は「35°00′37.29″N 135°45′05.14″E」である。「35°00′37.29″N」は「北緯35度00度37分29秒」を表し、「135°45′05.14″E」は「東経135度45度05分14秒」を表す。また、Nは北緯、Eは東経を意味する。さらに、日本国内のGPS情報には含まれないが、Sは南緯、Wは西経を意味する。そして、メモリアドレスは、「0XD0000001」などであり、このメモリアドレスは地図画像データが記憶されるHDD112のメモリアドレスを示す。
ここで、本実施例では、地名は都道府県、市・区および町名を含む。また、関連情報は、地名から検索された住所とその住所に対応する地図画像とである。
また地図サーバ110のデータベースを検索する際には、選択された地名が周知の形態素解析の処理を施され、名詞に相当する単語を抽出される。そして、その抽出した単語から住所が検索される。
たとえば、地名が「京都府京都市中京区」であれば、「京都府」、「京都市」および「中京区」が抽出される。また、本実施例では、市と区とは同一の単語として扱うため、「京都市」および「中京区」は「京都市中京区」とされる。そして、抽出された単語は、都道府県の欄、市・区の欄および町名の欄の順番で検索され、住所が絞り込まれる。つまり、都道府県の欄において「京都府」が検索されると、市・区の欄においては、都道府県に「京都府」が記憶される範囲に絞り込まれる。さらに、市・区の欄で「京都市中京区」が検索され、複数の検索結果が得られる場合には、最初に見つかった町名に対応する住所が検索結果として扱われる。つまり、「京都府京都市中京区」の地名からは、「京都府京都市中京区西三方堀川町521」の住所が得られる。「京都府京都市中京区西三方堀川町521」は京都市中京区役所の住所を示しており、地名が市・区のみであれば、市役所または区役所の住所が検索結果として得られる。また、地名が都道府県のみであれば都道府県庁の住所とする。なお、都道府県庁、市役所または区役所ではなく、最寄りの駅の住所であってもよい。
また、地名に都道府県が含まれず、市・区や町名のみであるときに、異なる都道府県で同じ市・区または町名が複数存在する場合がある。この場合には、検索結果として得られた市・区または町名に都道府県名を付加して選択可能に表示する。なお、選択されたデータが、地名の一部を示す文字列であっても、その地名の一部を示す文字列を含む地名が検索結果とされてもよい。
これによって、選択されたデータが異なる地域にある地名を示す場合に、使用者は自分の意図する地名に絞り込むことができる。また、氏名や曲名も、地名と同様に候補が表示される。
さらに、関連情報として地図画像が選ばれる場合には、地名から住所を検索し、その住所に対応するGPS情報に対応する地図画像が関連情報となる。ただし、関連情報として一時記憶する場合には、地図画像ではデータサイズが大きいため、地図サーバ112のIPアドレスおよびメモリアドレスとGPS情報とを記憶する。つまり、一時記憶する関連情報がIPアドレスおよびメモリアドレスを含む文字列だけになるため、RAM28のデータ容量に対して、一時記憶データ348の割合を小さくすることができる。
そして、関連情報が挿入される際に、地図サーバ112のIPアドレスおよびメモリアドレスとGPS情報とから地図画像をダウンロードして挿入する。また、ダウンロードする地図画像は、縮尺が3000分の1となるようにする。なお、この地図画像の縮尺は使用者によって任意に設定することができるようにしてもよい。
次に、図20を参照して、音楽サーバ120のデータベースには、曲名、歌手名、作詞/作曲者、歌詞およびメモリアドレスが記憶される。曲名の欄には音楽サーバ120に記憶されている音楽データの曲名が記憶される。歌手名の欄には、曲名に対応してその曲を歌う歌手の氏名が記憶される。作詞/作曲者の欄には、曲名に対応して作詞者と作曲者の氏名が記憶される。歌詞の欄には、曲名に対応してその曲の歌詞が記憶される。メモリアドレスの欄には、曲名に対応する音楽データが記憶されているHDD122のメモリアドレスが記憶される。なお、音楽サーバ120のデータベースには、曲のジャケット写真画像などが記憶されるようにしてもよい。
また、本実施例では、歌手名、作詞/作曲者および歌詞は、曲名の関連情報として扱われる。ただし、歌詞を関連情報として一時記憶する場合には、歌詞の文字列を音楽サーバ120からダウンロードし、ダウンロードデータバッファ334に格納する。そして、歌詞の文字列全てを表示して、使用者に必要な個所を選択させてから、一時記憶する。また、歌詞の文字数が全角100文字を超えることがあるため、歌詞の文字列は全角100文字毎に分割されてから、複数の関連情報として一時記憶される。
さらに、音楽データを関連情報として一時記憶する場合には、音楽データはデータサイズが大きいため、音楽サーバ120のIPアドレスおよびメモリアドレスを記憶する。そして、関連情報が挿入される際に、音楽サーバ120のIPアドレスおよびメモリアドレスに基づいて音楽データをダウンロードして挿入する。
次に、図21を参照して、著名者サーバ130のデータベースには、氏名、出身、誕生日、性別、血液型およびURLが記憶される。氏名の欄には、著名者の氏名が記憶される。出身の欄には、氏名の欄に対応して出身地が記憶される。また、誕生日の欄、性別の欄、血液型およびURLの欄については、アドレス帳(図17)と同様に氏名の欄に対応して、それぞれの項目が記憶される。
また、アドレス帳と同様にして、出身、誕生日、性別、血液型およびURLは著名者の氏名の関連情報として扱われる。つまり、本実施例では、アドレス帳によって氏名を検索し、検索結果が得られない場合に、著名者サーバ130から関連情報を取得する。また、アドレス帳における住所の欄は、著名者サーバ130における出身地に相当し、住所が関連情報として選択されるときに、著名者サーバ130のデータベースからは、出身の欄から関連情報が取得される。
これによって、関連情報がRAM28や、地図サーバ110、音楽サーバ120および著名者サーバ130などの様々な場所に記憶されていたとしても、活用することができる。たとえば、氏名の関連情報であれば、RAM28に記憶されたアドレス帳データ342から取得することができ、地名の関連情報であれば、地図サーバ110に記憶されたデータベースを利用することで取得することができる。
