JP4792277B2 - 反応容器及び反応容器処理装置 - Google Patents

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Description

本発明はサンプルと試薬を混合し、その温度を制御することにより反応を起こさせるための反応容器に関する。そのような反応の一例はPCR反応であり、その場合、本発明の反応容器は、医療現場において各種自動解析、例えば遺伝子解析の研究や臨床、又は災害時の大量死亡者の同異判定などに用いることができる。
また、本発明は、その反応容器を用いて人間を初めとする動物や植物のゲノムDNAの多型、特にSNP(一塩基多型)を検出するための反応容器処理装置に関するものである。
遺伝子多型を利用して病気の罹りやすさなどを予測する方法又は装置として、下記のようなものが提案されている。
患者が敗血症に罹りやすいか否か及び/又は敗血症に急速に進行しやすいか否かを決定するために、患者から核酸サンプルを採取し、該サンプル中におけるパターン2対立遺伝子、又はパターン2対立遺伝子と連鎖不平衡であるマーカー遺伝子を検出し、パターン2対立遺伝子又はパターン2対立遺伝子と連鎖不平衡であるマーカー遺伝子が検出されれば該患者が敗血症に罹りやすいと判定する(特許文献1参照。)。
ヒトのflt−1遺伝子中の1又はそれ以上の単一ヌクレオチド多型性の診断のために、ヒトの核酸の1又はそれ以上の位置:1953、3453、3888(各々EMBL受理番号X51602中の位置に従う)、519、786、1422、1429(各々EMBL受理番号D64016中の位置に従う)、454(配列番号3に従う)及び696(配列番号5に従う)の配列を決定し、flt−1遺伝子中の多型性を参照することにより、そのヒトの体質を決定する(特許文献2参照。)。
SNP部位の塩基を判別する、いわゆるタイピングについては多くの手法が報告されている。そのうちの代表的なものは次の方法である。
比較的に少量のゲノムDNAを用いて数十万箇所に及ぶSNP部位についてタイピングを行なうために、少なくとも一つの一塩基多型部位を含む複数の塩基配列を、ゲノムDNA及び複数対のプライマーを用いて同時に増幅し、増幅した複数の塩基配列を用いて、当該塩基配列に含まれる一塩基多型部位の塩基をタイピング工程により判別する。そのタイピング工程として、インベーダ(登録商標)法又はタックマン(登録商標)PCR法を用いる(特許文献3参照。)。
特表2002−533096号公報 特開2001−299366号公報 特開2002−300894号公報 特許第3452717号公報 Hsu T. M., Law S. M, Duan S, Neri B. P., Kwok P. Y., "Genotyping single-nucleotide polymorphisms by the invader assay with dual-color fluorescence polarization detection", Clin. Chem., 2001 Aug;47(8):1373-7
PCR反応は一般に反応時間が長く、例えば1.5〜2.5時間を要する。市販のPCR反応容器は容量が大きく、サンプルと試薬との混合液からなる反応液はその反応容器の底部にのみ存在し、反応容器内の上部には空間が存在した状態となる。そのため、PCR反応のように加熱と冷却を繰り返す反応では、主として反応容器の底部でのみ熱交換が行なわれるので、熱の伝達効率が悪い。この熱伝達効率の悪さが反応時間を長時間化させる1つの要因ともなっている。
このような問題はPCR反応に限らず、他の反応についても言えることである。
本発明者らは、化学反応の測定や遺伝子多型を自動的に検出することを目的として、化学反応の測定や遺伝子多型検出を自動化するのに適する反応容器を提案している。そのような反応容器において温度を制御することにより反応を起こさせるための温度反応部を設けた場合には、その温度反応部の熱伝達効率が悪い場合には同様の問題が生じる。
そこで、本発明は熱伝達効率を向上させた温度反応部を備えた反応容器と、そのような反応容器を使用する反応容器処理装置を提供することを目的とするものである。
本発明の反応容器は、平板状の基板に形成されサンプルに反応を起こさせる少なくとも1つの反応部を備えた反応容器であり、反応部の1つとしてサンプルと試薬との混合液からなる反応液を収容し、温度制御機構により温度が制御されることによりその反応液に反応を起こさせる温度反応部を含み、この温度反応部は反応液を収容する凹部をもつウエルとその蓋とからなり、蓋はウエルの凹部に入り込んでその一部の空間を占める凸部をもち、ウエルに対し着脱可能になっていることを特徴とするものである。
ウエルに所定量の反応液が入れられ、ウエルの凹部を前記蓋で閉じたとき、ウエル内の反応液が蓋の凸部に接触するか、又はウエル内の反応液の上部の空間ができるだけ小さくなるように、ウエルの凹部形状及び蓋の凸部形状が設定されていることが好ましい。
温度制御部の蓋を反応容器処理装置内で着脱するために、処理装置内に設けられた係合機構により蓋を保持して着脱できる係合部が設けられている
温度反応部のウエルは反応容器の基板と一体的に成形することも可能ではあるが、ウエルに基板とは異なる材質のものを使用したり、ウエルの構造が一体成形では容易でない複雑である場合には、ウエルを基板と別体として形成した後にウエルを基板に固定するようにすることもできる。その場合、基板への固定は、例えば基板に弾性変形する爪部を設けておき、ウエルをその爪部と係合させることにより固定することができる。
温度反応部の蓋は使用前はウエルに被せられた状態でこの反応容器を提供することができる。その場合、使用にあたっては、蓋は反応容器処理装置内又は反応容器処理装置に入れる前にウエルから外すことが必要である。外された蓋はウエルに反応液を入れてPCR反応などの温度制御を行う際に、再度ウエルにかぶせなければならないので、外した蓋はこの反応容器の設置場所に載置しておくことが好ましい。また、その設置場所は反応容器処理装置内で係合機構などによりウエルに被せることから、位置を特定しておく必要がある。
この反応容器は、化学反応、生化学反応を初め、種々の反応の測定に用いられるものであるが、この反応容器を生化学反応用試薬キットとした場合の温度反応部の一例は遺伝子増幅試薬とサンプルとの混合液からなる反応液に対して遺伝子増幅反応を行なわせる増幅反応部である。
