JP4792279B2 - 太陽光励起レーザー装置 - Google Patents

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本発明は、太陽光励起レーザー装置に関する。
固体レーザーや液体レーザーなどの光励起源はXeやKrフラッシュランプや半導体レーザーがある。XeやKrフラッシュランプによる励起には楕円鏡の2つの焦点の一方にランプを、他方にレーザーロッドを配置する方法が取られている。また半導体励起では固体レーザーヘッドやロッドの極近傍に光学系を介さず半導体レーザーを置く。とくに高出力レーザーでは光源とレーザー媒質の間に冷却水を流す事が多い。
太陽光励起固体レーザーは、非特許文献1に示すように、1965年米国のC.G.Youngが太陽光を放物面鏡で集光してレーザーロッドに照射し、1.3 Wの連続発振に世界で最初に成功した。1998年イスラエルのワイツマン研究所では、非特許文献2に示すように太陽光をNd、Hoドープのアレキサンドライトレーザーに照射して、変換効率30%でkW級のレーザー発振に成功している。2001年(財)レーザー技術総合研究所では、非特許文献3に示すように太陽光をフレネルレンズで集光し、その光を内面に高反射膜をコーティングした円筒形キャビティーの中に入れ、その中央部にレーザーロッドを固定して、キャビティー内壁の反射光によりレーザー励起する方法を提案している。2002年米国航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所では、非特許文献4に示すように光ファイバーレーザーを束ねる方式を提案している。この様に放物面鏡やフレネルレンズを用い太陽光を千倍から一万倍に集光して、3準位または4準位レーザー媒質に効率良く吸収させると、発振に至る十分な反転分布を得ることができる。しかし太陽光を直接入射した時の熱的効果によるビーム品質や媒質のダメージが考えられるが、2005年9月 矢部孝は非特許文献5において、冷却水中にレーザーヘッドを入れ、レーザー媒質の冷却と排水の熱水利用を提案している。そこで残された問題は太陽光を効率良くレーザー媒質に吸収させる方法である。
特願平3−44699 (特開平4−313701) 特願昭51−79055 実願 昭58−047199 (実開昭59−153548) 特願 2003−298158 (特開 2005−070245) 特願 2003−298124 (特開 2005−070243) C.C.Young; Applied Optics, 5, p993 (1966) Israel' ;IEEE Spectrum, May, p30 (1998) 今崎一男;レーザー・クロス、No. 158, p2 (2001) D. Maynard; Power Beaming Technology Vision & Goal ,Proceeding of Space Solar Power Concept And Technology Maturation Program Technical Interchenge Meeting (2002) 矢部孝;東工大クロニクルNo. 402, p4 (2005. Sep.) 村原正隆他; Photochemical adhesion of fused silica glass for UV transmittance Proc. of SPIE Vol.5647, p224 (2005) 久保田広;波動光学、岩波書店、p201 (1971)
太陽光を千倍から一万倍に集光して、3準位または4準位レーザー媒質に効率良く吸収させると、発振に至る十分な反転分布を得ることができる。これを満たすためのレーザー媒質ドープ研究が続けられている。ところが太陽光を平行光線として直接レーザー媒質に入射する方法の提案はない。その理由はレーザー媒質を円柱型ロッド構造としているからである。この構造をスラブ型構造にすれば、その励起形状に合わせ、矩形状ビームをレーザー媒質に直接平行光線として入射させる必要が生じる。
従って、本願発明では、矩形状または楕円状に集光された太陽光をトロイダル(トーリック)両凹レンズによりレーザー媒質の光軸に垂直に入射し高効率な太陽光直接励起を行うことを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、太陽光から矩形状あるいは楕円状ビームを形成するために曲率の異なる両凸トロイダルレンズや凸シリンドリカルレンズや帯状プリズムを組み合わせたフレネルレンズと凸シリンドリカルレンズの組み合わせあるいは角柱面の軸が直交して構成する多面体両凸面プリズムなどの対物レンズまたは球面レンズや凹面鏡あるいは放物面鏡の焦点近傍に置かれた凹シリンドリカルレンズとの組み合わせ、あるいは曲率の異なる両凹トロイダル鏡や2つの円柱面の軸が直交して構成する凹面鏡や放物面鏡の主鏡と副鏡を組み合わせたカセグレーン式光学系による対物鏡などの大口径対物光学系で太陽光を矩形状あるいは楕円状に集光し、その光路中に備えたレーザー媒質冷却用水槽中で太陽光の集光面よりも短い点に、両凹トロイダル面が一体化したレーザー媒質あるいはトロイダルレンズとレーザー媒質を隔てて配置するかにより、レーザー媒質に平行に高密度太陽光を均一に垂直入射してレーザー媒質を高密度励起させることができることを見出した。
