JP2009178279A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】センター役物側の入賞口内に、たとえ遊技球が強い勢いで飛び込んだとしても、該遊技球が跳ね返って入賞口から飛び出さないように確実に受け入れ得る構成にした弾球遊技機を提供する。
【解決手段】第2大入賞口14が、入賞部53と、該入賞部内に配置された、球受けプレート部材57及び該プレート部材の下側に積層された制振シート部材58からなる制振受け部56とを有し、該制振受け部が、入賞部に飛び込んだ遊技球Baを、球受けプレート部材で直接受け止めると共に、該球受けプレート部材に衝突した遊技球による振動を吸収しつつ下流側に受け流すように湾曲している。このため、第2大入賞口内に、たとえ遊技球が強い勢いで飛び込んだとしても、制振受け部にて、遊技球が跳ね返って第2大入賞口から飛び出さないようにして受け入れることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、パチンコ機等の弾球遊技機に係り、詳しくは、入賞口を有するセンター役物を遊技領域に備えた弾球遊技機に用いて好適な入賞構造に関する。
一般に、弾球遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技盤下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選の結果に応じて、遊技盤の中央部分に設けられた液晶等の画像表示装置の画面上で所定の演出表示が行われる。大当たりの発生時には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される状態となる。
特開2003−236210号公報
上記のような従来のパチンコ機において、遊技領域にセンター役物を配置すると共に、当たり発生時に開閉動作して遊技球を入賞させ該入賞数に応じて多量の遊技球を賞球するための大入賞口を、遊技領域とセンター役物とにそれぞれ設け、遊技領域に配置された始動入賞口への入賞を契機とした当たり抽選の当選状況に応じて、センター役物側の大入賞口を開閉動作させて賞球させる際に、該賞球のためのチェック済みの遊技球(いわゆる死に球)をセンター役物内で移動させ、該遊技球がVゾーンに上手く入球した場合、上記当たりを、より出玉の多い当たりへと発展させる構成にしたものが本出願人により考えられている。
しかし、上述した本出願人により考えられているパチンコ機では、配置上の関係からセンター役物の大入賞口は該センター役物の上部側に設けられるため、発射ハンドルの操作で遊技領域に打ち出された遊技球の勢いが強い(つまり、発射エネルギーが大きい)時点で大入賞口に入賞することになる。そのため、該大入賞口の内面に強く衝突して跳ね返り、折角入った遊技球が遊技領域に飛び出し、入賞に応じて受けられるはずであった賞球が受けられなくなるといった、遊技者にとって不利な状況を生じる虞がある。
そこで本発明は、センター役物側の入賞口内に、たとえ遊技球が強い勢いで飛び込んだとしても、該遊技球が跳ね返って入賞口から飛び出さないように確実に受け入れ得る構成にした弾球遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図9参照)、遊技領域(PA)に、遊技の進行状況に応じて開放して遊技球(Ba)を入賞させる入賞口(14)を有するセンター役物(100)を備え、前記遊技領域(PA)に遊技球(Ba)を打ち出して遊技してなる弾球遊技機(PM)において、
前記入賞口(14)が、
入賞部(53)と、該入賞部(53)内に配置された、球受けプレート部材(57)及び該球受けプレート部材(57)の下側に積層された制振シート部材(58)からなる制振受け部(56)と、を有し、
該制振受け部(56)は、前記入賞部(53)に飛び込んだ遊技球(Ba)を、前記球受けプレート部材(57)で直接受け止めると共に、該球受けプレート部材(57)に衝突した遊技球(Ba)による振動を吸収しつつ下流側に受け流すように湾曲してなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(PM)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図6及び図7参照)、前記入賞部(53)は、該入賞部(53)に飛び込んだ遊技球(Ba)の勢いを減衰させ得る複数の突起部(66,67)が前記入賞部(53)の内壁面(53a,53b)に突出形成されてなる、
請求項1記載の弾球遊技機(PM)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図6及び図7参照)、前記複数の突起部(66,67)は、前記入賞部(53)の内方空間を移動する遊技球(Ba)を、対向する前記内壁面(53a,53b)にて交互に摺接させて勢いを減衰させ得る形状に形成されてなる、
請求項2記載の弾球遊技機(PM)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、制振受け部が、入賞部に飛び込んだ遊技球を、球受けプレート部材で直接受け止めると共に、該球受けプレート部材に衝突した遊技球による振動を吸収しつつ下流側に受け流すように湾曲しているので、センター役物に備えた入賞口の内部に、たとえ遊技球が強い勢いで飛び込んだ場合であっても、制振受け部により、遊技球が跳ね返って入賞口から飛び出さないようにして、確実に受け入れることができる。
請求項2に係る本発明によると、入賞部が、該入賞部に飛び込んだ遊技球の勢いを減衰させるための複数の突起部を入賞部の内壁面に突出形成されるので、制振受け部によって低減された遊技球の勢いを、より有効に低減させることができる。従って、この後に近接センサ等で入賞検出する際に遊技球の通過速度が速すぎて検出できない等の不具合を確実に防止することができる。
請求項3に係る本発明によると、複数の突起部が、入賞部の内方空間を移動する遊技球を、対向する内壁面にて交互に摺接させて勢いを減衰させ得る形状に形成されるので、入賞部内を移動する遊技球の勢いを、より一層効果的に低減することができる。なお、上記「勢いを減衰させ得る形状」として例えば「リブ状」を挙げることができ、その場合、リブ状により遊技球との接触面積が広くなることで、遊技球に対する減速効果がより高まる。
以下、本発明に係る弾球遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機PMを図面に沿って説明する。図1はパチンコ機PMの外部構造を示す正面図、図2はパチンコ機PMの背面構造を示す背面図である。
