JP4799901B2 - 軸受構造を用いたトランスファ - Google Patents

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本発明は、車両の動力伝達系などの軸受構造を用いたトランスファに関する。
特許文献1に「トランスファー」が記載されている。このトランスファーはヘリカルギアの3連ギア列であるインプットギアと一対のアイドラーギアと一対のアウトプットギアを有し、インプットギアに入力したエンジンの駆動力はHi−Lo用の各アイドラーギア及び各アウトプットギアを介して前後輪側に伝達される。
アイドラーギアはテーパーローラーベアリングによってトランスファーケースに支持されている。
「トヨタ ランドクルーザー新型車解説書の4.3 編集発行:トヨタ自動車株式会社サービス部 発行:1990年1月17日」
上記のように複数個のギアが順次噛み合ったギア列(例えば、3連ギア列)では、全体をコンパクトに構成するために各ギアの軸間距離を短くする(中間ギアに対する入力側ギア及び出力側ギアの各距離を短くする:省スペース化する)必要がある。また、一般に、中間ギア(その軸部)の軸受にはボールベアリングや、上記従来例のようにテーパーローラーベアリングが用いられている。
ところが、ボールベアリングを用いると、ボール径が大きいので充分な軸間距離の短縮効果(省スペース効果)が得られず、また、ボールとインナーレース及びアウターレースとの接触面積が小さいので充分な軸受容量が得られない上に剛性も不足する。
また、テーパーローラーベアリングの場合は、予圧調整が必要であり、そのためフリクションが大きくなり易く、駆動力伝達に不利である。
さらに、ヘリカルギアにはギアの捻れ角に起因する伝達駆動力のスラスト方向成分(スラスト力)によって軸芯を倒す方向の力(モーメントM)が掛かり、この倒れに伴ってヘリカルギアが軸受や周辺部材と接触すると摩耗や熱が発生する恐れがある。
そこで、この発明は、軸受容量が大きく、省スペース化され、フリクションが小さく、予圧調整が不要な軸受構造を用いたトランスファの提供を目的としている。
請求項1の発明の軸受構造を用いたトランスファは、エンジンからの駆動力が入力される入力側ヘリカルギアと、この入力側ヘリカルギアと噛み合う中間ヘリカルギアと、前記中間ヘリカルギアと噛み合って前記入力側ヘリカルギアからの前記駆動力が前記中間ヘリカルギアを介して伝達される出力側ヘリカルギアと、前記入力側ヘリカルギア、前記中間ヘリカルギア、前記出力側ヘリカルギアの軸方向の一側がそれぞれ収容される第1のケースと、前記第1のケースに組み付けられると共に、前記入力側ヘリカルギア、前記中間ヘリカルギア、前記出力側ヘリカルギアの軸方向の他側がそれぞれ収容される第2のケースと、前記入力側ヘリカルギアの軸部の軸方向の両側を前記第1のケースと前記第2のケースに回転自在にそれぞれ支持するテーパローラ軸受と、前記中間ヘリカルギアの軸部の軸方向の両側を前記第1のケースと前記第2のケースに回転自在にそれぞれ支持する円筒ころ軸受と、前記出力側ヘリカルギアの軸部の軸方向の両側を前記第1のケースと前記第2のケースに回転自在にそれぞれ支持するボール軸受とを備え、前記テーパローラ軸受、前記円筒ころ軸受、ボール軸受は前記各ヘリカルギアの軸部の径方向に重合して配置され、前記円筒ころ軸受を構成する円筒ころのヘリカルギア側軸方向端面と、前記中間ヘリカルギアの前記軸部との間に所定の軸方向隙間を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された軸受構造を用いたトランスファであって、前記円筒ころにクラウニング加工を施したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、前記軸部の前記円筒ころ側対向部をテーパー状にしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、前記軸部との間に前記円筒ころ用インナーレースを配置したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、前記中間ヘリカルギアの前記軸部が中空状であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、
