JP4785168B2 - メタデータの認証および媒体信号の透かしへのメタデータの埋込 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の分野】
本発明は、画像、音声、コンピュータ生成グラフィクス、ビデオ等のような媒体信号オブジェクトに関連するデータのコード化および認証に関する。
【０００２】
【発明の背景および概要】
従来の静止画像およびムービーカメラは、媒体（例えばフィルムまたは磁気テープ）の画像データは記憶するが、他の有益な情報を格納する機能を含んではいなかった。
【０００３】
数年前、画像フレームのコーナーに可視日付テキストを挿入する機能の付いた静止画像カメラが手に入るようになり、関心のある写真を撮った日付を思い出そうとする際の問題を解決した。
【０００４】
もっと最近では、Advanced Photo System（新写真システム）が写真フィルムの裏に磁性エンコーディング媒体を提供しており、更なる情報の格納（例えば、フラッシュが使われたかどうかの露光情報、所望のプリントサイズ等）を可能にした。
【０００５】
画像データのデジタル記録の普及が高まるのに伴い、補助データを写真に関連づけて格納することができれば有用である。このような記録機能は、現在、特定の普及したデータフォーマットのヘッダフィールドでは可能であるが、ファイルが別のフォーマットに変換された場合、このようなデータは消失する可能性がある。
【０００６】
より広範なマルチメディアのアプリケーションを考慮した場合、データ（メタデータ）を、例えば音声、ビデオ、コンピュータ生成グラフィクスモデルおよび静止画像といった媒体信号に関連付けることは有用である。いくつかの例は、画像のオーナーを画像に関連付けるか、ピクチャを歌に関連付けることを含む。1つの問題は、媒体信号またはそのメタデータでの様々なタイプの処理間での関連を維持することにある。
【０００７】
以下の開示は、メタデータを処理する幾つかの方法、デバイスおよびアプリケーションを記載しており、メタデータを媒体信号に埋め込む技術、および媒体信号に埋め込まれるか又は埋め込まれたメタデータを処理する技術を含んでいるが、それに限定されるものではない。
【０００８】
本発明は、メタデータを、例えば画像および音声信号といった媒体信号に関連付ける様々な方法、システムおよびデバイスを提供する。本発明の一態様は、媒体信号を取り込むレコーダと、補助データを媒体信号にコード化するステガノグラフィック・エンコーダを含む、媒体信号取り込みデバイスである。このデバイスは、記録する時点で様々なタイプのデータを媒体信号にコード化できる。データタイプの例として、媒体信号の属性、外部データ（例えばコンピュータネットワークに格納されるメタデータ）へのリファレンス、媒体信号を認証するのに用いられる認証データ等が含まれる。
【０００９】
本発明の別の態様は、媒体信号を取り込むレコーダと、補助データを媒体信号に関連付ける処理ユニットと、セッション中に媒体信号取り込みデバイスの動作を左右するセッションパラメータを受信するインタフェースとを含む、媒体信号取り込みデバイスである。セッションパラメータは、デバイスの様々な機能を制御するのに使用されてよい。セッションパラメータの一用途は、セッション中にレコーダによって取り込まれた媒体信号に関連付けるために補助データを指定することである。
【００１０】
本発明の別の態様は、補助データを媒体信号に関連付ける方法である。本方法は、媒体信号で補助データへのステガノグラフィック・リファレンスを抜き出す。次いで、メタデータ・データベースの補助データにアクセスするために抜き出したリファレンスを用いて、媒体信号に関連付けられた補助データを要求するために、メタデータ・データベースに照会する。本方法は、データベースから補助データを受け取る。
【００１１】
【詳細な説明】
【序文】
カメラ、スキャナ、音声レコーダ、３次元モデル取り込みシステム等といった媒体信号取り込みデバイスで取り込まれた媒体信号に、補助データを関連付ける多数のアプリケーションが存在する。これらアプリケーションの短いリストは、以下を含む：
・ 著作権の管理、
・ 媒体信号の認証、
・画像または他の媒体信号内のオブジェクトの記述、
・画像または他の媒体信号のコンテクスト（時間、位置、サブジェクト、カメラプロパティ）の記述、
・コンテンツに基づいた媒体オブジェクト検索の容易化、
・ライブラリデータベースにある取り込みデバイスからの媒体信号オブジェクトのアップロードおよび編成、
・例えばインターネットといったネットワーク上での媒体信号の共有、
・派生媒体信号からオリジナルへのリンク。
【００１２】
以下のセクションでは、さまざまなフォームのデータを画像に関連付ける、画像取り込みデバイスおよび関連システムのさまざまな実現を記載する。セクションでは、ステガノグラフィックおよび他の技術を用いてデータを画像に関連付けることを論ずる。後のセクションでは、類似した技術がデータを他の媒体信号タイプ（音声信号を含むがこれに限定されるものではない）に関連付けるのにどのように用いられるのかを説明する。
【００１３】
ステガノグラフィック法は、画像自体の外側に格納されている更なるデータに画像を関連付ける識別子およびリファレンスといった、画像のデータをコード化することができる。いくつかのアプリケーションで、例えば微細な透かしといったステガノグラフィック信号を保持するための画像の容量は、画像に関連づけられたデータを格納するのに十分である。他のアプリケーションで、どこか他のところに更なるデータを格納し、画像に隠されたリファレンスを通してそれを参照することは有用である。
【００１４】
