JP4801440B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ結晶化工程の後のフォトリソグラフィ工程において、レーザ結晶化工程によって粒径の大きな結晶が形成された領域に正確に露光処理をするための方法と、この処理の工程を行う露光装置に関するものである。さらに、この処理の工程を行って作製された半導体装置およびその作製方法に関するものである。
近年、基板上に薄膜トランジスタ(以下TFTと記す)を製造する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型表示装置への応用開発が進められている。特に、多結晶半導体膜を用いたTFTは、従来の非単結晶半導体膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビリティともいう)が高いので、高速動作が可能である。そのため、従来基板の外に設けられた駆動回路で行っていた画素の制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行うことが試みられている。
ところで、半導体装置に用いる基板は、コストの面から単結晶半導体基板よりも、ガラス基板が有望視されている。ガラス基板は耐熱性に劣り、熱変形しやすいため、ガラス基板上の多結晶半導体膜を用いたTFTを形成する場合には、ガラス基板の熱変形を避けるために、半導体膜の結晶化にレーザアニールが用いられる。
レーザアニールの特徴は輻射加熱あるいは伝導加熱を利用するアニール法と比較して処理時間を大幅に短縮できることや、半導体基板又は半導体膜を選択的、局所的に加熱して、基板に殆ど熱的損傷を与えないことなどがあげられている。
なお、ここでいうレーザアニール法とは、半導体基板又は半導体膜に形成された損傷層やアモルファス層を再結晶化する技術や、基板上に形成された非晶質半導体膜を結晶化させる技術を指している。また、半導体基板又は半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術も含んでいる。
レーザアニールに用いられるレーザ発振器はその発振方法により、パルス発振と連続発振の2種類に大別される。近年では、半導体膜の結晶化においてエキシマレーザのようなパルス発振のレーザ発振器よりArレーザやYVOレーザのような連続発振のレーザ発振器(CWレーザともいう)を用いた方が、半導体膜内に形成される結晶の粒径が大きくなることが見出されている。レーザビームの照射の際には、照射面におけるレーザビームの形状が線状となるように光学系にて整形し、レーザビームの照射位置を照射面に対し相対的に移動させて照射する。この方法は、高い生産性を持つため工業的に優れている。
なお、ここでいう「線状」とは、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比が大きい矩形や楕円(例えば、アスペクト比が10以上(好ましくは100〜10000))を意味する。
このようにして、半導体膜内の結晶粒径が大きくなると、この半導体膜を用いて形成されるTFTチャネル領域に入る粒界の数が減るので移動度が高くなり、より高性能なデバイスの開発に利用することができる。そのため、連続発振のレーザ発振器は脚光を浴びている。
なお、本明細書では、半導体膜において粒径の大きな結晶が形成される領域を大粒径領域と呼び、粒径の小さな結晶が形成される領域を結晶性不良領域と呼ぶ。
半導体膜のレーザアニールには可視から紫外域の波長を持ったレーザビームが多く用いられる。これは、半導体膜へのエネルギーの吸収効率が良いためである。しかし、一般的に用いられている固体のCW(連続発振)レーザが発振する基本波の波長は、赤から近赤外にわたる波長領域である。そこで、非線形光学素子を用いて可視域以下の波長の高調波に変換する方法が用いられている。一般的には、非線形光学素子を用いて、基本波を高調波に変換することによって可視光が形成され、この光を半導体膜のアニールに用いる。
例えば、10W、532nmのCWレーザから発振されたレーザビームを長軸方向300μm、短軸方向10μm程度の線状ビームに整形する。この線状ビームを短軸方向に走査させて半導体膜を結晶化した場合、一度の走査で得られる大粒径領域の幅は200μm程度となる。このため、基板全面をレーザ結晶化するためには、線状ビームの走査する位置を、線状ビームの一度の走査によって得られた大粒径領域の幅ずつ、長辺方向にずらしてレーザアニールを行う必要がある。また、レーザを複数用いて基板上の異なる領域を同時に照射してアニ−ルを行えば、さらに効率を上げることができる。
なお、CWレーザによる半導体膜の結晶化工程によって、大粒径領域とは別に、結晶性不良領域が形成される。その結晶性不良領域は、線状ビームの両端におけるレーザビームのエネルギーの低下した部分に形成される。従って、その結晶性不良領域は、大粒径領域を挟んで両脇に形成される。結晶性不良領域を含む部分に半導体素子を形成すると、大粒径領域に形成される半導体素子と比較して特性の劣るものが得られる。一般的なTFTの作製方法は、基板上に成膜した半導体膜を照射面とし、この半導体膜にマーカーなどを形成した後、この半導体膜の半導体素子が形成される部分に結晶性不良領域が形成されないようにレーザを照射し、大粒径領域を形成するものである。従って、レーザを照射する位置を正確に決定する必要がある。これを実現するために、照射面に基準となるマーカーを設け、このマーカーをCCDカメラ等で検出し、コンピュータを用いて画像処理を行うことによって照射位置の制御を行う手法が用いられている。また、このマーカーは、レーザ結晶化工程の後のフォトリソグラフィ工程において、露光位置を決定するために用いられている。
レーザアニールを産業用として用いる場合、レーザを複数用いて基板上の異なる領域を同時に照射してアニ−ルを行うとスループットが良くなる。
しかしながら、レーザを複数用い、基板上に形成された半導体膜を照射面としてレーザアニールを行う工程において、その複数のレーザによって得られるレーザ照射領域の間隔を厳密に同一にすることは難しい。
図3(A)に3台の固体レーザ301、302、303を用いて基板304上の非晶質半導体膜305にレーザアニールを行う例を示す。固体レーザ301と302、および固体レーザ302と303の間隔であるAとBを全く同一にすることは困難であり、通常ではわずかに異なる。このまま固体レーザ301〜303からレーザビームを射出し、非晶質半導体膜305上で形成されるビームスポット306を相対的に走査させてアニールを行うと、2つの隣り合うレーザ照射領域309の間隔C及びDも異なる。
次に、半導体膜を所望の形状に成形するためのフォトリソグラフィ工程を行う。フォトリソグラフィ工程では、基板上に形成されたマーカー307を基に露光を行う。つまり、露光用光源308は2つの隣り合うレーザ照射領域309の間隔C及びDが同じであることを前提にして露光を行う。図3(B)において、点線はレーザ照射領域309に対応する領域であり、310は露光領域である。この工程で結晶化されていない領域に露光されたり、結晶化されているのに露光されない領域ができたりする。つまり、所望の領域からずれた部分に、結晶化領域が形成されるため、結晶性不良領域に半導体素子が形成されることも起こり得る。例えば結晶性不良領域にTFTを形成した場合、大粒径領域に形成されたTFTと比較すると、そのTFTの特性は劣る。その結果、TFT間で特性にバラツキがでるため好ましくない。
本発明は、結晶化領域と露光領域とのずれをなくし、結晶化領域、特に結晶化領域中の大粒径領域を確実に露光できるような露光装置と、この露光装置を利用した半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。
本発明は、レーザ結晶化工程の次に行われる工程であるフォトリソグラフィ工程において、レーザ結晶化工程で得られたレーザ照射領域をマーカーとし、露光用光源の露光位置をこのレーザ照射領域中の大粒径領域に合わせ、露光を行うことを特徴とする。大粒径領域に合わせて露光用光源の位置を調節することで、大粒径領域がどこにあっても確実に露光することができる。
露光用光源による露光の開始位置を決定するにあたって、レーザ発振器によって結晶化される領域(以下、レーザ照射領域とする)に含まれる大粒径領域の位置を検出する必要がある。この検出には、レーザ照射領域に含まれる二つの領域、すなわち大粒径領域と結晶性不良領域との特性の違いを利用する。
CWレーザのシングルモード(TEM00)における強度分布はガウス型であり、レーザビームの中央から端部に向かって強度が弱まる傾向を有している。このため、ビームスポットの端部はエネルギーが弱く、大粒径の結晶を得るには不充分である。従って、このCWレーザを用いて半導体膜を結晶化させると、CWレーザの照射によって形成されたレーザ照射領域中には、大粒径領域と結晶性不良領域とが形成される。
図4は、図3に示したレーザ照射領域の拡大図であり、基板400上の半導体膜401にレーザ照射を行った後の様子を示している。大粒径領域402はその表面が比較的平坦である一方、結晶性不良領域403の表面には半導体膜401の厚さと同程度の高さを有する凹凸が形成される。凹凸のある面では、凹凸によって図4に示すように光が散乱されるため、大粒径領域402および結晶性不良領域403に光を当てると、散乱光の強度が異なる。この特性を利用してレーザ照射領域の端部を検出する。また、このレーザ照射領域の端部をマーカーとして露光用光源の露光位置を決定すると、マーカーを別途形成する必要がなく、マーカー形成のための工程をなくすことができる。
例えば、基板表面の凸凹と光の損失を相関づけるために、次式が用いられている。
実際には、凹凸と平坦部を区別できる波長の光、すなわち凹凸部と平坦部とで光の損失に明らかな差があることが分かる波長の光を用いて凹凸部と平坦部の検出を行う。
本発明は以下の構成を有する。
本発明で開示する発明の一つは、光の散乱強度が異なる複数の領域を有する照射面に光を照射するための光源と、照射面からの反射光を受光するセンサと、受光した光より散乱強度を求める手段と、散乱強度よりこの複数の領域を検出する手段と、この複数の領域のうち、任意の一つの領域の位置に露光用光源を合わせて露光を行う露光用光源とを有する。
他の発明の構成は、光の散乱強度が異なる複数の領域を有する照射面に光を照射するための光源と、照射面からの反射光を受光するセンサと、受光した光より反射強度を求める手段と、反射強度よりこの複数の領域を検出する手段と、この複数の領域のうち、任意の一つの領域の位置に露光用光源を合わせて露光を行う露光用光源とを有する。
上記発明の構成において、光源から射出する光は、青色光または青色光より短い波長の光であることを特徴とする。なお、この光源はレーザまたはLEDを用いることができる。
また、上記発明の構成において、光源と、センサと、露光用光源は一体となっていることを特徴とする。
上記発明の構成において、センサはCCD、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトIC、光電子増倍管またはCMOSセンサのいずれかの受光素子を有することを特徴とする。また、センサが有する受光素子は1つでもよいし、複数の受光素子を直線状または平面状に配置してもよい。
また、上記発明の構成において、一定周期で光を照射する手段と、この周期と同期した反射光を検出することができる手段とを有することを特徴とする。
また、上記発明の構成において、受光した反射光のデータを、二値化処理、濃淡エッジ検出処理、ソーベル処理、平均化処理、またはメジアン処理をする手段を有することを特徴とする。
他の発明の構成は、基板上の半導体膜にレーザを照射して光の散乱強度が異なる複数の領域を形成する。次に、この基板に光を照射したときに得られる反射光を受光し、受光した反射光より散乱強度を求める。次に、得られた散乱強度よりこの複数の領域を検出し、この複数の領域のうち任意の一つの領域に露光用光源を合わせて露光を行うことを特徴とする。
上記の構成において、青色光または青色光より短い波長の光を照射すると、得られる散乱強度に差が出るため、より正確に位置を特定することができる。
他の発明の構成は、基板上の半導体膜にレーザを照射して光の散乱強度が異なる複数の領域を形成する。次に、この基板に光を照射したときに得られる反射光を受光し、反射強度を測定する。次に、得られた反射強度よりこの複数の領域を検出し、この複数の領域のうち任意の一つの領域に露光用光源を合わせて露光を行うことを特徴とする。
上記の構成において、青色光または青色光より短い波長の光を照射すると、得られる反射強度に差が出るため、より正確に位置を特定することができる。
また、上記の構成において、青色光または青色光より短い波長を有するレーザまたはLEDを用いてもよい。
また、上記構成において、青色光または青色光より短い波長の光を照射して光の散乱強度が異なる複数の領域を検出しながら露光用光源の位置を制御してもよい。光の散乱強度が異なる複数の領域の検出と、露光用光源の位置制御を同時に行うことによって、スループット良く露光を行うことができる。
上記の構成において、CCD、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトIC、光電子増倍管、CMOSセンサなどの受光素子を用いることができる。また、得られたデータに対して二値化処理、濃淡エッジ検出、ソーベル処理、平均化処理、またはメジアン処理などを行うことができる。
また、上記の構成において、一定周期毎に光が照射されるようにし、その周期と同期した散乱光のみを検出するようにすると、周囲の光の影響を受けず、良好に大粒径領域の検出を行うことができる。
本発明により次のような利点が得られる。第一に、大粒径領域をマーカーとしてフォトリソグラフィ工程を行うことができるので、マーカーを形成する必要がなくなる。つまり、従来は別途マーカーを形成するために必要だった工程をなくすことができる。
第二に、大粒径領域に合わせて露光用光源の露光を行うため、大粒径領域がどこにあっても確実に露光することができる。すなわち大粒径領域と露光領域とが一致するため、この領域にTFTを作製することができる。そのため、それぞれのTFTの特性は高く、特性のバラツキは少なくなる。
以下に本発明の実施の様態を説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本実施の形態では、検出方法としてCCDを用いたカメラを用いる方法について説明する。短波長の単色光(図示せず)を半導体膜上に照射し、大粒径領域と結晶性不良領域からの散乱光をCCDカメラで検出する。検出した散乱光を認識することによって、大粒径領域の位置を検出する。結晶性不良領域の表面には半導体膜の厚さと同程度の高さを有する凸部があるため照射された光は散乱し、その散乱光の強度は高い。一方、大粒径領域は結晶性不良領域と比較して平坦性が高いため散乱光の強度は低い。
図5は、表面の粗さと散乱損失の関係を示すグラフである。散乱損失(Loss)は、先に記載した式に、入射角θ、表面粗さσ、波長λを代入して求めた。照射面に対する入射角は0度である。また、結晶性不良領域の凸部は30nm、大粒径領域の表面の凸部は5nm程度の高さを有しているため、結晶性不良領域の表面粗さは30nm、大粒径領域の表面粗さは5nmとした。
図5の横軸は波長(nm)、縦軸は散乱損失(%)である。散乱損失が高いほど散乱強度が高い。従って、図5から、結晶性不良領域は大粒径領域と比較して全体的に散乱強度が高いことがわかる。しかし、照射する波長によっては、コントラストを得ることが難しくなる。
例えば、赤色光(波長650〜780nm程度)を用いた場合には、両領域の散乱強度に大きな差がない。従って、この場合はCCDカメラで結晶性不良領域と大粒径領域を検出することが難しくなる。その一方、青色光(波長450〜490nm程度)を用いると、赤色光に比べて倍以上のコントラストが得られるため、結晶性不良領域と大粒径領域の検出が可能であると考えられる。
そこで、本発明者は、半導体膜のレーザ結晶化を終えた基板に、基板に垂直な方向から白色光と青色光とを別々に照射した状態で写真を撮り、大粒径領域と結晶性不良領域との反射光強度に差が見られるか実験を行った。この結果を図23および図24に示す。凹凸の多い結晶性不良領域に対して垂直方向から光を当て、基板に垂直な方向に反射された光を撮影すると、基板表面で散乱されて反射光が少なくなるために暗く見え、凹凸の少ない大粒径領域では、反射光が多くなるために明るく見える。図23は白色光を基板に対して垂直な方向から照射し、基板に垂直な方向に反射された光を撮影した写真である。図23(A)はレーザ照射領域が全面大粒径結晶になっている試料を撮影した写真であり、図23(B)はレーザ照射領域の両端に結晶性不良領域がある試料を撮影した写真である。この場合では、レーザ照射領域の端部(結晶性不良領域)と中央部(大粒径領域)との間に、明らかなコントラスト差は見られなかったため、大粒径領域と結晶性不良領域の区別を付けることは難しいと予想される。その一方、図24は青色光を基板に対して垂直に照射し、基板に垂直な方向に反射された光を撮影した写真である。図24(A)はレーザ照射領域が全面大粒径結晶になっている試料を撮影した写真であり、図24(B)はレーザ照射領域の両端に結晶性不良領域がある試料を撮影した写真である。レーザ照射領域の端部(結晶性不良領域)と中央部(大粒径領域)との間に、明らかなコントラスト差が得られていることが分かる。
従って、この実験により、白色光より青色光の方が高いコントラストが得られるため、青色光を用いる方が大粒径領域と結晶性不良領域の検出が容易であることがわかる。白色光にはR(赤)、G(緑)、B(青)の三色が混合しているが、この三色のうち、青色では検出が可能だったことから、白色光では他の長波長が影響して検出を困難にしていると考えられる。従って、大粒径領域の検出には青色光以下の短波長を用いることが好ましいと言える。
ただし、短波長になるに伴って、微小な凹凸からの散乱強度が増加する。図5のグラフに示すように、波長が短すぎると、結晶性不良領域と大粒径領域とのコントラスト比が小さくなるため、両者の検出ができなくなる。従って、結晶性不良領域と大粒径領域とを判別可能な波長の光を用いればよい。そこで、本実施の形態では青色光を半導体膜に照射し、CCDカメラを用いて結晶性不良領域と大粒径領域とを検出する。
実際の工程の概要は図1(A)、(B)に示すようになる。まず、非単結晶半導体膜102を形成した基板101を用意する。次に、非単結晶半導体膜102を照射面としたレーザ結晶化工程を行う。このレーザ結晶化工程ではYAGレーザやYVOレーザなどの固体レーザを複数用いて行う。それは、効率よく結晶化を行うためである。それぞれのレーザビームのビームスポットは、照射面において線状のビームスポット106になるように、それぞれ光学系を用いて整形し、ビームを線状ビームスポット106の短辺方向に走査させてレーザアニールを行う。この工程により、複数のレーザによるレーザ照射によって形成された複数のレーザ照射領域103が形成される。
