JP4417969B2 - 射出成形機の型締装置 - Google Patents
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Description
この場合、スペーサブロック204がピストンロッド201上且つ可動盤202の下側空間内にあると、可動盤202を大きく下降させることができない。
このため従来の型締装置にあっては、スペーサブロック204の移動装置208を設け、かかる移動装置208にてスペーサブロック204を、図10の二点鎖線で示すピストンロッド201上の作用位置と、実線で示す非作用位置との間で移動させるようにしている。
しかしながらこの場合、油圧シリンダ210が横方向に大きく突出した状態となって、型締装置が大型化してしまう原因となる。
またスペーサブロック204を非作用位置に位置させたときに、ピストン200に対して偏荷重が作用し、このことが型締シリンダ214における油漏れの原因となる問題があった。
尚、下記特許文献1には型厚調整モータにて型厚調整ナットを回転させることにより、リンクハウジングの位置を移動させ、成形金型の厚みの変化に対応するようになしたものが開示されている。
しかしながらこの特許文献1に開示のものは本発明とは構成の異なったものであり、本発明とは別異のものである。
従って本発明の型締装置において、型締シリンダの所要ストロークは小さくて済み、それ故本発明によれば型締シリンダを小型化し得て、所要の作動油量も少なくすることができる。
かかる本発明の型締装置は、縦型の縦型装置はもとより、横型の型締装置にも容易に適用できる特徴を有する。
このようにすれば、連結軸を全周に亘ってチャックにて把持することができ、チャックによる把持力、ひいては型締シリンダから連結軸への加圧力の伝達を良好になすことができる。
チャックの内面の凸部と連結軸の外周面の凸部とが丁度当る位置でチャックを閉動作させてしまうと、連結軸の凹凸形状とチャックの凸凹形状とが良好に噛み合わなくなってしまう。
しかるにこの請求項4によれば、チャックを閉動作させたときに確実に連結軸の外周面の凹凸形状とチャック内面の凸凹形状とを噛み合せることができる。
図1において、10は本実施形態の横型の射出成形機の型締装置で、12はその主要素をなす型締フレームとしてのC型フレームである。
ここでC型フレーム12は、型締方向である左右方向に互いに対向する、上下方向の一対の受面14,14を開口部に備えている。
この一対の受面14と14との間には型締シリンダ16,固定盤18,可動盤20が配置されている。
後述の成形金型32のキャビティ内への成形材料の充填は、この挿入孔42内に挿入されたノズル40からの成形材料の射出によって行われる。
尚、図2において44は成形材料の注入口を表わしている。
可動盤20には、これを型締直前の前進位置と、その前進位置から固定盤18とは反対方向に大きく離れた後退位置との間で可動盤20を大ストロークで前進及び後退させる進退移動シリンダ(進退移動装置)26がプレート24を介して連結されている。
型締めは型締シリンダ16によって行われる。
ここで可動盤20及びプレート24は支持ロッド28に摺動可能に嵌合されて、支持ロッド28により下側から支持されている。
尚、32は可動盤20と固定盤18との間に挟まれ、型締状態で製品を成形する成形金型である。
テンションロッド48の各端部は、これらナット52の締付けにより各アーム46に締結され固定されている。
従ってテンションロッド48は、各ナット52の雄ねじ部50への螺合位置を変えることによって、アーム46に対する結合位置を軸方向に調節可能である。
また一対のC型フレーム12は、図3に示しているようにそれぞれ連結フレーム54にて互いに連結されている。
そしてこのピストン60からピストンロッド62がシリンダ本体56外部に突き出している。
ここでピストン60及びピストンロッド62は何れも中空形状をなしており、それらピストン60及びピストンロッド62が全体として略円筒形状をなしている。
この連結軸64の外周面は、断面形状が概略鋸歯形状をなす凹凸形状とされている。図中65はその凹凸形状部を表わしている。
図5(B)に、この凹凸形状部65の詳細が示してある。
ここで各凸部66は先端側に向って幅が細くなる山形状をなしており、且つ図中下側の面が軸直角方向の面とされ、上側の面が軸直角方向に対し傾斜した傾斜面とされている。
この連結軸64の先端部は、円筒状のブッシュ70を介してピストンロッド62内部に摺動可能に嵌入している。
図4にこのチャック装置72の構成が詳しく示してある。
図示のようにチャック装置72は、連結軸64を外周面で把持するチャック76を有している。
チャック76は、円形内面を有するブロック状の筒体を軸直角方向に2分割した形態のもので、各チャック片76-1,76-1の内面の形状が、連結軸64の凹凸形状に対応した凸凹形状とされている。
図4中78はその凸凹形状部を表わしている。
図5(B)に、この凸凹形状部78の凸凹形状が具体的に示してある。
ここで環状の凸部80は先端に向って幅が小となる山形状をなしており、且つ図中上側即ち可動盤20側の面が軸直角方向の面とされ、図中下側即ち可動盤20に対し遠い側の面が軸直角方向に対し傾斜した傾斜面とされている。
