JP4791043B2 - 同一固体支持体上で、2以上のオリゴヌクレオチドをタンデムに合成するための方法および組成物 - Google Patents

同一固体支持体上で、2以上のオリゴヌクレオチドをタンデムに合成するための方法および組成物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、ヌクレオチド化学反応の分野に関する。より具体的には、本発明はオリゴヌクレオチド合成に関する。さらにより具体的には、本発明は、1回の合成実行における、同一固体支持体上での2以上の異なるオリゴヌクレオチドの連続合成に関する。
発明の背景
合成オリゴヌクレオチドに対する要求は、DNA技術の進歩に刺激されて非常に増加し、最近、全ゲノム、特にヒトゲノムの配列決定および解読に進歩があったことによって、さらに増加してきている。分子生物学およびDNAに基づく診断学に使用される、核酸を増幅し、検出し、解析し、そして定量化する方法の多くは、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドに依存する。例えば、部位特異的突然変異誘発などの技術に用いられる、組換え宿主ベクター系において、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドが使用される。核酸の温度周期酵素増幅においてオリゴヌクレオチドプライマーを使用するPCR法でもまた、これらが用いられる。プライマーはまた、酵素伸長およびランダム終結を特徴とする最新配列決定技術にも必要である。別の迅速に成長しつつある分野はハイブリダイゼーションアッセイにおけるオリゴヌクレオチドの適用であり、これは、相補配列を有する核酸解析物の領域に対する、オリゴヌクレオチドプローブの特異的アニーリングに基づく。この分野の最近の発展には、完全にマッチするハイブリダイゼーションの際、蛍光シグナルを生じる色素が共有結合的にコンジュゲート化されたプローブがある。アレル区別またはSNP検出などの、特定のゲノムエピトープに関して試験する対応法は、ハイブリダイゼーションプローブを使用し、そして容易に多重化可能である。したがって、DNAチップなど、ハイブリダイゼーションプローブの小型化アレイを用いて、非常に多数の解析物を同時にスクリーニングすることが可能な自動化高処理設定が、遺伝子型決定および発現プロファイリングのような適用に使用される。これらの方法および関連する方法は、とりわけ、薬剤開発および健康管理の領域に非常に大きな影響を有する可能性があるであろう。
オリゴヌクレオチド供給が迅速に増加することを要求する別の分野はアンチセンス技術である。合成アンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNAまたはDNA標的配列に相補的であり、そして転写、翻訳またはスプライシングなどの生物学的事象を停止するよう設計されている。これらは、療法剤のまったく新しいクラスに相当し、ウイルスDNAまたはタンパク質合成を阻害することによって抗ウイルス活性を示し、そしてさらに、mRNAを特異的に認識し、そしてmRNAに結合することを介して、遺伝子発現を阻害することによって、特定の疾患を治療することも可能でありうる。アンチセンスオリゴヌクレオチドの最近の生成は、2’−OMe−RNA、ホスホロチオエート、モルホリノ核酸、LNA、またはこれらの組み合わせなどの、主鎖修飾DNAまたはRNA誘導体で構成される。この方式では、相補的mRNAの分解を遮断するかまたは促進するのに非常に重要な、ヌクレアーゼ耐性、RNアーゼH感受性および結合親和性などの、アンチセンス化合物の特性を調節し、そして最適化することも可能である。
転写後の配列特異的遺伝子サイレンシングの別のプロセスは、現在、熱心に研究されている、RNA干渉(RNAi)である。RNAiは、20〜23塩基対を有する二本鎖RNAオリゴマーである小干渉RNA(siRNA)によって細胞内部で開始される。RNAiプロセスは、哺乳動物遺伝子の機能解析に利用されてきており、そしてまた、療法適用を可能にする可能性もある。
自動化オリゴヌクレオチド合成を行う現在の最新技術は、ホスホロアミダイト化学反応を用いた固相アプローチであり、これは、Caruthersら(例えばMcBrideおよびCaruthers(1983)Tetrahedron Letters 24:245−248;Caruthersら、米国特許第4,415,732号および第4,458,066号を参照されたい)およびSinhaら((1983)Tetrahedron Letters 24:5843−5846)の開発に基づき、そして水素−ホスホン酸化学反応などの関連法とともに、BeaucageおよびIyer(1992)Tetrahedron 48:2223−2311に広範囲に概説されている。これらの参考文献は各々、完全に本明細書に特に援用される。
ホスホロアミダイトが仲介する化学的オリゴヌクレオチド合成の間、鎖伸長の方向に応じて、CPGまたはポリスチレン樹脂などの固相に連結された、成長する鎖の5’官能基または3’官能基のいずれかに、あらかじめ決定された順序で、一連のヌクレオチド・シントンを連続して付着させる。各シントンの付着は、一般的に、以下の工程を含む:1)成長する鎖の官能基、一般的には5’−ヒドロキシル基を脱保護し;2)ヌクレオシド・シントンおよび活性化因子を添加することによってカップリングし;3)不活性保護基を導入することによって、未反応末端官能基にキャッピングして、反応に失敗した配列へのさらなるカップリングを防止し;そして4)新たに形成されたヌクレオシド間リン結合を、天然に存在する五価状態に酸化する。ホスホロアミダイト化学反応を適用した、この合成スキームは、周期あたり、平均99%までの、ルーチンの段階的カップリング効率を特徴とする、高レベルの最適化に到達している。望ましい配列のアセンブリが完了した後、最後にオリゴヌクレオチドを遊離させ、そして塩基性条件を使用して、通常一工程で、核酸塩基を脱保護する。
オリゴヌクレオチドに対する要求が迅速に増加しているのに対処するため、現在利用可能な合成法の改善が非常に望ましく、特に、1日あたり、および合成装置あたりに産生されるオリゴヌクレオチドの数を増加させることが望ましい。産生されるオリゴヌクレオチドの処理率を増進させる見込みがあるアプローチは、固体支持体の単一バッチ上での1回の合成実行で、1つではなく2以上のオリゴヌクレオチドを合成するのを可能にする方法である。この方式では、必要な支持体の量が減少し、そして取り扱い、プロセシングし、そして保存しなければならない試料の数が減少するため、オリゴヌクレオチドあたりの時間および費用が非常に減少する。この戦略は、1回の合成実行で産生されるオリゴヌクレオチドをすべて同時に、最終適用に添加することが可能であるか、または添加することが必要でさえある場合に、特に好ましい。これは、PCRまたは配列決定に用いられるようなプライマー対に、そして二本鎖DNAまたはRNAプローブに、特に当てはまる。これらの組み合わせたオリゴヌクレオチド調製もまた、最終適用のために保存し、そして取り扱う試料の数の減少につながる。
現在まで、同一支持体上でオリゴヌクレオチドを組み合わせて合成する戦略を適用する先行技術の方法は、すべて、同一アンカー部分での連続アセンブリに基づく。したがって、オリゴヌクレオチドは切断可能なリンカーによって相互連結され、そしてしたがって、最終切断/脱保護工程で、すべて同時に遊離される。例えば、各々、完全に本明細書に特に援用される、Hardyら(1994)Nucleic Acids Res. 22:2998−3004、並びにMcLeanら、米国特許第5,393,877号および第5,552,535号は、ホスホロアミダイト部分およびDMT基を特徴とするリンカーに基づく、「TOPS」(合成あたり2オリゴヌクレオチド)方法論を紹介した。ホスホロアミダイト単量体をカップリングする、修飾可能な標準法を用いた自動化アセンブリの経過において、オリゴマー鎖に、該鎖を望ましいオリゴヌクレオチド単位に分配するリンカーを組み込むことも可能である。TOPS法の1つの主要な欠点は、リンカーから産物を切断するのに必要な条件が厳しく、そして反応時間が長いことである(濃アンモニア、80℃、一晩;あるいは:濃アンモニア/40%水性メチルアミン(1:1、v/v)、60℃、8時間)。
この技術の修飾法がPonら(WO 02/20541)およびHollandら(WO 92/06103)に記載される。これらの参考文献は各々、完全に本明細書に特に援用される。別個のカップリング周期で付着する、前述の別個のリンカーアミダイト単量体の代わりに、この方法では、リンカー単位は、修飾ヌクレオシドホスホロアミダイトの一部として導入される。この方法で産生されるオリゴヌクレオチドの1つは、必然的に5’末端リン酸基を所持し、そしてしたがっていくつかの生化学的適用には有用でない。
オリゴヌクレオチドをタンデムに合成するための上述の方法は各々、特殊アミダイトのカップリングを含み、これは通常、それほど効率的でなく、そして長いカップリング時間またはカップリングの反復さえ必要とする。両方法の別の欠点は、特殊アミダイトを調製する必要があることである。こうしたリンカーまたは修飾ヌクレオシドアミダイトの合成は、一般的に、冗長で、そして時間がかかる。さらに、合成プロセスに特殊アミダイトを導入するには、自動化核酸合成装置上に、スペアの合成装置ポートが必要である。また、両方法は、オリゴマー鎖の長さが増加するに連れて、一部切除(truncated)配列数の増加およびカップリング効率の減少を生じる。したがって、鎖末端近くに位置するオリゴヌクレオチド単位は、品質が劣化し、そして濃度が減少する。したがって、オリゴヌクレオチドをタンデムに合成する改善法の必要性が依然としてある。
発明の概要
本発明は、1回の合成実行において、同一固体支持体上で、2以上の異なるオリゴヌクレオチドを組み合わせて連続合成する新規方法を含み、この方法は、これ以降、「タンデム合成」と称される。簡潔には、本発明の方法は:a)固体支持体を提供し、ここで前記固体支持体は2以上のオルソゴナル(orthogonal)保護基によって保護されたアンカー基で構成される;b)前記オルソゴナル保護基の1つをアンカー基から除去し;c)脱保護したアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;d)合成したオリゴヌクレオチドにキャッピングし;e)すべてのオルソゴナル保護基が脱保護されるまで、工程b)〜d)を反復し、ここで最後のオルソゴナル保護基に関しては工程d)を省略する;そしてf)合成したオリゴヌクレオチドをすべて固体支持体から切断して、そしてオリゴヌクレオチドを脱保護するのに適した条件に、該オリゴヌクレオチドを供する工程を含む。本発明の方法を用いると、優れたカップリング率および収量が得られる。
図1および2に概略するように、本発明の方法は、本発明の固体支持体上に配置された、オルソゴナル保護アンカー基に基づき、これらは各々、望ましい配列の1つを合成するために、連続して用いられる。第一の各保護基の選択的除去に続いて、オリゴヌクレオチドの固相合成の標準法にしたがって、脱ブロッキングしたアンカー基上で、第一のオリゴヌクレオチドをアセンブリする。好ましい態様において、ホスホロアミダイト化学反応を使用して、オリゴヌクレオチドを合成する。前記の第一のオリゴヌクレオチドのキャッピングに続いて、第二の種類の保護基でブロッキングされたアンカー基を選択的に自由にして、これを次いで、第二のオリゴヌクレオチドのアセンブリの出発点として利用し、そして以下同様である。固体支持体上ですべての合成が完了した後、合成したオリゴヌクレオチドを、遊離工程および脱保護工程中、混合物としてさらにプロセシングする。本発明の方法を用いて得られる調製物は、2以上のオリゴヌクレオチドの混合物を含有する。これらは、限定されるわけではないが、PCR、配列決定、多重化遺伝子型決定、クローニングおよびRNA干渉を含む、オリゴヌクレオチドプライマー対を必要とするか、いくつかのプローブを同時に必要とするか、二重鎖核酸断片を必要とする適用などに特に有用である。
本発明の1つの態様において、アンカー基の1つが保護されていないことも可能である。この態様において、本発明の方法は:a)固体支持体を提供し、ここで前記固体支持体は、部分的に保護されていないアンカー基で構成され、残りのアンカー基は1以上の保護基によって保護され、1より多い保護基を使用する場合、保護基は互いにオルソゴナルである;b)保護されていないアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;c)合成したオリゴヌクレオチドにキャッピングし;d)1つの保護基をアンカー基から除去し;e)脱保護したアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;f)すべてのオルソゴナル保護基が脱保護されるまで、工程c)〜e)を反復し;そしてg)合成したオリゴヌクレオチドをすべて支持体から切断する工程を含む。
本明細書に開示する方法は、成長するオリゴヌクレオチド鎖が3’から5’方向に構築される固相オリゴヌクレオチド合成スキームとともに、成長するオリゴヌクレオチド鎖が5’から3’方向に構築される固相オリゴヌクレオチド合成スキームにも適用可能である。本明細書に開示する方法は、最後にアセンブリされたオリゴヌクレオチドの合成後に、最終末端保護基を除去することを伴い、または伴わずに適用されることも可能である。前者の場合、合成されるオリゴヌクレオチドはすべて、すべての作成(work−up)工程を通じて、一緒にプロセシングされ、そして組み合わせて最終適用に移される。後者の場合、最終保護基をハンドルとして利用することによって、すなわち単純な逆相カートリッジに基づく精製工程において、一般的に用いられる末端ジメトキシトリチル基をハンドルとして使用することによって、最後に合成されたオリゴヌクレオチドを分離することも可能である。
本発明の方法は、限定されるわけではないが、ホスホロアミダイト化学反応、H−ホスホン酸化学反応、ホスホトリエステル化学反応、または固体支持体上でオリゴヌクレオチドを調製するのに利用される他の合成化学反応いずれも含む、オリゴヌクレオチドを固相合成する既知の方法いずれにも適用可能である。さらに、本発明の方法は、汎用(universal)リンカー系とともに、合成しようとするオリゴヌクレオチドの第一のヌクレオシドをあらかじめ装填されたものにも適応可能である。
