JP4792088B2 - 真空成形装置 - Google Patents

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Description

この発明は射出成形機を用いた真空成形装置に関する。
従来より、ゴム,樹脂等の成形用として射出成形機が広く使用されている。
この射出成形機では、固定盤と、固定盤に対して進退移動する可動盤と、前進端で固定盤との間に成形型を挟み込んだ可動盤を加圧する型締シリンダ(加圧手段)と、固定盤と型締シリンダとを連結する強度部材としてのタイロッドとを備えて型締装置を構成し、そして成形型を型締めした状態で射出機から成形材料を成形型に射出して成形材料を所定形状に成形する。
ところで、例えばゴム材料の場合には成形型に射出されるゴム材料中にエアが含まれていることがあり、そしてそのエアがゴム製品(ゴム成形品)中に気泡等として残ってしまい、それがゴム製品の不良に繋がるといった問題がある。
そこでこのようなことを防止するため、或いはゴム製品の形状即ち成形型のキャビティが複雑形状をなしている場合においてもゴム材料をキャビティの隅々まで行き渡らせ、エアを残すことなくキャビティにゴム材料を充填するために、成形型のキャビティを真空引きし、そして真空引きした状態でキャビティにゴム材料を射出し、成形するといったことが行われている。
そのための真空成形装置として、成形型に真空吸引孔を設けてそこに真空吸引管を接続し、そして真空ポンプ(排気手段)にて成形型の内部(即ちキャビティ)を直接真空吸引してキャビティを真空状態(厳密には減圧状態)とし、その状態で射出機からゴム材料を成形型に射出し、所定形状に成形するようになしたものが知られている。
しかしながらこの場合、成形型に真空吸引孔を設けて成形型を真空吸引できるような特殊な構造としなければならず、また成形型にゴム材料を射出したときに、そのゴム材料が真空吸引孔内に入り込んでしまって真空吸引孔が詰まってしまう等の問題を生じてしまう。
この他に、真空成形装置として図7に示すようなものも用いられている。
図において200は上固定盤,202は型締シリンダ(加圧手段),206はそれら上固定盤200と型締シリンダ202とを連結する強度部材としてのタイロッド、208はタイロッド206に案内されて上固定盤200に向け上下方向に進退移動する可動盤である。
210は成形型で、上型210Aが上固定盤200側に固定状態に保持され、そして下型210Bが可動盤208上に設けられた支持盤212上に支持されて、これと一体に上下方向に移動する。
この成形型210は、可動盤208が図中上方に前進移動して、その前進端で可動盤208に対して型締シリンダ202により上向きの加圧力が加えられることで型締めされる。
214は、可動盤208と上固定盤200との間において成形型210を取り囲むように設けられた周壁で、この周壁214は上下方向に一定量伸縮可能とされている。
詳しくは、周壁214は上部壁214Aと下部壁214Bとから成っていて、その上部壁214Aが上固定盤200側に固定状態に設けられ、そして下部壁214Bが上部壁214Aに対し一定量上下方向にスライド可能とされている。
この周壁214は、可動盤208を上昇させて成形型210を型締状態としたときに、下部壁214Bの下端がシール部材を介して支持盤212に当接し、その内側に真空チャンバ216を形成する。
尚218は射出機で、220は射出機218における射出シリンダである。
この真空成形装置では、可動盤208を上昇させ、そして可動盤208を型締シリンダ202により加圧し成形型210を型締めした状態の下で、真空チャンバ216を真空ポンプにより真空吸引して真空チャンバ216を真空状態とし、その状態で射出シリンダ220からゴム材料を成形型210に射出してゴム製品を成形する。
この真空成形装置の場合、成形型を直接真空吸引する真空成形装置と比べて、成形型に真空吸引孔を設ける必要がない利点を有する一方で、この真空成形装置では、可動盤208と上固定盤200との間に成形型210を取り囲む周壁214を設けておかなければならない。
