JP4787555B2 - 2相ステップモータの回転検出方法及び装置 - Google Patents

2相ステップモータの回転検出方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、2相ステップモータの回転検出方法及び装置に関する。
従来の2相ステップモータとしては、2極に着磁されたロータと、2相のコイルが巻回されたステータとを有するステッピングモータにおいて、ステータの対向部分に切り欠き部を設け、ロータがある角度にて磁気的に安定な状態を保てるようにし、180度づつ正逆回転可能なステッピングモータが知られている(特許文献1参照)。
これらのモータでは、低消費電力とするため、入力電力を最小限にとどめる必要がある。しかし、負荷変動や外乱などの要因によりロータが回転できないと、正確な位置送りを実現できない。そこで、ロータの回転検出機能を設け、通常は回転に必要最小限の電力にて回転させ、ロータの非回転を検出したら、大きな電力にてロータを回転させる方法が1相ステップモータにて提案されている。これらの方法は上述した構成の2相ステップモータに適用することが可能である。
特開昭57−156662号公報 特開昭61−94598号公報 特開2001−51076号公報 特開2001−289972号公報
上述した回転検出方法のうち、検出抵抗を用い、電流を検出する方法(特許文献2参照)や、端子を開放し電圧を検出する方法(特許文献3参照)では、駆動パルス印加後、ロータの振動に伴う逆起電力の変化から、回転を検出する。したがって、1ステップ駆動する毎に回転検出時間が必要になるため、連続して駆動パルスを印加できず、高速回転を行うことができないという問題が有る。
一方で、ロータの駆動とロータの回転検出を同時に行うため、検出コイルを用いる方法(特許文献4参照)も提案されているが、検出用コイルを設けるためのスペースが必要となり、小型化の妨げとなるという問題が有った。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、回転検出用コイルが不要で、かつ低消費電力化が図れるとともに、高速回転を行うことができる2相ステップモータの回転検出方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、2極に磁化されたロータと、2相のコイルがヨークに巻回されてなるステータとを有する2相ステップモータの回転検出方法であって、磁束が最も集中する状態において前記ヨークが飽和状態に近い状態となるように磁気回路を構成し、前記2相の各コイルに駆動パルスを供給した際に前記各コイルに流れる駆動電流を検出し、該駆動電流の検出値に基づいて前記ロータの回転状態を検出することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の2相ステップモータの回転検出方法において、前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、規定時間が経過した時点で前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた場合には、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給し、前記検出電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の2相ステップモータの制御方法において、前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧が、ロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた時点で、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の2相ステップモータの制御方法において、前記検出電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、2極に磁化されたロータと、2相のコイルがヨークに巻回されてなるステータとを有する2相ステップモータの回転検出装置であって、磁束が最も集中する状態において前記ヨークが飽和状態に近い状態となるように磁気回路を構成し、前記2相の各コイルに駆動パルスを供給する駆動手段と、前記駆動手段により前記コイルに駆動パルスを供給した際に前記2相の各コイルの駆動電流を検出する電流検出手段と、該駆動電流の検出値に基づいて前記ロータの回転状態を判定し、該判定結果に基づいて前記ロータの回転状態を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の2相ステップモータの回転検出装置において、前記制御手段は、前記駆動手段により前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、規定時間が経過した時点で前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた場合には、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給するように前記駆動手段を制御し、前記検出電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