以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機PMを図面に沿って説明する。図1はパチンコ機PMの外部構造を示す正面図、図2はパチンコ機PMの背面構造を示す背面図である。
パチンコ機(遊技機)PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成される開閉搭載用の前枠2の左側上下部に対向するように配設されたヒンジ部材3a,3bで横開き開閉及び着脱が可能に取り付けられ、右側中央部に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
前枠2の各部には、パチンコ遊技を展開する遊技展開部材として、前枠2の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5及び球皿6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉及び着脱が可能に組付けられ、球皿6の右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が装備されている。前枠2の中央部から上部にかけて後方に突出する方形枠状の収容枠(図示せず)が前枠2と一体に形成されており、この収容枠に所定のゲージ設定で構成された遊技盤10が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5に遊技盤10正面の遊技領域PAを臨ませている。
遊技盤10の遊技領域PAには、図示しない障害釘が多数打ち込まれており、遊技領域PAの中央部近傍には、センター飾り100が配設されている。このセンター飾り100内には、遊技に関する演出表示を行う画像表示装置(画像表示部)12が開口部11から露出されるように配設され、この画像表示装置12と図5に後述する透明板(透明板部材)47,52とが対向するように配設されている。また、遊技領域PAの下部には、通過始動口13aを有する始動入賞装置13が設けられている。通過始動口13aを遊技球が通過すると、この遊技球は、始動入賞装置13内に設けられた入賞検出センサ23(図3参照)で検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。
始動入賞装置13の下方には、第1大入賞口16aを開閉可能な第1大入賞装置16が設けられる。第1大入賞装置16は、大当たり遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利となる特別遊技の実行中に、第1大入賞口ソレノイド26(図3参照)によって第1大入賞口16aを開放し、遊技球を第1大入賞口16aに対して通過容易にする。
第1大入賞口16aは、遊技領域PAの下部に設けられた矩形形状の入賞口であり、閉鎖状態にあるときには、遊技球は第1大入賞口16aを通過することができず、開放状態になったときに、遊技球が第1大入賞口16aを通過することが可能となる。遊技球が、第1大入賞口16aを通過すると、第1大入賞装置16内に設けられた入賞検出センサ27(図3参照)に検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。
また、遊技領域PAの左右下部には、普通入賞口18aを有する複数の普通入賞装置18が設けられ、流下してくる遊技球が普通入賞口18aを通過すると、普通入賞装置18内に設けられた入賞検出センサ(図示せず)で検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。また、遊技領域PAの下端には、遊技領域PAに打ち出された後、いずれの入賞装置にも入賞せずに落下してきた遊技球を遊技盤10の裏面側へ排出させるアウト口19が設けられている。
前枠2の裏面側には、図2に示すように、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりもやや小型の方形枠状に形成された裏セット盤30が、前枠2の裏面に設けられた複数のレバーL,L…を利用して着脱可能にセット保持されている。裏セット盤30の各部には、遊技球を貯留する球貯留タンク31、タンクレール32、整列待機通路33、賞球カセット34、賞球排出通路35などの賞球装置が装備されると共に、裏面各部に電源基板40や主基板50等の各種制御基板及び電子部品等が取り付けられ、これらの各機器及び遊技盤10の裏面に取り付けられた副制御基板60が、不図示のワイヤーハーネスで接続されている。
球皿6に前面側が覆われた前枠2の下部領域には、遊技補助盤(図示せず)と称される補助機構部が形成されており、この遊技補助盤の各部には、打球発射装置(図示せず)や、裏セット盤30側の賞球排出通路35と連絡され、球皿6に排出できない遊技球を一時貯留する貯留カセット(図示せず)などが設けられている。
次に、上記したセンター飾り100について図4ないし図6を参照して説明する。図4はセンター飾り100の全体を示す正面図、図5はセンター飾り100内に配置される遊技球連動演出装置22を分解して示す概略図、図6は図5に示した遊技球連動演出装置22を同図A-A線に沿って切断して矢視方向に見た状態で示す側面断面図である。