本発明者は、曲率の異なる2つの円柱面の軸が直交して構成する球面レンズについて特許文献1の図6の符号46において、2つの角柱面の軸が直交して構成する多面体両凸面プリズムについては特許文献1の図1において、凹面鏡や放物面鏡の主鏡と副鏡を組み合わせたカセグレーン式光学系については非球面鏡の製作方法として特許文献2と非特許文献6のFig.1 にレーザー光スキャニング装置として開示している。また凹トロイダルレンズが曲率の異なる2つの凹円柱面の軸が直交して構成する両凹シリンドリカルレンズの構成については特許文献1の図6の符号42、44および特許文献3の第2図に開示している。ここで凹円柱面とは円柱を研磨皿として形成した凹面を意味する。
太陽光を大口径対物レンズや大口径対物ミラーで千倍から一万倍に集光し、かつ、その集光面を矩形あるいは楕円面にした後、両凹トロイダル面で平行光に変換してレーザー媒質の光軸に垂直に入射することにより高効率の励起が可能に成る。集光面が矩形面になるためには曲率の異なる2つの円柱面の軸が直交して構成する両凸トロイダルレンズあるいは2つの円柱レンズ面を離し、夫々の軸を直交して重ね合わした構造の両凸シリンドリカルレンズ、角柱の面幅が異なる2つの角柱の軸が直交して構成する多面体両凸面プリズム、帯状プリズムを組み合わせたフレネルレンズなどの対物レンズを用いる。また鏡により矩形あるいは楕円面を作るためには、大口径円柱状凹面鏡や筒型放物面鏡などの主鏡の焦線の手前に帯状で長尺な凹面鏡または凸凹トロイダル鏡の軸を直交させた副鏡を組み合わせ、この副鏡で反射した光線を主鏡の中央に開けた矩形状開口を通過後主鏡の背面に集光させるか平行光として集光させる方式のカセグレーン式対物鏡を用いる。これらの対物レンズや対物鏡によって集光された矩形あるいは楕円状ビームは、冷却用水槽中で、太陽光の焦点距離よりも短い点に両凹トロイダル面を有するレーザー媒質に直接入る(図16参照)。あるいは両凹とトロイダルレンズを通過した後冷却水を介してレーザー媒質に入る。これらによりレーザー媒質に高密度太陽光を垂直入射させることができる。
本発明ではレーザー媒質がスラブ型YAGレーザー、ガラスレーザー、セラミックレーザーなどの固体レーザーが望ましいが、高密度太陽光励起によってロッド型固体レーザー、液体レーザー、ガスレーザーも発振させることが出来る。また液体レーザーを太陽光で励起してその出力光で固体レーザーを発振させることも出来る。
本発明ではレーザー母材の中央部に選択的にレーザー媒質としてNdやCrなどをドープしたセラミックレーザーを用いる。この材料はレーザー母材の周辺部は無ドープであるためここに凹トロイダル面を形成させてもこの部分を透過する光はレーザー発振には働かず、レーザー媒質に入ってからレージングが行われる。このためレーザー媒質がドープされていない周辺部に凹トロイダル面を1から4面形成し、その凹トロイダル面から太陽光を入射した時、光軸がずれればレーザー媒質に入射する光量が減じるためレーザー発振が止まる。そこでレーザー媒質の光軸を回転すれば1回転で凹トロイダル面の数だけパルス発振させることができる。
合成石英ガラス製両凹トロイダルレンズとレーザー媒質がドープされている固体レーザーの励起光入射面にシリコーンオイルを塗布し合成石英ガラス製凹トロイダル面からXe2エキシマランプ光を照射すれば、本発明者が「光学材料の接着方法」特許文献4および非特許文献6に開示しているように可視、紫外域に透明で、接着強度180kgf/cm2、800℃以上の耐熱性を有し、耐水性があり、硬質、強接着、耐熱性に優れた光接着が出来る。この光接着によって太陽光による高密度励起が水中で可能に成る。
冷却水中で両凹トロイダル面と一体化したレーザー媒質のトロイダル面、あるいは凹トロイダルレンズとレーザー媒質とが分離している時にはレーザー媒質の太陽光が入射する面に効果的に太陽光を投入するためにそれら光学材料面に完全反射膜をコーティングする必要が有る。単層膜で完全反射防止を行なう為の条件は、非特許文献7に開示してあるように 位相条件:n1 d = (2m+1) λ/4、と 振幅条件:n1 2 = n0ns(d=膜厚、λ=入射光の波長、m= 整数、n1=膜の屈折率、n0=光の入射する側の媒質の屈折率、ns=試料面の屈折率)であり、この2つを満たせば膜表面での反射光は0に成る。位相条件を満たす膜厚はd= (2m+1)λ/ 4n1 である。振幅条件を満たすためには、試料をガラスとすると(ns=1.5)、空気中(n0=1)での反射率を0にするには膜の屈折率をn1=1.22にしなければ成らない。しかしこのような低屈折率の材料は無い。ところが水の屈折率はn0=1.33であるから、固体レーザー媒質やガラスの屈折率をns=1.5とすると、膜の屈折率はn1=1.412と計算できる。本発明者は「光学材料のガラスコーティング方法」特許文献5においてシリコーンオイルを試料表面にスピーンコーティングして空気中でXe2エキシマランプを照射すると高硬度で耐水性を有する保護膜形成法を開示している。この膜はXe2ランプの照射時間が増加すると光酸化反応が進行するため、それに応じて屈折率n1=は1.39から1.44ぐらいまで変化させる事が出来る。そこで、レーザー媒質の屈折率nsに応じて膜の屈折率n1を設定できるため反射防止と保護膜を兼ね備えた膜が出来る。