CPU20は、図22に示す全体処理、図23に示す受信メール処理、図24に示す選択処理、図25−図29に示す一時記憶処理、図30に示す転送メール処理および図31、図32に示す読み出し処理などを含むタスクを並列的に実行する。
図22は全体処理を示すフロー図である。図22を参照して、ステップS1では、電源オフ操作がされたか否かを判断する。たとえば、携帯端末10の電源がオンの状態で、終話キー22cが長押しされたか否かを判断する。ステップS1で“YES”であれば、つまり、電源オフ操作がされると、全体処理を終了し、携帯端末10は、電源オフ状態になる。一方、ステップS1で“NO”であれば、つまり電源オフ操作がされていなければ、ステップS3でメニューキー22bが操作されたか否かを判断する。ステップS3で“NO”であれば、つまりメニューキー22bが操作されていなければ、ステップS1に戻る。一方、ステップS3で“YES”であれば、つまりメニューキー22bが操作されていれば、ステップS5でメニュー画面を表示する。たとえば、CPU20は、図3(B)に示す表示例をLCDモニタ32に表示する。
続いて、ステップS7では、任意の機能キーが操作されたか否かを判断する。つまり、メニュー画面に表示された、電話機能キー44、アドレス帳機能キー46、メール機能キー48、ブラウザ機能キー50、データフォルダ機能キー52およびツール機能キー54などが操作されたか否かを判断する。ステップS7で“NO”であれば、つまり任意の機能キーが操作されなければ、ステップS7の判断を繰り返す。一方、ステップS7で“YES”であれば、つまり任意の機能キーがタッチ操作されると、ステップS9で、選択された任意の機能を実行する。たとえば、メール機能キー48がタッチ操作されると、図4(A)に示すメールメニュー画面がLCDモニタ32に表示され、メール機能が実行される。また、メールメニュー画面では、受信ボックスキー72がタッチ操作されると受信メールを表示する。続いて、ステップS11では、実行中の機能を終了させる操作がされたか否かを判断する。たとえば、終話キー22cが押圧操作されると、実行中の機能は終了する。ステップS11で“NO”であれば、つまり実行中の機能を終了させる操作がされなければ、ステップS11に戻る。一方、ステップS11で“YES”であれば、つまり実行中の機能を終了させる操作がされればステップS13で待機画面を表示する。つまり、図3(A)に示す待機画面をLCDモニタ32に表示する。そして、ステップS13の処理が終了すれば、ステップS1に戻る。
図23は、受信メール処理を示すフロー図である。図23を参照して、ステップS21では、選択された受信メールを表示する。つまり、図示しない受信メールを選択するGUIにて選択された受信メールが、ステップS21の処理で表示される。ステップS23では、タッチされたかを判断する。つまり、タッチフラグ350がオンか否かを判断する。ステップS23で“NO”であれば、つまりタッチされていなければ、ステップS23の判断を繰り返す。一方、ステップS23で“YES”であれば、つまりタッチされていれば、ステップS25で本文の表示座標内でタッチされたかを判断する。つまり、始点座標が受信メールの本文を表示している範囲に含まれているか否かを判断する。
ステップS25で“YES”であれば、つまり受信メールの本文を表示している範囲でタッチされれば、ステップS27で選択データの表示座標内でタッチされたか否かを判断する。つまり、始点座標が選択文字列(つまり、選択データ)の表示座標に含まれているか否かを判断する。
ステップS27で“YES”であれば、つまり選択された文字列の表示座標内でタッチされていれば、ステップS31に進み、ステップS27で“NO”であれば、つまり選択された文字列の表示座標内でタッチされていなければ、ステップS29で選択処理(図24参照)を実行する。また、選択処理については後述するため、詳細な説明は省略する。
続いて、ステップS31で文字入力キーの表示座標内でリリースされたか否かを判断する。たとえば、あ行文字入力キーなどの表示座標内でリリースされたかを判断する。ステップS31で“NO”あれば、つまり任意の文字入力キーの表示座標内でリリースされていなければ、ステップS23に戻る。一方、ステップS31で“YES”であれば、つまり任意の文字入力キーの表示座標内でリリースされれば、ステップS33で一時記憶処理(図25参照)を実行する。また、一時記憶処理については後述するため、詳細な説明は省略する。続いて、ステップS35で、文字入力キーの表示を変更する。たとえば、一時記憶処理に利用した、あ文字入力キーを表示する色が、図6(B)に示すように変更される。なお、ステップS33の処理で一時記憶されていなければ、文字入力キーの表示は変更されない。そして、ステップS35の処理が終了すると、ステップS23に戻る。
ここで、ステップS25で“NO”であれば、つまり受信メールの本文表示座標内でタッチされなければ、操作キーの表示座標内でタッチ操作されたか否かをステップS37で判断する。つまり、任意の操作キーの表示座標内で、始点座標と終点座標とが示されたか否かを判断する。ステップS37で“NO”であれば、つまり操作キーの表示座標内でタッチ操作されなければ、ステップS23に戻る。
また、ステップS37で“YES”であれば、つまり操作キーの表示座標内でタッチ操作されれば、ステップS39で終了操作か否かを判断する。たとえば、終話キー22cなどが押圧操作されたか否かを判断する。ステップS39で“YES”であれば、つまり終了操作がされれば、受信メール処理を終了する。一方、ステップS39で“NO”であれば、つまり終了操作でなければ、タッチ操作に対応する動作を実行し、ステップS23に戻る。たとえば、メール機能のメニューキーなどの表示座標内でタッチ操作されれば、メール機能のメニュー機能の画面を表示させる。
