JP4791890B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁場の中の被検体から放射される磁気共鳴信号に基づいて前記被検体に関する画像を得る磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング(MRI)において、傾斜磁場の空間的な直線性は、被検体における空間的な位置関係を画像において再現する上で極めて重要な要素である。一般的な電磁気学の解法では無限長のモデルを仮定できるが、現実の静磁場、傾斜磁場およびRF励起磁場の空間範囲については人体を撮影する有効視野に対しても有限長で妥協せざるを得ない。このため、各磁場の中心部はともかくも、周辺部では静磁場またはRF励起磁場の空間的な均一性や、傾斜磁場の直線性が劣化する。
上記したように、静磁場およびRF励起磁場の空間的な均一性、あるいは傾斜磁場の空間的な直線性については、有限長で撮影する限りは一定の制約がある。従来技術ではこれらを総合して有効視野範囲(有効FOV)として表し、おおむね50cm程度以内については画像化可能であること、できるだけ磁石中心での画像化が画質向上のためには望ましいことをマニュアルやオペレータ教育などで強調する程度であった。
このため、確実に良好な画像を得ようとするオペレータは一般に、撮影領域が有効FOVに確実に納まるように小さめの撮影領域を設定することになる。つまり、実際に良好な撮影が可能である領域の一部のみが撮影に利用されることになり、効率が悪い。オペレータが、有効FOVよりも大きな領域まで良好に撮影が可能であることを見越して撮影領域を大きく設定した場合には、その撮影領域が実際に良好な撮影が可能である領域からはみ出してしまう恐れがあり、この場合には画質が劣化してしまう。
近年、患者さんの心理的な圧迫感を低減するために、ガントリは寝台方向に短軸化される傾向にあり、静磁場およびRF励起磁場の空間的な均一性が劣化している。またEPI(echo planar imaging)やSSFP(steady state free precession)系のシーケンスで高いSR(slew rate)が要求されることと、傾斜磁場のスイッチングにより発生するdB/dt(磁場強度時間変化率)に由来する磁気刺激を低減することとを両立するために、傾斜磁場コイルが非線形設計されることが多くなっており、傾斜磁場の空間的な直線性はますます劣化する傾向にある。なお磁気刺激とは、傾斜磁場のスイッチングにより発生する傾斜磁場の立ち上がりの磁束変化に伴う電流がパルス状になり神経に流れてしびれを生じさせることを言う。
特開平5−137707号公報
このように、良好な撮影を行うことができる領域が限られるため、この領域を有効に使うことが効率的な撮影のために重要であるが、そのように撮影領域を適切に設定することは困難であった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、磁場の影響により画質が劣化する恐れのある領域をオペレータに確実に認識させることができる磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
以上の目的を達成するために本発明は、磁場を発生する発生手段と、前記磁場の中の被検体から放射される磁気共鳴信号に基づいて前記被検体に関する画像を再構成する再構成手段と、前記発生手段が前記磁場を発生する精度に基づいて前記画像に生じる画質の劣化度合いの分布を推定する推定手段と、前記分布を前記画像上で表す表示用画像を生成する生成手段とを備えて磁気共鳴イメージング装置を構成した。
本発明によれば、磁場の影響により画質が劣化する恐れのある領域をオペレータに確実に認識させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態につき説明する。
図1は本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)の構成を示す図である。この図1に示すMRI装置は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝台4、寝台制御部5、送信RFコイル6、送信部7、受信RFコイル8、受信部9および計算機システム10を具備する。
静磁場磁石1は、中空の円筒形をなし、内部の空間に一様な静磁場を発生する。この静磁場磁石1としては、例えば永久磁石、超伝導磁石等が使用される。
傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形をなし、静磁場磁石1の内側に配置される。傾斜磁場コイル2は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3種類のコイルが組み合わされている。傾斜磁場コイル2は、上記の3つのコイルが傾斜磁場電源3から個別に電流供給を受けて、磁場強度がX,Y,Zの各軸に沿って変化する傾斜磁場を発生する。なお、Z軸方向は、例えば静磁場と同方向とする。X,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Geおよびリードアウト用傾斜磁場Grにそれぞれ対応する。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の周波数を変化させるために利用される。
被検体Pは、寝台4の天板41に載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮像口)内に挿入される。寝台4の天板41は寝台制御部5により駆動され、その長手方向および上下方向に移動する。通常、この長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように寝台4が設置される。
送信RFコイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。送信RFコイル6は、送信部7から高周波パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。
送信部7は、発振部、位相選択部、周波数変換部、振幅変調部、高周波電力増幅部などを内蔵する。発振部は、静磁場中における対象原子核に固有の共鳴周波数の高周波信号を発生する。位相選択部は、上記高周波信号の位相を選択する。周波数変換部は、位相選択部から出力された高周波信号の周波数を変換する。振幅変調部は、周波数変調部から出力された高周波信号の振幅を例えばシンク関数に従って変調する。高周波電力増幅部は、振幅変調部から出力された高周波信号を増幅する。そしてこれらの各部の動作の結果として送信部7は、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを送信RFコイル6に送信する。
受信RFコイル8は、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。受信RFコイル8は、上記の高周波磁場の影響により被検体から放射される磁気共鳴信号を受信する。受信RFコイル8からの出信号は、受信部9に入力される。
受信部9は、受信RFコイル8からの出力信号に基づいて磁気共鳴信号データを生成する。
計算機システム10は、インタフェース部101、データ収集部102、再構成部103、記憶部104、表示部105、入力部106および制御部107を有している。
インタフェース部101には、傾斜磁場電源3、寝台制御部5、送信部7、受信RFコイル8および受信部9等が接続される。インタフェース部101は、これらの接続された各部と計算機システム10との間で授受される信号の入出力を行う。
データ収集部102は、受信部9から出力されるデジタル信号をインタフェース部101を介して収集する。データ収集部102は、収集したデジタル信号、すなわち磁気共鳴信号データを、記憶部104に格納する。
再構成部103は、記憶部104に記憶された磁気共鳴信号データに対して、後処理、すなわちフーリエ変換等の再構成を実行し、被検体P内の所望核スピンのスペクトラムデータあるいは画像データを求める。再構成部103は、記憶部104に記憶された歪みテーブルを参照して、画像を再構成した領域についての傾斜磁場の歪みの様子を反映したマスクデータを生成する。
記憶部104は、磁気共鳴信号データと、スペクトラムデータあるいは画像データとを、患者毎に記憶する。また記憶部104は、上記の歪みテーブルを記憶する。歪みテーブルは、傾斜磁場が形成される空間内の多数の位置に関連付けてずれ量を記述することで、傾斜磁場コイル2によって実際に発生される傾斜磁場の理想的な傾斜磁場に対する歪みを表したデータテーブルである。ずれ量はX,Y,Zの各軸方向についてのずれ量dx,dy,dzとして表される。ずれ量dx,dy,dzは、位置P(X1,Y1,Z1)に関して傾斜磁場コイル2によって実際に形成された磁場をBa、理想的な傾斜磁場にて磁場Baが示す位置を位置P(X2,Y2,Z2)とした場合に、X1,Y1,Z1に対するX2,Y2,Z2のそれぞれのずれ量である。なお理想的な傾斜磁場とは、再構成部103が再構成を実行する際に考慮する線形的な傾斜磁場である。