すなわち、図4に示すように、センター飾り100は、開口部11を中央部に有する略筒状の枠体40を備え、遊技盤10の中央部に埋め込んだ形でネジ止めされている。
センター飾り100は、左側方の中央近傍にワープ導入口42を有しており、ワープ導入口42及び遊技球ステージSにて囲まれるような位置に、画像表示装置12の表示面12aを露出する開口部11を有している。更に、センター飾り100は、開口部11の下部に遊技球ステージSを有し、該遊技球ステージSの左端には、ワープ導入口42に連通して該導入口42から導入した遊技球をステージS上に放出する放出口43を有している。
ステージSは、左右幅方向の両端側から中央に向けて下降するように傾斜されており、その中央部は溝状の凹凸部が設けられ、該凹凸部は前面側(図4の紙面手前側)へ向かうにつれて下方へ傾斜するように形成されている。そして、ワープ導入口42から入球して放出口43を介してステージS上に放出された遊技球は、該ステージS上に停留するように左右へ転動するなどした後、ステージSの中央部付近から落下する。その際、当該落下した遊技球は、遊技領域PAの下部側に設けられた始動入賞装置13へ向けて落下する。
ステージSの直上方には、画像表示装置12前面の左右幅方向に延在する波形状の遊技球誘導装置45が設けられている。遊技球誘導装置45は、正面視手前側に波形誘導板部45aを備え、奥側に波形誘導板部45bを備えている。遊技球誘導装置45の正面視右端には、遊技球を導入する入賞口62及びV入賞口63が設けられた円盤状の回転体61が回転自在で且つ円部の面を遊技者に向けるように配設されている。上記入賞口62及びV入賞口63は、該回転体61の周方向の均等位置4箇所に放射状となるように切り欠かれるように形成され、それぞれ遊技球検知センサ65(図3参照)が設けられている。この入賞口62及びV入賞口63は、略々円筒形状でそれぞれに遊技球が1回に1つずつ入球し得る大きさに形成されている。後述する落下口57から遊技球誘導装置45に落下した遊技球は、波形誘導板部45a,45bに導かれ、回転体61の入賞口62及びV入賞口63のいずれかに入球する。入賞口62に入球した遊技球は、遊技盤10の背面側へと排出される。また、V入賞口63に入球した遊技球は、該V入賞口63内に設けられた入賞検出センサ(図示せず)に検出された後、遊技盤10の背面側へと排出される。
センター飾り100には、その開口部11から表示面12aを露出させるように画像表示装置12が配設されており、その前面側には、表示面12aと略々平行となるように対向配置されたアクリル樹脂からなる透明板47及び透明板52が配設されている。これにより、画像表示装置12の表示面12aは、透明板47及び透明板52や、ガラス扉5のガラス等を通して外部(例えば図1の紙面手前側)から視認可能となるように構成されている。
画像表示装置12は、17インチワイドサイズ等の液晶ディスプレイから構成されており、例えば画像表示装置12の表示面12aの辺縁部分(上端もしくは左右端のいずれかの部分)には、後述する抽選手段212による抽選(以下、第1の抽選と称する)の結果に基づいて特別図柄(図示せず)を変動表示する特別図柄表示部が設けられていると共に、特別図柄と連動して装飾図柄(図示せず)をその特別図柄表示部以外の表示面12aに変動表示する。特別図柄は、始動入賞装置13(通過始動口13a)への遊技球の入賞を契機として行われる第1の抽選の結果に基づいて表示される図柄であり、大当たりを発生させるか否かを示す役割を持つ。また、装飾図柄は、特別図柄で示される第1の抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、例えば、左右方向での複数列の変動図柄として表示面12aに表示される。
遊技球連動演出装置(遊技球連動演出役物)22は、図5及び図6に示すように、画像表示装置12、透明板47,52、該透明板47に支持されるセンサ装置(センサ部)20を有しており、透明板47と透明板52との間で透明板52の背面には、後述する案内路53が配されている。センサ装置20は、矩形形状を呈する透明板47を支持板とし、その隣り合う2辺(上辺47a及び左辺47b)側には、赤外線発光ダイオード(以下、赤外線LEDという)である複数の発光素子49が一定間隔でそれぞれに配設されている。また、透明板47の他の2辺(右辺47c及び下辺47d)側には、フォトトランジスタやフォトダイオード等からなる複数の受光素子51が、一定間隔で且つ上記発光素子49の対をなすものと対向するように配設されている。
ここで、上記した発光素子49(及び受光素子51)の配設間隔の決定の仕方について図7(a)〜7(c)を参照して説明する。図7は、遊技球と遊技球を検知する際のラインを示すもので、(a)はライン間隔が4mmの説明図、(b)はライン間隔が6mmの説明図、(c)はライン間隔が5mmの説明図である。図8は、遊技球が2個の場合の遊技球と該遊技球を検知する際のラインを示す説明図である。
物体が自然落下する際の加速度は9.8m/sであることから、遊技球が落下する際の1秒後の速度は約秒速10mとなる。このことから、落下1秒後に1msで移動する距離を推測すると、1000cm/1000mm=1cmとなる。センサ装置20において、あるライン(1組の発光素子49及び受光素子51)から次のラインへの検知時間は約120μsであることから、1回の検知間隔の間に遊技球は1mm弱移動すると考えられる。なお、遊技球の直径は11mmである。