前記中間ヘリカルギア及び前記軸部が軸方向の中心に対して対称の形状であることを特徴とする。
請求項1の軸受構造は、インナーレースがなく円筒ころ(転動体)が軸部と接触する円筒ころ軸受を中間ヘリカルギアの軸受に用いたことにより、中間ヘリカルギアの軸部と入力側及び出力側各ヘリカルギアの各軸部との距離を短縮し、省スペース化することが可能になり、軸受構造及びこれを用いた装置をそれだけコンパクトに構成することができる。
また、ボールベアリングを用いた構成と異なって、円筒ころ軸受は円筒ころと相手側との接触面積が大きいから、充分な軸受容量と剛性が得られる。
また、テーパーローラーベアリングを用いた構成と異なって、本発明の軸受構造ではベアリングの予圧調整が不要であり、それだけフリクションが小さくてすむ。
また、円筒ころのヘリカルギア側軸方向端面と中間ヘリカルギアの軸部との間に所定の軸方向隙間Sを設けたから、モーメントMを受けて中間ヘリカルギアが倒れても、モーメントMを円筒ころ軸受がラジアル荷重として受けることにより、中間ヘリカルギアと円筒ころ軸受や周辺部材との接触が防止されるから、摩耗、発熱が防止される。
また、各ヘリカルギアの両側がそれぞれ第1のケース、第2のケースにそれぞれ収容され、軸受を介して支持されるので、各ヘリカルギアの組み付けがそれだけ容易になる。
請求項の軸受構造は、円筒ころにクラウニング加工(円筒ころの半径を端部側に向かって徐々に小さくする加工)を施したから、上記のように中間ヘリカルギアが倒れた場合でも円筒ころの端部での面圧上昇が抑制され、中間ヘリカルギアの軸部との高面圧接触による摩耗、発熱が防止され、耐久性が向上する。
請求項の軸受構造は、中間ヘリカルギアの軸部上の、円筒ころに対向する部分をテーパー状にしたことにより、中間ヘリカルギアが倒れても軸部と円筒ころとの接触、摩耗、発熱が防止される。
請求項の軸受構造は、円筒ころと接触するインナーレースに耐磨耗率の高い材料を用いれば、耐久性が向上する。
請求項の軸受構造は、中間ヘリカルギアの軸部を中空状にしたこの構成では、中空孔によってオイルの循環が促進され潤滑・冷却効果が向上すると共に、中空孔分の軽量化効果が得られる。
請求項の軸受構造は、中間ヘリカルギア及びその軸部を軸方向の中心に対して対称形状にしたこの構成では、中間ヘリカルギアを軸方向反対向きにして組み付けることが可能になり、それだけ組み付け性が向上する。
<一実施例>
図1〜図10によって軸受構造1の説明をする。図1は後輪駆動の4輪駆動車に用いられたトランスファ3を示しており、軸受構造1はこのトランスファ3の一部を構成している。以下、左右の方向はこの4輪駆動車及び図1での左右の方向であり、図1の上方は上記4輪駆動車の前方である。
[軸受構造1の特徴]
本実施形態の軸受構造1は、入力側ヘリカルギア5からの駆動力を出力側ヘリカルギア7に伝達する中間ヘリカルギア9の軸受構造であって、中間ヘリカルギア9の軸部11を円筒ころ軸受13,13を介してトランスファケース15(収容部材)に支持している。
また、各円筒ころ軸受13を構成する円筒ころ17のヘリカルギア側軸方向端面と、中間ヘリカルギア9の軸部11との間に所定の軸方向隙間S(図2と図7)が設けられている。
さらに、円筒ころ17にクラウニング加工が施され、軸部11の円筒ころ17側対向部にテーパー部19(図4)が設けられている(テーパー状にしている)。
また、トランスファケース15がケーシング本体21及びケースカバー23,25(複数の分割構成部材)によって分割構成されており、中間ヘリカルギア9の前端側軸部11が円筒ころ軸受13を介しケーシング本体21(分割構成部材)に支持され、後端側軸部11が円筒ころ軸受13を介しケースカバー23(分割構成部材)に支持されている。
さらに、中間ヘリカルギア9の軸部11が中空状であり、中間ヘリカルギア9及びその軸部11が軸方向の中心線27(図3)に対して対称形状に形成されている。
[上記4輪駆動車の構成]
上記4輪駆動車は、エンジンと、トランスミッションと、トランスミッションに内蔵されたリヤデフと、トランスファ3と、後車軸及び左右の後輪と、フロントデフと、プロペラシャフトとフロントデフとの間に配置されたカップリングと、前車軸及び左右の前輪などから構成されている。