図24は、ステップS29(図23参照)に示す選択処理を示すフロー図である。図24を参照して、ステップS51では、タッチされた位置を始点座標として操作データバッファ330に格納する。続いて、ステップS53では、リリースされたか否かを判断する。つまり、タッチフラグ350がオフにされたか否かを判断する。ステップS53で“NO”であれば、リリースされなければ、ステップS53の判断を繰り返す。一方、ステップS53で“YES”であれば、ステップS55でリリースされた位置を終点座標として操作データバッファ330に格納する。
続いて、ステップS57では、始点座標と終点座標とが文字列の表示座標内か否かを判断する。たとえば、操作データバッファ330に格納に格納される始点座標と終点座標とが、「佐」表示座標データ380や「藤」表示座標データ386などで示される表示座標内に含まれるか否かを判断する。ステップS57で“YES”であれば、つまり始点座標と終点座標とが文字列の表示座標内であれば、ステップS59で、文字列の表示座標および文字列データを選択範囲データバッファ332に格納する。つまり、操作データバッファ330に格納される始点座標および終点座標の間に含まれる文字列の表示座標と、始点座標と終点座標との間に含まれる文字列データとが選択範囲データバッファ332に格納される。
続いて、ステップS61では、始点座標と終点座標との間に含まれる文字列の表示領域の色を変更する。つまり、選択された文字列を使用者に通知するために、図5(A)に示す、選択された文字列「佐藤」のように示す。そして、ステップS61の処理が終了すると、選択処理を終了し、受信メール処理(図23参照)に戻る。
ここで、ステップS57で“NO”であれば、つまり始点座標と終点座標とが文字列の表示座標内でなければ、ステップS63で始点座標と終点座標とが画像データの表示座標内か否かを判断する。つまり、始点座標と終点座標とが地図画像データや写真画像データなどの表示座標内であるか否かを判断する。たとえば、図示しない画像表示座標データで示される表示座標内に、操作データバッファ330に格納される始点座標と終点座標とが含まれるか否かを判断する。
ステップS63で“NO”であれば、つまり始点座標と終点座標とが画像データの表示座標内でなければ、選択処理を終了する。一方、ステップS63で“YES”であれば、ステップS65で画像データの表示画像およびその画像データのメモリアドレスを選択範囲データバッファに格納する。つまり、操作データバッファ330に格納される画像データの表示座標と、画像データのメモリアドレスとが選択範囲データバッファ332に格納される。たとえば、始点座標および終点座標が地図画像データ400aの表示座標内に含まれる場合には、始点座標および終点座標と、地図画像データ400aのメモリアドレスとが、選択範囲データバッファ332に格納される。つまり、使用者は、画像データも選択データとして選択することができる。
続いて、ステップS67では、始点座標と終点座標とが含まれる画像データの表示領域の色を変更する。たとえば、表示される画像データの色を全体的に青みがかった色にする。そして、ステップS67の処理が終了すると、選択処理を終了する。
図25は、ステップS33(図23参照)に示す一時記憶処理を示すフロー図である。図25を参照して、ステップS81では、選択データは文字列か否かを判断する。つまり、選択処理(図24参照)で選択されたデータが文字列か画像かを判断する。具体的には、選択範囲データバッファ332に文字列が格納されているかメモリアドレスが格納されているかによって判断する。具体的には、格納された文字列が「0X」から始まっているか否かによって判断することができる。
ステップS81で“NO”であれば、つまり選択データが文字列データではなく画像データであれば、ステップS155(図29参照)に進む。一方、ステップS81で“YES”であれば、選択範囲データバッファ332に格納された文字列を一時記憶する。たとえば、あ行文字入力キーが一時記憶操作に利用されていれば、あ行対応アドレスデータ370cによって示されるメモリアドレス、つまり「0X9000000−0X9000FFF」で示されるRAM28のメモリアドレスに従って、選択データである文字列を一時記憶する。具体的には、1個目の一時記憶するデータであるため、0X9000000から順に文字列が一時記憶される。
続いて、ステップS85で文字列の種別一覧を表示する。つまり、図5(C)に示すポップアップ82によって、氏名、地名および曲名が表示される。続いてステップS87では、氏名が選択されたか否かを判断する。つまり、チェックボックス84aに対応するフラグがオンにされたか否かを判断する。ステップS87で“NO”であれば、つまりチェックボックス84aがチェックされていなければ、ステップS103(図26参照)に進む。一方、ステップS87で“YES”であれば、つまりチェックボックス84aがチェックされていれば、ステップS89でアドレス帳から氏名の候補を取得する。たとえば、選択された文字列が「佐藤」であれば、検索テーブル(図16参照)からアドレス帳データ342のメモリアドレスを取得し、その取得されたメモリアドレスに基づいてアドレス帳データ342内の氏名の欄(図17参照)において、「佐藤」を検索する。
続いて、ステップS91で取得できたか否かを判断する。つまり、アドレス帳データ342内の氏名の欄において、「佐藤」が検索結果として取得できたか否かを判断する。ステップS91で“YES”であれば、つまり取得できればステップS95に進む。一方、ステップS91で“NO”であれば、つまり取得できなければステップS93で著名者サーバ130から氏名の候補を取得する。具体的には、検索テーブルから著名者サーバ130のIPアドレスを取得し、その取得されたIPアドレスに従って著名者サーバ130とのデータ通信を行う。そして、著名者サーバ130のデータベース(図21参照)において、氏名の欄で選択された文字列と一致する項目を検索する。なお、ステップS89またはステップS93で複数の候補が検索結果として出力されれば、複数の候補を使用者に選択させるGUIを表示するようにしてもよい。