パチンコ機(弾球遊技機)PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成される開閉搭載用の前枠2の左側上下部に対向するように配設されたヒンジ部材3a,3bで横開き開閉及び着脱が可能に取り付けられ、右側中央部に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
前枠2の各部には、パチンコ遊技を展開する遊技展開部材として、前枠2の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5及び球皿6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉及び着脱が可能に組付けられ、球皿6の右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が装備されている。前枠2の中央部から上部にかけて後方に突出する方形枠状の収容枠(図示せず)が前枠2と一体に形成されており、この収容枠に所定のゲージ設定で構成された遊技盤10が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5に遊技盤10正面の遊技領域PAを臨ませている。
遊技盤10の遊技領域PAには、図示しない障害釘が多数打ち込まれており、遊技領域PAの中央部近傍には、センター飾り100が配設されている。このセンター飾り100の中央部には矩形状の開口部11が形成されており、該開口部11の図の手前側には透明プレート9が設けられ、該透明プレート9と対向する該開口部11の奥側には、遊技に関する演出表示を行う画像表示装置12が設けられている。
遊技領域PAの下部には、始動入賞装置(始動入賞口)13,17が順次配設されている。始動入賞装置13,17は、それぞれ当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、始動入賞装置17は、不図示のソレノイドによって開放位置と閉止位置とに開閉動作するように作動させられる所謂チューリップ状に構成されている。始動入賞装置13は、開閉作動式ではない非作動な入賞口として構成されている。始動入賞装置17は、その直上方に位置する始動入賞装置13の存在により、開放時にのみ入賞し得るように構成される。始動入賞装置13の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘が打ち込まれている。該一対の障害釘の間を遊技球が通過すると、該遊技球は、始動入賞装置13内に設けられた入賞検出センサ23(図3参照)で検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。また始動入賞装置17は、遊技球が入ると、該遊技球は、始動入賞装置17内に設けられた入賞検出センサ21(図3参照)で検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。
始動入賞装置17の下方には、第1大入賞口16aを開閉可能な第1大入賞装置16が設けられる。該第1大入賞装置16は、大当たり遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利となる特別遊技の実行中に、第1大入賞口ソレノイド26(図3参照)によって第1大入賞口16aを開放し、遊技球を該第1大入賞口16aに対して通過容易にする。
第1大入賞口16aは、遊技領域PAの下部に設けられた矩形形状の入賞口であり、閉鎖状態にあるときには、遊技球は第1大入賞口16aを通過することができず、開放状態になったときに、遊技球が第1大入賞口16aを通過することが可能となる。遊技球が、第1大入賞口16aを通過すると、第1大入賞装置16内に設けられた入賞検出センサ27(図3参照)によって検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。
遊技領域PAにおける始動入賞装置13,17の左方には、普通図柄作動ゲート15が配設されており、該普通図柄作動ゲート15は、いわゆるチューリップ状の始動入賞装置17を開閉動作させるための抽選の契機となる遊技球の通過が行われるものである。
また、遊技領域PAの左下部には、普通入賞口18aを有する複数の普通入賞装置18が設けられ、流下してくる遊技球が普通入賞口18aを通過すると、普通入賞装置18内に設けられた入賞検出センサ(図示せず)で検出された後、遊技盤10の裏面側へ排出される。また、遊技領域PAの下端には、遊技領域PAに打ち出された後、いずれの入賞装置にも入賞せずに落下してきた遊技球を遊技盤10の裏面側へ排出させるアウト口19が設けられている。なお、上述の入賞検出センサ21,23、入賞検出センサ27、及び入賞検出センサ(図示せず)は、いずれも近接センサ等で構成されている。
球皿6に前面側が覆われた前枠2の下部領域には、遊技補助盤(図示せず)と称される補助機構部が形成されており、この遊技補助盤の各部には、打球発射装置(図示せず)や、裏セット盤30側の賞球排出通路35と連絡され、球皿6に排出できない遊技球を一時貯留する貯留カセット(図示せず)などが設けられている。なお、図1中の符号79は、操作ハンドル8の操作で打ち出された遊技球Baを遊技領域PAに案内する案内レールである。
前枠2の裏面側には、図2に示すように、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりもやや小型の方形枠状に形成された裏セット盤30が、前枠2の裏面に設けられた複数のレバーL,L…を利用して着脱可能にセット保持されている。裏セット盤30の各部には、遊技球を貯留する球貯留タンク31、タンクレール32、整列待機通路33、賞球カセット34、賞球排出通路35などの賞球装置が装備されると共に、裏面各部に電源基板40や主制御基板50等の各種制御基板及び電子部品等が取り付けられ、これらの各機器及び遊技盤10の裏面に取り付けられた副制御基板60が、不図示のワイヤーハーネスで接続されている。
次に、上記したセンター飾り100について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4はセンター飾り100の全体を示す正面図、図5はセンター飾り100の前枠部100aを取り外した状態で示す正面図である。
すなわち、図4に示すように、センター飾り100は、略矩形状の開口部11を中央部に形成する状態で前後方向から合わされた前枠部100a及び後枠部100bを有している。これら前枠部100aと後枠部100bとは、遊技盤10の中央部に埋め込れた状態でネジ止め固定されている。
