JP4793982B2 - 貼箱の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、箱の表面に装飾紙が貼着されてなる貼箱の製造方法に関する
箱の表面に装飾紙が貼着された貼箱は、外観が美麗であるため、各種贈答品用の包装箱などとして広く用いられている。このような貼箱の製造方法としては、所定形状に切断された装飾紙の裏面に加熱溶解させた膠の水溶液を塗布し、当該水溶液が乾かないうちに基材となる箱の表面に貼り付ける方法が広く採用されている。そして、そのような製造方法に使用するための糊付装置や貼り付け装置が各種提案されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、装飾紙を貼り付けた直後には膠の水溶液が未だ乾いていないので、接着力が不十分となりやすい。特に、硬い素材の装飾紙を貼るような場合に、接着力不足によって接着後の装飾紙の端部に浮きが発生することが大きな問題であった。この問題に対しては、装飾紙を貼り付けてしばらくしてから、手作業で端部を押さえつけて接着させ、発生した浮きを解消させる方法などによって対応しているが、生産性が大きく低下するし、それでもなお不良品が発生する場合があった。
特許文献2には、粘着剤が裏面全面に塗布された所定の寸法を有する装飾紙を箱の表面に貼着する貼箱の製造方法が記載されている。この方法によれば、膠の水溶液を塗着したときのように装飾紙が伸びたり腰が弱くなったりすることがなく、短時間で乾燥することもないので、素人であっても簡単かつ正確に貼着することができるとされている。特許文献2の第2図に示されているように、装飾紙の裏面を装飾紙と同一形状の剥離紙で覆った積層体が記載されていて、これから剥離紙をはがして、装飾紙が箱に貼着されるが、剥離紙のコストの分だけ貼箱の製造コストが上昇してしまうことになる。また、特許文献2では工業的に生産性良く貼箱を製造することについては何ら考慮されていない。
工業的に製造する場合の粘着剤の塗布操作は、生産性の観点からロール状に巻かれた紙に対して行われることが多い。具体的には、まずロールから繰り出された剥離紙の剥離剤層が形成されている面に対して粘着剤を含む溶液又は分散液が塗布され、引き続きそれを加熱乾燥させることによって粘着剤層が形成される。こうして形成された粘着剤層に対して、やはりロールから繰り出された、印刷等の施された紙の裏面が合わされて積層され、圧着される。このようにして連続的に得られた積層体から、所定の形状に打ち抜かれる。打ち抜き操作に際しては、印刷等の施された紙についてだけ打ち抜いて剥離紙は打ち抜かないハーフカット方式も採用されるし、積層体全体を打ち抜くフルカット方式も採用される。
生産性の観点からは、ロール状で高速製造することが好ましいものの、この場合には、剥離紙を使い捨てにしなければならず、その分コストが上昇してしまう。仮に、前記ハーフカット方式を採用したとしても、剥離紙には、刃の型が残ることが避けられず、再度ロールに巻き取って再使用することは困難だからである。また、貼箱の製造においては、小ロットの銘柄を製造することが多く、ロール状で大量に製造する場合には、無駄が発生する場合も多かった。貼箱のようにコスト競争力が重要な商品においては、工業的生産を行う場合に、上記問題点が大きな障害になっており、これまでに粘着剤を使用して貼箱を工業的に生産することは、実質的に全く行われていなかった。
特開平1−93334号公報 特開平1−320144号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、低コストでありながら、様々な装飾紙を箱に対して確実に接着させることのできる貼箱の製造方法を提供することを目的とするものである