図7(a)〜7(c)では、上記したように落下移動をする遊技球Baの検知(捕捉)条件を、具体的なライン間隔を当てはめて示している。例えば、図7(a)は、ライン間隔が4mmの例を示したものである。なお、図中の線分SLは、図7(a)〜7(c)にわたってセンサ装置20におけるスキャンラインを示している。上記したライン間隔が4mmの場合、落下速度が停止状態に近い程度に遅いときには、1個の遊技球Baは2点又は3点で捕捉され、落下速度が前述した程度に高速となった際には、最大4点で捕捉される。また、図7(b)は、ライン間隔が6mmの例を示したものである。この場合、落下速度が停止状態に近い程度に遅いときには、1個の遊技球Baは1点又は2点で捕捉され、落下速度が前述した程度に高速となった際には、最大3点で捕捉される。また、図7(c)は、ライン間隔が5mmの例を示したものである。この場合、落下速度が停止状態に近い程度に遅いときには、1個の遊技球Baは2点又は3点で捕捉され、落下速度が前述した程度に高速となった際にも、2点又は3点で捕捉される。以上のことから、1個の遊技球Baを捕捉する際には、落下速度に拘わらず、ライン間隔が5mmの場合が最も安定したものとなる。
次いで、2個の遊技球Baを捕捉する際には、遊技球Baの落下速度に拘わらず、図8に示すような略々4点又は5点にて捕捉することが通常である。これは、1個の遊技球Baが2点又は3点で捕捉できることと明確に区別できる条件となる。このことから、2個の遊技球Baを捕捉(検知)する際にあっても、1個の遊技球Baのときと同様、ライン間隔が5mmの場合が最も安定したものとなる。
上述したことから、発光素子49(及び受光素子51)は、その間隔が5mmに配置され、透明板47の左右幅方向に54個、上下高さ方向に31個が配設される。この発光素子49の間隔、つまりセンサ装置20の1目盛ごとには、画像表示装置12の画素ドットが15ドットずつ対応している。発光素子49の照射光49aは、透明板47の表面から約2〜3[mm]の高さであって該透明板47と平行に保たれた状態で、それぞれに対向する受光素子51に照射される。このように照射される照射光49aは、上記した上辺47a及び左辺47bを直交する2次元の座標軸とし、かつ案内路53を囲むような矩形形状の領域に、全体として縦横の格子状となるように張り巡らされる。従って、遊技球が落下口57から落下する際には、該遊技球は上述したような格子状に張り巡らされた照射光49aを遮蔽しながら転動落下することとなる。センサ装置20は、それぞれ直交する格子状の照射光49aが遮蔽された位置を検出する、いわゆる光遮断方式のセンサからなる。
そして、図6に示すように、画像表示装置12とセンサ装置20とは、センター飾り100の背面側にネジ留めされ、層状であって互いに近接した位置に配置されるように組み付けられる。このように画像表示装置12とセンサ装置20とが層状に配設されることによって、センサ装置20を支持している透明板47は、画像表示装置12の表示面12aを保護するカバーとしての機能をも果たしている。
また、透明板47と透明板52とは、遊技球が移動可能となる程度(例えば16〜17[mm])の間隔が空けられて配置されており、落下口57から導入された遊技球は、この間を案内路53に当接或いは転動しながら流下する。案内路53は、透明板47,52と同様の透明なアクリル樹脂材からなり、透明板52と一体に成型されることによって各接合部分が滑らかとなっており、透明板52に嵌め込むなどして後付けして形成した場合に比べて接合部での色の濁り等が少なく光透過性が高く保たれている。
案内路53は、図6に示すように、回動案内板(役物部材)41、傾斜案内板(役物部材)53a,53b、及び傾斜案内板(役物部材)54a,54bから構成されている。回動案内板41は、回動軸41aを中心に不図示のモータによって矢印R1,R2方向に規則的に回動され、落下口57から落下してくる遊技球Baを受けて表示面12aの左右端部に案内する。傾斜案内板53a,53bは、回動案内板41の下降傾斜した先の端部から落下する遊技球Baを当接しつつ受け、それぞれの下降傾斜している方向に流下させて傾斜案内板54a,54bへと案内する。傾斜案内板54aは、傾斜案内板53aの下降傾斜した先の端部から落下する遊技球Baを当接しつつ受け、下降傾斜している方向に流下させて下方の遊技球誘導装置45に案内する。傾斜案内板54bは、傾斜案内板53bの下降傾斜した先の端部から落下する遊技球Baを当接しつつ受け、下降傾斜している方向に流下させて下方の回転体61付近に案内する。なお、透明板52に配設された上記回動案内板41、傾斜案内板53a,53b、及び傾斜案内板54a,54bと、透明板47との間は例えば約5mmだけ離れている。また、この約5mmという距離は、これに限定されるものではないが、遊技球の半径を超えない程度であるのが望ましい。
上述した構成により、落下口57から落下した遊技球は、透明板47,52や案内路53に対して当接しながらも、透明板47に寄りかかった状態で流下する。そして、遊技球は、透明板47に接しながら流下するので、センサ装置20からの照射光49aをより確実に遮蔽し、センサ装置20による遊技球検出の精度が一層向上する。