センター飾り100は、前枠部100aの左側部の中央近傍にワープ導入口42を有しており、該ワープ導入口42及びステージSにて囲まれるような位置に、画像表示装置12の表示面12aを露出する開口部11を有している。更に、センター飾り100は、開口部11の下部に上記ステージSを有し、該ステージSの左端には、ワープ導入口42に連通して該導入口42から導入した遊技球をステージS上に放出する放出口43を有している。これらワープ導入口42と放出口43との間には、該導入口42から導入した遊技球Baを放出口43に案内する案内流路52(図7参照)が設けられている。
ステージSは、左右幅方向の両端側から中央に向けて下降するように傾斜され、かつその前側に、遊技球の転動移動を補助する壁部29が形成されている。ステージSの上下方向における最も低い部位の壁部29には、溝状の凹部29a,29bが設けられ、該凹部29a,29bは前面側(図4の紙面手前側)に向かって下降するように傾斜して形成されている。そして、ワープ導入口42から入球して放出口43からステージS上に放出された遊技球は、該ステージS上に停留するように左右へ転動するなどした後、ステージSの中央の凹部29aから落下すると、直下の始動入賞装置13に高い確率で入賞する。一方、凹部29aの左右の凹部29bから落下した場合は、始動入賞装置13とは異なる方向に向かうことが多い。
透明プレート9の裏側におけるステージSの直上方には、画像表示装置12前面の左右幅方向に延在する波形状の遊技球誘導装置47が設けられている。遊技球誘導装置47は、正面視手前側に位置する波形誘導板部47aと、奥側に位置する波形誘導板部47bとを有している。波形誘導板部47aは図示の状態で固定されており、波形誘導板部47bが該波形誘導板部47aに対して上下するように作動することで、上部に乗った遊技球を図4の右方へ送るように構成されている。
図5に示すように、遊技球誘導装置47の正面視右端部には、遊技球を入球させ得る入球口61a,61b,61c,61d,61e,61f,61g,61hが円周方向にて等角度間隔となるように形成された円盤状の回転体61が、回転軸59を中心に回転自在に配設されている。上記入球口61a〜61hのうち、入球口61a、及び回転軸59を挟んで反対側に位置する入球口61eはV入球口として構成されており、それぞれに遊技球検知センサ65(図3参照)が設けられている。入球口61a,61e以外の入球口に入球した遊技球は、遊技盤10の背面側へと排出される。また、V入球口である入球口61a,61e、及び、他の入球口61b,61c,61d,61f,61g,61hに入球した遊技球は、上記遊技球検知センサ65で検知された後、遊技盤10の背面側へと排出される。
図4及び図5に示すように、開口部11の左右には落下演出装置44,45がそれぞれ配置されており、透明プレート9の裏面側における開口部11の上部には、中央部の回動軸30を中心として該回動軸30の左右部分がシーソーのように上下にゆっくりと回動する振分けプレート41が配置されている。振分けプレート41は、落下演出装置44から落下演出装置45に亘って延在するように長尺に形成されると共に、回動軸30を曲率中心とする円弧状に透明プレート9に貫通形成された円弧溝36,37に摺動自在に支持されている。該支持された部分における透明プレート9の前側には、振分けプレート41に連結されて該プレート41とともに動く矢印部材38,39が装着されている。
また、センター飾り100の前枠部100aにおける左上部には、遊技の進行状況に応じて開放して遊技球Baを入賞させ得る第2大入賞口(入賞口)14が配設されている。そして、開口部11における回動軸30の左上部には、上記第2大入賞口14に入賞した遊技球Baを振分けプレート41に向けて落下させる落下口46が設けられている。振分けプレート41は、回動軸30を中心に不図示のモータによって時計回り方向と反時計回り方向とに規則的に回動され、落下口46から、透明プレート9の該落下口46に対向する位置に形成された貫通穴(図示せず)を通して送り込まれる遊技球Baを受けて、表示面12aの左右いずれかに案内する。開口部11の下側には、遊技球誘導装置47の波形誘導板部47bを上下方向に規則的に移動させる駆動装置64が配設されている。上記振分けプレート41は、上面が、後方の透明ガラスプレート70に対して遊技球Baを常時押しつけ得る傾斜面として構成されている(図6参照)。
落下演出装置44は、上下方向に延びる螺旋部材62を内包する略円筒状に構成されており、振分けプレート41が左側に傾いた状態で落下口46から遊技球を受けた際、該振分けプレート41の傾斜に沿って転がり移動する該遊技球を導入口44bから導入して螺旋部材62に沿って下方に移動させ、遊技球誘導装置47の左端部に放出する。この際、波形誘導板部47bが波形誘導板部47aに対して下降したタイミングで放出された遊技球は、遊技球誘導装置47に乗って回転体61に向けて運ばれる。その際、遊技球誘導装置47では、遊技球Baが前側(図6の右側)に向いた部位を波形誘導板部47b上端の傾斜面に沿わせつつ奥側(図6の左側)に向いた部位を透明ガラスプレート70に当接させた状態で、波形誘導板部47bが、図6に示す実線位置と二点鎖線位置との間をゆっくりと昇降移動する。
これにより、遊技球Baは、波形誘導板部47bの実線位置では、下降側に退避した波形誘導板部47bの傾斜面から離れて波形誘導板部47a側に乗り、該波形誘導板部47aの波形状に沿って次の波形状の部分に転がり移動した後、再び上昇する波形誘導板部47bで押し上げられることで、更に次の波形状の部分に転がり移動する。この動作が繰り返されることで、遊技球Baは回転体61側に移動させられ(図4参照)、図4における回転体61の手前側に配置された振分け部48によって振り分けられる。その際、振分け部48を通過できた場合には、遊技球Baは入球口61a〜61hのいずれかに入球することになり、振分け部48を通過できなかった場合には、遊技球Baは、不図示の開口側に落下して遊技盤10の背面側へと排出される。一方、波形誘導板部47bが波形誘導板部47aに対して上昇したタイミングで放出された遊技球は、落下演出装置44の下部から遊技球誘導装置47側に若干突出した後、遊技球誘導装置47に乗ることができずに不図示の開口側に落下し、遊技盤10の背面側へと排出される。
落下演出装置45は、上下方向に延びる螺旋部材63を内包する略円筒状に構成されており、振分けプレート41が右側に傾いた状態で落下口46から遊技球を受けた際、該振分けプレート41の傾斜に沿って転がり移動する該遊技球を導入口45cから導入して螺旋部材63に沿って下方に移動させ、下部の放出口45bから回転体61に向けて放出する。この際、時計回り方向に回転する回転体61の入球口61a,61eのいずれかが放出口45bに接近するタイミングで放出された遊技球は、V入球口である入球口61a又は61eに入球し得るが、それ以外のタイミングで放出されれば、入球口61a,61eには入球せずに、他の入球口61b,61c,61d,61f,61g,61hのいずれかから、遊技盤10の背面側へと排出されることになる。