太陽光直接励起レーザーではレーザー装置を常に太陽の方向に向けるため、装置全体を赤道義に固定する必要が有る。しかし、太陽エネルギーを得るのが目的のため天体観測とは異なりラフな追尾でよい。そこで対物鏡である主鏡の軸と直交し、主鏡の線像の手前に配置された副鏡の帯状凹球面鏡を地球の自転に対応して2方向に回転して太陽を追尾することができる。
両凹トロイダル面を1〜4面有するあるいは図13に示す鼓状トロイダル面を有する固体レーザーやセラミックガラスレーザーなどのレーザー媒質をビア樽、鼓、円筒あるいは箱型ガラス製水冷槽の中心軸と両凹トロイダル面を有するレーザー媒質の光軸を一致させて固定し、その中に冷却水を循環させ、対物レンズやミラーで集光された矩形状太陽光を両凹トロイダル面の位置に照射し、冷却水槽の中心軸を回転することにより1回転で凹トロイダル面の数だけレーザーをパルス発振または鼓型の場合は発振ビームが三日月状の場合もあるが、レーザー媒質を回転しながら部分的に励起するため冷却効果が高く、高効率な連続発振を行うことができる。ここでビア樽型冷却水槽は集光中のまたは鼓型冷却層は発散中の太陽光を屈折率に関係なく、太陽光の一方が平行光線の場合は円筒型、両方が平行光線の場合は箱型が望ましい。この様に冷却水槽の太陽光入射窓が光線と垂直にすることによってレーザー媒質に効率良く光を入射させる事ができる。
冷却水循環水層の中にレーザー媒質すなわち固体レーザーやセラミックガラスレーザーを固定し、水槽の外に両凹トロイダルレンズを固定し、このレンズを通過した高密度平行太陽光を冷却水中のレーザー媒質に入射させることもできる。
本発明によれば、大口径対物レンズやミラーにより矩形または楕円状に集光された高密度太陽光を両凹トロイダルレンズで平行にした状態で冷却された固体レーザー媒質の被励起光入射面に垂直に太陽光を入射するため均質励起ができ、連続発振は勿論のことレーザー媒質を回転させてパルス発振ができる高出力高効率太陽励起レーザー装置を提供することができる。
両凹トロイダル面と一体化したレーザー媒質の凹トロイダル面、あるいは両凹トロイダルレンズとレーザー媒質とが分離している時にはレーザー媒質の太陽光が入射する面にシリコーンオイルを光酸化して形成した薄膜が、水中で反射"0"なる完全反射防止膜であり、かつ、モース硬度"5"で高出力レーザーに耐性が有るため、高出力高効率太陽励起レーザー装置を提供することができる。
シリコーンオイルを合成石英製両凹トロイダルレンズとレーザー媒質とに挟み、トロイダルレンズ面から紫外線入射すれば有機シリコーンオイルが光酸化の過程で強接着ができ、トロイダル面とレーザー媒質を一体化した高出力高効率太陽励起レーザー装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図23に基づいて説明する。
図1で本発明の原理を曲率の異なる両凸トロイダル面を用いて説明する。太陽光線3に曲率の異なる2つの円柱面4,5の軸が直交して構成する両凸トロイダルレンズ1を通過後矩形状ビームと成って集光されながら冷却用水槽6に入り冷却水7を進行した後、太陽光は円柱面4の焦点距離8よりも短い点に曲率の異なる2つの円柱面9,10の軸が直交して構成する両凹トロイダルレンズ2を共有するレーザー媒質11に入る。ここで2つの円柱面9,10の曲率により平行に成った高密度太陽光線12はレーザー媒質11の入射面に垂直に入射して高効率な光励起ができる。
大口径対物レンズが両凸トロイダルレンズで集光する場合の模式図を図2に示す。太陽光3を2つの円柱面の軸が直交して構成する大口径両凸トロイダルレンズ1で千倍から一万倍に集光し、かつ、その集光面を矩形面にした後、両凹トロイダルレンズ2の面で平行光に変換してスラブレーザーなどのレーザー媒質11に光軸に垂直に入射することにより高効率の励起が可能に成りレーザー光13が出力される。
大口径対物レンズが多面体両凸面プリズムで集光する場合の模式図を図3に示す。太陽光3を角柱の幅が異なる2つの角柱面17,18の軸が直交して構成する多面体両凸面プリズム19で太陽光を千倍から一万倍に集光し、かつ、その集光面を矩形面にした後、凹トロイダルレンズ2の面で平行光に変換してスラブレーザーなどのレーザー媒質11に光軸に垂直に入射することにより高効率の励起が可能に成りレーザー光13が出力される。
大口径対物両凹トロイダル鏡で集光する場合の模式図を図4に示す。太陽光3を曲率の異なる2つの円柱面20と21を有する両凹トロイダル鏡22で太陽光を千倍から一万倍に集光し、かつ、その集光面を矩形面にした後、凹トロイダルレンズ2の面で平行光に変換してスラブレーザーなどのレーザー媒質11に垂直に入射することにより高効率の励起が可能に成りレーザー光13が出力される。
