JP5433134B2 - 磁気共鳴イメージング装置および静磁場の補正方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および静磁場の補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)および静磁場の補正方法に関するもので、特に、患者に起因して生じる静磁場不均一性を調整する技術に関する。
従来のMRI装置では、患者毎に変わる静磁の均一性を調整するために、シミングが行われている。シミングは通常、静磁場の影響を反映したデータを取得し、それを基に静磁場の補正量を計算する。そして、補正量に応じた電流値を決定し、その値の電流を補正コイルに流すことで静磁場の均一性を補正する。
静磁場の影響を反映したデータの収集は、典型的には、患者を十分に含む程度の大きな領域を対象として行う。しかしこの場合、診断対象外の領域に関するデータも含まれる。診断対象外の領域の静磁場分布が診断対象領域の静磁場分布と大きく異なった場合には、適切な補正量を計算することができない場合が生じる。例えば、心臓部分と胸壁部分では、静磁場の状態が大きく異なることが多いため、これらのデータが混入した状態では、計算される補正量に誤差を生じ、最適な磁場調整ができない場合が生じる。
そこで、診断対象領域の周りに限定して設定されるregion of interest(ROI)の内側のみから収集したデータに基づいて補正量を計算する方法が提案された。この方法は、局所シミングと呼ばれる。しかしながら、診断対象領域についてのデータを正しく収集するためには、診断対象領域の周囲までも含めた領域をROIとする必要があるため、ROIは診断対象領域よりも十分に大きくせざるを得ない。このため、ROIには診断対象とする領域以外のデータも含まれ、やはり適切な補正量を計算することができない場合が生じる。
なお、診断対象領域の位置または大きさに応じて静磁場を調整する技術も提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特許第3237964号公報
以上のように従来は、適切な補正量を算出することが困難であり、診断対象領域の静磁場を適正に補正することができないという不具合があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、診断対象領域の静磁場を適正に補正することにある。
本発明の第1の態様による磁気共鳴イメージング装置は、被検体に関するイメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における磁気共鳴信号を収集する収集手段と、前記収集手段により収集された前記磁気共鳴信号のうち、前記着目領域の一部のみであるとともに前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記着目領域に内接する領域としての特定領域についての磁気共鳴信号に基づいて、前記静磁場の不均一を補正するための補正磁場を発生する補正磁場発生手段とを備える。
本発明の第2の態様による磁気共鳴イメージング装置は、静磁場の磁場不均一性を補正するために設けられるシムコイルと、イメージを得ようとする領域を含んだ3次元領域を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された3次元領域における前記静磁場の磁場分布を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された前記磁場分布のうち、前記3次元領域に包含され、かつ前記3次元領域の一部のみであるとともに前記3次元領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記3次元領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布に従って、前記静磁場の磁場不均一性を補正するために前記シムコイルに流すべき電流値を算出する算出手段とを備える。
本発明の第3の態様による磁気共鳴イメージング装置は、イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における静磁場の磁場分布を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された前記磁場分布のうち、前記着目領域の一部のみであるとともに前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記着目領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された磁場分布に従って、前記静磁場の均一性を高めるためのシミングを行うシミング手段とを備える。
