JP4801529B2 - サムターン - Google Patents

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Description

本発明は、不正な解錠を防止することが可能なサムターンに関する。
従来より、扉の室内側に取り付けられ、摘みを把持して回転させることによって扉の錠前の施錠および開錠を行うサムターンが広く知られているが、近年、扉に設けられた窓、扉の隙間などから工具等を挿入し、サムターンの摘みを回転させて錠前を不正に解錠する、いわゆる「サムターン回し」が問題となっている。
このような従来の問題を解決する一手段として、例えば特許文献1には、摘みの近傍に設けられた一対のボタンが同時に押された場合にだけ摘みの回転を許容し、錠前の施錠および開錠を可能としたサムターンが提案されている。
特開2006−169946号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のサムターンは、一対のボタンを押しながら摘みを回転させる必要があり、施錠または開錠の操作が煩雑で、操作性が悪いといった問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、施錠および開錠の操作性を低下させることなく、不正な解錠を確実に防止することができるサムターンを提供することを目的とする。
本発明は、以下の手段によって、上記課題を解決したものである。
(1)本発明は、錠前の施錠を行う施錠位置と前記錠前の開錠を行う開錠位置との間を回動可能なサムターンカムと、前記サムターンカムの回動が可能となる操作可能位置、および、前記サムターンカムの回動が制限される操作制限位置の2つの位置を有する摘みと、前記摘みが前記操作可能位置にある場合に、前記摘みの操作により前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを許可する施開錠許可位置、および、前記摘みの操作により前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを禁止する施開錠禁止位置の2つの位置を有するレバーと、を有して構成され、前記摘みを前記操作制限位置から前記操作可能位置とし、前記レバーを前記施開錠禁止位置から前記施開錠許可位置まで移動させ、前記摘みにより前記サムターンカムを前記施錠位置または前記開錠位置まで回動させて前記錠前の施錠または開錠を行うことを特徴とする、サムターンである。
(2)本発明はまた、前記摘みを前記操作可能位置から前記操作制限位置に付勢する摘み付勢手段と、前記レバーを前記施開錠許可位置から前記施開錠禁止位置に付勢するレバー付勢手段と、をさらに有することを特徴とする、前記(1)に記載のサムターンである。
(3)本発明はまた、前記レバーの少なくとも一部が、前記摘みに形成された凹部に収容されていることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載のサムターンである。
(4)本発明はまた、前記サムターンカムを回動可能な第1のサムターン軸と、前記レバーが前記施開錠許可位置にある場合には、前記第1のサムターン軸によって前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを許容し、前記レバーが前記施開錠禁止位置にある場合には、前記第1のサムターン軸によって前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを制限する第2のサムターン軸と、をさらに有することを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のサムターンである。
本発明に係るサムターンによれば、施錠および開錠の操作性を低下させることなく、不正な解錠を確実に防止することができる。
また、摘みを操作可能位置から操作制限位置に付勢する摘み付勢手段と、レバーを施開錠許可位置から施開錠禁止位置に付勢するレバー付勢手段と、をさらに有するサムターンとすれば、錠前の施錠や開錠を行うためには、摘み付勢手段の付勢力に逆らって摘みを操作し、且つ、レバー付勢手段の付勢力に逆らってレバーを操作する必要があり、不正な解錠をより確実に防止することができる。