データを画像に関連付ける一つの方法は、画像コンテナ（例えばファイル）内ではあるが画像の外側に、データを格納することである。更に、別の方法は、画像ファイルの外部のロケーションにデータを格納し、画像ファイルと外部データ間に関連を作り出すことである。この場合、画像は、画像自体で又は外部データを参照する画像ファイルにコード化されるリファレンスを介して、外部データと関連付けられてもよい。デジタルオブジェクト（例えば画像）に関連づけられたデータは、時に「メタデータ」と呼ばれる。
【００１５】
幾つかのアプリケーションにおいて、画像取込みデバイスは、ユーザが、中に取り込まれる画像に関連づけられるデータの特定の項目と同様にデータのタイプを指定できるようにする。データ「タイプ」は、データ項目が何を表すかを説明しており、データ「項目」は、画像に関連づけられた実際のデータを指している。データタイプの幾つかの例は時間、場所および画像サブジェクトを含み、それに対応するデータ項目の例として：午後12時30分、タイムズスクエア、母（時間、場所およびサブジェクトのデータタイプに対応）、を含む。
【００１６】
ユーザは、画像取込みデバイスのユーザインタフェースを通して、或いは外部デバイスまたはシステムのユーザインタフェースを通して、データタイプを指定でき、その結果、画像取込みデバイスに所望のデータタイプを伝達する。カメラ・ユーザインタフェース・コンポーネント（例えばボタンまたは音声認識モジュール）は、ユーザが、外部デバイスにリンクする必要なしにどこででもデバイスのセッティングを変更できるようにする。 外部デバイス（例えばパーソナルコンピューター、パーソナル携帯情報機器または電話）を通してのデータ入力およびデバイス構成は、カメラのリモートコントロール、よりユーザフレンドリなユーザインタフェースへのアクセス、およびカメラで可能なものよりも強力なデータ操作および記憶を含む多くの利点を提供する。
【００１７】
データタイプを指定することに加えて、ユーザはまた、画像に関連づける実際のデータ項目を指定することもできる。繰り返すが、ユーザは画像取込みデバイスのユーザインタフェースを通してまたは外部デバイスのユーザインタフェースを通して、データ項目を指定してもよい。ユーザが外部デバイスにデータ項目を供給する場合、これらの項目は、画像取込み時または画像取込み後の画像に関連づけて、画像取込みデバイスの記憶装置にダウンロードされることができ、後に、外部記憶装置に関連づけられた画像とともにデバイスから伝送することができる。あるいは、データ項目は、例えば画像に隠された識別子と一致する識別子を介して、画像取込みデバイスの外部の記憶装置に保存され、リファレンスによって選択された画像に関連づけられてよい。たとえば、カメラまたは幾つかの他の画像管理システムは、画像を所望のデータ項目に関連づけるステガノグラフィック・リンクを（例えば、画像透かしに）挿入してもよい。
【００１８】
【画像取込みデバイスと外部デバイスおよびシステムへの接続性】
データを画像に関連づける本方法およびシステムは、従来のフィルムカメラ、デジタルカメラおよびスキャナを含む、多くの異なるタイプの画像取込みデバイスで実現可能である。解説を単純化するために、以下の説明では、一種類の画像取込みデバイスの一例として、デジタルカメラを使う。
【００１９】
【デジタルカメラ】
デジタルカメラの設計は当業者にはよく理解されているので、ここで詳細に説明はしない。図1は、ユーザインタフェース12および内部アーキテクチャを含むカメラ10の一例を示す。
【００２０】
カメラ10は、光システム14、イメージセンサ16および画像フォーマッタ18を含む。光システムは、カメラのレンズ、フォーカス制御部およびカメラのセンサ16への光の伝送を制御する他の光コンポーネントを含む。センサは、三原色（例えば、赤、緑、青）への感度が高いクラスタに配置されるディスクリート・センサエレメントのアレーを備える。2つの一般タイプのセンサは、CCDおよびCMOSセンサである。画像フォーマッタは、センサエレメントからの信号をデジタル形式に変換するためにアナログディジタル変換器を含む。画像フォーマッタはまた、信号を所望の色空間（例えばRGBまたはYUV）にマップするために色空間コンバータを含む。フォーマッタは、画像信号を更なる処理および記録にふさわしいフォームに変換し、カメラのメモリサブシステムに記憶する。
【００２１】
特定の相互接続はインプリメンテーションによって異なるので、図1は、カメラの様々なコンポーネントの中のデータおよび制御経路を表す、一般的な相互接続部22を示す。上述された画像取込みコンポーネントに加えて、カメラは、処理ユニット22、メモリサブシステム20および様々な入出力デバイスを含む。カメラは、一つ以上の処理デバイス（例えばマイクロプロセッサおよびDSP）を含んでよい。
【００２２】
処理ユニットは、オペレーティングシステム（例えばフラッシュポイント社（Flashpoint, Inc.）のDigita Operating Environment のリアルタイム埋め込み式オペレーティングシステムVxWorksまたはマイクロソフト社（Microsoft Corporation）のWindows CE ）を実行する。このドキュメントを通して説明されるアプリケーションプログラムのサポート機能は、 これら及び他の市販のオペレーティングシステム（例えばウィンドリバー（Wind River）のTornado Tools）用に設計されたソフトウェア開発環境を使って発展させることができる。
【００２３】
ステガノグラフィック・エンベダは、処理ユニットで実行するアプリケーションプログラムとしてか、或いはメモリサブシステムへのアクセスを有する特殊目的ハードウェアで実現可能である。
【００２４】
メモリサブシステム20は、ROM、RAMおよび取り外し可能な記憶装置（例えばフラッシュメモリーカード）の組合せを含む。
【００２５】