大口径対物鏡が放物面鏡や凹面鏡の主鏡と副鏡を組み合わせたカセグレーン式光学で集光する場合の模式図を図5に示す。太陽光3を異なる2つの曲面の軸が直交して構成する凹面鏡や放物面鏡の主鏡23と、主鏡の線像の手前に配置された帯状をなす凹面鏡と凸面鏡より成る副鏡24を組み合わせ、主鏡23の中央部に開口25を有するカセグレーン式光学系により太陽光を千倍から一万倍に集光し、かつ、その集光面を矩形面にした後、両凹トロイダルレンズ2の面で平行光に変換してスラブレーザーなどのレーザー媒質11に光軸に垂直に入射することにより高効率の励起が可能に成る。さらに地球の自転に対応して太陽を追尾するために副鏡24を回転矢印26の方向にあおり、または回転矢印27方向に回転させることができる。
本発明では原理を図1で示した様に、大口径対物レンズや対物鏡で受光した太陽光は矩形状または楕円状ビームに変形させながら集光され冷却用水槽6、8、9に入る。この冷却槽の外壁として合成石英ガラス管を採用したものを図6に示す。合成石英ガラス管製冷却水槽28の中に凹トロイダルレンズ2面を共有するスラブレーザーなどのレーザー媒質11を固定し、冷却水入り口29と冷却水排出口30を備え、円筒ガラス管の光軸を回転矢印31の方向に回転することにより、集光された太陽光が凹トロイダル面の光軸に水平に入った時のみレーザー媒質が最も強く励起されるため、冷却槽が1回転するとレーザー媒質と一体化された凹トロイダル面の数だけパルス発振させることができる。
冷却槽の外壁として合成石英ガラス管製ビア樽状冷却槽32を図7に示す。集光されてレーザー媒質に入射する太陽光は両凸トロイダル面を有するビア樽状面に垂直に入射する為、冷却水中でも太陽光は屈折せず、合成石英ガラス管製冷却水槽32の中の凹トロイダルレンズ2の面を共有するレーザー媒質に効率良く入射する。冷却槽は水の入り口29と冷却水排出口30を備え、ビア樽型ガラス管の光軸を回転矢印31の方向に回転することにより、集光された太陽光が凹トロイダル面の光軸に水平に入った時のみレーザー媒質が最も強く励起されるため、冷却槽が1回転するとレーザー媒質と一体化された凹トロイダル面の数だけパルス発振させることができる。
冷却槽の外壁として合成石英ガラス管製鼓状冷却槽33を図8に示す。焦線を通過して発散しながらレーザー媒質に入射する太陽光は凹凸トロイダル面を有する鼓状面に垂直に入射する為、冷却水中でも太陽光は屈折せず、合成石英ガラス管製冷却水槽33の中の凹凸トロイダルレンズ2の面を共有するレーザー媒質に効率良く入射する。鼓面から入った光は凸面にすることにより平行光をレーザー媒質に入射する事ができる。冷却槽は水の入り口29と冷却水排出口30を備え、鼓型ガラス管の光軸を回転矢印31の方向に回転することにより、集光された太陽光が凹トロイダル面の光軸に水平に入った時のみレーザー媒質が最も強く励起されるため、冷却槽が1回転するとレーザー媒質と一体化された凹トロイダル面の数だけパルス発振させることができる。
冷却槽の外壁として合成石英ガラス製箱型冷却槽34を図9に示す。冷却水槽に平行に入射する太陽光は入射窓を平面にするとレーザー媒質に効率良く入射する。
凹トロイダルレンズ2の面を1面共有するスラブレーザーなどのレーザー媒質11を図10に、2面共有するスラブレーザーなどのレーザー媒質11を図11に、4面共有するスラブレーザーなどのレーザー媒質11を図12に示す。これらの両凹トロイダルレンズ面とレーザー媒質が一体化したレーザー媒質を合成石英ガラス管製冷却水槽28,32,33、34に入れると、凹トロイダル面の数だけパルス発振させることができる。
図13に示すように、両凹トロイダルレンズ2の面を円周上に付けて鼓型にし、その中心軸とレーザーロッド35の光軸を一致させることにより、レーザー媒質は集光されてきた太陽光をレーザー媒質に垂直に入射でき、しかも、レーザー媒質を回転させる事により連続光を発振させる事ができる。レーザービームは三日月状になる場合もあるがレーザー媒質の熱的影響は少ない。
高密度太陽光を均一に垂直にレーザー媒質の被励起面に入射できるためスラブ型固体レーザーが望ましいが凹トロイダル面とロッド型固体レーザーを一体化することもできる。また図14に示すように合成石英ガラス管製冷却水槽28の中に同心円状に合成石英ガラス製細管32を挿入し、その中に色素などのレーザー媒質36を入れると液体レーザーを発振させることができる。またこの合成石英ガラス製細管32にレーザー媒質としてガスを入れればガスレーザーとして動作する。さらにこの液体レーザーの中心軸に図15に示すように固体レーザーロッド35を挿入すると太陽光を励起源とした液体レーザー励起固体レーザーを発振させることができる。
多面体プリズム19と合成石英ガラス管製冷却槽28を備えた太陽励起レーザー装置を図17に示す。100mm×100mmの合成石英製多面体プリズム19を太陽光入射面から750mmの点で矩形状太陽光(2mm×1mm)に変換した後、20mm×10mm×10mmの合成石英ガラス製凹トロイダルレンズ(短辺部の半径R3=−7.5mm、長辺部半径R4=−15mm )により密度5000倍の平行光に変換された太陽光をセラミックYAGレーザー(1×2×2)に投入する。実際には半径150mmの合成石英管で作った冷却水槽の中央部に凹トロイダルレンズとセラミックYAGレーザー媒質が一体化したレーザーヘッドを固定し、冷却水を循環させた。ここでガラス管や冷却水の中で屈折が起こらないようにするために、合成石英管の表面から常に太陽光が入射するように、合成石英管の軸とレーザー光が出る軸と、パルスレーザー発振のための回転軸、それらの軸全てが太陽光の一方の焦線(F=750mm)と一致させている。