温度反応部を遺伝子増幅反応を行なわせる増幅反応部とした場合、この反応容器は試薬として複数の多型部位それぞれを挟んで結合する複数のプライマーを含む遺伝子増幅試薬を収容した遺伝子増幅試薬収容部をさらに一体的に備えたものとすることができる。
その生化学反応用試薬キットとした場合の1つの用途として、遺伝子多型検出を挙げることができる。その場合のこの反応容器の好ましい形態の一例は、この反応容器の同じ基板に凹部として形成され、複数の多型部位に対応して調製されたタイピング試薬を収容しフィルムで封止されたタイピング試薬収容部をさらに備え、反応部の1つとして複数の多型部位のそれぞれに対応して蛍光を発するプローブを個別に保持した複数のプローブ配置部を含み、この反応容器が遺伝子多型診断用試薬キットを構成しているものである。
ここで、多型部位とプライマーの関係を示すと、1つの多型部位を増幅するためにはその多型部位をはさんで結合する一対のプライマーが必要になる。対象となる生体サンプルには複数種類の多型部位が存在するので、それらの多型部位が互いに離れた位置に存在する場合には多型部位の種類の数の2倍の種類のプライマーが必要になる。しかし、2つの多型部位が接近している場合には、それらの多型部位それぞれをはさんでプライマーを結合させて増幅することも、またそれらの2つの多型部位の間にはプライマーを結合させず、2つの多型部位の配列の両側にのみプライマーを結合させて増幅することもできる。したがって、必要なプライマーの種類は必ずしも多型部位の種類の数の2倍になるわけではない。本発明における「複数の多型部位それぞれをはさんで結合する複数のプライマー」とは一対のプライマーが1つの多型部位をはさんで結合する場合だけでなく、2又はそれ以上の多型部位をはさんで結合する場合も含めて、複数の多型部位を増幅するのに必要な種類のプライマーという意味で使用している。
多型には変異、欠失、重複、転移等が含まれる。多型の代表的なものはSNP(一塩基多型)である。
生体サンプルは血液、唾液、ゲノムDNAなどである。
遺伝子増幅試薬の一例はPCR反応試薬である。
SNPのタイピングには増幅工程に入る段階でゲノムDNAの調整が必須であり、そこに手間とコストがかかる。DNAを増幅するPCR法だけに着目すれば、前処理なしで血液などのサンプルから直接PCR反応を行なわせる方法も提案されている。そこでは、遺伝子を含むサンプル中の目的とする遺伝子を増幅する核酸合成法において、遺伝子を含むサンプル中の遺伝子包含体もしくは遺伝子を含むサンプルそのものを遺伝子増幅反応液に添加して、添加後の該反応液のpHが8.5−9.5(25℃)で遺伝子を含むサンプル中の目的とする遺伝子を増幅する(特許文献4参照。)。
既に構築されているタイピングシステムは、タイピングしようとする複数のSNP領域をPCR法で増幅するために、最初に採取するDNA量は少なくてすむが、PCR法で増幅する前に予め生体サンプルからDNAを抽出しておくという前処理が必要である。そのためにその前処理に時間と手間がかかる。
直接PCR法とタイピング方法を結びつけたときに、タイピングを目的とする複数のSNP部位について同時に増幅を行なうような自動化システムはこれまで構築されていなかった。
タイピング工程はインベーダ(登録商標)法やタックマン(登録商標)PCR法を使用することができる。その場合、タイピング試薬はインベーダ(登録商標)試薬又はタックマン(登録商標)PCR試薬である。
図16は本発明の反応容器を遺伝子多型診断用試薬キットとして使用して遺伝子多型を検出する際の検出方法を概略的に示したものである。ここでは、増幅工程にはPCR法、タイピング工程にはインベーダ(登録商標)法を使用するものとして説明する。
PCR工程では血液などの生体サンプル2にPCR反応試薬4を添加するか、逆にPCR反応試薬4に生体サンプル2を添加する。
DNAが血球や細胞から遊離し、PCR反応に必要な試薬がDNAに接触して反応が進む。
PCR反応試薬4は予め調整されたものであり、測定しようとするSNP部位のための複数のプライマーを含み、それにpHを調整するためのpH緩衝液、4種類のデオキシリボヌクレオチド類、熱安定性合成酵素、及びMgCl2、KCl等の塩類などの必要な試薬が添加されている。その他に、界面活性剤や蛋白などの物質を必要に応じて添加することができる。本発明で用いることのある増幅工程のPCR法は、目的とする複数のSNP部位を同時に増幅させるものである。生体サンプルは核酸抽出操作を施しているものであってもよく、核酸抽出操作を施していないものであってもよい。核酸抽出操作を施していない生体サンプルから直接PCR法によりそれらのSNP部位を含む複数のゲノムDNAを増幅させる場合には、それらのSNP部位のための複数のプライマーを含む遺伝子増幅反応試薬を生体サンプルに作用させ、サンプル2と混合したときに25℃でのpHが8.5−9.5となる条件下でPCR反応を起こさせる。
pH緩衝液は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸の組合せのほか、種々のpH緩衝液を使用することができる。pH調整された緩衝液は、PCR反応試薬の中で10mMから100mMの間の濃度で使用するのが好ましい。
プライマーはPCR反応によるDNA合成の開始点として働くオリゴヌクレオチドをいう。プライマーは合成したものであってもよく、生物界から単離したものであってもよい。
合成酵素はプライマー付加によるDNA合成用の酵素であり、化学合成系も含む。適切な合成酵素としては、E.coliのDNAポリメラーゼI、E.coliのDNAポリメラーゼのクレノーフラグメント、T4DNAポリメラーゼ、TaqDNAポリメラーゼ、T.litoralis DNAポリメラーゼ、TthDNAポリメラーゼ、PfuDNAポリメラーゼ、Hot Start Taq ポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、EX TaqDNAポリメラーゼ、逆転写酵素などがあるが、これらに限定されるものではない。「熱安定性」は、高温下、好ましくは65−95℃でもその活性を保持する化合物の性質を意味する。
PCR工程では、生体サンプル2とPCR反応試薬4との混合液を所定の温度サイクルに従ってPCR反応を行なわせる。PCR温度サイクルは、変性、プライマー付着(アニーリング)及びプライマー伸長の3工程を含み、そのサイクルを繰り返すことによりDNAを増幅させる。各工程の一例は、変性工程が94℃で1分間、プライマー付着工程が55℃で1分間、プライマー伸長が72℃で1分間である。生体サンプルはゲノム抽出操作を施したものであってもよいが、ここではゲノム抽出操作を施していないものを使用する。ゲノム抽出操作を施していない生体サンプルであっても、PCR温度サイクルの高温下でDNAが血球や細胞から遊離し、PCR反応に必要な試薬がDNAに接触して反応が進む。