本発明に含まれるのは、本発明の方法を適用するのに有用な新規固体支持体調製物とともに、その調製法である。本発明の方法は、各合成実行間の設定を再初期化する、特に固体支持体容器を交換し、そして合成装置を再プログラミングする必要なしに、同一支持体上で、オリゴヌクレオチドのタンデム合成を可能にする、2種類以上のオルソゴナル保護アンカー基で構成される固体支持体調製物を使用する。さらに、本発明の方法で、同一支持体上で合成されたオリゴヌクレオチドを、切断、精製、脱塩および濃縮を含む、連合作成工程に供することも可能である。最後に、これらの3’−および5’−ヒドロキシル基が修飾されていないため、特にリン酸基を所持しないため、適切な最終適用の大部分に、これらを直接使用することも可能である。
本発明の1つの態様において、固体支持体は、オルソゴナル保護アンカー基の均質な分布で構成され、望ましいオリゴヌクレオチドの数が、必要な異なるオルソゴナルアンカー基の数を決定する。本発明の別の態様において、固体支持体は、2以上の固体支持体構成要素の混合物で構成される。この態様において、各構成要素は、オルソゴナル保護基を1つしか所持せず、そして合成しようとする望ましいオリゴヌクレオチドの数に応じて、2以上の構成要素を混合することによって、複数のオルソゴナル保護アンカー基が確立される。
本発明の新規方法および支持体調製物は、重要な利点を有し、そして先行技術の方法に固有の限界に苦しまない。本明細書に記載する固体支持体は、広い範囲の適用に有用な一貫した品質の2以上のオリゴヌクレオチドの単純、円滑で、そして効率的な合成を提供する。本発明の方法は、2以上のプライマー、プローブ、二重鎖核酸断片等を使用する適用のためのオリゴヌクレオチドの費用効率的な産生を特に標的とする。本発明の方法は、ホスホロチオエート、RNA誘導体およびロック化核酸(LNA)、並びに例えばリンカー単位を介して1またはいくつかの色素にコンジュゲート化されたオリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成に容易に採用可能である。本発明に記載する合成法は単純でそして一般的に適用可能であるため、該方法および支持体調製物は、自動化設定に非常に適している。
本発明の方法は、オリゴヌクレオチドを調製可能である率を増加させ、そして取り扱いおよびプロセシングとともに消耗品および固体支持体に要する出費がより少ないため、かかる費用も減少させる。オリゴヌクレオチド・アセンブリのプロセス自体は、もっぱら、非常に最適化された、当該技術分野で確立された方法に基づき、そして特殊アミダイトなどの修飾を必要としないため、本発明の方法は、産物品質の損失にはつながらない。
発明の詳細な説明
本発明は、1回の合成実行において、同一固体支持体上で、2以上の異なるオリゴヌクレオチドを組み合わせて連続合成する新規方法を含み、この方法は、これ以降、「タンデム合成」と称される。図1および2に概略するように、本発明の方法は、本発明の固体支持体上に配置された、オルソゴナル保護アンカー基に基づき、これらは各々、望ましい配列の1つを合成するために、連続して用いられる。第一の各保護基の選択的除去に続いて、オリゴヌクレオチドの固相合成の標準法にしたがって、脱ブロッキングしたアンカー基上で、第一のオリゴヌクレオチドをアセンブリする。好ましい態様において、ホスホロアミダイト化学反応を使用して、オリゴヌクレオチドを合成する。前記の第一のオリゴヌクレオチドのキャッピングに続いて、第二の種類の保護基でブロッキングされたアンカー基を選択的に自由にして、これを次いで、第二のオリゴヌクレオチドのアセンブリの出発点として利用し、そして以下同様である。固体支持体上ですべての望ましい合成が完了した後、合成したオリゴヌクレオチドを、遊離工程および脱保護工程中、混合物としてさらにプロセシングする。本発明の方法を用いて得られる調製物は、一般的に、2以上のオリゴヌクレオチドの混合物を含有する。
本明細書に開示する方法は、成長するオリゴヌクレオチド鎖が3’から5’方向に構築される固相オリゴヌクレオチド合成スキームとともに、成長するオリゴヌクレオチド鎖が5’から3’方向に構築される固相オリゴヌクレオチド合成スキームにも適用可能である。本発明の方法は、オリゴヌクレオチドを固相合成する既知の方法いずれにも適用可能である。さらに、本発明の方法は、汎用リンカー系とともに、合成しようとするオリゴヌクレオチドの第一のヌクレオシドをあらかじめ装填されたものにも適応可能である。
本発明に含まれるのは、本発明の方法を適用するのに有用な新規固体支持体調製物とともに、その調製法である。本発明の1つの態様において、固体支持体は、オルソゴナル保護アンカー基の均質な分布で構成され、望ましいオリゴヌクレオチドの数が、必要な異なるオルソゴナルアンカー基の数を決定する。本発明の別の態様において、固体支持体は、2以上の固体支持体構成要素の混合物で構成される。この態様において、各構成要素は、オルソゴナル保護基を1つしか所持せず、そして合成しようとする望ましいオリゴヌクレオチドの数に応じて、2以上の構成要素を混合することによって、複数のオルソゴナル保護アンカー基が確立される。
本発明の新規方法および支持体調製物は、重要な利点を有し、そして先行技術の方法に固有の限界に苦しまない。本明細書に記載する固体支持体は、広い範囲の適用に有用な一貫した品質の2以上のオリゴヌクレオチドの単純、円滑で、そして効率的な合成を提供する。本発明の方法は、ホスホロチオエート、RNA誘導体およびロック化核酸(LNA)、並びに例えばリンカー単位を介して1またはいくつかの色素にコンジュゲート化されたオリゴヌクレオチドの合成に容易に拡張可能である。本発明に記載する合成法は単純でそして一般的に適用可能であるため、該方法および支持体調製物は、自動化設定に非常に適している。
本発明の側面に言及するため、本明細書において、多様な用語が用いられる。本発明の構成要素の説明を明確にするのを補助するため、以下の説明を提供する。
用語「単数の(aまたはan)」実体は、1以上のその実体を指すことに注目すべきであり;例えば(単数の)オリゴヌクレオチドは、1以上のオリゴヌクレオチドを指す。こうしたものとして、用語「単数の(aまたはan)」、「1以上の」および「少なくとも1つの」は、本明細書において、交換可能に用いられる。
用語「オリゴヌクレオチド合成」は、本明細書において、当業者に知られる方法いずれかを用いた固相オリゴヌクレオチド合成(SPOS)を指す。好ましくは、SPOSは、各々、完全に本明細書に特に援用される、Gait監修(1984)Oligonucleotide Sunthesis:A Practical Approach中, IRL Press, 英国オックスフォード;Eckstein監修(1991)Oligonucleotides and Analogs:A Practical Approach中, IRL Press, 英国オックスフォード;BeaucageおよびIyer(1992)Tetrahedron 48:2223−2311;McBrideおよびCaruthers(1983)Tetrahedron Letters 24:245−248、並びにSinhaら(1983)Tetrahedron Letters 24:5843−5846に記載されるような、限定されるわけではないが、当業者に知られるホスホロアミダイト、ホスホトリエステルおよび/またはホスホン酸水素ヌクレオシド化学反応を含む方法論を用いて行われる。本発明の方法は、しかし、固相オリゴヌクレオチド合成に用いられる他のいかなる化学反応にも拡張可能である。典型的には、オリゴヌクレオチド合成は、合成全体を通じて、周期的に反復される方式で行われるいくつかの化学反応工程を伴い、各周期は、成長するオリゴヌクレオチド鎖に1つのヌクレオチド・シントンを付加する。周期に含まれる標準的化学反応工程には、さらなる鎖伸長のため、官能基を自由にする脱保護工程、合成しようとするオリゴヌクレオチドにヌクレオチド・シントンを取り込むカップリング工程、およびオリゴヌクレオチド合成に用いられる特定の化学反応に必要とされる他の工程、例えばホスホロアミダイト化学反応に必要な酸化工程などが含まれる。場合によって、カップリング工程で伸長されなかった官能基をブロッキングするキャッピング工程が周期に挿入される。
オリゴヌクレオチド合成経過中のオリゴヌクレオチド鎖の伸長は、典型的には、適切な保護基、例えば広く使用されるDMT基(DMT=ジメトキシトリチル=ビス(4−メトキシフェニル)フェニルメチル)を5’位に、そして適切な活性化可能基、例えばホスホロアミダイト基を3’位に所持するヌクレオチド・シントンを付加して、成長する鎖の5’位への連結を形成することによって、3’から5’方向で行われる。あるいは、カップリング反応において、適切な保護基、例えばDMT基を3’位に、そして適切な活性化可能基、例えばホスホロアミダイト基を5’位に所持するヌクレオチド・シントンを付加して、成長する鎖の3’位への連結を形成することによって、オリゴヌクレオチド鎖の伸長を5’から3’方向で遂行することも可能である。このアプローチは、例えば、完全に本明細書に援用されるRoblesら(1995)Nucleic Acids Res. 23:4151−61に記載されるような3’−DMT保護デオキシヌクレオシド5’−ホスホロアミダイトを用いたオリゴデスオキシヌクレオチドの合成、または例えば、完全に本明細書に援用されるGryaznovら(1995)Proc. Nat. Acad. Sci. 92:5798−5802に記載されるようなN3’−トリチル保護ヌクレオシド5’−ホスホロアミダイトを用いたN3’−P5’ホスホロアミダイトオリゴヌクレオチドの合成に例示される。
オリゴヌクレオチド合成周期のカップリング工程で用いられるヌクレオチド・シントンは、典型的には、一ヌクレオチド・シントン、例えば商業的に入手可能な5’−DMT保護デオキシヌクレオシド3’−ホスホロアミダイトである。ヌクレオシド・シントンにはまた、限定されるわけではないが、完全に本明細書に援用されるKumarおよびPoonian(1984)J. Org. Chem. 49:4905−12に記載されるような二ヌクレオチド・シントン、完全に本明細書に援用されるOnoら(1995)Nucleic Acids Res. 23:4677−82に記載されるような三ヌクレオチド・シントン、または3より多いヌクレオチド単位からなるシントンも含まれる。
本明細書において、用語「オリゴヌクレオチド」は、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド、あるいはその化学的修飾物、例えばロック化核酸(LNA)の構成ヌクレオチドである、糖部分にO2’−C4’−メチレン架橋を持つヌクレオチドいずれかの一本鎖を指す。修飾には、限定されるわけではないが、さらなる電荷、分極率、水素結合、静電相互作用、および官能性を、個々のヌクレオチドまたはその対応する塩基あるいはオリゴヌクレオチド全体に取り込む、他の化学基を提供するものが含まれる。こうした修飾には、限定されるわけではないが、2’位糖修飾、例えば2’−O−メチルまたは2’−フルオロ修飾、5位ピリミジン修飾、8位プリン修飾、シトシン環外アミンでの修飾、5−ブロモ−ウラシルの取り込み;主鎖修飾、メチル化、異常な塩基対形成の組み合わせの一部となりうる塩基、例えばイソ塩基、イソシチジンおよびイソグアニン等の修飾塩基が含まれる。修飾には、さらに、当業者に知られる、付着した標識およびレポーター分子、例えば蛍光色素、ビオチン、副溝結合剤等が含まれる。さらに、修飾には、オリゴヌクレオチドの修飾主鎖が含まれ、例えば当業者に知られ、そして完全に本明細書に援用されるMicklefield(2001)Current Medicinal Chemistry :1157−1179に概説される、ペプチド核酸(PNA)、ホスホロチオエートDNA、メチルホスホネートDNA、および他の修飾が含まれる。本発明で言及するオリゴヌクレオチドは、上述のヌクレオチドおよび修飾物の組み合わせいずれかで構成され、そして、鎖に取り込まれた、いくつかの、例えば20までの、または多くの、例えば20〜数百またはそれより多いヌクレオチドを有することも可能であり、ヌクレオチドの総数は、本発明の背景において、「n」で示される。1つの態様において、本発明のオリゴヌクレオチドは、約20〜約1000ヌクレオチドで構成される。
用語「固相」は、本明細書において、オリゴヌクレオチドを合成するかまたは精製するために行われる特定の反応または単位操作に使用される媒体に不溶性であるポリマーを指す。固相は、限定されるわけではないが、シリカ、アルミナ、ゼオライトおよび調節孔ガラス(CPG)などの無機オキシドを含む無機ポリマー、有機コーティングで修飾されたシリカまたはCPG、例えばアミノプロピル−シラン誘導体化シリカまたはアミノプロピル−シラン誘導体化CPGなどの修飾無機ポリマー、あるいは、限定されるわけではないが、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、または他の合成ポリマー、セルロースおよびデンプンなどの炭水化物もしくは他のポリマー性炭水化物、または他の有機ポリマーおよびコポリマーいずれかを含む有機ポリマー、混成物質あるいは上記無機または有機物質の組み合わせであることも可能である。本明細書に定義するような固相は、保護されていてもまたいなくてもよい、当業者に知られるヒドロキシル基またはアミノ基または他の官能基などの官能基を含むことも可能である。
用語「固体支持体」は、本明細書において、オリゴヌクレオチド合成のカップリング反応に関与するのに適した官能基を含むように誘導体化された固相を指す。本明細書に定義するような固相は、保護されていてもまたいなくてもよい、当業者に知られるヒドロキシル基またはアミノ基または他の官能基などの官能基を含むことも可能である。官能基には、限定されるわけではないが、保護されていない、例えば未結合(free)ヒドロキシル基、またはカップリング反応前に脱保護される必要がある、保護されたヒドロキシル基いずれかが含まれる。適切な保護基には、限定されるわけではないが、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシエチリデン、レブリニルおよび9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)が含まれる。限定されるわけではないが、脱保護反応周期、限定されるわけではないがホスホロアミダイト・シントンを含むヌクレオチド・シントンとのカップリング反応、および用語「オリゴヌクレオチド合成」以下に記載し、そしてそこに引用する参考文献に記載されるような、固相表面上にオリゴヌクレオチドを構築する段階的方式の他の化学反応を含む、上に論じるようなSPOSが含む反応周期すべてに、固体支持体を供する。