表示部105は、スペクトラムデータあるいは画像データ等の各種の情報を制御部107の制御の下に表示する。表示部105としては、液晶表示器などの表示デバイスを利用可能である。
入力部106は、オペレータからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力部106としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に利用可能である。
制御部107は、図示していないCPUやメモリ等を有しており、本実施形態のMRI装置を総括的に制御する。制御部107は、MRI装置における周知の機能を実現するための制御機能の他に、次のような各種の機能を持つ。この機能の1つは、ずれ量の許容量のオペレータによる指定を入力部106を介して取り込む。前記機能の1つは、再構成部103で求められた画像データおよびマスクデータを利用するとともに、上記の取り込んだ許容量を考慮して表示用データを生成する。
図2は歪みテーブルの一例を示す図である。この例では、傾斜磁場が形成される空間内の中央を位置P(0,0,0)と置き、位置P(0,0,0)から位置P(32,32,32)までの各位置についてのずれ量を記述してある。なお320mm3の領域をX,Y,Zの各軸とも10mmの間隔で区切って32までの座標値を定めている。ずれ量dx,dy,dzは、X,Y,Zの各軸についてのずれ量をmm単位で表す。例えば位置P(32,0,0)について歪みテーブルは、ずれ量dx,dy,dzはそれぞれ0.3,0,0であることを示す。これは、位置P(32,0,0)に関して傾斜磁場コイル2によって形成される磁場が、理想的な傾斜磁場において位置P(32.3,0,0)を示す磁場に相当することを表す。なお、歪みテーブルに記述される座標値の範囲は任意であって良い。すなわち、座標値は、負の値で示されたり、あるいは正の値と負の値とが混在していても良いし、座標値が表す領域が320mm3よりも小さくても、あるいは大きくても良いし、1つの座標値の変化に相当する間隔が10mmより小さくても、あるいは大きくても良い。
次に以上のように構成されたMRI装置の動作について説明する。
被検体Pを撮像するための動作は、従来よりあるMRI装置と同様で良いので、ここではその詳細な説明は省略する。
さて再構成部103は、画像を再構成するのとは別に、マスクデータを次のようにして生成する。
再構成部103は、撮像した領域に含まれる位置に関するずれ量を歪みテーブルから取得する。なお、後述する補間に必要であるならば、再構成部103は撮像した領域の周囲の位置に関するずれ量を歪みテーブルから取得する。そして再構成部103は、取得した各位置のずれ量に基づいて、再構成画像を構成する各画素のそれぞれに相当する位置のずれ量(以下、ピクセル歪みと称する)を算出する。このピクセル歪みを算出するに当たって、画素に相当する位置のずれ量が取得できていないならば、取得してあるずれ量に基づいて適切な補間を行って、各画像に相当する位置のずれ量を求める。補間には例えば、キュービックスプライン法などの周知の方法を適用できる。なお、歪みテーブルには、X,Y,Zのいずれについても正方向についての領域に関する情報しか記述されていない。すなわち歪みテーブルには、傾斜磁場コイル2が形成する傾斜磁場の1/8の領域に関する情報のみが記述されている。しかし、他の領域内の各位置に関するずれ量は、歪みテーブルに記述された各位置のうちで位置P(0,0,0)を挟んで対向する位置のずれ量に対象であるため、歪みテーブルの情報に基づいて求めることができる。
ここではピクセル歪みはベクトル量であるので、再構成部103はこれをスカラー量に展開する。これにより再構成部103は、再構成画像を構成する各画素のそれぞれに相当する位置についてのずれ量を1つのスカラー量でそれぞれ表したマップデータを得る。そして再構成部103は、このマップデータに対し、許容量を閾値とした二値化処理を施してマスクデータを生成する。
許容量は、デフォルト値であっても良いし、事前に、あるいは撮影の度にオペレータにより指定された値としても良い。許容量の値がオペレータにより指定される場合には、オペレータが入力部106を操作して入力する値を制御部107が取り込んで、これを例えば記憶部104に書き込んでおく。なお制御部107は、オペレータにより指定される数値を取り込むようにしても良いし、撮影部位や撮影モードなどのような撮影条件が指定された場合に、指定された撮影条件に応じた許容量が指定されたものとして扱うようにしても良い。許容量は、例えば1mm〜10mmの範囲とすることが考えられる。