続いて、ステップS95では、取得可能な関連情報の一覧を表示する。たとえば、図17を参照して、アドレス帳データ342における氏名の欄で「佐藤」を検索すると、住所、誕生日、性別、血液型およびURLの欄には「NULL」が記憶されているため、電話番号およびメールアドレスが取得可能であることが分かる。つまり、電話番号、メールアドレス、住所、誕生日、性別、血液型およびURLは、関連情報として表示されることがない。
続いて、図25に戻って、ステップS97で確定キー82aが操作されたか否かを判断する。たとえば、図6(A)に示すポップアップ82内の確定キー82aがタッチ操作されたか否かを判断する。ステップS97で“NO”であれば、つまり確定キー82aがタッチ操作されなければ、ステップS97の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS97で“YES”であれば、つまり確定キー82aがタッチ操作されれば、ステップS99で選択された関連情報を一時記憶する。
たとえば、図6(A)を参照して、チェックボックス84eにチェックされ確定キー82aがタッチ操作されると、チェックボックス84eに対応してアドレスつまり、アドレス帳データ342において、「佐藤」に対応する「メールアドレス」の欄に記憶されているメールアドレスが関連情報として一時記憶される。さらに、あ行文字入力キーが一時記憶操作に利用されていれば、あ行対応アドレスデータ370cによって示されるメモリアドレス、つまり「0X9000000−0X9000FFF」で示されるRAM28のメモリアドレスに従って、選択データである文字列を一時記憶する。具体的には、2個目以降の一時記憶するデータであるため、0X90000C8、つまり201バイト目から順にメールアドレスが一時記憶される。また、複数の関連情報が選択される場合には、0X90000C8から200バイト毎のメモリアドレスに対応して複数の関連情報が一時記憶される。
図25に戻って、ステップS101では、関連情報一覧の表示を消去する。つまりポップアップ82の表示を消去する。そして、ステップS101の処理が終了すると、一時記憶処理を終了して、受信メール処理(図23参照)に戻る。
図26を参照して、ステップS103では、地名が選択されたか否かを判断する。つまり、図5(C)に示すポップアップ82内のチェックボックス84bがチェックされたか否かを判断する。ステップS103で“NO”であれば、つまり地名が選択されなければステップS127(図27)に進む。一方、ステップS103で“YES”であれば、つまり地名が選択されればステップS105で地名サーバ110から地名の候補を取得する。つまり、検索テーブル(図16参照)から地図サーバ110のIPアドレスを取得し、その取得したIPアドレスに従って、地図サーバ110とのデータ通信を行う。そして、
選択された文字列が「京都市中京区」であれば、地名サーバ110のデータベース(図20参照)において、都道府県の欄、市・区の欄および町名の欄の順番で、「京都市中京区」が検索される。
続いて、ステップS107では、候補が複数か否かを判断する。つまり、地名サーバ110のデータベースにおける検索結果が複数であるか否かを判断する。ステップS107で“NO”であれば、つまり検索結果が1つであれば、ステップS113に進む。一方、ステップS107で“YES”であれば、つまり検索結果が複数であれば、ステップS109で候補一覧を表示する。たとえば、地名が「府中市」であれば、検索結果として、「東京都府中市」と「広島県府中市」とが検索結果として得られる。そして、ステップS109では、東京都府中市」と「広島県府中市」とがポップアップ82によって選択可能に表示される。
続いて、ステップS111で選択されたか否かを判断する。つまり、複数の検索結果における候補一覧から任意の1つが選択され、確定キー82aなどがタッチ操作されたか否かを判断する。ステップS111で“NO”であれば、つまり候補一覧から任意の1つが選択されなければ、ステップS111の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS111で“YES”であれば、つまり候補一覧から任意の1つが選択されれば、ステップS113で取得可能な関連情報の一覧を表示する。たとえば、「京都市中京区」の関連情報である住所および地図用情報が選択可能なように、ポップアップ82によって表示される。
続いて、ステップS115で確定キー82aが操作されたか否かを判断する。たとえば、ポップアップ82内の確定キー82aがタッチ操作されたか否かを判断する。ステップS115で“NO”であれば、つまり確定キー82aが操作されなければ、ステップS115の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS115で“YES”であれば、つまり確定キー82aが操作されれば、ステップS117で地図のみか否かを判断する。つまり、選択された関連情報が地図画像データのみか否かを判断する。ステップS117で“NO”であれば、つまり選択された関連情報が地図画像データのみでなければ、ステップS121に進む。一方、ステップS117で“YES”であれば、つまり選択された関連情報が地図画像データのみであれば、ステップS119でIPアドレスおよびメモリアドレスとGPS情報とを一時記憶し、ステップS101に進む。
たとえば、「京都市中京区」の地名において、地図が関連情報として選択されると、GPS情報「35°00′37.29″N 135°45′05.14″E」およびHDD112のメモリアドレス「0XD0000001」と、地図サーバ110のIPアドレスとが一時記憶される。また、あ行文字入力キーが一時記憶操作に利用されていれば、あ行対応アドレスデータ370cによって示されるメモリアドレス、つまり「0X9000000−0X9000FFF」で示されるRAM28のメモリアドレスに従って、選択データである文字列を一時記憶する。具体的には、2個目以降の一時記憶するデータであるため、0X90000C8、つまり201バイト目から順にIPアドレス、メモリアドレスおよびGPS情報と一時記憶する。また、一時記憶されたIPアドレス、メモリアドレスおよびGPS情報の文字列は、文字列中の「,」などによって区別される。