用語「固体支持体構成要素」は、本明細書において、固体支持体混合物に取り込まれる固体支持体を指す。物理的に混合されて新規固体支持体を生成する、2以上の固体支持体は各々、新規固体支持体の固体支持体構成要素を構成する。
用語「あらかじめ装填された固体支持体」は、本明細書において、共有結合したヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドを含む固体支持体を指す。あらかじめ装填された支持体のヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドは官能基を提供し、これがオリゴヌクレオチド合成の経過中に伸長される。共有結合したヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドは、合成しようとするオリゴヌクレオチドの末端の塩基組成、すなわち末端位でのオリゴヌクレオチドの配列を決定する。例えば、3’から5’方向のオリゴヌクレオチド合成に使用されるあらかじめ装填された固体支持体に共有結合したヌクレオシドは、オリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオシドを決定する。特定のあらかじめ装填された固体支持体が、商業的に入手可能であり、例えばProligo LLC、米国コロラド州ボールダーの製品カタログに記載されるようなヌクレオシド装填CPGがある。これらの商業的に入手可能なあらかじめ装填された支持体において、ヌクレオシドは、5’位でDMT基などの標準的保護基で保護され、そしてオリゴヌクレオチド合成は、3’から5’方向に、支持体上で行われる。あらかじめ装填された固体支持体は、あらかじめ決定された末端配列を持つオリゴヌクレオチドを合成するためにのみ使用可能であるため、一般的に、その使用が限定される。例えば、共有結合したチミジンヌクレオシドを含む、商業的に入手可能なあらかじめ装填された固体支持体は、3’端にチミジンヌクレオシドを含有するオリゴヌクレオチドを合成するためにのみ使用可能である。
用語「汎用固体支持体」は、本明細書において、共有結合したヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドを含有しない固体支持体を指す。あらかじめ装填された支持体と対照的に、汎用支持体は、オリゴヌクレオチドの末端のいかなる配列制限も伴わず、いかなるオリゴヌクレオチド配列を合成するのにも使用可能である。汎用固体支持体を用いると、オリゴヌクレオチド合成の第一のカップリング反応に適用されるヌクレオチド・シントンが、合成されるオリゴヌクレオチドの末端配列を決定する。例えば、3’から5’方向のオリゴヌクレオチド合成に使用される、第一の5’−DMT保護ヌクレオシド3’−ホスホロアミダイトが、オリゴヌクレオチドの3’−ヌクレオシド単位を決定する。
本明細書において、用語「リンカー」は、オリゴヌクレオチド合成で合成しようとするオリゴヌクレオチドの第一のヌクレオシドと固体支持体の固相を共有結合的に連結する、二官能性化学部分を指す。リンカーは、適切な切断条件下で、合成したオリゴヌクレオチドを固体支持体から切断するのを可能にする切断部位を導入する。リンカーの例には、限定されるわけではないが、以下の式(1)に例示される構造が含まれる。式(1)は、BeaucageおよびIyer(1992)Tetrahedron 48:2223−2311に記載されるような、あらかじめ装填された固体支持体を示す。式(1)において、リンカーは、スクシニル部分、−C(=O)−CH−CH−C(=O)−で構成され、これが固相LCAA CPGとヌクレオシドの3’−ヒドロキシル基を共有結合的に連結する。LCAA CPGは、一級アミノ基で構成される有機コーティングを伴う調節孔ガラスである。スクシニルリンカーは、エステル基−C(=O)−O−によってヌクレオシドに連結され、これが切断部位に相当する。オリゴヌクレオチドを合成した後、限定されるわけではないが、例えば濃アンモニアを含む標準法を用いて、エステル基の加水分解を介して、固体支持体から切断する。
Figure 0004791043
用語「汎用リンカー」は、本明細書において、汎用固体支持体のリンカーを指す。汎用リンカーは、オリゴヌクレオチド合成の経過中、支持体にカップリングされる第一のヌクレオチド・シントンと汎用固体支持体の固相を共有結合的に連結する。汎用リンカーの例には、限定されるわけではないが、以下の式(2)に例示される構造が含まれる。式(2)は、完全に本明細書に援用されるKumarevら、WO 01/96357に記載される汎用固体支持体を示す。式(2)に例示されるリンカーは、2’/3’−モノアセチル化イノシンヌクレオシドの5’−ヒドロキシル基に共有結合するオキサリル部分で構成される。汎用リンカーは、オリゴヌクレオチド合成の経過中、汎用固体支持体にカップリングされる第一のヌクレオチド・シントンの3’−リン酸基と固相アミノプロピルシランCPGを共有結合的に連結する。式(2)のリンカーは、合成されるオリゴヌクレオチドの3’末端リン酸基に切断部位を導入する。標準的塩基性脱保護条件下で、イノシンヌクレオシドの2’/3’−アセチル基を脱保護し、そして自由にされたヒドロキシル基が、隣接するリン酸基との分子内反応に関与して、環状ホスホトリエステル中間体を形成し、これがさらに塩基性条件下で切断されて、2’,3’−ホスホジエステルおよび遊離した3’−OHオリゴヌクレオチドが産生される。
Figure 0004791043
用語「アンカー基」は、本明細書において、オリゴヌクレオチド合成の経過中に第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基を指す。アンカー基には、限定されるわけではないが、保護されていてもまたいなくてもよい、当業者に知られるヒドロキシル基またはアミノ基または他の官能基いずれかなどの官能基が含まれる。好ましい態様において、アンカー基は、あらかじめ装填された固体支持体のヌクレオシドのヒドロキシル基、例えば5’−または3’−ヒドロキシル基、あるいは上述のような汎用固体支持体のヒドロキシル基である。
用語「オルソゴナル保護基」は、互いに関して選択的に除去可能である、すなわちオルソゴナル保護基各々の除去が、存在する他のいかなるオルソゴナル保護基も切断することなく行われることも可能である、2以上の保護基を指す。オルソゴナル保護基は、上に定義するようなアンカー基を保護する。本明細書において、「サブセット」は、アンカー基のすべてまたは全セットに比較して、特定のオルソゴナル保護基に保護されたアンカー基の部分を指す。1つの態様において、オルソゴナル保護基は、限定されるわけではないが、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシエチリデン、レブリニルおよび9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)を含む群より選択される。
オルソゴナル保護基の代表的な例には、ヒドロキシル基を保護するDMTおよびレブリニル保護基の組み合わせが含まれる。DMT保護基は、穏やかな酸性条件下で、例えばジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸を室温でおよそ2時間用いて、切断される。一方、レブリニル保護基は、Kumarら(1984)J. Org. Chem. 49:4905−4912に例示されるように、穏やかな酸性条件下では実質的に安定である。レブリニル保護基は、中性有機緩衝液中のヒドラジンの溶液、例えばピリジンおよび酢酸3/2、v/vの混合物中1モルの水酸化ヒドラジニウムを室温で5分間用いて、切断される。DMT保護基は、これらの脱保護条件下で実質的に安定である。Kumarら(1984)J. Org. Chem. 49:4905−4912を参照されたい。ヒドロキシ官能上のDMTおよびレブリニル保護基は各々、他方の基の存在下で選択的に除去可能であるため、DMTおよびレブリニル基は、本明細書に定義するようなオルソゴナル保護基である。当業者に知られるオルソゴナル保護基の多くの他の例がある。保護基に関する包括的な概説が、WutsおよびGreene Protective Groups in Organic Synthesis中, Wiley−Interscience, ISBN 0471160199(1999, 第三版)に提供される。
本発明の方法は、1回の合成実行において、同一固体支持体上で、2以上の異なるオリゴヌクレオチドを連続合成する新規方法を提供し、この方法はまた、本明細書において、「タンデム合成」とも称される。簡潔には、本発明の方法は:a)固体支持体を提供し、ここで前記固体支持体は2以上のオルソゴナル保護基によって保護されたアンカー基で構成される;b)前記オルソゴナル保護基の1つをアンカー基から除去し;c)脱保護したアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;d)合成したオリゴヌクレオチドにキャッピングし;e)すべてのオルソゴナル保護基が脱保護されるまで、工程b)〜d)を反復し、ここで最後のオルソゴナル保護基に関しては工程d)を省略する;そしてf)合成したオリゴヌクレオチドをすべて固体支持体から切断して、そしてオリゴヌクレオチドを脱保護するのに適した条件に、該オリゴヌクレオチドを供する工程を含む。本発明の方法を用いると、優れたカップリング率および収量が得られる。
図1および2に概略するように、本発明の方法は、本発明の固体支持体上に配置された、オルソゴナル保護アンカー基に基づき、これらは各々、望ましい配列の1つを合成するために、連続して用いられる。上述のように、用語「オルソゴナル保護基」は、互いに関して選択的に除去可能である、すなわちオルソゴナル保護基各々の除去が、存在する他のいかなるオルソゴナル保護基も切断することなく行われることも可能である、保護基を指す。オルソゴナル保護基は、限定されるわけではないが、DMT、メトキシエチリデン、レブリニルおよびFmocを含む群より選択されることも可能である。オルソゴナル保護基の代表的な例には、限定されるわけではないが、ヒドロキシル基を保護するDMTおよびレブリニル保護基の組み合わせが含まれる。保護基に関する包括的な概説が、WutsおよびGreene Protective Groups in Organic Synthesis中, Wiley−Interscience, ISBN 0471160199(1999, 第三版)に提供される。他の保護基の存在下で選択的に除去可能ないかなる保護基も本発明の方法において使用可能である。
第一の各オルソゴナル保護基の選択的除去に続いて、オリゴヌクレオチドの固相合成の標準法にしたがって、脱ブロッキングしたアンカー基上で、第一のオリゴヌクレオチドをアセンブリする。本発明の方法は、限定されるわけではないが、ホスホロアミダイト化学反応、H−ホスホン酸化学反応、ホスホトリエステル化学反応、または固体支持体上でオリゴヌクレオチドを調製するのに利用される他の合成化学反応いずれも含む、オリゴヌクレオチドを固相合成する既知の方法いずれにも適用可能である。さらに、本発明の方法は、汎用リンカー系とともに、合成しようとするオリゴヌクレオチドの第一のヌクレオシドをあらかじめ装填されたものにも適応可能である。好ましい態様において、ホスホロアミダイト化学反応を使用して、オリゴヌクレオチドを合成する。前記の第一のオリゴヌクレオチドのキャッピングに続いて、第二の種類の保護基でブロッキングされたアンカー基を選択的に自由にして、これを次いで、第二のオリゴヌクレオチドのアセンブリの出発点として利用し、そして以下同様である。固体支持体上ですべての合成が完了した後、合成したオリゴヌクレオチドを、遊離工程および脱保護工程中、混合物としてさらにプロセシングする。本発明の方法を用いて得られる調製物は、一般的に、2以上のオリゴヌクレオチドの混合物を含有する。これらは、限定されるわけではないが、PCR、配列決定、多重化遺伝子型決定、クローニングおよびRNA干渉を含む、オリゴヌクレオチドプライマー対を必要とするか、いくつかのプローブを同時に必要とするか、二重鎖核酸断片を必要とする適用などに特に有用である。
固体支持体の固相は、限定されるわけではないが、シリカ、アルミナ、ゼオライトおよび調節孔ガラス(CPG)などの無機オキシドを含む無機ポリマー、有機コーティングを伴うシリカまたはCPG、例えばアミノプロピル−シラン誘導体化シリカまたはアミノプロピル−シラン誘導体化CPGなどの修飾無機ポリマー、あるいは、限定されるわけではないが、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、または他の合成ポリマー、限定されるわけではないがセルロースおよびデンプンを含む炭水化物もしくは他のポリマー性炭水化物、または他の有機ポリマーおよびコポリマーいずれかを含む有機ポリマー、混成物質あるいは上記無機または有機物質の組み合わせであることも可能である。本明細書に定義するような固相は、保護されていてもまたいなくてもよい、当業者に知られるヒドロキシル基またはアミノ基または他の官能基などの官能基を含むことも可能である。
本明細書に開示する方法は、成長するオリゴヌクレオチド鎖が3’から5’方向にアセンブリされる固相オリゴヌクレオチド合成スキームとともに、成長するオリゴヌクレオチド鎖が5’から3’方向にアセンブリされる固相オリゴヌクレオチド合成スキームにも適用可能である。本明細書に開示する方法は、最後にアセンブリされたオリゴヌクレオチドの合成後に、最終末端保護基を除去することを伴い、または伴わずに適用されることも可能である。前者の場合、合成されるオリゴヌクレオチドはすべて、すべての作成工程を通じて、一緒にプロセシングされ、そして組み合わせて最終適用に移される。後者の場合、最終保護基をハンドルとして利用することによって、すなわち単純な逆相カートリッジに基づく精製工程において、一般的に用いられる末端ジメトキシトリチル基をハンドルとして使用することによって、最後に合成されたオリゴヌクレオチドを分離することも可能である。