エンジンは車両の後部(後車軸の前方)に横置き配置されており、その駆動力はトランスミッションで変速されてリヤデフに伝達され、後車軸から左右の後輪に配分される。また、上記のカップリングが連結されていると、エンジンの駆動力はトランスファ3とプロペラシャフトとカップリングとを介してフロントデフに伝達され、前車軸から左右の前輪に配分され、車両は4輪駆動状態になる。
また、カップリングの連結を解除すると、フロントデフから前車軸及び左右の前輪までが切り離されて、車両は後輪駆動の2輪駆動状態になる。
[軸受構造1の構成]
円筒ころ軸受13は円筒ころ17とアウターレース29とで構成されており、アウターレース29はケーシング本体(第1のケース)21とケースカバー(第2のケース)23にそれぞれ取り付けられ、円筒ころ17は中間ヘリカルギア9の軸部11に接触している。
ケースカバー23,25は、図1のように、ケーシング本体21の後側面と右側面にそれぞれボルトで固定されトランスファケース15を構成している。
出力側ヘリカルギア7は中空軸31に形成されており、中空軸31の前端側はボールベアリング33によりケーシング本体21に支持され、後端側はボールベアリング33によりケースカバー23に支持されている。また、中空軸31は継ぎ手側の軸部材にスプライン連結され、この継ぎ手を介して上記のプロペラシャフトに連結されており、出力側ヘリカルギア7の回転はプロペラシャフトとカップリングを介してフロントデフに伝達される。
出力側ヘリカルギア7に中間ヘリカルギア9を介して連結された入力側ヘリカルギア5はシャフト35にスプライン連結されており、シャフト35の前端側はテーパーローラーベアリング37によりケーシング本体21に支持され、後端側はテーパーローラーベアリング39によりケースカバー23に支持されている。なお、各テーパーローラーベアリング37,39はシャフト35の後端に螺着されたボルト41により予圧が与えられている。
入力側ヘリカルギア5にはリヤデフのデフケースと方向変換歯車組43とを介してエンジンからの駆動力が入力する。方向変換歯車組43は互いに噛み合った一対のベベルギア45,47からなり、ベベルギア45は横置きの中空軸49にボルトで固定され、ベベルギア47はシャフト35の前端に一体形成されている。中空軸49は左端側と右端側をテーパーローラーベアリング51,53によりケーシング本体21とケースカバー25に支持されている。
リヤデフのデフケースは中空軸を介して中空軸49にスプライン連結されており、リヤデフから右後輪に駆動力を伝達する右後車軸はこのデフケース側中空軸と中空軸49を貫通している。
トランスファケース15にはオイルフィラー55からトランスファオイルが充填されており、ケーシング本体21とケースカバー25の間に配置されたOリング57と、中空軸31(出力側ヘリカルギア7)とケーシング本体21の間に配置されたシール59と、右後車軸とケースカバー25の間に配置されたシール61によりトランスファケース15からのオイル漏れと異物の侵入が防止されている。また、ケーシング本体21と中空軸49の間に配置されたシール63と、中空軸49と右後車軸の間に配置されたXリング65により、トランスファオイルとトランスミッションオイルの混ざり合いが防止されている。
トランスミッションからリヤデフのデフケースを介してトランスファ3の中空軸49に伝達されたエンジンの駆動力は、方向変換ギア組43で方向を変換され、ヘリカルギア5,9,7から上記のプロペラシャフトとカップリングを介してフロントデフに伝達される。
図2と図7のように、軸方向隙間Sは、中間ヘリカルギア9の軸部11に設けられた段差部67(図3,4,5,7)と円筒ころ軸受13の各円筒ころ17との間に形成されており、さらに、図3,4のように、テーパー部19は段差部67に形成されている。中間ヘリカルギア9には駆動力の伝達時に、ギアの捻れ角に起因する駆動力のスラスト方向成分(スラスト力T)によって回転中心軸69(図2)を倒す方向に力(モーメントM:図2,5)が掛かり、図2のように、ベアリング(円筒ころ軸受13,13)の間隔、トランスファケース15と軸部11と円筒ころ軸受13の各精度誤差によるミスアラインメント、これら部材各部の熱膨張及び剛性(変形)などによってこの倒れが助長されることがある。