一方、開閉装置55は、案内路56の開口端である第2大入賞口59の下部にヒンジ(図示せず)を介して開閉自在に取り付けられた開閉部材55aと、該開閉部材55aを図4の実線位置と破線位置とに開閉動作させる第2大入賞口ソレノイド135(図3参照)と、第2大入賞口59の近傍に配置されて該入賞口59を通過して案内路56内部に達した遊技球を検出する入賞検出センサ123と、を備えている。
ところで、画像表示装置12には、前述した第1の抽選における特別図柄及び装飾図柄が表示される以外に、第2大入賞口59に遊技球が入賞したことを契機として表示される図柄がある。この図柄は、図11に示すように、鮫を模した鮫図柄66であり、画像表示装置12の表示面12a下部に表示される。
前述したように、画像表示装置12と透明板47,52とは層状に配置されているため、表示面12a上の鮫図柄66と、移動領域46を移動する遊技球とは、遊技者から見た場合に、前後に重なるような位置関係となる。これにより、鮫図柄66と遊技球とは、その動作において連係性を生じるものとなる。
続いて、パチンコ機PMに設けられる遊技制御装置200について図3を参照して説明する。ここで、図3は遊技制御装置200の概要を示すブロック図である。この遊技制御装置200は、図2で説明した主基板50や副制御基板60等から構成される(図3においては不図示)。
遊技制御装置200には、始動入賞装置13、第1大入賞装置16、第2大入賞装置28、画像表示装置12、センサ装置20等が電気的に接続されて、各種検出信号及び制御信号の送受信が行われるようになっている。なお、上記第2大入賞装置28は、前述した開閉装置55を有する第2大入賞口59と回転体61とで構成された特別遊技に係る装置である。
また、遊技制御装置200は、各入賞装置への入球(入賞)を判定する入球判定手段210と、始動入賞装置13(通過始動口13a)への遊技球の入賞に基づき特別図柄抽選(第1の抽選)を実行する抽選手段212と、特別図柄や装飾図柄の変動表示パターンを保持するパターン記憶手段216と、図柄変動における停止図柄及び変動表示の表示パターンを決定する図柄決定手段220と、図柄等の表示を制御する表示制御手段230と、大当たり遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を制御する特別遊技制御手段240と、確率変動遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利な特定遊技を制御する特定遊技制御手段260と、第1大入賞装置16や第2大入賞装置28等の開閉制御を行う開閉制御手段270と、不図示のROMからなる記憶手段271とを備えて構成される。
始動入賞装置13の入賞検出センサ23は、始動入賞装置13への遊技球の入球(入賞)を検出し、第1始動入賞情報を出力する。入球判定手段210は、第1始動入賞情報を受信すると遊技球が通過始動口13aを通過して始動入賞装置13に入球したことを判定する。始動入賞装置13への入球が判定されると、抽選手段212は、保留球数が上限に達しているか否かを調べる。例えば、保留球数の上限は4つに設定されている。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段210が第1始動入賞情報を受信したタイミングで、抽選手段212は始動入賞に対する乱数を取得する。なお、抽選手段212は、数学的に乱数を生成して取得してもよく、また図示しないカウンタにより生成されるカウント値を乱数として取得してもよい。このようにして取得した乱数に基づいて、抽選手段212は特別図柄抽選(第1の抽選)の当否を判定する。なお、抽選の当否判定は、乱数の取得と同時に行われてもよく、また、特別図柄の変動を開始する直前に行われてもよく、所定の抽選ソフトウエアを利用して行われる。抽選乱数が当たりであった場合、抽選手段212は確率変動付きの当たりであるか否かを決定する。
図柄決定手段220における特別図柄決定手段222及び装飾図柄決定手段224は、抽選手段212による判定結果に応じた停止図柄と、図柄変動の表示パターンとを決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示する図柄である。パターン記憶手段216は、特別図柄や装飾図柄を変動表示させるときの表示パターンとして複数種のパターンを保持する。表示パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、予め定めた不規則な図柄を表示するときのパターン(小当たり)と、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンとが含まれる。また、リーチ状態を経るときのパターンとして、長短様々な表示時間をもつパターンが含まれる。各表示パターンは、その図柄変動の終了条件として表示時間がそれぞれ定められており、その表示時間が経過すると、図柄変動が停止される。
特別図柄決定手段222は、抽選手段212による抽選結果に応じてパターン記憶手段216からいずれかのパターンを選択し、抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する。装飾図柄決定手段224は、特別図柄決定手段222により選択された表示パターンに応じたパターンをパターン記憶手段216から選択し、抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する。