ステップS121では、住所のみか否かを判断する。つまり選択された関連情報が住所の文字列のみか否かを判断する。ステップS121で“YES”であれば、つまり選択された関連情報が住所の文字列のみであれば、ステップS123で住所の文字列を一時記憶し、ステップS101に進む。たとえば、「京都市中京区」の地名からは、「京都府京都市中京区西三坊堀川町521」の住所が関連情報として得られる。そして、ステップS119の処理と同様にして、指定された一時記憶データ348のメモリアドレスに一時記憶される。
ここで、ステップS121で“NO”であれば、つまり選択された関連情報が地図画像データと住所の文字列であれば、住所の文字列とIPアドレスおよびメモリアドレスとGPS情報とを一時記憶し、ステップS101に進む。たとえば、ステップS119と同様にして得られたGPS情報「35°00′37.29″N 135°45′05.14″E」およびメモリアドレス「0XD0000001」と、地図サーバのIPアドレスとは、2個目の一時記憶するデータであるため、0X90000C8、つまり201バイト目から順にIPアドレス、メモリアドレスおよびGPS情報と一時記憶される。そして、住所の文字列は、3個目の一時記憶するデータであるため、0X9000190、つまり401バイト目から一時記憶される。
図27を参照して、ステップS127では、曲名が選択されたか否かを判断する。たとえば、図5(C)に示すポップアップ82で曲名に対応するチェックボックス84cにチェックがされたか否かを判断する。ステップS127で“NO”であれば、つまり図5(C)に示すポップアップ82内のチェックボックス84cがチェックされなければ、ステップS87に戻る。一方、ステップS127で“YES”であれば、つまりチェックボックス84cにチェックされれば、ステップS129で音楽サーバ120から曲名の候補を取得する。つまり、検索テーブル(図16参照)から音楽サーバ120のIPアドレスを取得する。そして、図34を参照して選択された文字列が「○○」であれば音楽サーバ120のデータベース(図20参照)における曲名の欄で「○○」が検索される。
続いて、ステップS131では、取得できたか否かを判断する。つまり音楽サーバ120のデータベースから曲名の候補を取得できたか否かを判断する。ステップS131で“YES”であれば、つまり曲名の候補を取得できればステップS135に進む。一方、ステップS131で“NO”であれば、つまり曲名の候補を取得できなければステップS133で音楽ファイルから曲名の候補を取得する。つまり、音楽データ402を構成する音楽データから曲名の候補を取得する。
続いて、ステップS135では、候補が複数であるか否かを判断する。たとえば、異なる歌手が同じ曲を歌う場合もあるため、曲名だけでは1つの候補に絞り込むことができない場合がある。ステップS135で“NO”であれば、つまり候補が1つだけであれば、ステップS141に進む。一方、ステップS135で“YES”であれば、つまり複数の候補があれば、ステップS137で候補一覧を表示し、ステップS139でその候補一覧から、1つの候補が選択されたか否かを判断する。そして、ステップS139で“NO”であれば、1つの候補が選択されなければ、ステップS139の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS139で“YES”であれば、つまり1つの候補が選択されれば、ステップS141で取得可能な関連情報の一覧を表示する。たとえば、「○○」の曲名が音楽サーバ120のデータベースにおける曲名の欄で検索されると、図6(A)に示されたポップアップ82のようなGUIで歌手名、作詞/作曲者および歌詞が関連情報として選択できるように表示される。なお、歌詞の無いクラシックなどの曲であれば、歌詞は取得可能な関連情報として表示されない。
続いて、ステップS143では、確定キー82aが操作されたか否かを判断する。たとえば、図6(A)に示されたポップアップ82内の確定キー82aが操作されたか否かを判断する。ステップS143で“NO”であれば、つまり確定キー82aが操作されなければ、ステップS143の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS143で“YES”であれば、つまり確定キー82aが操作されれば、ステップS145に進む。
図28を参照して、ステップS145では、曲のみか否かを判断する。つまり関連情報として曲、つまり音楽データのみが選択されたか否かを判断する。ステップS145で“NO”であれば、つまり曲のみが選択されていなければ、ステップS149に進む。一方、ステップS145で“YES”であれば、つまり曲のみが選択されれば、ステップS147でIPアドレスおよびメモリアドレスを一時記憶し、ステップS101に進む。たとえば、図20を参照して、「○○」の関連情報として曲が選択されれば、音楽サーバ120におけるHDD122のメモリアドレス「0XA0000001」と、音楽サーバ120のIPアドレスとが一時記憶される。なお、IPアドレスおよびメモリアドレスを一時記憶する処理については、ステップS119(図26参照)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS149では、文字列のみか否かを判断する。つまり、曲名の関連情報として、歌手名、作詞/作曲者または歌詞のいずれかが選択されたか否かを判断する。ステップS149で“YES”であれば、つまり歌手名、作詞/作曲者または歌詞のいずれかが選択されれば、ステップS151で関連情報の文字列を一時記憶し、ステップS101に進む。たとえば、音楽サーバ120のデータベースから曲名「○○」に対応して、「倖田 ヒロ」、「中井 雅彦/中井 雅彦」または「xxx………」のいずれかが、指定された一時記憶データ348のメモリアドレスに従って記憶される。なお、複数の関連情報を一時記憶する処理については、ステップS125と同じ処理であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS149で“NO”であれば、つまり歌手名、作詞/作曲者または歌詞のいずれかが選択されなければ、曲と、歌手名、作詞/作曲者または歌詞のいずれかが選択されたとして、ステップS153に進む。ステップS153では、関連情報の文字列とIPアドレスおよびメモリアドレスとを一時記憶し、ステップS101に進む。たとえば、関連情報として曲と歌手名が選択されていれば、「○○」の音楽データを記憶するメモリアドレス「0XA0000001」と、「倖田 ヒロ」とが、指定された一時記憶データ348のメモリアドレスに従って一時記憶される。