本発明に含まれるのは、2以上のオルソゴナル保護基の組み合わせで構成される新規固体支持体とともに、その調製法および前記タンデムオリゴヌクレオチド合成におけるその適用である。本明細書に開示する固体支持体は、各合成実行間の設定を再初期化する、特に固体支持体容器を交換し、そして合成装置を再プログラミングする必要なしに、同一支持体上で、オリゴヌクレオチドのタンデム合成を可能にする。さらに、大部分の場合、本発明の方法で、同一支持体上で合成されたオリゴヌクレオチドを、切断、精製、脱塩および濃縮を含む、連合作成工程に供することも可能である。最後に、これらの3’−および5’−ヒドロキシル基が修飾されていないため、特にリン酸基を所持しないため、適切な最終適用の大部分に、これらを直接使用することも可能である。
本発明の新規固体支持体は、以下の式(3)および(4)に示すように、合成しようとするオリゴヌクレオチドの第一のヌクレオシドを含み、または含まずに誘導体化することも可能である。
Figure 0004791043
式中
Qは本明細書に定義するような固相であり;
Lは本明細書に定義するようなリンカーであり;
Uは本明細書に定義するような汎用リンカーであり;
Nは合成しようとするオリゴヌクレオチドの末端ヌクレオシドを確立するヌクレオシド部分である。1つの態様において、Nは、限定されるわけではないが、以下の式(5)および(6)に例示する化合物を含む群から選択される。
Figure 0004791043
式中
は、限定されるわけではないが、−H、−OH、−F、限定されるわけではないが基−OCH、−OCHCH=CHまたは−OCHOCHCHOCHを含む、1〜4の炭素原子を有する、場合によって置換されたアルコキシルまたはアルケノキシル基、保護アミノ基、あるいはORを含む群から選択され、ここでRは、限定されるわけではないが、tert−ブチルジメチルシリル基、または当業者に知られるリボヌクレオシドの2’−OH官能の保護に有用な他の保護基いずれかを含む、オリゴリボヌクレオチド合成に有用な保護基に相当する;
Bは、限定されるわけではないが、アデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシル、またはその化学的に修飾された誘導体を含む群より選択される核酸塩基であり、核酸塩基の環外アミノ基は、限定されるわけではないが、アデニンおよびシトシンではベンゾイル保護基、グアニンではイソブチリル保護基、アデニン、シトシンおよびグアニンではtert−ブチルフェノキシアセチル(TAC)保護基、並びに当業者に知られる核酸塩基の他の保護基いずれかを含む保護基に例示されるような、オリゴヌクレオチド合成に有用な保護基を所持することも可能であり;
XおよびYは独立に、−Oまたは−NHから選択され、Xは固体支持体のアンカー基に相当し、そしてYは固相上のリンカーへの付着部位に相当し;そして
PGはHまたは保護基から選択される。
1つの態様において、上記一般式(4)にしたがった汎用リンカーを含む固体支持体は、式(7):
Figure 0004791043
式中
Qは本明細書に定義するような固相であり;
Sは、示したフラン環の5’−ヒドロキシル基と固相を共有結合的に連結する、二官能性スペーサー部分であり;Sの例には、限定されるわけではないが、−C(=O)−、限定されるわけではないがオキサリル、マロニル、スクシニル、グルタリル等を含む群から選択されるジアシル部分、限定されるわけではないがメチリデン、エチリデン、プロピリデン等を含むアルキリデン部分、限定されるわけではないが−C(=O)−CH−、−CH−C(=O)−、−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−C(=O)−等を含むアルキルアシル部分、限定されるわけではないが−P(=O)(OH)−を含むリン酸部分、および限定されるわけではないが−P(=O)(OR)−(式中、Rは限定されるわけではないが2−シアノエチルを含む、当業者に知られるリン酸保護基からなる群より選択される)を含む保護リン酸部分が含まれ;
Zは、限定されるわけではないが、アデニン、シトシン、グアニン、チミンまたはウラシル、あるいはその化学的に修飾された誘導体を含む群から選択される核酸塩基であり、核酸塩基の環外アミノ基は、限定されるわけではないが、アデニンおよびシトシンではベンゾイル保護基、グアニンではイソブチリル保護基、アデニン、シトシンおよびグアニンではtert−ブチルフェノキシアセチル(TAC)保護基、並びに当業者に知られる核酸塩基の他の保護基いずれかを含む保護基に例示されるような、オリゴヌクレオチド合成に有用な保護基を所持することも可能であるし、あるいはZは、H、−OMe、ヒポキサンチン、または上に定義するような汎用リンカーの官能性、およびSPOSが含む工程すべての両方と適合する他の部分いずれかであり;
およびRは、それぞれ、示したフラン環の2−および3−ヒドロキシル基をブロッキングする保護基であり;前記2−または3−ヒドロキシル基のいずれかが上述のようなアンカー基として機能し;RおよびRは、限定されるわけではないが、以下の置換基の組み合わせを含む群から選択される:RがHであり、そしてRが限定されるわけではないが−COCHを含む標準的キャッピング基であるか、またはその逆である;あるいはRが標準的保護基であり、そしてRが限定されるわけではないが−COCHを含むキャッピング基であるか、またはその逆である;あるいはRおよびRが一緒になって、フラン環の2位および3位の酸素を架橋するメトキシエチリデン部分に相当する。
一般式(3)に示すように誘導体化された固体支持体を使用するには、オリゴヌクレオチド配列の第一のヌクレオシドがすでに固体支持体に付着していることを反映するように、タンデム合成で用いる装置をプログラミングする必要がある。一般式(4)に示すように固体支持体を誘導体化するには、オリゴヌクレオチド配列の第一のヌクレオシドが、第一のカップリング工程で導入されることを反映するように、装置をプログラミングする必要がある。
本発明の固体支持体は、同一支持体上に2以上のオルソゴナル保護基を持つアンカー基で構成される。各オリゴヌクレオチド合成に必要なオルソゴナル保護基の数は、タンデムに合成しようとするオリゴヌクレオチドの数によって決定される。一般的に、1回の合成実行で、mのオリゴヌクレオチドを調製しようとする場合、mのオルソゴナル保護基が必要である。場合によって、アンカー基の1つが保護されていないことも可能である。この場合、保護されていないアンカー基は、タンデム合成で合成しようとする第一のオリゴヌクレオチドの出発点として働き、そしてmオリゴヌクレオチドのタンデム調製には、m−1のオルソゴナル保護基があれば十分である。この態様において、本発明の方法は:a)固体支持体を提供し、ここで前記固体支持体は、部分的に保護されていないアンカー基で構成され、残りのアンカー基は1以上の保護基によって保護され、1より多い保護基を使用する場合、保護基は互いにオルソゴナルである;b)保護されていないアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;c)合成したオリゴヌクレオチドにキャッピングし;d)1つの保護基をアンカー基から除去し;e)脱保護したアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;f)すべてのオルソゴナル保護基が脱保護されるまで、工程c)〜e)を反復し;そしてg)合成したオリゴヌクレオチドをすべて支持体から切断する工程を含む。
本発明の方法にしたがって、固体支持体の異なる種類の誘導体化を任意に組み合わせて、意図されるタンデム合成を行うことも可能である。例えば、2以上の異なるオルソゴナル保護基を含む、式(3)に示すような2以上の誘導体化を適用可能である。あるいは、2以上の異なるオルソゴナル保護基を含む、式(4)に示すような2以上の誘導体化を適用可能である。さらに、式(3)および式(4)に示す種類の誘導体化が、異なるオルソゴナル保護基を含むならば、これらの誘導体化を1つのタンデム合成中で混合することもまた可能である。
本発明の1つの態様において、固体支持体は、2以上のオルソゴナル保護基で均質に誘導体化され、本明細書において「均質固体支持体」と称される。使用するオルソゴナル保護基の数に応じて、2以上の異なるオリゴヌクレオチドを、この種類の支持体上で合成可能である。図1は、2つのオリゴヌクレオチド(オリゴ1およびオリゴ2)のタンデム合成中の、2つのオルソゴナル保護基(PGおよびPG)で誘導体化された均質固体支持体の使用を例示する。図1を参照すると、合成の第一の工程において、保護基PGが選択的に除去され、支持体上で、保護されていないアンカー基、すなわち未結合ヒドロキシル基、および保護された(PG)アンカー基の均質な分布が生じる。続く工程において、第一のオリゴヌクレオチド(オリゴ1)を、慣用的な固相オリゴヌクレオチド合成、例えばホスホロアミダイト合成を介して、支持体上でアセンブリする。オリゴ1のアセンブリ後、慣用的なキャッピング試薬で支持体にキャッピングし、タンデム合成中にすべてのオリゴ1配列がさらに伸長されるのを防ぐ。次の工程において、保護基PGを選択的に除去し、支持体上で、保護されていないアンカー基、すなわち未結合ヒドロキシル基、およびキャッピングされたオリゴ1の均質な分布を生じる。続く工程において、第二のオリゴヌクレオチド(オリゴ2)を、慣用的な固相オリゴヌクレオチド合成、例えばホスホロアミダイト合成を介して、支持体上でアセンブリする。オリゴ2のアセンブリ後、オリゴ1およびオリゴ2両方を支持体から切断し、そして脱保護して2つのオリゴヌクレオチドの混合物を提供する。オリゴヌクレオチドの意図される適用にしたがって、例えば脱塩によって、またはクロマトグラフィー精製などによって、オリゴヌクレオチド混合物をさらにプロセシングする。
いくつかの方法を用いて、均質固体支持体を調製可能である。1つの態様において、保護されていないアンカー基を含む固相から出発して、段階的方式で、均質固体支持体を調製する。適切な量で(例えば、アンカー基の1/2の保護が望ましい場合、1:2の試薬:アンカー基の比で)、保護基を導入する各試薬を添加することによって、保護されていないアンカー基を、望ましい度合いまで、第一のオルソゴナル保護基(例えばPG)と反応させる。第一のオルソゴナル保護基で最初に誘導体化した後、第二のオルソゴナル保護基を導入する第二の試薬を用いて、対応する方式で、残った未結合アンカー基を第二のオルソゴナル保護基(例えばPG)と反応させる。実質的にすべてのアンカー基が保護され、そしてすべての望ましいオルソゴナル保護基が導入されるまで、さらなるオルソゴナル保護基を付加して、この反応スキームを反復することも可能である。この方法は、2種類のオルソゴナル保護アンカー基が望ましいか、または1種類の保護アンカー基と保護されていないアンカー基を組み合わせることが望ましい場合、特に有用である。後者の場合、およそ50%のアンカー基の1回の誘導体化のみを行う。適切な試薬を過剰に適用して、第二の保護基を導入することによって、残った未反応のアンカー基をオルソゴナル保護アンカー基に変換することもまたはしないことも可能である。
別の態様において、オルソゴナル保護基を導入する、2以上の試薬を同時に適用することによって、タンデム合成のための均質固体支持体を調製する。例えば、アミノ官能化固相上の装填反応において、O3’−スクシネート−(4−ニトロフェニル)エステルヌクレオシドと、異なるオルソゴナルO5’保護基の混合物を使用して、あらかじめ装填された均質支持体を生成することも可能である。
本発明の別の1つの態様において、各固体支持体構成要素のアンカー基がユニークなオルソゴナル保護基によって均質に保護されている、2以上の固体支持体構成要素を混合することによって固体支持体を生成する。2以上の固体支持体構成要素から生成される固体支持体は、本明細書において、「混成(composite)固体支持体」と称される。図2は、2つのオリゴヌクレオチド(オリゴ1およびオリゴ2)のタンデム合成中、2つのオルソゴナル保護基(PGおよびPG)で誘導体化された混成固体支持体の使用を例示する。図2を参照すると、合成の第一の工程において、保護基PGが選択的に除去され、支持体上で、保護されていないアンカー基、すなわち未結合ヒドロキシル基を含む固体支持体構成要素、および保護された(PG)アンカー基を含む固体支持体構成要素からなる、混成支持体が生じる。続く工程において、第一のオリゴヌクレオチド(オリゴ1)を、慣用的な固相オリゴヌクレオチド合成、例えばホスホロアミダイト合成を介して、アセンブリする。オリゴ1のアセンブリ後、慣用的なキャッピング試薬で混成支持体にキャッピングし、タンデム合成中にすべてのオリゴ1配列がさらに伸長されるのを防ぐ。次の工程において、保護基PGを選択的に除去し、保護されていないアンカー基、すなわち未結合ヒドロキシル基を含む固体支持体構成要素、およびキャッピングされたオリゴ1が付着した固体支持体構成要素からなる、混成固体支持体を生じる。続く工程において、第二のオリゴヌクレオチド(オリゴ2)を、慣用的な固相オリゴヌクレオチド合成、例えばホスホロアミダイト合成を介して、アセンブリする。オリゴ2のアセンブリ後、オリゴ1およびオリゴ2両方を混成支持体から切断し、そして脱保護して両オリゴヌクレオチドの混合物を提供する。オリゴヌクレオチドの意図される適用にしたがって、例えば脱塩によって、またはクロマトグラフィー精製などによって、オリゴヌクレオチド混合物をさらにプロセシングする。他のオルソゴナル保護基を含有する固体支持体構成要素の数に応じて、構成要素固体支持体上で、2以上の異なるオリゴヌクレオチドを合成することも可能である。
混成固体支持体の各固体支持体構成要素を、当該技術分野に周知の方法を通じて、別個の反応中で容易に調製する。こうした固体支持体構成要素を調製するための1つの方法は、オルソゴナル保護基を、保護されていないアンカー基上に導入することからなる。例えば、完全に本明細書に援用されるReddyら(1987)Tetrahedron Letters 28:23−26に記載されるように、トリチル化反応において、ジメトキシトリチル保護基を固体支持体構成要素のヒドロキシル基に導入することも可能である。別の例において、シリル化反応において、固体支持体構成要素のヒドロキシル基とtert−ブチルジメチルシリル保護基を反応させる。固体支持体構成要素を調製する別の方法は、保護されたアンカー基を既に含有する装填試薬の使用に基づく。例えば、ジメトキシトリチルで保護されたヌクレオシド装填試薬、例えばCaruthersら(1982)Chemical and Enzymatic Synthesis of Gene Fragments, A Laboratory Manual中, Verlag Chemie, GassenおよびLand監修 ISBN 3−527−26063−3に記載されるような、ヌクレオシドのO5’−ジメトキシトリチル−O3’―スクシネート−(4−ニトロフェニル)エステルを使用して、アミノ官能化固相から、ジメトキシトリチル保護アンカー基を伴う、あらかじめ装填された固体支持体構成要素を調製することも可能である。同様に、レブリニル保護ヌクレオシド装填試薬、例えばヌクレオシドのO5’−レブリニル−O3’−スクシネート−(4−ニトロフェニル)エステルを使用して、アミノ官能化固相から、レブリニル保護アンカー基を伴う、あらかじめ装填された固体支持体構成要素を調製することも可能である。
