JP4790998B2 - 導電性ボールの配列搭載装置 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ボールの吸引搭載方法および配列搭載装置に係り、特にボール吸着孔が複数個形成されているボール配列板上に、複数の微細ボールを一括保持して、ウエハやプリント基板、半導体チップ等の電子部品の電極上に一括搭載させる方法および装置に関
するものである。
近時においては、半導体チップの電気的接続に微小金属ボールを使用したバンプ形成技術が用いられるようになっている。当該バンプ形成技術を用いることにより、パッケージの小型化、多ピン化等の数々のメリットを得ることができる。このような微小金属ボールを用いたバンプ形成技術は、たとえば特許文献1に記載されている。
上記特許文献1にて提案されているバンプ形成方法は、少なくとも半導体チップ1つ分の金属ボール群を吸着保持するために、半導体チップ上のバンプ形成位置に対応した全ての位置に吸着孔が形成されているボール配列板が用いられる。そして、このボール配列板に微小金属ボールを吸着保持した後、ボール配列板を接合用ステージまで搬送してバンプ形成位置にボールを搭載するようにしている。
したがって、この場合は真球度や粒径精度が高く、均一に形成された微小な導電性ボールをバンプ形成位置に一括搭載することができる。これによりバラツキの少ない均一形状のバンプを容易に、かつ効率的に形成することができる。
ところが、半導体チップ1つ毎に配列を行うことは、繰返し動作が多くなり、コスト的あるいは時間的にもデメリットが大きい。このためウエハを個々のチップ毎に切断する前、すなわちダイシング工程前にウエハ上に複数チップに相当する全ての電極上にボールを配置することが行われるようになった。
特開平7−153765号公報
しかしながら、複数の半導体チップが形成されたウエハ上の全ての電極上に一括してボールを配置しようとした場合、電極数は数十万個程度に及ぶ。配列板にボールを減圧吸着する場合、その負圧により配列板が変形して水平面が確保されない、あるいは機械的な精度が原因で水平面が確保されないことがある。またウェハまたは基板上のチップ配列が非対称になっていると、ボールを吸着した吸着ヘッドを水平保持してウェハ側へ降下させても多数の電極に対してボールが均一に接触しないことがある。その結果、配列板の外周部がウェハ外周部に接触し、ウェハ表面の汚れ、コーティング材あるいはフラックス等、配列板表面が汚染され、次回ボール吸着時に配列板汚染部に余剰付着ボールが発生する原因となる。また、局所的にボールに過荷重が加わり(偏荷重)あるいは接触不良が発生し、ボール搭載不良になってしまう。
本発明はかかる実情に鑑み、ボール配列板に導電性ボールを吸着して配列する際に、吸着不良が発生し難く、かつ効率的に導電性ボールを配列することを可能とした導電性ボールの配列搭載方法および配列搭載装置を提供することを目的とする。
本発明の導電性ボールの配列搭載装置は、電気的接続に使用するバンプを形成するための導電性ボールを配列板に吸引配列して、ウエハを載置するステージ上に複数の半導体チップが形成されたウエハを配置し、前記ウエハ上の電極上に前記導電性ボールを一括で搭載する導電性ボールの配列搭載装置であって、
前記配列板は、前記導電性ボールを減圧吸着する場合に変形する、30μm以上100μm以下の板厚を有し、
前記配列板の周縁部に当接する弾性体からなるスペーサが前記ウエハ上又は前記ステージ上に配設され、
前記スペーサの高さが、前記ウエハ上に配設される場合には前記電極の厚さと前記導電性ボールの直径の合計よりも大きく、前記ステージ上に配設される場合には前記ウエハの厚さ、前記電極の厚さ、及び前記導電性ボールの直径の合計よりも大きく、
前記スペーサが、前記導電性ボールを前記電極上に搭載する際に、前記配列板の周縁部に当接して変形し前記配列板を支承するものであることを特徴とする。
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記スペーサは、前記配列板の周縁部の一部または全部に当接することを特徴とする。
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記スペーサは、前記ウエハを載置するステージ上で前記ウエハの側近に配置されることを特徴とする。