駆動シリンダ86におけるシリンダ本体は、それぞれ背後に配置された固定プレート88に固定され、それらにより保持されている。
これら一対の固定プレート88はロッド90にて互いに連結されており、そしてロッド90に対して各チャック片76-1が摺動可能に嵌合され、それらチャック片76-1がロッド90の案内作用で図4中左右方向に開閉駆動されるようになっている。
尚、図5(A)において92は、一対の固定プレート88に当接し、駆動シリンダ86及び一対のチャック片76-1の位置が連結軸64の軸直角方向にずれるのを防止するストッパである。
この検出センサ94は、発光部94Aと受光部94Bとを有していて、それらが連結軸64を間にして互いに対向する状態に設けられている。
この検出センサ94は発光部94Aから光を発光し、受光部94Bでこれを受光する。
従ってこの検出センサは、発光部94Aと受光部94Bとの間に連結軸64の凸部66が位置することによって、光が遮られることによって、凸部66が発光部94Aと受光部94Bとの間に位置していることを検出する。即ち連結軸64の軸方向位置を検出する。
従って検出センサ94が連結軸64の凸部66を検出した状態の下でチャック76を閉動作することで、チャック76の内面の凸凹形状が連結軸64の外周面の凹凸形状と噛み合う状態となる。
図7は、可動盤20が型締直前の前進位置から大きく後退した状態、即ち成形金型32を開いた状態を表している。
この状態で進退移動シリンダ26を作動させて、図8に示すようにピストンロッド96を大きく突き出すと、これにより可動盤20が固定盤18に向けて大きなストロークで前進移動する。
この状態でチャック装置72におけるチャック76を、一対の駆動シリンダ86にて閉動作させると、ここにおいてチャック76の内面の凸凹形状と連結軸64の外周面の凹凸形状とが噛み合った状態となり、ここにおいて可動盤20側の連結軸64と、型締シリンダ16とが連結された状態となる。
その状態で、図2の射出シリンダ38から成形材料が成形金型32内部に射出されることで、成形金型32内部で成形材料が成形される。
またこの実施形態の型締装置10では、チャック76と連結軸64とが凹凸形状で噛み合う構造となしてあるため、型締シリンダ16からの加圧力を連結軸64を介して良好に可動盤20に伝達することができる。
16 型締シリンダ
18 固定盤
20 可動盤
26 進退移動シリンダ(進退移動装置)
32 成形金型
60 ピストン
64 連結軸
65 凹凸形状部
66,80 凸部
68 82 凹部
72 チャック装置
76 チャック
78 凸凹形状部
86 駆動シリンダ(駆動機構)
Claims (4)
- 型締シリンダと、固定盤と、それら型締シリンダと固定盤との間に型締方向に移動可能に配置された可動盤と、を有し、該型締シリンダにて該可動盤を該固定盤に向けて加圧し、それら可動盤と固定盤との間に挟んだ成形金型を該型締シリンダの加圧力で型締めする射出成形機の型締装置において
前記可動盤と型締シリンダとを切り離し構造として、該可動盤を型締直前の前進位置と該前進位置から前記固定盤とは反対方向に離れた後退位置との間で、前記型締シリンダよりも大きなストロークで進退移動させる進退移動装置を設けるとともに、
前記可動盤には、前記型締シリンダの側に向って突出した、外周面の形状が周方向に延びる環状の凸部と凹部とを軸方向に交互に有する凹凸形状をなす連結軸を固定する一方、前記型締シリンダには、該連結軸の外周面に対して軸直角方向に対向する内面が該連結軸の前記凹凸形状に対応した形状の凸凹形状とされ、軸直角方向に開閉して閉状態で該連結軸を把持するチャック、及び該チャックを開閉駆動する駆動機構を備えたチャック装置を該型締シリンダのピストンと一体に移動する状態に設け、
前記チャックの閉動作で前記型締シリンダと前記可動盤とを連結状態として、該型締シリンダによる加圧力を該可動盤に作用させるようにし、該チャックの開動作でそれら型締シリンダと可動盤との連結を解除するようになしてあり、
且つ前記連結軸における前記凹凸形状をなす部分は、前記チャックにおける該連結軸の軸方向の幅よりも長く形成してあって、該連結軸に対する該チャックの把持位置が該軸方向に変更可能となしてあることを特徴とする射出成形機の型締装置。 - 請求項1において、前記型締シリンダのシリンダ本体が底のない筒形状をなしており、前記連結軸が該シリンダ本体を軸方向に突抜け可能な長さで形成してあることを特徴とする射出成形機の型締装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記チャックは、円形の内面を有する筒体を軸直角方向に2分割した形態のものとなしてあることを特徴とする射出成形機の型締装置。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記チャック装置は、前記連結軸の外周面の凸部又は凹部を検出する検出センサを備えており、該連結軸の外周面の凹凸形状と前記チャックの凸凹形状とが噛み合う位置に該連結軸が位置したときに、前記チャックを閉動作させるものとなしてあることを特徴とする射出成形機の型締装置。
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