図29を参照して、ステップS155では、選択範囲データバッファに格納されたメモリアドレスを一時記憶する。つまり、選択データが画像データであるため、画像データのメモリアドレスが一時記憶される。また、一時記憶する処理については、ステップS83と同様であるため、詳細な説明は省略する。
続いて、ステップS157では、種別一覧を表示する。たとえば、地図画像データ400aなどであるか、写真画像データ400cなどであるかを選択させるGUIを表示する。続いて、ステップS159では、地図画像が選択されたか否かを判断させる。つまり、表示したGUIなどで、地図画像データ400aが選択されたか否かを判断する。ステップS159で“NO”であれば、つまり地図画像データ400aが選択されなければ、ステップS165に進む。一方、ステップS159で“YES”であれば、つまり地図画像データ400aが選択されれば、ステップS161で地図画像メタデータ400bを読み込む。つまり、地図画像メタデータ400bから地図画像データ400aのタイトル、つまり地名を読み出す。そして、ステップS163では、地図サーバ110から地名の候補を取得し、ステップ107に進む。つまり、地図画像データ400aである場合に、地図画像メタデータ400bから読み出したタイトル、つまり地名を利用して地図サーバ110のデータベースを検索する。なお、検索処理についてはステップ105と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS165では、写真画像が選択されたか否かを判断する。つまり、表示したGUIなどで、写真画像データ400cが選択されたか否かを判断する。ステップS165で“NO”であれば、つまり写真画像データ400cが選択されなければ、ステップS159に戻る。一方、ステップS165で“YES”であれば、つまり写真画像データ400cが選択されれば、ステップS167で写真画像メタデータ400dを読み込み、ステップS169で取得可能な関連情報の一覧を表示する。たとえば、図35(A)を参照して、写真画像Picが写真画像データ400cであれば、写真画像メタデータ400dから、写真画像のタイトルおよび撮影日を関連情報として取得し、タイトルおよび撮影日が選択可能なようにポップアップ82を表示する。
続いて、ステップS171で確定キー82aが操作されたか否かを判断する。たとえば、図35(A)に示す確定キー82aがタッチ操作れたか否かを判断する。ステップS171で“NO”であれば、つまり確定キー82aがタッチ操作されなければ、ステップS171の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS171で“YES”であれば、つまり確定キー82aなどがタッチ操作されれば、ステップS173で選択された関連情報を一時記憶し、ステップS101に進む。つまり、写真画像データ400cのタイトルまたは撮影日を関連情報として、指定された一時記憶データ348のメモリアドレスに従って一時記憶する。
図30は、転送メール処理を示すフロー図である。図30を参照して、受信メール処理などで転送キーがタッチ操作されると、CPU20は、転送メール処理を実行する。CPU20は、ステップS191で、転送元の受信メールを引用する。つまり、メールデータを構成する転送元の受信メールから本文を引用する。具体的には、件名には「Fw:」の文字列が、受信メールの件名の始めに挿入され、本文には受信メールの本文を引用文として挿入される転送メールが作成される。
ステップS193では、タッチされたか否かを判断する。ステップS73で“NO”であれば、ステップS193の判断を繰り返す。一方、ステップS193で“YES”であれば、ステップS195で文字入力キーの表示座標内でタッチされたか否かを判断する。たとえば、あ行文字入力キーなどの表示座標内でタッチされたか否かを判断する。ステップS195で“NO”であれば、つまり文字入力キーの表示座標内でタッチされなければ、ステップS203に進む。一方、ステップS195で“YES”であれば、つまり文字入力キーの表示座標内でタッチされれば、ステップS197で1秒以内にリリースされたか否かを判断する。つまり、タッチフラグ350がオンになると、タッチ間隔カウンタ352がカウントされる処理が実行さる。そして、ステップS197では、そのタッチ間隔カウンタ352のカウント値が1秒を示す値以下であるか否かを判断する。ステップS197で“NO”であれば、つまりタッチしてから1秒経過していれば、ステップS199で読み出し処理(図31参照)を実行し、ステップS193に戻る。また、読み出し処理については後述するため、詳細な説明は省略する。
また、ステップS197で“YES”であれば、つまり1秒以内にリリースされれば、ステップS201で文字入力処理を実行し、ステップS193に戻る。たとえば、あ行文字入力キーにタッチされ、1秒以内にリリースされれば、あ行の文字を入力する動作が実行される。
以下、ステップS203−S207の処理は、ステップS37−S41と同様であるため、詳細な説明は省略する。ステップS203では、操作キーの表示座標内でタッチ操作がされたか否かを判断する。ステップS203で“NO”であれば、ステップS193に戻る。一方、ステップS203で“YES”であれば、ステップS205で終了操作か否かを判断する。ステップS205で“YES”であれば、転送メール処理を終了する。一方、ステップS205で“NO”であれば、ステップS207でタッチ操作に対応する動作を実行し、ステップS193に戻る。