また、本発明の導電性ボールの配列搭載装置において、前記スペーサは、前記ウエハの周縁部上に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、導電性ボールを電極に搭載する際、配列板の周縁部に当接するスペーサを有する。このスペーサは、搭載対象物を載置するステージ上で搭載対象物の側近に配置され、あるいは搭載対象物の周縁部上に配置されるが、ボール搭載時に配列板の周縁部あるいは配列板の延長上にある部位の一部または全部に当接することで、ウェハと配列板が直接接触するのを防ぎ、配列板の汚染を防止する。また、導電性ボールに対する偏荷重を吸収し、これによりボール吸着不良および搭載不良を防ぎ、適正かつ効率的に導電性ボールを配列することができる。
以下、図面に基づき、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および装置の好適な実施の形態を説明する。
ここでまず、本発明方法あるいは装置に係る導電性ボールを使ったバンプ形成工程システムの概要を説明する。図1に示すようにまず、導電性ボールを搭載すべきウェハあるいは基板の検査を行ない、必要に応じて表面等を洗浄する。洗浄されたウェハ等の表面等にスパッタリングやメッキ等により、バンプを形成すべき電極が形成される。
つぎに電極上にフラックスが塗布され、その上に導電性ボールを搭載する。ボール搭載不良(余剰ボールあるいは欠落ボール等)を検査し、必要に応じてリペアが行なわれる。このリペアによりほぼ100%程度の歩留りが得られ、さらにリフロー後洗浄する。洗浄後の状態を再び検査し、必要に応じてリペアが行なわれる。このような工程によりウェハあるいは基板等の基板上にバンプが形成される。
図2は、本発明装置の概略構成を示している。この実施形態において半導体基板もしくはウエハWは、紙面と垂直方向(X方向)のウエハ搬送路に沿ってウエハステージ10上に固定された状態で移動し、ボール配列搭載部で待機する。なお、ボール配列搭工程の前で予めウェハWの電極にフラックスを塗布するフラックス塗布工程が設定される。このフラックス塗布工程では、たとえばウェハWの電極に対応する転写ピンを有する転写ヘッドにより、ウエハステージ10上のウェハWの電極に対してフラックスを塗布するようになっている。
ここで、本発明の実施形態では、たとえば特に4インチ以上のサイズのウエハを対象としている。このウエハWによれば、図4に示されるように形成すべき複数の半導体チップC(個々の正方形部分)を得ることができ、各半導体チップCの電極部には後述するように本発明装置によって複数の導電性ボールが搭載される。図4においては導電性ボールを簡略化して示しているが、これらの半導体チップC全体で使用する導電性ボールは、数十万個になる。本発明は、このように極めて大量の導電性ボールを一括でウエハWに搭載するものである。
図2に示されるようにウエハ搬送路と直交する方向(Y方向)に沿ってガイドもしくはガイドレール11が設置され、このガイドレール11にはY−Z方向に移動可能なボール搭載ヘッド12が支持される。ボール搭載ヘッド12は後述するように、導電性ボールBをボール配列板に吸引配列する。そして、ウエハW上に形成された半導体チップCの電極部に対して、その導電性ボールBを一括で搭載する。
ガイドレール11の一端側にてボール搭載ヘッド12の下方に位置するようにボール供給装置13が配置される。ボール供給装置13は相当量の導電性ボールBを収容するボール収容容器(ボールトレー)14とボールトレー14を加振してボールトレー14内で導電性ボールBを跳躍させる加振機を含んでいる。ボール供給方法としては、本実施形態のように導電性ボールBの跳躍によるものでもよいし、ガス流による吹き上げ、吹き付け等であってもよい。
また、図2においてはボール補充装置を簡略化しているが、ボールトレー14内の導電性ボールBが一定レベル以上減少しないように光センサが設けられている。この光センサによれば、跳躍する導電性ボールBが相当量以上であれば光を遮るが、導電性ボールの密度が低下し光が透過するようになると、該光センサがその透過光を受光する。これにより導電性ボール補充装置からつねに、自動的に相当量の導電性ボールBが補充されるようになっている。