また、レバーの少なくとも一部が、摘みの把持部に形成された凹部に収容されていれば、摘みを把持しながらレバーを操作することが可能となり、サムターンの操作性を高めることができる上に、レバーの出っ張りを減らすことができ、摘みを把持した際にレバーが邪魔になることがない。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係るサムターンについて詳細に説明する。
<全体構成>
まず、サムターンの全体構成について説明する。
図1は本実施形態に係るサムターンを構成する各部材を分解して示す分解斜視図である。
図1に示されるように、本実施形態に係るサムターン10は、主として、サムターン座20と、錠前(図示省略)の施錠を行う施錠位置と錠前の開錠を行う開錠位置との間を回動可能なサムターンカム30と、このサムターンカム30を回動させる駆動部40と、施錠または解錠の操作を行う操作部50と、によって構成されている。
図2はサムターン10を扉12の室内側に取り付けた様子を示す外観斜視図である。
サムターン10の操作部50を操作してサムターンカム30を施錠位置まで回動すると、錠前のデッドボルト14が扉10の外側に突出し、扉10は施錠状態となる。一方、サムターン10の操作部50を操作してサムターンカム30を開錠位置まで回動すると、錠前のデッドボルト14が扉10の内側に引っ込んで、扉10は開錠状態となる。なお、本発明に係る錠前の構造は特に限定されるものではなく、サムターンカム30の回動によって施錠および開錠が可能な従来公知の錠前を採用することができる。
<サムターン座>
次に、サムターン座20について説明する。
図3(a)はサムターン座20を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)はサムターン座20を後方から見た外観斜視図である。
このサムターン座20は、円柱形状の内壁20Aと、前方から後方に向かって大径となる側面視が台形形状の外壁20Bを有して構成されている。内壁20Aの後方開口部には、後方開口部の中心に向かって突出する環状のスプリング受け20Cが形成されている。
<サムターンカム>
次に、サムターンカム30について説明する。
図4は(a)はサムターンカム30の略示平面図であり、同図(b)は同図(a)の矢視bから見た略示側面図であり、同図(c)は同図(a)の矢視cから見た略示正面図である。
サムターンカム30は、環状部30Aと、この環状部30Aを基端として環状部30Aの径方向外側に向かって突出成形されると共に略L字形状に折り曲げられた2つの操作片30Bによって構成されている。サムターンカム30の環状部30Aには、その内周部に操作片30Bと逆方向に突出された平面視が略V字形状の凸部30Cが形成されている。サムターンカム30の操作片30Bは、図示しない錠前の施開錠機構に係合可能に配置され、サムターンカム30の回動によって錠前の施錠または開錠が行われる。
<駆動部>
次に、駆動部40について説明する。
図1に示されるように、駆動部40は、主として、サムターン本体41と、第1サムターン軸42と、第2サムターン軸43と、連結カム44と、カバー45と、によって構成されている。
<サムターン本体>
まず、サムターン本体41について説明する。
図5(a)はサムターン本体41を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)はサムターン本体41を後方から見た外観斜視図である。また、図6(a)はサムターン本体41をフランジ部側から見た略示正面図であり、同図(b)は同図(a)のb線に沿う略示側断面図であり、同図(c)は同図(b)におけるc線に沿う略示側断面図であり、同図(d)は同図(b)におけるd線に沿う略示側断面図である。
サムターン本体41は、円筒形状の本体部41Aと、この本体部41Aの一端側に一体成形されたフランジ部41Bによって構成されている。また、本体部41Aは、図6(b)に示されるように、さらに、サムターンカム30が収容される大径部41Cと、この大径部41Cに隣接する第1小径部41Dと、この第1小径部41Dに隣接する第2小径部41Eによって構成されている。