両凸トロイダル鏡37で集光した太陽光を直接合成石英ガラス管製ビア樽型冷却槽32の中の両凹トロイダルレンズ2と一体となったレーザー媒質11に入射する太陽励起レーザー装置を図18に示す。主鏡としての両凸トロイダル鏡37(大きさ1000mm×1000mm、焦点距離R5=1000mm)の焦線の20mm手前(主鏡より980mm)に最大直径半径150mm、最小直径100mmの合成石英管で作ったビア樽型冷却水槽32の中央部に凹トロイダルレンズ2とセラミックYAGレーザー媒質11が一体化したレーザーヘッドを固定し、冷却水を循環させた。矩形状に集光した太陽光(10mm×20mm)を20mm×10mm×10mmの合成石英ガラス製凹トロイダルレンズ(短辺部の半径R3=7.5mm、長辺部の半径R4=15mm )により密度5000倍の平行光に変換し、この光セラミックYAGレーザー(10×20×5)に投入する。ここでガラス管や冷却水の中で屈折が起こらないようにするために、合成石英管の表面から常に太陽光が入射するように、ビア樽型合成石英管の軸とレーザー光が出る軸と、パルスレーザー発振のための回転軸、それらの軸全てが太陽光の一方の焦線と一致させている。
主鏡の両凸トロイダル鏡37で集光した太陽光を副鏡の両凸トロイダル鏡38を組み合わせたカセグレーン式光学系で太陽光を平行光に変換した後、主鏡37の中央部に開けた小さな開口25を通過した平行太陽光は合成石英ガラス製筒型冷却槽28の中の両凹トロイダルレンズ2と一体となったレーザー媒質11に入射する太陽励起レーザー装置を図19に示す。主鏡としての両凸トロイダル鏡37(大きさ1000mm×1000mm、焦点距離R5=1000mm)の焦線の20mm手前(主鏡より980mm)に副鏡(大きさ20mm×40mmを固定し、副鏡で反射した太陽光は主鏡の中央部25の矩形状穴(25mm×13mm)を通過した後、主鏡背面の200mm後方(副鏡の焦点距離1200mmの手前200mm)の点で矩形状太陽光(10mm×20mm)に集光した後、20mm×10mm×10mmの合成石英ガラス製凹トロイダルレンズ(短辺部の半径R3=7.5mm、長辺部の半径R4=15mm )により密度5000倍の平行光に変換された太陽光をセラミックYAGレーザー(10×20×5)に投入する。実際には半径150mmの合成石英管で作った冷却水槽の中央部に凹トロイダルレンズとセラミックYAGレーザー媒質が一体化したレーザーヘッドを固定し、冷却水を循環させた。ここでガラス管や冷却水の中で屈折が起こらないようにするために、合成石英管の表面から常に太陽光が入射するように、合成石英管の軸とレーザー光が出る軸と、パルスレーザー発振のための回転軸、それらの軸全てが太陽光の一方の焦線(F=750mm)と一致させている。さらに地球の自転に合わせ太陽を追尾するために副鏡24の水平軸26および垂直軸27をあおることができる。
主鏡の円柱型放物面鏡23で集光した太陽光を副鏡の凸凹トロイダル鏡24を組み合わせたカセグレーン式光学系で太陽光を平行光に変換した後、主鏡23の中央部に開けた小さな開口25を通過した平行太陽光は合成石英ガラス製筒型冷却槽28の中の両凹トロイダルレンズ2と一体となったレーザー媒質11に入射する太陽励起レーザー装置を図20に示す。主鏡としての円柱放物面鏡23(大きさ1000mm×1000mm、焦点距離R5=1000mm)の焦線の20mm手前(主鏡より980mm)に副鏡(大きさ20mm×1000mm、短辺部は凸面で半径R5=+43mm、長辺部は凹面でR6=−625mm:焦点距離1200mm)を固定し、副鏡で反射した太陽光は主鏡の中央部25の矩形状穴(25mm×13mm)を通過した後、主鏡背面の200mm後方(副鏡の焦点距離1200mmの手前200mm)の点で矩形状太陽光(10mm×20mm)に集光した後、20mm×10mm×10mmの合成石英ガラス製凹トロイダルレンズ(短辺部の半径R3=7.5mm、長辺部の半径R4=15mm )により密度5000倍の平行光に変換された太陽光をセラミックYAGレーザー(10×20×5)に投入する。実際には半径150mmの合成石英管で作った冷却水槽28の中央部に凹トロイダルレンズとセラミックYAGレーザー媒質が一体化したレーザーヘッドを固定し、冷却水を循環させた。ここでガラス管や冷却水の中で屈折が起こらないようにするために、合成石英管の表面から常に太陽光が入射するように、合成石英管の軸とレーザー光が出る軸と、パルスレーザー発振のための回転軸、それらの軸全てが太陽光の一方の焦線(F=750mm)と一致させている。さらに地球の自転に合わせ太陽を追尾するために副鏡24の水平軸26および垂直軸27をあおることができる。