そのため、型開き後においてこの周壁214が可動盤208と上固定盤200との間の空間に残って周壁214が下向きに垂れ下がった状態となり、成形後の製品を取り出す際にこの周壁214が作業の邪魔となってしまう問題がある。
また成形型210は製品に応じて型の厚みが薄かったり厚かったり様々であるが、この真空成形装置では、成形型210の厚みの変化に対して対応することが難しいといった問題がある。
例えば周壁214の上下方向長即ち高さを成形型210の厚みの薄いものに合せて構成しておくと、成形型210の厚みが厚い場合、周壁214の高さが不足してしまい、また逆に周壁214の高さを厚みの厚いものに対応して構成しておくと、成形型210が厚みの薄いものである場合に周壁214が邪魔となって型締めを良好にできなかったり、或いはその場合には周壁214自体を取り替えないといけないといった問題が生ずる。
尚このように型締状態において成形型を単独で囲い込む周壁を設けて、その周壁の内側に真空チャンバを形成する真空成形装置については下記特許文献1に開示されている。
真空成形装置としては、この他に、第1固定盤とこれから離隔した位置の第2固定盤との間の空間の全体を周壁で囲い込んで同空間を外部から遮断し、周壁の内側に真空チャンバを形成して、その真空チャンバを真空ポンプにより真空吸引し、そして真空チャンバ内部に可動盤と成形型とを位置させた状態で真空チャンバを真空引きして真空状態とし、その状態で射出機から成形材料を真空チャンバ内の成形型に射出させて成形するようになしたものが下記特許文献2に開示されている。
しかしながらこの特許文献2に開示のものでは、第1固定盤と第2固定盤とをタイロッドで連結するといったことを行わないで、その周壁自体で第1固定盤と第2固定盤とを連結状態とし、そして型締時に第1固定盤と第2固定盤とに加わる力を、その周壁自体で直接受けるようになしているため、周壁を高強度部材にて構成しなければならず、この場合その周壁に必要な作業用の開口を多く設けることが難しいといった問題がある。
この種の真空成形装置では、成形型を出し入れするための開口を前面(正面)に設ける必要がある他、側面等にも作業用の開口を設けておくことが望ましい。
例えば成形型を加熱するための電気ヒータに繋がる電気配線コードをメンテナンスしたり、或いは射出の際に生じたランナーを外部に排出したりするための作業は、側面に開口を設けておいて、その側面の開口を通じて行うようになした方が作業性が良く好都合である。
しかるに特許文献2に開示のものでは周壁自体が型締力を受ける強度部材をなしているため、前面の開口に加えて側面の開口を設けること或いは全体として多くの開口を設けることが難しい。そのように多くの開口を設けてしまうと周壁の強度が低下し、型締力を十分に受けることができなくなってしまう。
以上ゴム材料を成形型に射出してゴム製品を成形する場合を例として説明したが、成形材料として樹脂材料を成形型に射出し成形する場合においても同様の問題が生じる。
特開2004−237641号公報 特開2006−43906号公報
本発明はこのような事情を背景とし、第1固定盤と第2固定盤との間の空間を取り囲むように周壁を設けて、その内側に真空チャンバを形成する真空成形装置において、周壁に対し必要な個所に必要な数の開口を十分に設け得て、成形及びメンテナンス等のための作業を良好に行い得る真空成形装置を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(A)(イ)第1固定盤と、(ロ)該第1固定盤に対して離隔した位置の第2固定盤と、(ハ)それら第1固定盤と第2固定盤との間を進退移動し、前進端で成形型を第1固定盤との間に挟み込む可動盤と、(ニ)該第1固定盤と第2固定盤とを連結する強度部材としてのタイロッドと、(ホ)前記可動盤と該第1固定盤とで前記成形型を挟み込む状態に該可動盤を加圧し型締めする加圧手段とを有する型締装置、及び(B)(ヘ)前記第1固定盤と第2固定盤との間の空間の全体を常時囲い込んで外部から遮断し、該空間を真空チャンバとする周壁と、(ト)該真空チャンバ内部