レーザ結晶化工程を終えた後、レジストを形成し、フォトリソグラフィ工程を行う。このフォトリソグラフィ工程の際に、露光用光源105の露光開始位置を決定するために、青色光をレジストの上から非単結晶半導体膜102に照射しながら、露光用光源105と一体となっているCCDカメラ104をビームスポットの走査方向に垂直な方向の基板の端から、ビームスポットの走査方向に垂直な方向へと少しずつ移動させる。そして、非単結晶半導体膜102から反射された青色光をCCDカメラ104で受光し、受光した光のデータをコンピュータなどの情報処理装置へ出力する。情報処理装置では、大粒径領域107と結晶性不良領域108での散乱光のコントラスト比が大きいことを利用して、大粒径領域107と結晶性不良領域108の位置を特定する。なお、レジストは大粒径領域107と結晶性不良領域108とを区別できる程度に青色光を透過することが可能であれば、特に材料などの制限はない。
また、図6に示す方法を用いて大粒径領域601と結晶性不良領域602の位置を検出することもできる。図6(A)に示すように、X方向を散乱光測定の方向、Y方向をレーザ照射方向とする。また、X方向とY方向とは垂直であるとする。光603は線状または矩形状に整形され、照射面である基板604に光603の断面方向がY方向と平行になるように入射し、同時刻における反射光を平面状のCCDカメラ605で受光することによって、散乱光を測定する。ある瞬間、例えばX方向の座標xにおけるY方向の散乱光のデータは図6(B)のようになる。このY方向の散乱光のデータを情報処理装置で平均化することによって、座標xにおける散乱強度を算出する。さらに、光603とCCDカメラ605を基板604に対して相対的にX方向に移動させて、散乱光の測定を行う。このようにして得られたX方向のそれぞれの位置におけるY方向に平均化された散乱光のデータは図6(C)のようになる。
このデータより、図6(C)の(2)にあたる大粒径領域601と、(1)および(3)にあたる結晶性不良領域602とを判別することができる。この方法を用いると、光603をスポット状として半導体膜に入射したときの反射光をCCDカメラで受光して散乱光を測定する場合より、大粒径領域601と結晶性不良領域602とを正確に判別することができる。
大粒径領域を検出した時点で露光用光源105及びCCDカメラ104の移動と青色光の照射とを止め、露光用光源による露光を開始する。露光用光源105とCCDカメラ104が一体となることによって、大粒径領域107が検出された位置から露光を開始できるので、大粒径領域107と結晶性不良領域108を確実に一致させることができる。
こうして1箇所のレーザ照射領域の露光が終了した後、隣のレーザ照射領域も同様にCCDカメラ104と露光用光源105を用いて大粒径領域を検出し、露光を行う。この一連の動作を繰り返すことで、基板101全面の大粒径領域107を確実に露光することができる。
なお、本実施の形態では、散乱強度を求めて大粒径領域の位置を検出しているが、反射光の強度より大粒径領域の位置を検出しても良い。
本実施例では、別途設けたレーザを用いて大粒径領域と結晶性不良領域を検出する例を説明する。
まず、実施の形態1と同様に、基板201上に非単結晶半導体膜202を形成したものを用意する。次に、図2(A)に示すように、非単結晶半導体膜202を照射面として、レーザを照射してレーザ照射領域203を形成する。
次に、レジストを形成し、フォトリソグラフィ工程を行う場所を決めるためにレーザ照射領域203中の大粒径領域204を検出する。本実施例では、レーザ205と光センサ206を用いる。なお、レジストは、大粒径領域204と結晶性不良領域207を区別できる程度にレーザ205を透過することができればよい。
レーザ205の波長は、実施の形態1で説明した通り、大粒径領域204と結晶性不良領域207を検出可能な波長であることが必要である。本実施例では、波長が300〜400nm程度のレーザ、例えばXeClエキシマレーザ(308nm)、XeFエキシマレーザ(351nm)、窒素レーザ(337nm)等を用いることができる。また、他のレーザを用いる場合では、非線形光学素子を用いて、300〜400nm程度の波長の高調波に変換すれば用いることができる。また、レーザの替わりに、青色ダイオード(ガリウム窒素(405nm))などを用いても良い。
光センサ206は、非単結晶半導体膜202から反射される光を受光するために用いる。大粒径領域204と結晶性不良領域207とを区別するためには、受光した光量と出力の直線性が良いものを用いるとより好ましい。ここで用いる光センサ206として、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトICなどを挙げることができる。また、光センサ206はこれらに限らず、CCD、CMOSセンサ、光電子増倍管なども同様に用いることができる。
さらに、光センサ206の周囲の光(外乱光)を遮断することによって、より正確に大粒径領域204と結晶性不良領域207を検出することが可能になる。そこで、光センサ206を内蔵した光変調型光センサを用いることができる。
その使用方法は図7を用いて説明する。まず、レーザ発振器701から出たレーザが、規定周期毎に照射面702に照射されるようにする。具体的には、レーザ発振器701としてパルスレーザを用いる、一定周期毎に開閉するスリット703をレーザの光路上に設置する、などの方法を用いて、周期的に照射面702にレーザを照射する。図7(A)では、一定周期毎に開閉するスリットを用いた例を示している。照射面702から反射された光は光センサ704で受光する。光センサ704は、例えば図7(B)に示す構造を持ち、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトICなどを用いた受光素子705と、照射面に照射される光の周期と同期した反射光のみを取り出すハイパスフィルタ706を設ける。ハイパスフィルタ706を通過することによって、図7(C)に示すように、外乱光708を含んだデータから反射光のデータのみを取り出すことができる。ここで得られた反射光のデータは、出力端子707から出力される。なお、図7(C)の(1)のグラフは、ハイパスフィルタ706を通過する前のデータの例であり、図7(2)のグラフは、ハイパスフィルタ706を通過した後のデータの例である。ハイパスフィルタ706を設けることによって、結晶性不良領域と大粒径領域の差がより明確になり、検出を容易にすることができる。
これらの手段を用い、実施の形態1に示した方法と同様に大粒径領域を検出する。本実施例では、図7(A)に示すように正反射光を観測する。結晶性不良領域に光を照射すると、結晶性不良領域の表面には半導体膜の厚さと同程度の高さを有する凸部があるため、照射された光は散乱する。したがって、散乱光の強度は大きく、正反射光の強度は小さくなる。一方、大粒径領域は結晶性不良領域と比較して平坦性が高いため、大粒径領域に照射された光の多くは正反射する。そのため、散乱光の強度は小さく、正反射光の強度は大きくなる。従って、図5および図7(C)に示すように、大粒径領域と結晶性不良領域とでは散乱強度が異なる。そのため、高いコントラストが得られ、検出が可能になる。
大粒径領域を検出した後、図2に示すように、露光用の光源208による露光を行う。なお、実施の形態と同様に、レーザ205、光センサ206、および露光用光源208は一体となっている。また、図2および図7では、照射面に対して斜めからレーザを照射するようにしているが、照射の方向は斜めには限らない。照射面に対して垂直な方向からレーザを入射してもよい。
こうして、基板全面の大粒径領域を露光し、その後種々の工程を行うことによって、この領域にTFTを作製することができる。
本発明を用いることによって、レーザ照射によって形成される大粒径領域に露光用光源の露光位置を合わせることができる。そのため、(1)マーカーが不要となり、マーカーの形成工程が不要となる、(2)大粒径領域に合わせて露光を行うことができるため、露光された半導体膜を用いて半導体装置を作製すると、その半導体装置の特性は高く、特性のばらつきが少なくなる。
本実施例は、実施の形態および他の実施例と自由に組み合わせることができる。なお、本実施例ではレーザを用いて大粒径領域と結晶性不良領域を検出する例を示しているが、レーザに限られるものではなく、実施の形態で用いたような青色光を用いることもできる。
また、本実施例では散乱強度を求めて大粒径領域の位置を検出しているが、反射光の強度より大粒径領域の位置を検出しても良い。
本実施例では、本発明を用いて作製したPチャネル型TFTとNチャネル型TFTを用いてCMOS型トランジスタを作製する過程を、図を用いて説明する。
図8(A)は、基板800上に形成した非晶質半導体膜802に対して複数のレーザ照射装置を用いてレーザ照射を行った直後の状態を示している。以下では、この図における点Aと点Bを結んだ点線の断面から見た作製過程を説明する。
図8(B)に示すように、絶縁表面を有する基板800上に下地膜801を形成する。本実施例では、基板800としてガラス基板を用いる。なお、ここで用いる基板には、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、セラミックス基板、ステンレス基板などを用いることができる。また、PET(Polyethylene Terephthalate:ポリエチレンテレフタラート)、PES(PolyethersulPhone Resin:ポリエーテルサルホン樹脂)、PEN(Polyethylene Naphthalate:ポリエチレンナフタレート)に代表されるプラスチックや、アクリルなどに代表される合成樹脂を原料とする基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、本工程の処理に耐え得るのであれば用いることができる。
下地膜801は、基板800に含まれるナトリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が半導体中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。このため、アルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体中への拡散を抑えることのできる酸化珪素や窒化珪素、酸素を含む窒化珪素膜などの絶縁膜を用いて形成する。また、下地膜801は単層または積層構造のいずれでもよい。本実施例では、プラズマCVD法(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長法)を用いて酸素を含む窒化珪素膜を10〜400nmの膜厚になるように成膜した。
なお、基板800として、ガラス基板またはプラスチック基板のようにアルカリ金属やアルカリ土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いている場合には、不純物の拡散を防ぐために下地膜を設けることは有効であるが、石英基板など不純物の拡散がさほど問題にならない基板を用いる場合には必ずしも下地膜801を設ける必要はない。
次いで、下地膜801上に非晶質半導体膜802を形成する。非晶質半導体膜802は、公知の方法(スパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法など)により、25〜100nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。ここで用いる非晶質半導体膜は、珪素やシリコンゲルマニウムなどを用いることができるが、ここでは珪素を用いる。シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。
続いて図8(C)に示すように、レーザアニール装置を用いて非晶質半導体膜802にレーザ803を照射して結晶化を行う。本実施例では、レーザ803として、連続発振のセラミックスYAGレーザを用いる。セラミックYAGのレーザ結晶に、Nd、Ybなどの複数種のドーパントを添加し、多波長発振を得る。なお、このレーザの基本波の中心波長は1030〜1064nm、発振波長の半値全幅が30nm程度である。この基本波をレーザ発振器内の非線形光学結晶によって、中心波長515〜532nm、発振波長の半値全幅が15nm程度の第二高調波に変換し、シリンドリカルレンズ804で集光を行った後に照射を行う。
ここで挙げたレーザに限らず、Sapphire、YAG、セラミックスYAG、セラミックスY、KGW、KYW、MgSiO、YLF、YVO、またはGdVOの結晶に、Nd、Yb、Cr、Ti、Ho、Erのドーパントをいずれか1つまたは複数添加したレーザ発振器等を用いることができる。発振波長域を広げるため、複数のドーパントを添加したレーザ結晶を用い、レーザ発振器とすることが好ましい。あるいは、Ti:Sapphireレーザのように、1種類のドーパントで多波長発振を可能にするレーザもある。また、レーザ803は、公知の非線形光学素子により高調波に変換される。なお、本実施例では、レーザ803は非線形光学素子により第2高調波に変換されているが、第2高調波以外の高調波であっても構わない。
以上の方法を用いることによって、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒が形成される大粒径領域805と、結晶性不良領域806が形成される。なお、図8(A)においてレーザ照射方向はY方向である。つまり、図8(C)におけるレーザ照射方向は紙面に垂直な方向である。
その後、図8(D)において、レジスト831を形成した後、実施の形態や実施例1と同様に、レーザビームの照射によって形成された大粒径領域805と結晶性不良領域806に、青色光以下の波長を持つ光807をレジスト831の上から照射し、反射光808を測定することによって散乱光強度を求める。なお、光807はレーザ光であってもよい。なお、レジスト831は、大粒径領域805と結晶性不良領域806とを区別できる程度に青色光を透過させることができれば特に材料などの制限はない。この散乱光の測定結果より大粒径領域805の位置を検出する。露光用光源、光807の光源、および反射光808を観測するセンサが一体となっていると、測定をしながら露光用光源の位置を大粒径領域805に合わせることができる。
大粒径領域805の位置に露光用光源の位置を合わせると、大粒径領域の位置に合わせて露光を行うことができる。さらに、露光したレジスト831を所望の形状に成型して、この成型したレジスト831をマスクとしてエッチングを行うことによって、島状に半導体膜809を形成する(図9(A))。さらに、この島状の半導体膜809を覆うようにゲート絶縁膜810を形成する(図9(B))。
ゲート絶縁膜810は、熱酸化法、プラズマCVD法、スパッタ法を用いることができる。ガスを切り替え例えば、熱酸化法によって得られる膜厚5nmの酸化珪素膜と、CVD法で得られる膜厚10〜15nmの窒素を含む酸化珪素膜の積層膜を形成してもよい。また、ガスを切り替えることによって連続的に成膜を行うこともできる。
なお、ゲート絶縁膜810は上記の材料に限らず、(1)酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜、窒化珪素膜、またはこれらの積層膜、(2)高誘電率物質(high−k材料ともいう)のタンタル酸化物、酸化ハフニウム(HfO)、窒素添加ハフニウムシリコン酸化物(HfSiON:Hafnium silicon oxynitride)、酸化ジリコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、または酸化ランタン(La)などの希土類酸化物を用いることができる。
次に、図9(C)に示すように、ゲート絶縁膜810上に導電膜を形成し、所望の形状に形成することでゲート電極811、812を形成する。その概要は以下の通りになる。まず、ゲート絶縁膜810上に形成する導電膜の材料は、導電性を有する膜であれば良い。その材料として、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)から選ばれた元素、またはこれらの元素を主成分とする合成材料または化合物材料を用いることができる。さらには、これらの材料の積層物を用いることもできる。本実施例では、W(タングステン)とTaN(窒化タンタル)の積層膜を用いたが、Al(アルミニウム)とMo(モリブデン)を用いてMo、Al、Moの順に積層した導電膜や、Ti(チタン)とAlを用いてTi、Al、Tiの順に積層した導電膜を用いても良い。特に、ゲート絶縁膜810を先述の高誘電率物質(high−k材料)を用いて形成した場合では、上記の材料を用いてゲート電極811、812を形成すると、ゲート電極の空乏化を解消し、大量の電流を流すことができるようになるため、半導体素子の低電力化に貢献する。
そして、この導電膜をパターンするためのレジストマスクを形成する。まず、導電膜上にフォトレジストをスピンコーティング法などにより均一に塗りつけ、露光を行う。次に、フォトレジストに対して加熱処理(プリベーク)を行う。プリベークの温度は50〜120℃とし、後に行われるポストベークより低い温度で行う。本実施例では、加熱温度は90℃、加熱時間は90秒とした。
次に、フォトレジストに現像液を滴下するか、あるいはスプレーノズルから現像液をスプレーすることによって、露光されたレジストを現像する。
その後、現像されたフォトレジストを125℃、180秒で加熱処理を行ういわゆるポストベークを行い、レジストマスク中に残っている水分などを除去し、同時に熱に対する安定性を高める。以上の工程によってレジストマスクが形成される。このレジストマスクを基に導電膜をエッチングして、ゲート電極811、812を形成する。
なお、このほかの方法として、所定の場所に材料を吐出することが可能な印刷法やインクジェット法に代表される液滴吐出法により、ゲート電極811、812を直接ゲート絶縁膜810上に形成してもよい。
導電性を持つ材料を溶媒に溶解または分散させることによって、導電性を持つ液状の物質を作り、これを吐出する。ここで用いることができる導電性材料は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、鉛(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、タングステン(W)、カドミウム(Cd)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バリウム(Ba)などの金属から少なくとも一種類、またはこれらの金属の合金を含むものである。溶媒は、酢酸ブチル、酢酸エチルなどのエステル類、イソプロピルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、アセトンなどの有機溶剤などを用いることができる。
また、組成物の粘度は300cp以下とする。これは、乾燥を防止し、吐出口から組成物を円滑に吐出するためである。なお、用いる溶媒や用途に合わせて組成物の粘度や表面張力は適宜調整すると良い。
そして、ゲート電極811またはゲート電極812を形成する際に用いたレジストをマスクとして用い、Pチャネル型TFTを形成する部分をレジスト813で覆い、N型不純物のヒ素(As)やリン(P)を導入する。この操作によって、ソース領域814、ドレイン領域815が形成される(図10(A))。また、同様にしてNチャネル型TFTを形成する部分をレジスト816で覆い、P型不純物であるホウ素(B)を導入することによって、ソース領域817、ドレイン領域818を形成する(図10(B))。
その後に、ゲート電極811、812の側壁にサイドウォール819、820を形成する。例えば酸化珪素からなる絶縁膜を基板全面にCVD法にて形成する。この絶縁膜に対して異方性エッチングをすることにより、サイドウォールを形成すればよい(図10(C))。