入出力デバイスは、ディスプレイ24および入力制御部26を含む。図1の上部は、カメラ上にユーザインタフェースコンポーネントを示しているカメラの後面パネルの一例を表す。パネルは、カメラのオペレーティングモードおよびディスプレイスクリーン36上のディスプレイモードを制御するボタンとスイッチ30、32、34を有する。パネルはまた、ユーザがオプションを介して様々なディスプレイスクリーンにスクロールできるようスクロールボタン38-44を含む。
【００２６】
カメラは、転送画像、画像関連データ、および外部デバイスへ／からの操作用パラメータへの一つ以上の外部インタフェースを備える。外部接続用のインタフェースのタイプおよび数は、各カメラによって異なっており、以下を含む：
・ 例えばシリアルポート、ＵＳＢポート、パラレルポート、PCI、FirewireまたはIlinkポート（IEEE 1394およびUSB2ポート）といった、外部デバイスへのワイヤ接続用のポート50と；
・ 例えば赤外線トランシーバ、RFトランシーバ（ブルートゥース（Bluetooth）送受信器）、ＦＭ受信機等といった、ワイヤレス接続用のトランシーバおよびレシーバ52。
【００２７】
カメラはまた、データを電話網へ／から転送する、セルラまたは従来のモデム54を含んでよい。接続を介して外部デバイスに画像およびデータを転送することに加えて、カメラはまた、取り外し可能なメモリデバイスを介してデータを送受信することができる。
【００２８】
【外部デバイスへの接続性】
カメラの接続性の特徴によって、外部デバイスに画像およびデータをアップロードすることができ、外部デバイスは操作用パラメータおよび画像関連データ（例えば画像メタデータ）をダウンロードすることができる。多数の接続性構成があり、スタンドアロンおよびネットワーク化デバイスへのワイヤードおよびワイヤレス接続を含んでいる。
【００２９】
図2は、カメラと外部デバイスを接続する構成の幾つかの例を図示している図である。示されているように、カメラ100は、インターネットのような通信網102に直接接続してよく、パーソナルコンピューターまたは電話（104）のようなネットワーク化デバイスに接続してよく、最後に、スタンドアロンデバイス106に接続してもよい。
【００３０】
ネットワークに接続するために、カメラは、セルラか従来のモデムまたはネットワークアダプタを有してよい。カメラは、前のセクションで述べたような通信インタフェースを介して、ネットワーク化デバイスかスタンドアロンデバイスに接続されてもよい。
【００３１】
図2は、カメラの接続性コンポーネントによって可能になった幾つかの接続性シナリオを強調している。接続性シナリオは、２つの原理カテゴリに分類可能である： 1）データおよび操作用パラメータをカメラに転送する； 2）画像、画像に関連づけられたデータおよびカメラからの操作用パラメータをアップロードする。
【００３２】
【カメラへの転送】
1つの構成は、直接接続（例えばカメラのシリアルポート、ＵＳＢポート、パラレルポート、FirewireまたはIlinkポート、赤外線トランシーバポートまたはRFトランシーバポート）を介して、所望の情報をカメラに転送するものである。このシナリオで、情報のソースは、ネットワーク化デバイスかスタンドアロンデバイスであってよい。
【００３３】
別の構成は、情報ソースからカメラへの間接接続を介したものである。間接接続は、ワイヤードまたはワイヤレス接続を通して一つ以上のホップを含んでよい。ワイヤード接続の一例として、カメラ100はネットワーク102（例えばインターネット）に接続していて、別のデバイス（例えばサーバ108）はネットワークに接続しているカメラにネットワークを通して情報を送信する。この構成に有用なアプリケーションは、クライアントコンピュータ110のユーザがインタラクティブ・ウェブサイトを通して操作用パラメータおよびメタデータを指定するものである。ウェブサーバ108は、次に、ネットワーク102を通して操作用パラメータおよびメタデータをカメラに転送する。
【００３４】
別の関連した構成では、ユーザがサーバコンピュータ112に所望のパラメータを指定し、次に、ワイヤレス接続またはブロードキャストを介してデータをカメラに送信する。ワイヤレス接続の一例では、ワイヤレスネットワークを介してカメラのセルラ方式モデムに接続する。ワイヤレス・ブロードキャストの例は、サーバからFM送信機（例えば無線塔114）またはサテライト送信機（116、118）を介してカメラの互換性レシーバに、データを転送することを含む。
【００３５】
【カメラからのデータアップロード】
上に概説されたデータをカメラに転送する同じ構成の多くが、カメラからデータをアップロードするのにも同様に適用する。しかしながら、実際問題して、カメラは、データを処理し送信するのにより限定されたリソースを有する。こういった限定に対処する方法の一つに、大量のデータ（例えば画像およびその関連メタデータ）が転送されるよう高帯域インタフェースを、またより小さいデータ・パッケージ（例えば識別子または制御信号のセット）が転送されるよう低帯域インタフェースを、カメラに組み込む方法がある。高帯域インタフェースは、カメラの回路を不必要に複雑にすることなく、効率的に大量のデータを伝達することができるポートを使って実現可能である。このようなポートの一例は、USB、FirewireまたはIlinkポート（IEEE 1394およびUSB2）を含む。低帯域インタフェースは、ワイヤレス信号送信機（例えばセルラ方式モデムトランシーバ）または他のワイヤレス信号送信機（例えばFM、RF、赤外線等）を実現するのに使用可能である。
【００３６】
【画像データ構成】
上述したように、方法には2つの原理カテゴリがあり： 1）カメラのユーザインタフェースを通して；および 2）外部デバイスを通して、操作用パラメータが指定されて、画像に関連づけた補助データのタイプが指定されるようにカメラを構成する。以下のセクションでは、カメラを構成するデバイスおよびこういったデバイスを操作する方法の例を提供している。