本発明の第4の態様による補正方法は、イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における磁気共鳴信号を収集し、収集された前記磁気共鳴信号のうち、前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記着目領域に内接する領域としての特定領域についての磁気共鳴信号に基づいて、前記静磁場の不均一を補正するための補正磁場を発生する。
本発明の第5の態様による補正方法は、イメージを得ようとする領域を含んだ3次元領域を設定し、設定された前記3次元領域における前記静磁場の磁場分布を計測し、計測された前記磁場分布のうち、前記3次元領域に包含され、かつ前記3次元領域の一部のみであるとともに前記3次元領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記3次元領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布に従って、前記静磁場の磁場不均一性を補正するために前記シムコイルに流すべき電流値を算出する。
本発明の第6の態様による補正方法は、イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における静磁場の磁場分布を計測し、計測された前記磁場分布のうち、前記着目領域の一部のみであるとともに前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記着目領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布を抽出し、抽出された前記球領域内または前記楕円領域内の磁場分布に従って、前記静磁場の均一性を高めるためのシミングを行う。
本発明によれば、診断対象領域の静磁場を適正に補正できる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係るMRI装置の構成を示す図である。このMRI装置は、静磁場磁石ユニット1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝台4、寝台制御部5、送信用RFコイル6、送信部7、受信用RFコイル8、受信部9および計算機システム10を具備する。
静磁場磁石ユニット1は、中空の円筒形をなし、内部の空間に一様な静磁場を発生する。この静磁場磁石ユニット1は、静磁場磁石11と補正コイル12とを含む。静磁場磁石11は、例えば永久磁石または超伝導磁石等が使用される。補正コイル12は、複数のコイルが組み合わされている。補正コイル12は、静磁場磁石11が発生する静磁場の均一性を補正するための補正磁場を発生する。
傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形をなし、静磁場磁石ユニット1の内側に配置される。傾斜磁場コイル2は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされている。傾斜磁場コイル2は、上記の3つのコイルが傾斜磁場電源3から個別に電流供給を受けて、磁場強度がX,Y,Zの各軸に沿って変化する傾斜磁場を発生する。なお、Z軸方向は、例えば静磁場と同方向とする。X,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Geおよびリードアウト用傾斜磁場Grのそれぞれとして任意に使用される。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮影断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の周波数を変化させるために利用される。
被検体200は、寝台4が有する天板41に載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮影口)内に挿入される。天板41は寝台制御部5により駆動され、その長手方向および上下方向に移動する。通常、この長手方向が静磁場磁石ユニット1の中心軸と平行になるように寝台4が設置される。
送信用RFコイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。送信用RFコイル6は、送信部7から高周波パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。
送信部7は、発振部、位相選択部、周波数変換部、振幅変調部、高周波電力増幅部などを内蔵する。発振部は、静磁場中における対象原子核に固有の共鳴周波数の高周波信号を発生する。位相選択部は、上記高周波信号の位相を選択する。周波数変換部は、位相選択部から出力された高周波信号の周波数を変換する。振幅変調部は、周波数変調部から出力された高周波信号の振幅を例えばシンク関数に従って変調する。高周波電力増幅部は、振幅変調部から出力された高周波信号を増幅する。そしてこれらの各部の動作の結果として送信部7は、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを送信用RFコイル6に送信する。