に前記可動盤と成形型とを位置させた状態で該真空チャンバ内部を真空引きする排気手段とを有する真空引装置と、を備え、射出機から成形材料を前記真空チャンバ内の前記成形型に射出して成形するようになしてあり、前記周壁は、シール部材によるシール状態の下で前記第1及び第2固定盤に対して固定してあるとともに、前記第1固定盤に対して、前記可動盤の前進方向である型締方向と逆方向にスライド可能としてあって、型締めの力で前記タイロッドの伸びを伴って生じる前記第1固定盤及び第2固定盤の変位を該周壁のスライドによって吸収するか、又は/及び前記第2固定盤に対して前記型締方向にスライド可能としてあって、前記型締めの力で生じる前記第1固定盤及び第2固定盤の変位を該周壁のスライドによって吸収するようになし、若しくは該周壁を前記第1固定盤及び第2固定盤の変位の方向に伸縮可能となし、該伸縮によって該変位を吸収するようになしてあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項において、前記周壁は貫通のボルト孔を有していて該ボルト孔において、該周壁を前記第1固定盤又は/及び第2固定盤に対して前記型締方向と直交方向に弾性押圧するばねを介して固定ボルトにより該第1固定盤又は/及び第2固定盤に固定されているとともに、前記周壁を該第1固定盤に固定するための前記ボルト孔は、前記固定ボルトとの間に、該周壁が前記型締方向とは逆方向にスライドするのを許容する隙間を成形するものとなしてあるか、又は/及び該周壁を前記第2固定盤に固定するための前記ボルト孔は、前記固定ボルトとの間に、該周壁が前記型締方向にスライドするのを許容する隙間を形成するものとなしてあり、該隙間に基づいて型締時に前記周壁が前記第1固定盤又は/及び第2固定盤に対しスライド可能となしてあることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、第1固定盤と第2固定盤とを強度部材としてのタイロッドにて互いに連結状態とし、そしてそれら第1固定盤と第2固定盤との間の空間の全体を周壁で囲い込んで、同空間を外部から遮断した状態の真空チャンバとなし、そして真空チャンバ内部に可動盤と成形型を位置させた状態で、真空チャンバを排気手段により真空引きして真空状態となし、真空チャンバ内部の成形型に対して射出機から成形材料を射出し、成形するようになしたものである。
かかる本発明の真空成形装置では、第1固定盤と第2固定盤とが強度部材としてのタイロッドにて連結状態に保たれ、第1固定盤と第2固定盤との間の空間を囲い込んで内側に密閉の真空チャンバを形成する周壁は、型締時において第1固定盤と第2固定盤とに加わる力を受ける必要がないため、かかる周壁を特許文献2に記載のものと異なって高強度部材で構成する必要はなく、周壁は単に空間遮断機能を有するだけで十分で、周壁に要するコストを低減することができる。
またその周壁は、これを強度部材で構成して型締時の力を受ける必要がないため、かかる周壁に対して前面(正面)はもとより、左右の側面その他にも作業用等の開口を容易に設けることができる。
本発明において、真空チャンバを形成する周壁は型締時の力を受ける必要のないものであるため、周壁に開口を設けても、そのことによって型締時の力を受ける力が弱くなってしまうといった問題は生じない。
而して本発明によれば側面にも開口を設けることができるため、その側面の開口を作業用開口として内部の電気配線コードのメンテナンスや射出によって生じたランナー等を外部に排出するための作業を容易に行えるようになる。
この場合において上記周壁は、第1固定盤又は/及び第2固定盤に対してシール部材によるシール状態の下で型締方向と逆方向又は/及び型締方向にスライド移動可能となしておくか、又は周壁自体を伸縮可能となしておく。
本発明の真空成形装置では、型締時に発生する強い力がタイロッドにて受けられ、第1固定盤と第2固定盤とがタイロッドにて連結された状態に維持されるが、このときタイロッドはその強い力によって若干の伸びを生じ、またこれに伴って第1固定盤,第2固定盤が微小変位するのを避けられない。