ボール供給装置13とボール搭載ステージ10の間には、配列不良ボール除去機構16と配列検査用カメラ17が配置される。ボール除去機構16は、ボール搭載ヘッド12における配列不良ボールを、吸引またはガス吹付けによって除去する。除去する際に搭載ヘッド12に振動を加えると、より効果的に除去することができる。この場合、振動周波数は数Hz〜1GHz程度が好ましい。また、配列検査カメラ17はボール搭載ヘッド12におけるボール配列不良を検査する。
ボール搭載ヘッド12は、ボール供給装置13とボール搭載ステージ10との問を往復運動するが、図3に示すように負圧もしくは真空源に接続された吸引機構18を持ち、ボール配列板19にて多数の導電性ボールBを吸引配列するようになっている。ボール配列板19は、ウエハWにおける複数の半導体チップCの電極部に対応する吸着孔19aを有する。そして、吸引機構18によって、ボールトレー14内で跳躍する導電性ボールBを各吸着孔19aに1つずつ吸着させることができる。
ここで、ウェハWまたは基板上のチップ配列は、非対称になっていてもよい。つまり図4の図示例ではウエハWにおいて半導体チップCは、X軸またはY軸に関して対称に配列されているが、このような場合だけでなくX軸またはY軸に関して非対称に配列されている場合も含む。
さて、本発明において図5に示したように、導電性ボールBを電極に搭載する際ボール配列板19の周縁部に当接するスペーサ20を有する。スペーサ20は、ボール配列板19の周縁部、すなわち導電性ボールBが配列されない領域に当接するようにステージ10上でウエハWの側近に配置される。この場合、ボール配列板19の周縁部の一部または全部に当接するものであってよい。
スペーサ20の具体的構成において、たとえばリング状の形態を有し、合成樹脂あるいは金属等を素材とする所定の弾性および剛性、さらには耐熱性を備えたものが好適である。スペーサ20はたとえば、耐熱テープやオーリング、シリコンゴム等をステージ10の表面に貼着することにより構成される。また、スペーサ20の初期厚さ(高さH)は荷重値とスペーサの材質によって決定されるが、ゴムのような弾性体であればウエハWの厚さ、電極厚さおよび導電性ボールBの直径の合計よりも大きく設定され、剛性の高い金属等であれば数〜数10μm低く設定される場合もある。たとえば弾性体の場合の硬さは、60〜100(JIS Hs)のものが好ましい。
上記構成において、ボール搭載ヘッド12がボールを吸引し、ウェハWに導電性ボールBを搭載する配列動作について説明する。
ボール供給装置13においてボールトレー14内の導電性ボールBは、加振機によって跳躍している。図2の点線のようにボール搭載ヘッド12をボールトレー14の所定の高さまで降下させ、その跳躍する導電性ボールBを吸着する。
つぎに、導電性ボールBを吸着した後、ボール搭載ヘッド12は上昇し、ガイドレール11に沿ってボール搭載ステージ10まで移動する。この際、不良ボールの除去を行う。この後、配列検査用カメラ17がX方向に移動して、ボール配列板19の配列面全域のボール吸着状態を検査する。検査結果が良好である場合には、ボール搭載ステージ10まで移動する。また、この検査時に配列不良が発見された場合には、ボール除去機構16位置に戻って不良除去を行う。
なお、この不良除去の際、図示されていない除去位置記憶装置によって、除去した位置を記憶し、ボール配列板19上の不良除去位置にボールトレー14が来るようにフィードバックさせ、再吸着を行うようにすることもできる。
つぎに、ボール搭載ヘッド12は、ボール搭載ステージ10で待機しているウエハWに対する位置合せが行われる。そしてボール搭載ヘッド12を降下させることにより、ボール配列板19に吸着されている導電性ボールBが、フラックスが塗布されたウエハWの電極部に搭載される。
なお、ボール搭載ヘッド12はウエハWに接触する際の搭載荷重が導電性ボールの数や材質、スペーサ厚みや材料種類等に応じて制御可能に構成されている。これにより導電性ボールBをウエハWに対して最適荷重で接触させ、導電性ボールBをつねに適性かつ円滑に搭載することができる。