図2のように、中間ヘリカルギア9の軸部11と円筒ころ軸受13の円筒ころ17との接触径をrとし、軸部11の倒れ角をθとすると、ヘリカルギア9(軸部11)と円筒ころ軸受13(円筒ころ17)との接触を避けるために必要なギア端面の軸方向隙間S1は2r×sinθになり、上記の軸方向隙間Sはこの軸方向隙間S1と同じか、あるいは、僅かに大きくしてある。
従って、図5のように駆動力の伝達中に中間ヘリカルギア9(軸部11)に倒れが生じても、軸方向隙間Sを設けたことにより、図6のように、中間ヘリカルギア9が倒れた方向で円筒ころ軸受13と中間ヘリカルギア9との間に適度な隙間71が残り、円筒ころ軸受13がモーメントMをラジアル荷重として受けると共に、円筒ころ端面にかかる荷重が小さくなるため端面の摩耗、熱などの発生が防止される。
また、軸部11の段差部67にテーパー部19を形成したことによって隙間71がそれだけ拡大されるから、モーメントMをラジアル荷重として円筒ころ軸受13に掛ける機能と、接触、摩耗、発熱などの防止機能がさらに向上する。
また、図8のように各円筒ころ軸受13の円筒ころ17の端部にクラウニングを施したことにより、図5のように中間ヘリカルギア9と軸部11が倒れても円筒ころ17の端部において軸部11と強く当たることが防止される。
図9と図10の各グラフ73,75はクラウニングによるこのような効果を示すものであり、図9のグラフ73は円筒ころ17にクラウニングを施した場合の面圧分布を示し、図10のグラフ75はクラウニングを施さない場合の面圧分布を示している。なお、各グラフの横軸は円筒ころの軸方向中心からの距離であり、縦軸は円筒ころに生じる面圧である。図10のグラフ75ではクラウニングを施さない円筒ころの端部で面圧に大きなピーク77が生じており、円筒ころと軸部の間の摩耗、発熱などがそれだけ大きくなっている。しかし、クラウニングを施した図9のグラフ73では、グラフ75で大きなピーク77が生じている個所で、矢印79が示すように面圧が広い範囲に分散されているから、円筒ころ17と軸部11の間の摩耗、発熱などが大幅に低減されており、動作が正常に保たれ、耐久性がそれだけ向上している。
[軸受構造1の効果]
軸受構造1は、インナーレースを持たず、円筒ころ17が軸部11と直接接触する円筒ころ軸受13,13を中間ヘリカルギア9の軸受に用いたことによって、中間ヘリカルギア9の軸部11と入力側ヘリカルギア5のシャフト35(軸部)及び出力側ヘリカルギア7の中空軸31(軸部)との距離を短縮して省スペース化することが可能になり、軸受構造1及びこれを用いたトランスファ3をそれだけコンパクトに構成することができる。
また、ボールベアリングを用いた構成と異なって、円筒ころ軸受13は円筒ころ17と軸部11との接触面積が大きいから、充分な軸受容量と剛性が得られる。
また、テーパーローラーベアリングを用いた構成と異なって、ベアリングの予圧調整が不要であると共に、フリクションがそれだけ小さくてすむ。
また、円筒ころ17の端面と中間ヘリカルギア9の軸部11(段差部67)との間に所定の軸方向隙間Sを設けたから、モーメントMを受けて中間ヘリカルギア9が倒れても、モーメントMを円筒ころ軸受13がラジアル荷重として受け止めることにより、中間ヘリカルギア9と円筒ころ軸受13との接触が防止されるから、両者の接触による摩耗、発熱が防止される。
また、円筒ころ17にクラウニング加工を施したことにより、中間ヘリカルギア9が倒れたとき円筒ころ17の端部での面圧上昇が抑制されるから、中間ヘリカルギア9の軸部11との間で高い面圧による摩耗、発熱が防止され、耐久性が向上する。
また、中間ヘリカルギア9の軸部11(段差部67)にテーパー部19を設けたことにより、中間ヘリカルギア9が倒れた場合の、モーメントMをラジアル荷重として円筒ころ軸受13に掛ける機能と、接触、摩耗、発熱などの防止機能がさらに向上する。
また、中間ヘリカルギア9の軸部11の前側をトランスファケース15のケーシング本体21に支持し、後側をケースカバー23に支持したことにより、中間ヘリカルギア9の組付けはそれだけ容易である。
また、中間ヘリカルギア9の軸部11を中空にしたから、オイルの循環が促進され潤滑・冷却効果が向上すると共に、中空孔分だけ軽量化効果が得られる。
また、中間ヘリカルギア9及びその軸部11を中心線27に対して対称形状にしたから、中間ヘリカルギア9は軸方向反対向きにして組み付けることも可能になり、それだけ組み付け性が向上している。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
