JP4786881B2 - 掃除機およびアイロン - Google Patents

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Description

本発明は、充電可能な電池を有する被充電機器と、該電池に通電するための電極部を有する充電器とからなる電子機器に関する。
近年、掃除機やスチームアイロン等の家電製品において、充電可能な電池を備えコードレス駆動できる製品が登場している。
多くの充電器の電極部は露出したままの構造になっており、その露出された電極には電圧がかかったままの状態になっていることが多い。
そこで、被充電機器に磁石を配置し、充電機器にホールICやリードスイッチなどの磁気センサを設けて、磁気センサが磁石を検知したときに電力供給を行い、感電の防止や電撃を防止したものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電極を露出させず、コイルを用いて電磁誘導で被充電機器に電力を供給すると共に、機械的なスイッチを用いて充電器に被充電機器が装荷された時にのみ充電装置への電力供給を行う等の方法が開示されている。(特許文献2参照)
特開2002−191129号公報 特開2002−354689号公報
電極を露出させないで、電磁誘導を用いた電力供給は効率が悪く、効率の点で電極を用いる電力供給の方が好ましい。
このような充電器には、被充電機器の電極(充電端子)との接触性を増すために、板バネのように弾性を持った電極を採用した構造が広く用いられている。
板バネのように弾性を持った電極には、ストローク量が増えるに従い、壊れやすくなるという問題がある。
特にコードレス掃除機やコードレススチームアイロン等の機器重量が重い電子機器において、使用者が充電器に被充電機器を装荷する際に電極に加わる衝撃により、接触性を増すための板ばね状の電極は塑性変形、もしくは磨耗してしまい、接触不良を招く問題がある。この問題は特に、掃除機やスチームアイロン等の自重の重い機器ほど顕著である。
また、リードスイッチやホールICで電極部が接したことを検知したときに電力を供給するようになされた構造の充電機器では、電極部が常に露出しているため、特に充電可能でコードレス駆動が可能なスチームアイロン等に代表される被充電機器においては、機器内で水を使用しているため、充電器側に水が付着する可能性が高い。さらに、充電可能でコードレス駆動が可能な掃除機等に代表される被充電機器においては、埃の影響を受ける可能性が高い。このような環境では、充電器電極部への水、埃等の付着を容易にし、感電又は、短絡の危険性が増す要因となっている。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、接触型の電極を有す電子機器において、充電器電極に触れることによって起こる感電を予防でき、水や埃等が充電器電極に付着しておこる短絡を予防でき、また、被充電機器を充電器に装荷する際に、充電器電極に加わる衝撃によっておこる電極の劣化を予防できる電子機器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載の掃除機は、充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、および該近接センサの出力信号により該電極部を露出・格納させる電極露出機構を備え、さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の掃除機は、充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、該近接センサの出力信号により該電極部を該充電端子に接触・離隔させる電極接触機構を備え、さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の掃除機は、充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、該近接センサの出力信号により該電極部を露出・格納させる電極露出機構、および該近接センサの出力信号により該電極部を該充電端子に接触・離隔させる電極接触機構を備え、さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とする。
さらに、請求項に記載の掃除機は、請求項1からのいずれかに記載の掃除機において、前記近接センサは、磁気または荷重を検出することを特徴とする。
電極露出機構として、例えばシャッター等で電極をカバーする方法を用いることができる。このカバーにより、電極部への水や埃の浸入を防ぐことができ、人手に触れることもないため感電、短絡を防止することができる。また、電極の劣化を防止する効果もある。
電極接触機構は、充電器に被充電機器が完全に装荷されてから働く機構であり、完全に装荷された状態で充電器電極と被充電機器の充電端子との接触を図るので、被充電機器を充電器に装荷する際の衝撃は、充電器電極にはかからない。このため充電器電極の劣化を防止することが可能である。
電力供給制御部には、例えばマイコン等を用いることができる。充電器に被充電機器が装荷された時のみ電力供給を行うものであり、感電、短絡を防止できる。
本発明の電子機器としては、コードレス掃除機、コードレススチームアイロン、充電式テレビ等のような使用時にコンセントからの電力供給を受ける必要がない機器に用いられる。このような機器において、充電器と被充電機器とが完全に接触し、正しい位置に被充電機器が装荷されたことを把握して、電極露出機構、電極接触機構、又は電力供給制御部を制御することにより、感電や短絡を防止でき、更には電極の劣化につながる充電器電極への衝撃を無くすことができる。