ついで、図6を参照して、センター飾り100に搭載された遊技球連動演出装置について説明する。なお、図6は遊技球連動演出装置の側面断面図である。
すなわち、センター飾り100には、開口部11から表示面12aを露出させるように画像表示装置12が配置されており、図6に示すように、該画像表示装置12の前面側には、表示面12aと平行となるように対向配置された透明ガラスプレート70が配置され、該透明ガラスプレート70の前方(図6の右方)には、センサ装置75と、アクリル樹脂からなる透明プレート9とが配置されている。センサ装置75は、開口72eを有するセンサ基板72と、該センサ基板72に実装された発光素子73及び受光素子74とを有している。上記発光素子73は、赤外線発光ダイオード(以下、赤外線LEDという)等から構成され、上記受光素子74は、フォトトランジスタやフォトダイオード等から構成される。これにより、画像表示装置12の表示面12aは、透明ガラスプレート70、透明プレート9、及びガラス扉5のガラスを通して外部(例えば図1の紙面手前側)から視認可能になっている。
画像表示装置12は、例えば17インチワイドサイズの液晶ディスプレイで構成可能であり、例えば表示面12aの辺縁部分(上端もしくは左右端のいずれかの部分)には、後述する抽選手段212による抽選(以下、第1の抽選と称する)の結果に基づいて特別図柄(図示せず)を変動表示する特別図柄表示部が設けられると共に、特別図柄と連動して装飾図柄(図示せず)をその特別図柄表示部以外の表示面12aに変動表示するように構成される。特別図柄は、始動入賞装置13への遊技球の入賞を契機として行われる第1の抽選の結果に基づいて表示される図柄であり、大当たりを発生させるか否かを示す役割を持つ。また、装飾図柄は、特別図柄で示される第1の抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、例えば、左右方向での複数列の変動図柄として表示面12aに表示される。
図6に示すように、遊技球連動演出装置76は、画像表示装置12、透明ガラスプレート70、センサ装置75、及び透明プレート9を有しており、センサ装置75のセンサ基板72と透明プレート9との間には、振分けプレート41及び遊技球誘導装置47が配置されている。これら画像表示装置12、透明ガラスプレート70、センサ装置75及び透明プレート9は、層状の配置関係を保持した状態で、センター飾り100にネジ止めされて組み付けられる。
遊技球誘導装置47は、透明プレート9の背面に近接して固定された波形誘導板部47aと、該波形誘導板部47aとセンサ基板72との間で連続的に昇降動作する波形誘導板部47bとを有しており、該波形誘導板部47bは、上端部が、後方の透明ガラスプレート70に対して遊技球Baを常時押しつけ得る傾斜面として構成される。センサ基板72は、上辺、左辺、右辺、下辺で囲まれる開口72eが形成されており、波形誘導板部47bの上端部に乗った遊技球Baは、該開口72eを通って透明ガラスプレート70に接触した状態でセンサ装置75によるスキャンラインSLを介して検出される。センサ基板72において、上辺及び左辺側には、複数の発光素子73が一定間隔でそれぞれに配設されており、右辺及び下辺側には、複数の受光素子74が一定間隔でかつ発光素子73の対をなすものと対向して配設されている。縦横方向(行列方向)でのスキャンライン間隔は、例えば5mm程度に設定されることが好ましい。なお、透明ガラスプレート70と透明プレート9間の隙間は、振分けプレート41や遊技球誘導装置47により遊技球を移動させ得る移動領域を構成している。
各発光素子73から照射される照射光によるスキャンラインSLは、上辺及び左辺を直交する2次元の座標軸となり、遊技球Baの移動路となる開口72e内の領域に、全体として縦横の格子状となるように張り巡らされる。従って、遊技球Baが落下口46から落下する際には、該遊技球Baは、上述のような格子状に張り巡らされたスキャンラインSLを遮蔽しながら転動することとなる。センサ装置75は、それぞれ直交する格子状のスキャンラインSLが遮蔽された際の位置を検出する、いわゆる光遮断方式のセンサからなる。
また、透明ガラスプレート70と透明プレート9とは、例えば直径11[mm]の遊技球Baが移動可能となる程度(例えば12[mm])の間隔を空けるように配置されており、落下口46から導入された遊技球Baは、透明ガラスプレート70と透明プレート9間を、振分けプレート41や遊技球誘導装置47に当接し転がりながら移動する。このため、落下口46から落下した遊技球Baは、透明ガラスプレート70、透明プレート9、振分けプレート41、波形誘導板部47bに対して当接しながらも、透明ガラスプレート70に寄りかかった状態で円滑に転動する。そして、遊技球Baは、透明ガラスプレート70に接しながら転動することで、センサ装置75による照射光を確実に遮蔽し得るので、センサ装置75により高精度で検出されることになる。
ところで、画像表示装置12には、前述した第1の抽選における特別図柄及び装飾図柄が表示される以外に、第2大入賞口(大入賞口)14に遊技球が入賞したことを契機として表示される図柄がある。この図柄は、図4に示すように、遊技球誘導装置47によって回転体61側に移動する遊技球Baに追随して移動する人物状の図柄78である。つまり、画像表示装置12、透明ガラスプレート70、透明プレート9は、前述のように層状に配置されるため、表示面12a上の図柄78と、遊技球誘導装置47上を移動する遊技球Baとは、遊技者から見た場合に、前後に重なるような位置関係となり、従って、図柄78と遊技球Baとはその動作において連係性を生じるものとなる。
ここで、本発明の特徴である第2大入賞口14の詳細な構造について、図7ないし図9を参照して説明する。ここで、図7はセンター飾り100の上部に設けられた第2大入賞口14を視認し得るように前部を取り外した状態で概略的に示す正面図、図8は図7に示した第2大入賞口14の部分を拡大して示す正面図、図9は図8に示す第2大入賞口14の部分を上方から見下ろす形で示す平面図である。なお、図7では、入賞部53内に設けられる制振受け部56及び突起部66,67、並びに遊技球処理装置22は、便宜上、図示を省略している。