本体部41Aの大径部41Cの内径は、サムターンカム30の外径よりも小さく、また、大径部41Cの軸方向長さは、サムターンカム30の操作片30Bの長さよりも短い。したがって、サムターンカム30を大径部41Cの内側空間に収容した場合、サムターンカム30の操作片30Bの先端は、大径部41Cの開口部から突出した状態となる(例えば、図18(b)参照)。
本体部41Aの第1小径部41Dには、大径部41Cの内径よりも小さな外径を有する円形の開口部41Fが形成されている。この開口部41Fは、後述する第1サムターン軸42の保持部42Aを、サムターン本体41の前方から後方に突出させて配置するためのものである。
本体部41Aの第2小径部41Eには、図6(d)の断面図に示されるように、第2小径部41Eの径方向内側に向かって突出する2つの凸部41Gが対向する位置に形成されていると共に、図6(c)の断面図に示されるように、第2小径部41Eの径方向内側に向かって突出する4つの凸部41Hが周方向4箇所に略等間隔に形成されている。
また、第1小径部41Dおよび第2小径部41Eには、軸方向に貫通する2つの貫通孔41Iと、6つのネジ孔41Jが形成されている。なお、貫通孔41Iには、サムターン本体41を扉12などに取り付けるための長寸の取付ネジ47(図1参照)が挿通され、ネジ孔41Jには、カバー45をサムターン本体41に取り付けるための短寸の取付ネジ46(図1参照)が螺合される。
サムターン本体41のフランジ部41Bの外径は、サムターン座20の内径よりも小さく、サムターン本体41はサムターン座20の内側空間内に挿入可能である。また、フランジ部41Bの一端側面41Kと、サムターン座20のスプリング受け20Cとの間には、コイルスプリング62(図1参照)が配設され、サムターン本体41は、このコイルスプリング52によってサムターン座20から遠ざかる方向に付勢される。
<第1サムターン軸>
次に、第1サムターン軸42について説明する。
図7(a)は第1サムターン軸42を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)は第1サムターン軸42を後方から見た外観斜視図である。また、図8(a)は第1サムターン軸22の略示平面図であり、同図(b)は同図(a)のb線に沿う略示側断面図である。
第1サムターン軸42は、サムターンカム30を保持する保持部42Aと、第2サムターン軸43が嵌合される嵌合部42Bと、によって構成されている。
第1サムターン軸42の保持部42Aの外周面には、その軸方向に、サムターンカム30の凸部30Cが嵌合される側面視が略V字形状の凹部42Cが形成されていると共に、径方向に、止め輪64(図1参照)が嵌め込まれる環状溝部42Dが形成されている。サムターンカム30の環状部30Aは、保持部42Aに嵌合されて保持部42Aの凹部42Cによって径方向の移動が規制され、且つ、保持部42Aの環状溝部42Dに嵌め込まれる止め輪62によって軸方向の移動が規制される。これにより、サムターンカム30は第1サムターン軸42に保持される。
また、第1サムターン軸42の嵌合部42Bの外周面には、図8(b)に示されるように、その径方向の対向位置に、2つの凸部42Eが突出形成されていると共に、円柱形状のコロ67(図1参照)が嵌合可能な4つの曲面凹部42Fが形成されている。
<第2サムターン軸>
次に、第2サムターン軸43について説明する。
図9(a)は第2サムターン軸43を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)は第2サムターン軸43を後方から見た外観斜視図である。また、図10(a)は第2サムターン軸43の略示平面図であり、同図(b)は同図(a)のb線に沿う略示側断面図であり、同図(c)は同図(b)のc線に沿う略示側断面図であり、同図(d)は同図(b)のd線に沿う略示側断面図である。
第2サムターン軸43の後方には、円柱形状の軸部43Aと、4つの突出片43Cを有する環状の枠部43Bが形成されている。