動するように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の2相ステップモータの回転検出装置において、前記制御手段は、前記駆動手段により前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた時点で、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給するように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の2相ステップモータの回転検出装置において、前記制御手段は、前記検出電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動するように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、2相ステップモータを通常は必要最小限の電力により駆動し、回転異常が有った場合のみ大きな電力で駆動すればよく、低消費電力化が可能となる。
また、本発明によれば、2相ステップモータのコイルに駆動パルスを印加した状態でロータの回転状態を検出することができるため、駆動の1ステップ毎に回転検出時間を設ける必要がなく、それ故コイルに連続的に駆動パルスを印加することができ、2相ステップモータを高速回転させることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置について説明するに先立ち、本発明が適用される2相ステップモータについて説明する。
図1に本発明が適用される2相ステップモータの構成を示す。同図において、2相ステップモータは、2極に磁化されたロータ1と、ロータ1を嵌装するステータ2とを有している。ステータ2には、コイルを巻回するためのスペースとなる長孔3、4が設けられており、該長孔3、4からステータ2の一側面に至る領域にヨーク(A)5、ヨーク6(B)が形成されている。ヨーク5、6には、コイル(A)7、コイル(B)8が巻回されている。また、9はノッチ、10、11、12は極間部である。上記ヨーク部とステータ部は磁気的に結合していればよく別部品の構成としても良い。また、極間部は磁気的な結合は必要ないため分離することも可能である。
図2及び図3は、2相ステップモータの回転原理を示しており、図2は時計方向(CW)に回転する際の動作を示し、図3は反時計方向(CCW)に回転する際の動作を示している。図2、図3において、コイル7(以下、コイルAと記す。)、コイル8(以下、コイルBと記す。)には、図示した極性で駆動パルスが印加されるものとする。図2(A)はロータ1の回転角が0°の状態であり、図示した極性の駆動パルスがコイルA,Bに印加されることにより、ステータ2には図示するように、図上、上部左方にN極、上部右方にS極となるような磁界が発生する。
この結果、ロータ1は時計方向に回転し(図2(B))、ロータ1が約90°回転した時点で、コイルBに印加する駆動パルスの極性を反転させる。この結果、ステータ2には、ヨークA,Bの中間部がS極、ステータ2の上部左右がN極となる磁界が発生し、ロータ1が初期位置から180°回転した時点で、停止する(図2(C))。
次いで、コイルAに印加される駆動パルスを反転させる(図2(D))。この結果、ステータ2の上部左方がS極、上部右方がN極となるような磁界が発生する。このため、ロータ1のS極、N極が、それぞれ、ステータ2側のS極、N極より反発力を受けるので時計方向に初期位置から約270度、回転し、次いでコイルBに印加される駆動パルスを反転させる(図2(E))。このとき、ステータ2の上部左方がS極、上部右方がS極、ヨークA,Bの中間部がN極となるような磁界が発生する。したがって、ロータ1は、さらに回転を継続し、初期位置より360°回転した時点で、停止する(図2(F))。このようにして、ロータ1は時計方向に回転する。
反時計方向に回転させる場合も同様である。図3(A)はロータ1の回転角が0°の状態であり、図示した極性の駆動パルスがコイルA,Bに印加されることにより、ステータ2には図示するように、図上、上部左方にS極、上部右方にN極となるような磁界が発生する。この結果、ロータ1のS極、N極がステータ2に発生した磁界のS極、N極により反発力を受けてロータ1は反時計方向に回転し(図3(B))、ロータ1が約90°回転した時点で、コイルAに印加する駆動パルスの極性を反転させる。この結果、ステータ2には、ヨークA,Bの中間部がS極、ステータ2の上部左右がN極となる磁界が発生し、ロータ1が初期位置から180°回転した時点で、停止する(図3(C))。
次いで、コイルBに印加される駆動パルスを反転させる(図3(D))。この結果、ステータ2の上部左方がN極、上部右方がS極となるような磁界が発生する。このため、ロータ1のS極、N極が、それぞれ、ステータ2側のS極、N極より反発力を受けるので反時計方向に初期位置から約270度、回転し、次いでコイルAに印加される駆動パルスを反転させる(図3(E))。このとき、ステータ2の上部左方がS極、上部右方がS極、ヨークA,Bの中間部がN極となるような磁界が発生する。したがって、ロータ1は、さらに回転を継続し、初期位置より360°回転した時点で、停止する(図3(F))。このようにして、ロータ1は反時計方向に回転する。