受信用RFコイル8は、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。受信用RFコイル8は、上記の高周波磁場の影響により被検体から放射される磁気共鳴信号を受信する。受信用RFコイル8からの出力信号は、受信部9に入力される。
受信部9は、受信用RFコイル8からの出力信号に基づいて磁気共鳴信号データを生成する。
計算機システム10は、インタフェース部101、データ収集部102、再構成部103、記憶部104、表示部105、入力部106および主制御部107を有している。
インタフェース部101には、傾斜磁場電源3、寝台制御部5、送信部7、受信用RFコイル8および受信部9等が接続される。インタフェース部101は、これらの接続された各部と計算機システム10との間で授受される信号の入出力を行う。
データ収集部102は、受信部9から出力されるデジタル信号をインタフェース部101を介して収集する。データ収集部102は、収集したデジタル信号、すなわち磁気共鳴信号データを、記憶部104に格納する。データ収集部102は、静磁場の補正量を算出するためのデータを収集するべきときには、主制御部107の制御の下に、ROIの内側に関する磁気共鳴信号データを収集する。かくして、データ収集部102は、主制御部107とともに収集手段を構成する。
再構成部103は、記憶部104に記憶された磁気共鳴信号データに対して、後処理、すなわちフーリエ変換等の再構成を実行し、被検体200内の所望核スピンのスペクトラムデータあるいは画像データを求める。
記憶部104は、磁気共鳴信号データと、スペクトラムデータあるいは画像データとを、患者毎に記憶する。
表示部105は、スペクトラムデータあるいは画像データ等の各種の情報を主制御部107の制御の下に表示する。表示部105としては、液晶表示器などの表示デバイスを利用可能である。
入力部106は、オペレータからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力部106としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に備える。
主制御部107は、図示していないCPUやメモリ等を有しており、本実施形態のMRI装置を総括的に制御する。また主制御部107は、MRI装置における周知の動作を制御する機能に加えて、この実施形態に特有の次のような機能を備える。上記の機能の1つは、ROIに関して収集された磁気共鳴信号データから、このROIの一部のみに定められる特定領域についての静磁場の強度分布を反映したデータを抽出する。上記の機能の1つは、上記の抽出したデータに基づいて、静磁場の不均一を補正するための補正量を計算する。上記の機能の1つは、上記の補正量に応じた補正磁場を発生するように補正コイルを制御する。上記の機能のもう1つは、特定領域を定めるための情報を入力部106を利用して入力する。
次に以上のように構成されたMRI装置の動作について説明する。
このMRI装置において診断用のイメージを得るための動作は、従来より知られている動作と同一であって良い。診断用のイメージを得る際には、補正コイル12により発生する補正磁場によって、静磁場磁石11が発生する静磁場の不均一性を補正する。そこで、主制御部107は、診断用のイメージを得るための動作を行うのに先立って、補正量を以下のようにして求める。なお補正量は、静磁場磁石11が発生する静磁場の強度分布の不均一性を補正するための補正磁場の強度である。
図2は補正量を算出するための主制御部107の処理手順を示すフローチャートである。
ステップSa1において主制御部107は、静磁場磁石11が発生する静磁場の強度分布を反映した磁気共鳴信号データを収集するように各部を動作させる。このときの収集の範囲は、予め定められたROIの範囲内である。ROIは、MRI装置に固定的に設定されたものでも良いし、ユーザによって任意に設定されたものであっても良い。ROIは、少なくとも診断用のイメージを得ようとする領域を含み、直方体状または立方体状の空間とされる。一般的にはROIは、リード方向およびエンコード方向についての折り返し(aliasing)防止を図るために、診断用のイメージを得ようとする領域よりも大きく設定される。
ステップSa2において主制御部107は、上記のように収集した磁気共鳴信号データに基づいて、ROIの全域を対象とした位相差マップを作成する。位相差マップの作成は、従来より知られたシミングのための位相差マップの作成手法をそのまま利用できる。
ステップSa3において主制御部107は、位相差マップのデータから、特定領域に関するデータのみを抽出する。特定領域は、ROIの一部のみの領域に設定される。特定領域の設定の詳細につては後述する。
ステップSa4において主制御部107は、抽出された特定領域に関する位相差分布のデータに基づいて静磁場の補正量を算出する。
この様にして算出される補正量に相当する磁場を発生させるために補正コイル12に供給するべき電流値は、補正コイル12の特性に応じて定まる。そこでそのように定まる電流値を、診断用のイメージの再構成に使用する磁気共鳴信号データを収集する際に、補正コイル12に供給する。