さて、上記のように導電性ボールBを電極に搭載する際、ボール配列板19の周縁部にはスペーサ20が配置されている。ここで、装置の機械的な精度が原因でボール配列板19の水平面が確保されず、あるいはウェハWまたは基板上のチップ配列が非対称である場合、そのままでは導電性ボールBを吸着した吸着ヘッド12を水平保持してウェハW側へ降下させても多数の電極に対して導電性ボールBが均一に接触しない、すなわち片当りすることがある(図5における点線図示参照)。本発明によれば、スペーサ20がまず一旦そのような片当り部分付近に当接し、その部分の過荷重を吸収しながらボール配列板19の姿勢を矯正し、これにより導電性ボールBに対する偏荷重を吸収する。この結果ボール搭載不良を防ぎ、適正かつ効率的に導電性ボールBを配列することができる。
スペーサ20は前述のように、ボール配列板19の周縁部の一部または全部に当接するものであってよいが、たとえば図6に示したようにリング状のものを円周方向に分割して、複数の小片20aをリング状に配置してもよい。この場合、各小片20aの個数あるいは配設ピッチ等は必要に応じて適宜設定可能である。
つぎに、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および装置の第2の実施の形態を説明する。
図7は、第2の実施形態を示している。この第2の実施形態においてスペーサ20は、ウェハWの周縁部上、すなわち電極が設けられていない部分に配置される。この場合、ボール配列板19の周縁部の一部または全部に当接するものであってよい。
スペーサ20の具体的構成において、たとえばリング状の形態を有し、合成樹脂あるいは金属等を素材とする所定の弾性および剛性、さらには耐熱性を備えたものが好適である。スペーサ20の初期厚さ(高さH)は、荷重値とスペーサの材質等によって決定するが、たとえば弾性体である場合、電極厚さおよび導電性ボールBの直径の合計よりも大きく設定される。また、この例でも図6に示したようにリング状のものを円周方向に分割して、複数の小片20aをリング状に配置してもよい。この場合、各小片20aの個数あるいは配設ピッチ等は必要に応じて適宜設定可能である。
ここで、配列板19に導電性ボールBを減圧吸着する場合、その負圧によりボール配列板19が変形して(図7における実線図示参照)水平面が確保されない場合、そのままでは導電性ボールBを吸着した吸着ヘッド12を水平保持してウェハW側へ降下させても多数の電極に対して導電性ボールBが均一に接触しないことがある。第2の実施形態において、スペーサ20がまず一旦ボール配列板19の周縁部付近に当接し、その部分の過荷重を吸収しながらボール配列板19の水平面を矯正し、これにより導電性ボールBに対する偏荷重を吸収する。この結果ボール搭載不良を防ぎ、適正かつ効率的に導電性ボールBを配列することができる。
つぎに、本発明による導電性ボールの配列搭載方法および装置の第3の実施の形態を説明する。
図8および図9は、ゴム弾性を有するスペーサ20を用いた例を示している。ボール搭載前のスペーサ20の高さHは、ウェハ厚みとボール径を足した値よりも大きいが、搭載時は荷重によって変形し、適正高さH′となる。なお、この例では導電性ボールBを電極に搭載する際、ボール配列板19の周縁部に当接するスペーサ20を有する。この時、スペーサ20は、第2の実施形態で前述したように導電性ボールBを吸着する際の負圧によるボール配列板19の変形による偏荷重を吸収する。したがって、本実施形態おいてもボール搭載不良を防ぎ、適正かつ効率的に導電性ボールBを配列することができる。この場合、スペーサ20は弾性を有するため、ボール配列板19の水平面を矯正する際に全体としてバランスをとりながら行い、適正なボール配列に有効に寄与する。
さらに、本実施形態において図示しないが、ボール搭載時(厳密には、ウェハWの電極に対して導電性ボールBが接触した後)には吸着ヘッド12内を負圧から正圧に切り替えて、導電性ボールBを吸着孔19aから離脱させ易くすることができる。この場合、吸着ヘッド12内を正圧にすると、仮にスペーサ20がないとしたとき、接触相手となる導電性ボールBがないボール配列板19の周縁部は、その正圧により下方(ステージ10側)に撓み変位もしくは変形する。すなわち、ボール配列板19の周縁部よりも内側の領域は、ウェハWとの間に導電性ボールBが挟まれているため、それらに支持されることで撓み変位しない。そして、ボール配列板19の周縁部はそのままでは、吸着ヘッド12本体から下方に変位する結果、ウェハW表面に接触してしまう。