本発明の実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置では、モータ駆動時に、ロータ回転角に応じてヨークに磁束が集中し、透磁率の低下が生じる。この時のコイルのインダクタンスの変化をコイルの駆動電流の立ち上がり特性より判定し、ロータの回転検出を行う。
図4及び図5に2相ステップモータのロータの回転角とヨーク通過磁束量との関係を示す。図4はロータが時計方向に回転する際のロータの回転角θとヨーク通過磁束量との関係を、図5はロータが反時計方向に回転する際のロータの回転角θとヨーク通過磁束量との関係をそれぞれ、示している。図4(a−1)〜(a−4)、図5(c−1)〜(c−4)において、コイルの図示を便宜上、省略してある。また、これらの図において、実線の矢印はロータによる発生磁束を示し、点線の矢印は、コイルの通電による発生磁束を示している。
図4(a−1)〜(a−4)及び図5(c−1)〜(c−4)は、それぞれ、回転角θが時計方向、又は反時計方向に0°、90°、180°、270°の場合のヨークを通過する磁束の状態を示しており、図4(b)、図5(d)は、ヨークA,ヨークBについてロータの回転角θ(0°〜360°の範囲について)とヨーク通過磁束量との関係を示す特性曲線である。ロータが時計方向に回転する場合と、反時計方向に回転する場合とではヨークAにおける通過磁束量とヨークBにおける通過磁束量との関係が逆になることが判る。
ここで、2相ステップモータの2相コイルの駆動パルスとヨーク通過磁束量との関係を図7に示す。ここでは、ロータを時計方向に駆動する場合についてのみ示す。図7(a)は2相ステップモータの要部の概略構成を示し、図7(b)は、ロータの回転角θとヨークの通過磁束量との関係を示している(図5(b)と同一の特性図である。)。図7(a)において、コイルAの一端が接続される端子をa1, コイルAの他端が接続される端子をa2とし、コイルBの一端が接続される端子をb1,コイルBの他端が接続される端子をb2とする。このとき、端子a1,a2に印加される駆動パルスをA1,A2とし、端子b1,b2に印加される駆動パルスをB1,B2とする。
ロータの回転角θが0°の位置を基準にしてロータの回転角θが0°から180°の区間では、コイルAの端子a1に駆動パルスA1が印加され、端子a2には、駆動パルスは印加されない。また、コイルBの端子b1には上記回転角θが0°から90°の区間で駆動パルスB1が印加される。このとき、端子b2には、駆動パルスは印加されない。
また、上記回転角θが90°から180°の区間では、コイルBの端子b1には駆動パルスB1は印加されず、端子b2に駆動パルスB2が印加される。この結果、上記回転角θが0°から90°以下の区間では、コイルAが巻回されているヨークAでは、ロータの発生磁束とコイルAの通電による発生磁束が打ち消し合い、一方、コイルBが巻回されているヨークBでは、ロータの発生磁束とコイルBの通電による発生磁束が強め合う。したがって、回転角θが0°から90°以下の区間では、ヨークBの通過磁束量がヨークAの通過磁束量より大きくなる。
また、90°から180°の区間では、ヨークBでは、ロータの発生磁束とコイルBの通電による発生磁束が打ち消し合い、一方、コイルAが巻回されているヨークAでは、ロータの発生磁束とコイルBの通電による発生磁束が強め合う。したがって、回転角θが90°から180°以下の区間では、ヨークAの通過磁束量がヨークBの通過磁束量より大きくなる。ヨーク通過磁束量は回転角θが180°から360°の区間では、回転角θが0°から180°の区間と同様の特性となる。
また、ロータが反時計方向に回転する場合については、駆動パルスの与え方が異なるだけで、考え方は同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明の実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置によるロータの回転検出原理について図8を参照して説明する。図8(a)は、2相ステップモータの要部の概略構成を示し、図8(b)〜(f)は、ヨーク通過磁束密度、コイルAの端子電圧、コイルAに流れる電流、バンドパスフィルタ(BPF)の出力、コイルAのインダクタンスの大きさ、の各状態を示している。図8(a)において、コイル端子に示す方向(極性)で電流を流すように駆動パルスを与えると、ロータ1は角度θの方向に回転を開始する。この時の、ステータ2におけるヨークA,Bを通過する磁束密度は図8(b)のようになる。ここで、ヨークAを通過する磁束に着目すると、ロータの回転角に応じて増加していることが分かる。
この時、コイル、例えば、コイルAに与える駆動パルスを図8(c)に示すように所定のスイッチング周波数fswでスイッチングした電圧で供給し、コイルAに流す電流を制御する(図8(c),(d))。この時の電流波形をスイッチング周波数fswを中心周波数とするバンドパスフィルタ(BPF)により、フィルタリング処理を行うと、図8(e)に示す周波数成分の波形(脈動波形)が得られる。このバンドパスフィルタ(BPFの出力の振幅は、コイルAのインダクタンスの大きさに反比例する(図8(f))。
インダクタンスLは、L=(NS/l)×μ(θ)(ただし、L:コイルインダクタンス、N:コイルターン数、S:磁路の断面積、l:磁路の長さ、μ(θ):鉄心の透磁率である。)で表される。