【００３７】
【カメラＵＩ】
カメラUIは、入出力装置の多くの異なる組合せで実現できる。入力装置は、ハードウェア制御（例えばボタン、スイッチ、ダイヤル、カーソル制御デバイス等）と、ソフト制御（例えばタッチスクリーン、ソフトボタン、スクロールバーおよびディスプレイデバイスに表示されたチェックボックス）の組合せを用いて実現されてよい。カメラはまた、マイクロフォン、音声コーデック、および音声認識ハードウェア及びソフトウェアを通して音声入力を受信するように構成されてもよい。
【００３８】
同様に、出力装置は視覚および／または音声出力を生成できる。たとえば、カメラは、ビデオ出力用のサポートの有無にかかわらずディスプレイスクリーンを有してよい。加えて、カメラは、音声インストラクションのプレイバックを可能にする音声出力および音声合成システムへのテキストの出力を有することができる。
【００３９】
図1で示される例において、ユーザはユーザインタフェース（図1）を操作して、ピクチャまたはピクチャのシリーズに関連づけられるデータを指定する。ユーザは、ピクチャに関連づけられるデータタイプを指定でき、次いで、カメラがその記憶領域から或いは内部デバイス（例えば時間用のクロック、ロケーション用のGPS等）から実際のデータを供給できるようにする。記憶装置のデータは、たとえば、外部ソースからカメラにダウンロードされてよい。さらに、ユーザは、前もってか或いはスナップを撮った際に、各々のピクチャに関連づけられる実際のデータを指定できる。たとえば、カメラマンは、彼の名前および人々や物の名前をピクチャに入れてもよい。カメラマンは、データを入れることを選んだら、次にそれを仮想ロールの幾つかのピクチャにリンクさせてもよい。仮想ロールは、「ロール」を構成する一組の画像である。
【００４０】
図1に示される1つの特定のインプリメンテーションで、ユーザインタフェースはボタン30-34を介してユーザ入力を受け入れる。既知のUI技術を使用して、ユーザはスクロールボタン38-44を使い、所望の選択が示されるまでディスプレイスクリーン36に表示された選択リストを介してスクロールすることができる。リストが所望のエントリにスクロールされると、ユーザは第２のボタン（例えば32-34）を動かして、その選択を実行できる。画像または画像のセットに関連づけられたデータタイプは、さまざまなクラスであってよい。或るクラスはカメラマンを識別することができ、別のクラスはサブジェクト等を識別することができる。
【００４１】
カメラマンのクラスに関して、スクロール可能な選択リストはディスクリプタのデフォルトリスト（例えば母、父、子供１、子供２、#1、#2、等）を含んでよく、カメラのオーナー（例えばビル、クリスティン、ハンナ、デイビッド等）によってカスタマイズされるリストによって補われる（或いは必要に応じて取り替えられる）。
【００４２】
サブジェクトのクラスも同様に、デフォルトリスト（例えば誕生日、休暇、記念日、結婚式、家、車、ペット等）および／またはカスタマイズリスト（ハリーおじさん、イエローストーン、マッシュルーム、海の景色等）を含んでよい。サブジェクト選択用のユーザインタフェースは、代替ディスクリプタを画像に提供して、幾つかのサブジェクトの選択を可能にしてもよい。
【００４３】
ユーザによって選択されるディスクリプタは、ちょうど今スナップを撮ったばかりのピクチャをコード化するのに用いられてよく、或いはスナップを撮った後のピクチャをコード化するのに用いられてもよい。画像に埋め込まれるディスクリプタは、テキスト形式であってよく、或いは画像の外側に記憶されるメタデータを指す数であってもよい。
【００４４】
カメラに内蔵の扱いにくいインタフェースを有する代わりに、カメラは一つ以上のプラグインユーザインタフェース周辺装置（例えばキーボード）をサポートしてよい。あるいは、カメラの構成データは、ワイヤまたはワイヤレス接続を介して外部デバイスの構成データと同期してよい。
【００４５】
幾つかのアプリケーションでは、ピクチャに関連づけられたデータの制御を作為的にカメラマンにさせないことができる。この特徴は、カメラマンが画像に関連づけられたメタデータに不正変更を加える可能性があるという懸念があるアプリケーションにおいて重要である。たとえば、カメラマンは、時間、場所またはサブジェクトを変更して、偽のまたは誤解をまねく写真記録をつくりだすかもしれない。このような変更を防ぐために、カメラマンの雇用者またはスーパーバイザーは、操作用パラメータを設定することができ、外部ソースからデータタイプの選択をすることができる。操作用パラメータは、特定のデータタイプ（例えば時間）を設定するか、或いはカメラマンが特定のパラメータを変更できないようにするのに使用できる。
【００４６】
このような特徴を実現するために、カメラは様々な異なったオペレーティングモードをサポートする。セッションモードで、カメラは、そのセッションを左右するパラメータの制御下で作動する。セッション用の操作用パラメータは、カメラのユーザインタフェースを通してか、或いは外部デバイスから確立されてよい。加えて、ユーザがセッションを始めてもよく、或いは外部デバイスがセッションを始めてもよい。
【００４７】
カメラがセッション用に操作用パラメータを受信すると、操作用パラメータで指定されるインストラクションに応ずる全てのセッティングがなされる。たとえば、セッションパラメータが、時間、日付、場所またはサブジェクトをセッションに設定するようカメラに指示した場合、カメラはそのようにする。セッションパラメータはまた、ユーザにセッション継続時間中での操作用パラメータの変更をさせないよう指定できる。たとえば、ユーザが、セッション中にスナップを撮った画像に関連づけられたデータ項目またはデータタイプを変更するか、或いはセッション中に特定のカメラ機能（例えば時間保持機能、GPS機能等）を変更することを妨げてもよい。