上記課題は、箱の表面に装飾紙が貼着されてなる貼箱の製造方法において、予め所定の寸法に切り抜かれた装飾紙の裏面に粘着剤含有液を塗布し、粘着剤含有液が塗布された装飾紙を塗布面が上になるようにして吸引孔を備えたコンベヤ上に載置し、コンベヤ上に載置された装飾紙を運搬しながら加熱して粘着剤含有液中の溶剤を蒸発させて粘着剤層を形成し、形成された粘着剤層を介して装飾紙を箱の表面に貼着するに際し、前記粘着剤含有液を塗布してから加熱を開始するまでの時間が0.2〜10秒であり、かつ加熱する時間が1〜30秒であることを特徴とする貼箱の製造方法を提供することによって解決される。
このとき、前記粘着剤層を形成してから、前記コンベヤ上に載置されている装飾紙の粘着剤層側の面に箱を位置合わせして押し付け、自動ラッパーにて箱の表面に装飾紙を貼り付ける方法が好適な実施態様である。
また、上記課題は、箱の表面に装飾紙が貼着されてなる貼箱の製造方法において、予め所定の寸法に切り抜かれた装飾紙の裏面に粘着剤含有液を塗布し、粘着剤含有液が塗布された装飾紙を塗布面が上になるようにして吸引孔を備えたコンベヤ上に載置し、コンベヤ上に載置された装飾紙を運搬しながら加熱して粘着剤含有液中の溶剤を蒸発させて粘着剤層を形成し、形成された粘着剤層を介して装飾紙を箱の表面に貼着するに際し、前記粘着剤層を形成してから、前記コンベヤ上に載置されている装飾紙の粘着剤層側の面に、該装飾紙の寸法よりも大きい剥離紙を積層して一旦装飾紙と剥離紙とからなる積層体を形成し、その後該積層体から剥離紙を剥離して前記箱の表面に装飾紙を貼着するとともに、剥離された剥離紙を再使用することを特徴とする貼箱の製造方法を提供することによっても解決される。
上記製造方法において、加熱された気体を前記塗布面に吹き付けることによって加熱することが好適である。また、80〜300℃の気体を接触させることによって加熱することが好適である
本発明の貼箱の製造方法によれば、低コストで貼箱を生産することができ、しかも、様々な装飾紙を箱に対して確実に接着させることができる
以下、図面を用いて本発明を説明する。図1は本発明の糊付装置の一例の概略断面図である。図2は本発明の糊付装置の一例の平面概略図である。図3は本発明の糊付装置の一例の加熱室部分の概略断面図である。図1及び図2中に記載されている矢印は、空気の流れ及びロールの回転の向きを示したものである。
本発明の製造方法によって得られる貼箱は、箱の表面に装飾紙が貼着されてなるものである。装飾紙が貼着される基材となる箱の素材は特に限定されない。紙製の箱を使用することはもちろん、木、プラスチックなど、その他の素材の箱を使用することもできる。立体的な形体を維持できるだけの剛性を有する素材でありさえすればよい。本発明の製造方法では、従来使用されていた膠ではなく粘着剤を用いるので、様々な素材に対する接着性が良好であるので、紙以外の箱に対しても適用が容易である。
基材となる箱に対して接着される装飾紙の素材も特に限定されない。洋紙、和紙などの紙が代表的であるが、布、樹脂フィルム、金属箔などを使用することもできる。フレキシブルであって紙と同様にハンドリングできるものでありさえすればよく、本発明でいう「装飾紙」は、そのような素材からなるものをも含む、装飾用の薄手の部材である。これらの素材の表面に印刷を施したり、着色を施したりして貼箱の意匠性を向上させる。装飾紙の素材は異なる複数の素材が積層されたものでも構わない。例えば、紙の表面を樹脂フィルムでコーティングしたものや、紙と金属箔とを積層したもの、紙と不織布とを積層したものなど、目的に応じて様々な組合せが可能である。また、装飾紙にエンボスを施すことも可能である。装飾紙は、箱の大きさやデザインなどに対応させて、予め所定の形状に切り抜かれたものを使用する。本発明の製造方法では、従来使用されていた膠ではなく粘着剤を用いるので、このように様々な素材や形状の装飾紙を確実に接着することができる。特に、硬い素材の装飾紙や、エンボスの施された装飾紙は、端部が浮きやすいので、本発明の製造方法を採用することが特に好適である。