ヨークの磁束密度が飽和状態になると、鉄心の透磁率が低下するため、コイルAのインダクタンスが低下し、上記バンドパスフィルタ(BPF)の出力の包絡線のレベルが大きくなる。この包絡線のレベルからロータの回転状態を把握することができる。上記バンドパスフィルタ(BPF)の出力は、コイルAと、コイルBとで位相が異なるため、2つのコイルのA,Bについて異なり、これらの出力から回転方向の判定も可能である。
次に、本発明の実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置の構成を図6に示す。同図において、本実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置は、2極に磁化されたロータと、2相のコイルがヨークに巻回されてなるステータとを有する2相ステップモータ10の回転検出装置であり、磁束が最も集中する状態において前記ヨークが飽和状態に近い状態となるように磁気回路が構成されている。
本実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置は、2相ステップモータにおける2相の各コイル(図示せず)A,Bに駆動パルスを供給するモータドライバ11と、コイルAに流れる電流を電圧値として検出する電流検出回路12Aと、バンドパスフィルタ(BPF)14Aと、包絡線検波回路16Aと、A/D変換回路18Aと、コイルBに流れる電流を電圧値として検出する電流検出回路12Bと、バンドパスフィルタ(BPF)14Bと、包絡線検波回路16Bと、A/D変換回路18Bと、制御回路20とを有している。抵抗RAはコイルAの電流検出抵抗,RBはコイルBの電流検出抵抗である。
モータドライバ11からコイルA,Bに供給される駆動パルスはスイッチング周波数fswでスイッチングされた状態で供給される。バンドパスフィルタ(BPF)14A、14Bは、それぞれ、スイッチング周波数fswを中心周波数とする帯域通過特性を有している。
振幅変調(AM)復調回路16A、16Bは、それぞれ、バンドパスフィルタ(BPF)14A、14Bの出力信号を検波し、包絡線成分を得る。
また制御回路20は、CPU200と、各種プログラム及び固定データが格納されているROM201と、RAM202と、入出力インターフェース(IF)203とを有している。CPU200、ROM201、RAM202及びインターフェース(IF)203はバス210を介して相互に接続されている。
なお、モータドライバ11は本発明の駆動手段に、電流検出回路12A、12Bは本発明の電流検出手段に、制御回路20は本発明の制御手段に、それぞれ相当する。
図9は、ロータの回転角θに対するヨーク通過磁束量(図9(a))、コイルAのインダクタンス(図9(b))、コイルBのインダクタンス(図9(c))、コイルAの回転検出値(図9(d))、コイルBの回転検出値(図9(e))の変化特性について示している。ここで、図9(d)、図9(e)において、基準値とは、ロータが回転状態にあると判定できる電圧値(バンドパスフィルタ(BPF)の出力の包絡線のレベル)を示している。
上記構成からなる本発明の第1実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置の動作を図6のシステム構成図及び図10、図11のフローチャートを中心に参照して説明する。図10及び図11のフローチャートに記載された動作は、制御回路20内のCPU200が、ROM201に格納されている制御プログラムを実行することにより実現される。
第1実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置では、制御回路20は、駆動手段としてのモータドライバ11により、2相のコイルA,Bに駆動パルスを印加後、規定時間が経過した時点で前記2相の各コイルA,Bのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた場合には、次の駆動パルスを前記2相の各コイルA,Bに供給するようにモータドライバ11を制御し、前記検出電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、ロータを強制的に駆動するようにモータドライバ11を制御することを特徴としている。
上記構成において、ロータを時計方向に回転駆動する場合には、制御回路20のCPU200の制御下に、モータドライバ11よりコイルA,Bに図7(c)に示すように、駆動パルスP1を一定時間(a sec)を出力する(ステップ300)。上記一定時間経過後、電流検出回路12AによりコイルAに流れる電流を電圧値Viとして検出する。この電圧値Viは、既述したスイッチング周波数fswを中心周波数とするバンドパスフィルタ(BPF)14Aにより図8(e)に示す周波数成分の出力VBPFを得る。この出力VBPFは包絡線検波回路16Aにより検波され、包絡線成分VdemoAが出力される。包絡線成分VdemoA(検出電圧A)はA/D変換回路18Aによりディジタルデータに変換され、入出力インターフェース203を介して制御回路20に取り込まれる。
上述したコイルAに流れる電流を電圧値として検出する動作は、コイルBについても同様であるので、コイルBについての上記動作については省略する。