【００４８】
セッションの継続時間は、特定の操作用パラメータを用いて設定および測定可能である。たとえば、セッションは指定された期間、選択された画像数、定義範囲内で選択されたGPSロケーションに対して実施できる。加えて、セッション継続時間は、例えばセッションを構成する構成イベント並びにセッション中にスナップを撮った画像がカメラからアップロードされるアップロードイベントといった、特定のイベントに関して指定できる。この方法を用いた場合、カメラの設定をする人は、セッションが構成イベントから、例えばセッションで画像をアップロードする行為といった他の幾つかのイベントにわたるよう指定できる。
【００４９】
カメラは、セッションを左右するパラメータによって作動するようにプログラムできる。カメラが、セッションパラメータで指定されデバイス内のGPS装置によって監視される特定のロケーションの外側に移動すると、ユーザは画像を取り込むことができない。同様に、セッションパラメータで指定された予め決められた時間間隔外でユーザは画像を取り込むことができない。このために、カメラは時間を保持してマスタークロックに同期するタイムクロックを有し、ユーザが不正変更を加えるか或いは異なるタイムゾーンを旅行することによって生じる可能性があるエラーを防止している。タイムクロックは、永続的にマスタークロックと同期して動くようセットされるか、或いはワイヤまたはワイヤレス接続を介して外部マスタークロックと定期的に同期されてもよい。パラメータは、一定の時間範囲または地理的区域外での特定の動作を防ぐことができるのと同様に、所定の時間範囲または区域内での特定の動作を選択的に可能にすることもできる。加えて、タイムクロックおよびGPS装置は、セッション中か或いはそれ以外のときに取り込まれたあらゆる画像に時間と場所のスタンプを挿入するか又はリンクさせるのに使用できる。
【００５０】
セッションパラメータは、画像をいつどこでステガノグラフィカルにマークしアップロードするかを左右できる。たとえば、パラメータは、画像取込み時か或いは若干後に、画像がステガノグラフィカルにマークされるよう指定できる。同様に、パラメータは、デバイス内のGPS装置によって決められるように、画像が取り込まれるロケーションでか、或いは（どこかの地理的領域内の）どこか他のロケーションで、画像がステガノグラフィカルにマークされるよう指定できる。同種のパラメータが、単数／複数の画像が外部記憶装置またはプロセッサにアップロード可能になる時間または時間領域が指定されるよう確立されてもよい。
【００５１】
セッションは、画像、画像ファイルまたはそのメタデータにコード化されるセッション識別子によってトラックでき、セッションに関連したメタデータに関連づけることができる。たとえば、セッション識別子は、ステガノグラフィカルに画像に埋め込まれたナンバーまたはメッセージか、或いは画像に関連づけられたメタデータであってよい。
【００５２】
【外部デバイスを介した構成】
前のセクションで述べたように、画像に関連づけられたデータは、外部デバイスによって提供されてよい。外部デバイスは、どのようにどんなデータが画像に関連づけられるのかを含むカメラのオペレーションを制御する操作用パラメータを設定してよい。外部デバイスはまた、カメラの画像に関連づけられる実際のデータと同様にデータタイプも設定することができる。
【００５３】
幾つかのアプリケーションにおいて、コンピュータは、一つ以上のカメラに自動的にこの機能が実行されるようにプログラムできる。たとえば、サーバは、フィールドの幾つかのカメラに操作用パラメータおよびデータが送られるようプログラムできる。
【００５４】
他のアプリケーションでは、ユーザは、カメラの画像に関連づけられる所望の操作用パラメータおよびデータを入力してもよい。クライアント-サーバのシナリオでは、たとえば、クライアントデバイスのユーザは所望の操作用パラメータおよびデータをサーバにサブミットでき、次に、情報がカメラに送られる。代替シナリオで、ユーザはPCまたはPDA上で実行されているアプリケーションプログラムを介してこの情報を入力することができ、次いでアプリケーションにカメラへの直接ワイヤ接続またはワイヤレス接続を介してカメラに情報をダウンロードするように指示することができる。
【００５５】
【画像データソース】
カメラの画像に関連づけられたデータは、様々なソースからのものであってよい。一つのデータソースは、カメラUIである。別のソースは、例えばタイムクロック、GPSデバイス、カメラコンポーネント、カメラソフトウェア等といった、カメラの内部コンポーネントおよび周辺装置である。更なる別のソースは、外部デバイスである。この場合、カメラは、外部ソースからデータを受信した後にそのメモリにデータを有するか、或いは外部デバイスに記憶されるデータへのリファレンスを有する。以下に更に詳細に述べるように、リファレンスはポインター、アドレスまたは画像にコード化されるなにか他の識別子フォームであってよい。
【００５６】
【画像に関連づけられたデータタイプおよびデータ項目の記憶領域】
関連した設計問題は、画像処理のさまざまなステージにおいてどこに画像に関連づけられたデータを記憶させるかということである。上記のステージは、以下を含む：1）カメラを構成する前；2）構成後であるが、ピクチャのスナップを撮る前；3）スナップを撮った後であるが、関連づけられた画像をカメラから転送する前；4）画像をカメラから転送した後。
【００５７】
【カメラを構成する前】
カメラを構成する前に、画像に関連したデータタイプおよびデータ項目は、アプリケーションに基づいて、カメラまたは一つ以上の外部記憶装置に格納されてよい。
【００５８】