表示制御手段230は、特別図柄、装飾図柄、及び鮫図柄66を変動表示させる表示制御実行手段231と、鮫図柄66が表示される座標位置を検出する表示位置検出手段(遊技球検出手段)233とを有して構成される。
表示制御実行手段231は、特別図柄決定手段222において決定された変動パターン及び停止図柄をもとに、画像表示装置12の特別図柄表示部に特別図柄を表示させる。また同時に、表示制御実行手段231は、装飾図柄決定手段224において決定された変動パターン及び停止図柄をもとに、画像表示装置12に装飾図柄を表示させる。表示制御実行手段231により特別図柄を表示させる機能は主基板50側の処理として実行され、装飾図柄及び鮫図柄66を表示させる機能は副制御基板60側の処理として実行される。
表示位置検出手段233は、移動領域46を移動する遊技球の位置を検出し、その旨の信号を第2特別遊技実行手段250へと送信する。該表示位置検出手段233は、センサ装置20と記憶手段271とを有するように構成される。
特別遊技制御手段240は、条件保持手段242、条件判定手段246、特別遊技実行手段248、及び作動回避手段252を有しており、2種類の特別遊技を選択的に実行することができる。
条件保持手段242は、特別遊技の作動条件を保持する。条件保持手段242は、特別遊技を実行するための条件である作動条件(後述する第1及び第2作動条件)を保持している。本実施形態において作動条件は、表示制御実行手段231により変動表示される特別図柄が所定の図柄で停止されたことを契機として設定される。
第1条件保持手段243は、第1の特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持している。本実施形態において第1作動条件は、表示制御実行手段231により変動表示される特別図柄が所定の図柄で停止されたことを契機として設定される。ここで、上記所定の図柄とは、大当たりの場合には例えば「777」などの同じ数字が連続したものであり、小当たりの場合には例えば「776」などの予め決められたランダムな組み合わせである。また、第2条件保持手段244は、第2の特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持している。本実施形態において第2作動条件は、回転体61におけるV入賞口63への入賞を契機として設定される。
条件判定手段246は、遊技情報を監視し、特別遊技への移行条件である各作動条件の成立の可否を判定する。また、条件判定手段246は、各作動条件の判定結果をもとに、各種作動フラグのオンまたはオフの設定を行う。
特別遊技実行手段248は、第1特別遊技実行手段249及び第2特別遊技実行手段250を有しており、所定の作動条件が成立したことに基づいて特別遊技を実行する。
第1特別遊技実行手段249は、第1作動条件が成立すると、第1の特別遊技を実行する。ここで、第1の特別遊技が、大当たりを契機として開始された場合には、第1大入賞装置16による第1大入賞口16aの開閉動作が複数回にわたって継続される遊技となる。また、第1の特別遊技が、小当たりを契機として開始された場合には、第2大入賞装置28による第2大入賞口59が所定時間だけ開放される動作が複数回にわたって継続される遊技となる。これら第1の特別遊技に移行すると、遊技者は、特別遊技が行われていることを容易に認識することができると共に、相当数の賞球を期待することができる。
そして、上記大当たりでの第1の特別遊技の場合には、第1特別遊技実行手段249は、開閉制御手段270に第1大入賞口16aの開閉制御を行わせる。このとき、開閉制御手段270は、第1大入賞装置16の第1大入賞口ソレノイド26に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、第1大入賞口16aを開放(もしくは、閉鎖)させる。また、上記小当たりでの第1の特別遊技の場合には、第1特別遊技実行手段249は、開閉制御手段270に第2大入賞口59の開閉制御を行わせる。このとき、開閉制御手段270は、第2大入賞装置28の第2大入賞口ソレノイド135に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、第2大入賞口59を開放(もしくは、閉鎖)させる。
第2特別遊技実行手段250は、第2作動条件が成立すると、第2の特別遊技を実行する。第2の特別遊技では、小当たりでの第1の特別遊技によって第2大入賞口59から入賞した遊技球が、回転体61のV入賞口63に入賞することを契機として、第2大入賞口59の開閉動作が複数回にわたって継続される遊技(遊技者に有利な状態)となる。第2の特別遊技に移行すると、遊技者は、第1の特別遊技と同様、特別遊技が行われていることを容易に認識することができると共に、相当数の賞球を期待することができる。なお、回転体61のV入賞口63(及び入賞口62)に入賞した際には、それぞれに設けられている遊技球検知センサ65によってその旨が検知される。開閉制御手段270は、第2の特別遊技の間、開閉装置55の第2大入賞口ソレノイド135に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、第2大入賞口59を開放(もしくは、閉鎖)させる。また、第2特別遊技実行手段250は、表示位置検出手段233が検出する遊技球の位置に基づき、該遊技球と連係するように画像表示装置12に鮫図柄66(図11参照)を演出表示させる。なお、第2特別遊技実行手段250は、遊技中、常に駆動モータ138を駆動制御しており、略々同様の速度となるように回転体61を回転させている。