次いで、ステップ301では、コイルAから検出した検出電圧Aが基準値A(図9(d))以上であるか否かが判定される。検出電圧Aが基準値A以上である場合には、さらに、コイルA、Bに駆動パルスP2を一定時間(a sec)印加する(ステップ302)。
次いで、コイルBから検出した検出電圧B(包絡線検波回路16Bの出力VdemoB)が基準値B(図9(e))以上であるか否かが判定される(ステップ303)。検出電圧Bが基準値B以上である場合には、さらに、コイルA、Bに駆動パルスP3を一定時間(a sec)印加する(ステップ304)。
次いで、コイルAから検出した検出電圧Aが基準値A以上であるか否かが判定される(ステップ305)。検出電圧Aが基準値A以上である場合には、さらに、コイルA、Bに駆動パルスP4を一定時間(a sec)印加する(ステップ306)。
次いで、コイルBから検出した検出電圧Bが基準値B以上であるか否かが判定される(ステップ307)。検出電圧Bが基準値B以上である場合には、ステップ300に戻る。
一方、ステップ301、305で検出電圧Aが基準値A以下であると判定された場合、及びステップ303、307で検出電圧Bが基準値B以下であると判定された場合には異常処理が行われる(ステップ308)。
この異常処理は、図11(a)に示すように、駆動パルスの電力を最大ランクに設定することにより行う(ステップ308A)。すなわち、スイッチングしない最大の電力にて駆動する。このとき、回転検出は行わない。またロータを1ステップ、もしくは数ステップ駆動後には、通常駆動に戻し、回転検出も行うようにする。
また、他の異常処理の例としては、供給電力毎にランク分けされた数種類の駆動パルスを設定し、異常処理の際、駆動パルスを1ランク分、大きな電力にて駆動することによりロータを強制的に駆動してもよい(ステップ308B)。このとき、回転検出を行い、異常処理が繰り返された場合さらに1ランク上の駆動パルスとし、正常な回転が行われるまでこの処理を繰り返す。ここで、駆動パルスのランク分けは、スイッチングのDuty比の変更、電源電圧の変更等が考えられる。
本発明の第2実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置では、制御回路20は、駆動手段としてのモータドライバ11により2相の各コイルに駆動パルスを印加後、前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた時点で、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給するようにモータドライバ11を制御することを特徴としている。
本発明の第2実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置は、制御回路20の処理内容が異なるだけで、他の構成は同様であるので、重複する説明は省略する。本発明の第2実施形態に係る2相ステップモータの回転検出装置の動作を、図12を参照して説明する。同図において、モータドライバ11よりコイルA,Bに図7(c)に示すように、駆動パルスP1を出力する(ステップ400)。
次いで、コイルAから検出した検出電圧Aが基準値A以上であるか否かが判定される(ステップ401)。検出電圧Aが基準値A以上である場合には、さらに、コイルA、Bに駆動パルスP2を印加する(ステップ402)。
次いで、コイルBから検出した検出電圧Bが基準値B以上であるか否かが判定される(ステップ403)。検出電圧Bが基準値B以上である場合には、さらに、コイルA、Bに駆動パルスP3を印加する(ステップ404)。
次いで、コイルAから検出した検出電圧Aが基準値A以上であるか否かが判定される(ステップ405)。検出電圧Aが基準値A以上である場合には、さらに、コイルA、Bに駆動パルスP4を印加する(ステップ406)。次いで、コイルBから検出した検出電圧Bが基準値B以上であるか否かが判定される(ステップ407)。検出電圧Bが基準値B以上である場合には、ステップ400に戻る。
ステップ401M」403、405、407において、判定が否定された場合には、上記判定が肯定されるまで駆動パルスの出力を継続する。
なお、テップ401M」403、405、407において、判定が否定された場合には、上記判定が肯定されるまで駆動パルスの出力を継続する代りに、図11に示した異常処理を行うようにしてもよい。
本発明の適用対象である2相ステップモータの概略構成を示す図。 図1に示した2相ステップモータの時計方向の回転動作を示す説明図。 図1に示した2相ステップモータの反時計方向の回転動作を示す説明図。 図1に示した2相ステップモータを時計方向に回転駆動した際のロータ回転角とヨーク通過磁束量との関係を示す説明図。 図1に示した2相ステップモータを反時計方向に回転駆動した際のロータ回転角とヨーク通過磁束量との関係を示す説明図。 本発明の実施形態に係る相ステップモータの回転装置の構成を示すブロック図。 図1に示した2相ステップモータの駆動パルスとヨーク通過磁束量との関係の一例を示す説明図。 図1に示した2相ステップモータの回転原理を示す説明図。 図1に示した2相ステップモータのロータ回転角に対するヨーク通過磁束量、コイルのインダクタンス、コイルA,Bから検出したロータの回転検出値との関係を示す特性図。 本発明の第1実施形態に係る相ステップモータの回転装置の動作を示すフローチャート。 本発明の第1実施形態に係る相ステップモータの回転装置の動作を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る相ステップモータの回転装置の動作を示すフローチャート。