カメラは、カメラに組み込まれるメモリサブシステム（例えばROMまたはRAM）内または取り外し可能なメモリ素子（例えばフロッピーディスク、フラッシュメモリーカード等）内で、データタイプおよび項目を維持できる。幾つかの実施において、カメラは、ユーザ、アプリケーションプログラムまたはデバイスが画像に関連づけるために選択できる一組のデータタイプを維持する。ユーザは、カメラのユーザインタフェースまたは外部デバイスからのこういった所望のデータタイプの中から選択することができる。
【００５９】
外部構成用のアプリケーションでは、ユーザ、デバイスまたはアプリケーションプログラムは、コンピュータ（例えばパーソナルコンピューター、パーソナル携帯情報機器、インターネットのサーバ等）のメモリに、このデータを維持できる。
【００６０】
【カメラの構成後】
カメラを構成した後に、画像に関連づけられるよう選択されたデータタイプおよび項目は、カメラメモリまたは外部記憶装置に格納されてよい。どちらの場合でも、カメラは取り込まれる画像とその画像に関連づけられるデータ間の関連を維持する。画像メタデータが外に記憶された場合、カメラは、外部データへのリファレンス（例えば識別子ナンバー、ポインターまたはアドレス）を維持する。
【００６１】
【ターゲット画像の取り込み後】
ターゲット画像をカメラで取り込んだ後、カメラは、ステガノグラフィック・エンコーディングを介して画像自体に、画像ファイルに、画像ファイルの外部だけれどもカメラメモリ内に、ならびに外部記憶装置に、画像に関連したデータ項目を格納できる。「ターゲット」画像とは、選択されたデータタイプおよびデータ項目に関連している画像のことである。最後の2つのケースでは、カメラはターゲット画像と関連データ間でリファレンスを維持する。リファレンスは、画像または画像ファイルでステガノグラフィカルにコード化されてよい。
【００６２】
【画像をカメラから転送した後】
画像をカメラに転送した後に、ターゲット画像に関連したデータを記憶するオプションは同じままであるが、カメラまたは幾つかの外部デバイスまたはプロセスは１つのロケーションから別のロケーションにデータを転送できる。たとえば、外部ステガノグラフィック・エンコーダは、画像のデータの幾つかを埋め込むことができる。加えて、外部プロセスまたはデバイスは、画像ファイルの画像メタデータへ／からデータを転送できる。外部に記憶される画像データは、1つのデータベース（例えば構成データベース）から別のデータベース（例えばイメージライブラリまたはメタデータ・データベース）へ転送されてよい。例えば、画像データベースに画像をアップロードすると、アップロードプロセスは、構成データベースに信号を送って、画像関連データを画像またはメタデータ・データベースに転送することができる。
【００６３】
【画像への画像データの関連づけ】
前のセクションでは、データを画像に関連づけるいくつかの方法を強調した。上記の方法は： 画像のデータをステガノグラフィックにコード化するステップと、画像ファイル（画像の外部）内にデータを記憶するステップと、ファイルの外部のデータを格納して、この外部データをファイルに格納されるかまたは画像にコード化されるリファレンスに関連づけるステップと、を含む。以下のセクションで、更に詳細にこれらの方法の例を説明する。
【００６４】
【ステガノグラフィック方法を用いた画像内への補助データの埋込】
静止画像および動画像に補助データを隠す技術は、比較的進歩したものである。大部分の技術は、例えば画像を表しているデータを、DCT係数、ウェーブレット係数、ピクセル値または他の交換可能な表現の形式に変更することによって、画像にわずかな変化をおこさせ、それによって補助情報をコード化する。人間視覚システムに対して本質的にごくわずかなほど、変化は軽微なものである。具体的な透かし技術は、Rhoadsの5,841,886およびCoxの米国特許5,915,027で示されている。
【００６５】
ステガノグラフィック埋込および読込の電子透かし形式に関する更なる情報に関しては、参照として本願に組み込まれる 2000年2月14日に出願の出願中の米国特許出願第09/503881号を参照されたい。上記のリファレンスは、静止画像、ビデオおよび音声信号を含むさまざまな媒体オブジェクトに、補助情報をどのように ステガノグラフィカルに埋め込むかを説明する。
【００６６】
ステガノグラフィック・エンコーダは、カメラ内または外部プロセスまたはデバイスに位置してよい。どちらの場合も、エンコーダはソフトウェア、ハードウェアまたは両方の組合せで実現可能である。
【００６７】
カメラでのエンコーダインプリメンテーションは、カメラのメモリシステムに格納される画像上で作動する。各画像に対して、エンコーダは、画像に埋め込まれる補助データを透かし信号に変換して透かし信号を画像と組み合わせる。この補助データは、一つ以上のリファレンス、機械命令または一組のインストラクション、ならびに画像に関する他のデータ項目を含んでよい。リファレンスは、例えば識別子ナンバー、アドレスまたはポインターといったデータ項目である。リファレンスは、画像およびそれに関連した参照付加データを識別するのに用いられてよい。
【００６８】
カメラベースのエンコーダは、メモリまたはカメラ内の幾つかの他のデバイスから画像に埋め込まれる補助データを得る。メタデータ構成中に、ユーザまたは幾つかの外部デバイスまたはプロセスは、画像に関連づけられるデータタイプおよびデータ項目を指定することを思い出していただきたい。エンコード時に、エンコーダは画像での埋込に指定されるデータを検索して、それを透かし信号に変換し関連する画像に組み合わせる。画像に埋め込まれるデータ量を減らすために、エンコーダは、画像の外部に格納される画像に関連したデータを識別する一つ以上のリファレンスを埋め込んでよい。
【００６９】