タンデム合成において、調製しようとするオリゴヌクレオチドの意図される比を反映する比の装填にしたがって、構成要素支持体を混合する。タンデム合成実行中に、構成要素の保護基の部分的な損失が予期される場合、支持体構成要素を過剰に適用することが好適である可能性もある。例えば、オルソゴナル保護基の1つとして9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)を用いる場合、タンデム合成の経過中のFmoc基の部分的損失を補填するため、対応するFmoc固体支持体構成要素を20〜40%過剰に適用することが好適である。Fmoc保護の損失の度合いとともに、前記過剰の最適な量は、主に、Fmoc保護アンカー基の脱ブロッキング前に合成されるオリゴヌクレオチドのサイズおよび数に応じるであろう。
上述のように、均質支持体上のオルソゴナル保護基の数を増加させることによって、または混成固体支持体に、他のオルソゴナル保護基を含有するさらなる固体支持体構成要素を添加することによって、図1および2に示す例を、2より多いオリゴヌクレオチドの合成に拡張することも可能である。図1または2にしたがって付加されるオリゴヌクレオチドの連続合成に対応するため、この場合、さらなるキャッピング工程、合成工程および脱保護工程を含むように、一連の合成工程を拡張する。
タンデムオリゴヌクレオチド合成に好ましいオルソゴナル保護基は、ジメトキシトリチル(DMT)基であり、この基は、ホスホロアミダイトが仲介するオリゴヌクレオチド合成の標準的合成周期中に除去され、そしてしたがって、タンデムオリゴヌクレオチド合成中に除去される固体支持体上のオルソゴナル保護基の最初のものであろう。DMT基は単純なトリチル化法を用いて導入され、そして上述のように、自動化SPOSの第一の工程の経過中に除去され、VIS分光法を介して、脱トリチル化の進行が監視され、そしてDMT保護されたアンカー基の装填が測定されるのを同時に可能にする。上述のような、汎用リンカーのリボヌクレオシド部分の2’/3’−ジオール官能上のメトキシエチリデン保護基もまた、オルソゴナル保護基として好ましい。ホスホロアミダイトが仲介する合成の最初の酸性反応工程中に、メトキシエチリデン保護基が切断されて、1つの未結合ヒドロキシル基を持つ2’/3’−モノアセテートが生じる。あるいは、保護されていないアンカー基を、1以上のオルソゴナル保護基と組み合わせて用いることも可能である。例えば、未結合ヒドロキシル基を、1以上のオルソゴナル保護基とともに使用することも可能である。この場合、未結合ヒドロキシル基は、タンデムオリゴヌクレオチド合成の出発点に相当する。
DMT基に、または上述のような汎用リンカーの2’/3’−シス・ジオール官能上のメトキシエチリデン基に、または保護されていないアンカー基にオルソゴナルである保護基の例には、限定されるわけではないが、穏やかな塩基性条件下で除去可能な9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)保護基、ピリジン/酢酸緩衝液中の水酸化ヒドラジンの溶液を用いた中性条件下で除去可能な4−オキソペンタノイル(レブリニル)保護基、およびフッ化物イオンを含有する脱保護溶液を用いて除去可能なトリアルキルシリル保護基が含まれる。本明細書に記載するようなタンデムオリゴヌクレオチド合成に使用可能なオルソゴナル保護基の選択は、上に言及する例には限定されない。本明細書に定義するようなオルソゴナル保護基である他の保護基のいずれも、本発明の方法に使用可能である。しかし、同一の合成に使用するオルソゴナル保護基はすべて、オリゴヌクレオチド・アセンブリ化学反応の条件下で安定でなければならない。
記載する均質固体支持体のさらなる適用が本発明の範囲内に含まれる。例えば、合成したオリゴヌクレオチドの脱保護条件下で安定なリンカーを用いて、すべてのビーズに均質に束縛された2以上の異なるオリゴヌクレオチドを伴うビーズ調製物を、記載するように調製することも可能である。こうしたビーズ調製物は、ハイブリダイゼーションアッセイに有用である。こうした目的に用いるリンカーは、合成されたオリゴヌクレオチドの脱保護条件下で切断可能であるリンカーに比較して、より単純である可能性がある。
図3は、ホスホロアミダイト化学反応の標準的プロトコルを用いた、2つのオリゴヌクレオチドのタンデム合成における、汎用リンカーで誘導体化された均質固体支持体の使用を例示する。図3を参照すると、固体支持体上のヒドロキシルアンカー基の等しい占有率が、2’/3’−O/O−メトキシエチリデン基(OCH)またはレブリニル基(Olev)いずれかで保護される。鎖伸長周期の第一の工程中に、2’/3’−O/O−メトキシエチリデン保護基を一方の側に選択的に開いて、アセチル化基および未結合ヒドロキシル基を生じ、全体として、支持体上に、未結合およびレブリニル保護ヒドロキシル基の均質な1:1分布を生じる。続く工程において、第一のオリゴヌクレオチド(オリゴ1)を、慣用的な固相オリゴヌクレオチド合成を介して、支持体上でアセンブリする。次の二工程は、標準的プロトコルとは異なり、第一に工程の順序が異なり、そして第二に、用いる試薬が異なるが、なお自動化合成装置上で実行可能である。これらの二工程の第一の工程では、標準的なSPOSのキャッピング工程で用いられるような慣用的なキャッピング試薬に支持体を供することによって、アセチル基でオリゴ1にキャッピングし、さらなる伸長を防ぐ。これらの二工程の第二の工程では、ピリジン/酢酸緩衝液中のヒドラジンの溶液で簡単に処理することによって、レブリニル基を選択的に除去し、支持体上で、未結合ヒドロキシル基およびキャッピングされたオリゴ1の均質な分布を生じる。続く工程において、自由になったヒドロキシル基上で、第二のオリゴヌクレオチド(オリゴ2)を慣用的にアセンブリする。オリゴ2の合成後、例えば脱塩工程によって、標準的脱保護/切断条件に支持体をさらして、作成された両オリゴヌクレオチドの混合物を提供する。
図4は、ホスホロアミダイト化学反応の標準的プロトコルを用いて、2つのオリゴヌクレオチドのタンデム合成における、汎用リンカーで誘導体化された混成固体支持体の使用を例示する。図4を参照すると、混成支持体は、2’/3’−O/O−メトキシエチリデン基(OCH)またはレブリニル基(Olev)で保護されたヒドロキシルアンカー基の同一装填量を有する、等量の2つの固体支持体構成要素からなる。鎖伸長周期の第一の工程中に、2’/3’−O/O−メトキシエチリデン保護基を一方の側に選択的に開いて、アセチル化基および未結合ヒドロキシル基を生じる。こうして、全体として、未結合ヒドロキシル基を伴う1つの固体支持体構成要素およびレブリニル保護ヒドロキシル基を伴う第二の固体支持体構成要素からなる混成固体支持体を得る。続く工程において、第一のオリゴヌクレオチド(オリゴ1)を、慣用的な固相オリゴヌクレオチド合成を介して、支持体上でアセンブリする。続く二工程は、図3に例示する例に関して上述したのと同じ様式で、標準的プロトコルとは異なる。これらの二工程の第一の工程では、標準的なプロトコルのキャッピング工程で用いられるような慣用的なキャッピング試薬に支持体を供することによって、アセチル基でオリゴ1にキャッピングし、さらなる伸長を防ぐ。これらの二工程の第二の工程では、ピリジン/酢酸緩衝液中のヒドラジンの溶液で簡単に処理することによって、レブリニル基を選択的に除去し、未結合ヒドロキシル基を伴う固体支持体構成要素およびキャッピングされたオリゴ1を所持する固体支持体構成要素からなる固体支持体を生じる。続く工程において、自由になったヒドロキシル基上で、第二のオリゴヌクレオチド(オリゴ2)を慣用的にアセンブリする。オリゴ2の合成後、例えば脱塩工程によって、標準的脱保護/切断条件に支持体をさらして、最終的に、作成された両オリゴヌクレオチドの混合物を提供する。図3に例示する例に関して上述するように、本発明に記載する合成プロセスは、単純で、そして一般的に適用可能であるため、これらのすべての工程は、自動化合成装置上で実行可能である。
本発明の1つの態様において、最後にアセンブリされるオリゴヌクレオチドの合成中、最後の末端保護基を除去し、すなわちDMT−オフモードで合成を行い、切断/除去工程に続いて、完全に脱保護されたオリゴヌクレオチドの混合物を生じる。この未精製産物をこのまま用いることも可能であるし、またはさらなる工程、好ましくは収集作成工程、例えば、完全に本明細書に特に援用される、Fischerら(1990)BioTechniques :300−301およびPharmacia Biotech NAPTM−25 Column Instructionsに記載されるように、減圧下の脱塩および/または濃縮に供することも可能である。したがって、最終適用に直接許容されうるプライマー対などのオリゴヌクレオチドの混合物を生成するには、例えば、単一の限外ろ過実行または沈殿工程で十分である。場合によって、当該技術分野に知られるようなさらなる精製工程、例えばゲル電気泳動、RP−またはIE−HPLCを行って、精製されたオリゴヌクレオチドの個々の調製物または組み合わせた調製物を生じることも可能である。
本発明のさらに別の態様にしたがって、前記の最後の末端保護基が保持され、すなわち合成がDMT−オンモードで行われ、切断/除去工程に続いて、1以上が完全に脱保護され、そして1つが末端保護基、通常はジメトキシトリチル基になお結合しているオリゴヌクレオチド混合物が生じる。次いで、疎水性静止相上でのさらなる精製工程において、この末端保護基をハンドルとして利用して、例えば逆相カートリッジを通過させることによって、最後に合成されたオリゴヌクレオチドを残りのものから簡単に分離するのを可能にすることも可能である。最後に、各々、完全に本明細書に特に援用される、Johnsonら(1990)BioTechniques :424−428およびMcBrideら(1988)BioTechniques :362−367に記載されるように、さらなる精製工程中または工程後に、前記の末端保護基を除去する。この方式で、2つの別個のオリゴヌクレオチド調製物を単一のSPOS実行から得ることも可能であり、例えば2つのオリゴヌクレオチドの1回のタンデム合成によって、各々1つのオリゴヌクレオチドを含有する2つの分画がアクセス可能であるか;または3メンバーのタンデム合成から1つのオリゴヌクレオチドを選び出し、プライマー対などの2つのオリゴヌクレオチドの組成物を残すことも可能である。
本発明の新規方法および支持体調製物は、重要な利点を有し、そして先行技術の方法に固有の限界に苦しまない。本明細書に記載する固体支持体は、広い範囲の適用に有用な一貫した品質の2以上のオリゴヌクレオチドの単純、円滑で、そして効率的な合成を提供する。本発明の方法は、2以上のプライマー、プローブ、二重鎖核酸断片等を使用する適用のためのオリゴヌクレオチドの費用効率的な産生を特に標的とする。本発明の方法は、ホスホロチオエート、RNA誘導体およびロック化核酸(LNA)、並びに例えばリンカー単位を介して1またはいくつかの色素にコンジュゲート化されたオリゴヌクレオチドの合成に容易に採用可能である。
実施例1は、汎用固体支持体8の合成を記載する。保護アンカー基を所持する、CPGに基づく汎用固体支持体8を、Kumarevら、WO 01/96357に記載される方法を用いて調製する。以下のスキーム1に例示するように、例えばジクロロエタン中の1%トリフルオロ酢酸で、室温で1分間、簡単に酸性処理して、8のO2’/O3’−メトキシエチリデン部分を、2’−ヒドロキシル/3’−アセテートまたは2’−アセテート/3’−ヒドロキシル誘導体9いずれかに変換する(transfer)。固体支持体9は、タンデム合成の経過中、第一のオリゴヌクレオチドのアセンブリの固体支持体構成要素としてよく適している。DMT保護アンカー基を所持するCPG誘導体10にも同じことが当てはまる。実施例2に記載するように、単純なトリチル化法によって、化合物9から化合物10が得られる。
Figure 0004791043
オリゴヌクレオチド合成周期に含まれる条件下で安定であるため、タンデムオリゴヌクレオチド合成の背景において、Fmoc基およびレブリニル保護基は、オルソゴナル保護基として有用である。対応するCPG支持体(11)および(12)の合成をスキーム2に概略し、そして実施例3および4に記載する。固体支持体(11)および(12)は、タンデムオリゴヌクレオチド合成において、固体支持体構成要素としてよく適している。例として、これらを、適切な比で固体支持体(9)と組み合わせて、固体支持体構成要素(9)上の第一のオリゴヌクレオチドの合成および固体支持体構成要素(11)または(12)上の第二のオリゴヌクレオチドの合成を可能にする混成固体支持体を提供することも可能である。
Figure 0004791043
本発明の好ましい態様において、2つのオリゴヌクレオチドの合成のため、固体支持体構成要素(11)または(12)を、固体支持体構成要素(8)または(10)との混合物中に適用して、それぞれ、固体支持体構成要素(8)または(10)および(11)または(12)で構成される混成支持体を提供する。第二のオリゴヌクレオチドのアセンブリ前にFmocまたはレブリニル基の除去工程を含む、こうしたタンデムオリゴヌクレオチド合成の一般的な方法を、実施例5に提供する。実施例5に提供する一般的な方法を用いた、オリゴヌクレオチドのタンデム合成のより具体的な例を、実施例6〜9、11および12に記載する。
実施例6は、固体支持体構成要素(8)および(12)に由来する混成固体支持体を用い、実施例5に記載する一般法にしたがった、8〜15塩基の長さを有する3つのオリゴヌクレオチドプライマー対のタンデム合成を例示する。RP−HPLCおよびゲル電気泳動によって、すべてのオリゴヌクレオチド産物を性質決定した。ゲル電気泳動の結果を図5に示す。レーン1、2および3は、それぞれ、プライマー対1、2および3に相当する。