次に、図10(D)に示すように、P型TFTになる部分をレジスト821で覆い、N型の導電性を示すイオンの導入を行い、LDD領域824を形成する。なお、先程よりも高いドーズ量でN型の導電性を示すイオンを導入する。同様にして、図11(A)に示すように、N型TFTになる部分をレジスト822で覆い、P型の導電性を示すイオンの導入を行い、LDD領域823を形成する。この工程においても、先程よりも高いドーズ量でP型の導電性を示すイオンを導入する。
以上のようにして、不純物の導入が終了したら、レーザアニール、ランプアニール、またはファーネスアニールによって処理を行い、導入した不純物の活性化と、不純物の導入による結晶格子の損傷を回復させる。
上記の工程によって、Pチャネル型TFT825と、Nチャネル型TFT826を同一基板上に形成することができる。
続いて、図11(B)に示すように、それらの保護膜として、絶縁膜827を形成する。この絶縁膜827は、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、窒化珪素膜または酸素を含む窒化珪素膜を単層または積層構造で100〜200nmの厚さに形成する。酸素を含む窒化珪素膜と窒素を含む酸化珪素膜を組み合わせる場合では、ガスを切り替えることによって連続成膜をすることが可能である。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚100nmの窒素を含む酸化珪素膜を形成した。絶縁膜827を設けることにより、酸素や空気中の水分をはじめ、各種イオン性の不純物の侵入を阻止するブロッキング作用を得ることができる。
次いで、さらに絶縁膜828を形成する。ここでは、SOG(Spin On Glass)法またはスピンコート法によって一面に塗りつけられたポリイミド、ポリアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、アクリル、シロキサン(珪素と酸素との結合(シロキサン結合)で骨格構造が構成され、珪素にフッ素、脂肪族炭化水素、または芳香族炭化水素のうち少なくとも一種が結合した構造を持つ物質)などの有機樹脂膜、無機層間絶縁膜(窒化珪素、酸化珪素などの珪素を含む絶縁膜)、low−k(低誘電率)材料などを用いることができる。絶縁膜828は、ガラス基板上に形成されたTFTによる凹凸を緩和し、平坦化する意味合いが強いため、平坦性に優れた膜が好ましい。
さらに、フォトリソグラフィ法を用いてゲート絶縁膜810、絶縁膜827および絶縁膜828をパターン加工して、ソース領域814、817、およびドレイン領域815、818に達するコンタクトホールを形成する。
次に、導電性材料を用いて導電膜を形成し、この導電膜をパターン加工することによって配線829を形成する。その後、保護膜として絶縁膜830を形成すると、図11(C)に示すような半導体装置が完成する。
本発明の半導体装置の作製方法は、上述したTFTの作製工程に限定されない。本実施例では、CMOS型のトランジスタを作製する過程を示しているが、N型のTFT、P型のTFT、またはこの双方を基板上に形成する際に用いることもできる。また、本実施例では順スタガ型のTFTを作製しているが、これに限らず、逆スタガ型のTFTを作製する際にも用いることができる。
また、レーザビームによる結晶化の前に、触媒元素を用いた結晶化工程を設けてもよい。その触媒元素としては、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)などの元素を用いることができる。また、触媒元素を添加した後に加熱処理を行うことによって結晶化を促進してもよいし、加熱処理の工程を省略してもよい。さらに、加熱処理の後、その温度を保ちつつレーザ処理を行うようにしてもよい。これらの過程の後に、本発明を用いて大粒径領域の部分に良好に露光を行うことができる。
また、本発明を用いた半導体装置の作製方法は、集積回路や半導体表示装置の作製方法にも用いることができる。
本発明を用いることにより、結晶性が高い大粒径領域の部分に露光位置を合わせることが可能である。従って、本発明を用いて作製した全てのTFTの特性は高く、個々のTFTの特性は均一である。
また、本実施例は、実施の形態や他の実施例と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、他の実施例で作製したTFTを用いて形成した発光素子を用いた発光装置およびこの発光装置を作製する例について説明する。本実施例で説明する発光装置は、絶縁表面を有する基板に対向する基板(以下、対向基板という)側から光を取り出す構造であるが、この構造に限らず、絶縁表面を有する基板側から光を取り出す構造の発光装置や、絶縁表面を有する基板側および対向基板側の両面から光を取り出す構造の発光装置にも同様にして用いることができる。
図12は、発光装置を示す上面図、図13は図12をA−A’で切断した断面図である。1200は基板、点線で示された1201はソース信号線駆動回路、1202は画素部、1203はゲート信号線駆動回路である。また、1204は透明な封止基板、1205は第1シール材であり、第1シール材1205で囲まれた内側は、透明な第2シール材1207で充填されている。なお、第1シール材1205には基板間隔を保持するためのギャップ材が含有されている。
なお、1208は、ソース信号線駆動回路1201及びゲート信号線駆動回路1203に入力される信号を伝送するための接続配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1209からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。
次に、断面構造について図13を用いて説明する。基板1310上には駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1301と画素部1302が示されている。
なお、ソース信号線駆動回路1301はNチャネル型TFT1323とPチャネル型TFT1324とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。また、ポリシリコン膜を活性層とするTFTの構造は特に限定されず、トップゲート型TFTであってもよいし、ボトムゲート型TFTであってもよい。
また、画素部1302はスイッチング用TFT1311と、電流制御用TFT1312とそのドレインに電気的に接続された第1の電極(陽極)1313を含む複数の画素により形成される。電流制御用TFT1312としてはNチャネル型TFTであってもよいし、Pチャネル型TFTであってもよいが、陽極と接続させる場合、Pチャネル型TFTとすることが好ましい。また、保持容量(図示しない)を適宜設けることが好ましい。なお、ここでは無数に配置された画素のうち、一つの画素の断面構造のみを示し、その一つの画素に2つのTFTを用いた例を示したが、3つ、またはそれ以上のTFTを適宜、用いてもよい。
ここでは第1の電極(陽極)1313がTFTのドレインと直接接している構成となっているため、第1の電極(陽極)1313の下層はシリコンからなるドレインとオーミックコンタクトのとれる材料層とし、有機化合物を含む層と接する最上層を仕事関数の大きい材料層とすることが望ましい。第一の電極(陽極)としては、仕事関数が4.0eV以上のものを用いることが望ましい。例えば、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造とすると、配線としての抵抗も低く、且つ、良好なオーミックコンタクトがとれ、且つ、陽極として機能させることができる。また、第1の電極(陽極)1313は、ITO(indium tin oxide)、ITSO(酸化インジウムに2〜20atomic%の酸化珪素(SiO)を混合した物質)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、亜鉛(Zn)、または金属材料の窒化物(窒化チタンなど)の単層としてもよいし、3層以上の積層を用いてもよい。
また、第1の電極(陽極)1313の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1314が形成される。絶縁物1314は有機樹脂膜もしくは珪素を含む絶縁膜で形成すれば良い。ここでは、絶縁物1314として、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いて図13に示す形状の絶縁物を形成する。
その後の成膜を良好に行うため、絶縁物1314の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物1314の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1314の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物1314として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
また、絶縁物1314を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
次に電界発光層1315を形成する。電界発光層1315を形成する材料としては、低分子、高分子、低分子と高分子の間の性質を持つ中分子の材料がある。本実施例では、蒸着法によって電界発光層1315を形成するため、低分子材料を使用する。低分子材料も高分子材料も、溶媒に溶かすことでスピンコート法やインクジェット法により塗りつけることができる。また、有機材料だけではなく、無機材料との複合材料も使用することができる。
また、第1の電極(陽極)1313上には電界発光層1315を選択的に形成する。例えば真空度が0.7Pa以下、好ましくは1.3×10−2〜1.3×10−4Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行う。蒸着の際、加熱により、予め有機化合物は気化されている。気化された有機化合物は蒸着され、電界発光層1315(第1の電極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層)が形成される。なお、電界発光層1315の構成はこのような積層でなくとも良く、単層、混合層で形成されていても良い。さらに、電界発光層1315上には第2の電極(陰極)1316が形成される。
なお、第2の電極1316(陰極)としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下が目安)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的な材料としては、元素周期律の1族又は2族に属する元素、すなわちLiやRb、Cs等のアルカリ金属、及びMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF)の他、希土類金属(Ybなど)を含む遷移金属を用いて形成することができる。但し、本実施例において第2の電極(陰極)は透光性を持たせるため、これらの金属、又はこれらの金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO、IZO、ITSO又はその他の金属(合金を含む)との積層により形成する。
ここでは、発光が透過するように、第2の電極(陰極)1316として、膜厚を薄くした仕事関数の小さい金属薄膜と、透明導電膜(ITO、IZO、ZnO等)との積層を用いる。こうして、第1の電極(陽極)1313、電界発光層1315、及び第2の電極(陰極)1316からなる電界発光素子1318が形成される。
本実施例では、電界発光層1315を形成する。その内訳は、まず正孔注入層であるCu−Pcを厚さ20nmで形成し、次にホール輸送性の第1の発光層であるα−NPDを厚さ30nmで形成し、第2の発光層としてCBP(4,4’−N,N’−dicarbazol−biphenyl)にPt(ppy)acacを15wt%で添加した物質を20nmの厚さで形成し、さらに電子輸送層であるBCP(2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthrolin)を30nmの厚さで積層する。なお、第2の電極(陰極)1316として仕事関数の小さい金属薄膜を用いているため、ここでは電子注入層(フッ化カルシウム)を用いる必要はない。
このようにして形成された電界発光素子1318は、白色発光を呈する。なお、ここでは、フルカラー化を実現するために着色層1331と遮光層(BM:ブラックマトリクス)1332からなるカラーフィルター(簡略化のため、ここではオーバーコート層は図示しない)を設けている。
また、電界発光素子1318を封止するために透明保護層1317を形成する。この透明保護層1317は、第1の無機絶縁膜と、応力緩和膜と、第2の無機絶縁膜との積層からなっている。第1の無機絶縁膜および第2の無機絶縁膜としては、スパッタ法またはCVD法により得られる窒化珪素膜、酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜、炭素を主成分とする薄膜(例えばDLC膜、CN膜)を用いることができる。これらの無絶縁膜は水分に対して高いブロッキング効果を有しているが、膜厚が厚くなると膜応力が増大して膜剥がれが生じやすい。
しかし、第1の無機絶縁膜と第2の無機絶縁膜との間に応力緩和膜を挟むことで、応力を緩和するとともに水分を吸収することができる。また、成膜時に何らかの原因で第1の無機絶縁膜に微小な穴(ピンホールなど)が形成されたとしても、応力緩和膜で埋められ、さらにその上に第2の無機絶縁膜を設けることによって、水分や酸素に対して極めて高いブロッキング効果を有する。
また、応力緩和膜としては、無機絶縁膜よりも応力が小さく、且つ、吸湿性を有する材料が好ましい。加えて、透光性を有する材料であることが望ましい。また、応力緩和膜としては、α―NPD、BCP、MTDATA、Alqなどの有機化合物を含む材料膜を用いてもよく、これらの材料膜は、吸湿性を有し、膜厚が薄ければ、ほぼ透明である。また、MgO、SrO、SrOは吸湿性及び透光性を有し、蒸着法で薄膜を得ることができるため、応力緩和膜に用いることができる。
本実施例では、シリコンターゲットを用い、窒素とアルゴンを含む雰囲気で成膜した膜、即ち、水分やアルカリ金属などの不純物に対してブロッキング効果の高い窒化珪素膜を第1の無機絶縁膜または第2の無機絶縁膜として用い、応力緩和膜として蒸着法によりAlqの薄膜を用いる。また、透明保護層に発光を通過させるため、透明保護層のトータル膜厚は、可能な限り薄くすることが好ましい。
また、電界発光素子1318を封止するために不活性気体雰囲気下で第1シール材1305、第2シール材1307により封止基板1304を貼り合わせる。なお、第1シール材1305、第2シール材1307としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、第1シール材1305、第2シール材1307はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
また、本実施例では封止基板1304を構成する材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、第1シール材1305、第2シール材1307を用いて封止基板1304を接着した後、さらに側面(露呈面)を覆うように第3のシール材で封止することも可能である。
以上のようにして電界発光素子1318を第1シール材1305、第2シール材1307に封入することにより、電界発光素子1318を外部から完全に遮断することができ、外部から水分や酸素といった電界発光層1315の劣化を促す物質が侵入することを防ぐことができる。従って、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
また、第1の電極(陽極)1313として透明導電膜を用いれば、基板側と対向基板側の両面から光を得ることができる発光装置を作製することもできる。
本実施例は、本発明の実施の形態または他の実施例と自由に組み合わせることができる。また、発光素子を用いた表示装置に限らず、本発明を用いて結晶化を行った半導体膜を用いて、液晶を用いた表示装置を作製することが可能である。
本発明を用いて作製した半導体素子を用いて、さまざまな半導体装置を作製することができる。本実施例では、本発明を用いて作製する半導体装置の1つの例として、CPU(中央演算装置:Central Processing Unit)を作製する過程と、TFTを用いた各種回路を構成する例を示す。
図14(A)は、基板1400上に形成した非晶質半導体膜1402に対して複数のレーザ照射装置を用いてレーザ照射を行った後に、大粒径領域と結晶性不良領域とを判別するために青色光以下の長さの波長の光を照射し、受光素子1406を用いて受光している状態を示している。以下で、図14(A)の点線A−Bの断面から見た作製過程を説明する。なお、受光素子1406は青色光の光源と一体となっている。
図14(B)に示すように、絶縁表面を有する基板1400上に下地絶縁膜1401を形成する。基板1400には、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板を用いることができる。また、PET、PES、PENに代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、本作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
下地絶縁膜1401は基板1400中に含まれるNaなどのアルカリ金属アルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。よってアルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素や、窒化珪素、窒素を含む酸化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。
下地絶縁膜1401上に非晶質半導体膜1402を形成する。非晶質半導体膜1402の膜厚は25〜100nm(好ましくは30〜60nm)とする。また非晶質半導体は珪素だけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。ここでは66nmの珪素を主成分とする半導体膜(非晶質珪素膜、アモルファスシリコンとも表記する)を用いる。
その後、図14(C)に示すように、実施の形態や他の実施例で説明したのと同様にして、非晶質半導体膜1402に複数のレーザ1403を用いてレーザ照射を行う。この処理によって非晶質半導体膜1402は結晶化され、大粒径領域1404と結晶性不良領域1405が形成される。なお、レーザ照射は図14(A)におけるY方向に行っている。