装荷を把握するための検出手段としては、磁石と磁気検出素子の組み合わせ、または荷重センサを用いることができる。
磁気検出素子としては、磁石の磁束密度に比例したアナログ信号を出力するホール素子等を用いて、その出力信号をコンパレータ等で2値化し、使用することもできるが、デジタル信号のhighまたはlowの2値を出力信号とするホールICが好ましい。
荷重センサとしては、歪ゲージや圧電変換素子等を用いたものが利用でき、この中でもデジタル信号のhigh或いはlowの2値を出力信号とするものが好ましいが、アナログ電圧を出力信号とするものでも、その出力信号をコンパレータ等で2値化し使用することもできる。
充電器に被充電機器が完全に装荷されてから充電を開始するため、近接センサの出力変化を生じて電力供給制御を行うまでに、時間差を設けることも好ましい。
本発明によれば、近接センサの出力信号に応じて、完全に充電器に被充電機器が装荷された状態でのみ充電器電極を被充電機器の充電端子に接触させたり、充電器電極部の露出制御を行うことにより、被充電機器を装荷する際の衝撃による充電器電極の劣化を防ぐことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
〔実施形態1〕
図1は本発明に係る電子機器における充電器についての一実施形態を説明するための模式図であり、図2は図1のA−A’における断面模式図である。また、図3は本発明に係る電子機器における被充電機器についての一実施形態を説明するための模式図であり、図4は図3のB−B’における外観図である。また、図5は図1に示される充電器に、図3に示される被充電機器が完全に装荷された状態を説明するための模式図である。
本実施形態は、AC-DCコンバータ1、磁気検出素子2、充電器電極の側面カバー3、充電器電極4、被充電機器を装荷するための溝5、電極露出機構制御部6、充電器電極部を露出もしくは格納するためのシャッター9、シャッター9にモータ7の動力を伝達するためのギヤ8、シャッター9を開閉するための動力を発生させるモータ7、二次電池10、被充電機器の充電端子11、被充電機器の充電端子11が納められた溝12、磁石13などで構成している。
次に本実施形態の各部機能について説明する。磁気検出素子2は、充電器に被充電機器が完全に装荷された状態の時(つまり図5)において、被充電機器に備え付けられている磁石13の磁束を受け、所望の出力信号を出力できるような位置に取り付けられている。つまり、この磁気検出素子2によって、充電器に被充電機器が完全に装荷されたかどうかを検出できる。磁気検出素子2の出力信号は電極露出機構制御部6に転送され、モータ7の制御を行い、ギヤ8を介してシャッター9を開閉させるものである(電極露出機構)。シャッターの開閉により、板バネ状の充電器電極4は被充電機器の通電端子11との接触或いは離隔を行うことができる。
図1から図5で示した実施形態では,充電器に磁気検出素子、被充電機器に磁石を配置し、磁石が磁気検出素子に近づくことによって、充電器に被充電機器が完全に装荷されたことを把握しているが、この方法以外にも、荷重センサを、磁気検出素子2の代わりに用い、被充電機器の自重による充電器への荷重を検出して、充電器に被充電機器が完全に装荷したか否かの把握を行い、充電器電極への電力供給制御、又は、充電器電極と被充電機器充電端子の接触或いは離隔を図ることもできる。
荷重センサ使用の場合、本実施形態の電子機器は、二次電池を有する被充電機器、荷重センサ、充電器電極を露出させるための電極露出機構、電極露出機構制御部、を備えている。又この場合には、磁石を配置する必要はない。
〔実施形態2〕
前記実施形態は、充電器の電極部を覆っているシャッターを開閉させ、つまり電極露出機構を動作させ、板ばね状の電極をその弾性を利用して突出させ、被充電機器充電端子との接触を行わせたが、電極露出機構(シャッター)を用いずに、感電、水、埃等による短絡と電極劣化を防ぐための実施形態を以下に示す。前記実施形態と同じ構造のものは同じ図を用いて説明する。また、同じ機能を有するものは同じ符号を用いる。
図1は本発明に係る電子機器における充電器についての一実施形態を説明するための模式図であり、図6は図1のA−A’における断面模式図である。また、図3は本発明に係る電子機器における被充電機器についての一実施形態を説明するための模式図であり、図4は図3のB−B’における外観図である。また、図7は図1に示される充電器に、図3に示される被充電機器が完全に装荷された状態を説明するための模式図である。
本実施形態は、AC-DCコンバータ1、磁気検出素子2、充電器電極の側面カバー3、充電器電極4、被充電機器を装荷するための溝5、電極接触機構のための駆動力を供給するモータ7、モータの回転運動を直線運動に変換するためのギヤ8、二次電池10、被充電機器充電端子11、被充電機器の充電端子が納められた溝12、磁石13、ラックギヤ14にモータ7の駆動力を伝達するためのギヤ8、電力供給制御部15、電極接触機構制御部16などで構成している。
次に本実施形態の各部機能について説明する。磁気検出素子2は、充電器に被充電機器が完全に装荷された状態の時(つまり図7)において、被充電機器に備え付けられている磁石13の磁束を受け、所望の出力信号を出力できるような位置に取り付けられている。つまり、この磁気検出素子2によって、充電器に被充電機器が完全に装荷されたかどうかを検出できる。磁気検出素子2の出力信号は電力供給制御部15、電極接触機構制御部16に転送され、この電力供給制御部15は、磁気検出素子2の出力信号に応じて、充電器電極に対して電力供給を開始或いは停止させるものである。電極接触機構制御部16は、モータ7の制御を行い、ギヤ8を介してラックギヤ14を直線運動させるものである。つまり電極接触機構を動作させるものである。このラックギヤ14の直線運動により、板バネ状の充電器電極4は押さえつけられ或いは解放され、被充電機器の充電端子11との接触或いは離隔を行うことができる。このような構成をとることで、前記シャッター等を用いた電極露出機構を持たずに、感電、短絡、電極の劣化を防ぐことが可能となる。