箱と装飾紙を接着するために用いられる粘着剤含有液としては、粘着剤成分を含有する水性エマルジョンや、粘着剤成分が有機溶剤に溶解した溶液などを用いることができる。なかでも、作業環境や周辺環境に与える影響を考慮すれば水性エマルジョンであることが好ましい。貼箱の生産は、比較的小ロットであることが多いこともあり、完全自動化は困難であり、作業員による手作業を要する場合も多いので、作業環境を良好に維持することは重要である。水性エマルジョンを使用する場合には、装飾紙に対する水分の含浸による反りや伸びが生じやすく、また有機溶剤に比べて乾燥しにくいが、このような水性エマルジョンを使用した場合であっても、本発明の製造方法によれば生産性良く貼箱を製造することができる。
以下、図1〜3に記載された糊付装置1を例にして貼箱の製造方法を説明する。まず、互いに逆方向に回転している塗布用ロール11と補助ロール12の間の液溜め13に粘着剤含有液をタンク14から供給する。液溜め13の両側はロールの形に添ったプラスチック製の液止め板15が配置され、粘着剤含有液がロール上に溜められる。塗布用ロール11と補助ロール12の間は所定のギャップが設定されており、このギャップの広さを調整することによって、装飾紙2に塗布される粘着剤含有液の量を調整することができる。図の例では、液溜め13に粘着剤含有液を溜めておき、液量が低下したら適宜バルブ16を開いて液を補充する。このように間歇的に粘着剤含有液を供給する代わりに、塗布用ロール11と補助ロール12の間に連続的に粘着剤含有液を供給し、ロール両端から連続的に流出させて、これを回収してポンプでタンク14に戻す方法を採用することもできる。また、本発明における塗布手段はロールコーターが代表的であるが、これに限定されず、所定の形状に切り抜かれた装飾紙2の裏面に粘着剤含有液を塗布することの可能なものであればよい。
予め所定の形状に切り抜かれた装飾紙2は、装飾紙載置台3の上に、裏面を上にして重ねて載置される。積み重ねられた装飾紙2は、その両側をガイド4で挟むとともに、後部をピン5で上から押さえて、1枚ずつ確実に繰り出せるようになっている。繰り出し操作はゴムロール6が回転しながら下方に下がることによって行われ、同方向に回転するゴムロール7とともに装飾紙2を前方に送り出す。送り出された装飾紙2の裏面は粘着剤含有液が表面に付着した塗布用ロール11に接触しながら塗布用ロール11と対向ロール17の間を通過する。これによって装飾紙2の裏面全体が塗布用ロール11の表面に貼り付くことになる。塗布用ロール11と対向ロール17の間のギャップは、塗布用ロール11の表面に付着した粘着剤含有液が対向ロール17に接触しない範囲で近接させている。
塗布用ロール11に貼り付いた装飾紙2は、剥離ガイド18によって塗布用ロール11から剥離され、粘着剤含有液が塗布された面が上になるようにしてコンベヤ21上に載置される。コンベヤ21には吸引孔22が多数設けられており、内部から吸引することによってコンベヤ21の表面に装飾紙2が固定され、固定された状態で運搬される。装飾紙2の素材は紙であることが多いが、このように吸引することによって、運搬中に反りやシワが発生することを防止することができる。特に、粘着剤含有液として水性エマルジョンを使用する場合には、水分の吸収によって反りやシワが発生しやすいので、このような固定手段を採用することが特に重要である。
コンベヤ21に設けられる吸引孔22は、装飾紙2を固定するのに十分な数が形成されていればよい。例えば、コンベヤ21自体を実質的に気体不透過性の素材で製造し、それに対して所定間隔で貫通孔を形成すればよい。この場合には、10〜100mmのピッチで直径1〜10mmの貫通孔を設けることが好ましい。また、適度な通気性を有する布地をコンベヤ21として使用することもでき、この場合には、布地の微細な目のひとつひとつが吸引孔として働くことになる。コンベヤ21は、吸引ケース23に囲まれていてその上面のみが露出するようになっている。吸引ケース23の内部は、排気路24を経てブロア25に接続されていて、ブロア25を運転することによって減圧される。その結果、大気圧によって装飾紙2がコンベヤ21に押し付けられることになる。生産性を考慮すれば、コンベヤ21の速度は5cm/秒以上であることが好ましく、10cm/秒以上であることがより好ましい。一方、糊付の確実性を考慮すれば、コンベヤ21の速度は2m/秒以下であることが好ましく、1m/秒以下であることがより好ましい。