次いで、図14(D)に示すように、レジスト1422を非晶質半導体膜1402、大粒径領域1404、および結晶性不良領域1405上に形成する。次に、フォトリソグラフィ工程を行う場所を決めるために、青色光をレジスト1422の上から基板1400に対して垂直に照射し、受光素子1406で反射光を測定する。得られた反射光より、表面の散乱光強度を求め、大粒径領域1404を検出する。なお、レジスト1422は、大粒径領域1404と結晶性不良領域1405を区別できる程度に青色光を透過させることができる。受光素子1406は、他の実施例で示したものを用いることができる。また、受光素子1406は青色光の光源と一体となっている。
次に、図15(A)に示すように、大粒径領域1404の位置を検出したら、大粒径領域1404の位置に露光用光源1407を合わせて露光を行った後に、所定の形状にレジスト1402を形成し、エッチングを行うことによって島状の半導体膜1408a〜1408cを得る。なお、露光用光源1407および受光素子1406が一体となっていると、測定をしながら露光用光源1407を大粒径領域1404に合わせることができる。
次いで、必要があれば、薄膜トランジスタの電気特性であるしきい値をよりゼロに近づかせるために不純物元素(ボロンなど)を微量に添加する。
次いで、図15(B)に示すように、島状の半導体膜1408a〜1408cを覆う絶縁膜、いわゆるゲート絶縁膜1409を形成する。なお、ゲート絶縁膜1409の形成前に、島状の半導体膜の表面をフッ酸等により洗浄する。ゲート絶縁膜1409は熱酸化法、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを10〜150nm、好ましくは20〜40nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。
また、ゲート絶縁膜1409は上記の材料に限らず、(1)酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜、窒化珪素膜、またはこれらの積層膜、(2)高誘電率物質(high−k材料ともいう)のタンタル酸化物、酸化ハフニウム(HfO)、窒素添加ハフニウムシリコン酸化物(HfSiON:hafnium silicon oxynitride)、酸化ジリコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、または酸化ランタン(La)などの希土類酸化物を用いることができる。ゲート絶縁膜1409を、酸素を含む窒化珪素膜と窒素を含む酸化珪素膜の積層とする場合には、ガスを切り替えて連続成膜を行っても良い。
その後、ゲート絶縁膜1409上にゲート電極となる第1の導電膜1410a、第2の導電膜1410bを形成する。ここではゲート電極を2層構造としたが、勿論、単層であっても3層以上の積層であってもよい。第1の導電膜1410a、第2の導電膜1410bは、Ta、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、またはこれらの元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。
次いで、図15(C)に示すように、第1の導電膜1410a、第2の導電膜1410bを、エッチングするためのレジストマスク1411を形成する。なお、レジストマスク1411の端部はテーパー形状を有すればよく、レジストマスクの形状は扇形、又は台形となってもよい。
次いで、図15(D)に示すように、レジストマスク1411を用いて、第2の導電膜1410bを選択的にエッチングする。なお、第1の導電膜1410aは、ゲート絶縁膜1409や島状の半導体膜1408a〜1408eがエッチングされないよう、いわゆるエッチングストッパーとして機能する。エッチングされた第2の導電膜1410bは、0.2μm以上1.0μm以下のゲート長を有する。
次いで、図15(E)に示すように、レジストマスク1411を設けた状態で、第1の導電膜1410aをエッチングする。このとき、ゲート絶縁膜1409と、第1の導電膜1410aとの選択比の高い条件で第1の導電膜1410aをエッチングする。この工程により、レジストマスク1411、第2の導電膜1410bも多少エッチングされ、さらに細くなることがある。以上のようにゲート長が1.0μm以下と非常に小さいゲート電極1410が形成される。
次に、図16(A)に示すように、レジストマスク1411をOアッシングやレジスト剥離液により除去し、不純物添加用のレジストマスク1412を適宜形成する。ここでは、Pチャネル型TFTとなる領域を覆うようにレジストマスク1412を形成する。
次いで、Nチャネル型TFTとなる領域に、ゲート電極1410をマスクとして自己整合的に不純物元素であるリン(P)を添加する。ここでは、フォスフィン(PH)を60〜80keVでドーピングする。この工程によって、Nチャネル型のTFTとなる領域に、不純物領域1413a、1413bが形成される。
次いで、レジストマスク1412を除去して、Nチャネル型TFTとなる領域を覆うようにレジストマスク1414を形成する。次いで、図16(B)に示すように、ゲート電極1410をマスクとして、自己整合的に不純物元素であるボロン(B)を添加する。この工程によって、Pチャネル型TFTとなる領域に不純物領域1415が形成される。
次いで、レジストマスク1414を除去した後、図16(C)に示すように、ゲート電極1410の側面を覆う絶縁膜、いわゆるサイドウォール1416a〜1416cを形成する。サイドウォール1416a〜1416cは、プラズマCVD法や減圧CVD(LPCVD)法を用いて、珪素を有する絶縁膜を形成した後、エッチングを行うことにより形成することができる。
次いで、Pチャネル型のTFT上にレジストマスク1417を形成し、フォスフィン(PH)を15〜25keVでドーピングし、高濃度不純物領域、いわゆるソース領域及びドレイン領域を形成する。この工程によって、図16(D)に示すように、サイドウォール1416a、1416cをマスクとして、自己整合的に高濃度不純物領域1418a、1418cが形成される。
次いで、レジストマスク1417をOアッシングやレジスト剥離液により除去する。
さらに、レーザアニール、ランプアニール、またはファーネスアニールによって処理を行い、導入した不純物の活性化と、不純物の導入による結晶格子の損傷を回復させる。また、基板を窒素雰囲気中で550℃に加熱することにより不純物領域の活性化を行ってもよい。
次に、図17(A)に示すように、ゲート絶縁膜1409およびゲート電極1410を覆う第1の層間絶縁膜1419を形成する。第1の層間絶縁膜1419は水素を有する無機絶縁膜、例えば窒化珪素膜を用いる。
その後、加熱処理を行い、水素化を施す。第1の層間絶縁膜1419に含まれる窒化珪素膜から放出される水素により、酸化珪素膜や珪素膜のダングリングボンドを終端する。
次いで、第1の層間絶縁膜1419を覆うように第2の層間絶縁膜1420を形成する。第2の層間絶縁膜1420は、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸素を含む窒化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)、シロキサン(珪素と酸素との結合(シロキサン結合)で骨格構造が構成され、珪素にフッ素、脂肪族炭化水素、または芳香族炭化水素のうち少なくとも一種が結合した構造を持つ物質)、及びそれらの積層構造を用いることができる。
次いで、ゲート絶縁膜1409、第1の層間絶縁膜1419、第2の層間絶縁膜1420に開口部、いわゆるコンタクトホールを形成する。そして、図17(B)に示すように各不純物領域と接続する配線1421a〜1421cを形成する。また、必要であれば、同時にゲート電極と接続する配線も形成する。なお、これらの配線は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)もしくはシリコン(Si)の元素からなる膜又はこれらの元素を用いた合金膜を用いればよい。加えて、これらの配線は、ニッケル、コバルト、鉄のうち少なくとも1種の元素、及び炭素を含むアルミニウム合金膜で形成してもよい。
以上のようにして、低濃度不純物領域を有するように形成するLDD構造からなり、ゲート長が1.0μm以下となるNチャネル型の薄膜トランジスタを形成することができる。また、低濃度不純物領域を有さないように形成するいわゆるシングル・ドレイン構造からなり、ゲート長が1.0μm以下となるPチャネル型の薄膜トランジスタが完成する。なおゲート長が1.0μm以下となるTFTをサブミクロンTFTとも表記できる。Pチャネル型の薄膜トランジスタは、ホットキャリアによる劣化や短チャネル効果が生じにくいことから、シングル・ドレイン構造とすることができる。
なお本実施例において、Pチャネル型の薄膜トランジスタをLDD構造としてもよい。さらにNチャネル型の薄膜トランジスタ、及びPチャネル型の薄膜トランジスタにおいて、LDD構造に代えて、低濃度不純物領域がゲート電極と重なる、いわゆるGOLD構造を有してもよい。
以上のように形成された薄膜トランジスタを有する半導体装置、本実施例においてはCPUを作製することができ、駆動電圧5Vで、動作周波数30MHzと高速動作が可能となる。
次に、本発明を用いて作製したTFTを用いてガラス基板上に形成したCPUのブロック図を示している。
図18に示すCPUは、基板1800上に、演算回路(ALU:Arithmetic logic unit)1801、演算回路用制御回路(ALU Controller)1802、命令解析部(Instruction Decoder)1803、割り込み制御部(Interrupt Controller)1804、タイミング制御部(Timing Controller)1805、レジスタ(Register)1806、レジスタ制御部(Register Controller)1807、バスインターフェース(Bus I/F)1808、書き換え可能なROM1809、ROMインターフェース(ROM I/F)1820を主に有している。またROM1809及びROMインターフェース(ROM I/F)1820は、別チップに設けても良い。
勿論、図18に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。
バスインターフェース1808を介してCPUに入力された命令は、命令解析部1803に入力され、デコードされた後、演算回路用制御回路1802、割り込み制御部1804、レジスタ制御部1807、タイミング制御部1805に入力される。
演算回路用制御回路1802、割り込み制御部1804、レジスタ制御部1807、タイミング制御部1805は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行う。具体的に演算回路用制御回路1802は、演算回路1801の動作を制御するための信号を生成する。また、割り込み制御部1804は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタ制御部1807は、レジスタ1806のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1806の読み出しや書き込みを行う。
また、タイミング制御部1805は、演算回路1801、演算回路用制御回路1802、命令解析部1803、割り込み制御部1804、レジスタ制御部1807の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えば、タイミング制御部1805は、基準クロック信号CLK1(1821)を元に、内部クロック信号CLK2(1822)を生成する内部クロック生成部を備えており、クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。
本発明を用いてCPUを構成するTFTを形成する際に、大粒径領域に合わせて露光位置を決定し、フォトリソグラフィ工程を行うことができるため、TFTの性能は良好で、性能のばらつきが少ない。従って、このTFTを集積したCPUは、良好な品質で、性能のばらつきが少ないものとなる。また、フォトリソグラフィ工程に用いるためのマーカーを作製する必要がないため、より短時間でCPUを作製することが可能になる。
なお、本実施例は、実施の形態や他の実施例と自由に組み合わせることができる。
本発明を用いて作製したTFTを集積化したCPU、メモリ、ICとして搭載したり、パネルとして用いたりすることにより、さまざまな電子機器を完成させることができる。
そのような電子機器として、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラなどのカメラ、反射型プロジェクター、テレビ(ディスプレイ)、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(オーディオ)、携帯端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機、電子書籍)、ゲーム機器、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disk(DVD)やハートディスクドライブ(HDD)等の記録媒体に記録された情報を再生し、その画像を表示することができるディスプレイとCPUを供えた機器)などを挙げることができる。
本発明を用いて作製した電子機器の一つである携帯電話を例に挙げ、図を用いて以下に説明する。
図19は表示パネル1901とプリント基板1902を組み合わせたモジュールを示している。表示パネル1901は、発光素子が各画素に設けられた画素部1903と、第1の走査線駆動回路1904、第2の走査線駆動回路1905と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路1906を備えている。また、表示パネルに用いる素子は、発光素子に限らず、液晶素子を用いてもよい。
プリント基板1902には、コントローラ1907、中央処理装置(CPU)1908、メモリ1909、電源回路1910、音声処理回路1911及び送受信回路1912などが備えられている。プリント基板1902と表示パネル1901は、フレキシブル配線基板(FPC)1913により接続されている。プリント配線基板1913には、容量素子、バッファ回路などを設け、電源電圧や信号にノイズが入ったり、信号の立ち上がりが鈍ったりすることを防ぐ構成としても良い。また、コントローラ1907、音声処理回路1911、メモリ1909、CPU1908、電源回路1910などは、COG(Chip on Glass)方式を用いて表示パネル1901に実装することもできる。COG方式により、プリント基板1902の規模を縮小することができる。
プリント基板1902に備えられたインターフェース(I/F)部1914を介して、各種制御信号の入出力が行われる。また、アンテナとの間の信号の送受信を行うためのアンテナ用ポート1915が、プリント基板1902に設けられている。
図20は、図19に示したモジュールのブロック図を示す。このモジュールは、メモリ1909としてVRAM1916、DRAM1917、フラッシュメモリ1918などが含まれている。VRAM1916にはパネルに表示する画像のデータが、DRAM1917には画像データまたは音声データが、フラッシュメモリ1918には各種プログラムが記憶されている。
電源回路1910は、表示パネル1901、コントローラ1907、CPU1908、音声処理回路1911、メモリ1909、送受信回路1912を動作させる電力を供給する。またパネルの仕様によっては、電源回路1910に電流源が備えられている場合もある。
CPU1908は、制御信号生成回路1920、デコーダ1921、レジスタ1922、演算回路1923、RAM1924、CPU1908用のインターフェース1919などを有している。インターフェース1919を介してCPU1908に入力された各種信号は、一旦レジスタ1922に保持された後、演算回路1923、デコーダ1921などに入力される。演算回路1923では、入力された信号に基づき演算を行い、各種命令を送る場所を指定する。一方デコーダ1921に入力された信号はデコードされ、制御信号生成回路1920に入力される。制御信号生成回路1920は入力された信号に基づき、各種命令を含む信号を生成し、演算回路1923において指定された場所、具体的にはメモリ1909、送受信回路1912、音声処理回路1911、コントローラ1907などに送る。
メモリ1909、送受信回路1912、音声処理回路1911、コントローラ1907は、それぞれ受けた命令に従って動作する。以下その動作について簡単に説明する。
入力手段1925から入力された信号は、インターフェース部1914を介してプリント基板1902に実装されたCPU1908に送られる。制御信号生成回路1920は、ポインティングデバイスやキーボードなどの入力手段1925から送られてきた信号に従い、VRAM1916に格納してある画像データを所定のフォーマットに変換し、コントローラ1907に送付する。
コントローラ1907は、パネルの仕様に合わせてCPU1908から送られてきた画像データを含む信号にデータ処理を施し、表示パネル1901に供給する。またコントローラ1907は、電源回路1910から入力された電源電圧やCPU1908から入力された各種信号をもとに、Hsync信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)、切り替え信号L/Rを生成し、表示パネル1901に供給する。
送受信回路1912では、アンテナ1928において電波として送受信される信号が処理されており、具体的にはアイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路を含んでいる。送受信回路1912において送受信される信号のうち音声情報を含む信号が、CPU1908からの命令に従って、音声処理回路1911に送られる。
CPU1908の命令に従って送られてきた音声情報を含む信号は、音声処理回路1911において音声信号に復調され、スピーカー1927に送られる。またマイク1926から送られてきた音声信号は、音声処理回路1911において変調され、CPU1908からの命令に従って、送受信回路1912に送られる。
コントローラ1907、CPU1921、電源回路1910、音声処理回路1911、メモリ1909を、本実施例のパッケージとして実装することができる。本実施例は、アイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路以外であれば、どのような回路にも応用することができる。
本発明を用いることによって、レーザ照射領域の大粒径領域のみに回路パターンを形成することが可能になるため、それぞれのTFT間で特性のばらつきを低減させることができる。また、露光用光源の露光位置を決めるアライメントを形成する必要がなくなるため、工程が簡略化され、作製コストを下げることができる。このTFTを集積してCPU、メモリ、ICとして搭載したり、パネルとして用いたりすると、品質が良好で、性能のばらつきがない電子機器を低コストで作製することができる。
また、本実施例は実施の形態および他の実施例と組み合わせて用いることが可能である。
本実施例では、本発明を用いて作製した素子の一例として、フォトICおよびその作製例を説明する。説明に用いる図面は図25〜29である。
まず、図25(A)において、基板(第1の基板2500)上に素子を形成する。ここでは基板2500として、ガラス基板の一つであるAN100を用いる。