上記第2大入賞口14は、センター飾り100の上部側に配設され、遊技の進行状況に応じて開放して遊技球Baを入賞させ得る大入賞口を構成している。該第2大入賞口14は、図7〜図9に示すように、遊技球Baを入賞させる空間を有する入賞部53と、該入賞部53を開閉するように開閉動作し得る開閉部材55と、該開閉部材55の開放時に入賞部53に飛び込んだ遊技球Baをその振動を吸収して受け止める制振受け部56と、を有している。本実施形態において、入賞部53を有する第2大入賞口14は、センター飾り100の左上部にあって、操作ハンドル8の操作時に案内レール79に案内されて該レール79の上部から放出される最も発射エネルギーの強い遊技球Baを受け易い位置に位置しているため(図1参照)、たとえ入賞部53の周囲の障害釘で勢いが低減されるとしても、それらの間をすり抜けて勢いの強い状態のままで遊技球Baが入賞部53に飛び込む可能性がある。そこで、本実施形態における第2大入賞口14では、入賞部53の内部に上記制振受け部56が設けられている。該制振受け部56については、後に詳述する。
上記開閉部材55は、図9に示すように、入賞部53の奥側にて前枠部100aの長手方向に延びるように設けられたヒンジ77を介して、入賞部53に対して開閉動作するように取り付けられている。開閉部材55は、第2大入賞口ソレノイド135(図3参照)により、図8における実線位置(閉鎖位置)と二点鎖線位置(開放位置)とに開閉動作させられる。入賞部53の内方空間における最下流部には、入賞部53に入ってきた遊技球Baを、下方の遊技球処理装置22に送り込むための開口部68が、入賞部53の内壁面53a側に形成されている。
上記制振受け部56は、遊技球Baを直接受け止める球受けプレート部材57と、該球受けプレート部材57の下側に重ねて積層配置された状態で該球受けプレート部材57に衝突した遊技球Baによる振動を吸収する制振シート部材58と、を有している。入賞部53では、底面53cが、遊技球を下流側(図8の左側)に受け流すような湾曲する形状に構成されている。上記制振受け部56は、球受けプレート部材57及び制振シート部材58を互いに密着して重ねた状態で、入賞部53に飛び込んできた遊技球を下流側に受け流すように、上記底面53cの湾曲に沿った湾曲形状にされている。
底面53cには、開口部68に近い部分から、係合凹部53d、係合凸部53e、係合凸部53f、係合凹部53gが形成されている。制振シート部材58は、平面視矩形状に形成され、係合凸部53eと係合凸部53fとの間に嵌め込まれた状態で、底面53cの湾曲形状に沿う形状となるように柔軟に構成されている。球受けプレート部材57は、係合凹部53dと係合凹部53gとに両端部が嵌め込まれて制振シート部材58の上面に密着するように配置されるが、その形状は、当初より、底面53cの湾曲形状(つまり、制振シート部材58の湾曲形状)に沿う湾曲状に構成されている。このような入賞部53では、積層した球受けプレート部材57及び制振シート部材58の緩衝係数と、それらの湾曲形状の曲率との関係が適切に設定されていることにより、図8の矢印d方向に飛び込んだ遊技球Baが、その衝突時の反発を吸収されつつ、湾曲形状による進行方向の変更と共に傾斜に沿った重量に起因する転動力が相俟って、下流側の開口部68に向けて円滑に受け流される。なお、上記球受けプレート部材57は、例えば軟質や硬質のプラスチック材によって構成することができ、上記制振シート部材58は、例えば低弾性ゴムからなる制振ゴムシート(ハネナイト:登録商標)によって構成することができる。
上記入賞部53では、図8及び図9に示すように、該入賞部53に飛び込んだ遊技球Baの勢いを減衰させるための複数(本実施形態では2個ずつ)の突起部66,67が該入賞部53の内壁面53a,53bにそれぞれ突出形成されている。突起部66,67は、入賞部53の内方空間を移動する遊技球Baを、対向する内壁面53a,53bにて交互に摺接させて勢いを減衰させ得るリブ状に形成されている。なお、入賞部53内における遊技球の進行方向と直交する幅寸法は、遊技球1個の直径よりやや広い寸法に設定されており、入賞して開口部68に向かう遊技球Baが、進行方向左右に位置する突起部66,67に有効に接触し得るように構成されている。
遊技球処理装置22は、開口部68を通って入賞部53から送られてきた遊技球Baを落下口46から確実に1個だけ落下させ得る構成を備えると共に、入賞部53に入賞した遊技球を検出する近接センサ等からなる入賞検出センサ123(図7〜図9には不図示。図3を参照)を有している。上記遊技球処理装置22は、落下口46の直上方に形成されて、上記開口部68から図8の紙面奥側に落下した遊技球Baが導かれる開口部80と、該開口部80の下部に進退移動自在なシャッタ部材82と、開口部80に隣接する形で該開口部80よりやや下方に形成された開口部81とを有している。シャッタ部材82は、後述の第2特別遊技実行手段250の制御による不図示のソレノイドの作動で図8中の矢印a方向に進退動作させられる。その際、シャッタ部材82は、上側の傾斜面82aを開口部80の直下に進出させる進出位置と、傾斜面82aを開口部80の直下から退避させる退避位置とに切り換えられる。進出位置では、開口部68から開口部80に導かれた遊技球Baは、傾斜面82aの傾斜に沿って矢印b方向に流下させられて開口部81に導入された後、アウト球として遊技盤10の背面側へと排出される。退避位置では、開口部68から開口部80に導かれた遊技球Baは、矢印c方向に落下して落下口46に導入され、該落下口46から振分けプレート41に放出されることになる。これらの作動により、遊技球処理装置22は、小当たりでの第1の特別遊技が開始された際、入賞部53に入賞した複数の遊技球Baのうちの最初の1個だけを透明ガラスプレート70と透明プレート9間の移動領域に供給し、後続の遊技球Baをアウト球とするように機能する。
続いて、パチンコ機PMに設けられる遊技制御装置200について図3を参照して説明する。ここで、図3は遊技制御装置200の概要を示すブロック図である。この遊技制御装置200は、図2で説明した主制御基板50や副制御基板60等から構成される(図3においては不図示)。
遊技制御装置200には、始動入賞装置13、始動入賞装置17、第1大入賞装置16、第2大入賞装置28、画像表示装置12、センサ装置75等が電気的に接続されて、各種検出信号及び制御信号の送受信が行われるようになっている。なお、上記第2大入賞装置28は、前述した第2大入賞口14と回転体61とで構成された特別遊技に係る装置である。
また、遊技制御装置200は、各入賞装置への入球(入賞)を判定する入球判定手段210と、始動入賞装置13への遊技球の入賞に基づき特別図柄抽選(第1の抽選)を実行する抽選手段212と、特別図柄や装飾図柄の変動表示パターンを保持するパターン記憶手段216と、図柄変動における停止図柄及び変動表示の表示パターンを決定する図柄決定手段220と、図柄等の表示を制御する表示制御手段230と、大当たり遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を制御する特別遊技制御手段240と、確率変動遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利な特定遊技を制御する特定遊技制御手段260と、第1大入賞装置16や第2大入賞装置28等の開閉制御を行う開閉制御手段270と、不図示のRAMからなる記憶手段271とを備えて構成される。