このようにしてコンベヤ21上に固定された装飾紙2は、運搬されて加熱室31に導入される。粘着剤含有液を塗布してから加熱を開始するまで、すなわち塗布から加熱室31に導入されるまでの時間が0.2〜10秒であることが好ましい。この時間が短すぎる場合には、粘着剤含有液が表面に付着した塗布用ロール11に加熱室31からの熱が伝わるおそれがあり、安定的な塗布操作が困難になるおそれがある。したがって、この時間はより好適には0.5秒以上であり、さらに好適には1秒以上である。一方、この時間が長すぎると、乾燥までに時間がかかり過ぎて、粘着剤含有液が装飾紙2の内部に滲み込んでしまい、表面にシミが浮き出たり、粘着剤層の粘着力が不十分になったりするおそれがある。したがって、この時間はより好適には7秒以下であり、さらに好適には5秒以下である。
加熱室31は、コンベヤ21の上方をカバー32で覆うことによって設けられる。加熱室31の中でコンベヤ21上に載置された装飾紙2を運搬しながら加熱して、粘着剤含有液中の溶剤を蒸発させて粘着剤層を形成する。このとき、吸引孔22からの吸引を継続することによって、溶剤の急激な蒸発に伴なって発生する装飾紙2の反りを抑制することができる。カバー32はコンベヤ21の上方を覆って熱が逃げるのを防止できるものであればよい。当該カバー32には、少なくとも装飾紙2を導入するためのコンベヤ入口33及び装飾紙を導出するためのコンベヤ出口34が設けられる。コンベヤ21の上面から測定したコンベヤ入口33及びコンベヤ出口34の開口高さは、1〜10cmにすることが好ましい。開口高さが高すぎる場合には、熱が逃げて熱効率が悪くなるので、より好適には7cm以下、さらに好適には5cm以下である。一方、開口高さが低すぎる場合には、反りが発生した場合にコンベヤ入口33又はコンベヤ出口34において、装飾紙2が引っかかるおそれがある。したがって、コンベヤ入口33又はコンベヤ出口34の開口高さは、より好適には2cm以上、さらに好適には3cm以上である。コンベヤ入口33側では、塗布後にコンベヤ21上に載置する際にシワが発生した場合などに、装飾紙2が引っかかるおそれがある。また、コンベヤ出口34側では、加熱室31内での乾燥後に反りが発生した場合などに装飾紙2が引っかかるおそれがある。
通常、吸引孔22からの吸引によってコンベヤ入口33及びコンベヤ出口34から加熱室31内部に外気が流入するが、コンベヤ出口34では装飾紙2の進行方向に逆向きの風が発生する。コンベヤ出口34の開口高さが低い場合には風速が大きくなるので、少しの反りでも風で巻き上げられて装飾紙2がコンベヤ出口34に引っかかるおそれがある。したがって、このような巻き上げを防止するために、加熱室31のコンベヤ出口34の近傍において、カバー32に開閉可能な蓋35を備えた外気取り入れ口36が設けられている。反りの発生しやすい厚手の装飾紙2を用いる場合などには、外気取り入れ口36を開けることによって、装飾紙2がコンベヤ出口34に引っかかるのを防止することができる。図の例のように、カバー32の上面に外気取り入れ口36を配置した場合には、外気取り入れ口36からの空気によって装飾紙2を押し付ける効果を得ることもできる。また、コンベヤ出口34の高さ調整ができるようにしてもよい。この場合には、高さ調整のための部分が、開閉可能な外気取り入れ口に該当することになる。