次いで、プラズマCVD法で下地絶縁膜2502となる窒素を含む酸化珪素膜(膜厚100nm)を形成し、さらに大気にふれることなく、半導体膜を20nm以上150nm以下、好ましくは30nm以上80nm以下の厚さで積層形成する。本実施例では、非晶質半導体膜2504として、水素を含む非晶質珪素膜を形成する。
下地絶縁膜2502は酸化珪素膜、窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜を用いて積層してもよい。例えば、下地絶縁膜2502として、酸素を含む窒化珪素膜を50nm、さらに窒素を含む酸化珪素膜を100nm積層した膜を形成してもよい。なお、窒素を含む酸化珪素膜や窒化珪素膜は、ガラス基板からのアルカリ金属などの不純物拡散を防止するブロッキング層として機能する。
次いで、上記非晶質半導体膜2504を固相成長法、レーザ結晶化方法、触媒金属を用いた結晶化方法などにより結晶化させて、結晶構造を有する半導体膜(結晶性半導体膜)の一種として、例えば多結晶珪素膜2508を形成する。
本実施例では、触媒元素を用いた結晶化方法を用いて多結晶珪素膜2508を形成する。まず、重量換算で10〜100ppmのニッケルを含む溶液、例えば酢酸ニッケルの溶液をスピナーで非晶質半導体膜2504の一部または全面に塗りつける。また、上記のようにスピナーで塗りつける処理の代わりに、スパッタ法でニッケル元素を全面に散布する方法を用いてもよい。そのほかにも、蒸着法やプラズマ処理などを用いて添加することができる。なお、ここで用いることができる触媒元素はニッケルだけではなく、ゲルマニウム、鉄、パラジウム、スズ、鉛、コバルト、白金、銅、金なども用いることができる。非晶質半導体膜2504の一部または前面に塗りつけた触媒は、図25(A)の2506で示している。
なお、半導体膜を結晶化する際に、結晶の成長方向を基板2500の表面に垂直な方向に制御するためには、触媒元素を含む溶液を半導体膜の全面に塗り付ければよい。また、結晶の成長方向を基板2500の表面に平行な方向に制御するためには、触媒元素を含む溶液を半導体膜の一部に塗りつければよい。
次いで、加熱処理を行い結晶化させて結晶構造を有する半導体膜(ここでは多結晶珪素膜)を形成する。ここでは熱処理(500℃、1時間)の後、結晶化のための熱処理(550℃、4時間)を行う。前者の熱処理によって、非晶質半導体膜2504と触媒元素が反応して、非晶質半導体膜2504と触媒元素が接触した面の表面および表面近傍に化合物を形成する。次の熱処理でこの化合物を核として結晶成長が起きる。結晶化温度の低温化および時短化は、触媒作用のある金属元素の作用によるものである。これらの加熱処理により、多結晶珪素膜を得ることができる。触媒元素を用いると結晶性が向上する。その結果、素子間の移動度、しきい値、およびオン電流のばらつきを抑えることができる。
次に、多結晶珪素膜2508表面の酸化膜を希フッ酸等で除去する。その後、結晶化率を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するためのレーザビームの照射を行う。
なお、非晶質半導体膜をレーザ結晶化方法で結晶化して結晶性半導体膜を得る場合、もしくは結晶構造を有する半導体膜を得た後に結晶粒内に残される欠陥を補修するためにレーザ照射を行う場合には、以下に述べるレーザ照射方法で行えばよい。
レーザ照射は、連続発振型のレーザビーム(CWレーザビーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザビームは、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザビームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVOレーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
レーザの媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mmの円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作ることが可能である。
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多結晶中でも大きくは変えられないため、濃度を増加させることによるレーザの出力向上にはある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の大きさを著しく大きくすることができるため大幅な出力向上が期待できる。
さらに、セラミックの場合では、任意の形状の媒質を容易に形成することが可能である。セラミックを用いた媒質は、単結晶の媒質よりも大きく形成することができるため、単結晶の媒質を用いた場合よりも発振光路を長くすることができる。発振光路が長いと増幅が大きくなり、大出力で発振させることが可能である。ここで、平行六面体形状や直方体形状の媒質を用いると、発振光を媒質の内部で一直線状に進行させたり、媒質の内部で反射するようにジグザグに進行させたりすることができる。後者の方が前者より発振光路が長くなるため、より大出力で発振させることが可能になる。さらに、このような形状の媒質から射出されるレーザビームは射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに整形するのに有利である。このように射出されたレーザビームを、光学系を用いて整形することによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm〜数mの線状ビームを容易に得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。
この線状ビームを半導体膜に照射することによって、半導体膜をより均一にアニールすることが可能になる。線状ビームの両端まで均一なアニールが必要な場合は、その両端にスリットを配置し、エネルギーの減衰部を遮光するなどの工夫をすることがより好ましい。
なお、レーザ照射を大気中、または酸素雰囲気中で行う場合は、レーザビームの照射により表面に酸化膜が形成される。
次いで、上記レーザビームの照射により、多結晶珪素膜2508上に形成された酸化膜に加え、オゾン水で表面を120秒処理して合計1〜5nmの酸化膜からなるバリア層2510を形成する。このバリア層は、結晶化させるために添加した触媒元素、例えばニッケル(Ni)を膜中から除去するために形成する。ここではオゾン水を用いてバリア層を形成するが、酸素雰囲気下の紫外線の照射で結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法や酸素プラズマ処理により結晶構造を有する半導体膜の表面を酸化する方法やプラズマCVD法やスパッタ法や蒸着法などで1〜10nm程度の酸化膜を堆積してバリア層を形成してもよい。また、バリア層2510を形成する前にレーザビームの照射により形成された酸化膜を除去してもよい。
次に、バリア層2510上にスパッタ法にてゲッタリングサイトとなる希ガス元素を含む非晶質珪素膜2512を10nm〜400nm、本実施例では膜厚100nmで成膜する(図25(B))。本実施例ではシリコンターゲットを用いてアルゴンを含む雰囲気下で形成する。プラズマCVD法を用いてアルゴン元素を含む非晶質珪素膜を形成する場合、成膜条件は、モノシランとアルゴンの流量比(SiH:Ar)を1:99とし、成膜圧力を6.665Paとし、RFパワー密度を0.087W/cmとし、成膜温度を350℃とする。ここで形成する非晶質珪素膜2512は、多結晶珪素膜2508とエッチングの選択比を大きくするため、多結晶珪素膜2508よりも膜の密度が低い方がより望ましい。希ガス元素としては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。
その後、650℃に加熱された炉に入れて3分の熱処理を行い、触媒元素を除去(ゲッタリング)する。これにより多結晶珪素膜2508中の触媒元素濃度が低減される。炉に代えてランプアニール装置を用いてもよい。加熱処理によって、多結晶珪素膜2508の触媒元素が、拡散により矢印に示すようにゲッタリング用の半導体膜、すなわち非晶質珪素膜2512に移動する。
次いで、バリア層2510をエッチングストッパーとして、ゲッタリングサイトであるアルゴン元素を含む非晶質珪素膜2512を選択的に除去した後、バリア層2510を希フッ酸で選択的に除去する。なお、ゲッタリングの際、ニッケルは酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、酸化膜からなるバリア層2510をゲッタリング後に除去することが望ましい。
なお、触媒元素を用いて半導体膜の結晶化を行わない場合には、上述したバリア層2510の形成、ゲッタリングサイト(希ガス元素を含む非晶質珪素膜2512)の形成、ゲッタリングのための熱処理、ゲッタリングサイトの除去、バリア層の除去などの工程は不要である。
次に、得られた結晶構造を有する半導体膜(例えば結晶性珪素膜)の表面にオゾン水で薄い酸化膜を形成し、さらに酸化膜上にレジストを形成し、フォトリソグラフィ工程を行う場所を決めるためにレーザ照射領域中の大粒径領域を検出する(図25(C))。具体的には、所定の波長を持つ光源から出た光2514をレジスト上から半導体膜に照射し、半導体膜2516によって反射された光2518を検出器で検出する。ここで、結晶性不良領域の表面には、半導体膜の厚さと同程度の高さを有する凸部があるため、照射された光は散乱する。その結果、散乱光の強度は高く、反射光強度は弱くなる。一方、大粒径領域は、結晶性不良領域と比べて平坦性が高いため、散乱光強度は小さく、反射光強度は高くなる。この違いを利用して、2つの領域の違いを判断する。なお、レジストは大粒径領域と結晶性不良領域とを区別できる程度に光2514を透過することができる。
本実施例では、光源として青色発光ダイオードを用い、検出器2519としてCCDカメラを用いる。青色発光ダイオードの波長は、大粒径領域2520と結晶性不良領域2522を検出可能な波長の300〜400nm程度であればよい。例えば、窒化ガリウム(GaN)やセレン化亜鉛(ZeSe)、インジウム窒化ガリウム(InGaN)などを用いた発光ダイオードを用いることができる。本実施例で用いることができる光源は青色発光ダイオードに限らず、青色発光ダイオードよりさらに短い波長で光を放出する光源を用いてもよい。例えば、紫外光を放出することが可能な発光ダイオードを用いることもできる。また、発光ダイオードだけではなく、他の実施例に示したようなレーザを用いることも可能である。
検出器2519として用いるCCDカメラは、大粒径領域2520と結晶性不良領域2522とを受光するために用いる。この2つの領域を区別するためには、受光した光量と出力の直線性がよいものを使うことが好ましい。検出器2519は、CCDカメラだけではなく、他の実施例に挙げたものを用いることもできる。
これらの手段を用いて、実施の形態や他の実施例に示した方法と同様に、大粒径領域2520を検出する。従って、結晶性不良領域2522と大粒径領域2520を区別することが可能になる。
次いで、大粒径領域2520上に形成したレジストに露光を行うことによってレジストを材料とするマスクを形成する。さらに、所望の形状にエッチング処理して島状に分離された半導体膜(以下、本明細書では「島状半導体膜」という)2524及び2526を形成する(図26(A)参照)。島状半導体膜2524および2526を形成した後、レジストを材料とするマスクを除去する。
次いで、必要があればTFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ホウ素またはリン)のドーピングを行う。ここでは、ジボラン(B)を質量分離しないでプラズマ励起したイオンドープ法を用いる。
次いで、フッ酸を含むエッチャントで酸化膜を除去すると同時に島状半導体膜2524及び2526の表面を洗浄した後、ゲート絶縁膜2528となる珪素を主成分とする絶縁膜を形成する。ここでは、プラズマCVD法により115nmの厚さで窒素を含む酸化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成する。
次いで、ゲート絶縁膜2528上に金属膜を形成した後、第2のフォトマスクを用いて金属膜を所定の形状に形成する処理(パターニング)を行い、ゲート電極2530及び2532、配線2534及び2536、端子電極2538を形成する(図26(B)参照)。この金属膜として、例えば窒化タンタル(TaN)及びタングステン(W)をそれぞれ30nm、370nm積層した膜を用いる。
また、ゲート電極2530及び2532、配線2534及び2536、端子電極2538として、上記以外にもチタン(Ti)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジウム(Nd)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層膜、或いは、これらの窒化物を用いることができる。例えば、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化モリブデンからなる単層膜を挙げることができる。
次いで、島状半導体膜2524及び2526への一導電型を付与する不純物の導入を行って、TFT2541のソース領域またはドレイン領域2540、及びTFT2543のソース領域またはドレイン領域2542の形成を行う。本実施例ではnチャネル型TFTを形成するので、n型の不純物、例えばリン(P)、砒素(As)を島状半導体膜2524及び2526に導入する(図26(C)参照)。
次いで、CVD法により酸化珪素膜を含む第1の層間絶縁膜(図示しない)を50nm形成した後、それぞれの島状半導体膜2524、2526に添加された不純物元素を活性化処理する工程を行う。この活性化工程は、ランプ光源を用いたラピッドサーマルアニール法(RTA法)、或いはYAGレーザまたはエキシマレーザを裏面から照射する方法、あるいは炉を用いた熱処理、あるいはこれらの方法のうち、いずれかと組み合わせた方法によって行う。
次いで、水素及び酸素を含む窒化珪素膜を含む第2の層間絶縁膜2544を、例えば10nmの膜厚で形成する。
次いで、第2の層間絶縁膜2544上に絶縁物材料から成る第3の層間絶縁膜2546を形成する(図26(D)参照)。第3の層間絶縁膜2546はCVD法で得られる絶縁膜を用いることができる。本実施例においては密着性を向上させるため、第3の層間絶縁膜2546として、窒素を含む酸化珪素膜を900nmの膜厚で形成する。
次に、熱処理(300〜550℃で1〜12時間の熱処理、例えば窒素雰囲気中410℃で1時間)を行い、島状半導体膜2524、2526を水素化する。この工程は第2の層間絶縁膜2544に含まれる水素により島状半導体膜2524、2526のダングリングボンドを終端させるために行うものである。ゲート絶縁膜2528の存在に関係なく島状半導体膜2524、2526を水素化することができる。
また第3の層間絶縁膜2546として、シロキサンを用いた絶縁膜、及びそれらの積層構造を用いることも可能である。シロキサンは、珪素と酸素との結合(シロキサン結合)で骨格構造が構成され、珪素にフッ素、脂肪族炭化水素、または芳香族炭化水素のうち少なくとも一種が結合した構造を持つ物質である。
第3の層間絶縁膜2546としてシロキサンを用いた絶縁膜、及びそれらの積層構造を用いた場合は、第2の層間絶縁膜2544を形成後、島状半導体膜2524、2526を水素化するための熱処理を行い、次に第3の層間絶縁膜2546を形成することもできる。
次いで、第3のフォトマスクを用いてレジストからなるマスクを形成し、第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜2544及び第3の層間絶縁膜2546またはゲート絶縁膜2528を選択的にエッチングしてコンタクトホールを形成する(図27(A))。そして、レジストからなるマスクを除去する。
なお、第3の層間絶縁膜2546は必要に応じて形成すればよく、第3の層間絶縁膜2546を形成しない場合は、第2の層間絶縁膜2544を形成後に第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜2544及びゲート絶縁膜2528を選択的にエッチングしてコンタクトホールを形成する。
次いで、スパッタ法で金属積層膜を成膜した後、第4のフォトマスクを用いてレジストからなるマスクを形成し、選択的に金属膜をエッチングして、配線2535、接続電極2548、端子電極2549、TFT2541のソース領域またはドレイン領域2540に接続する電極(以後、ソース電極またはドレイン電極と呼ぶ)2552、TFT2543のソース領域またはドレイン領域2542に接続する電極(以後、ソース電極またはドレイン電極と呼ぶ)2554を形成する。そして、レジストからなるマスクを除去する。なお、本実施例の金属膜は、膜厚100nmのTi膜と、膜厚350nmのSiを微量に含むAl膜と、膜厚100nmのTi膜との3層を積層したものとする。
次いで、後に形成される光電変換層(代表的にはアモルファスシリコン)と反応しても合金になりにくい導電性の金属膜(チタン(Ti)またはモリブデン(Mo)など)を成膜した後、第5のフォトマスクを用いてレジストからなるマスクを形成し、選択的に導電性の金属膜をエッチングして配線2534と接続する保護電極2550を形成する(図27(A)参照)。ここではスパッタ法で得られる膜厚200nmのTi膜を用いる。なお、同様に接続電極2548、端子電極2538、TFT2541のソース電極またはドレイン電極2552、TFT2543のソース電極またはドレイン電極2554も導電性の金属膜で覆われ、それぞれ保護電極2556、2558、2560、2562が形成される。従って、導電性の金属膜は、これらの電極における2層目のAl膜が保護電極2550、2556、2558、2560、および2562の側面も覆い、導電性の金属膜は光電変換層へのアルミニウム原子の拡散も防止できる。
ただし、配線2534、接続電極2548、端子電極2538、TFT2541のソース電極またはドレイン電極2554、及びTFT2543のソース電極またはドレイン電極2554を、単層の導電膜で形成する場合、すなわち図27(B)で示すように、これらの電極又は配線に代えて、配線2564、接続電極2566、端子電極2568、及びTFT2541のソース電極又はドレイン電極2570、及びTFT2543のソース電極又はドレイン電極2572を形成する場合は、保護電極を形成しなくてもよい。
図27(B)のように、配線2564、接続電極2566、端子電極2568、及びTFT2541のソース電極又はドレイン電極2570、及びTFT2543のソース電極又はドレイン電極2572を単層の導電膜により形成する場合は、耐熱性及び導電率等の点からチタン膜(Ti膜)が好ましい。またチタン膜に変えて、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジウム(Nd)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層膜、或いは、これらの窒化物、例えば、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化モリブデンからなる単層膜を用いることができる。配線2564、接続電極2566、端子電極2568、及びTFT2541のソース電極又はドレイン電極2570、及びTFT2543のソース電極又はドレイン電極2572を単層膜にすることにより、作製工程において成膜回数を減少させることが可能となる。