これに対してスペーサ20を用いることで、吸着ヘッド12内の正圧時にボール配列板19の周縁部が該スペーサ20によって支承される。したがって、ボール配列板19の周縁部において、吸着ヘッド12本体から変位してウェハWの表面に接触し、これによりウェハW上のフラックスやコーティング材などで汚染されるのを未然に防止することができる。このように本実施形態において、導電性ボールBを適正かつ効率的に配列するとともに、ボール配列板19の汚染等を有効に防止することができる。
上記の場合、ボール配列板19の吸着ヘッド12からの下方への変位量は、ボール配列板19自体の材質や厚さh、ウェハW上に搭載される最外周の導電性ボールBとスペーサ20との位置関係等によって異なる。たとえば導電性ボールBの搭載位置は、ウェハW上の電極配置によって決定されるため、最外周のボール搭載位置がウェハWのエッジから内側に離れた位置にある場合、スペーサ20の取付位置と最外周のボール搭載位置との距離が大きくなり、そのままではスペーサ20を挿入してもボール配列板19自身が撓んでウェハWの表面に接触し、汚染される場合がある。これは、ボール配列板19の厚さhが薄い場合や軟らかい材質の場合に発生し易い。これらの点については、本発明者らはつぎの関係があることを見出した。
ボール搭載時に導電性ボールBとスペーサ20に荷重がかかっている状態において、ボール配列板19は、ウェハW上の最外周にある導電性ボールBとスペーサ20によって固定支持されている。この状態で吸着ヘッド12を正圧にした場合を材料力学的な垂直荷重を受ける平板の撓みモデルに置き換えて考えると、次式が成り立つ。
ωmax=αβ(pa4/Eh3) (1)
ここに、ωmax;最大撓み(変位量)、αおよびβ;定数、p;単位面積あたりの均一垂直荷重(正圧力)、a;ボール配列板の1/2支持点間距離(2a=最外周にある導電性ボールおよびスペーサ間距離)、E;ヤング率、h;ボール配列板の厚さである。
(1)式において、ボール搭載過程で荷重が作用しており、ボール配列板19が導電性ボールBとスペーサ20によって、その周辺を支持されているものとする。ωmaxは、吸着ヘッド12を正圧にしたときのボール配列板19の変位量を示す。定数αはポアソン比νと板形状によって決定され、定数βは種々の不確定要素を考慮して決定される。
つぎに、(1)式を用いて、吸着ヘッド12を正圧にしたときのボール配列板19の撓み量(変位量)を考慮して、スペーサ20の配置位置を決定する一例を図9に基いて説明する。
ボール配列板19の材質を硬質Ni(E=219.2Gpa)、厚さh=100μm、α=0.171、p=1kgf/cm2とする。また、ウェハWに搭載する導電性ボールBの径を100μmφ、ボール配列板19の吸着孔の径を70μmφとすると、ボール搭載時におけるボール配列板19の表面からウェハWの表面までの距離は、吸着孔に導電性ボールBの一部が入り込むので約85μmとなる。スペーサ20は荷重によって高さH′になるまで変形し、導電性ボールBとウェハWの表面が接触するような材質、厚さが適用される。
また、このボール搭載時のボール配列板19の表面からウェハWの表面までの距離が、ωmaxであり、これ以上ボール配列板19が撓むとウェハWの表面に接触して汚染されてしまう。すなわち、接触しないためには最大撓みωmax<85μmでなければならない。従って、スペーサ20の位置を調整し、撓みωmax<85μmとなるように最外周にある導電性ボールおよびスペーサ間距離2aを算出する。そこで、(1)式よりつぎの(2)式が導出される。
2a=[ωmaxEh3/αβp]1/4 (2)
スペーサ20は、(2)式で導き出される2a以下になるように設置される。実験の結果(2)式をβ=1以上、好ましくは3以上であれば、ボール配列板19がウェハWに接触することなく導電性ボールBを搭載することができることが確認された。たとえばβ=1とすると、上記例の値で2a≒11mmとなり、従ってスペーサ20を11mm以内に設置すれば、吸着ヘッド12を正圧にした際にボール配列板19がウェハWに接触するのを防止することができた。また、β=0.2以下にすると、ボール配列板19がウェハWに接触する場合があった。
ボール配列板19の厚みhは、30μm程度のものから200μm以上の厚いものもあり、撓みを考慮した場合にはより厚い方が好適である。一方、吸着孔を加工する上では薄い方が加工し易く、従って撓みと加工の双方を十分考慮する必要がある。上式を活用することで、簡便に設計指針を得ることができる。