特別遊技制御手段240における作動回避手段252は、第1作動条件及び第2作動条件のいずれか一方の作動条件が成立したとき、他方の作動条件の成立を回避させる機能を有する。本実施形態おいて、第2作動条件が成立すると、第2の特別遊技が続く限り第2作動条件が成立しているものとする。これにより、第2作動条件の成立中の間は、第1作動条件の成立が回避される。一方、第1作動条件の成立中は、第2作動条件の成立が回避されるので、第2の特別遊技は実行されない。
特定遊技制御手段260は、第1の特別遊技とは異なる遊技者に有利な特定遊技、例えば確率変動遊技の実行を制御する。本実施形態において、大当たり抽選は、抽選手段212による特別図柄抽選(第1の抽選)を指すものであり、この際の図柄抽選に対して確率変動遊技が設定可能とされる。
特定遊技制御手段260は、特定遊技実行手段262を有している。特定遊技実行手段262は、抽選手段212による抽選結果に基づいて、特別図柄の確率変動遊技を実行する。例えば、特別図柄(大当たり)の停止図柄が奇数であるときに、特別遊技の終了後、特別図柄の確率変動遊技が実行される。なお、特別図柄の確率変動遊技における当たりの割合は、通常遊技のときよりも高く設定される。
開閉制御手段270は、上述したように、第1大入賞口16aを開放又は閉鎖させ、或いは、開閉部材55aを回動させて第2大入賞口59を開放又は閉鎖させる制御を行う。
以上の構成を有するパチンコ機PMにおいては、開閉装置55(開閉部材55a)により第2大入賞口59が開放されたときに第2の抽選を行うことが可能となり、抽選手段212を用いた第1の遊技(抽選)と、第2大入賞装置28を用いた第2の遊技(抽選)とをそれぞれ独立して行う。従って、2種類の遊技を効果的に組み合わせ、それぞれの遊技性を十分に発揮させることができ、遊技性の向上を図ることが可能になる。
そして、このような構成を有するパチンコ機PMは、図1に示すように、前枠2、ガラス扉5及び球皿6がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル8が回動操作されると、球皿6に貯留された遊技球が打球発射装置により1球ずつ遊技盤10の遊技領域PAに打ち出され、以降パチンコゲーム(弾球遊技)が展開される。
遊技領域PAに打ち出された遊技球が、通過始動口13aを通過して始動入賞装置13に入賞すると、抽選手段212により所定の抽選ソフトウエアを利用した特別図柄抽選(第1の抽選)が行われ、画像表示装置12において特別図柄及び装飾図柄が所定時間だけ変動表示される。変動停止時の特別図柄が「大当たり」を示す図柄であった場合には、特別遊技に移行する。特別図柄が大当たりの図柄で停止するとき、画像表示装置12の表示面12aには、3つの図柄を一致させるような表示態様(例えば「777」)が表示される。また、変動停止時の特別図柄が「小当たり」を示す図柄であった場合には、画像表示装置12の表示面12aには、例えば「776」といった予め定められた態様が表示される。
第1の特別遊技における大当たりが当選した際は、第1大入賞装置16の作動により第1大入賞口16aが開放される。そして、第1大入賞口16aが約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が第1大入賞口16aを通過して第1大入賞装置16に入賞した後、第1大入賞口16aが一旦閉鎖され、このような開閉動作が所定回数継続して繰り返される。
なお、遊技球がセンター飾り100のワープ導入口42を通過してステージSに到達した場合には、遊技球がステージSの上を一時的に停留するように左右へ転動し、最終的にはステージSの中央部から始動入賞装置13の方に向けて落下する。これにより、始動入賞装置13に入賞する期待感を向上させている。
一方、第1の特別遊技における小当たりが当選した際は、第2大入賞装置28の作動により第2大入賞口55が開閉動作される。これは、第2大入賞口55における開閉部材55aが、第2大入賞口ソレノイド135によって約2秒間の開放状態を3回繰り返すものである。この間、第2大入賞口55に遊技球が入賞すると、該遊技球は案内路56の傾斜に沿って転動移動し、透明板47,52の上部に位置する落下口57から移動領域46へと落下する。なお、開閉部材55aは、約2秒間の開放状態を3回繰り返すとして説明したが、1回の開放状態で遊技球が約2個入球する程度であれば開放する時間は特に限定されるものではなく、また、その開放状態を発生させる回数も特に限定するものではない。また、第2大入賞口55の1回の開放状態で3個以上の遊技球が入球した際には、入賞検出センサ123により3個目の遊技球を検知し、該3個目の遊技球を案内路56の途中から分岐する不図示の案内路へと振り替える。該案内路へ入球された遊技球は、回転体61の入賞口62に入賞された遊技球と同じ賞球を得て遊技盤3裏側へ排出される。