このとき、真空チャンバを内側に形成する周壁が非伸縮性且つ第1固定盤及び第2固定盤に対して剛固定されていると周壁に損傷を生じてしまう。
しかるにこの周壁を第1固定盤又は/及び第2固定盤に対して型締方向と逆方向又は/及び型締方向にスライド可能となしておけば、強い型締力の下で第1固定盤及び第2固定盤が若干の変位を生じても、その変位を第1固定盤又は/及び第2固定盤に対する周壁の相対的なスライド移動によって吸収することができ、周壁に損傷を生じるのを防ぐことができる。
この点は周壁を伸縮可能に構成しておいた場合においても同様である。
更にこの場合において、周壁に貫通のボルト孔を設けて、そのボルト孔において、周壁を第1固定盤又は/及び第2固定盤に対して型締方向と直交方向に弾性押圧するばねを介して固定ボルトにより第1固定盤又は/及び第2固定盤に固定するようにし、そしてそのボルト孔を固定ボルトとの間に、周壁がスライドするのを許容する隙間を形成するものとなして、その隙間に基づいて型締時に周壁を第1固定盤又は/及び第2固定盤に対しスライド可能となしておくことができる(請求項)。
このようにすることで、簡単な組付構造で周壁を第1固定盤又は/及び第2固定盤に対してスライド可能に組み付けておくことができる。
本発明の一実施形態である真空成形装置の正面断面図である。 同実施形態における周壁と固定盤との固定構造の要部の図である。 同実施形態における真空成形装置の側面断面図である。 同実施形態における真空成形装置の正面図及び背面図である。 同実施形態における真空成形装置の右及び左側面図である。 同実施形態における真空成形装置の作業手順の説明図である。 従来の真空成形装置の一例を示す図である。
次に本発明をゴム製品を射出成形するための真空成形装置に適用した場合の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の真空成形装置で、12はその真空成形装置10における第1固定盤としての上固定盤、14は図3の油圧装置16にて作動する油圧式の型締シリンダで、この型締シリンダ14の上部に、第2固定盤としての下固定盤18が一体に構成されている。
これら上固定盤12と下固定盤18とは、図1及び図3に示す合計4本のタイロッド20にて一定離隔状態に連結されている。
詳しくは、これら上固定盤12と下固定盤18とは、前端部において正面視を示す図1の左右端部で2本のタイロッド20にて互いに結合されている。また右側面視を示す図3において前後方向(左右方向)の中間部で(左右)一対のタイロッド20にて互いに連結されている。
これらタイロッド20は、その下端側が下固定盤18を貫通して下向きに突き出し、また上端側が上固定盤12を貫通して上向きに突き出しており、そしてそれら突き出した部分の雄ねじにナット22が締め込まれることで、各タイロッド20が上固定盤12と下固定盤18とを連結する状態にそれぞれに固定されている。
図1において、上固定盤12と下固定盤18との間には可動盤24が配置されている。
この可動盤24は、それら上固定盤12と下固定盤18との間の空間を、タイロッド20による案内の下に上下方向に進退移動し、そしてその上昇端において金型から成る成形型28を、上固定盤12との間に挟み込んで型締シリンダ14による加圧力でこれを型締めし且つその型締状態に維持する。
尚、この可動盤24には図3に示しているように昇降シリンダ26のピストンロッドが連結されている。
ここで昇降シリンダ26は速い速度で可動盤24を昇降させる際に用いられる。
上記成形型28は、上型28Aと、中型28B及び下型28Cとから成っており、そして上型28Aが支持部材30によって上固定盤12側に保持され、また中型28Bと下型28Cとが、可動盤24上に設けられた支持盤32上に載置されて、可動盤24と一体に昇降せしめられるようになっている。
34は射出機で、36は射出機34における射出シリンダである。
射出機34は、射出シリンダ36の先端の射出ノズルから型締状態にある成形型28にゴム材料を射出し、所定形状に成形型28によって成形せしめる。