PCR反応終了後、タイピング試薬としてインベーダ(登録商標)試薬6が添加される。インベーダ(登録商標)試薬6には蛍光を発するフレット(FRET)プローブ及びクリベース(Cleavase:構造特異的DNA分解酵素)が含まれている。フレットプローブはゲノムDNAと全く無関係な配列をもつ蛍光標識オリゴであり、SNPの種類によらず配列は共通であることが多い。
次に、インベーダ(登録商標)試薬6が添加された反応液を複数のプローブ配置部8に添加して反応をさせる。各プローブ配置部8には、複数のSNP部位のそれぞれに対応してインベーダ(登録商標)プローブとレポータープローブが個別に保持されており、反応液がインベーダ(登録商標)プローブと反応し、そのレポータープローブに対応するSNPが存在すれば蛍光を発する。
インベーダ(登録商標)法については、特許文献3の段落[0032]から[0034]に詳しく記載されている。
各レポータープローブはそれに対応したSNPの塩基に応じて2種類のものを用意すれば、そのSNPがホモ接合体であるかヘテロ接合体であるかを判別することができる。
タイピング工程で使用するインベーダ(登録商標)法は、アレル特異的オリゴとタイピング対象のSNPを含むDNAとをハイブリダイゼーションすることによりSNP部位をタイピングする方法であり、タイピング対象のSNPを含むDNAと、タイピング対象のSNPのそれぞれのアレルに特異的な2種類のレポータープローブ及び1種類のインベーダ(登録商標)プローブと、DNAの構造を認識して切断するという特殊なエンドヌクレアーゼ活性を有する酵素とを用いる方法である(特許文献3参照。)。
この反応容器の同じ基板に凹部として形成され、扱う反応液よりも比重の低い不揮発性液体を収容しフィルムで封止された不揮発性液体収容部をさらに備えていてもよい。
反応液よりも比重の低い不揮発性液体としては、ミネラルオイル(鉱油)、植物油、動物油、シリコーンオイル又はジフェニルエーテルなどを用いることができる。ミネラルオイルはペトロラタムから蒸留により得られる液体の炭化水素混合物であり、流動パラフィン、流動ペトロラタム、ホワイト油などとも呼ばれ、低比重の軽油も含む。動物油としてはタラの肝油、オヒョウ油、ニシン油、オレンジラフィー油又はサメの肝油などを用いることができる。また、植物油としてはカノーラ油、扁桃油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、ピーナツ油、ベニバナ油、ゴマ油、大豆油などを用いることができる。
不揮発性液体又は試薬の収容部を封止しているフィルムは分注機構に装着される分注チップで貫通可能なものであることが好ましい。
本発明の反応容器処理装置は、上に述べた本発明の反応容器を扱うものであり、その反応容器を装着する反応容器装着部と、ウエルに蓋が被せられた状態の温度反応部のウエル底面及び蓋上面に接触して温度制御を行なう温度制御機構と、温度制御機構の温度制御動作を制御する制御部とを備えている。
反応容器によっては、本発明の反応容器処理装置は、さらに、先端に着脱可能な分注チップを備えた分注プローブによる吸引及び吐出のための機構を備えて液を移送して分注する分注部を備え、その場合には制御部は分注部の分注動作も制御するものとなる。
この反応容器処理装置で扱う反応容器は、温度反応部の蓋には係合部が設けられたものであり、その場合この反応容器処理装置はその係合部と係合して温度反応部の蓋の着脱を行なう係合機構を備えているものである。
係合機構は分注プローブの先端部に設けられており、分注チップはこの係合機構を被って分注プローブの先端に装着されるものであり、この係合機構を使用するときは分注チップは分注プローブから取り外された状態とされるものである。
本発明では温度反応部がウエルと蓋とから構成され、その蓋の凸部がウエル内に入って一部の空間を占める構造になっているので、ウエル内に反応液を入れて蓋をしたときにウエル内の反応液の上部の空間が少なくなり、温度反応部の外部から温度制御機構により温度を制御するときの熱伝達係数が向上することによって温度処理時間を短縮することができる。
ウエル内に反応液を入れ、蓋を閉じたときに蓋の凸部が反応液に接触するようにすれば、蓋側からの熱の伝達効率がより向上され、より短時間で温度制御を行うことができるようになる。
温度制御部の蓋に、係合機構により蓋を保持して着脱できる係合部が設けられているので、反応容器処理装置内で蓋の着脱操作をすることができる。
ウエルを反応容器の基板とは別体として形成した後に基板に固定するようにすれば、ウエルの材質を基板よりも熱伝達係数の大きいものにしたり、ウエルの構造を温度反応部としてより好ましい形状に形成することができる。
外した蓋を載置しておく設置場所をこの反応容器に設けた場合には、ウエルから外した蓋を再度ウエルに被せる動作が容易になる。
温度反応部が増幅反応部であり、遺伝子増幅試薬収容部を一体的に備えている場合には、この反応容器内で遺伝子増幅試薬とサンプルとの混合液からなる反応液に対して遺伝子増幅反応を行なわせることができるようになる。
反応部が設けられている同じ基板に反応液よりも比重の低い不揮発性液体を収容するようにすれば、反応部で反応液の表面を不揮発性液体で被うことにより、反応液が反応部で加熱されても反応液が蒸発してしまう事態をさけることができる。
この反応容器がタイピング試薬収容部をさらに備え、反応部の1つとして複数のプローブ配置部を含んで遺伝子多型診断用試薬キットを構成している場合には多型のタイピングを簡単な工程で短時間に行なうことができる。
試薬や不揮発性液体を封止しているフィルムを分注チップで貫通可能なものとしておけば、反応容器処理装置内での液の移送が容易になる。
本発明の反応容器処理装置は、本発明の反応容器を装着し、温度制御機構を温度反応部のウエル底面及び蓋上面に接触して温度制御を行なうので、反応容器の温度反応部での熱伝達係数が向上して温度処理時間を短縮することができる。
反応容器として温度反応部の蓋に係合部が設けられたものを使用し、係合機構が係合部と係合して温度反応部での蓋の着脱を行なうようにするので、温度反応部の蓋の着脱操作を自動化するのが容易になる。
係合機構として分注プローブの先端部を利用するので、係合機構を別途設ける必要がなくなり、反応容器処理装置の構成が簡略化され、小型化し、低コスト化することができる。