本発明を実施形態において説明したが、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜変更等が可能である。
たとえば、第1の実施形態におけるスペーサ20は、ステージ10に対して上下に位置調整可能に構成し、その高さHを調節し得るようにしてもよい。このようにスペーサ20を高さ調整可能にすることで、導電性ボールBに対して微妙に作用する偏荷重をつねに的確に吸収することができる。
また、第2の実施形態におけるスペーサ20は、吸着ヘッド12の動きに連動してウェハW上に挿脱されるように構成することができる。たとえば、ウェハWのステージ10への搬出入の際には、ボール搭載時にのみ自動的に設置されるものであってもよい。このようにスペーサ20を挿脱可能にすることで、個々のウェハWに対して共用することができる。
また、第3の実施形態におけるボール配列板19の材質はNi以外の材料であってもよく、たとえばNi合金、FeやFeを含む合金あるいはCoやCoを含む合金、さらにはガラス等であってもよく、いずれの場合も上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
本発明に係る導電性ボールを使ったバンプ形成工程システムの概要を説明する図である。 本発明装置の概略構成を示す図である。 本発明装置におけるボール搭載ヘッドまわりの構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態における導電性ボールが搭載されるウエハの例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態におけるスペーサの作用を示す斜視図である。 本発明に係るおけるスペーサの変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるスペーサの作用を示す側断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるスペーサの作用を示す側断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるスペーサの作用を示す側断面図である。
符号の説明
10 ボール搭載ステージ
11 ガイドレール
12 ボール搭載ヘッド
13 ボール供給装置
14 ボール収容容器(ボールトレー)
15 加振機
16 ボール除去機構
17 配列検査用カメラ
18 吸引機構
19 配列板
19a 吸着孔
20 スペーサ
W ウエハ






Claims (4)

  1. 電気的接続に使用するバンプを形成するための導電性ボールを配列板に吸引配列して、ウエハを載置するステージ上に複数の半導体チップが形成されたウエハを配置し、前記ウエハ上の電極上に前記導電性ボールを一括で搭載する導電性ボールの配列搭載装置であって、
    前記配列板は、前記導電性ボールを減圧吸着する場合に変形する、30μm以上100μm以下の板厚を有し、
    前記配列板の周縁部に当接する弾性体からなるスペーサが前記ウエハ上又は前記ステージ上に配設され、
    前記スペーサの高さが、前記ウエハ上に配設される場合には前記電極の厚さと前記導電性ボールの直径の合計よりも大きく、前記ステージ上に配設される場合には前記ウエハの厚さ、前記電極の厚さ、及び前記導電性ボールの直径の合計よりも大きく、
    前記スペーサが、前記導電性ボールを前記電極上に搭載する際に、前記配列板の周縁部に当接して変形し前記配列板を支承するものであることを特徴とする導電性ボールの配列搭載装置。
  2. 前記スペーサは、前記配列板の周縁部の一部または全部に当接することを特徴とする請求項1に記載の導電性ボールの配列搭載装置。
  3. 前記スペーサは、前記ウエハを載置するステージ上で前記ウエハの側近に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ボールの配列搭載装置。
  4. 前記スペーサは、前記ウエハの周縁部上に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ボールの配列搭載装置。
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