尚図3において、38は前方に突き出したテーブルで、このテーブル38に型分解装置40が設けられている。
この型分解装置40は、上固定盤12と下固定盤18との間の成形位置からその前方の型分解位置に取り出され、テーブル38上に位置した下型28Cと中型28Bとを型分解するためのもので分解シリンダ42を有しており、その分解シリンダ42のピストンロッドを上昇させることによって分離部44を上昇させ、これによって下型28Cから中型28Bを上向きに上昇させて、それら下型28Cと中型28Bとを型分解する。
そしてその型分解によって成形後のゴム製品(ゴム成形品)が成形型28から取出可能となる。
尚、上固定盤12と下固定盤18との間の成形位置において可動盤24とともに下降した下型28Cと中型28Bとは、その成形位置の後方に配置したシリンダ式のプッシャー46(図3参照)によって前方のテーブル38上、即ち型分解位置へと押し出される。
図1において、48は上固定盤12と下固定盤18との間の空間の全体を取り囲んで、その内側に外部と遮断された真空チャンバ50を形成する周壁で、この周壁48は、図4(A)に示す前面壁48Aと、図4(B)に示す後面壁48Bと、図1に示す左右一対の側面壁48Cとを有している。
これら前面壁48A,後面壁48B及び側面壁48Cのそれぞれは、図2(ロ)に示すように下固定ボルト52によって下固定盤18に剛固定されている。
詳しくは、下固定盤18には貫通のボルト孔54が、また前面壁48A,後面壁48B及び側面壁48Cのそれぞれには対応する雌ねじ孔56が設けられ、そして下固定ボルト52をボルト孔54に上向きに挿通して、下固定ボルト52の雄ねじ58を雌ねじ孔56にねじ込むことで、前面壁48A,後面壁48B及び一対の側面壁48Cのそれぞれが、下固定盤18に締結固定されている。
一方これら前面壁48A,後面壁48B及び一対の側面壁48Cのそれぞれの上端部は、上固定盤12に対して図2(イ)に示すようにスライド固定ユニット60によって、上方向及び下方向の何れの方向にも所定微小距離スライド可能に固定されている。
このスライド固定ユニット60は、上固定ボルト62と、一対の座板64と、それらによって挟まれた皿ばね66とを有している。
上固定ボルト62は、小径をなす雄ねじ軸部68と、大径の頭部70と、それらの間に位置し且つ中間の径を有する中間軸部72とを有する段付形状のもので、その中間軸部72が前面壁48A,後面壁48B及び側面壁48Cに設けられた貫通のボルト孔74に挿通され、そして雄ねじ軸部68が上固定盤12に設けられた雌ねじ孔76にねじ込まれ、大径の頭部70によってボルト孔74の凹所78に収容された皿ばね66を図中右方向に圧縮方向に弾性変形させている。
ここでボルト孔74と上固定ボルト62、詳しくは中間軸部72との間には、上下方向に間隙が形成されており、従って前面壁48A,後面壁48B及び一対の側面壁48Cは、上固定ボルト62に対して即ち上固定盤12に対して、図中上下方向にその間隙分だけ相対的にスライド移動可能である。
尚前面壁48A,後面壁48B及び側面壁48Cにはシール部材80(図2参照)が保持されており、前面壁48A,後面壁48B及び一対の側面壁48Cは、それぞれ上固定盤12の外周端面に対してシール部材80によるシール状態の下で、皿ばね66による弾性力で型締方向と直交方向に押圧せしめられている。
そしてそのことによって、周壁48と上固定盤12との間が気密状態とされている。
図3に示しているように、この実施形態では真空チャンバ50を真空引きする真空ポンプ(排気手段)100が設けられており、この真空ポンプ100から延び出した真空吸引管102が真空チャンバ50に連通する状態で周壁48に接続されている。
図4に示しているように、前面壁48Aには前面(正面)開口82が設けられており、この前面開口82が前面扉84にて開閉されるようになっている。
ここで前面扉84は、図示を省略する開閉シリンダ等の駆動部によって上下方向にスライド移動する。
尚この前面扉84は、閉状態において図3(ハ)に示すシール部材80によって前面開口82周縁部との間を気密状態とする。