図1は反応容器処理装置の一実施例を概略的に示したのである。
この反応容器処理装置は、平板状基板にサンプルに反応を起こさせる反応部を少なくとも備えた本発明の反応容器が装着される反応容器装着部を備えている。さらに、図1に示されるように、図1に示されるように、吸引及び吐出のための分注プローブ28を移動させて反応容器の液の移送を行なう分注部112と、少なくとも分注部112の分注動作を制御する制御部118とを少なくとも備えている。分注プローブ28の先端部には使い捨て可能な分注チップが着脱可能に取りつけられて液の吸引と吐出がなされる。
この反応容器処理装置を遺伝子多型検出装置として使用する場合には、反応容器は遺伝子多型診断用反応容器であって、試薬収容部として複数の多型部位それぞれをはさんで結合する複数のプライマーを含む遺伝子増幅試薬を収容した遺伝子増幅試薬収容部、及びタイピング試薬を収容したタイピング試薬収容部を備え、反応部として遺伝子増幅試薬とサンプルとの混合液からなる反応液に対して遺伝子増幅反応を行なわせる増幅反応部を備え、さらに複数の多型部位のそれぞれに対応して蛍光を発するプローブを個別に保持した複数のプローブ配置部を備えている。
さらに、図1に示されるように、増幅反応部の温度をサンプルと遺伝子増幅試薬との混合液からなる反応液内でDNAを増幅させる遺伝子増幅のための温度に制御する増幅反応温度制御部120と、プローブ配置部の温度をサンプルのゲノムDNAとタイピング試薬との反応液をプローブ配置部のプローブと反応させる温度に制御するタイピング反応温度制御部110と、各プローブ配置部に励起光を照射して蛍光を検出する蛍光検出部64とを備え、制御部118は増幅反応温度制御部120の温度制御、タイピング反応温度制御部110の温度制御、及び蛍光検出部64の検出動作も行なうものとなる。
タイピング反応としてインベーダ(登録商標)反応を使用する場合は、タイピング反応温度制御部110はインベーダ(登録商標)反応のための温調部となる。
遺伝子増幅反応としてPCR反応を使用する場合は、増幅反応温度制御部120はPCR反応のための温度サイクル用の温調部となる。
制御部118を外部から操作したり検査結果を表示したりするために、制御部118にパーソナルコンピュータ(PC)122を接続してもよい。
図2(A),(B)は反応容器の一実施例である。(A)は正面図、(B)は平面図である。この反応容器の具体的な用途の一例は、反応容器内でサンプルからPCR反応によりDNAを増幅させた後に、インベーダ(登録商標)反応によりSNPを検出する遺伝子多型診断用試薬キットとなったものである。その遺伝子多型診断用試薬キットとしての実施例を詳細に説明する。
平板状の基板10の同じ側に、サンプル注入部12、PCR終了液注入部31、遺伝子増幅試薬収容部30、タイピング試薬収容部14、反応液よりも比重の低い不揮発性液体の収容部16が凹部として形成されている。基板10の同じ側にはさらに、温度反応部としての遺伝子増幅反応部32と複数のプローブ配置部18も形成されている。遺伝子増幅反応部32には着脱可能な蓋34が被せられている。
この実施例では、不揮発性液体としてミネラルオイルを使用し、以後、不揮発性液体収容部をミネラルオイル収容部と称す。
試薬収容部14、ミネラルオイル収容部16及び遺伝子増幅試薬収容部30はフィルム20で封止されており、試薬とミネラルオイルを分注プローブで吸入して他の場所に移送する際には、そのフィルム20を取り除いて分注プローブ28の先端に装着された分注チップ70で吸入するか、又はそのフィルム20を分注プローブで貫通可能なものとしておいて分注プローブの先端に装着された分注チップ70を貫通させて分注プローブで吸入する。ここでは、後者の分注チップ70でそのフィルム20を貫通する方法を採用する。
サンプル注入部12は核酸抽出操作を施していない生体サンプル又は核酸抽出操作を施した生体サンプルが注入されるものであるが、使用前の状態ではまだサンプルが注入されない空の状態で提供される。PCR終了液注入部31は遺伝子増幅反応部32でPCR反応を終了した反応液とタイピング試薬とを混合するためのもので、使用前の状態では空の状態で提供される。
遺伝子増幅試薬収容部30は複数の多型部位それぞれを挟んで結合する複数のプライマーを含む遺伝子増幅試薬として、PCR反応試薬を2〜300μL収容している。タイピング試薬収容部14は複数の多型部位に対応して調製されたタイピング試薬を10〜300μL程度収容している。ミネラルオイル収容部16は反応液の蒸発を防ぐためのミネラルオイルを20〜300μL収容している。これらの遺伝子増幅試薬収容部30、タイピング試薬収容部14及びミネラルオイル収容部16は分注プローブ28に装着された分注チップ70で貫通可能なフィルム20で封止されている。そのようなフィルム20は、例えばアルミニウム箔、アルミニウムとPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどの樹脂との積層膜などであり、容易に剥がれないように融着や接着により貼りつけられている。
遺伝子増幅反応部32はPCR反応試薬とサンプルとの混合液からなる反応液に対して遺伝子増幅反応を行なわせるものである。遺伝子増幅反応部32の一例は図2(C)と図3に示されたものである。ただし、遺伝子増幅反応部32の構造はそれに限らず、種々の構造のものを使用することができる。そのような変形については、後で図10〜図15に示す。
遺伝子増幅反応部32の一例について説明する。
図2(C)は遺伝子増幅反応部32の蓋34をウエル33から外し、基板10上の特定の場所に載置した状態を示したものである。遺伝子増幅反応部32は基板10に固定され、反応液を収容するためのウエル33と、ウエル33に対し着脱可能に被せられ、ウエル33の凹部に入り込んでその一部の空間を占める凸部をもつ蓋34とから構成されている。
遺伝子増幅反応部32の具体的な一例を図3(A)に示す。ウエル33は反応容器の基板10と一体成型された一体型のものであってもよく、基板10に接着又は融着されたものであってもよいが、この実施例としては別の形態のものを示す。ウエル33は反応容器の基板10とは別体として形成されている。ウエル33は円盤状であり、その中央部に反応液を収容する凹部が形成されている。ウエル33の凹部の肉厚は熱伝導効率をよくするために薄く成形され、その厚さは例えば0.1〜0.5mmである。ウエル33の周辺には厚みが厚くなったフランジ33aが設けられている。基板10にはウエル33を取りつけるための円形の穴があけられ、その穴の周囲には基板10の表面から立ち上がった爪部10aが形成されている。ウエル33は基板10のその穴に基板10の表面側にウエルの凹部が向くようにして嵌め込まれ、フランジ33が爪部10aと係合することにより基板10に固定されている。