図31は、ステップS199(図30参照)に示す読み出し処理を示すフロー図である。図31を参照して、ステップS221ではタッチされた位置を始点座標として操作データバッファ330に格納する。続いて、ステップS223では一時記憶した関連情報の一部を読み出す。たとえば、あ行文字入力キーの表示座標内にタッチされると、あ行文字入力キーに対応するメモリアドレスの記憶領域に一時記憶された文字列とその文字列における1つの関連情報が読み出され、その一時記憶された文字列とその文字列における1つの関連情報が操作データバッファ330に格納される。つまり、「佐藤」の文字列および「佐藤」の関連情報である「**xx@ecweb.ne.jp」などが一時記憶されていれば、操作データバッファ330に、「佐藤」と「**xx@ecweb.ne.jp」とが格納される。続いて、ステップS225では、タッチ位置が機能表示範囲56内か否かを判断する。つまり、現在のタッチ位置が機能表示範囲56の表示座標内であるか否かを判断する。ステップS225で“NO”であれば、つまり現在のタッチ位置が機能表示範囲56の表示座標内でなければ、ステップS225の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS225で“YES”であれば、つまり現在のタッチ位置が機能表示範囲56の表示座標内であれば、ステップS227でタッチ位置に一時記憶したデータの一部を表示する。つまり、図9(B)に示す簡易ポップアップ88のように、「佐藤」と「**xx@ecweb.ne.jp」との一部が簡易的に表示される。なお、関連情報がメモリアドレスである場合には、関連情報がメモリアドレスであることを示すアイコンが表示される。
続いて、ステップS229でリリースされたか否かを判断する。つまり、タッチフラグ350がオフであるか否かを判断する。ステップS229で“NO”であれば、つまりタッチフラグ350がオンであればステップS227に戻る。つまり、現在のタッチ位置を追従するように簡易ポップアップ88の表示位置が移動するようになる。また、ステップS229で“YES”であれば、つまりタッチフラグがオフであれば、ステップS231でリリースされた位置を終点座標として操作データバッファ330に格納する。続いて、ステップS233では、一時記憶されたデータの全てを表示する。たとえば、あ行文字入力キーの表示座標内にタッチされていれば、あ行文字入力キーに対応するメモリアドレスの記憶領域に一時記憶された文字列とその文字列における関連情報が読み出され、LCDモニタ32に表示する。具体的には、図10(A)に示すポップアップ82のように、「佐藤」と「**xx@ecweb.ne.jp」とが表示される。
続いて、図32を参照して、ステップ235では、確定キー82aが操作されたか否かを判断する。たとえば、図10(A)に示す確定キー82aが操作されたか否かを判断する。ステップS235で“NO”であれば、つまり確定キー82aが操作されなければ、ステップS237でキャンセル操作がされたか否かを判断する。たとえば、ポップアップ82の表示座標外にタッチされたり、終話キー23cが押圧操作されたりしたか否かを判断する。ステップS237で“NO”であれば、つまりキャンセル操作がされなければステップS235に戻り、一方、“YES”であれば、つまりキャンセル操作がされればステップS245に進む。
また、ステップS235で“YES”であれば、つまり確定キー82aが操作されれば、ステップS239でアドレスか否かを判断する。つまり、一時記憶データ348に記憶される関連情報に、IPアドレスおよびメモリアドレスを含んでいるか否かを判断する。たとえば、あ行文字入力キーがタッチされていれば、あ行文字入力キーに対応するメモリアドレスに一時記憶されている関連情報、つまり「佐藤」と「**xx@ecweb.ne.jp」に、「IP:」または「0X」から始まる文字列が含まれているか否かを判断する。ステップS239で“YES”であれば、つまりIPアドレスまたはメモリアドレスが含まれていれば、ステップS247に進む。一方、ステップS239で“NO”であれば、つまりIPアドレスが含まれていなければ、ステップS241で一時記憶データ348から文字列を取得する。
続いて、ステップS243では、選択された項目に対応する文字列を挿入する。たとえば、図10(A)に示すポップアップ82でチェックボックス84jにチェックがされ、確定キー82aがタッチ操作されれば、図10(B)に示すように「**xx@ecweb.ne.jp」の文字列が、終点座標に対応する位置に挿入される。続いて、ステップS245で関連情報の表示を消去し、読み出し処理を終了して、転送メール処理に戻る。つまり、ポップアップ82の表示を消去する。
ステップS247では、IPアドレスおよびメモリアドレスに基づいてデータを取得する。たとえば、図33(A)を参照して、種別を地名とされた「京都市中京区」の文字列が一時記憶され、関連情報として、地図画像が選択される場合に、「IP:210.146.181.***」、「0XD0000001」および「35°00′37.29″N 135°45′05.14″E」が関連情報として一時記憶される。そして、付加操作における終点座標がT1に示す座標で示されると、IPアドレス「IP:210.146.181.***」に基づいて、地図サーバ110とのデータ通信を行い、メモリアドレス「0XD0000001」に格納されるGPS情報に対応する地図データにおいて、「35°00′37.29″N 135°45′05.14″E」が中心位置となるような地図画像データをダウンロードする。続いて、ステップS249では、取得したデータを挿入し、ステップS345に進む。たとえば、図33(B)に示すように、ダウンロードされた地図画像MapをT1が示す座標に挿入する。
図34(A)、(B)は、著名者サーバ130を利用して、関連情報を挿入する操作を説明する図解図である。図34(A)を参照して、種別を氏名とされた「中井雅彦」の文字列が一時記憶され、関連情報としてURLが選択される場合に、アドレス帳データに342に「中井雅彦」のアドレスデータがなければ、著名者サーバ130のデータベース(図21参照)における氏名の欄で「中井雅彦」が検索される。そして、著名者サーバ130のデータベースから「http://www.hiko.nakai.ne.jp/index」の文字列を取得し、一時記憶される。そして、付加操作における終点座標がT2で示されると、図34(B)を参照して、「http://www.hiko.nakai.ne.jp/index」が付加される。