図3は許容量の指定を制御部107が取り込むためのGUI(graphical user interface)の一例を示す図である。このGUIには、スライダ21を配置している。このスライダ21がオペレータ操作によりスライドされたことに応じて、制御部107はスライド後のスライダ21の位置に応じた値を許容量として取り込む。
図4はマスクデータの一例を画像として示す図である。ずれ量が許容量以上である領域を黒で示している。
制御部107は、再構成された画像データにマスクデータを合成することによって、表示用データを生成する。このときに画像データをマスクデータによってマスクするように合成することにより、例えば図5に示すような画像を表す表示用データが生成できる。また、画像データが表す各画素の輝度をn%、マスクデータが表す各画素の輝度を(100−n)%とするように各画素の画素値を調整した上で、両データの同一画素の画素値どうしを加算することによって、例えば図6,図7に示すような画像を表す表示用データが生成できる。なお図6はnを「70」とした場合であり、図7はnを「50」とした場合である。いずれの場合でも、ずれ量が許容量未満である領域の画素の輝度は100%になる。ずれ量が許容量以上である領域の画素の輝度は、n%に低減される。なお図6乃至図7では、画像データおよびマスクデータが表す情報の他に、撮影条件などを表す文字情報も重畳表示するものとしている。
上記のnの値は、デフォルト値であっても良いし、事前に、あるいは撮影の度にオペレータにより指定された値としても良い。nの値がオペレータにより指定される場合には、オペレータが入力部106を操作して入力する値を制御部107が取り込んで、これを例えば記憶部104に書き込んでおく。例えば、図3に示すGUIには、スライダ22を配置している。このスライダ22がオペレータ操作によりスライドされたことに応じて、制御部107はスライド後のスライダ22の位置に応じた値をnの値として取り込む。
表示用データが示す上記のような画像は、制御部107の制御の下に表示部105にて表示される。
かくして本実施形態によれば、傾斜磁場の歪みの影響により再構成画像に劣化が生じる領域と生じない領域との境界がヘアライン状に表示されるので、上記の両領域をオペレータが容易に見分けることが可能となる。撮影条件や撮影断面の設定を行うための画像を上記のような画像とすれば、オペレータは撮影条件や撮影断面の設定を、画質が劣化する範囲を避けて効率的に、かつ容易に設定することが可能となる。特に図6や図7に示すような画像の場合には、画質が劣化する領域についてもその画質の劣化の様子をオペレータが直接的に確認することが可能であるから、図5に示すような画像に比べてオペレータは撮影条件や撮影断面の設定に関する情報をより多く得ることが可能であり、より適正な設定が行える。
また本実施形態によれば、許容量を変更することが可能であるから、撮影の目的に応じた有益な画像を表示することができる。例えば、頭部の精密な構造を描出するためには、基本的にはあらゆる均一性の高いシステムの装置中心付近での撮影が優先される。この際には許容量を1mmとすることによって、画質がほとんど劣化しない領域を確実に認識することができ、確実な位置決めが行える。一方、精度をあまり要求しない腹部画像などでは許容量を3〜4mmに設定することにより、オペレータは上記の頭部の撮影の場合よりも広い領域内で位置決めを行うことが可能となる。
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
ずれ量が許容量以上である領域については、輝度を変化させる他に、表示パラメータ種や表示色を変化させるなどして、ずれ量が許容量未満である領域と画像を異ならせるようにしても良いし、境界線のみを重畳しても良い。
ずれ量が許容量以上である領域についての輝度などの変化を、ずれ量が許容量未満である領域との境界から離れるに従い変化させることにより、グラデーション表示しても良い。
ずれ量が許容量以上である領域での位置決めを禁止しても良い。