なお、本発明の軸受構造は3連ギア列以上のギア列に用いてもよく、その場合、入力側ヘリカルギアと出力側ヘリカルギア以外は中間ヘリカルギアであってこれらには全てモーメントが掛かるから、円筒ころ軸受を用いて支持するように構成すればよい。
また、入力側ヘリカルギアと出力側ヘリカルギアを円筒ころ軸受で支持してもよく、こうすれば、同様に、軸間距離の短縮効果、軸受容量と剛性の増強効果、予圧調整を不要にする効果、フリクションの低減効果が得られる。
一実施例の軸受構造1を用いたトランスファ3を示す断面図である。 倒れた状態の中間ヘリカルギア9を示す断面図であり、そのとき円筒ころ17との接触を防止するために必要な軸方向隙間S1を示す。 中間ヘリカルギア9の断面図である。 図3のR部詳細図である。 円筒ころ軸受13,13と倒れた状態の中間ヘリカルギア9などを示す断面図である。 図5のX部詳細図である。 図5のY部詳細図である。 図5のZ部詳細図である。 クラウニングを施した円筒ころの面圧分布を示すグラフである。 クラウニングを施さない円筒ころの面圧分布を示すグラフである。
符号の説明
1 軸受構造
5 入力側ヘリカルギア
7 出力側ヘリカルギア
9 中間ヘリカルギア
11 中間ヘリカルギア9の軸部
13 円筒ころ軸受
15 トランスファケース(収容部材)
17 円筒ころ
19 テーパー部
21 ケーシング本体(分割構成部材)
23 ケースカバー(分割構成部材)
27 軸部11の軸方向中心線

Claims (6)

  1. エンジンからの駆動力が入力される入力側ヘリカルギアと、
    この入力側ヘリカルギアと噛み合う中間ヘリカルギアと、
    前記中間ヘリカルギアと噛み合って前記入力側ヘリカルギアからの前記駆動力が前記中間ヘリカルギアを介して伝達される出力側ヘリカルギアと、
    前記入力側ヘリカルギア、前記中間ヘリカルギア、前記出力側ヘリカルギアの軸方向の一側がそれぞれ収容される第1のケースと、
    前記第1のケースに組み付けられると共に、前記入力側ヘリカルギア、前記中間ヘリカルギア、前記出力側ヘリカルギアの軸方向の他側がそれぞれ収容される第2のケースと、
    前記入力側ヘリカルギアの軸部の軸方向の両側を前記第1のケースと前記第2のケースに回転自在にそれぞれ支持するテーパローラ軸受と、
    前記中間ヘリカルギアの軸部の軸方向の両側を前記第1のケースと前記第2のケースに回転自在にそれぞれ支持する円筒ころ軸受と、
    前記出力側ヘリカルギアの軸部の軸方向の両側を前記第1のケースと前記第2のケースに回転自在にそれぞれ支持するボール軸受とを備え、
    前記テーパローラ軸受、前記円筒ころ軸受、ボール軸受は前記各ヘリカルギアの軸部の径方向に重合して配置され、
    前記円筒ころ軸受を構成する円筒ころのヘリカルギア側軸方向端面と、前記中間ヘリカルギアの前記軸部との間に所定の軸方向隙間を設けたことを特徴とする軸受構造を用いたトランスファ
  2. 請求項1に記載された軸受構造を用いたトランスファであって、
    前記円筒ころにクラウニング加工を施したことを特徴とする軸受構造を用いたトランスファ。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、
    前記軸部の前記円筒ころ側対向部をテーパー状にしたことを特徴とする軸受構造を用いたトランスファ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、
    前記軸部との間に前記円筒ころ用インナーレースを配置したことを特徴とする軸受構造を用いたトランスファ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、
    前記中間ヘリカルギアの前記軸部が中空状であることを特徴とする軸受構造を用いたトランスファ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載された軸受構造を用いたトランスファであって、
    前記中間ヘリカルギア及び前記軸部が軸方向の中心に対して対称の形状であることを特徴とする軸受構造を用いたトランスファ。
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