加熱室31内で粘着剤含有液が塗布された装飾紙2を加熱する際の加熱方法は特に限定されず、ヒーターの輻射熱で加熱しても構わないし、加熱室全体に熱風を導入しても構わない。しかしながら、本発明においては、加熱室31内において加熱された気体を粘着剤含有液が塗布された面に吹き付けることが好ましい。加熱室31では、コンベヤ21に設けられた吸引孔22から空気が流出し、コンベヤ入口33及びコンベヤ出口34から外気が流入するので、自然対流や輻射だけで加熱すると加熱ムラが発生しやすいからである。図の例では、ヒーター41で加熱された気体が、導入管42を通って、分岐点43で二手に分かれ、その後、2本のパイプ44の中に導かれる。パイプ44にはそれぞれ下方の3方向に向けて多数の孔45が設けられていて、コンベヤ21の方向に向けて熱風が吹き付けられる。パイプ44の先端は閉じられている。これによって、粘着剤含有液が塗布された面に対して、熱風が強制的に当たるので、効率よく、しかもムラなく加熱することが可能である。加熱された気体を下方に向けて吹き付けるための吹き付け手段は、上記例に限られず、スリットから熱風を吹き出させてもよいし、多数のノズルを配置してもよい。
加熱室31内において、80〜300℃の気体を接触させることによって加熱することが好ましい。粘着剤含有液を剥離紙にロールコーティングして大量生産する場合の乾燥温度は、比較的低温である場合が多いが、本発明においては、粘着剤含有液の装飾紙2への滲み込みや生産効率等の問題もあって短時間で乾燥させることが好ましく、高温にすることが好ましい。より好適には100℃以上であり、さらに好適には120℃以上である。逆に、温度が高すぎる場合には、エネルギー損失が大きくなるおそれがあるとともに、粘着剤が劣化するおそれもあるので、より好適には250℃以下であり、さらに好適には200℃以下である。加熱室31内における加熱時間は1〜30秒であることが好ましい。加熱時間が短すぎると溶剤の揮発が不十分となるおそれがある。加熱時間は、より好適には2秒以上、さらに好適には3秒以上である。一方、加熱時間が長すぎる場合には、生産性が低下する上に、装置スペースも大きくなってしまう。加熱時間は、より好適には20秒以下、さらに好適には15秒以下である。加熱室31内の気体は、導出管46を通ってヒーター41に戻り、再度加熱される。
加熱室31を出た装飾紙2は、さらにコンベヤ21で運搬される。図の例では、吸引ケース23の境界部26より下流側ではコンベヤ21の吸引は行っていない。したがって、それよりも下流では、裏面に粘着剤層が形成された装飾紙2が、単にコンベヤ21の上面に載って流れているだけである。箱に対して装飾紙2を貼り付ける作業を手作業で行う場合には、このように吸引を行っていない部分において、コンベヤ21から装飾紙2を取り上げて、箱に貼り付けるのが好ましい。
特に、装飾紙2の裏面に粘着剤層を形成してから、コンベヤ21上に載置されている装飾紙2の粘着剤層側の面に、装飾紙2の寸法よりも大きい剥離紙51を積層して、一旦装飾紙2と剥離紙51とからなる積層体52を形成することが好ましい。図4に、そのような積層体52の例を示す。具体的には、粘着剤層を上にしてコンベヤ上に載置されて運搬されている装飾紙2に対し、剥離紙51の離型剤が塗布された面が下になるようにして押し付けて、積層体52を作成する。こうして得られた積層体52は、別の場所に運んで剥離紙51を剥離して箱に貼り付けることもできるし、まとめて保存しておいて別の時期に貼り合わせることもできる。したがって、作業員のマンパワーに対応して柔軟に生産管理することができるようになるし、貼り合わせの手作業だけを外注することも可能である。小ロット品や、特殊形態品の場合には、機械を用いて貼り合わせることが困難なので、手作業に頼らざるを得ないが、そのような場合に柔軟に対応することができる。このとき、剥離紙51は特に破損することはないので、再使用が可能である。大きめの剥離紙51を用意すれば、様々な形の装飾紙2に対応することが可能である。これによって、剥離紙51のコストがほとんどかからなくなるので、粘着剤を使用しても、従来の膠に比べて、遜色のないコストで生産が可能となる。しかも、粘着剤を使用する場合には、貼り合わせのタイミングによって接着力が変化せず、安定して高い接着力が得られるので、作業員の能力による性能のバラつきが生じにくいし、装飾紙2の端部が浮くようなこともない。