また、たとえば、図35(A)−(C)は、写真画像を一時記憶して、メールに挿入する操作を説明する図解図である。図35(A)を参照して、フォルダ機能によって、写真画像Picが表示され、その写真画像Picに対して一時記憶操作がされるとポップアップ82が表示される。ここでは、写真画像であるため、種別を確認するGUIは省略され、関連情報を選択するGUIが表示される。そして、関連情報としてタイトルと日付が選択されると、写真画像Picに対応するメタデータからタイトルと写真画像Picを撮影した撮影日が一時記憶される。なお、画像データであるため、写真画像Picの画像データではなく、写真画像Picの画像データのメモリアドレスが一時記憶される。
そして、図35(B)を参照して、新規に作成するメール(新規メール)において、付加操作で終点座標がT3で示されると、図35(C)を参照して、写真画像Picのタイトル、撮影した撮影日を挿入し、一時記憶された写真画像Picの画像データのメモリアドレスに基づいて写真画像が挿入される。
図36は、音楽プレイヤ機能を実行中に、音楽データが一時記憶されるときの処理を説明する図解図である。図36を参照して、音楽プレイヤ機能が実行される場合に、曲名「××」の文字列表示を選択し、一時記憶の操作が行われると種別を確認するGUIは省略され、関連情報を確認するGUIが表示される。このとき、曲名の文字列がまず一時記憶され、音楽サーバ120からではなく、曲名の文字列に対応する音楽データのメタデータから関連情報が取得される。つまり、「××」に対応する音楽データが第1音楽データ402aであれば、第1音楽メタデータ402bから関連情報が取得される。また、音楽データが関連情報として選択される場合には、第1音楽データ402aのメモリアドレスが一時記憶される。
図37(A)、(B)は、一時記憶させるための専用キーを備える他の実施例である。また、専用キーを用いた一時記憶所操作および挿入の操作は文字入力キーを用いたときと同じであるため、詳細な説明は省略する。
図37(A)を参照して、受信メールの内容をLCDモニタ32に示す表示例であり、機能表示範囲56には、作成キー200および削除キー202が表示される。作成キー200が表示座標内でタッチ操作されると、図37(B)に示すように、一時記憶キー204が、新たに表示される。削除キー202は、作成した一時記憶キー204を削除するためのキーである。また、一時記憶キー204は、RAM28のメモリアドレスが対応づけられる。そして、一時記憶キー204は、文字入力キーと同様に、選択された文字列の表示座標から一時記憶キー204の表示座標にタッチアンドスライド操作されると、対応づけられたメモリアドレスが示す記憶領域に選択された文字列を一時記憶させる。
なお、一時記憶キー174の表示は1つだけだが、さらに作成キー174がタッチ操作されると、2個以上いくつでも作成することができる。また、複数の一時記憶キー174を作成する場合に、それぞれの一時記憶キー174の位置は任意に変更可能である。たとえば、一時記憶キー174を3つ表示させた場合に、右端に設けられた一時記憶キー174は、タッチアンドスライド操作などによって左端に移動させることができる。
以上の説明から分かるように、携帯端末10は、受信メールの本文および文字入力キー群を機能表示範囲56およびキー入力範囲58にそれぞれ表示するLCDモニタ32と、そのLCDモニタ32の上面に設けられるタッチパネル入力装置24と、そのタッチパネル入力装置24から始点座標および終点座標の少なくとも一方を検出するCPU20とを有する。また、この携帯端末10は、タッチパネル入力装置24に対するタッチ操作によって、受信メールの本文における文字列が選択される。文字列が選択された状態で、文字列の表示領域から、あ行文字入力キーの表示領域にタッチアンドスライド操作が行われるときに、選択された文字列の関連情報がポップアップ82によって表示される。そして、ポップアップ82に表示される関連情報(第1関連情報)が選択されると、その選択された関連情報が、あ行対応アドレスデータ370cが示すメモリアドレスに従って、一時記憶される。
あ行文字入力キーを利用して一時記憶操作がされた後に、転送メールが表示された状態で、あ行文字入力キーの表示領域から、転送メールにおける本文表示領域にタッチアンドスライド操作がされるときに、一時記憶した関連情報(第2関連情報)をポップアップ82内に表示する。そして、一時記憶した関連情報が選択されると、リリースした位置に基づいて関連情報が挿入される。
これによって、タッチパネル入力装置24の操作によって選択データを決め、その選択データの関連情報が一時記憶される。そして、一時記憶された関連情報は、転送メールなどの本文において、任意の位置に挿入される。つまり、使用者は、タッチパネル入力装置24を利用して、選択データの関連情報を容易に一時記憶させ、一時記憶した関連情報を簡単に活用することができる。
なお、本実施例は、受信メールで選択された文字列などに対する関連情報を一時記憶したが、新規メール、返信メールおよび送信済みメールなどの本文から関連情報を一時記憶するようにしてもよい。また、一時記憶した関連情報は、転送メールだけに限らず、新規メールおよび返信メールの本文に挿入されるようにしてもよい。さらに、メール機能だけに限らず、スケジュール機能、新規アドレス帳登録機能などの他の機能でも、関連情報を一時記憶し、一時記憶した関連情報を挿入するようにしてもよい。
また、本実施例では、タッチパネルを設けた表示装置によって、始点座標または終点座標を検出したが、タッチパネル機能を備える「光センサ内蔵システム液晶」などによって、始点座標または終点座標を検出するようにしてもよい。
また、携帯端末10の通信方式には、CDMA方式、W‐CDMA方式、TDMA方式に限らず、PHS方式などを採用してもよい。また、携帯端末10のみに限らず、PDA(Personal Degital Assistant)などの携帯情報端末などであってもよい。