次に、第3の層間絶縁膜2546上に、p型半導体層2574p、i型半導体層2574i及びn型半導体層2574nを含む光電変換層2574を形成する(図27(C))。
p型半導体層2574pは、13属の不純物元素、例えばホウ素(B)を含んだアモルファスシリコン膜をプラズマCVD法にて成膜して形成すればよい。
また配線2534及び保護電極2550は光電変換層2574の最下層、本実施例ではp型半導体層2574pと電気的に接続されている。
また図示してはいないが、図27(B)のように保護電極を形成せず、配線2564、接続電極2566、端子電極2568、及びTFT2541のソース電極又はドレイン電極2570、及びTFT2543のソース電極又はドレイン電極2572を単層の導電膜で形成した場合は、配線2564上に光電変換層2574の最下層が接することとなる。
p型半導体層2574pを形成したら、さらにi型半導体層2574i及びn型半導体層2574nを順に形成する。これによりp型半導体層2574p、i型半導体層2574i及びn型半導体層2574nを有する光電変換層が形成される(図27(C))。
i型半導体層2574iとしては、例えばプラズマCVD法でアモルファスシリコン膜を形成すればよい。またn型半導体層2574nとしては、15属の不純物元素、例えばリン(P)を含むアモルファスシリコン膜を形成してもよいし、アモルファスシリコン膜を形成後、15属の不純物元素を導入してもよい。
またp型半導体層2574p、i型半導体層2574i、n型半導体層2574nとして、アモルファス半導体膜だけではなく、セミアモルファス半導体膜を用いてもよい。
次いで、全面に絶縁物材料(例えば珪素を含む無機絶縁膜)からなる封止層2576を厚さ(1μm〜30μm)で形成する。ここでは絶縁物材料膜としてCVD法により、膜厚1μmの窒素を含む酸化珪素膜を形成する。CVD法で形成した絶縁膜を封止層2576に用いることによって、密着性の向上を図っている(図27(C))。
次いで、封止層2576をエッチングして開口部を設けた後、スパッタ法により端子電極2578及び2580を形成する(図27(D))。端子電極2578及び2580は、チタン膜(Ti膜)(100nm)と、ニッケル膜(Ni)膜(300nm)と、金属膜(Au膜)(50nm)との積層膜とする。こうして得られる端子電極2578及び端子電極2580の固着強度は5Nを超え、端子電極として十分な固着強度を有している。
以上の工程で、半田接続が可能な端子電極2578及び端子電極2580が形成され、図27(D)に示す構造が得られる。なお、素子形成層2582とは、下地絶縁膜2502から封止膜2576までを形成したものとする。
次いで、個々に切断して複数の光センサチップを切り出す。1枚の大面積基板(例えば600cm×720cm)からは大量の光センサチップ(2mm×1.5mm)を製造することが可能である。
切り出した1つの光センサチップ(2mm×1.5mm)の断面図を図28(A)に示し、その下面図を図28(B)、上面図を図28(C)に示す。なお、図28(A)において、基板2500と、素子形成層2582と、端子電極2578及び端子電極2580とを含む総膜厚は、0.8±0.05mmである。
また、光センサチップの総膜厚を薄くするために、基板2500をCMP処理等によって削って薄くした後、ダイサーで個々に切断して複数の光センサチップを切り出してもよい。
また、図28(B)において、端子電極2578及び2580の一つの電極サイズは、0.6mm×1.1mmであり、電極間隔は0.4mmである。また、図28(C)において受光部2584の面積は、1.57mmである。また、増幅回路部2586には、約100個のTFTが設けられている。
最後に、得られた光センサチップを基板2588の実装面に実装する。なお、端子電極2578と電極2590、並びに端子電極2580と電極2592との接続には、それぞれ半田2594及び2596を用い、予め基板2500の電極2590及び2592上にスクリーン印刷法などによって形成しておき、半田と端子電極を当接した状態にしてから半田リフロー処理を行って実装する。半田リフロー処理は、例えば不活性ガス雰囲気中、255℃〜265℃程度の温度で約10秒行う。また、半田の他に金属(金、銀等)で形成されるバンプ、又は導電性樹脂で形成されるバンプ等を用いることができる。また、環境問題を考慮して鉛フリーはんだを用いて実装してもよい。以上の工程によって、図29に示す光センサチップが完成する。光を受光するのは、矢印の部分からである。なお、図29(A)と図29(B)の違いは、保護電極の有無である。
本実施例は、実施の形態および他の実施例と組み合わせることが可能である。
本発明を用いてTFTを形成し、さらにTFTを集積して薄膜集積回路装置または非接触型薄膜集積回路装置(無線ICタグ、RFID(無線認証、Radio Frequency Identification)とも呼ばれる)として用いることもできる。他の実施例で示した作製方法と組み合わせることより、薄膜集積回路装置や非接触型薄膜集積回路装置は、タグやメモリとして利用することができる。
本発明により次のような利点が得られる。第一に、大粒径領域をマーカーとしてフォトリソグラフィ工程を行うことができるので、マーカーを形成する必要がなくなる。つまり、従来は別途マーカーを形成するために必要だった工程をなくすことができる。
第二に、大粒径領域に合わせて露光用光源の露光を行うため、大粒径領域がどこにあっても確実に露光することができる。すなわち大粒径領域と露光領域とが一致するため、この領域にTFTを作製することができる。そのため、それぞれのTFTの特性は高く、特性のバラツキは少なくなる。薄膜集積回路は今後需要が大きくなることが予想されるため、高い性能を持つ製品を歩留まり良く作製することが必要になる。したがって、本発明を用いることは非常に有用である。その一例を説明する。
本実施例では、無線ICタグの集積回路に用いられる半導体素子として絶縁分離されたTFTを用いた例を示す。しかし、無線ICタグの集積回路に用いることができる半導体素子はTFTだけではなく、その他の素子を用いることもできる。例えば、記憶素子、ダイオード、光電変換素子、抵抗素子、コイル、容量素子、インダクタなどを代表的に挙げることができる。これらの素子も同様に形成することができる。
以下の図を用いて、無線ICタグの作製方法を説明する。実際には、一辺の長さが1メートルを超える基板に多数の半導体素子を同時に形成した後に、基板から素子群を剥離させて、個々の半導体素子に切り離し、それぞれの半導体素子ごとに封止を行うことによって無線ICタグを作製する。なお、上記の方法だけではなく、一辺の長さが1メートルを超える基板の表面に多数の半導体素子を同時に形成し、この基板の裏側から基板を薄く削った後に、基板ごと個々の半導体素子に切り離してフィルムなどで封止する方法を用いることも可能である。
まず、図30(A)に示すように、基板3000を用意する。基板3000として、バリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板等を用いることができる。この他に、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルフォン(PES)に代表されるプラスチック、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂を用いてもよい。無線ICタグの作製工程における処理温度に耐えることができる合成樹脂であれば、基板として用いることができる。
基板3000が、以上に挙げるような材質であれば、その面積や形状に大きな制限はない。そのため、基板3000として、例えば、1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産性を格段に向上させることができる。このような利点は大きな優位点である。
また、上記の材料からなる基板の表面をCMP法などの研磨により薄膜化しておいても良い。例えば、ガラス基板、石英基板、または半導体基板を研磨し、これらの基板上に以下の手法を用いて半導体素子を形成しても良い。
基板3000を準備した後、基板3000上に絶縁膜3002を形成する(図30(A))。絶縁膜3002としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜等の酸素又は窒素を有する絶縁膜の単層構造または積層構造で設けることができる。本実施例では、絶縁膜3002として窒素を含む酸化珪素膜を100nm成膜する。また、絶縁膜3002に高密度プラズマ処理を行って、絶縁膜3002を酸化させたり窒化させたりしてもよい。
高密度プラズマは、マイクロ波、例えば2.45GHzを使うことによって生成される。具体的には、電子密度が1011〜1013/cmかつ電子温度が2eV以下、イオンエネルギーが5eV以下の高密度プラズマを用いる。このように低電子温度が特徴である高密度プラズマは、活性種の運動エネルギーが低い。そのため、従来のプラズマ処理に比べると、プラズマダメージが少なく欠陥が少ない膜を形成することができる。プラズマの生成はラジアルスロットアンテナを用いたマイクロ波励起のプラズマ処理装置を用いることができる。マイクロ波を発生するアンテナから基板3000までの距離を20〜80mm(好ましくは20〜60mm)とする。
次に、剥離層3004を形成する(図30(A))。本実施例では、プラズマCVD法でタングステンを30nm成膜する。剥離層3004は金属膜や金属膜と金属酸化膜の積層構造等を用いることができる。金属膜としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素、または上記の元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、これらの材料は、公知の手段(スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法)を用いて形成することができる。
例えば、剥離膜3004を金属膜と金属酸化膜の積層で形成する場合には、金属膜と金属酸化膜をそれぞれスパッタ法やプラズマCVD法で設けることができる。これ以外の方法では、上述の金属膜を形成した後に、酸素雰囲気下でプラズマ処理または加熱処理を行うことによって、金属膜表面上にその金属の酸化物を設けることもできる。なお、プラズマ処理としては、高密度プラズマ処理を行ってもよい。また、金属酸化膜の他にも、金属窒化物、酸素を含む金属窒化物、窒素を含む金属酸化物を用いてもよい。金属窒化物を形成する場合は、窒素雰囲気下で金属膜にプラズマ処理や加熱処理を行えばよい。また、酸素を含む金属窒化物または窒素を含む金属酸化物を形成する場合には、窒素と酸素を含む雰囲気下で、金属膜にプラズマ処理や加熱処理を行えばよい。成膜される膜の種類は、用いるガスの流量比によって異なる。
剥離層3004を形成するとき、表面に酸化物、窒化物、または窒化酸化物が形成される。これらの化合物はエッチングガス、特に3フッ化塩素(ClF)との反応速度が高く、簡便かつ短時間に剥離することができる。つまり、エッチングガスによって金属、金属酸化物、金属窒化物、又は金属の窒化酸化物のいずれかが除去されれば、剥離が可能である。
また、剥離層3004の表面に酸化物、窒化物、又は窒化酸化物が形成されるときに、化学的な状態に変化が生じることがある。例えば、タングステン(W)を有する酸化膜が形成される場合、酸化タングステン(WO(x=2〜3))は、価数に変化が生じる。その結果、物理的手段により剥離しやすい状態となる。化学的手段と物理的手段を併用すると、より簡便に、短時間で除去することができる。
なお、本実施例では剥離層3004は絶縁膜3002上の全面に設けているが、基板3000上に剥離層3004を直接設けてもよい。また、基板3000上に直接設ける場合には、基板3000上の全面に設けてもよいし、フォトリソグラフィを用いることによって基板3000上の任意の位置に設けてもよい。
剥離層3004を形成した後に、下地膜として機能する絶縁膜3006を形成する。本実施例では、スパッタ法を用いて酸化珪素を200nm成膜する。
次に、半導体膜3008を形成する。半導体膜3008としては、非晶質半導体膜を形成すればよいが、微結晶半導体膜や結晶性半導体膜でもよい。また、半導体膜の材料に限定はないが、好ましくは珪素またはシリコンゲルマニウム(SiGe)を用いるとよい。本実施例では、非晶質珪素膜を25nm以上200nm以下(好ましくは、30nm以上80nm以下)で形成する。なお、半導体膜3008の形成後に、半導体膜3008に含まれる水素を除去する工程を行っても良い。具体的には、500℃で1時間加熱すればよい。
ここで、レーザ照射装置を用いて半導体膜3008にレーザビーム3009を照射して、半導体膜3008の結晶化を行う。本実施例では、第2高調波のNd:YVOレーザを用いる。光学系を用いてこのレーザビームを集光して線状に成形し、走査速度を10〜数100cm/secとして照射する。
レーザは、連続発振型のレーザビーム(CWレーザビーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザビームの種類は、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザビームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。
レーザの媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mmの円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作ることが可能である。
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多結晶中でも大きくは変えられないため、濃度を増加させることによるレーザの出力向上にはある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の濃度を高くすることができるため大幅な出力向上が期待できる。
さらに、セラミックの場合では、任意の形状の媒質を容易に形成することが可能である。セラミックを用いた媒質は、単結晶の媒質よりも大きく形成することができるため、単結晶の媒質を用いた場合よりも発振光路を長くすることができる。発振光路が長いと増幅が大きくなり、大出力で発振させることが可能である。ここで、平行六面体形状や直方体形状の媒質を用いると、発振光を媒質の内部で一直線状に進行させたり、媒質の内部で反射するようにジグザグに進行させたりすることができる。後者の方が前者より発振光路が長くなるため、より大出力で発振させることが可能になる。さらに、このような形状の媒質から射出されるレーザビームは射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに整形するのに有利である。このように射出されたレーザビームを、光学系を用いて整形することによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm〜数mの線状ビームを容易に得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。
なお、本実施例のレーザ結晶化方法に、結晶化を助長する金属元素(ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)など)を用いる結晶化方法を組み合わせると、より結晶化が良好に行われる。
次に、レーザ照射によって形成された結晶性半導体膜3010にP型の導電型を付与する不純物元素をドーピングする。ここでは、不純物元素としてホウ素(B)をドーピングする。(図30(C))
次に、結晶性半導体膜3010上にレジストを形成し、本発明の露光装置を用いて、フォトリソグラフィ工程を行う場所を決めるために結晶性半導体膜3010の位置を特定する。その後、結晶性半導体膜3010の部分に露光を行い、レジストを材料とするマスクを形成する。さらにエッチング処理をして、第1の半導体膜3012、第2の半導体膜3014を形成する(図30(D))。なお、レジストは結晶性半導体膜3010と結晶化されなかった半導体膜3008を区別できる程度に青色光を透過することが可能なものを用いればよい。
次に、第1の半導体膜3012を覆うようにレジストマスク3016を形成した後、第2の半導体膜3014に対してp型の導電型を付与する不純物元素をドーピングする(図31(A))。本実施の例では、不純物元素としてボロン(B)をドーピングする。
次に、レジストマスク3016を除去し、第1の半導体膜3012、第2の半導体膜3014に対してプラズマ処理を行い酸化または窒化させることによって、第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014の表面に、第1の絶縁膜3018、3020(酸化膜または窒化膜)を形成する(図31(B))。本実施例では、酸素を含む雰囲気中でプラズマ処理を行い、第1の半導体膜3012、第2の半導体膜3014を酸化し、第1の絶縁膜3018として酸化珪素(SiOx)を形成する。第1の絶縁膜3018、3020として窒化珪素を形成する場合には、窒素雰囲気下でプラズマ処理を行えばよい。
一般的に、CVD法やスパッタ法により形成した酸化珪素膜または窒素を含む酸化珪素膜は、膜の内部に欠陥を含んでいるため膜質が十分でない。そのため、酸素雰囲気下中で、第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014にプラズマ処理を行い、表面を酸化することによって、第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014上に、CVD法やスパッタ法等により形成した絶縁膜より緻密な絶縁膜を形成することができる。
また、第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014の上方にCVD法やスパッタ法等を用いて設けられた絶縁膜を介して導電膜を設ける場合、第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014の端部において絶縁膜の段切れ等による被覆不良が生じ半導体膜と導電膜間でショート等が発生する恐れがある。しかし、あらかじめ第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014の表面に、プラズマ処理を用いて酸化または窒化をすることによって、第1の半導体膜3012および第2の半導体膜3014の端部で絶縁膜の被覆不良が発生することを抑制することができる。
次に、第1の絶縁膜3018及び絶縁膜3020を覆うように第2の絶縁膜3022を形成する。第2の絶縁膜3022の材料は、窒化珪素(SiNx)または酸素を含む窒化珪素膜である。ここでは、絶縁膜3022として窒化珪素膜を4〜20nmの厚さで形成する(図31(C))。