図4(B)に示しているように、後面壁48Bにもまた後面開口86が設けられており、この後面開口86が後面扉88にて開閉されるようになっている。
ここで後面扉88はヒンジ90周りに回動して後面開口86を開閉する。
図5(C)に示しているように、右側の側面壁48Cにもまた側面開口92が設けられていて、この側面開口92が側面扉94にて開閉されるようになっている。
この側面扉94もまたヒンジ90周りに回動して側面開口92を開閉する。
更に図5(D)に示しているように、左側の側面壁48Cにも側面開口96が設けられていて、この側面開口96が側面扉98にて開閉されるようになっている。
この側面扉98もまた、ヒンジ90によって回動可能とされ、その回動によって側面開口96を開閉する。
尚、後面扉88,一対の側面扉94,98もまた閉状態においてシール部材を介し開口周縁部との間を気密状態とする。
この実施形態では、成形型28を型締シリンダ14の加圧力で可動盤24と固定盤12との間に挟み込んで加圧し型締めした状態の下で、且つ前面扉84,後面扉88及び一対の側面扉94,98を閉じた状態の下で、真空ポンプ100により真空チャンバ50を真空引きして、真空チャンバ50を真空状態とし、その状態で射出シリンダ36からゴム材料を成形型28内部のキャビティに射出し、ゴム製品を成形する。
そして所定時間かけて加硫を行った後、成形型28における中型28B及び下型28Cを可動盤24とともに下降させる。
その後で図6に示すように前面扉84を上方にスライドさせて前面開口82を開放し、図3に示すプッシャー46により下型28Cと中型28Bとを前方のテーブル38上に送り出し、そしてテーブル38上に送り出された下型28Cと中型28Bとを型分解装置40により型分解して、加硫されたゴム製品を取り出す。
以上のような本実施形態の真空成形装置10では、上固定盤12と下固定盤18とが強度部材としてのタイロッド20にて連結状態に保たれ、上固定盤12と下固定盤18との間の空間を囲い込んで内側に密閉の真空チャンバ50を形成する周壁48は、型締時において上固定盤12と下固定盤18とに加わる力を受ける必要がないため、かかる周壁48を高強度部材で構成する必要はなく、周壁48は単に空間遮断機能を有するだけで十分で、周壁48に要するコストを低減することができる。
またその周壁48は、これを強度部材で構成して型締時の力を受ける必要がないため、かかる周壁48に対して前面開口82はもとより、後面開口86,一対の側面開口92,96を容易に設けることができる。
本実施形態において、真空チャンバ50を形成する周壁48は型締時の力を受ける必要のないものであるため、周壁48にそれら開口82,86,92,96を設けても、そのことによって型締時の力を受ける力が弱くなってしまうといった問題は生じない。
而して本実施形態によれば側面開口92,96を作業用開口として内部の電気配線コードのメンテナンスや射出によって生じたランナー等を外部に排出するための作業を容易に行えるようになる。
本実施形態の真空成形装置10では、型締時に発生する強い力がタイロッド20にて受けられ、上固定盤12と下固定盤18とがタイロッド20にて連結された状態に維持されるが、このときタイロッド20はその強い力によって若干の伸びを生じ、またこれに伴って上固定盤12,下固定盤18が微小変位するのを避けられない。
このとき、真空チャンバ50を内側に形成する周壁48が非伸縮性且つ上固定盤12及び下固定盤18に対して剛固定されていると周壁48に損傷を生じてしまう。
しかるにこの実施形態では周壁48が上固定盤12に対してスライド可能となしてあるため、強い型締力の下で上固定盤12及び下固定盤18が若干の変位を生じても、その変位を上固定盤12に対する周壁48の相対的なスライド移動によって吸収することができ、周壁48に損傷を生じるのを防ぐことができる。