第1の特別遊技における小当たり当選に伴い、第2大入賞口55から遊技球が入球すると、案内路56を転動して落下口57から移動領域46へと落下される。このときの入賞検出センサ123による遊技球の検知を契機とし、画像表示装置12の表示面12a下部には、表示制御実行手段231によって鮫図柄66が左右幅方向に往復移動しながら見え隠れするように表示され始める。
ここで、2個の遊技球が第2大入賞口55から入球し、落下口57から落下すると、回動案内板41上へと順次着地し、該回動案内板41の傾斜に沿ってそれぞれ転動し始める。このとき、回動案内板41は、図4に示す軸41aを中心として矢印R1,R2方向に回動されていることから、2個の遊技球は、ともに左右いずれかから落下するか、左右にそれぞれ分かれて落下する。
遊技球は、回動案内板41を転動する際、該該回動案内板41の奥側(例えば図4の奥方向)に下降する傾斜によって透明板47側へと引き寄せられることとなり、図6の遊技球Baの位置に示すような透明板47に接した状態で転動することとなる。このことは、回動案内板41より下方に配設されている傾斜案内板53a,53b、及び傾斜案内板54a,54bにあっても同様である。そして、上記遊技球は、回動案内板41から落下すると、傾斜案内板53a,53b、傾斜案内板54a,54bのいずれかを伝って転動を続ける。
次いで、本発明の特徴となる落下口57から落下した2つの遊技球の位置(座標)の検出について図9及び図10を参照して説明する。図9は移動領域を2つの遊技球が落下する例を示す説明図、図10は遊技球が移動し得ない無効な位置の例を示す説明図である。
2つの遊技球が、落下口57から落下すると、例えば、瞬間的に図9に示すような配置をとる。図9では、回動案内板41が矢印R1(図4参照)方向に傾いた状態にあり、この回動案内板41上で、遊技球Ba1が正面視右側に転動状態にあり、遊技球Ba2が正面視左側に転動状態となっている。これら遊技球Ba1、遊技球Ba2は、移動領域46に落下したときから、センサ装置20が有する発光素子49からの光束を遮断することでその位置が検知されている。
ここで、図9に示すように、移動領域46の正面視左上を原点として、左右幅方向をx座標、上下高さ方向をy座標とする2次元平面にて遊技球Ba1及び遊技球Ba2の位置を考えると、遊技球Ba1の位置は、x座標が位置x1、y座標が位置y1となり(以下では(x1,y1)とも表記する)、遊技球Ba2の位置は、x座標が位置x2、y座標が位置y2である(x2,y2)となる。このように、センサ装置20にて2つの遊技球の位置を検知した際には、それらが座標方向に重ならない限り、x座標及びy座標のそれぞれに2つずつの位置が取得されることとなり、従って、この2次元平面において4通りの座標データが形成される。
上記4通りの座標データは、遊技球Ba1及び遊技球Ba2の位置とともに、図9の破線で示すような実際には存在しない虚遊技球Ba1´,Ba2´の位置とからなる。この虚遊技球Ba1´,Ba2´の座標データは、それぞれ(x2,y1)、(x1,y2)となる。ここで、表示位置検出手段233が有した不図示のROMからなる記憶手段271には、回動案内板41の初期位置(図4に示した水平な状態)での範囲を示す位置、及び、図9に示すような回動状態での範囲を示す位置が、遊技球が移動し得ない無効な位置であるものとし、それぞれテーブルデータとして予め記憶されている。本実施の形態に示すパチンコ機1では、この表示位置検出手段233が、前述した遊技球Ba1、遊技球Ba2、及び虚遊技球Ba1´,Ba2´の各位置と、上記テーブルデータに記憶された位置とを比較し、合致あるいは極めて近いもの(例えば約5mm程度の差異のもの)を、実際には存在しない虚の遊技球として判定する。これにより、まず、回動案内板41と重なる虚遊技球Ba2´が虚の遊技球であると判定し、遊技球Ba1、遊技球Ba2、及び虚遊技球Ba1´が、実際に存在する遊技球であるとする。
また、表示位置検出手段233は、遊技球が移動領域46を移動している間、該遊技球の位置を継続して保持しており、直前に保持した位置からの変動状態によっても虚の遊技球であるか否かを判定する。例えば、図9に示す破線Befは、遊技球Ba2の1回前に検出された位置を示したものであるが、この破線Befと虚遊技球Ba2´とはy座標の位置が上昇している。このようなy座標の位置が上昇した、つまり遊技球が重力に反して移動したと見られる場合には、実際には存在しない虚の遊技球であるとして判定する。従って、表示位置検出手段233は、虚遊技球Ba2´の位置は実際には遊技球が存在しないものと判定し、結果として遊技球Ba1と遊技球Ba2とが実際に存在する遊技球であると特定する。なお、実際には、落下した遊技球が回動案内板41等に当接して弾み、y座標の位置が上昇する場合もあるが、遊技者の感覚からは一瞬のことであり、そのような位置に移動した遊技球は本実施の形態では虚のものであると判定する。
一方、記憶手段271には、上記した回動案内板41の位置だけでなく、傾斜案内板53a,53a及び傾斜案内板54a,54aの範囲を示す位置のテーブルデータが記憶されている。更に、記憶手段271には、図10に示すように、移動領域46を落下する遊技球の移動が遮られる、回動案内板41、傾斜案内板53a,53a、及び傾斜案内板54a,54aによってそれぞれ死角となる範囲の位置のテーブルデータが記憶されている。図10は、そのような死角となる範囲の位置を示している。