第2サムターン軸43の軸部43Aは、第1サムターン軸42の大径部42Bの内径よりも小さな外径を有し、枠部43Bは、第1サムターン軸42の大径部42Bの外径よりも大きな内径を有している。したがって、第2サムターン軸43の軸部43Aを、第1サムターン軸42の大径部42Bの内側空間に挿入した場合、第2サムターン軸43の枠部43Bは、第1サムターン軸42の大径部42Bの径方向外側に位置し、また、第2サムターン軸43の枠部43Bに形成された4つの突出片43Cと、第1サムターン軸42の大径部42Bに形成された2つの凸部42Eが、第2サムターン軸43の周方向に並んで配置される(図21(a)参照)。なお、図21(a)に示されるように、第2サムターン軸43の突出片43Cの間には、コロ67が転動可能に配置される。
また、第2サムターン軸43の軸部43Aの先端部近傍には、軸部43Aを径方向に貫通する貫通孔43Dが形成されている。この貫通孔43Dには、1つのコイルスプリング66(図1参照)と、このコイルスプリング66の両端に配置される円柱形状のコロ68(図1参照)が挿入される(図21(a)参照)。
第2サムターン軸43の前方には、連結カム44が係合可能な連結カム係合部43Eが形成されていると共に、その内側には、図10(b)に示されるように、円柱形状のスプリング受け43Fが形成されている。
<連結カム>
次に、連結カム44について説明する。
図11(a)は連結カム44を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)は連結カム44を後方から見た外観斜視図である。また、図12(a)は連結カム44の略示正面図であり、同図(b)は同図(a)のb線に沿う略示側断面図である。
連結カム44は、円柱形状のベース部44Aと、このベース部44Aの前方において径方向外側に突出形成された4つの前方突出片44Bと、ベース部44Aの後方において前方突出片44Bよりもさらに径方向外側に突出して形成された2つの後方突出片44Cと、によって構成されている。
連結カム44のベース部44Aの後方には、円柱状の中空部44Dが形成されている。この中空部44Dには、コイルスプリング70(図1参照)が配設され、コイルスプリング70の他端側は、第2サムターン軸43のスプリング受け43Fに配置される。このコイルスプリング70により、連結カム44は、第2サムターン軸43から離反する方向に付勢される。また、ベース部44Aの前方端部には、軸方向に凸部44Eが突出形成されている。
連結カム44の後方突出部44Cは、第2サムターン軸43の連結カム係合部43Eに係合可能であると共に、第1サムターン軸42の嵌合部42の側面凹部と係合可能である。これにより、連結カム44の後方突出部44Cを第2サムターン軸43の連結カム係合部43Eに係合させた状態で連結カム44を回動させることによって、第2サムターン軸43を回動することが可能であると共に、連結カム44の後方突出部44Cを第1サムターン軸42の嵌合部42の側面凹部に係合させた状態で連結カム44を回動させることによって、第1サムターン軸42を回動することが可能である。
<カバー>
次に、カバー45について説明する。
カバー45は、図1に示されるように、円盤状の部材からなり、中心部には円形の開口部が形成されていると共に、開口部の径方向外側には周方向に略等間隔で複数のネジ孔が形成されている。このカバー45は、複数の取付ネジ46、47によってサムターン本体41に取り付けられる。
<操作部>
次に、操作部50について説明する。
図1に示されるように、操作部50は、主として、キャップ51と、このキャップ51に固定される本体52と、この本体52に回動可能に配設される摘み53と、この摘み53の背面に摺動可能に配設されるスライダー54と、このスライダー54を覆って摘み53の背面に配設される摘みカバー55と、摘み53の正面側からスライダー54に固定されるレバーと56と、によって構成されている。
<キャップ>
図13(a)はキャップ51を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)はキャップ51を後方から見た外観斜視図である。
キャップ51は、円盤状のベース部51Aと、このベース部51Aの外縁からベース部51Aの厚み方向に延出形成された枠部51Bによって構成されている。
キャップ51のベース部51Aには、その中心に、円形の開口部51Cが形成されていると共に、開口部51Cの周囲には、周方向に略等間隔に4つのネジ孔51Dが形成されている。キャップ51は、このネジ孔51Dを介して複数の取付ネジ71(図1参照)によってサムターン本体41に取り付けられる。また、キャップ51の枠部51Bの一部には、キャップ51に収容される摘み53の形状に合わせて曲面状の凹部51Eが形成されている。