更にこの実施形態では、周壁48に貫通のボルト孔74を設けて、そのボルト孔74において、周壁48を上固定盤12に対して型締方向と直交方向に弾性押圧する皿ばね66を介して上固定ボルト62により上固定盤12に固定するようにし、またそのボルト孔74を上固定ボルト62との間に間隙を形成するものとなして、その間隙に基づいて型締時に周壁48を上固定盤12に対しスライド可能となしてあるため、簡単な組付構造で周壁48を上固定盤12に対してスライド可能に組み付けておくことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上記実施形態では周壁48を上固定盤12に対してスライド可能となしているが、場合によってこれを下固定盤18に対して、或いは上固定盤12と下固定盤18との何れに対してもスライド可能となしておくこともできるし、また周壁48自体を伸縮機能を有するものとなしておき、その伸縮機能によって型締時の上固定盤12と下固定盤18との微小な変位を吸収するようになすといったことも可能である。
更に上記実施形態は縦型の真空成形装置の例であるが、本発明は横型の真空成形装置に適用し、左右方向に離隔して配置された第1固定盤と第2固定盤との間の空間を周壁で取り囲んで内側に真空チャンバを形成するようになすことも可能である。
また本発明は樹脂製品の成形装置に適用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 真空成形装置
12 上固定盤(第1固定盤)
18 下固定盤(第2固定盤)
20 タイロッド
24 可動盤
28 成形型
34 射出機
48 周壁
50 真空チャンバ
62 上固定ボルト
66 皿ばね
80 シール部材
100 真空ポンプ(排気手段)

Claims (2)

  1. (A)(イ)第1固定盤と、(ロ)該第1固定盤に対して離隔した位置の第2固定盤と、(ハ)それら第1固定盤と第2固定盤との間を進退移動し、前進端で成形型を第1固定盤との間に挟み込む可動盤と、(ニ)該第1固定盤と第2固定盤とを連結する強度部材としてのタイロッドと、(ホ)前記可動盤と該第1固定盤とで前記成形型を挟み込む状態に該可動盤を加圧し型締めする加圧手段とを有する型締装置、及び(B)(ヘ)前記第1固定盤と第2固定盤との間の空間の全体を常時囲い込んで外部から遮断し、該空間を真空チャンバとする周壁と、(ト)該真空チャンバ内部に前記可動盤と成形型とを位置させた状態で該真空チャンバ内部を真空引きする排気手段とを有する真空引装置と、を備え、射出機から成形材料を前記真空チャンバ内の前記成形型に射出して成形するようになしてあり、
    前記周壁は、シール部材によるシール状態の下で前記第1及び第2固定盤に対して固定してあるとともに、前記第1固定盤に対して、前記可動盤の前進方向である型締方向と逆方向にスライド可能としてあって、型締めの力で前記タイロッドの伸びを伴って生じる前記第1固定盤及び第2固定盤の変位を該周壁のスライドによって吸収するか、又は/及び前記第2固定盤に対して前記型締方向にスライド可能としてあって、前記型締めの力で生じる前記第1固定盤及び第2固定盤の変位を該周壁のスライドによって吸収するようになし、
    若しくは該周壁を前記第1固定盤及び第2固定盤の変位の方向に伸縮可能となし、該伸縮によって該変位を吸収するようになしてあることを特徴とする真空成形装置。
  2. 請求項において、前記周壁は貫通のボルト孔を有していて該ボルト孔において、該周壁を前記第1固定盤又は/及び第2固定盤に対して前記型締方向と直交方向に弾性押圧するばねを介して固定ボルトにより該第1固定盤又は/及び第2固定盤に固定されているとともに、前記周壁を該第1固定盤に固定するための前記ボルト孔は、前記固定ボルトとの間に、該周壁が前記型締方向とは逆方向にスライドするのを許容する隙間を成形するものとなしてあるか、又は/及び該周壁を前記第2固定盤に固定するための前記ボルト孔は、前記固定ボルトとの間に、該周壁が前記型締方向にスライドするのを許容する隙間を形成するものとなしてあり、該隙間に基づいて型締時に前記周壁が前記第1固定盤又は/及び第2固定盤に対しスライド可能となしてあることを特徴とする真空成形装置。
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