JP4792245B2 - 板状材料 - Google Patents
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Description
又、不燃建材として珪酸カルシウム板もある。これはプラスターボードに比較して強度面で優れている上に、廃棄時には管理型処分場を必要としない特徴がある。
一方、外装壁下地としては構造用合板を使用する事が一般化している。構造用合板は釘や木ネジの保持力に優れていて、強度も抜群である。特に地震や風水害の多発する我が国の住宅では比較的容易に壁の強度を向上できるので、木造住宅には欠かせない存在となりつつある。又、合板用の木材資源の枯渇が問題となっているので、ストランドボードの1種であるOSB等の木質材料や一部では窯業系建材を使用する場合もある。
また、壁材以外の建築材料として、合板と珪酸カルシウム板を複合させた屋根下地材についての発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
<強度>
プラスターボードの主成分である石膏は基本的に脆く、すぐに砕けてしまいやすい。運搬中少しでも乱暴な扱いを行ったり、角部分が軽く接触しただけでも砕けてしまうので、運搬及び施工には細心の注意が必要である。
珪酸カルシウム板はこの点、かなり改善されているが、合板に比較すれば依然として劣っていて、取り扱いには注意が必要である。
<木ネジや釘の保持力>
プラスターボードに木ネジや釘等は打ち込む事はできても抜けやすく、地震対策としての家具類固定金具や手すりの取り付けに際しては、壁材の裏面に柱がある場所に限定される。額や時計といった比較的軽量な小物の固定も、特殊なボード用釘を必要とする。
珪酸カルシウム板はこの点、かなり改善されているが、合板に比較すれば依然として劣っていて、実用的には概ね12ミリ以上の厚さが必要である。
<装飾性>
プラスターボードの表裏面は紙を使用しているが、化粧性に乏しく、居室ではビニルクロス等の仕上げ材が必須である。ところが、ビニルクロスは、耐久性が低く、塩化ビニールを主成分とするプラスチック材料であり、火災時には有毒ガスの発生の恐れがある。また、汚染や破損した場合、部分補修が困難で張り替えざるを得ない場合が多い。
尚、珪酸カルシウム板はそのままでも使用可能で、しかも多少の汚染や損傷はサンドペーパーにて研削すれば除去が可能である。
<廃棄時の対応>
プラスターボードは紙と一体化されていて分離は困難であり、雨水が掛かると有害なガスを発生し、廃水は汚染されるので、これらが理された管理型処分場が必要である。従って、資源としての再利用は極めて困難である。
<ホルムアルデヒド発散>
プラスターボード自体からはホルムアルデヒドの発散は無いが、上に貼着されるビニルクロスの施工に際して使用される接着剤からはホルムアルデヒド発散の恐れがある。又、プラスターボードにはホルムアルデヒド吸収能力は無い。
<不燃性>
プラスターボードは製法上、表裏面に紙を使用しているのでここは燃えるが本体は不燃性である。従って不燃材料に分類される。しかし、強度が低いので火災時に外力が加わった場合、破損してしまう恐れがある。
<装飾性>
合板等の木質材料に関しては、化粧単板を貼着すれば装飾性が良好とはなる。しかし、補修は困難である。ビニルクロスを貼着した場合は耐久性が低く、塩化ビニールを主成分とするプラスチック材料であり、火災時には有毒ガスの発生の恐れがある。又、汚染や破損した場合、部分補修が困難で張り替えざるを得ない場合が多い。
<ホルムアルデヒド発散>
合板等の木質材料は接着剤の種類によってはホルムアルデヒドの発生がある。又、単板として使用されている木材の樹種によっては木材自体からのホルムアルデヒド発生が見られる例もある。ホルムアルデヒド発生量の少ない接着剤を用いることが一般化しているが、高価で接着力もやや劣る問題がある。
<不燃性>
合板等の木質材料は木材を原料として使用しているので、可燃性である。実際の火災では燃焼が進行するに従って、炭化層が形成され、これが断熱層となって燃焼速度が低下することが実証されているが、6〜9ミリ程度の薄い合板では、断熱層として役立つ炭化層が形成される以前に焼け落ちて崩壊する可能性が高い。
さらに、前記一体型板状体(5)は、表裏面にファイバー層(51,53)が配置され、中心となるそれら2つのファイバー層(51,53)の間にストランド層(52)が配置されてなり、前記2つのファイバー層(51,53)と前記ストランド層(52)はバラバラの状態で積層され熱圧一体化されることにより製造されてなるものであることを特徴とする。
さらに、前記一体型板状体(5)は、表裏面にファイバー層(51,53)が配置され、中心となるそれら2つのファイバー層(51,53)の間にストランド層(52)が配置されてなり、前記2つのファイバー層(51,53)と前記ストランド層(52)はバラバラの状態で積層され熱圧一体化されることにより製造されてなるものであることを特徴とする。