次に特定領域を設定する手法のいくつかを説明する。なお、以下に説明するような手法の1つのみを固定的に適用しても良いし、あるいはユーザの指示に応じて複数の手法のうちのいずれかを選択的に適用しても良い。
(1) 第1の手法
図3および図4は特定領域を設定する第1の手法を説明する図である。
図3(a)および図4(a)は、ROIの設定状況をアキシャル面およびコロナル面で示す。ROIは、図3(a)および図4(a)に示すように全領域指定をすることも可能であるが、本実施形態においては診断用のイメージを得ようとする対象およびその周辺のみの局所領域指定が好適である。図3(a)および図4(a)では、心臓領域がROIとして指定されている。図3(a)および図4(a)に示すように、ROIには心臓領域の他に、胸壁部分などが含まれ、このようなことはしばしば起こり得る。
図3(b)および図4(b)は、ROIに関する位相差マップの一例を示す図である。ただし図3(b)および図4(b)では、心臓の範囲のみを図示している。
第1の手法では、このような位相差マップの領域と中心がほぼ一致し、位相差マップの領域に内接する球体、もしくは楕円体の領域を計算して、この領域を特定領域に定める。図3(c)および図4(c)は、このようにして定められる特定領域を示す。図3(c)および図4(c)は、図5(a)に示すように、あるスライス面における特定領域の断面形状を示しているために、特定領域は円形になっている。しかし図5(b)に示すように、この円形は、スライスの一端から他端に至る過程で、小さな円形領域から次第に大きな円形領域になり、さらに小さな円形領域になるのであり、実際には特定領域は球体の領域となる。この例では、ROIが立方体状であるために特定領域が球体の領域となっているが、ROIが直方体状であるならば特定領域は楕円体の領域となる。各スライス面における特定領域の範囲の外側の領域、すなわち図5(b)に示すハッチング領域に関するデータは、例えばゼロ詰めなどによって無効化する。
なお図6(a)および図7(a)に示すように、収集された磁気共鳴信号データから上記と同様にして定めた特定領域を当てはめてこの特定領域内のデータを抽出し、この抽出したデータに基づいて、図6(b)および図7(b)に示すように特定領域に関する位相差マップを作成することも可能である。
ところで図3(a)では、心臓のコロナル断面の形状を簡略化して示しており、実際にはより複雑である。このため、コロナル面における特定領域は、複数の楕円体を合成して形成される複合楕円体の領域として定めることがより好ましい。
例えば心臓のコロナル断面は、頭側と脚側とで非対称な形状である。そこで、心臓のコロナル断面を頭側と脚側との2つの領域に二分する参照ラインを設定する。参照ラインを長軸または短軸とし、上記の2つの領域にそれぞれ内接する2つの半楕円を生成する。そしてこの2つの半楕円をつなぎ合わせることによって、スライス面における特定領域の範囲を表す複合楕円を設定することができる。このときに参照ラインは、ユーザにより指定されても良いし、主制御部107が自動で決定しても良い。参照ラインをユーザに指定させる場合は例えば、ROIの中央から脚側に若干ずれた位置に暫定的な参照ラインを設定し、この参照ラインの位置をユーザからの指示に応じて修正することによって、複合楕円を設定するために使用する参照ラインを設定すれば良い。参照ラインを自動で決定する場合は例えば、画像データ(強度データ)の画素値に基づいて対象臓器(例えば心臓)の幅が最大である部分を探し、この部分を通るラインを参照ラインとして決定すれば良い。なお、ユーザにより指定された2つの焦点をそれぞれ有する2つの楕円を形成して、これら2つの楕円をつなぎ合わせることによって複合楕円を設定することも可能である。
(2) 第2の手法
第2の手法において主制御部107は、図8(a)に示すような3次元画像に基づいて、図8(b)に示すように複数のスライス面に対して特定領域の範囲をユーザに指定させる。この場合にユーザは、全スライス面に対して範囲を指定してもよいし、スライスの両端および任意枚数の中間スライスにて範囲を指定しても良い。主制御部107は、指定された範囲に基づいて、必要に応じて線形補間などを行いながら、3次元的な特定領域を定める。各スライス面における特定領域の範囲の外側の領域、すなわち図8(b)に示すハッチング領域に関するデータは、例えばゼロ詰めなどによって無効化する。
この第2の手法によれば、球体や楕円体に限らず、任意の形状の特定領域を定めることが可能となる。
なお、この第2の手法におけるユーザによる範囲指定は、ROIの設定時に受けるようにしても良い。
(3) 第3の手法
第3の手法において、複数のスライス面に対して特定領域の範囲をユーザに指定させ、これに基づいて特定領域を定めることは第2の手法と同じである。しかし第3の手法では図9に示すように、特定領域の範囲の輪郭線上の複数のポイントのみをユーザに指定させる。このポイントの指定は、例えばマウスポインタを利用して行うようにすれば良い。主制御部107は、指定されたポイントを直線、もしくは曲線で結んで定まる範囲を特定領域の範囲とする。指定されたポイントを結ぶ線に対し、スプライン補間を施しても良い。