実施例7は、固体支持体構成要素(8)および(12)に由来する混成固体支持体を用い、実施例5に記載する一般法にしたがった、23量体および25量体オリゴデオキシヌクレオチドからなる配列決定プライマー対の合成を記載する。これらのHPLC保持時間を、標準的手段を用いて個々に調製した、対応するオリゴヌクレオチドのものと比較することによって、そしてMALDI−TOF質量分光分析によって、合成した産物を解析し、そしてその同一性を検証した。電気泳動解析の結果を図6に示す。レーン4および5は、2つのタンデムに合成されたオリゴヌクレオチドの分離を示す。レーン1および2は、それぞれ、慣用的手段によって個々に合成した23量体および25量体に相当し、そしてレーン3は、その混合物の分離に相当する。また、均質固体支持体を用いたタンデム合成に基づく、実施例10に特定する方法にしたがって、同じ配列決定プライマー対を得た。
実施例8は、実施例5に記載する方法で合成したプライマー対を用いたPCR実験を記載する。構成要素固体支持体(8)および(12)を使用して、2つのプライマー対を調製した。参考オリゴヌクレオチドプライマーを個々に合成した。3つの異なる条件セット下で、すべてのPCR実験を行った。非変性条件下での電気泳動によって、生じたPCR産物を解析した。結果を図7に示す。図7を参照すると、上部ゲルセットは、3つの異なるPCR条件、C、DおよびEを適用した、プライマー対#1に関する結果を示す:レーン1〜4は、タンデムオリゴヌクレオチド合成を介して得られたプライマー対に相当し、レーン5は、各プライマーの別個の合成において、慣用的SPOSプロトコルを通じて得られるようなプライマー対に相当し、そしてレーンMはサイズマーカー(50bpラダー)を含有する。下部ゲルセットは、相応して、プライマー対#2に関する結果を示す。図7に示すように、タンデムプライマーから得られるPCR産物は、すべての場合で、参考プライマーで生成したものと同一であり、そして匹敵する品質であった。
実施例9は、支持体構成要素として、メトキシエチリデン修飾汎用CPG(10)、Fmoc保護汎用CPG(11)、およびレブリニル保護汎用CPG(12)を含む三つ組混成固体支持体の調製を記載する。さらに、およそ1:1:1の比の3つのオリゴヌクレオチドd(T)、d(T)12およびd(T)15のタンデム合成のためのこの混成支持体の使用を記載する。図8に示すように、陰イオン交換HPLCによって、未精製産物混合物のこれらの3つの構成要素を同定し、そして性質決定した。
本発明の別の好ましい態様において、Fmoc保護CPG支持体(11)またはレブリニル保護CPG支持体(12)の装填を、利用可能なヒドロキシ基のおよそ50%に調整する。生じた支持体は、実施例10に記載するように、タンデムオリゴヌクレオチド合成に有用な均質な固体支持体である。該支持体は、タンデムオリゴヌクレオチド合成の第一のオリゴヌクレオチド合成に使用可能な、およそ50%の保護されていないヒドロキシル基、およびタンデムオリゴヌクレオチド合成における、同一支持体上の第二のオリゴヌクレオチドの合成に使用可能な、およそ50%のFmocまたはレブリニル保護ヒドロキシル基を含有する。この態様において、Fmocまたはレブリニル保護基を導入するために適用する試薬の化学量論を通じて、Fmocまたはレブリニル保護された基および保護されていないヒドロキシル基の比を調整することも可能である。合成しようとする2つのオリゴヌクレオチドが異なる量で必要である場合、保護されていないヒドロキシル基に対する保護された基の比を調整する必要がある。例えば、およそ33%の保護されたヒドロキシル基およびおよそ66%の保護されていないヒドロキシル基の比を使用して、およそ1:2のモル比で2つのオリゴヌクレオチドを生成することも可能である。調製のためのプロトコルとともに、こうした均質固体支持体のタンデム合成における使用を実施例10に記載する。この実施例は、およそ1:1の比の、保護されていないヒドロキシル基およびレブリニル基に保護された基で構成される、均質支持体の調製を例示する。
一工程で、タンデムに合成されたオリゴヌクレオチドプライマー対を一緒に精製する際の分取用ゲル電気泳動の有用性を実施例11に立証する。結果を図9に示す。クロマトグラムは、精製前(図9A)および精製後(図9B)の解析に相当する。図9に示す、対応するHPLCクロマトグラムからわかるように、未精製混合物は、ほぼ等しい量および高純度で両オリゴヌクレオチドを含有するプライマー対の調製物に変換される。
実施例12は、2つのオリゴヌクレオチド対のタンデム合成を記載し、これらは各々、互いにハイブリダイズすることによって、二重鎖オリゴヌクレオチドを形成することが可能な、2つの一本鎖相補オリゴヌクレオチドで構成される。図10に示すように、非変性ゲル電気泳動によって、二本鎖種が実際に存在し、そして一本鎖構成要素が完全に変換されたことを証明した。レーン1および2は、40量体オリゴヌクレオチドマーカーに相当する。レーン3〜5および6〜8は、それぞれ、オリゴヌクレオチド対1および2に形成される二重鎖を例示する。
以下の実施例は、例示目的のみのために提供され、そして本発明の範囲を限定することを意図しない。
(実施例1)
汎用固体支持体(8)の調製
乾燥させた長鎖アルキル−アミノ(LCAA)誘導体化アミノプロピルCPG(300g、多孔度500または1000Å、アミン分画の装填値:100μmol/g、+/−20%)を、減圧下、高速で、回転蒸発装置中、室温で20分間、1000ml塩化オキサリルに懸濁した。次いで、温度を100℃に上昇させ、そして蒸留によって過剰な塩化オキサリルを除去するのに約3時間必要であった。過剰な塩化オキサリルを除去した後、新たに調製した、無水ピリジン(1200ml)およびN−メチルイミダゾール(10%、v/v)中のO2’,O3’−メトキシエチリデンイノシン(62mmol、2等量)の溶液を活性化CPGに添加して、そして蒸発が起こるように、減圧下、高速回転で20分間、室温で反応させた。次いで、激しく攪拌しながら室温で5分間に渡って無水酢酸(120ml)を反応混合物に添加して、CPG調製物(8)を提供した。この最終キャッピング工程に続いて、ガラス融解じょうご上に産物を収集し、ピリジンで数回、その後アセトニトリルで洗浄し、真空で乾燥させ、そして4℃で保存した。
試験試料中でイノシン部分を切断し(水性LiOH(1M)、室温で10分間攪拌)、そして254nmで光度定量化することによって、CPG調製物(8)が49μmol/gの装填値を有することを計算した。
(実施例2)
2’/3’−DMT保護汎用固体支持体(10)の調製
実施例1に記載するように調製した誘導体化CPG(8)を、ガラス融解じょうごに移し、そして1,2−ジクロロエタン中のTFA(1%、v/v)の溶液で1回、そして続いて、1、2−ジクロロエタンおよびアセトニトリル(各々3回)で洗浄して、CPG調製物(9)を得て、これを真空で1時間乾燥させた。34μmolの総イノシンを装填した(9)の部分に無水ピリジン(10ml)中の塩化ジメトキシトリチル(2.5mmol.74等量)、DMAP(0.31mmol)およびトリエチルアミン(2.92mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。生じたCPGをガラス融解じょうご上に収集し、ピリジン(4回)、アセトニトリル(3回)およびジエチルエーテル(1回)で連続して洗浄し、そして最後に真空で乾燥させて、トリチル化支持体(10)を生じた。
(10)に関して、試験試料中でDMT部分を切断し(1,2−ジクロロエタン中のTFA(1%、v/v))、次いでこれを498nmで定量化することによって、装填値が53μmol/gであることを測定した。
(実施例3)
2’/3’−Fmoc保護汎用固体支持体(11)の調製
総イノシン装填が0.31mmolの誘導体化CPG支持体(9)の一部分に、DMAP(1.08mmol)、9−フルオレニルメチルクロロホルメート(Fmoc−Cl、18.58mmol)および無水ピリジン(110ml)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。生じたCPGをガラス融解じょうご上で収集し、ピリジン、メタノール(2回)およびアセトニトリル(3回)で連続して洗浄した。変換されていないヒドロキシル基にキャッピングするため、次いで、反応産物を、融解じょうご上で、等体積の無水酢酸中のN−メチルイミダゾール(10%、v/v)および無水ピリジンの混合物と反応させた。次いで、産物、化合物(11)を、ピリジン(2回)およびアセトニトリル(3回)で連続して洗浄し、そして真空で乾燥させた。
試験試料中でFmoc基を切断し(DMF中のピペリジン(20%、v/v)、室温で15分間)、次いでこれを301nmで光度的に定量化することによって、CPG調製物(11)の装填値が56μmol/gであることを決定した。
(実施例4)
2’/3’−Lev保護汎用固体支持体(12)の調製
総イノシン装填が5.5mmolの誘導体化CPG支持体(9)の部分を、ジオキサン(700ml)中のDMAP(17.85mmol)の溶液に懸濁した。ジイソプロピルカルボジイミド(526mmol)およびレブリン酸(420mmol)を添加し、そして反応混合物を室温で2時間攪拌した。生じたCPGをガラス融解じょうご上で収集し、ジオキサン(3回)、メタノール(2回)およびアセトニトリル(3回)で連続して洗浄した。変換されていないヒドロキシル基にキャッピングするため、最後に、融解じょうご上で、等体積の無水酢酸中のN−メチルイミダゾール(10%、v/v)および無水ピリジンの混合物と反応させた。産物、化合物(12)を、ピリジン(2回)およびアセトニトリル(3回)で連続して洗浄し、そして真空で乾燥させた。試験試料中でイノシン部分を切断し(水性LiOH(1M)、室温で10分間攪拌)、そして続いて254nmで光度的に定量化することによって、化合物12の装填値が65μmol/gであることを決定した。
(実施例5)
オリゴヌクレオチドのタンデム合成の一般法
以下の実施例は、オリゴヌクレオチドのタンデム合成の一般法を提供する。例示の目的のため、この実施例は、本発明の方法を用いた、一般的な固体支持体上の2つの異なるオリゴヌクレオチドの合成を記載するが、該方法は、限定されない数の異なるオリゴヌクレオチドの合成に拡張することも可能である。
自動化オリゴヌクレオチド合成の前に、固体支持体混合物を以下のように調製する:
1.DMTあるいはメトキシエチリデン修飾汎用CPG(10)または(8)およびレブリニル保護汎用CPG(12)の混合物:2つのオリゴヌクレオチドの1:1混合物(mol/mol)の合成のため、それぞれの装填値に関して、2つのCPG種の50:50混合物を用いた。低速、室温で、蒸発装置上の回転蒸発装置フラスコ中で、構成要素固体支持体の混合を行った。
2.DMTあるいはメトキシエチリデン修飾汎用CPG(10)または(8)およびFmoc保護汎用CPG(11)の混合物:2つのオリゴヌクレオチドの1:1混合物(mol/mol)の合成のため、それぞれの装填値に関して、2つのCPG種の60〜70:40〜30混合物を用いた。低速、室温で、蒸発装置上の回転蒸発装置フラスコ中で、構成要素固体支持体の混合を行った。オリゴヌクレオチド合成中のFmoc保護の部分的損失を補填するため、過剰な構成要素固体支持体(11)を適用した。したがって、添加する(11)の最適量は、タンデムオリゴヌクレオチド合成で最初に合成しようとする、意図されるオリゴヌクレオチドのサイズに応じる。
上述のように調製した固体支持体混合物を、Applied Biosystemsモデル394合成装置の反応カラムに充填した。合成装置を1μmol規模で用いた。第一のオリゴヌクレオチド合成後のキャッピング工程、およびそれに続くFmocまたはレブリニル保護基いずれかの除去を例外として、装置製造者に供給される合成プロトコルにしたがい、これらの工程を、以下のように行った:
1.トリチル・オフモードでの第一のオリゴヌクレオチドの合成;
2.無水酢酸中のN−メチルイミダゾール(10%、v/v)および無水ピリジン(600μl)の混合物(1:1、v/v)を室温で1分間用いたオリゴヌクレオチドのキャッピング;
3.アセトニトリルでの固体支持体の洗浄;
4.固体支持体上のFmocまたはレブリニル保護基の除去:
Fmoc基:DMF(300μl)中のピペリジン(20%、v/v)で、室温で1分間処理
レブリニル基:ピペリジンおよび氷酢酸(300μl)の混合物(3:2、v/v)中の水酸化ヒドラジニウムの0.5M溶液で、室温で1分間処理;
5.アセトニトリルでの固体支持体の洗浄;
6.トリチル・オフモードでの第二のオリゴヌクレオチドの合成;
7.水性MeNH(40%、v/v)および水性NaOAc(3M)の混合物(1:1、v/v)で、75℃で1時間処理することによる、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断および脱保護;並びに
8.標準法にしたがったエタノール沈殿による精製。
(実施例6)
8量体〜15量体のオリゴデオキシヌクレオチドからなるプライマー対の合成
実施例5に記載する一般法にしたがって、固体支持体構成要素(8)および(12)由来の混成固体支持体を用い、以下のプライマー対を合成した。
1.配列:d(GGGTGTTGTC)(配列番号1)およびd(GCTTACATTTTAG)(配列番号2)の10量体および13量体プライマー対;
2.配列:d(TCTTTACACTTC)(配列番号3)およびd(TCTAACAGGGTGTTG)(配列番号4)の12量体および15量体プライマー対;並びに
3.配列:d(TAAAGGGA)およびd(TTCTAGTTATCG)(配列番号5)の8量体および12量体プライマー対。
オリゴヌクレオチドの3対すべてを、図5に示すようにゲル電気泳動(15%アクリルアミド、250ワットの定電力)によって、そしてRP−HPLC(VWR「Chromolith」カラム、TEAA(0.05M)/アセトニトリル勾配、260nmで検出)によって、性質決定した。
(実施例7)
23量体および25量体オリゴヌクレオチド配列決定プライマー対の合成
実施例5に記載する一般法にしたがって、固体支持体構成要素(8)および(12)由来の混成固体支持体を用い、配列決定のための以下のプライマー対を調製した:
プライマー1:d(CATCTGTAGTCTTTCACCTGTTT)(配列番号6);
プライマー2:d(ACCTCACAAGATGTTCAAAAGCCAT)(配列番号7)。
RP−HPLCおよびゲル電気泳動(どちらの分析法も、実施例6に記載するように適用した)、並びにAX−HPLC(「Mini−Q」カラム(Pharmacia)、勾配:30分間で20%〜60%の溶媒B;溶媒A:アセトニトリル(20%、v/v)を含む水性NaOH(10mM)、溶媒B:NaCl(1M)を含む溶媒A);流速:0.4ml/分;260nmで検出)によって、両オリゴヌクレオチドを性質決定した。
上述のRP−HPLC系上で、両プライマー1および2を同定した。さらに、図6に示すように、電気泳動移動度を、標準的プロトコルにしたがって別個に調製した、対応するオリゴヌクレオチドのものと比較することによって、両プライマーを陽性に同定した。
また、標的分子の同一性を、MALDI−TOF質量分析(マトリックス:水/アセトニトリル(1:1、v/v)中の3−ヒドロキシピコリン酸、Bruker「Biflex−III」質量分析計を用いる)によっても確認した:プライマー1のm/z計算値:6946.57、測定値:6947.4;プライマー2のm/z計算値:7603.05、測定値:7605。
(実施例8)
タンデムに合成されたプライマー対を適用したPCRアッセイ
実施例5に記載する一般法にしたがって、固体支持体構成要素(8)および(12)由来の混成固体支持体を用い、以下のプライマー対を合成した:
プライマー対#1:d(TAATCTGTGTGCTTACATTTTAGGG)(配列番号8)およびd(TTCATTGCTACTGGGGTGTTGTC)(配列番号9);
プライマー対#2:d(GCTTTCATCAAGTTTATCCCAACC)(配列番号10)およびd(CCCATCAATCTTTTTCTTTACACTTC)(配列番号11)。
MJ Research Engine Blockサーマルサイクラー中でPCR実験を行った。PCR反応を以下のように設定した:総体積25μl中に、各試験管は、各200μMのdATP、dGTP、dCTPおよびdTTPを含有する「Gold緩衝液」(最終濃度:15mM Tris−HCl、50mM KCl、pH8.0(Applied Biosystems))中の1単位のtaqポリメラーゼを含有した。
女性ヒトゲノムDNAをテンプレートとして用い、そして以下の3つの異なる条件セットで、プライマー対#1を適用したPCR実験とともにプライマー対#2を適用したPCR実験を行った:
C:4mM MgCl、プライマー濃度0.1μM、10ngテンプレート;
D:4mM MgCl、プライマー濃度0.25μM、10ngテンプレート;および
E:6mM MgCl、プライマー濃度0.5μM、20ngテンプレート。
参照目的のため、標準的オリゴヌクレオチド合成プロトコルで個々に合成したプライマーを使用して、各実験を繰り返した。反応を95℃7分間で開始し、その後、94℃0.5分間の変性、61℃0.5分間のアニーリング、および72℃0.5分間の伸長の30周期が続いた。図7に示すように、ゲル電気泳動(エチジウムブロミドを含有する3%アガロースゲル)を通じて、PCR産物を解析した。プライマー対#1に関して予期される182bpのPCR産物、およびプライマー対#2に関して予期されるおよそ190〜195bpのPCR産物の存在が、明らかに見られた(レーン1〜4)。PCR単位複製配列(amplicon)産物バンドは、慣用的手段によって個々に合成したプライマーで得たバンド(レーン5)と同様の強度および品質である。
(実施例9)
混成支持体を用いたオリゴデオキシヌクレオチドのタンデム合成
自動化オリゴヌクレオチド合成の前に、固体支持体混合物を以下のように調製した:
メトキシエチリデン修飾汎用CPG(10)、Fmoc保護汎用CPG(11)、およびレブリニル保護汎用CPG(12)を含む、三つ組混成支持体の調製:3つのオリゴヌクレオチドの1:1:1混合物(mol/mol/mol)を合成するため、各装填値に関して、3種のCPGの33:34:33混合物を用いた。低速、室温で、蒸発装置上、回転蒸発装置フラスコ中で、構成要素固体支持体の混合を行った。
三つ組混成支持体上の3オリゴヌクレオチドのタンデム合成:
上述のように調製した固体支持体混合物を、Applied Biosystemsモデル394合成装置の反応カラムに充填した。合成装置を1μmol規模で用いた。第一および第二のオリゴヌクレオチド合成後のキャッピング工程、並びにそれに続く、それぞれ、Fmocおよびレブリニル保護基の除去を例外として、装置製造者に供給される合成プロトコルにしたがい、これらの工程を、以下のように行った:
1.第一のオリゴヌクレオチド:9量体d(TTTTTTTTT)のトリチル・オフモードでの合成;
2.無水酢酸中のN−メチルイミダゾール(10%、v/v)および無水ピリジン無水酢酸:N−メチルイミダゾール(600μl)の混合物(1:1、v/v)を室温で1分間用いたこの第一のオリゴヌクレオチドのキャッピング;
3.アセトニトリルでの固体支持体の洗浄;
4.DMF(300μl)中のピペリジン(20%、v/v)で、室温で1分間処理することによる、固体支持体上のFmoc基の除去;
5.アセトニトリルでの固体支持体の洗浄;
6.第二のオリゴヌクレオチド:12量体d(TTTTTTTTTTTT)(配列番号12)のトリチル・オフモードでの合成;
7.無水酢酸中のN−メチルイミダゾール(10%、v/v)および無水ピリジン無水酢酸(600μl)の混合物(1:1、v/v)を室温で1分間用いたオリゴヌクレオチドのキャッピング;
8.アセトニトリルでの固体支持体の洗浄;
9.ピリジンおよび氷酢酸(300μl)の混合物(3:2、v/v)中の水酸化ヒドラジニウムの0.5M溶液で、室温で1分間処理することによる、固体支持体上のレブリニル基の除去;
10.アセトニトリルでの固体支持体の洗浄;
11.第三のオリゴヌクレオチド:15量体d(TTTTTTTTTTTTTTT)(配列番号13)のトリチル・オフモードでの合成;
12.水性MeNH(40%、v/v)および水性NaOAc(3M)の混合物(1:1、v/v)で、75℃で1時間処理することによる、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断および脱保護;並びに
13.標準法にしたがったエタノール沈殿による精製。
ゲル電気泳動およびAX−HPLCによって、合成した3つのオリゴヌクレオチドを性質決定した。実施例7に記載する方法にしたがって、後者を行い、そして対応するクロマトグラムを図8に示す。
(実施例10)
部分的にレブリニル保護されたアンカー基を伴う汎用CPGを用いた均質支持体上のタンデム合成
レブリニル基に保護されたアンカー基をおよそ50%伴う汎用支持体の調製:総イノシン装填が6.0mmolの誘導体化CPG支持体(9)の部分を、ジオキサン(700ml)中のDMAP(0.15mmol、0.024等量)の溶液に懸濁した。ジイソプロピルカルボジイミド(3.8mmol、0.63等量)およびレブリン酸(3.0mmol、0.5等量)を添加し、そして反応混合物を室温で2時間攪拌した。生じたCPGをガラス融解じょうご上で収集し、ジオキサン(3回)、メタノール(2回)およびアセトニトリル(3回)で連続して洗浄し、そして最後に真空で乾燥させた。
上述のように調製した均質支持体を用い、実施例5に記載する一般法にしたがって、2つのオリゴヌクレオチド:
d(CATCTGTAGTCTTTCACCTGTTT)(配列番号6)および
d(ACCTCACAAGATGTTCAAAAGCCAT)(配列番号7)
のタンデム合成を行った。合成したオリゴヌクレオチドを、ゲル電気泳動およびRP−HPLCによって性質決定した。
(実施例11)
タンデム法によって合成された2つのオリゴヌクレオチドのゲル電気泳動による精製
固体支持体構成要素(8)および(12)由来の混成固体支持体を用い、実施例5に記載する一般法にしたがって、以下のプライマー対を合成した:
プライマー1:d(ACGTTGGATGGTCTTCAGAGACATAGTTAAG)(配列番号14)および
プライマー2:d(ACGTTGGATGGTGGAGTAAGAGTAAATGTCC)(配列番号15)。
ゲル電気泳動(15%アクリルアミド、<100ワットの定電力)によってプライマー対を精製した。図9に示すように、RP−HPLCによって2つのオリゴヌクレオチドを性質決定し、そしてゲル電気泳動前および泳動後に得たクロマトグラムを比較することによって、精製が成功したことを確認した。
(実施例12)
相補オリゴヌクレオチド対をタンデムに合成することによる、オリゴヌクレオチド二重鎖の調製
固体支持体構成要素(8)および(12)由来の混成固体支持体を用い、実施例5に記載する一般法にしたがって、以下のオリゴヌクレオチド対を合成した:
対#1
オリゴヌクレオチド(A):d(GCGACCGAGCCTGACCTCCAGTCCG)(配列番号16)および
オリゴヌクレオチド(B):d(CGGACTGGAGGTCAGGCTCGGTCGC)(配列番号17)。
対#2
オリゴヌクレオチド(A):d(ACGCTGCCAGTCACGGCGACCGCTC)(配列番号18)
オリゴヌクレオチド(B):d(GAGCGGTCGCCGTGACTGGCAGCGT)(配列番号19)。
図10に示すように、非変性条件下(尿素不含)のゲル電気泳動によって、対#1および#2によって形成される二重鎖を性質決定した。
図1は、均質固体支持体を用いて、単回合成実行において、異なる配列の2つのオリゴヌクレオチド(オリゴ1およびオリゴ2)を提供する、タンデムオリゴヌクレオチド合成の略図である。 図2は、混成固体支持体を用いて、単回合成実行において、異なる配列の2つのオリゴヌクレオチドを提供する、タンデムオリゴヌクレオチド合成の略図である。 図3は、O2’,O3’−メトキシエチリデン部分に保護されたアンカー基およびレブリニル保護基に保護されたアンカー基を含む均質固体支持体を使用した、タンデムオリゴヌクレオチド合成の略図である。 図4は、O2’,O3’−メトキシエチリデン部分に保護されたアンカー基およびレブリニル保護基に保護されたアンカー基を含む混成固体支持体を使用した、タンデムオリゴヌクレオチド合成の略図である。 図5は、実施例6に記載するように合成したプライマー対1〜3のタンデム合成の電気泳動解析を示す。レーン1、2および3は、それぞれ、プライマー対1、2および3に相当する。 図6は、実施例7に記載するような25量体および23量体オリゴヌクレオチドのタンデム合成の電気泳動解析を示す。レーン4および5は、2つのタンデムに合成されたオリゴヌクレオチドの分離を示す。レーン1および2は、それぞれ、慣用手段によって個々に合成された23量体および25量体に相当し、そしてレーン3は、その混合物の分離に相当する。 図7は、実施例8に記載するように調製したPCR産物の電気泳動解析を示す。上部ゲルセットは、3つの異なるPCR条件、C、DおよびEを適用した、プライマー対#1に関する結果を示す:レーン1〜4は、タンデムオリゴヌクレオチド合成を介して得られたプライマー対に相当し、レーン5は、各プライマーの別個の合成において、慣用的SPOSプロトコルを通じて得たプライマー対に相当し、そしてレーンMはサイズマーカー(50bpラダー)を含有する。下部ゲルセットは、相応して、プライマー対#2に関する結果を示す。 図8は、実施例9に記載するような、3つのオリゴヌクレオチドd(T)、d(T)12およびd(T)15のタンデム合成のAX−HPLCクロマトグラムを示す。 図9AおよびBは、実施例11にしたがったRP−HPLCクロマトグラムを例示する。図9Aおよび9Bのクロマトグラムは、それぞれ、分取用ゲル電気泳動を介した精製前および精製後の解析に相当する。 図10は、実施例12に記載するような、タンデムに合成されたオリゴヌクレオチド二重鎖の非変性条件下での電気泳動解析を示す。レーン1および2は、40量体オリゴヌクレオチドマーカーに相当する。レーン3〜5および6〜8は、それぞれ、オリゴヌクレオチド対1および2に形成された二重鎖に関する。

Claims (50)

  1. 2以上の異なるオリゴヌクレオチドの合成法であって:
    a)固体支持体を提供し、ここで前記固体支持体は2以上の保護基によって保護されたアンカー基で構成され、前記保護基は互いにオルソゴナルであり、前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基であり
    b)前記保護基の1つをアンカー基から除去し;
    c)脱保護したアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;
    d)合成したオリゴヌクレオチドにキャッピングし;
    e)すべての保護基が脱保護されるまで、工程b)〜d)を反復し、ここで最後の保護基に関しては工程d)を省略する;そして
    f)合成したオリゴヌクレオチドを固体支持体から切断する
    工程を含む、前記合成法。
  2. 2以上の異なるオリゴヌクレオチドの合成法であって:
    a)固体支持体を提供し、ここで前記固体支持体は、部分的に保護されていないアンカー基で構成され、残りのアンカー基は1以上の保護基によって保護され、1より多い保護基を使用する場合、保護基は互いにオルソゴナルであり、前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基であり
    b)保護されていないアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;
    c)合成したオリゴヌクレオチドにキャッピングし;
    d)1つの保護基をアンカー基から除去し;
    e)脱保護したアンカー基上でオリゴヌクレオチドを合成し;
    f)すべての保護基が脱保護されるまで、工程c)〜e)を反復し;そして
    g)合成したオリゴヌクレオチドをすべて支持体から切断する
    工程を含む、前記合成法。
  3. 断したオリゴヌクレオチドを、オリゴヌクレオチドを脱保護するのに適した条件に供する工程をさらに含む、請求項1または2の方法。
  4. 固体支持体が、均質固体支持体または混成固体支持体からなる群より選択される、請求項1または2の方法。