蓋34に設けられた凸部34aはウエル33の凹部の空間の一部を占めるためのものであり、その凸部34aの外周の直径がウエル33の凹部の内径と一致するように形成され、蓋34はその凸部34aによってウエル33の凹部に密閉状態で着脱可能で取りつけられる。蓋34の上部には、後で示す図10()のように、係合部となる突起36aが形成されている。この反応容器による熱処理の際には、凸部34aの内側にヒートブロックの凸部が挿入されて接触して熱伝導が行なわれる。
ウエル33に所定量の反応液38を入れ、蓋34でウエル33を閉じると、凸部34aの一部が反応液38と接触するか、又はウエル33の凹部の空間ができるだけ小さくなるように、ウエル33の寸法と凸部34aの寸法が設定されている。
図3(B)はこのようにウエル33に反応液38が入れられ、蓋34で閉じられて、PCR反応などで温度制御を行うときの状態を示している。反応部32の下側にはヒートブロック60の一部を構成するヒータが接触させられ、反応部32の上側にはヒートブロック62の一部を構成するヒータが接触させられる。
下側のヒータは、加熱冷却素子としてペルチェ素子120を備え、ペルチェ素子120の一方に設けられてウエル33の底面と接触するヒートブロック122は熱伝導性の良い金属、例えばアルミニウムから構成され、ウエル33の底面と接触する部分の形状がウエルの底面と合致する凹部をもった形状に形成されている。ペルチェ素子120の反対側の面には熱伝導率の良い金属、例えばアルミニウムからなる放熱板124が接触している。
反応部32の蓋34側にも加熱冷却素子としてペルチェ素子130が配置され、その一方の面に設けられたヒートブロック132が蓋34と接触する部分の形状が蓋34と合致する凸部をもった形状に形成されている。ペルチェ素子130の反対側の面には放熱板134が接触している。ヒートブロック132と放熱板134も熱伝導率のよい金属、例えばアルミニウムから構成されている。
図3(B)の状態でペルチェ素子130と120により反応部32内の反応液が所定の温度サイクルになるように加熱と冷却が繰り返される。
図2(A),(B)に戻って説明を続けると、各プローブ配置部18は複数の多型部位のそれぞれに対応して蛍光を発するプローブを個別に保持しており、ミネラルオイル収容部16からのミネラルオイルが分注されたときにそのミネラルオイルを保持できる凹部となっている。各プローブ配置部18の凹部の大きさは、例えば直径が100μm〜2mm、深さが50μm〜1.5mmの円形である。
基板10の表面は、フィルム20上から、サンプル注入部12、PCR終了液注入部31、タイピング試薬収容部14、ミネラルオイル収容部16、遺伝子増幅試薬収容部30、遺伝子増幅反応部32、及びプローブ配置部18を被う大きさの剥離可能なシール材22で被われている。このシール材22もアルミニウム箔、アルミニウムと樹脂との積層膜などであるが、貼りつけ強度はフィルム20よりは弱く、粘着剤などにより剥離可能な程度に貼りつけられている。
基板10は底面側から蛍光を測定するために、低自蛍光性(それ自身からの蛍光発生が少ない性質のこと)で光透過性の樹脂、例えばポリカーボネートなどの素材で形成されている。基板10の厚さは0.3〜4mm、好ましくは1〜2mmである。低自蛍光性の観点から基板10の厚さは薄い方が好ましい。
この反応容器の使用方法を示す。
図4に示されるように、使用時にシール材22が剥がされる。タイピング試薬収容部14、ミネラルオイル収容部18及び遺伝子増幅試薬収容部30を封止しているフィルム20は剥がされないでそのまま残っている。
サンプル注入部12にサンプル25がピペット26などにより0.5〜2μL注入される。サンプルは核酸抽出操作を施していない生体サンプル、例えば血液である。サンプルは核酸抽出操作を施した生体サンプルであってもよい。サンプル注入後、この反応容器が検出装置に装着される。
反応容器処理装置において、図5に示されるように、分注プローブ28に装着された分注チップ70がフィルム20を貫通して遺伝子増幅試薬収容部30に挿入されてPCR反応試薬が吸入され、PCR反応試薬はその分注プローブ28装着された分注チップ70によりサンプル注入部12に2〜20μL移送される。サンプル注入部12では分注プローブ28装着された分注チップ70による吸入と吐出が繰り返されることにより、サンプル反応液とPCR反応試薬が混合されてPCR反応液となる。
次に、そのPCR反応液が分注プローブ28装着された分注チップ70により遺伝子増幅反応部32へ注入される。遺伝子増幅反応部32は遺伝子増幅反応部本体を構成するウエル33と蓋34から構成されており、遺伝子増幅反応部32は蓋34が被された状態で供給されるので、使用にあたってその蓋34が外される。蓋34を外す操作は、図10以降に示された係合機構により行われる。蓋34が外された遺伝子増幅反応部32のウエル33にPCR反応液が注入され、その後、蓋34が図10以降に示された係合機構により被せられた後、PCR反応の温度サイクルが実行される。
PCR反応終了後、遺伝子増幅反応部32から蓋34が外され、PCR反応液が分注プローブ28に装着された分注チップ70により回収され、PCR終了液注入部31に移送されて注入される。
次に、分注プローブ28に装着された分注チップ70がフィルム20を貫通してタイピング試薬収容部14に挿入されてタイピング試薬が吸入され、タイピング試薬はその分注プローブ28に装着された分注チップ70によりPCR終了液注入部31に移送されて注入される。PCR終了液注入部31では分注プローブ28に装着された分注チップ70による吸入と吐出が繰り返されることにより、PCR反応液とタイピング試薬が混合される。
その後、PCR反応液とタイピング試薬との混合液からなる反応液が分注プローブ28により各プローブ配置部18へ0.5〜4μLずつ分注される。各プローブ配置部18には分注プローブ28によりミネラルオイル収容部16からミネラルオイルが0.5〜10μLずつ分注される。プローブ配置部18へのミネラルオイルの分注は、プローブ配置部18への反応液の分注前であってもよい。各プローブ配置部18ではミネラルオイルが反応液の表面を被い、検出装置のタイピング反応温度制御部での加熱を伴なうタイピング反応時間中の反応液の蒸発を防止する。