図10では、回動案内板41が矢印R1(図4参照)方向に傾いた状態にあり、遊技球Ba3はこの回動案内板41上で正面視右側に転動状態にある。また、遊技球Ba4は、傾斜案内板53aの正面視左側に転動状態にある。そして、斜線で示す領域Ar1,Ar2が、回動案内板41、傾斜案内板53a,53a、傾斜案内板54a,54a等により遊技球の移動の死角となる範囲を示している。ここで、遊技球が落下口57から矢印X1に示すように落下すると、例えば破線遊技球ex1に示すように跳躍する。また、遊技球が回動案内板41から矢印X2に示すように傾斜案内板53aに落下すると、例えば破線遊技球ex2に示すように跳躍する。このように、跳躍する遊技球であっても領域Ar1,Ar2に進入することはないため、領域Ar1,Ar2は遊技球が移動し得ない死角の範囲となる。
そして、センサ装置20が遊技球Ba3,Ba4を検知すると、位置x3,x4,y3,y4が取得されることとなり、x―y座標のデータとしては、(x3,y3)、(x4,y4)、(x3,y4)、(x4,y3)の4通りの座標データが形成される。しかし、上記(x3,y4)、(x4,y3)の各座標データは、領域Ar1,Ar2の範囲内であるため、表示位置検出手段233が、記憶手段271に記憶されたテーブルデータに合致するものがあると判定する。従って、表示位置検出手段233は、(x3,y4)、(x4,y3)が実際には存在しない虚遊技球Ba3´,Ba4´の位置であると判定し、遊技球Ba3、遊技球Ba4の位置が、実際に遊技球が移動している位置であると特定する。
以上のようにして、表示位置検出手段233が移動領域46内の遊技球の位置を特定すると、その位置データに基づき、表示制御実行手段231は画像表示装置12の表示面12a上に鮫図柄66を表示する。これは、例えば、図11に示すように、落下してくる遊技球Baの直下方に位置するように鮫図柄66を左右幅方向に移動させるように演出表示するものである。図11は、画像表示装置の演出表示の例を示す模式図である。具体的には、鮫図柄66は、凶暴な人喰い鮫をイメージした絵柄となっており、落下してくる遊技球Baを食べたそうに大きな口を開けて波間から見え隠れしている。そして、いざ遊技球Baが傾斜案内板54a,54aから落下すると、遊技球Baは鮫図柄66の鮫の頭に直撃して鮫が逃げていくというような、同期して且つ連係した演出動作を行う。
以上説明した第1及び第2の実施形態では、表示位置検出手段233が、複数の発光素子49及び受光素子51を有して移動領域46を囲繞するセンサ装置20と、移動領域46の範囲内で遊技球が移動し得ない無効な位置を予め記憶した記憶手段271と、を備え、検知した遊技球の位置から無効な位置を除くことにより遊技球の位置を特定する。ここで、例えば、上記した移動領域46内を2つの遊技球が移動するような場合、従来のセンサ装置における発光素子と受光素子とでは、それら2つの遊技球の位置を一時に縦横それぞれ2箇所ずつ検知するため、結果として4箇所の位置(座標)を検出していた。しかし、本実施の形態では、移動領域46内であって且つ遊技球が移動し得ない無効な位置を予め記憶手段271に記憶しておき、上記したような4箇所の位置(例えば図9に示す(x1,y1)、(x2,y2)、(x1,y2)、(x2,y1))のうちから無効な位置を除くことによって、移動領域46を移動する2つの遊技球(例えば図9に示す遊技球Ba1及び遊技球Ba2)の位置を特定することができるようになる。この特定は、複数の遊技球であっても可能であり、移動領域46を移動する複数の遊技球の位置が精度良く特定できるものとなる。従って、従来1つの遊技球のみの位置検出が可能であった移動領域にあって、複数の遊技球の位置が検出可能となることから、移動領域46における遊技球の装飾性や演出性等の幅を広げることができる。
また、表示位置検出手段233が、画像表示装置12の画面12a前面側で対向配置され、該対向配置された間に移動領域46を形成する2枚の透明板47及び透明板52と、該透明板47及び該透明板52のいずれかに配設され、移動領域46内を移動する遊技球に当接させて該遊技球の移動方向を転変させる例えば回動案内板41と、を有し、記憶手段271が、回動案内板41が配設された位置を無効な位置として予め記憶してなる。これにより、透明板47及び透明板52によって画像表示装置12の画面12a前面側に視認性のよい遊技球の移動領域46を形成できるとともに、その移動領域46内に遊技球の移動方向を転変させて演出性を向上させる回動案内板41等を配設することができる。そして、この回動案内板41等の位置を、予め遊技球が移動し得ない無効な位置として記憶手段271に記憶させるので、移動領域46を移動する複数の遊技球の位置における特定精度を上げることができるようになる。
また、記憶手段271が、移動領域46を遊技球が移動する際、例えば回動案内板41によって遊技球の移動が遮られる死角となる位置(例えば領域Ar1,Ar2)を無効な位置として予め記憶してなるので、移動領域46を移動する複数の遊技球の位置の特定精度を上げることができるものとなる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。