前記実施形態では、傾斜磁場のずれ量を画質の劣化の指標としてそのまま利用している。しかしながら、傾斜磁場のずれ量に基づいて画質の劣化度合いを表す別の量を求めて、これに基づいて上記のような表示用データを生成するようにしても良い。あるいは、静磁場の空間分布やRF励起磁場の空間分布における不均一度を画質の劣化の指標として利用することもできる。静磁場の空間分布の場合、磁石の据え付けの際に球面データとして静磁場の均一性情報を取得し、それをルジャンドル球面関数に展開し、さらに級数展開により各座標点の磁場不均一度を算出できる。もしくはX,Y,Zの座標テーブルを用意し、位置ごとの磁場不均一度を格納しておき、再構成された画像上の各点での磁場不均一度を算出することもできる。RF励起磁場の空間分布の場合、全身用コイルに関しては、設計時に把握しているRF励起磁場の均一性データを基本に、据え付け時のファントムによる補正項を取り入れてキャリブレーションを行うことによって磁場不均一度を求めることができる。
傾斜磁場のずれ量、静磁場の空間分布の磁場不均一度およびRF励起磁場の不均一度のうちの少なくとも2つを考慮して画質の劣化の度合いを求めるようにしても良い。この場合には例えば、頭部の精密な構造を描出するためには、静磁場の不均一性やRFの不均一性が表面化しない範囲での画像化なので、傾斜磁場の線形性だけを制約するようにすることが考えられる。一方、精度をあまり要求しない腹部画像などでは、傾斜磁場の線形性と静磁場の不均一性の重ね合わせで位置精度の保証を行い、RF励起磁場の不均一性の影響は信号強度やコントラストに影響を与えるので大まかなガイドラインとして画像に影響を与え始める領域を示せばよい。
例えば、上述の実施形態では、画質の劣化度合いの分布を示す位置決め画像上を生成・表示する例を説明したが、MRI装置により撮像されたMR信号に基づいて再構成される診断画像を、画質の劣化度合いの分布を示すように生成・表示しても良い。
また上述の実施形態では、MRI装置の例を挙げて説明したが、例えば他の医用画像診断装置に適用しても良い。例えば、X線CT装置において、コーン角を忠実に再現したコーンビーム再構成が行われるシステムがあるが、撮影される物体のFOVの大きさにより、z軸方向の再構成できる範囲が制限され、制限外では画質が劣化する。このようなシステムに本発明の概念を適用しても良い。すなわちコーンビーム再構成機能を有するX線CT装置に、画質の劣化度合いの分布を示す情報を含む位置決め画像(スカウト画像)を生成・表示しても良い。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)の構成を示す図。 歪みテーブルの一例。 許容量の指定を図1中の制御部107が取り込むためのGUI(graphical user interface)の一例を示す図。 マスクデータの一例を画像として示す図。 表示用データが表す画像の一例を示す図。 表示用データが表す画像の一例を示す図。 表示用データが表す画像の一例を示す図。
符号の説明
1…静磁場磁石、2…傾斜磁場コイル、3…傾斜磁場電源、4…寝台、5…寝台制御部、6…送信RFコイル、7…送信部、8…受信RFコイル、9…受信部、10…計算機システム、101…インタフェース部、102…データ収集部、103…再構成部、104…記憶部、105…表示部、106…入力部、107…制御部。

Claims (4)

  1. 磁場を発生する発生手段と、
    前記磁場の中の被検体から放射される磁気共鳴信号に基づいて前記被検体に関する画像を再構成する再構成手段と、
    前記発生手段が前記磁場を発生する精度に基づいて前記画像に生じる画質の劣化度合いの分布を推定する推定手段と、
    前記劣化度合いの分布を前記画像上で表す表示用画像を生成する生成手段とを具備したことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記推定手段は、前記磁場に含まれる傾斜磁場の歪みの分布に基づいて前記劣化度合いの分布を推定することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記生成手段は、前記再構成手段により診断用の撮影位置の決定のために生成される画像上に前記劣化度合いの分布を表すように前記表示用画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記生成手段は、前記再構成手段により再構成された画像の明度および彩度の少なくともいずれか一方を前記劣化度合いの分布に応じて部分的に変化させて前記表示画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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