<本体>
図14(a)は本体52を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)は本体52を後方から見た外観斜視図である。
本体52は、円筒形状のベース部52Aと、このベース部52Aの一端に一体成形された平面視が半月形状の半月部52Bによって構成されている。本体52のベース部52Aには、軸方向にスライダー54が挿通可能な矩形状の貫通孔52Cが形成されている。また、本体52の半月部52Bには、棒状の軸72(図1参照)を回転可能に支持する軸支持部52Dが突出形成されている。なお、本体52は、止め輪70(図1参照)によってキャップ51に固定される。
<摘み>
図15(a)は摘み53を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)は摘み53を後方から見た外観斜視図である。
摘み53は、平面視が円形状の円形部53Aと、平面視が三角形状の把持部53Bによって構成されている。摘み53の円形部53Aには、本体52の軸支持部52Dが収容される2つの収容部53Cと、軸72を挿通可能な挿通孔53Dが形成されている。摘み53は、軸72を介して本体52の軸支持部52Dに取り付けられて本体52に対して回動可能であると共に、軸72に取り付けられたトーションスプリング73(図1参照)によってキャップ51側に付勢される。摘み53の把持部53Bには、その正面側に、レバー56の一部が収容可能なレバー用スペースが形成されていると共に、その背面側にスライダー54が収容可能なスライダー用スペースが形成されている。また、把持部53Bには、スライダー54の一部を正面側から臨ませる矩形状の開口部53Eが形成されている。
<スライダー>
図16(a)はスライダー54を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)はスライダー54を後方から見た外観斜視図である。
スライダー54は、棒状の部材からなり、軸72との接触を回避するための逃げ部54Aと、短手方向両側に突出成形されたスプリング受け54Bと、レバー56を取り付けるためのレバー取付孔54Cを有して構成されている。スライダー54は、摘み53の背面のスライダー用スペースに収容され、摘み53の背面に取付ネジ75によって取り付けられる摘みカバー55によって覆われる。また、摘み53とスライダー54との間には、2つのコイルスプリング74(図1参照)が配設され、スライダー54はこのコイルスプリング74によって摘み53の把持部53Bの頂点方向(連結カム44から遠ざかる方向)に付勢される。
<レバー>
図17(a)はレバー56を前方から見た外観斜視図であり、同図(b)はレバー56を後方から見た外観斜視図である。
レバー56は、摘み53の正面に形成されたレバー用スペースに収容される。また、レバー56には、その背面に突出部56Aが形成され、この突出部56Aがスライダー54のレバー取付孔54Cに嵌合されてレバー56がスライダー54に固定される。
次に、図18〜図22を用いて、サムターン10の作用について詳細に説明する。
例えば、サムターン10を用いて錠前の開錠を行う場合、まず、トーションスプリング73によって図18(a)〜(c)に示される「操作制限位置」に保持されている摘み53を、図19(a)〜(c)に示される「操作可能位置」まで持ち上げる(第1の操作)。なお、摘み53が操作制限位置にある場合(摘み53がキャップ51のベース部51Aに密着した状態になっている場合)には、摘み53を把持することができず摘み53によってサムターンカム30を回動させることはできないが、摘み53が操作可能位置にある場合(摘み53がキャップ51のベース部51Aに対して略垂直に起立した状態になっている場合)には、摘み53を把持して回転することによって摘み53によってサムターン30を回動させることが可能となる。そして、この第1の操作により、スライダー54が摘み53と共に回動して起立し、スライダー54の一端が、連結カム44の凸部44Eと対向する状態となる(図19(c)参照)。また、連結カム44は、コイルスプリング70によって第1サムターン軸42から離反する方向に付勢されているため、この状態では、第2サムターン軸43とは係合が可能であるが、第1サムターン軸42との係合が不能な位置にある(図19(d)参照)。