なお、請求項1,2に記載した、ストランドボードは、長方形状の薄い削片(ストランド)を積層し接着して形成された板材である。特に、削片(ストランド)の繊維方向を板材の表裏層と中心層で直交するように配列したOSB(オリエンテッド・ストランド・ボード)を用いることが好ましい。
また、珪酸カルシウム板よりも木質板の方が軽いので、同じ厚さの珪酸カルシウム板と比べて、木質板と貼り合わせた方が重量を減少させることができる。
また、珪酸カルシウム板だけでは木ねじや釘の保持力が弱いが、木質板を貼着することにより木ネジや釘の保持力を確保することができる。
また、珪酸カルシウム板も木質板も廃棄処分時には特に管理型処分場は不要であり、長期間かければ分解させて土に返すことができる。
また、バーミキュライトを混入した珪酸カルシウム板を用いるので、ホルムアルデヒドを吸収分解することができる。
板状材料10は、中心層に配置される木質板1と、木質板1の表裏面に接着剤により貼着される珪酸カルシウム板2,2から構成されている。そして、木質板1の表裏面全体が珪酸カルシウム板2,2で覆われている。また、珪酸カルシウム板2には、バーミキュライトが混入されている。
木質板1の厚さ、及び珪酸カルシウム板2の厚さをともに3〜6mmとし、板状材料10全体の厚さを9〜15mmとすれば、取り扱いが容易であり、壁材としての強度的にも問題なく使用が可能である。
板状材料20は、中心層に配置される珪酸カルシウム板2と、珪酸カルシウム板2の表裏面に接着剤により貼着される木質板1,1から構成されている。そして、珪酸カルシウム板2の表裏面全体が木質板1,1で覆われている。また、珪酸カルシウム板2には、バーミキュライトが混入されている。
珪酸カルシウム板2の厚さ、及び木質板1の厚さをともに3〜6mmとし、板状材料20全体の厚さを9〜15mmとすれば、取り扱いが容易であり、壁材としての強度的にも問題なく使用が可能である。
なお、木質板1としては他にも、LVL、パーティクルボード、MDF等が使用可能である。
同じ厚さのバーミキュライト混入珪酸カルシウム板(比重0.9〜1.0)より合板(比重0.5〜0.7)の方が軽いので、例えば比重1.0のバーミキュライト混入珪酸カルシウム板3ミリの両面に比重0.55の合板3ミリを2枚張り合わせた場合は重量が30%減少する。
ここで、木質板1は製法上、使用する接着剤からホルムアルデヒド発生の恐れが多少残されているが、バーミキュライトを混入した珪酸カルシウム板2はホルムアルデヒドを発散しないばかりでなく、積極的に吸収分解する作用もある。
従って、木質板1と張り合わせた場合には全体としては殆ど発生しないばかりでなく、周辺のホルムアルデヒドを吸収・分解する作用がある。木質板1の製造用接着剤は高価で接着性能も劣る低ホルムアルデヒド接着剤をわざわざ用いなくても、多少ホルムアルデヒドが発生する接着剤でも十分な性能を得ることが可能である。更に、他の家具等から発生するホルムアルデヒドも積極的に吸収・分解が可能である。
また、木質板1としてストランドボード4を用いることにより、壁材として充分な強度を確保しつつ木材資源を有効に活用することができる。
また、木質板1としてMDFとストランドボードの一体型板状体5を用いることにより、壁材として充分な強度を確保しつつ木材資源を有効に活用することができる。
2 珪酸カルシウム板
3 合板
4 ストランドボード
5 MDFとストランドボードの一体型板状体
31 単板
32 単板
33 単板
41 ストランド層
42 ストランド層
43 ストランド層
51 ファイバー層
52 ストランド層
53 ファイバー層
Claims (2)
- 住宅等の壁材に用いられる板状材料であって、
木質板の表裏面それぞれにバーミキュライトを混入した珪酸カルシウム板を貼着し、前記表裏面全体を前記珪酸カルシウム板で被覆し、しかも前記木質板をMDFとストランドボードの一体型板状体としたもので、
さらに、前記一体型板状体は、表裏面にファイバー層が配置され、中心となるそれら2つのファイバー層の間にストランド層が配置されてなり、前記2つのファイバー層と前記ストランド層はバラバラの状態で積層され熱圧一体化されることにより製造されてなるものであることを特徴とする板状材料。 - 住宅等の壁材に用いられる板状材料であって、
バーミキュライトを混入した珪酸カルシウム板の表裏面それぞれに木質板を貼着し、前記表裏面全体を前記木質板で被覆し、しかも前記木質板をMDFとストランドボードの一体型板状体としたもので、
さらに、前記一体型板状体は、表裏面にファイバー層が配置され、中心となるそれら2つのファイバー層の間にストランド層が配置されてなり、前記2つのファイバー層と前記ストランド層はバラバラの状態で積層され熱圧一体化されることにより製造されてなるものであることを特徴とする板状材料。
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