一方、自動ラッパーを用いて、貼り合わせを機械で自動的に行うような場合には、粘着剤層を形成してから、コンベヤ21上に載置されている装飾紙2の粘着剤層側の面に箱を位置合わせして押し付け、自動ラッパーにて箱の表面に装飾紙2を貼り付ける。この場合には、図の例とは異なり、加熱室31から導出された後も、コンベヤ21の吸引を継続しているほうが、位置合わせが確実にできて好ましい。このように自動ラッパーを使用する場合であれば、粘着剤を使用しながらも、結局剥離紙を使用することはないので、従来の膠に比べて、ほぼ同等のコストで生産が可能である。また、装飾紙2が硬い紙であるような場合であっても、箱に対する接着力が高いので、装飾紙2の端部が浮くことがない。したがって、後から手作業で端部を押さえたりする必要がなく、完全に自動化することができる。
以上のようにして製造された貼箱は、外観が美麗であり、端部において装飾紙が浮くようなこともないので、贈答用の包装箱など、広く様々な用途に使用することができる。
本発明の糊付装置の一例の概略断面図である。 本発明の糊付装置の一例の平面概略図である。 本発明の糊付装置の一例の加熱室部分の概略断面図である。 装飾紙と剥離紙とからなる積層体を示した図である。
符号の説明
1 糊付装置
2 装飾紙
11 塗布用ロール
14 タンク
21 コンベヤ
22 吸引孔
23 吸引ケース
25 ブロア
31 加熱室
32 カバー
41 ヒーター
44 パイプ
51 剥離紙

Claims (5)

  1. 箱の表面に装飾紙が貼着されてなる貼箱の製造方法において、予め所定の寸法に切り抜かれた装飾紙の裏面に粘着剤含有液を塗布し、粘着剤含有液が塗布された装飾紙を塗布面が上になるようにして吸引孔を備えたコンベヤ上に載置し、コンベヤ上に載置された装飾紙を運搬しながら加熱して粘着剤含有液中の溶剤を蒸発させて粘着剤層を形成し、形成された粘着剤層を介して装飾紙を箱の表面に貼着するに際し、前記粘着剤含有液を塗布してから加熱を開始するまでの時間が0.2〜10秒であり、かつ加熱する時間が1〜30秒であることを特徴とする貼箱の製造方法。
  2. 前記粘着剤層を形成してから、前記コンベヤ上に載置されている装飾紙の粘着剤層側の面に箱を位置合わせして押し付け、自動ラッパーにて箱の表面に装飾紙を貼り付ける請求項記載の貼箱の製造方法。
  3. 箱の表面に装飾紙が貼着されてなる貼箱の製造方法において、予め所定の寸法に切り抜かれた装飾紙の裏面に粘着剤含有液を塗布し、粘着剤含有液が塗布された装飾紙を塗布面が上になるようにして吸引孔を備えたコンベヤ上に載置し、コンベヤ上に載置された装飾紙を運搬しながら加熱して粘着剤含有液中の溶剤を蒸発させて粘着剤層を形成し、形成された粘着剤層を介して装飾紙を箱の表面に貼着するに際し、前記粘着剤層を形成してから、前記コンベヤ上に載置されている装飾紙の粘着剤層側の面に、該装飾紙の寸法よりも大きい剥離紙を積層して一旦装飾紙と剥離紙とからなる積層体を形成し、その後該積層体から剥離紙を剥離して前記箱の表面に装飾紙を貼着するとともに、剥離された剥離紙を再使用することを特徴とする貼箱の製造方法。
  4. 加熱された気体を前記塗布面に吹き付けることによって加熱する請求項1〜3のいずれか記載の貼箱の製造方法。
  5. 80〜300℃の気体を接触させることによって加熱する請求項1〜4のいずれか記載の貼箱の製造方法。
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