次に、摘み53を操作可能位置に保持した状態で、コイルスプリング74によって図19(a)〜(c)に示される「施開錠禁止位置」に保持されているレバー56を、図20(a)、(b)に示される「施開錠許可位置」までスライドする(第2の操作)。この第2の操作により、連結カム44がスライダー54によって第2サムターン軸43の奥側まで押し込まれ、連結カム44が第1サムターン軸42と係合可能な位置に移動する(図20(b)参照)。
最後に、レバー56を施開錠許可位置に保持した状態で摘み53を時計回りに回し、サムターンカム30を錠前の開錠位置まで回動させることによって錠前の開錠を行う(第3の操作)。
図21(a)〜(f)は、サムターン10の略示断面図を示したものであり、レバー56を施開錠許可位置に保持した状態で第1サムターン軸42と第2サムターン軸43を回動した様子を模式的に示した図である。
上述の第2の操作が完了してレバー56が施開錠許可位置まで移動した状態(連結カム44が第1サムターン軸42と係合可能な位置に押し込まれた状態)で摘み53を時計方向に回転した場合、摘み53→本体52→連結カム44→第1サムターン軸42の順に動力が伝達され、第1サムターン軸42が時計回りに回動する。
第1サムターン軸42が回動すると、第2サムターン軸43の貫通孔43Dに配設されたコイルスプリング66とコロ68の作用によって第2サムターン軸43も第1サムターン軸42と同じ方向に回動する。そして、第2サムターン軸43の回動によって第2サムターン軸43の突出片43Cの間に配設されたコロ67が移動する。第1サムターン軸42および第2サムターン軸43の回動により、コロ67は、サムターン本体41の凸部41Hに当接するまで移動を続ける。サムターン本体41の凸部41Hによってコロ67の移動が規制されると第2サムターン軸43は回動できなくなり、第1サムターン軸42だけが回動を継続する(同図(b)参照)。
そして、同図(c)に示されるように、第1サムターン軸42が回動を続け、第1サムターン軸42の曲面凹部42Fがコロ67の位置まで回動すると、コロ67は第1サムターン軸42の曲面凹部42F内に退避することが可能となり、第2サムターン軸43は再び第1サムターン軸42と共に回動をし始める(同図(d)、(e)参照)。
最終的に、同図(f)に示されるように、第1サムターン軸42および第2サムターン軸43は時計回りに90度回動することができるため、第1サムターン軸42に保持されたサムターンカム30を錠前の施錠位置から開錠位置まで回動させることができる。
このように、サムターン10による錠前の開錠は第1の操作〜第3の操作の3つの操作によって行われる。なお、サムターン10によって錠前を施錠状態から開錠状態にする例について説明したが、錠前を開錠状態から施錠状態にする場合についても基本的な動作原理は同じである。
一方、上述の第1の操作のみが完了しレバー56が施開錠禁止位置にある状態(連結カム44が第2サムターン軸43と係合可能で、第1サムターン軸42との係合が不能な位置にある状態)で摘み53を時計方向に回転した場合、摘み53→本体52→連結カム44→第2サムターン軸43の順に動力が伝達され、第2サムターン軸43が時計回りに回動する。
図22(a)、(b)は、サムターン10の略示断面図を示したものであり、レバー56を施開錠禁止位置に保持した状態で第1サムターン軸42と第2サムターン軸43を回動した様子を模式的に示した図である。
第2サムターン軸43が回動すると、第2サムターン軸43の貫通孔43Dに配設されたコイルスプリング66とコロ68の作用によって第1サムターン軸42も第2サムターン軸43と同じ方向に回動する。そして、第2サムターン軸43の回動によって第2サムターン軸43の突出片43Cの間に配設されたコロ67が移動する。第1サムターン軸42および第2サムターン軸43の回動により、コロ67は、サムターン本体41の凸部41Hに当接するまで移動を続ける。サムターン本体41の凸部41Hによってコロ67の移動が規制されると第2サムターン軸43は回動できない状態となる(同図(b)参照)。