始動入賞装置13の入賞検出センサ23は、始動入賞装置13への遊技球の入球(入賞)を検出し、第1始動入賞情報を出力する。入球判定手段210は、第1始動入賞情報を受信すると、遊技球が始動入賞装置13に入球したことを判定する。始動入賞装置13への入球が判定されると、抽選手段212は、保留球数が上限に達しているか否かを調べる。例えば、保留球数の上限は4つに設定されている。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段210が第1始動入賞情報を受信したタイミングで、抽選手段212は、始動入賞装置13,17それぞれで始動入賞に対する乱数を取得する。なお、抽選手段212は、数学的に乱数を生成して取得してもよく、また図示しないカウンタにより生成されるカウント値を乱数として取得してもよい。このようにして取得した乱数に基づいて、抽選手段212は特別図柄抽選(第1の抽選)の当否を判定する。なお、抽選の当否判定は、乱数の取得と同時に行われてもよく、また、特別図柄の変動を開始する直前に行われてもよく、所定の抽選ソフトウエアを利用して行われる。抽選乱数が当たりであった場合、抽選手段212は確率変動付きの当たりであるか否かを決定する。なお、本実施形態では、始動入賞装置13,17での各入賞を契機とした抽選を上記抽選手段212で実行する構成としているが、これに限らず、始動入賞装置13,17にそれぞれ対応する別々の抽選手段として構成しても良いことは勿論である。
図柄決定手段220における特別図柄決定手段222及び装飾図柄決定手段224は、抽選手段212による判定結果に応じた停止図柄と、図柄変動の表示パターンとを決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示する図柄である。パターン記憶手段216は、特別図柄や装飾図柄を変動表示させるときの表示パターンとして複数種のパターンを保持する。表示パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、予め定めた不規則な図柄を表示するときのパターン(小当たり)と、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンとが含まれる。また、リーチ状態を経るときのパターンとして、長短様々な表示時間をもつパターンが含まれる。各表示パターンは、その図柄変動の終了条件として表示時間がそれぞれ定められており、その表示時間が経過すると、図柄変動が停止される。
普通図柄抽選手段213は、始動入賞装置17を開閉動作させるか否かの普通図柄抽選を、この普通図柄抽選の保留球数(例えば4個)の範囲内で、普通図柄作動ゲート15への入球を通過検出センサ25が検出したことを契機として実行する。
特別図柄決定手段222は、抽選手段212による抽選結果に応じてパターン記憶手段216からいずれかのパターンを選択し、抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する。装飾図柄決定手段224は、特別図柄決定手段222により選択された表示パターンに応じたパターンをパターン記憶手段216から選択し、抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する。
表示制御手段230は、特別図柄、装飾図柄、及び図柄78を変動表示させる表示制御実行手段231と、図柄78が表示される座標位置を検出する表示位置検出手段233とを有して構成される。
表示制御実行手段231は、特別図柄決定手段222において決定された変動パターン及び停止図柄をもとに、画像表示装置12の特別図柄表示部に特別図柄を表示させる。また同時に、表示制御実行手段231は、装飾図柄決定手段224において決定された変動パターン及び停止図柄をもとに、画像表示装置12に装飾図柄を表示させる。表示制御実行手段231により特別図柄を表示させる機能は主制御基板50側の処理として実行され、装飾図柄及び図柄78を表示させる機能は副制御基板60側の処理として実行される。
表示位置検出手段233は、透明ガラスプレート70と透明プレート9との間の移動領域を移動する遊技球の位置をセンサ装置75によって検出させ、その旨の信号を第1特別遊技実行手段249に送信すると共に、記憶手段271に記憶する。
特別遊技制御手段240は、条件保持手段242、条件判定手段246、特別遊技実行手段248、及び作動回避手段252を有しており、2種類の特別遊技を選択的に実行することができる。
条件保持手段242は、特別遊技の作動条件を保持する。条件保持手段242は、特別遊技を実行するための条件である作動条件(後述する第1及び第2作動条件)を保持している。本実施形態において作動条件は、表示制御実行手段231により変動表示される特別図柄が所定の図柄で停止されたことを契機として設定される。
第1条件保持手段243は、第1の特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持している。本実施形態において第1作動条件は、表示制御実行手段231により変動表示される特別図柄が所定の図柄で停止されたことを契機として設定される。ここで、上記所定の図柄とは、大当たりの場合には例えば「777」などの同じ数字が連続したものであり、小当たりの場合には例えば「776」などの予め決められたランダムな組み合わせである。また、第2条件保持手段244は、第2の特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持している。本実施形態において第2作動条件は、回転体61のV入球口である入球口61a,61eへの入球を契機として設定される。
条件判定手段246は、遊技情報を監視し、特別遊技への移行条件である各作動条件の成立の可否を判定する。また、条件判定手段246は、各作動条件の判定結果をもとに、各種作動フラグのオンまたはオフの設定を行う。
特別遊技実行手段248は、第1特別遊技実行手段249及び第2特別遊技実行手段250を有しており、所定の作動条件が成立したことに基づいて特別遊技を実行する。