次に、第2の絶縁膜3022に対して酸素雰囲気中でプラズマ処理を行い、第2の絶縁膜3022の表面を酸化させ第3の絶縁膜3024を形成する(図31(C))。なお、プラズマ処理は上述した条件下で行うことができる。ここではプラズマ処理により、第2の絶縁膜3022の表面に第3の絶縁膜3024として酸化珪素膜または窒素を含む酸化珪素膜を、2〜10nmで形成される。
次に、第1の半導体膜3012、第2の半導体膜3014の上方にゲート電極として機能する導電膜3026、3028を形成する(図31(D))。なお、ここでは導電膜3026、3028は、第1の導電膜3026a、3028aと第2の導電膜3026b、3028bとの積層構造で設けられている。ここでは、第1の導電膜3026a、3028aとして窒化タンタルを用い、第2の導電膜3026b、3028bとしてタングステンを用いて積層構造で設ける。なお、ゲート電極として用いることができる導電膜は、単層で形成しても良い。また、導電膜の材料も、上記の材料に限定されるものではなく、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された一種類の元素または複数種含む合金、若しくはこれらの元素を含む化合物を用いることができる。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料により形成することもできる。
次に、導電膜3026をマスクとして第1の半導体膜3012にp型を付与する不純物元素を導入し、導電膜3028をマスクとして第2の半導体膜3014にn型を付与する不純物元素を導入する。この工程によって、ソース領域およびドレイン領域を形成する。その後、導電膜3026、3028を覆う絶縁膜3030を形成する(図32(A))。
第1の半導体膜3012のソースまたはドレイン領域と電気的に接続するように絶縁膜3030上に導電膜3032を形成することによって、第1の半導体膜3012をチャネル形成領域として利用するp型の薄膜トランジスタ3034、第2の半導体膜3014をチャネル形成領域として利用するn型の薄膜トランジスタ3036を設ける(図32(A))。なお、本実施例ではトップゲート型(順スタガ型)TFTを作製する例を示したが、ボトムゲート型(逆スタガ型)TFTなどTFTを作製する際にも、本発明を用いることができる。
ここで、第1の半導体膜3012、第2の半導体膜3014およびこれらの半導体膜と同時に形成される導電膜3032(すなわち配線)は、基板3000の上面から見た場合に、角部が丸くなるように形成するのが好ましい。配線などの角を丸めて形成された状態について図35に模式的に示す。
図35(A)は従来の形成方法を示した図であり、第1の配線3054、第2の配線3056、第3の配線3058、コンタクトホール3060が形成されている。これらの配線の角を形成するためには、配線の材料となる膜を形成し、この膜をエッチング処理して所望の形状に形成する手法が行われる。しかし、μm単位またはそれ以下の精度を持つ微細かつ複雑な配線を形成することは容易ではない。このような微細な配線を形成する際には、配線と配線の間隔も非常に細くなるため、配線の角部にゴミが発生すると不良の原因となりやすい。
図35(B)は第1の配線3054、第2の配線3056、第3の配線3058や半導体膜3062の角を丸めて形成し、コンタクトホール3060を形成した状態を示した図である。図35(B)に示すように角部を丸くすると、配線形成時に発生するゴミが配線の角部に残ることを抑制することができる。したがって、半導体装置のゴミによる不良を低減し、歩留まりを向上させることができる。
次に、導電膜3032を覆うように絶縁膜3038を形成し、この絶縁膜3038上にアンテナとして機能する導電膜3040を形成し、さらに導電膜3040を覆うように絶縁膜3042を形成する(図32(B))。なお、ここで薄膜トランジスタ3034、3036の上方に設けられた導電膜3030等(点線で囲まれた領域)をまとめて素子群3044と記す。
絶縁膜3030、3038、3042は、それぞれ単層でも複数層でも良く、それぞれ同じ材料を用いて形成しても、別々の材料を用いて形成してもよい。その材料として、(1)酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜等の酸素または窒素を有する絶縁膜、(2)DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、(3)エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料、およびシロキサン系材料、などを挙げることができる。
また、上記の(3)で挙げた材料は、スピンコーティング法、液滴吐出法または印刷法等を用いることによって形成することができるため、平坦化を効率的に行い、処理時間の短縮を図ることができる。さらに、絶縁膜3030、3038、3042にプラズマ処理を行い、酸化または窒化をさせることも可能である。
導電膜3040としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)や銀(Ag)や金(Au)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、炭素(C)等の金属、上記の金属を含んだ金属化合物を1つまたは複数有する導電材料を用いることができる。
次に、素子群3044を避けた領域に、レーザ照射などの方法によって開口部3046を形成して剥離層3004を露出させ、この開口部3046からエッチャントを導入することによって剥離層3004を除去する。(図33(A))また、剥離層3004は、全て除去してもよいし、完全に除去せずに一部残してもよい。剥離層3004を残すことによって、エッチング剤によって剥離層3004を除去した後であっても、基板3000上に薄膜トランジスタ3034、3036を保持することができ、後の工程において取扱が簡便となる。エッチング剤としては、三フッ化塩素ガス等のフッ化ハロゲンまたはハロゲンを含む気体や液体を使用することができる。例えば、CF、SF、NF、F等を用いることもできる。
次に、絶縁膜3042に接着性を有する第1のシート材3048を接着させて、基板3000から素子群3044を剥離させる(図33(B))。
第1のシート材3048を接着する目的は、この後の工程で剥離される素子群3044の機械的強度を保持するためである。このため、第1のシート材3048の厚みは50μm以上あると好ましい。第1のシート材3048は、可撓性のフィルムを利用することができ、少なくとも一方の面に粘着剤を有する面が設けてある。第1のシート材3048の一例として、ポリエステルを基材とし、接着面に粘着剤が設けてあるものを利用することができる。粘着剤としては、アクリル樹脂等を含んだ樹脂材料、または合成ゴム材料を含む材料を用いることができる。
次に、剥離させた素子群3044を、可撓性を有するフィルムで封止する。ここでは、第2のシート材3050に素子群3044を貼り付け、さらに、第3のシート材3052を用いて素子群3044を封止する(図34(A)、(B))。
第2のシート材3050、第3のシート材3052は、可撓性のフィルムを利用することができ、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなるフィルム、紙、基材フィルム(ポリエステル、ポリアミド、無機蒸着フィルム、紙類等)と接着性合成樹脂フィルム(アクリル系合成樹脂、エポキシ系合成樹脂等)との積層フィルム等を利用することができる。また、フィルムは、熱圧着により、被処理体に加熱処理と加圧処理が行われるものであり、加熱処理と加圧処理を行う際には、フィルムの最表面に設けられた接着層か、または最外層に設けられた層(接着層ではない)を加熱処理によって溶かし、加圧により接着する。また、第1のシート材3048と第2のシート材3050とで素子形成層を封止する場合には、第1のシート材3048も同様の材料を用いればよい。
以上の工程により、記憶素子を有し、非接触でデータのやりとりが可能である半導体装置を得ることができる。また、本実施の例で示した半導体装置は、可撓性を有している。素子群3044を可撓性のある基板に貼り合わせると、厚さが薄く、軽く、落下しても壊れにくい半導体装置が完成する。安価な可撓性基板を用いると、安価に半導体装置を提供することができる。さらに、曲面や異形の形状を持つ物体に貼り合わせることも可能になる。さらに、基板3000を再利用することによって、低コストで半導体装置を作製することができる。
なお、本実施例では化学的手法によって剥離層を除去するものであるが、このほかにも基板と薄膜集積素子を剥離する方法がある。例えば、剥離層にポリシリコンを用いて、第1の基板の裏側、すなわち薄膜集積素子が形成されていない側からレーザを照射することにより、ポリシリコンに含まれる水素を放出させ、空隙を生じさせて第1の基板を分離させる方法を用いることもできる。この他には、エッチング処理などを行わずに、物理的手段を用いて選択的に剥がす方法を用いることもできる。
なお、素子群3044が完成した段階で絶縁膜3042側を固定し、基板3000をCMP法などで研磨して薄くする方法を用いることもできる。この方法を用いると、剥がした後に接着する基板を用意する必要がなくなり、剥離および貼り付けの手間を省くことができる。その結果、剥離工程において、形成した半導体素子を反らせることが無くなる。したがって、この工程で半導体素子が受けるダメージを防ぐことができる。
なお、本実施例は、他の実施例と適宜組み合わせることができる。
本発明を用いて実際に大粒径領域と結晶性不良領域との境界を検出した結果について説明する。
本実施例で用いた試料は、他の実施例と同様に、ガラス基板上に下地膜と半導体膜を成膜し、レーザ照射を行った。この試料のガラス基板側から白色光を当て、半導体膜を透過した光の像を透過型顕微鏡で確認し、CCDカメラで撮影した。
図36(A)はこのときの画像であり、画像処理は行っていない。この画像をグレースケールにした画像が図36(B)である。グレースケールとは、画像の色情報を除き、白から黒までの明暗だけで表現する処理である。画像処理を行っていない図36(A)と、グレートーンに変換しただけの図36(B)の場合、大粒径領域と結晶性不良領域との境界を認知しにくいことが分かる。
図36(C)は、図36(A)を縦方向にソーベル処理を行った画像である。また、図36(D)は、図36(A)を平均化し、メジアン処理を行い、垂直方向にソーベル処理を行い、2値化した図である。
なお、ソーベルとは、コントラストの少ないエッジを強調する処理である。また、平均化処理とは、ある1つの中心画素を含めた周囲の画素(一般的には9画素)の濃度値を平均化する処理である。平均化処理を行うとノイズ成分の影響を減少させることができるため、エッジなどの位置計測を安定化させることができる。メジアン処理とは、中心画素を含めた周囲9画素の濃度値を検出し、検出した濃度値の中間の値を中心画素の濃度値とする処理である。この処理は、画像をぼかさずにノイズ成分を除去することができる特徴を持つ。二値化処理は、各画素の明るさをそれぞれ求め、明るさがある一定の値(しきい値)より大きい場合は白、小さい場合は黒を出力する処理である。
図36(C)のようにソーベル処理を行うことによって、結晶性不良領域と大粒径領域の境界を強調することができる。この状態でも十分であるが、境界部を強調したり、レーザビームが照射された領域に形成される結晶粒の粒界に由来するノイズを除去したりするためにさらに画像処理を行うと、エッジの検出精度をより高めることができる。図36(D)に示すように、平均化処理やメジアン処理も行うことによって、大粒径領域と結晶性不良領域との境界だけを強調し、結晶粒界などの不必要な情報を除くことができる。
以上に示すように、得られた反射光を画像処理することにより、容易に結晶性不良領域と大粒径領域とを区別することが可能になる。
本実施例では、大粒径領域と結晶性不良領域とを検出する際に用いる光源や照明方法について説明する。
安定した画像処理を実現するには、検査内容に最適なコントラストの高い画像を得ることが必要である。そのためには、被照射体に当てる光の光源を適切に選ぶことが重要である。本発明の実施の形態では青色光、実施例1ではレーザを用いているが、本発明に用いることができる他の光源の一例として、LED(発光ダイオード:Light Emittiong Diode)を挙げることができる。LEDを用いる利点を以下に示す。
第1に、LEDの寿命は約3万時間と言われており、蛍光灯やハロゲンランプなどの他のデバイスの寿命より非常に長い。また、LEDの寿命は発光時間に依存するため、点灯時間を制御することでさらに寿命を延ばすことができる。そのため、光源の交換などで発生する費用や手間を大幅に抑えることが可能になる。第2に、蛍光灯やハロゲンランプのように、点灯と消灯を繰り返すことによる劣化がLEDでは起きないことを挙げることができる。第3に、LEDは蛍光灯やハロゲンランプと比較してデバイスそのものが非常に小さいため、実装方式を変えることにより、さまざまな照射方式や照射面積を実現することができる。第4に、LEDはデバイス自体が発光素子であるため、発光機構や点灯回路が不要であり、耐衝撃性に優れ、機械的な故障不良がきわめて少ない。第5に、LEDは電気を直接光に変えるデバイスであるため、他のデバイスよりエネルギー効率が良い。
また、レーザビームを照射した後の半導体膜は、図4に示すように半導体膜の結晶状態によって表面の状態が異なる。照明を行うと、凹凸のない部分、すなわち大粒径領域の部分では正反射成分が強くなり、凹凸のある部分、すなわち結晶性不良領域では拡散反射成分が強くなる。この表面の状態の差を利用して、より簡単で、正確に大粒径領域と結晶性不良領域とを区別することができる。
図37では、LEDを用いた照明方法の例を示す。図37(A)、(B)は、レーザビームの照射を行った半導体膜に、同じ角度から同じ明るさの光を当てている。図37(A)では、LEDを面状に配置した面照明3701から半導体膜3702に光を当てる。このとき、面照明3701から出た光を受光素子3703が直接受光しないようにする。また、半導体膜3702によって反射された光のうち、半導体膜3702による正反射光3704だけを受光し、拡散反射光3705を受光しないように受光素子3703を配置する。その後に正反射光3704の測定を行う。この方法を用いると、凹凸が少ない大粒径領域によって反射される光が多く受光されるため、大粒径領域の部分が明るく、結晶性不良領域の部分が暗い画像を得ることができる。
図37(B)では、図37(A)と同様に、LEDを面状に配置した面照明3711から半導体膜3712に光を当てる。半導体膜3712によって反射された光のうち、半導体膜3712による拡散反射光3715だけを受光し、正反射光3714を受光しないように受光素子3713を配置して、拡散反射光3715の測定を行う。この方法を用いることにより、凹凸が多い結晶性不良領域によって反射される光が多く受光されるため、結晶性不良領域の部分が明るく、大粒径領域の部分が暗い画像を得ることができる。この照明方法は凹凸のある部分の反射光を受光するため、表面の光沢の影響を受けにくい。
これらの方法を用いて得られた画像に対して、実施例8に挙げた画像処理を行うことによって、大粒径領域と結晶性不良領域の境界をより正確に検出することができる。
ここで、より具体的な例を以下に示す。
図38(A)は正反射光を受光する例である。LEDを面状に配置した面照明3801から射出した光は、フライアイレンズなどの拡散板3802を通過することにより、均一な光となる。この光がハーフミラー3803によって反射され、半導体膜3804に垂直に入射する。表面が平坦な大粒径領域の部分で反射された光は、カメラ3805に対して同軸に入光する。その一方、表面に凹凸がある結晶性不良領域で反射された光は、拡散するためにカメラ3805に光が届かない。そのため、結晶性不良領域を暗く抽出することができ、コントラストの高い画像を得ることができる。この画像に対してさらに画像処理を行うことによって、大粒径領域と結晶性不良領域とをより明確に検出することができる。
また、拡散反射光を受光する例を説明する。図38(B)で示した照明3810は、LED3811が高密度に配置され、360°の方向からの照明を行うことができる。このような照明を用いると影がない均一な光を半導体膜に照射することができる。
この照明を用いて大粒径領域と結晶性不良領域とを検出する。なお、図38(C)において、図38(B)と同じ符号は同じものを表す。照明3810のLED3811から出た光は、半導体膜3812に均一に照射される。この光は半導体膜3812によって反射される。その反射光のうち、結晶性不良領域によって拡散された光を受光素子3813で検出する。受光素子3813を、ビームスポットの走査方向に垂直な方向の半導体膜3812の端から、ビームスポットの走査方向に垂直な方向3814へと少しずつ相対的に移動させる。そして、半導体膜3812から反射された光を受光素子3813で受光し、受光した光のデータをコンピュータなどの情報処理装置3815へ出力する。情報処理装置3815では、受光した光のデータをマッピングする。
次に、大粒径領域と結晶性不良領域を区別することができるように情報処理装置3815で画像処理を行う。光源をLEDにするだけでも大粒径領域と結晶性不良領域を区別することは可能であるが、実施例8に挙げた画像処理も行うことによって、大粒径領域と結晶性不良領域とをより確実に区別することが可能になる。
なお、本実施例は、実施の形態や他の実施例に記載した事項と組み合わせることが可能である。
本発明を用いて作製したTFTを用いて様々な電子機器を完成させることができる。その具体例を説明する。
本発明を用いることによって、レーザ照射領域の大粒径領域のみに回路パターンを形成することが可能になるため、それぞれのTFT間で特性のばらつきを低減させることができる。また、露光用光源の露光位置を決めるアライメントを形成する必要がなくなるため、工程が簡略化され、作製コストを下げることができる。従って、本発明を用いて作製したTFTを用いると、品質が良好で、性能のばらつきがない電子機器を低コストで作製することができる。
図21(A)は表示装置であり、筐体2101、支持台2102、表示部2103、スピーカー部2104、ビデオ入力端子2105などを含む。この表示装置は、他の実施例で示した作製方法により形成したTFTを駆動ICや表示部2103などに用いることにより作製される。なお、表示装置には液晶表示装置、発光表示装置などがあり、具体的にはコンピュータ用、テレビ受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図21(B)はコンピュータであり、筐体2111、表示部2112、キーボード2113、外部接続ポート2114、ポインティングマウス2115などを含む。本発明を用いて形成されたTFTは、表示部2112の画素部だけではなく、表示用の駆動IC、本体内部のCPU、メモリなどの半導体装置にも適用が可能である。
また、図21(C)は携帯電話であり、携帯端末の1つの代表例である。この携帯電話は筐体2121、表示部2122、操作キー2123などを含む。本発明を用いて形成されたTFTは表示部2122の画素部やセンサ部2124だけではなく、表示用の駆動IC、メモリ、音声処理回路などに用いることができる。センサ部2124は光センサ素子を有しており、センサ部2124で得られる照度に合わせて表示部2122の輝度コントロールを行ったり、センサ部2124で得られる照度に合わせて操作キー2123の照明制御を抑えたりすることによって、携帯電話の消費電力を抑えることができる。