第1サムターン軸42は第2サムターン軸43によって回動されるため、第1サムターン軸42は第2サムターン軸43の回動停止と共に停止する。このように、レバー56が施開錠禁止位置にある場合には、第1サムターン軸42を90度回動させることができず、サムターンカム30を錠前の開錠位置まで回動させることができない。
以上説明したように、本実施形態に係るサムターン10は、錠前の施錠を行う施錠位置と錠前の開錠を行う開錠位置との間を回動可能なサムターンカム30と、サムターンカム30の回動が可能となる操作可能位置、および、サムターンカムの回動が制限される操作制限位置の2つの位置を有する摘み53と、摘み53が操作可能位置にある場合に、摘み53の操作によりサムターンカム30が開錠位置または施錠位置まで回動されることを許可する施開錠許可位置、および、摘み53の操作によりサムターンカム30が開錠位置または施錠位置まで回動されることを禁止する施開錠禁止位置の2つの位置を有するレバー56と、を有して構成され、摘み53を操作制限位置から操作可能位置とし、レバー56を施開錠禁止位置から施開錠許可位置まで移動させ、摘み53によりサムターンカム30を施錠位置または開錠位置まで回動させて錠前の施錠または開錠を行うことを特徴とするサムターンである。
このようなサムターン10によれば、錠前の施錠や開錠を行うためには、摘み53を操作制限位置から操作可能位置とする第1の操作と、レバー56を施開錠禁止位置から施開錠許可位置まで移動させる第2の操作と、摘み53によりサムターンカム30を施錠位置または開錠位置まで回動させて錠前の施錠または開錠を行う第3の操作の3つの操作を行う必要があるため、工具等による解錠が極めて困難で、不正な解錠を確実に防止することができる一方で、操作が単純であるため、施錠や開錠の操作性が低下することがない。
また、摘み53を操作可能位置から操作制限位置に付勢する摘み付勢手段(本実施形態ではトーションスプリング73)と、レバー56を施開錠許可位置から施開錠禁止位置に付勢するレバー付勢手段(本実施形態ではコイルスプリング74)と、をさらに有するため、錠前の施錠や開錠を行うためには、摘み付勢手段の付勢力に逆らって摘みを操作し、且つ、レバー付勢手段の付勢力に逆らってレバーを操作する必要があり、不正な解錠をより確実に防止することができる。
また、レバー56の少なくとも一部が、摘み53の把持部に形成された凹部(本実施形態ではレバー用スペース)に収容されているため、摘みを把持しながらレバーを操作することが可能となり、サムターンの操作性を高めることができる上に、レバーの出っ張りを減らすことができ、摘みを把持した際にレバーが邪魔になることがない。
なお、本発明のサムターンは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本実施形態に係るサムターンを構成する各部材を分解して示す分解斜視図である。 同サムターンを扉の室内側に取り付けた様子を示す外観斜視図である。 (a)はサムターン座を前方から見た外観斜視図であり、(b)はサムターン座を後方から見た外観斜視図である。 (a)はサムターンカムの略示平面図であり、(b)は(a)の矢視bから見た略示側面図であり、(c)は(a)の矢視cから見た略示正面図である。 (a)はサムターン本体を前方から見た外観斜視図であり、(b)はサムターン本体を後方から見た外観斜視図である。 (a)はサムターン本体をフランジ部側から見た略示正面図であり、(b)は(a)のb線に沿う略示側断面図であり、(c)は(b)におけるc線に沿う略示側断面図であり、同図(d)は(b)におけるd線に沿う略示側断面図である。 (a)は第1サムターン軸を前方から見た外観斜視図であり、(b)は第1サムターン軸を後方から見た外観斜視図である。 (a)は第1サムターン軸の略示平面図であり、(b)は(a)のb線に沿う略示側断面図である。 (a)は第2サムターン軸を前方から見た外観斜視図であり、(b)は第2サムターン軸を後方から見た外観斜視図である。 (a)は第2サムターン軸の略示平面図であり、(b)は(a)のb線に沿う略示側断面図であり、(c)は(b)のc線に沿う略示側断面図であり、(d)は(b)のd線に沿う略示側断面図である。 (a)は連結カムを前方から見た外観斜視図であり、(b)は連結カムを後方から見た外観斜視図である。 (a)は連結カムの略示正面図であり、(b)は(a)のb線に沿う略示側断面図である。 (a)はキャップを前方から見た外観斜視図であり、(b)はキャップを後方から見た外観斜視図である。 (a)は本体を前方から見た外観斜視図であり、(b)は本体を後方から見た外観斜視図である。 (a)は摘みを前方から見た外観斜視図であり、(b)は摘みを後方から見た外観斜視図である。 (a)はスライダーを前方から見た外観斜視図であり、(b)はスライダーを後方から見た外観斜視図である。 (a)はレバーを前方から見た外観斜視図であり、(b)はレバーを後方から見た外観斜視図である (a)は摘みが操作制限位置にある場合のサムターンの略示正面図であり、(b)は同サムターンの略示平面図であり、(c)は同サムターンの略示断面図であり、(d)は同サムターンの連結カム、第1サムターン軸、第2サムターン軸の位置関係を示した外観斜視図である。 (a)はレバーが施開錠禁止位置にある場合のサムターンの略示正面図であり、(b)は同サムターンの略示平面図であり、(c)は同サムターンの略示断面図であり、(d)は同サムターンの連結カム、第1サムターン軸、第2サムターン軸の位置関係を示した外観斜視図である。 (a)はレバーが施開錠許可位置にある場合のサムターンの略示断面図であり、(b)は同サムターンの連結カム、第1サムターン軸、第2サムターン軸の位置関係を示した外観斜視図である。 (a)〜(f)は、サムターンの略示断面図を示したものであり、レバーを施開錠許可位置に保持した状態で第1サムターン軸と第2サムターン軸を回動した様子を模式的に示した図である。 (a)、(b)は、サムターンの略示断面図を示したものであり、レバーを施開錠禁止位置に保持した状態で第1サムターン軸と第2サムターン軸を回動した様子を模式的に示した図である。
符号の説明
10 サムターン
12 扉
14 デッドボルト
20 サムターン座
30 サムターンカム
40 駆動部
41 サムターン本体
42 第1サムターン軸
43 第2サムターン軸
44 連結カム
45 カバー
50 操作部
51 キャップ
52 本体
53 摘み
54 スライダー
55 摘みカバー
56 レバー
62、66、70、74 コイルスプリング
64、70 止め輪
67、68 コロ
72 軸
73 トーションスプリング

Claims (2)

  1. 錠前の施錠を行う施錠位置と前記錠前の開錠を行う開錠位置との間を回動可能なサムターンカムと、
    前記サムターンカムの回動が可能となる操作可能位置、および、前記サムターンカムの回動が制限される操作制限位置の2つの位置を有する摘みと、
    前記摘みが前記操作可能位置にある場合に、前記摘みの操作により前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを許可する施開錠許可位置、および、前記摘みの操作により前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを禁止する施開錠禁止位置の2つの位置を有するレバーと、を有して構成され、
    前記摘みを前記操作制限位置から前記操作可能位置とし、前記レバーを前記施開錠禁止位置から前記施開錠許可位置まで移動させ、前記摘みにより前記サムターンカムを前記施錠位置または前記開錠位置まで回動させて前記錠前の施錠または開錠を行うように構成され、
    前記レバーの少なくとも一部が、前記摘みの把持部に形成された凹部に収容されていることを特徴とする、
    サムターン。
  2. 前記サムターンカムを回動可能な第1のサムターン軸と、
    前記レバーが前記施開錠許可位置にある場合には、前記第1のサムターン軸によって前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを許容し、前記レバーが前記施開錠禁止位置にある場合には、前記第1のサムターン軸によって前記サムターンカムが前記開錠位置または前記施錠位置まで回動されることを禁止する第2のサムターン軸と、をさらに有することを特徴とする、
    請求項1に記載のサムターン。
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