〔実施形態3〕
本実施形態は、実施形態1と実施形態2の各機能を併せ持つ。
まず、被充電機器が装荷されていない状態では、図2に示すように、シャッター9が充電器の電極部を覆って充電器電極4を押し下げている。次に被充電機器が装荷されると、磁気検出素子2の出力信号によりモーター7を駆動して、ギヤ8を介してシャッター9を移動させる。シャッター9の移動にともなって、充電器電極は板ばね状電極の弾性により上方へ突出するが、同時に、充電器電極は電極の付け根を中心にして扇状に展開して、被充電機器充電端子11に近づいて接触する。つまり、充電器電極は、上下移動にともなって、側面視で開口面積が増減する構造の電極接触機構を備えている。
本発明は、二次電池と充電のための充電端子を有する被充電機器と充電器とからなる電子機器において非常に有効である。
本発明に係る充電器の一実施形態を説明する模式図である。 図1のA−A’における断面模式図である。 本発明に係る被充電機器の一実施形態を説明する模式図である。 図3のB−B’における外観図である。 図1の充電器に図3の被充電機器が完全に装荷された状態を説明する模式図である。 図1のA−A’における断面模式図である。 図6の充電器に図3の被充電機器が完全に装荷された状態を説明する模式図である。
符号の説明
1 AC-DCコンバータ
2 磁気検出素子
3 側面カバー
4 充電器電極
5 溝
6 電極露出機構制御部
7 モータ
8 ギヤ
9 シャッター
10 二次電池
11 被充電機器充電端子
12 溝
13 磁石
14 ラックギヤ
15 電力供給制御部
16 電極接触機構制御部

Claims (8)

  1. 充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、
    該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、および該近接センサの出力信号により該電極部を露出・格納させる電極露出機構を備え
    さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とする掃除機
  2. 充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、
    該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、該近接センサの出力信号により該電極部を該充電端子に接触・離隔させる電極接触機構を備え
    さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とする掃除機
  3. 充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、
    該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、該近接センサの出力信号により該電極部を露出・格納させる電極露出機構、および該近接センサの出力信号により該電極部を該充電端子に接触・離隔させる電極接触機構を備え
    さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とする掃除機
  4. 前記近接センサは、磁気または荷重を検出することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の掃除機
  5. 充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、
    該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、および該近接センサの出力信号により該電極部を露出・格納させる電極露出機構を備え
    さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とするアイロン
  6. 充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、
    該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、該近接センサの出力信号により該電極部を該充電端子に接触・離隔させる電極接触機構を備え
    さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とするアイロン
  7. 充電可能な電池および充電のための充電端子を有する被充電機器と、該充電端子に通電するための電極部を有する充電器とからなり、
    該充電器に該被充電機器の装荷を検出する近接センサ、該近接センサの出力信号により該電極部を露出・格納させる電極露出機構、および該近接センサの出力信号により該電極部を該充電端子に接触・離隔させる電極接触機構を備え
    さらに、前記近接センサの出力信号により該電極部へ電力供給制御を行う電力供給制御部を備え、かつ、該近接センサの出力変化が生じてから電力供給制御を行うまでに時間差を設けたことを特徴とするアイロン
  8. 前記近接センサは、磁気または荷重を検出することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のアイロン
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