主鏡の円柱型放物面鏡23で集光した太陽光を副鏡の凸凹トロイダル鏡24を組み合わせたカセグレーン式光学系で太陽光を平行光に変換した後、主鏡23の中央部に開けた小さな開口25を通過した平行太陽光は合成石英ガラス製筒型冷却槽28の中の両凹トロイダルレンズ2と一体となったレーザー媒質11に入射する太陽励起レーザー装置を図21に示す。主鏡としての円柱放物面鏡23(大きさ1000mm×1000mm、焦点距離R5=1000mm)の焦線の20mm手前(主鏡より980mm)に副鏡(大きさ20mm×1000mm、短辺部は凸面で半径R5=+43mm、長辺部は凹面でR6=−625mm:焦点距離1200mm)を固定し、副鏡で反射した太陽光は主鏡の中央部25の矩形状穴(25mm×13mm)を通過した後、主鏡背面の200mm後方(副鏡の焦点距離1200mmの手前200mm)の点で矩形状太陽光(10mm×20mm)に集光した後、20mm×10mm×10mmの合成石英ガラス製凹トロイダルレンズ(短辺部の半径R3=7.5mm、長辺部の半径R4=15mm )により密度5000倍の平行光に変換された太陽光をセラミックYAGレーザー(10×20×5)に投入する。実際には最大直径半径150mm、最小直径100mmの合成石英管で作ったビア冷却水槽32の中央部に凹トロイダルレンズとセラミックYAGレーザー媒質が一体化したレーザーヘッドを固定し、冷却水を循環させた。ここでガラス管や冷却水の中で屈折が起こらないようにするために、合成石英管の表面から常に太陽光が入射するように、合成石英管の軸とレーザー光が出る軸と、パルスレーザー発振のための回転軸、それらの軸全てが太陽光の一方の焦線(F=750mm)と一致させている。さらに地球の自転に合わせ太陽を追尾するために副鏡24の水平軸26および垂直軸27をあおることができる。
両凸トロイダル鏡37で集光した太陽光を直接合成石英ガラス管製ビア樽型冷却槽32の変わりに箱型冷却水槽34(図22)をつけ、両凹トロイダルレンズ2とレーザー媒質11を分離して、レーザー媒質の冷却効果を高めた太陽励起レーザー装置を示す。
本発明ではレーザー媒質の中心部のみレーザー媒質がドープされているセラミックレーザーを用い、レーザー媒質がドープされていない周辺部に凹トロイダル面を面形成することが望ましいが、凹トロイダル面を有する合成石英製平凹レンズとレーザー媒質とをシリコーンオイルで挟み、合成石英ガラス側からXe2エキシマアンプ光を60分から120分照射すると180 kgf/cm2以上の接着強度、500℃以上の耐熱性、200 nmでの透過率80%以上の特性が得られ、レーザー媒質とトロイダルレンズの一体物ができる。この光接着において太陽光による高密度励起が水中で可能に成った。
凹トロイダル面やと凹トロイダルレンズとレーザー媒質とが分離している時にはレーザー媒質の太陽光が入射面にシリコーンオイルを塗布し、空気中でXe2エキシマアンプ光を60分照射すると、冷却水中で耐性が有り、かつ、完全反射防止の無い硬質膜ができる。
冷却水中で凹トロイダル面に効果的に太陽光を投入するためにはそれら光学材料面に完全反射膜をコーティングする必要が有る。単層膜で完全反射防止を行なう為の条件は、非特許文献7に開示してあるように 位相条件:n1 d = (2m+1)λ/4、と 振幅条件:n1 2 = n0ns(d=膜厚、λ=入射光の波長、m= 整数、n1=膜の屈折率、n0=光の入射する側の媒質の屈折率、ns=試料面の屈折率)であり、この2つを満たせば膜表面での反射光は0に成る。位相条件を満たす膜厚はd= (2m+1)λ/ 4n1 である。振幅条件を満たすためには、試料をガラスとすると(ns=1.5)、空気中(n0=1)での反射率を0にするには膜の屈折率をn1=1.22にしなければ成らない。しかしこのような低屈折率の材料は無い。ところが水の屈折率はn0=1.33であるから、固体レーザー媒質やガラスの屈折率をns=1.5とすると、膜の屈折率はn1=1.412と計算できる。本発明者は「光学材料のガラスコーティング方法」特許文献7においてシリコーンオイルを試料表面にスピーンコーティングして空気中でXe2エキシマランプを照射すると高硬度で耐水性が有る保護膜の形成方法を開示している。この膜は図23に示すようにXe2ランプの照射時間が増加すると光酸化反応が進行するため、それに応じて屈折率n1=は1.39から1.44ぐらいまで変化させる事が出来る。そこで、レーザー媒質の屈折率nsに応じて膜の屈折率n1を設定できるため反射防止と保護膜を兼ね備えた膜が出来る。
本発明によれば、大口径対物レンズやミラーにより矩形状に集光された高密度太陽光を凹トロイダルレンズで平行にした状態で冷却された固体レーザー媒質の被励起光入射面に垂直に太陽光を入射するため均質励起ができ、連続発振は勿論のことレーザー媒質を回転させてパルス発振ができる高出力高効率太陽励起レーザー装置を提供することができる。
凹トロイダル面と一体化したレーザー媒質の凹トロイダル面、あるいは凹トロイダルレンズとレーザー媒質とが分離している時にはレーザー媒質の太陽光が入射する面にシリコーンオイルを光酸化して形成した薄膜が、水中で反射"0"なる完全反射防止膜であり、かつ、モース硬度"5"で高出力レーザーに耐性が有るため、高出力高効率太陽励起レーザー装置を提供することができる。