カメラの外部にはエンコーダを実現する多くの場所が存在している。1つのインプリメンテーションで、エンコーダはカメラから画像をアップロードするプロセスの一部として実現される。このインプリメンテーションで、画像に埋込まれるデータは、カメラ、外部デバイスまたは両方の組合せからのものであってよい。構成ステージ中に、構成プロセスは、画像に埋め込まれるあらゆるデータを含む、画像に関連したデータを指定する。上述したように、このデータはカメラまたは外部デバイスに格納できる。アップロードプロセスは、画像に関連するあらゆるデータとともに、カメラから画像を転送する。
【００７０】
アップロードプロセスの一部として、エンコーダは次いで画像での埋込に指定される補助データを画像にコード化する。カメラベースのプロセスの場合のように、この補助データは、画像を画像の外部に格納される他の補助データに関連づける一つ以上のリファレンスを含んでよい。この種のリファレンスは、カメラにメタデータを転送する必要性をなくす。カメラに前述のデータを転送する代わりに、メタデータは外部デバイスで構成され維持されることができ、画像の透かしにコード化されるリファレンスを介して画像を参照することができる。逆に言えば、アップロードプロセスは、画像に関連するデータをカメラから移動させ、メタデータ・データベースに格納し、透かしにコード化されたリファレンスを介してデータベースのエントリを参照する。
【００７１】
【補助データの画像ファイルへの埋め込み】
カメラまたは外部プロセスもまた、補助データを画像ファイルに埋め込めるが、それは画像の外部である。この種の関連をサポートするために、画像は、メタデータをファイルに格納可能なファイルフォーマットでメタデータとともに格納される。たとえば、フォーマットは、データがファイルヘッダに格納されるように指示できる。データを画像に関連づけるこの方法は利点を有しているが、作為的または無作為な操作により影響されやすい。
【００７２】
この場合、画像に埋め込まれるリファレンスは、画像を適切なメタデータに関連させるのに使用できる。これは、メタデータがカメラの外部でのプロセスによって画像ファイルに配置されるアプリケーションにおいて特に有用である。これらのケースで、メタデータが特定の画像に不適当に割り当てられる可能性がある。加えて、さまざまな画像処理アプリケーションは、画像ファイルに格納される画像メタデータを削除するかまたは変更させる可能性がある。画像にステガノグラフィカルに埋め込まれるデータは、画像ファイルに格納されるメタデータを認証するのに使用できる。認証の1つのフォームは、画像に埋め込まれる参照番号を画像ファイルメタデータの参照番号に突き合わせるものである。認証のより高度なフォームも、同様に実現可能である。
【００７３】
たとえば、ファイルメタデータのナンバーおよび透かしは、暗号化されてもよい。また、ナンバーは、例えば画像のサンプル値にハッシュ関数を実行することによって、画像から得られるデジタル署名であってもよい。デジタル署名は、画像が修正されたかどうかを決めるのに使用することができるという更なる利点を有する。更なるセキュリティのために、デジタル署名は暗号化されてもよく、次いで、透かしに埋め込まれて画像ファイルメタデータに配置されてもよい。
【００７４】
【関連画像から分離した補助データの維持】
上述されるように、画像に関連づけられた補助データは画像とは別に維持できる。この外部の補助データへのリファレンスは、画像（例えば、透かし）、画像ファイルメタデータまたは両方に埋め込まれてもよい 。
【００７５】
【データタイプ】
画像に関連づけることができるデータのタイプは、非常に多くておよびアプリケーションによって異なる。上で説明される画像データフレームワークは、様々な異なるデータタイプをサポートする：
・ 誰が写真をとったか（カメラマン）、
・ 誰または何が写真のサブジェクトであるか、
・ どこで写真をとったか（例えば、ユーザによって入力されたか、GPSデバイスによって提供されたか）、
・ いつ写真をとったか（例えば日付および時刻）
・ どのように写真が撮られたか（ブランド、モデル、メーカおよびカラーコンバータ、レンズ、センサ、フラッシュ等のタイプといったカメラスペックを含む）
・ シャッター速度、使われるフラッシュ、カメラセッティング、焦点、カメラからサブジェクトの距離、画像の解像度、光レベルを含む、写真の特定デバイスデータ、
・ なぜ、写真はとられたか？娯楽、法律記録、医療記録、不動産、ビジネストランザクション記録等、
・ 画像タイプ、
・ 著作権状態、
・ 著作権オーナーおよびコピーのオーナー、
・ ビューデータ ― カメラロケーションおよびサブジェクトロケーション、
・ コメント ― 例えばユーザコメント、
・ ピクチャ識別子（例えば産業または用途特化識別子）、
・ コレクションID、コレクションキャプション、コレクションメンバを含むコレクションデータ、
・ 画像品質パラメータ、
・ カラープロファイル、
・ 画像保全性 ― デジタル署名、暗号化キー（例えばパブリック暗号化キー）、
・ 音注釈または音注釈へのリファレンス、
・ 言語指定子（メタデータのエレメント用）、
・ ビュー領域 ― 従来の新写真システム印刷アスペクト比（PAR）選択、HDTVおよび、パノラマ、
・ ユーザアドレス（例えば電子メールまたは物理アドレス）、
・ 二次的著作物へのリファレンス ― 親画像およびその派生物、
・ 代替画像へのリファレンス ― 例えば代替ビュー、色空間、解像度等、
・ 領域スペック ― 写真領域の記述（例えば写真のオブジェクトを表すピクセル）、
・ 画像の圧縮フォーマット、画像データの圧縮フォーマット（例えば画像メタデータの圧縮フォーマット）、
・ 画像および画像データの暗号化タイプ（画像メタデータの暗号化）、
・ 他の情報へのリファレンス（例えば、ポインター、ネットワークリンクまたはアドレス、電話番号等）、