上記の携帯電話を初めとして、PDA(Personal Digital Assistants、情報携帯端末)、デジタルカメラ、小型ゲーム機などの電子機器に、本発明を用いて形成した半導体材料を用いることもできる。例えば、CPU、メモリ、センサなどの機能回路を形成したり、これらの電子機器の画素部や、表示用の駆動ICにも適用したりすることが可能である。
また、図21(D)、(E)はデジタルカメラである。なお、図21(E)は、図21(D)の裏側を示す図である。このデジタルカメラは、筐体2131、表示部2132、レンズ2133、操作キー2134、シャッター2135などを有する。本発明を用いて形成されたTFTは、表示部2132の画素部、表示部2132を駆動する駆動IC、メモリなどに用いることができる。
図21(F)はデジタルビデオカメラである。このデジタルビデオカメラは、本体2141、表示部2142、筐体2143、外部接続ポート2144、リモコン受信部2145、受像部2146、バッテリー2147、音声入力部2148、操作キー2149、接眼部2150などを有する。本発明を用いて形成されたTFTは、表示部2242の画素部、表示部2242を制御する駆動IC、メモリ、デジタル入力処理装置などに用いることができる。
また、本発明を用いて作製したTFTを薄膜集積回路、または非接触型薄膜集積回路装置(無線ICタグ、RFID(無線認証、Radio Frequency Identification)とも呼ばれる)として用いることもできる。他の実施例で示した作製方法を用いることにより、薄膜集積回路および非接触型薄膜集積回路は、タグとしての利用やメモリとしての利用が可能である。
図22(A)は、パスポート2201に無線ICタグ2202を貼り付けている状態を示している。また、パスポート2201に無線ICタグ2202を埋め込んでもよい。同様にして、運転免許証、クレジットカード、紙幣、硬貨、証券、商品券、チケット、トラベラーズチェック(T/C)、健康保険証、住民票、戸籍謄本などに無線ICタグを貼り付けることや埋め込むことができる。この場合、本物であることを示す情報のみを無線ICタグに入力しておき、不正に情報を読み取ったり書き込んだりできないようにアクセス権を設定する。これは、本発明を用いて形成したTFTを用いることにより実現できる。このようにタグとして利用することによって、偽造されたものと区別することが可能になる。
このほかに、無線ICタグをメモリとして用いることも可能である。図22(B)は、無線ICタグ2211を野菜の包装に貼り付けるラベルに埋め込んだ例を示している。また、包装そのものに無線ICタグを貼り付けたり埋め込んだりしても構わない。無線ICタグ2211には、生産地、生産者、製造年月日、加工方法などの生産段階のプロセスや、商品の流通プロセス、価格、数量、用途、形状、重量、賞味期限、各種認証情報などを記録することが可能になる。無線ICタグ2211からの情報は、無線式のリーダ2212のアンテナ部2213で受信して読み取り、リーダ2212の表示部2214に表示することによって、卸売り業者、小売業者、消費者が把握することが容易になる。また、生産者、取引業者、消費者のそれぞれに対してアクセス権を設定することによって、アクセス権を有しない場合は読み込み、書き込み、書き換え、消去ができない仕組みになっている。
また、無線ICタグは以下のように用いることができる。会計の際に無線ICタグに会計を済ませたことを記入し、出口にチェック手段を設け、会計済みであることを無線ICタグに書き込まれているかをチェックする。会計を済ませていないで店を出ようとすると、警報が鳴る。この方法によって、会計のし忘れや万引きを予防することができる。
さらに、顧客のプライバシー保護を考慮すると、以下に記す方法にすることも可能である。レジで会計をする段階で、(1)無線ICタグに入力されているデータを暗証番号などでロックする、(2)無線ICタグに入力されているデータそのものを暗号化する、(3)無線ICタグに入力されているデータを消去する、(4)無線ICタグに入力されているデータを破壊する、のいずれかを行う。これらは、他の実施例にて挙げたメモリを用いることによって実現することができる。そして、出口にチェック手段を設け、(1)〜(4)のいずれかの処理が行われたか、または無線ICタグのデータに何も処理が行われていない状態であるかをチェックすることによって、会計の有無をチェックする。このようにすると、店内では会計の有無を確認することが可能であり、店外では所有者の意志に反して無線ICタグの情報を読み取られることを防止することができる。
なお、(4)の無線ICタグに入力されているデータを破壊する方法をいくつか挙げることができる。例えば、(a)無線ICタグが有する電子データの少なくとも一部に「0(オフ)」若しくは「1(オン)」、または「0」と「1」の両方を書き込んでデータのみを破壊する方法や、(b)無線ICタグに電流を過剰に流し、無線ICタグが有する半導体素子の配線の一部を物理的に破壊する方法などを用いることができる。
以上に挙げた無線ICタグは、従来用いているバーコードより製造コストが高いため、コスト低減を図る必要がある。本発明を用いることによって、露光用光源の露光位置を決めるマーカーを形成する必要がなくなるため、工程が簡略化され、作製コストを下げることができる。また、レーザ照射領域中の大粒径領域に確実に露光を行うことができるため、どの無線ICタグも品質が高く、性能のばらつきがないように製作することができる。
以上のように、本発明により作製された半導体装置の適用範囲は極めて広く、本発明により作製された半導体装置をあらゆる分野の電子機器に用いることができる。
また、本実施例は実施の形態および他の実施例と組み合わせて用いることが可能である。
本発明の実施の形態を示す図である。 本発明の実施の形態を示す図である。 従来技術を示す図である。 大粒径領域と結晶性不良領域における光の散乱と反射を説明する図である。 表面の凹凸と散乱強度との関係を示す図である。 本発明の実施の一様態を示す図である。 本発明の実施の一様態を示す図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用して作製した表示装置の概要を説明する図である。 本発明を利用して作製した表示装置の概要を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体措置の概要を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の概要を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の概要を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の概要を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の概要を説明する図である。 レーザを照射して結晶化させた半導体膜を有する基板に白色光を照射し、この基板を撮影した図面代用写真である。 レーザを照射して結晶化させた半導体膜を有する基板に青色光を照射し、この基板を撮影した図面代用写真である。 本発明を利用して作製した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置の作製方法を説明する図である。 本発明を利用して作製した半導体装置を説明する図である。 本発明を利用して作製した薄膜集積回路装置の作製方法について説明する図である。 本発明を利用して作製した薄膜集積回路装置の作製方法について説明する図である。 本発明を利用して作製した薄膜集積回路装置の作製方法について説明する図である。 本発明を利用して作製した薄膜集積回路装置の作製方法について説明する図である。 本発明を利用して作製した薄膜集積回路装置の作製方法について説明する図である。 本発明を利用して作製した薄膜集積回路装置の作製方法について説明する図である。 受光した半導体膜の画像に画像処理を行うことを説明する図面代用写真である。 半導体膜を照明する方法の例を説明する図面である。 半導体膜を照明する方法の例を説明する図面である。
符号の説明
101 基板
102 非単結晶半導体膜
103 レーザ照射領域
104 CCDカメラ
105 露光用光源
106 ビームスポット
107 大粒径領域
108 結晶性不良領域
201 基板
202 非単結晶半導体膜
203 レーザ照射領域
204 大粒径領域
205 レーザ
206 光センサ
207 結晶性不良領域
208 露光用光源
301 固体レーザ
302 固体レーザ
303 固体レーザ
304 基板
305 非晶質半導体膜
306 ビームスポット
307 マーカー
308 露光用光源
309 レーザ照射領域
310 露光領域
400 基板
401 半導体膜
402 大粒径領域
403 結晶性不良領域
601 大粒径領域
602 結晶性不良領域
603 光
604 基板
605 CCDカメラ
701 レーザ発振器
702 照射面
703 スリット
704 光センサ
705 受光素子
706 ハイパスフィルタ
707 出力端子
800 基板
801 下地膜
802 非晶質半導体膜
803 レーザ
804 シリンドリカルレンズ
805 大粒径領域
806 結晶性不良領域
807 レーザ光
808 反射光
809 半導体膜
810 ゲート絶縁膜
811 ゲート電極
812 ゲート電極
813 レジスト
814 ソース領域
815 ドレイン領域
817 ソース領域
818 ドレイン領域
819 サイドウォール
820 サイドウォール
821 レジスト
822 レジスト
823 LDD領域
824 LDD領域
825 Pチャネル型TFT
826 Nチャネル型TFT
827 絶縁膜
828 絶縁膜
829 配線
830 絶縁膜
831 レジスト
1200 基板
1201 ソース信号線駆動回路
1202 画素部
1203 ゲート信号線駆動回路
1204 封止基板
1205 第1シール材
1207 第2シール材
1208 接続配線
1209 FPC
1301 ソース信号線駆動回路
1302 画素部
1304 封止基板
1305 第1シール材
1306 接続配線
1307 第2シール材
1308 接続配線
1309 FPC
1310 基板
1311スイッチング用TFT
1312 電流制御用TFT
1313 第1の電極(陽極)
1314 絶縁物
1315 電界発光層
1316 第2の電極(陰極)
1317 透明保護層
1318 電界発光素子
1323 Nチャネル型TFT
1324 Pチャネル型TFT
1331 着色層
1332 遮光層
1400 基板
1401 下地絶縁膜
1402 非晶質半導体膜
1403 レーザ
1404 大粒径領域
1405 結晶性不良領域
1406 受光素子
1407 露光用光源
1408a 島状の半導体膜
1408b 島状の半導体膜
1408c 島状の半導体膜
1409 ゲート絶縁膜
1410a 第1の導電膜
1410b 第2の導電膜
1411 レジストマスク
1412 レジストマスク
1413a 不純物領域
1413b 不純物領域
1414 レジストマスク
1415 不純物領域
1416a サイドウォール
1416b サイドウォール
1416c サイドウォール
1417 レジストマスク
1418a 高濃度不純物領域
1418b 高濃度不純物領域
1419 第1の層間絶縁膜
1420 第2の層間絶縁膜
1421a 配線
1421b 配線
1421c 配線
1800 基板
1801 演算回路
1802 演算回路用制御回路
1803 命令解析部
1804 割り込み制御部
1805 タイミング制御部
1806 レジスタ
1807 レジスタ制御部
1808 バスインターフェース
1809 ROM
1820 ROMインターフェース
1821 CLK1
1822 CLK2
1901 表示パネル
1902 プリント基板
1903 画素部
1904 第1の走査線駆動回路
1905 第2の走査線駆動回路
1906 信号線駆動回路
1907 コントローラ
1908 CPU
1909 メモリ
1910 電源回路
1911 音声処理回路
1912 送受信回路
1913 FPC
1914 I/F
1915 アンテナ用ポート
1901 表示パネル
1903 画素部
1904 第1の走査線駆動回路
1905 第2の走査線駆動回路
1906 信号線駆動回路
1907 コントローラ
1908 CPU
1909 メモリ
1910 電源回路
1911 音声処理回路
1912 送受信回路
1914 インターフェース部
1916 VRAM
1917 DRAM
1918 フラッシュメモリ
1919 インターフェース
1920 制御信号生成回路
1921 デコーダ
1922 レジスタ
1923 演算回路
1924 RAM
1925 入力手段
1926 マイク
1927 スピーカー
1928 アンテナ
2101 筐体
2102 支持台
2103 表示部
2104 スピーカー部
2105 ビデオ入力端子
2111 筐体
2112 表示部
2113 キーボード
2114 外部接続ポート
2115 ポインティングマウス
2121 筐体
2122 表示部
2123 操作キー
2124 センサ部
2131 筐体
2132 表示部
2133 レンズ
2134 操作キー
2135 シャッター
2141 本体
2142 表示部
2143 筐体
2144 外部接続ポート
2145 リモコン受信部
2146 受像部
2147 バッテリー
2148 音声入力部
2149 操作キー
2150 接眼部
2201 パスポート
2202 無線ICタグ
2211 無線ICタグ
2212 リーダ
2213 アンテナ部
2214 表示部
2500 基板
2502 下地絶縁膜
2504 非晶質半導体膜
2506 触媒
2508 多結晶珪素膜
2510 バリア層
2512 非晶質珪素膜
2514 光源から出た光
2516 半導体膜
2518 反射された光
2519 検出器
2520 大粒径領域
2522 結晶性不良領域
2524、2526 島状半導体膜
2528 ゲート絶縁膜
2530、2532 ゲート電極
2534、2536 配線
2538 端子電極
2540、2542 ソース領域またはドレイン領域
2541、2543 TFT
2544 第2の層間絶縁膜
2546 第3の層間絶縁膜
2548 接続電極
2550 保護電極
2552 TFT2541のS/D領域に接続する電極
2554 TFT2543のS/D領域に接続する電極
2556、2558、2560、2562 保護電極
2564 配線
2566 接続電極
2568 端子電極
2570 TFT2541のソース電極またはドレイン電極
2572 TFT2543のソース電極またはドレイン電極
2574 半導体層
2574p p型半導体層
2574i i型半導体層
2574n n型半導体層
2576 封止層
2578 端子電極
2580 端子電極
2582 素子形成層
2584 受光部
2586 増幅回路部
2588 基板
2590 電極
2592 電極
2594 半田
2596 半田
3000 基板

3701 面照明
3702 半導体膜
3703 受光素子
3704 正反射光
3705 拡散反射光
3711 面照明
3712 半導体膜
3713 受光素子
3714 正反射光
3715 拡散反射光
3801 面照明
3802 拡散板
3803 ハーフミラー
3804 半導体膜
3805 カメラ
3810 照明
3811 LED
3812 半導体膜
3813 受光素子
3814 ビームスポットの走査方向に垂直な方向
3815 情報処理装置
8000 第1の基板
8002 絶縁膜
8004 剥離層
8006 絶縁膜(下地膜)
8008 半導体膜
8009 レーザ
8010 結晶性半導体膜
8012 第1の半導体膜
8014 第2の半導体膜
8016 レジストマスク
8018、8020 第1の絶縁膜
8022 第2の絶縁膜
8024 第3の絶縁膜
8026 導電膜
8026a 第1の導電膜
8026b 第2の導電膜
8028 導電膜
8028a 第1の導電膜
8028b 第2の導電膜
8030 絶縁膜
8032 導電膜
8034 p型の薄膜トランジスタ
8036 n型の薄膜トランジスタ
8038 絶縁膜
8040 導電膜
8042 絶縁膜
8044 素子群
8046 開口部
8048 第1のシート材
8050 第2のシート材
8052 第3のシート材
8054 第1の配線
8056 第2の配線
8058 第3の配線
8060 コンタクトホール
8062 半導体膜

Claims (4)

  1. 複数の連続発振レーザを第1の半導体膜上の異なる領域に同時に照射することによって、複数の大粒径領域と複数の結晶性不良領域とを有する第2の半導体膜を形成し、
    前記第2の半導体膜上にレジストを形成し、
    前記レジスト上から光を照射したときに生ずる前記第2の半導体膜の散乱光の強度から、前記複数の大粒径領域のうちの一つの位置を検出し、
    前記検出した前記複数の大粒径領域のうちの一つをマーカーとして用いて露光用光源の位置を調節し、
    前記露光用光源を用いて前記レジストの露光を行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 複数の連続発振レーザを第1の半導体膜上の異なる領域に同時に照射することによって、複数の大粒径領域と複数の結晶性不良領域とを有する第2の半導体膜を形成し、
    前記第2の半導体膜上にレジストを形成し、
    前記レジスト上から光を照射したときに生ずる前記第2の半導体膜の散乱光を、CCDカメラを移動させながら受光して前記散乱光の強度を測定することによって、前記複数の大粒径領域のうちの一つの位置を検出し、
    前記複数の大粒径領域のうちの一つの位置が検出された時点で前記CCDカメラの移動を止めるとともに、露光用光源を前記CCDカメラの位置に移動させ、
    前記露光用光源を用いて前記レジストの露光を行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 複数の連続発振レーザを第1の半導体膜上の異なる領域に同時に照射することによって、複数の大粒径領域と複数の結晶性不良領域とを有する第2の半導体膜を形成する第1の工程を行い、
    前記第2の半導体膜上にレジストを形成する第2の工程を行い、
    前記レジスト上から光を照射したときに生ずる前記第2の半導体膜の反射光を、CCDカメラを移動させながら受光して散乱光の強度を測定することによって、前記複数の大粒径領域のうちの一つの位置を検出する第3の工程を行い、
    前記複数の大粒径領域のうちの一つの位置が検出された時点で前記CCDカメラの移動を止めるとともに、露光用光源を前記CCDカメラの位置に移動させる第4の工程を行い、
    前記露光用光源を用いて前記レジストの露光を行う第5の工程を行い、
    前記第3乃至第5の工程を繰り返すことによって、前記複数の大粒径領域上の前記レジストを順次露光することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記光は、青色光であることを特徴とする半導体装置の作製方法。




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