太陽励起レーザー用光学系原理図 太陽光を大口径両凸トロイダルレンズで集光して両凹トロイダルレンズ面で平行光にしてレーザー媒質を励起する模式図 太陽光を多面体両凸プリズムで集光して両凹トロイダルレンズ面で平行光にしてレーザー媒質を励起する模式図 太陽光を両凸トロイダル鏡で集光して両凹トロイダルレンズ面で平行光にしてレーザー媒質を励起する模式図 太陽光を大口径放物面鏡で集光して凸凹トロイダルレンズ面で平行光にしてレーザー媒質を励起する模式図 合成石英ガラス管製円筒型冷却水槽模式図 合成石英ガラスビア樽筒型冷却水槽模式図 合成石英ガラス管製鼓型冷却水槽模式図 合成石英ガラス管製箱型冷却水槽模式図 凹トロイダル面を1面共有する固体レーザー媒質模式図 凹トロイダル面を2面共有する固体レーザー媒質模式図 凹トロイダル面を4面共有する固体レーザー媒質模式図 凹トロイダル面を円周に有する鼓型固体レーザー媒質模式図 太陽光励起色素レーザー装置模式図 太陽光を励起源とした色素レーザー励起固体レーザー装置模式図 大口径両凸トロイダルレンズで集光した太陽光を合成石英ガラス管製冷却水槽中の両凹トロイダルレンズ面に入射する太陽光励起レーザー装置模式図 大口径多面体両凸プリズムで集光した太陽光を合成石英ガラス管製冷却水槽中の両凹トロイダルレンズ面に入射する太陽光励起レーザー装置模式図(実施例1) 大口径両凸トロイダル鏡で集光した太陽光を合成石英ガラス製ビア樽型冷却水槽中の両凹トロイダルレンズ面に入射する太陽光励起レーザー装置模式図(実施例2) 大口径両凸トロイダル鏡で集光した太陽光を両凸トロイダル鏡で反射し、平行光に変換した後合成石英ガラス管製円筒型冷却水槽中の両凹トロイダルレンズ面に入射する太陽光励起レーザー装置模式図(実施3) 大口径円柱型放物面鏡で集光した太陽光を凸凹トロイダル鏡で反射し、放物面鏡の背後に設置した合成石英ガラス管製円筒型冷却水槽中の両凹トロイダルレンズ面に入射する太陽光励起レーザー装置模式図(実施4) 大口径円柱型放物面鏡で集光した太陽光を凸凹トロイダル鏡で反射し、放物面鏡の背後に設置した合成石英ガラス管製ビア樽型冷却水槽中の両凹トロイダルレンズ面に入射する太陽光励起レーザー装置模式図(実施5) レーザー媒質と凹トロイダルレンズあるいは両凹シリンドリカルレンズが冷却水を挟んで配置する場合の箱型冷却水装置模式図(実施例6) Xe2 エキシマレーザー照射時間と屈折率の関係(実施例8)
1 両凸トロイダルレンズ
2 両凹トロイダルレンズ
3 太陽光線
4 曲率の小さい円柱面
5 曲率が符号4よりも大きな円柱面
6 冷却水槽
7 冷却水
8 円柱面(符号4)の焦点
9 曲率が小さいトロイダルレンズの円柱面
10 曲率が符号9よりも大きなトロイダルレンズの円柱面
11 固体レーザー媒質
12 平行な高密度太陽光線
13 レーザー光線
14 曲率が大きい凸トロイダルレンズの曲面
15 曲率が符号14よりも小さい凸トロイダルレンズの曲面
16 両凸トロイダルレンズ
17 角柱の幅が大きな多面体両凸プリズムの角柱面
18 角柱の幅が符号17よりも小さな多面体両凸プリズムの角柱面
19 多面体両凸面プリズム
20 曲率の長いトロイダル鏡面
21 曲率が符号20よりも小さなトロイダル鏡面
22 両凸トロイダル鏡
23 大口径球放物面鏡(主鏡)
24 帯状放物面鏡(副鏡)
25 開口部
26 副鏡のあおり方向を示す回転矢印
27 副鏡の回転方向を示す回転矢印
28 円筒型ガラス管製冷却管
29 冷却水入り口
30 冷却水出口
31 パルスレーザー発振のための回転方向を示す矢印
32 ビア樽型凸トロイダル面を有する冷却水槽
33 鼓型凹トロイダル面を有する冷却水槽
34 箱型冷却水槽
35 レーザーロッド
36 液体レーザー媒質
37 両凹トロイダル鏡
38 両凸トロイダル鏡

Claims (14)

  1. 太陽光を受光しこの太陽光を矩形状または楕円状に集光する対物面と、
    集光された太陽光の焦線に平行な軸で回転可能な冷却水槽と、
    冷却水槽に設置されて、入射された太陽光を矩形状の高密度平行ビームに変換する両凹トロイダルレンズと、
    前記冷却水槽内にこの両凹トロイダルレンズに合わせて設置されて、この高密度平行ビームがこの両凹トロイダルレンズにより光軸に対して垂直に入射されると共に、前記冷却水槽と一体的に回転可能なレーザー媒質と、
    を備えたことを特徴とする太陽光励起レーザー装置。
  2. 対物面がトロイダル面とされ、
    このトロイダル面が、両凹トロイダル鏡であり且つ中央に開口部を有した主鏡及び、この主鏡で矩形状に集光された太陽光を反射する両凸トロイダル鏡の副鏡により、形成され、
    前記冷却水槽が主鏡の開口部の該主鏡の鏡面に対して裏面側に置かれ、この副鏡で反射された太陽光がこの冷却水槽に入射されることを特徴とする請求項1に記載の太陽光励起レーザー装置。
  3. 対物面が円柱面とされ、
    この円柱面が、円柱凸レンズ、フレネルレンズまたは凹円柱鏡により形成され、