各プローブ配置部18では反応液がプローブと反応して所定のSNPがあればそのプローブから蛍光が発せられる。蛍光は基板10の裏面側から励起光を照射することにより検出する。
以下、各反応試薬の組成を示して、本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの反応容器に限定されるものではない。
PCR反応試薬は既知のものであり、例えば特許文献3の段落[0046]に記載されているような、プライマー、DNAポリメラーゼ及びTaqStart (CLONTECH Laboratories社製)を含む反応試薬を使用することができる。また、PCR反応試薬にはAmpDirect(島津製作所製)が混入されていてもよい。プライマーは、例えば、特許文献3の表1に記載されているSNP ID1〜20、配列番号を1〜40などを使用することができる。
タイピング試薬としてインベーダ(登録商標)試薬を使用する。そのインベーダ(登録商標)試薬としては、インベーダ(登録商標)アッセイキット(Third Wave Technology社製)を使用する。例えば、シグナルバッファー、フレットプローブ、構造特異的DNA分解酵素及びアレル特異的プローブを特許文献3の段落[0046]に記載されているような濃度に調製されたものである。
図6は上記の反応容器を試薬キットとして用い、生体サンプルのSNPを検出するための簡易型反応容器処理装置に本発明を適用した一実施例を示したものである。
装置内にヒータとして上下に一対のヒートブロック60と62が配置されている。反応容器装着部には下側ヒートブロック60上に図2に示された反応容器41がスライドして所定の位置に位置決めされる案内部が形成されている。反応容器装着部には反応容器41にサンプルが注入されたものが5枚平行に並べて設置される。これらのヒートブロック60,62は、矢印で示されるY方向に移動することができる。
ヒートブロック60,62のうち、遺伝子増幅反応部32と接触する部分は遺伝子増幅反応部32の温度を所定の温度サイクルになるように制御する増幅反応温度制御部を構成している。また、両ヒートブロック60,62のうち、プローブ配置部18と接触する部分はプローブ配置部18の温度をDNAとプローブとを反応させる温度に制御するタイピング反応温度制御部を備えている。増幅反応温度制御部とタイピング反応温度制御部は、図1ではそれぞれ符号120,110で示されている。増幅反応温度制御部の温度は、例えば94℃、55℃及び72℃の3段階にその順に変化させられ、そのサイクルが繰り返されるように設定されている。タイピング反応温度制御部の温度は、例えば63℃に設定されている。
図7に示されるように、上側のヒートブロック62でタイピング反応温度制御部を構成する部分はプローブ配置部に対応する位置にのみ開口150をもち、下側のヒートブロック60でタイピング反応温度制御部を構成する部分もプローブ配置部に対応する位置にのみ開口152をもっている。ヒートブロック62上にはタイピング反応温度制御部カバー154が被せられており、そのカバー154にもヒートブロック62の開口150の位置にのみ開口156が開けられている。開口150,156を介して分注プローブ28に装着された分注チップ70で反応容器41のプローブ配置部へ反応液を分注する。
図6に戻って説明すると、分注プローブ28に装着された分注チップ70による液の移送や吸入、吐出を行なうために、分注部としてX方向、Y方向及びZ方向に移動する送液アーム66が設けられており、送液アーム66は分注プローブ28を備えている。分注部は図1では符号112で示されている。
図8は分注プローブ28の先端部を表わしたものである。分注プローブ28はその先端に使い捨て可能な分注チップ70が着脱可能に装着される。(A)は分注プローブ28にチップ70が装着されていない状態、(B)は分注プローブ28にチップ70が装着された状態を表わしている。分注プローブ28は分注チップ70内への液の吸入と吐出を行なう。そのため、分注プローブ28はその先端部の内部に液の吸入と吐出を行なうプランジャ(図示略)を備え、その先端部はチップ70を装着する外形寸法をもつ装着部28aとなっている。
分注プローブ28は液の吸入と吐出を行なうときは先端に分注チップ70を装着する。分注プローブ28の先端部には分注チップ70が装着されていないときに遺伝子増幅反応部32の蓋34を着脱するための係合機構を設けておく
図7に示されるように、ヒータブロック60の下部には蛍光検出を行なう蛍光検出部64が配置されており、蛍光検出部64は反応容器41の下面側からヒータブロック60の開口152を介してプローブ配置部に励起光を照射し、反応容器41の下面側でヒータブロック60の開口152を介してプローブ配置部からの蛍光を検出する。蛍光検出部64は図9の矢印X方向に移動してブローブ配置部18からの蛍光を検出する。反応容器装着部によるプローブ配置部18のY方向移動と、蛍光検出部64のX方向移動により各ブローブでの蛍光検出を行なう。
図6に戻って説明すると、ヒートブロック60,62、蛍光検出部64及び送液アーム66の動作を制御するために、それらの近くに制御部118が配置されている。制御部118はCPUを備えて、動作のためのプログラムを保持している。制御部118はヒートブロック60,62により実現されるタイピング反応温度制御部110や増幅反応温度制御部120の温度制御、蛍光検出部64の検出動作、並びに分注部112の送液アーム66の分注動作及び増幅反応終了液の回収動作を制御する。
図9は蛍光検出部64を詳細に示したものである。蛍光検出部64は励起光源として473nmのレーザ光を発するレーザダイオード(LD)や発光ダイオード(LED)92を備え、そのレーザ光を反応容器41のプローブ配置部の底面に集光して照射する一対のレンズ94,96を備えている。レンズ94はレーザダイオード92からのレーザ光を集光して平行光にするものであり、レンズ96は平行にされたレーザ光を反応容器41の底面に収束させて照射する対物レンズである。対物レンズ96はまた、反応容器41から発生する蛍光を集光するレンズとしても作用する。一対のレンズ94,96の間にはダイクロイックミラー98が設けられており、ダイクロイックミラー98は励起光を透過させ、蛍光を反射させるように波長特性が設定されている。ダイクロイックミラー98の反射光(蛍光)の光路上にはさらにダイクロイックミラー100が配置されている。ダイクロイックミラー100は525nmの光を反射し605nmの光を透過するように波長特性が設定されている。ダイクロイックミラー100による反射光の光路上には525nmの蛍光を検出するようにレンズ102と光検出器104が配置され、ダイクロイックミラー100による透過光の光路上には605nmの蛍光を検出するようにレンズ106と光検出器108が配置されている。この2つの光検出器104,108による2種類の蛍光検出により、各プローブ配置位置に固定されたインベーダ(登録商標)プローブに対応したSNPの有無と、そのSNPがホモ接合体であるかヘテロ接合体であるかが検知される。標識蛍光体としては、例えばFAM、ROX、VIC、TAMRA、Redmond Redなどを使用することができる。