第1特別遊技実行手段249は、第1作動条件が成立すると、第1の特別遊技を実行する。ここで、第1の特別遊技が、大当たりを契機として開始された場合には、第1大入賞装置16による第1大入賞口16aの開閉動作が複数回にわたって継続される遊技となる。また、第1の特別遊技が、小当たりを契機として開始された場合には、第2大入賞装置28による第2大入賞口14が所定時間だけ開放される動作が複数回にわたって継続される遊技となる。ここで、上記第2大入賞口14から遊技球誘導装置47上に遊技球が入球された場合には、第1特別遊技実行手段249は、表示位置検出手段233から送信された遊技球の位置に基づき、図柄78を画像表示装置12に表示させるよう表示制御手段230に信号を送信する。上記したような第1の特別遊技に移行すると、遊技者は、特別遊技が行われていることを容易に認識することができると共に、相当数の賞球を期待することができる。
そして、上記大当たりでの第1の特別遊技の場合には、第1特別遊技実行手段249は、開閉制御手段270に第1大入賞口16aの開閉制御を行わせる。このとき、開閉制御手段270は、第1大入賞装置16の第1大入賞口ソレノイド26に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、第1大入賞口16aを開放(もしくは、閉鎖)させる。また、上記小当たりでの第1の特別遊技の場合には、第1特別遊技実行手段249は、開閉制御手段270に第2大入賞口14の開閉制御を行わせる。このとき、開閉制御手段270は、第2大入賞装置28の第2大入賞口ソレノイド135に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、第2大入賞口14を開放(もしくは、閉鎖)させる。
第2特別遊技実行手段250は、第2作動条件が成立すると、第2の特別遊技を実行する。第2の特別遊技では、小当たりでの第1の特別遊技によって第2大入賞口14から入賞した遊技球が、回転体61の入球口61a又は61eに入球することを契機として、第1大入賞口16aの開閉動作が複数回にわたって継続される遊技(遊技者に有利な状態)となる。第2の特別遊技に移行すると、遊技者は、第1の特別遊技と同様、特別遊技が行われていることを容易に認識することができると共に、相当数の賞球を期待することができる。
なお、回転体61の入球口61a,61eに入球した際には、それぞれに設けられている遊技球検知センサ65によってその旨が検知される。開閉制御手段270は、第2の特別遊技の間、第1大入賞口16aを開閉する第1大入賞口ソレノイド26に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、第1大入賞口16aを開放(もしくは、閉鎖)させる。また、第2特別遊技実行手段250は、表示位置検出手段233が検出する遊技球の位置に基づき、該遊技球と連係するように画像表示装置12に図柄78(図4参照)を演出表示させる。更に、第2特別遊技実行手段250は、小当たりでの第1の特別遊技が開始された際、不図示のソレノイドを作動させて上記シャッタ部材82を図8の矢印aに動作させ、複数の遊技球のうち最初の1個だけを移動領域に供給するように制御する。なお、第2特別遊技実行手段250は、遊技中、常に駆動モータ138を駆動制御しており、略々同様の速度となるように回転体61を回転させている。
特別遊技制御手段240における作動回避手段252は、第1作動条件及び第2作動条件のいずれか一方の作動条件が成立したとき、他方の作動条件の成立を回避させる機能を有する。本実施形態において、第2作動条件が成立すると、第2の特別遊技が続く限り第2作動条件が成立しているものとする。これにより、第2作動条件の成立中の間は、第1作動条件の成立が回避される。一方、第1作動条件の成立中は、第2作動条件の成立が回避されるので、第2の特別遊技は実行されない。
特定遊技制御手段260は、第1の特別遊技とは異なる遊技者に有利な特定遊技、例えば確率変動遊技の実行を制御する。本実施形態において、大当たり抽選は、抽選手段212による特別図柄抽選(第1の抽選)を指すものであり、この際の図柄抽選に対して確率変動遊技が設定可能とされる。
特定遊技制御手段260は、特定遊技実行手段262を有している。特定遊技実行手段262は、抽選手段212による抽選結果に基づいて、特別図柄の確率変動遊技を実行する。例えば、特別図柄(大当たり)の停止図柄が奇数であるときに、特別遊技の終了後、特別図柄の確率変動遊技が実行される。なお、特別図柄の確率変動遊技における当たりの割合は、通常遊技のときよりも高く設定される。
開閉制御手段270は、上述したように、第1大入賞口16aを開放又は閉鎖させ、或いは、開閉部材55を回動させて第2大入賞口14を開放又は閉鎖させる制御を行う。記憶手段271は、表示位置検出手段233が検出した遊技球の位置を記憶し、この記憶した位置を第1特別遊技実行手段249が図柄78を演出表示させる際に参照させる。
以上の構成を有するパチンコ機PMにおいては、開閉部材55により第2大入賞口14が開放されたときに第2の抽選を行うことが可能となり、抽選手段212を用いた第1の遊技(抽選)と、第2大入賞装置28を用いた第2の遊技(抽選)とをそれぞれ独立して行う。従って、2種類の遊技を効果的に組み合わせ、それぞれの遊技性を十分に発揮させることができ、遊技性の向上を図ることが可能になる。
そして、このような構成を有するパチンコ機PMは、図1に示すように、前枠2、ガラス扉5及び球皿6がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル8が回動操作されると、球皿6に貯留された遊技球が打球発射装置により1球ずつ遊技盤10の遊技領域PAに打ち出され、以降パチンコゲーム(弾球遊技)が展開される。
遊技領域PAに打ち出された遊技球が始動入賞装置13に入賞すると、抽選手段212により所定の抽選ソフトウエアを利用した特別図柄抽選(第1の抽選)が行われ、画像表示装置12において特別図柄及び装飾図柄が所定時間だけ変動表示される。変動停止時の特別図柄が「大当たり」を示す図柄であった場合には、特別遊技に移行する。特別図柄が大当たりの図柄で停止するとき、画像表示装置12の表示面12aには、3つの図柄を一致させるような表示態様(例えば「777」)が表示される。また、変動停止時の特別図柄が「小当たり」を示す図柄であった場合には、画像表示装置12の表示面12aには、例えば「776」といった予め定められた態様が表示される。
第1の特別遊技における大当たりが当選した際は、第1大入賞装置16の作動により第1大入賞口16aが開放される。そして、第1大入賞口16aが約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が第1大入賞口16aを通過して第1大入賞装置16に入賞した後、第1大入賞口16aが一旦閉鎖され、このような開閉動作が所定回数継続して繰り返される。