    それらの何れかにより集光された太陽光前記対物面に直交した軸を有する凸円柱レンズで矩形状または楕円状に集光されて冷却水槽に入射されるか、
    前記円柱面が、凹円柱鏡であり且つ中央に開口部を有した主鏡により、形成され、
    この主鏡の軸に平行な面内において凹状の形状を有し、直交する面内において凸状の形状を有する凸凹トロイダル鏡の副鏡を有し、主鏡で集光された太陽光をこの副鏡で反射し、
    前記冷却水槽が主鏡の開口部の該主鏡の鏡面に対して裏面側に置かれ、副鏡で反射された太陽光がこの冷却水槽に入射されることを特徴とする請求項1に記載の太陽光励起レーザー装置。
  4. 対物面が放物面とされ、
    この放物面が、両凸レンズ、平凸レンズ、フレネルレンズ、凹面鏡または放物面鏡、により形成され、
    それらの焦線の手前に円柱凹レンズまたは円柱凸面鏡を置き、この円柱凹レンズまたは円柱凸面鏡で楕円状に集光された太陽光を冷却水槽に入射することを特徴とする請求項1に記載の太陽光励起レーザー装置。
  5. 主鏡の焦線に平行な面内において凹状の形状を有し、直交する面内において凸状の形状を有する短冊状あるいは矩形状の凸凹トロイダル鏡により、前記副鏡が形成され、
    この副鏡を2軸方向に煽ることにより太陽を追尾することを特徴とする請求項3に記載の太陽光励起レーザー装置。
  6. 前記冷却水槽の外壁が焦線に対して太陽光の上流側にあるときは、前記冷却水槽がビア樽状あるいは円筒状とされ、前記両凹トロイダルレンズで太陽光を矩形状の高密度平行ビームに変換し、
    この高密度平行ビームをレーザー媒質の光軸に垂直に入射することを特徴とする請求項1に記載の太陽光励起レーザー装置。
  7. 前記冷却水槽は、
    太陽光の光軸方向に垂直な断面内における直交する二軸の両方向において、太陽光が集光される場合、太陽光の入射波面が両方向共に垂直に入射するために、両凸曲面によって構成されるトロイダル面を有するビア樽形状とされ、
    太陽光の光軸方向に垂直な断面内における直交する二軸の両方向において、一方の軸が発散で他方の軸が集光の場合、太陽光の入射波面が両方向共に垂直に入射するために、凹凸曲面によって構成されるトロイダル面を有する鼓形状とされ、
    太陽光の光軸方向に垂直な断面内における直交する二軸の両方向において、太陽光が発散の場合、太陽光の入射波面が両方向共に垂直に入射するために、両凸曲面によって構成されるトロイダル面形状とされるか、片方の入射波面のみ垂直に入射するために、円筒形状とされるか、光軸に沿って進む入射波面のみを垂直に入射するために、平面状とされ、
    前記冷却水槽の回転軸に沿って冷却水の入水口と排水口を有し、
    冷却水槽を回転することにより、1回転当り両凹トロイダルレンズの数だけパルス発振させるパルスレーザー発振を行うことを特徴とする請求項1または請求項6に記載の太陽光励起レーザー装置。
  8. 前記両凹トロイダルレンズと前記レーザー媒質との間が固定されて前記冷却水槽内に設置されると共に、この冷却水槽が、ビア樽状、円筒状あるいは平面状に形成されて、前記両凹トロイダル鏡の短い方の焦線の手前に配置されることを特徴とする請求項2に記載の太陽光励起レーザー装置。
  9. 両凹トロイダル鏡の前記主鏡の一方の焦線の手前に前記副鏡として両凸トロイダ鏡を置いたことを特徴とする請求項2に記載の太陽光励起レーザー装置。
  10. 前記レーザー媒質が、スラブ型あるいはロッド型にそれぞれ形成された固体レーザー、液体レーザー、ガスレーザーあるいは液体レーザー励起固体レーザーであることを特徴とする請求項1に記載の太陽光励起レーザー装置。
  11. 前記両凹トロイダルレンズが石英ガラスにより形成されると共に、前記レーザー媒質が石英ガラスに対して異種材料により形成され、
    当該両凹トロイダルレンズとレーザー媒質とをシリコーンオイルで光接着することを特徴とする請求項1または請求項10に記載の太陽光励起レーザー装置。
  12. 前記両凹トロイダルレンズが、前記レーザー媒質と同一の母材により形成され、
    この母材の中央部のみドープされてレーザー媒質とされ、
    ドープされていない母材の周辺部に両凹トロイダルレンズのトロイダル面を1から4面形成あるいは円周に沿って鼓状に形成することを特徴とする請求項1または請求項10に記載の太陽光励起レーザー装置。
  13. 対物面がトロイダル面とされ、
    このトロイダル面が、両凸トロイダルレンズにより形成され、
    この両凸トロイダルレンズを通過した太陽光が前記冷却水槽に入射されることを特徴とする請求項1に記載の太陽光励起レーザー装置。
  14. 前記両凹トロイダルレンズと前記レーザー媒質とが分離して形成されている場合、このレーザー媒質の太陽光が入射する面に夫夫シリコーンオイルを塗布し、紫外線で光酸化して冷却水中での完全反射防止膜を形成させることを特徴とする請求項1、13、11の何れか1項に記載の太陽光励起レーザー装置。
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