図9の検出器64は1光源による励起光で励起し、2波長の蛍光を測定するように構成されているが、検出器64としては2波長の蛍光測定のために異なる励起波長で励起できるように2光源を使用するように構成してもよい。
遺伝子増幅反応部32、その蓋34及び蓋34を着脱するための係合機構の例を図10から図15に示す。
図10は蓋34と係合機構の第1の例である。
蓋34の一例は(A)に示されるものであり、その蓋34−1の上部中央部に鍵型の突起36aが形成されている。蓋34の図では、凸部34aが下側になるように図示されている。以下の蓋の図面においても同じである。他の蓋の例は(B)に示されるものであり、蓋34−2の上部の開口部の縁に切込みが形成されていることによって係合部となる突起36bが形成されている。
このような蓋34−1,34−2をウエル33に対して着脱するための係合機構の一例は図10(C)に示されたものである。(D)は図10(C)のX−X‘線位置での下から見た断面図、(E)はそのX−X‘線位置での上から見た断面図である。係合機構28bは分注プローブ28の先端に形成されている。分注プローブ28は先端に向かって細くなっている先端部28aに分注チップが装着されることにより、試薬の吸引や吐出を行う。吸引された試薬は分注チップ内に留まり、分注プローブ28の先端にある係合機構28bまでは吸入されないので、分注プローブ28の先端に係合機構28bを設けることができる。液の吸引と吐出を駆動するために、分注プローブ28の内部にはプランジャ29が設けられ、プランジャ29の前進と後退の動作により液の吸引と吐出がなされる。
係合機構28bは、分注プローブ28の先端に突出したC字型の部分からなる。そのC字型の部分が蓋34−1や34−2の係合部36a,36bの窪みと係合することにより、蓋34−1,34−2を保持し、ウエル33に着脱することができる。
図11は他の例である。蓋は図10(A)又は(B)に示されたものである。図11の係合機構28cも分注プローブ28の先端部に形成されたものである。この係合機構28cは分注プローブ28の先端開口を横切る軸28cを備えている。この軸が蓋の係合部36a又は36bの窪みと係合することにより蓋34−1,34−2を保持する。プローブ先端部の寸法は、蓋34−1,34−2の寸法に合わせて形成されている。係合機構28cが蓋34−1を扱うものであるときは、分注プローブ28の先端部の外形が蓋34−1のフランジの内側に嵌まり込み、先端開口内に蓋34−1の係合部の突起36aが入るように大きさが設定される。また係合機構28cが蓋34−2を扱うものである場合には、分注プローブ28の先端部の開口が蓋34−2の外形よりも大きくなるように設定される。
図12はさらに他の例を示したものである。(A)に示される蓋34−3は上面に横方向に広がるフランジ36cを係合部として備えている。一方、分注プローブ28の先端部には係合機構としてフランジ36cを挟み込んで保持するためのC字型をなす突出部が分注プローブ28の先端面に平行な方向に形成されている。
図13はさらに他の例を示したのである。蓋34−4は(A)に示される外形を有し、その開口縁部の内側には(B)の断面図に示されるように周囲に沿ったリング状の窪み36dが係合部として形成されている。(C)に示されるように、プローブ28にはその先端部にプローブの軸方向と垂直な方向に移動可能に2個又は3個以上のボール35が等間隔に埋め込まれている。液の吸引と吐出を行うプランジャ29が上下方向に駆動されることによってボール35がプランジャ29で外方向に押し出されるように変位する。すなわち、プランジャ29を後退させた状態でボール35を内側方向に納めておき、プローブ28の先端部を蓋34−4の内側に挿入する。その状態でプランジャ29を前進させてボール35を外方向に押し出すことによって、ポール35を窪み36dに嵌り込ませて蓋34−4を保持する。その状態で蓋34−4をウエル33に対して着脱する。
図14はさらに他の例を示したものである。(A)は斜視図、(B)は正面図である。蓋34−5の下側方向には斜め方向の凸条36fが互いに180度離れた位置に2つ設けられており、一方、ここには図示していないが、ウエル33にはこの凸状36fに対応した溝が形成されている。蓋34−5の上側には図10又は図11に示されたプローブ先端の係合機構28b,28cが係合する切欠き36eが設けられており、その切欠き36eに係合機構28b,28cを嵌め込んで蓋34−5を回転させることによって蓋34−5をプローブ33に着脱することができる。
図15はさらに他の例を示したものである。蓋34−6の外周面にはシリコーン樹脂など軟質素材のリング37が周囲に沿って取り付けられ、そのリング37の一部が突出している。一方、ウエル33の内面には蓋34−6が嵌め込まれたときにリング37が嵌め込まれる位置にリング状の凹部が形成されている。蓋34−6をウエル33に嵌め込むことによってリング37がウエル33の凹部に嵌り込んで蓋34−6を保持する。リング37は軟質素材であるため、蓋34−6を上方に引くとリング37がウエル33の凹部から外れることにより、蓋34−6はウエル33に対し着脱可能に取り付けることができる。蓋34−6の上面には蓋34−6を上下方向に移動させるときに図10や図11に示された係合機構28b,28cと係合するための係合部36gが設けられている。
本発明は種々の化学反応の測定のほか、例えば遺伝子解析の研究や臨床分野において、種々の自動分析に利用することができる。