  5. 固体支持体が、汎用固体支持体またはあらかじめ装填された固体支持体から選択され、ここであらかじめ装填された固体支持体は、新しく合成されたオリゴヌクレオチドの末端として作用する共有結合したヌクレオシド部分を含み、また汎用固体支持体は、カップリング反応に適用される第一のヌクレオチド・シントンが新しく合成されたオリゴヌクレオチドの末端として作用するように共有結合したヌクレオシド部分を含まない、請求項4の方法。
  6. 保護基が、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシエチリデン、レブリニルおよび9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)からなる群より選択される、請求項1または2の方法。
  7. 保護基がレブリニルおよびFmoc、メトキシエチリデンとレブリニル、メトキシエチリデンとFmoc、DMTとレブリニル、ならびにDMTとFmocから選択される、請求項1または2の方法。
  8. 固体支持体が、無機ポリマー、有機コーティングを伴うシリカまたはCPGから選択される修飾無機ポリマー、および有機ポリマーからなる群より選択される、請求項1または2の方法。
  9. 前記無機ポリマーが、シリカ、アルミナ、ゼオライトおよび調節孔ガラス(CPG)からなる群より選択される無機オキシドである、請求項8の方法。
  10. 前記修飾無機ポリマーが、アミノプロピル−シラン誘導体化シリカまたはアミノプロピル−シラン誘導体化CPGからなる群より選択される、請求項8の方法。
  11. 前記有機ポリマーが、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、およびセルロースまたはデンプンから選択される炭水化物から選択される、請求項8の方法。
  12. 保護基を伴うアンカー基の比を、合成しようとする個々のオリゴヌクレオチドの意図される比にしたがって調整する、請求項1または2の方法。
  13. 保護基に保護されたアンカー基を過剰に使用し、該保護基が、意図される除去工程以前の工程の間に、部分的な損失を受けると予期される、請求項12の方法。
  14. 前記損失を補填するように前記過剰を調整する、請求項13の方法。
  15. すべての工程を自動化設定で行い、前記自動化設定が、最後にアセンブリされるオリゴヌクレオチドの合成中、最後の末端保護基が除去されるDMT−オフモードおよび最後にアセンブリされるオリゴヌクレオチドの合成中、最後の末端保護基が保持されるDMT−オンモードを含む、請求項1または2の方法。
  16. 最後のオリゴヌクレオチドをDMT−オフモードで合成する、請求項15の方法。
  17. 最後のオリゴヌクレオチドをDMT−オンモードで合成する、請求項15の方法。
  18. 前記のあらかじめ装填された固体支持体が、以下の式を有する請求項5の方法:
    Q−L−N
    [式中
    Qは固相であり;
    Lはリンカーであり;そして
    Nは合成しようとするオリゴヌクレオチドの末端ヌクレオシドを確立するヌクレオシド部分であり、該ヌクレオシド部分は以下の構造のいずれかをもつヌクレオシド部分である:
    Figure 0004791043
    (式中
    は、−H、−OH、−F、1〜4の炭素原子を有する、場合によって置換されたアルコキシルまたはアルケノキシル基、保護アミノ基、あるいはORからなる群より選択され、ここでRはオリゴリボヌクレオチド合成に有用な保護基から選択される;
    Bは、アデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシル、またはその化学的に修飾された誘導体からなる群より選択される核酸塩基であり、ここで核酸塩基の環外アミノ基はオリゴヌクレオチド合成に有用な保護基を所持することも可能である;
    XおよびYは独立に、−Oまたは−NHから選択され、ここでXは固体支持体のアンカー基に相当し、そしてYは固相上のリンカーへの付着部位に相当する;そして
    PGは、アンカー基が保護されていないとき、保護基またはHである)]。
  19. が、−OCH、−OCHCH=CHおよび−OCHOCHCHOCHからなる群より選択される、請求項18の方法。
  20. がtert−ブチルジメチルシリルである、請求項18の方法。
  21. 核酸塩基の前記環外アミノ基が、ベンゾイル、イソブチリルおよびtert−ブチルフェノキシアセチル(TAC)からなる群より選択される保護基で保護された、請求項18の方法。
  22. 汎用固体支持体が、以下の式:
    Q−U
    [式中
    Qは固相であり;そして
    Uは以下の構造:
    Figure 0004791043
    (式中
    Sは、示したフラン環の5’−ヒドロキシル基と固相(Q)を共有結合的に連結する、二官能性スペーサー部分であり;
    Zは、アデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシル、またはその化学的に修飾された誘導体からなる群より選択される核酸塩基、ここで核酸塩基の環外アミノ基はオリゴヌクレオチド合成に有用な保護基を所持することも可能である;H;−OMe;ヒポキサンチン、並びに汎用リンカーの官能性、および方法が含む工程すべての両方と適合する他の部分いずれかからなる群より選択され;そして
    およびRは、保護基、Hおよびキャッピング基からなる群から選択され、ここで環の2’または3’位のいずれかにあるヒドロキシル基がアンカー基として機能する)
    を有する汎用リンカーである]
    を有する、請求項5の方法。
  23. Sが、−C(=O)−、オキサリル、マロニル、スクシニル、およびグルタリルからなる群より選択されるジアシル部分、メチリデン、エチリデンおよびプロピリデンから選択されるジアルキル部分、−C(=O)−CH−、−CH−C(=O)−、−C(=O)−CH−CH−および−CH−CH−C(=O)−から選択されるアルキルアシル部分、−P(=O)(OH)−、並びに式−P(=O)(OR)−(式中、Rはリン酸保護基である)を有する化合物から選択される保護リン酸部分からなる群より選択される、請求項22の方法。
  24. 前記リン酸保護基Rが2−シアノエチルである、請求項23の方法。
  25. 核酸塩基の前記環外アミノ基が、ベンゾイル、イソブチリルおよびtert−ブチルフェノキシアセチル(TAC)からなる群より選択される保護基で保護された、請求項22の方法。
  26. およびRが:RがHであり、そしてRがキャッピング基である、Rがキャッピング基であり、そしてRがHである;Rが保護基であり、そしてRがキャッピング基である;Rがキャッピング基であり、そしてRが保護基である;またはRおよびRが一緒になって、フラン環の2位および3位の酸素を架橋するメトキシエチリデン部分に相当する、からなる群より選択される、請求項22の方法。
  27. 前記キャッピング基がCOCHである、請求項26の方法。
  28. 2以上の独立に選択された共有結合したヌクレオシド部分を含むあらかじめ装填された均質固体支持体であって、ここで前記ヌクレオシド部分が、互いにオルソゴナルである保護基によって保護されたアンカー基を含み、前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基である、前記均質固体支持体。
  29. 2以上の独立に選択される共有結合した汎用リンカーを含む汎用均質固体支持体であって、前記汎用リンカーが、互いにオルソゴナルである保護基で保護されたアンカー基を含み、汎用リンカーは、オリゴヌクレオチド合成の経過中、支持体にカップリングされる第一のヌクレオチド・シントンと固体支持体の固相を共有結合的に連結し、また前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基である、前記汎用均質固体支持体。
  30. 2以上の互いにオルソゴナルである保護基を含む混成固体支持体を調製する方法であって、2以上の固体支持体を混合する工程を含み、ここで各支持体が異なる保護基で保護されたアンカー基を含み、前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基である、前記方法。
  31. あらかじめ装填された固体支持体の混合物を含む混成固体支持体であって、前記あらかじめ装填された固体支持体の各々が、独立に選択される共有結合したヌクレオシド部分で構成され、前記ヌクレオシド部分が、互いにオルソゴナルである保護基で保護されたアンカー基を含み、前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基である、前記混成固体支持体。
  32. 前記ヌクレオシド部分の1つのアンカー基が、場合によって保護されていない、請求項28または31の固体支持体。
  33. 共有結合したヌクレオシド部分の各々が以下の構造のうちの1つを有する、請求項28または31の固体支持体:
    Figure 0004791043
    (式中
    は、−H、−OH、−F、1〜4の炭素原子を有する、場合によって置換されたアルコキシルまたはアルケノキシル基、保護アミノ基、あるいはORからなる群より選択され、ここでRはオリゴリボヌクレオチド合成に有用な保護基から選択される;
    Bは、アデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシル、またはその化学的に修飾された誘導体からなる群より選択される核酸塩基であり、ここで核酸塩基の環外アミノ基はオリゴヌクレオチド合成に有用な保護基を所持することも可能である;
    XおよびYは独立に、−Oまたは−NHから選択され、ここでXは固体支持体のアンカー基に相当し、そしてYは固相上のリンカーへの付着部位に相当する;そして
    PGは保護基である)]。
  34. が、−OCH、−OCHCH=CHおよび−OCHOCHCHOCHからなる群より選択される、請求項33の固体支持体。
  35. がtert−ブチルジメチルシリルである、請求項33の固体支持体。
  36. 核酸塩基の前記環外アミノ基が、ベンゾイル、イソブチリルおよびtert−ブチルフェノキシアセチル(TAC)からなる群より選択される保護基で保護された、請求項33の固体支持体。
  37. 保護基が、DMT、レブリニルおよびFmocから選択される、請求項28または31の固体支持体。
  38. 汎用固体支持体の混合物を含む混成固体支持体であって、前記汎用固体支持体の各々が、独立に選択される共有結合した汎用リンカーで構成され、前記の汎用リンカーが、互いにオルソゴナルである保護基で保護されたアンカー基を含み、汎用リンカーは、オリゴヌクレオチド合成の経過中、支持体にカップリングされる第一のヌクレオチド・シントンと固体支持体の固相を共有結合的に連結し、また前記アンカー基は第一のヌクレオチド・シントンが付着する官能基である、前記混成固体支持体。
  39. 前記汎用リンカーの1つのアンカー基が、場合によって保護されていない、請求項38の固体支持体。
  40. 汎用リンカーが、以下の構造:
    Figure 0004791043
    (式中
    Sは、示したフラン環の5’−ヒドロキシル基と固相(Q)を共有結合的に連結する、二官能性スペーサー部分であり;
    Zは、アデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシル、またはその化学的に修飾された誘導体からなる群より選択される核酸塩基、ここで核酸塩基の環外アミノ基はオリゴヌクレオチド合成に有用な保護基を所持することも可能である;H;−OMe;ヒポキサンチン、並びに汎用リンカーの官能性、および方法が含む工程すべての両方と適合する他の部分いずれかからなる群より選択され;そして
    およびRは、保護基、Hおよびキャッピング基からなる群から選択され、ここで環の2’または3’位のいずれかにあるヒドロキシル基がアンカー基として機能する)
    を有する、請求項38の固体支持体。
  41. Sが、−C(=O)−、オキサリル、マロニル、スクシニル、およびグルタリルからなる群より選択されるジアシル部分、メチリデン、エチリデンおよびプロピリデンから選択されるジアルキル部分、−C(=O)−CH−、−CH−C(=O)−、−C(=O)−CH−CH−および−CH−CH−C(=O)−から選択されるアルキルアシル部分、−P(=O)(OH)−、並びに式−P(=O)(OR)−、式中、Rはリン酸保護基である、を有する化合物から選択される保護リン酸部分からなる群より選択される、請求項40の固体支持体。
  42. 前記リン酸保護基Rが2−シアノエチルである、請求項41の固体支持体。
  43. 核酸塩基の前記環外アミノ基が、ベンゾイル、イソブチリルおよびtert−ブチルフェノキシアセチル(TAC)からなる群より選択される保護基で保護された、請求項40の固体支持体。
  44. およびRが:RがHであり、そしてRがキャッピング基である、Rがキャッピング基であり、そしてRがHである;Rが保護基であり、そしてRがキャッピング基である;Rがキャッピング基であり、そしてRが保護基である;またはRおよびRが一緒になって、フラン環の2位および3位の酸素を架橋するメトキシエチリデン部分に相当する、からなる群より選択される、請求項40の固体支持体。
  45. 前記キャッピング基がCOCHである、請求項44の固体支持体。
  46. 保護基が、メトキシエチリデン、DMT、レブリニルおよびFmocから選択される、請求項38の固体支持体。
  47. 混成固体支持体が、2つの構成要素で構成され、これらがそれぞれ、保護基、メトキシエチリデンおよびレブリニルで保護されている、請求項46の固体支持体。
  48. 混成固体支持体が、2つの構成要素で構成され、これらがそれぞれ、保護基、DMTおよびレブリニルで保護されている、請求項46の固体支持体。
  49. 固体支持体が、2つの構成要素で構成され、前記の第一の構成要素のアンカー基が保護されておらず、そして前記の第二の構成要素のアンカー基がレブリニル保護基で保護されている、請求項39の混成固体支持体。
  50. 固体支持体が、2つの構成要素で構成され、前記構成要素がそれぞれ、保護基、メトキシエチリデンおよびFmocで保護されている、請求項39の混成固体支持体。
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