この第3の手法によれば、ユーザはいくつかのポイントを指定すればよいので、第2の手法に比べてユーザの負担が軽減される。
(4) 第4の手法
第4の手法において、複数のスライス面に対して特定領域の範囲をユーザに指定させ、これに基づいて特定領域を定めることは第2の手法と同じである。しかし第4の手法では図10(a)に示すように、ROIについて収集した磁気共鳴信号データに基づくイメージ上にてシード点をユーザに指定させる。このときユーザは、診断の対象となる目的部位の中に位置するようにシード点を指定する。シード点の指定は、例えばマウスポインタを利用して行うようにすれば良い。主制御部107は、シード点を基準として、画像処理によって目的部位の輪郭を図10(b)に示すように検出する。この画像処理としては、周知のリージョングローイング法などが適用できる。
この第4の手法によれば、ユーザは1つのシード点を指定するのみで良いので、ユーザの負担が第2の手法および第3の手法に比べてユーザの負担が軽減される。
なお、図10(a)および図10(b)に示すように、別々の目的部位を対象として別々のシード点を指定可能とし、各目的部位の範囲をそれぞれ特定領域として定めても良い。
また、リージョングローイングの計算結果をユーザに提示して、さらなるユーザ操作に応じてスライス毎の範囲を修正しても良い。
リージョングローイング法では、3次元イメージに基づいて3次元の領域を検出することができる。そこで3次元イメージ中にシード点を指定させ、リージョングローイング処理によって特定領域を直接的に検出しても良い。
以上のように本実施形態によれば、収集されたデータのうちから、診断用のイメージを得ようとする領域の静磁場の強度分布を解析するのに不適切な領域のデータを省くから、磁場調整したい領域の静磁場の強度分布に基づいて、これの不均一性を補正するのに適する補正量を求めることができる。そしてこの結果、診断用のイメージを得ようとする領域の静磁場を的確に均一化することができ、診断用のイメージを高精度に得ることが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係るMRI装置の構成を示す図。 補正量を算出するための図1中の制御部の処理手順を示すフローチャート。 特定領域を設定する第1の手法を説明する図。 特定領域を設定する第1の手法を説明する図。 第1の手法により設定される特定領域について説明する図。 第1の手法の変形例を説明する図。 第1の手法の変形例を説明する図。 特定領域を設定する第2の手法を説明する図。 特定領域を設定する第3の手法を説明する図。 特定領域を設定する第4の手法を説明する図。
符号の説明
1…静磁場磁石ユニット、11…静磁場磁石、12…補正コイル、2…傾斜磁場コイル、3…傾斜磁場電源、4…寝台、5…寝台制御部、6…送信用RFコイル、7…送信部、8…受信用RFコイル、9…受信部、10…計算機システム、101…インタフェース部、102…データ収集部、103…再構成部、104…記憶部、105…表示部、106…入力部、107…主制御部。

Claims (10)

  1. 静磁場の中に配置された被検体から放射される磁気共鳴信号に基づいて前記被検体に関するイメージを再構成する磁気共鳴イメージング装置において、
    前記イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における磁気共鳴信号を収集する収集手段と、
    前記収集手段により収集された前記磁気共鳴信号のうち、前記着目領域の一部のみであるとともに前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記着目領域に内接する領域としての特定領域についての磁気共鳴信号に基づいて、前記静磁場の不均一を補正するための補正磁場を発生する補正磁場発生手段とを具備したことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記補正磁場発生手段は、前記特定領域についての磁気共鳴信号が有する位相情報に基づいて前記補正磁場を発生することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記補正磁場発生手段は、
    前記静磁場とは異なる磁場を前記静磁場に加えるように発生する磁場発生手段と、
    前記収集手段により収集された前記磁気共鳴信号から前記特定領域についての磁気共鳴信号を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記磁気共鳴信号に基づいて、前記静磁場の不均一を補正するための補正量を計算する計算手段と、