本発明が適用される反応容器処理装置を概略的に示すブロック図である。 反応容器の例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は遺伝子増幅反応部付近を示す斜視図である。 同反応容器における遺伝子増幅反応部の一例を示す図であり、(A)は蓋が外され、反応液が注入された状態を示す断面図、(B)はその後、蓋が閉じられPCR反応を実行する状態を温度制御機構とともに示す断面図である。 同反応容器を使用したSNP検出方法の工程の前半部を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。 同反応容器を使用したSNP検出方法の工程の後半部を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。 本発明の反応容器処理装置の一実施例を示す概略斜視図である。 同実施例におけるタイピング反応温度制御部を示す断面図である。 同実施例における分注プローブ先端部を表わした正面図であり、(A)は分注プローブにチップが装着されていない状態、(B)は分注プローブにチップが装着された状態を表わしている。 同実施例における蛍光検出部を示す概略構成図である。 (A),(B)はそれぞれ異なる蓋の例を示す斜視図、(C)はそれらの蓋を保持する係合機構の一例を示す正面図、(D)は(C)のX−X‘線位置での下から見た拡大断面図、(E)はそのX−X‘線位置での上から見た拡大断面図である。 図10(A),(B)の蓋を保持する係合機構の他の例を示す斜視図である。 (A)は蓋の他の例を示す斜視図、(B)はその蓋を保持する係合機構の一例を示す斜視図である。 (A)は蓋のさらに他の例を示す斜視図、(B)はその断面図、(C)はその蓋を保持する係合機構の一例を示す断面図である。 (A)は蓋のさらに他の例を示す斜視図、(B)はその正面図である。 蓋とウエルのさらに他の例を蓋がウエルに被せられた状態で示す断面図である。 本発明が関係することのあるSNP検出方法を概略的に示すフローチャート図である。
符号の説明
2 サンプル
4 PCR反応試薬
6 インベーダ(登録商標)試薬
8 プローブ配置部
10 基板
12 サンプル注入部
14 タイピング試薬収容部
16 ミネラルオイル収容部
18 プローブ配置部
20 フィルム
28 分注プローブ
28b,28c 係合機構
30 遺伝子増幅試薬収容部
31 PCR終了液注入部
32 遺伝子増幅反応部
33 ウエル
34,34−1〜34−6 蓋
35 ボール
37 リング
36a〜36g 係合部
41 反応容器
60,62 ヒートブロック
64 蛍光検出部
66 送液アーム
70 チップ
110 タイピング反応温度制御部
112 分注部112
118 制御部

Claims (12)

  1. 平板状の基板に形成されサンプルに反応を起こさせる少なくとも1つの反応部を備えた反応容器において、
    前記反応部の1つとしてサンプルと試薬との混合液からなる反応液を収容し、温度制御機構により温度が制御されることによりその反応液に反応を起こさせる温度反応部を含み、該温度反応部は前記反応液を収容する凹部をもつウエルとその蓋とからなり、前記蓋は前記ウエルの凹部に入り込んでその一部の空間を占める凸部をもち、前記ウエルに対し着脱可能になっており、
    前記蓋には、この反応容器が処理される反応容器処理装置内の分注プローブの先端に設けられた係合機構であって前記分注プローブの先端に装着された分注チップ内に収容できる大きさの係合機構と係合する係合部が設けられており、前記蓋は前記係合部を介して前記係合機構により着脱できることを特徴とする反応容器。
  2. 前記ウエルに所定量の反応液が入れられ、ウエルの凹部を前記蓋で閉じたとき、ウエル内の反応液が蓋の前記凸部に接触するか、又はウエル内の反応液の上部の空間ができるだけ小さくなるように、ウエルの凹部形状及び蓋の凸部形状が設定されている請求項1に記載の反応容器。
  3. 前記ウエルは弾性変形する爪部によりこの反応容器に固定されている請求項1又は2に記載の反応容器。
  4. この反応容器には前記ウエルから取り外された前記蓋を載置する場所が設けられている請求項1からのいずれかに記載の反応容器。
  5. 前記温度反応部は遺伝子増幅試薬とサンプルとの混合液からなる反応液に対して遺伝子増幅反応を行なわせる増幅反応部であり、
    この反応容器は前記試薬として複数の多型部位それぞれを挟んで結合する複数のプライマーを含む遺伝子増幅試薬を収容した遺伝子増幅試薬収容部をさらに一体的に備えている請求項1からのいずれかに記載の反応容器。
  6. 前記基板に凹部として形成され、扱う反応液よりも比重の低い不揮発性液体を収容しフィルムで封止された不揮発性液体収容部をさらに備えている請求項1からのいずれかに記載の反応容器。
  7. 前記基板に凹部として形成され、複数の多型部位に対応して調製されたタイピング試薬を収容しフィルムで封止されたタイピング試薬収容部をさらに備え、
    前記反応部の1つとして前記複数の多型部位のそれぞれに対応して蛍光を発するプローブを個別に保持した複数のプローブ配置部を含み、
    この反応容器が遺伝子多型診断用試薬キットを構成している請求項1からのいずれかに記載の反応容器。
  8. 対象とする多型が一塩基多型である請求項に記載の反応容器。
  9. 前記フィルムは分注機構に装着される分注チップで貫通可能なものである請求項6から8のいずれかに記載の反応容器。
  10. 請求項1からのいずれかに記載の反応容器を装着する反応容器装着部と、
    先端に着脱可能な分注チップを備えた分注プローブによる吸引及び吐出のための機構を備えて液を移送して分注する分注部と、
    前記ウエルに蓋が被せられた状態の温度反応部のウエル底面及び蓋上面に接触して温度制御を行なう温度制御機構と、
    前記分注部の分注動作及び前記温度制御機構の温度制御動作を少なくとも制御する制御部と、
    前記分注プローブの先端部に装着された分注チップ内に収容される大きさをもち、前記分注プローブの先端部に設けられ、分注チップが前記分注プローブから取り外された状態で前記係合部と係合して前記温度反応部での前記蓋の着脱を行なう係合機構と、
    を備えた反応容器処理装置。
  11. 前記温度反応部は遺伝子増幅試薬とサンプルとの混合液からなる反応液に対して遺伝子増幅反応を行なわせる増幅反応部である請求項1又は2に記載の反応容器。
  12. 請求項11に記載の反応容器を装着する反応容器装着部と、
    前記ウエルに蓋が被せられた状態の温度反応部のウエル底面及び蓋上面に接触して温度制御を行なう温度制御機構と、
    前記温度制御機構の温度制御動作を制御する制御部と、
    を備えた反応容器処理装置。
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