なお、遊技球がセンター飾り100のワープ導入口42を介して放出口43からステージSに放出された際には、遊技球がステージSの上を一時的に停留するように左右へ転動し、最終的にはステージSの凹部29a,29bのいずれかから始動入賞装置13に向けて落下する。
一方、第1の特別遊技における小当たりが当選した際は、第2大入賞装置28の作動により第2大入賞口14が開閉動作される。これは、第2大入賞口14における開閉部材55が、第2大入賞口ソレノイド135によって約2秒間の開放状態を3回繰り返すものである。
ここで、本実施形態の第2大入賞口14は、入賞部53と、該入賞部53内に配置された、球受けプレート部材57及び該球受けプレート部材57の下側に積層された制振シート部材58からなる制振受け部56とを有し、該制振受け部56が、開閉部材55の開放時に入賞部53に飛び込んだ遊技球Baを、球受けプレート部材57で直接受け止めると共に、該球受けプレート部材57に衝突した遊技球Baによる振動を吸収しつつ下流側に受け流すように湾曲している。このため、第2大入賞口14内に、たとえ遊技球Baが比較的強い勢いで飛び込んだ場合であっても、制振受け部56により、遊技球Baが跳ね返って第2大入賞口14から飛び出さないようにして、確実に受け入れることができる。
そして、入賞部53は、該入賞部53に飛び込んだ遊技球Baの勢いを減衰させるための突起部66,67が内壁面53a,53bに突出形成されているので、制振受け部56によって低減された遊技球Baの勢いを、より有効に低減させることができる。従って、この後に入賞検出センサ123で入賞検出する際に遊技球Baの通過速度が速すぎて検出できない等の不具合を確実に防止できる。そして、突起部66,67が、入賞部53の内方空間を移動する遊技球Baを、対向する内壁面53a,53bにて交互に摺接させて勢いを減衰させ得る形状に形成されているため、入賞部53内を移動する遊技球Baの勢いが、より一層効果的に低減されることになる。しかも、本実施形態では上記「勢いを減衰させ得る形状」として「リブ状」を採用することで、遊技球との接触面積を広くし、遊技球に対する減速効果をより高めている。
上記入賞部53に受け入れられ、入賞検出センサ123で検出された遊技球は、開口部68から遊技球処理装置22に移動して貯留され、前述したように、遊技球放出部69により落下口46から1個ずつ放出される。すると、該遊技球は、そのときの振分けプレート41の傾き状態に応じて落下演出装置44,45のいずれかに向かって転がり移動する。落下演出装置44に移動した遊技球は、導入口44bから導入されて螺旋部材62に沿って流下し、波形誘導板部47bが下降したタイミングで落下した際は該波形誘導板部47bの昇降動作で次第に回転体61へと移動させられる。また、波形誘導板部47bが上昇したタイミングで落下した際は、遊技球誘導装置47に乗ることができずに遊技盤10の背面側へと排出される。なお、開閉部材55は、約2秒間の開放状態を3回繰り返すとして説明したが、1回の開放状態で遊技球が約2個入球する程度であれば開放する時間は特に限定されるものではなく、また、その開放状態を発生させる回数も特に限定するものではない。
一方、落下演出装置45に移動した遊技球は、導入口45cから導入されて螺旋部材63に沿って流下して放出口45bから放出される。その際、回転軸59を中心として時計回り方向にゆっくりと回動している回転体61の入球口61aや入球口61eが放出口45bに接近するタイミングで落下すると、当該V入球を契機として第2作動条件が設定されて第2条件保持手段244による第2の特別遊技が実行されることになる。放出口45bから放出されて、上記入球口61a,61e、或いは他の入球口61b,61c,61d,61f,61g,61hに入球した遊技球は、遊技球検知センサ65で検知された後、遊技盤10の背面側へと排出される。
そして、上述したように、第1の特別遊技における小当たり当選に伴って第2大入賞口14に入賞した遊技球Baが落下口46から移動領域に放出される場合、入賞検出センサ123による遊技球検出が契機となって、画像表示装置12の表示面12aに、表示制御実行手段231により、遊技球誘導装置47の作動で回転体61側に移動する遊技球に追随して移動するように図柄78が表示され始める。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の弾球遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した弾球遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
本発明に係るパチンコ機の外部構造を示す正面図である。 本パチンコ機の背面構造を示す背面図である。 遊技制御装置の概要を示すブロック図である。 センター飾りの全体を示す正面図である。 センター飾りの前枠部を取り外した状態で示す正面図である。 遊技球連動演出装置の側面断面図である。 センター飾りの上部に設けられた第2大入賞口を視認し得るように前部を取り外した状態で概略的に示す正面図である。 図7に示した第2大入賞口の部分を拡大して示す正面図である。 図8に示す第2大入賞口の部分を上方から見下ろす形で示す平面図である。
符号の説明
14 入賞口(第2大入賞口)
53 入賞部
53a,53b 内壁面
56 制振受け部
57 球受けプレート部材
58 制振シート部材
66,67 突起部
100 センター役物(センター飾り)
Ba 遊技球
PA 遊技領域
PM 弾球遊技機(パチンコ機)

Claims (3)

  1. 遊技領域に、遊技の進行状況に応じて開放して遊技球を入賞させる入賞口を有するセンター役物を備え、前記遊技領域に遊技球を打ち出して遊技してなる弾球遊技機において、
    前記入賞口が、
    入賞部と、該入賞部内に配置された、球受けプレート部材及び該球受けプレート部材の下側に積層された制振シート部材からなる制振受け部と、を有し、
    該制振受け部は、前記入賞部に飛び込んだ遊技球を、前記球受けプレート部材で直接受け止めると共に、該球受けプレート部材に衝突した遊技球による振動を吸収しつつ下流側に受け流すように湾曲してなる、
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記入賞部は、該入賞部に飛び込んだ遊技球の勢いを減衰させ得る複数の突起部が前記入賞部の内壁面に突出形成されてなる、
    請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 前記複数の突起部は、前記入賞部の内方空間を移動する遊技球を、対向する前記内壁面にて交互に摺接させて勢いを減衰させ得る形状に形成されてなる、
    請求項2記載の弾球遊技機。
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