    前記補正量に応じた補正磁場を発生するように前記磁場発生手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 記着目領域に内接する略球体、略楕円体または複合楕円体の内側の領域を前記特定領域とすることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 静磁場の中に配置された被検体に高周波磁場と勾配磁場とを印加して前記被検体からの磁気共鳴信号を収集する磁気共鳴イメージング装置において、
    前記静磁場の磁場不均一性を補正するために設けられるシムコイルと、
    イメージを得ようとする領域を含んだ3次元領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された3次元領域における前記静磁場の磁場分布を計測する計測手段と、
    前記計測手段により計測された前記磁場分布のうち、前記3次元領域に包含され、かつ前記3次元領域の一部のみであるとともに前記3次元領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記3次元領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布に従って、前記静磁場の磁場不均一性を補正するために前記シムコイルに流すべき電流値を算出する算出手段とを具備したことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記3次元領域は直方体領域であって、前記球領域、前記楕円領域または前記複合楕円体領域内は前記直方体領域に内接する領域であることを特徴とする請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 静磁場の中に配置された被検体に高周波磁場と勾配磁場とを印加して前記被検体からの磁気共鳴信号を収集する磁気共鳴イメージング装置において、
    イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における前記静磁場の磁場分布を計測する計測手段と、
    前記計測手段により計測された前記磁場分布のうち、前記着目領域の一部のみであるとともに前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、前記着目領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された磁場分布に従って、前記静磁場の均一性を高めるためのシミングを行うシミング手段とを具備したことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 磁気共鳴イメージング装置にて磁気共鳴信号を収集する対象となる被検体が配置される静磁場を補正する補正方法であって、
    イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における磁気共鳴信号を収集し、
    収集された前記磁気共鳴信号のうち、前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記着目領域に内接する領域としての特定領域についての磁気共鳴信号に基づいて、前記静磁場の不均一を補正するための補正磁場を発生することを特徴とする補正方法。
  9. 磁気共鳴イメージング装置にて磁気共鳴信号を収集するために高周波磁場と勾配磁場とが印加される被検体が配置される静磁場を補正するために前記磁気共鳴イメージング装置に設けられるシムコイルを駆動して前記静磁場を補正する補正方法において、
    イメージを得ようとする領域を含んだ3次元領域を設定し、
    設定された前記3次元領域における前記静磁場の磁場分布を計測し、
    計測された前記磁場分布のうち、前記3次元領域に包含され、かつ前記3次元領域の一部のみであるとともに前記3次元領域の中心に略一致する中心を有し、かつ前記3次元領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布に従って、前記静磁場の磁場不均一性を補正するために前記シムコイルに流すべき電流値を算出することを特徴とする補正方法。
  10. 磁気共鳴イメージング装置にて磁気共鳴信号を収集するために高周波磁場と勾配磁場とが印加される被検体が配置される静磁場を補正する補正方法において、
    イメージを得ようとする領域を含んだ着目領域内における前記静磁場の磁場分布を計測し、
    計測された前記磁場分布のうち、前記着目領域の一部のみであるとともに前記着目領域の中心に略一致する中心を有し、前記着目領域に内接する球領域内、楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布を抽出し、
    抽出された前記球領域内、前記楕円領域内または複合楕円体領域内の磁場分布に従って、前記静磁場の均一性を高めるためのシミングを行うことを特徴とする補正方法。
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