符号の説明
1、10…2相ステップモータ、2…ロータ、11…モータドライバ、12A,12B…電流検出回路、14A,14B…バンドパスフィルタ(BPF)、16A,16B…包絡線検波回路、18A,18B…A/D変換回路、20…制御回路、

Claims (8)

  1. 2極に磁化されたロータと、2相のコイルがヨークに巻回されてなるステータとを有する2相ステップモータの回転検出方法であって、
    磁束が最も集中する状態において前記ヨークが飽和状態に近い状態となるように磁気回路を構成し、
    前記2相の各コイルに駆動パルスを供給した際に前記各コイルに流れる駆動電流を検出し、前記駆動電流を前記駆動パルスのスイッチング周波数fswを中心周波数とするバンドパスフィルタによりフィルタリング処理を行い、このフィルタリング処理で得られた信号波形の包絡線成分電圧に基づいて前記ロータの回転状態を検出することを特徴とする2相ステップモータの回転検出方法。
  2. 前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、規定時間が経過した時点で前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出値がロータがある回転角度に達したと判定するための基準電圧を超えた場合には、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給し、前記包絡線成分電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動することを特徴とする請求項1に記載の2相ステップモータの回転検出方法。
  3. 前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する検出電圧が、ロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた時点で、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給することを特徴とする請求項1に記載の2相ステップモータの回転検出方法
  4. 前記包絡線成分電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動することを特徴とする請求項3に記載の2相ステップモータの回転検出方法
  5. 2極に磁化されたロータと、2相のコイルがヨークに巻回されてなるステータとを有する2相ステップモータの回転検出装置であって、
    磁束が最も集中する状態において前記ヨークが飽和状態に近い状態となるように磁気回路を構成し、
    前記2相の各コイルに駆動パルスを供給する駆動手段と、
    前記駆動手段により前記コイルに駆動パルスを供給した際に前記2相の各コイルの駆動電流を検出する電流検出手段と、
    前記駆動電流を前記駆動パルスのスイッチング周波数fswを中心周波数としてフィルタリング処理を行うバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタの出力信号波形の包絡線成分電圧に基づいて前記ロータの回転状態を判定し、該判定結果に基づいて前記ロータの回転状態を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする2相ステップモータの回転検出装置。
  6. 前記制御手段は、前記駆動手段により前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、規定時間が経過した時点で前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する包絡線成分電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた場合には、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給するように前記駆動手段を制御し、前記包絡線成分電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の2相ステップモータの回転検出装置。
  7. 前記制御手段は、前記駆動手段により前記2相の各コイルに駆動パルスを印加後、前記2相の各コイルのいずれかの駆動電流に対応する包絡線成分電圧がロータが回転状態にあると判定するための基準電圧を超えた時点で、次の駆動パルスを前記2相の各コイルに供給するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の2相ステップモータの回転検出装置。
  8. 前記制御手段は、前記包絡線成分電圧が前記基準電圧に達していない場合には、異常と判定し、通常の駆動時より大電力を前記2相の各コイルに供給し、前記ロータを強制的に駆動するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の2相ステップモータの回転検出装置。
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