・ 機械インストラクションまたはインストラクションのセット（例えば画像のレンダリングを制御する、特定のタイプの編集操作を使用禁止にするか使用可能にする、圧縮／伸長操作を制御する等のインストラクション）。
【００７６】
【ステガノグラフィックデータ利用のメタデータアプリケーション】
データのステガノグラフィック・エンコーディングは、画像メタデータの既存アプリケーションを強化し、様々な新しいアプリケーションを可能にする。以下のセクションでは、こういったアプリケーションの幾つかについて説明する。
【００７７】
【持続的なステガノグラフィックデータおよびメタデータサーバ】
画像の補助データのステガノグラフィックエンコーディングは、そのメタデータへの画像の持続的なリンクを可能にする。画像ファイル内ではあるが画像の外部に格納されているメタデータは、作為的または無作為な操作に弱い。アプリケーションまたはデバイスが画像を処理する場合はいつでも、関連メタデータを取り除くか又は変更する可能性がある。1つの解決策としては、メタデータを画像とは別に格納することである。しかしながら、この方法には、画像が1つの画像処理アプリケーションまたはデバイスから次に移る場合に、メタデータを画像にリンクするのに信頼できる方法が存在することが必要である。ステガノグラフィックエンコーディングは、画像とそのメタデータ間にこのようなリンクを提供する。このリンクは、アナログドメインへ／からの転送（例えば画像取込みへのプリント）を含む様々な画像処理オペレーションを通して画像データの一部をそのままにしておくので、持続性ステガノグラフィックリンクと呼ばれる。
【００７８】
図3は、持続性ステガノグラフィック・リンクを用いて、そのメタデータにアクセスさせて画像を処理する様々なデバイスおよびアプリケーションを確実にするメタデータサーバーアプリケーションを図示している図である。この図は、「対応」および「非対応」メタデータアプリケーションを引用している。対応アプリケーションは、画像ファイルメタデータを維持する規格ガイドラインを支持するデバイスまたはソフトウェアプロセスを指している。非対応アプリケーションは、前述のガイドラインを支持しておらず、無作為な方法でメタデータを変更できるデバイスまたはプロセスである。
【００７９】
図3の左上から始まって、対応アプリケーションは、メタデータを画像に加え、メタデータをメタデータサーバに送信する。サーバは、リファレンス（例えば固有の番号）とともに、画像にメタデータを格納する。このリファレンスは、画像へのリンクとして用いられ、アプリケーションにステガノグラフィカルに埋め込まれるリファレンスと一致している。このシナリオ例は、ステガノグラフィックコーディングのフォームが電子透かしであると仮定している。対応アプリケーションかまたは他の幾つかの前プロセスが、リファレンスを含む透かしを画像に埋め込んでいる。
【００８０】
対応アプリケーションは、電子透かしの入った画像（DWM）およびメタデータを含む画像ファイルを生成する。前述のアプリケーションの一例として、カメラまたはPCからインターネット上のサーバに画像をアップロードするアプリケーションがある。このアプリケーションは、透かしを画像に埋め込み、メタデータをメタデータサーバに転送する。画像アップロード用のサーバーアプリケーションおよびメタデータ・サーバデータベースアプリケーションが、同じサーバまたはサーバグループで実現できる点に注意されたい。
【００８１】
次に、非対応アプリケーションはこのファイルを取り込み、メタデータを取り除くか壊すかして、透かし入りの画像だけを残す。
【００８２】
画像はメタデータを有しておらず、次の対応アプリケーションが、画像のメタデータの要求をメタデータサーバに送信することに注意されたい。透かし検出器を備える対応アプリケーションは、画像を調べ画像のメタデータへのリファレンスを抜き出す。次いで、対応アプリケーションはこのリファレンスをメタデータサーバに転送し、メタデータサーバはメタデータを返信する。メタデータのフォーマットは、XML或いはどれか他の規格またはカスタムデータフォーマットに基づいてよい。望ましくは、メタデータフォーマットは、多くの異なるデバイスおよびアプリケーションに互換性があるのが十分に一般的であるが、これは必ずしも必要とされるものではない。対応アプリケーションは、透かし入りの画像およびその復元メタデータを含む新しい画像ファイルを生成する。
【００８３】
【メタデータルーター】
この概念は、別のコンポーネント（メタデータルーター）を加えることによって、シングルシステムを越えて拡張可能である。各々がそれ自体のメタデータサーバを有し、それ自体の画像をトラッキングする、異なるシステムのコレクションを仮定されたい。図4は３つの異なるシステムの例を表し、各々がそれ自体のメタデータサーバを有する。メタデータサーバの各々は、そのシステム内の画像アプリケーションからの要求を処理する。1つのシステムからの画像が別のシステムによって取り込まれた場合、新しいシステムは関連したメタデータを有していない。したがって、そのメタデータサーバからメタデータを検索しようとする新しいシステムのいかなるアプリケーションも失敗することになり；情報を見つけることはない。しかしながら、新しいメタデータサーバが、どのメタデータサーバが情報を有しているかを判断することができた場合、それは他のメタデータサーバから画像メタデータを要求することができる。
【００８４】
メタデータルーターは、どのメタデータサーバが特定の画像に関する情報を含んでいるかの決定を手助け可能なコンポーネントである。メタデータルーターは、透かし入りの画像または画像から抜き出されたリファレンスのどちらにも作動することができる。前者の場合、要求システムは、メタデータリファレンスを検出することはできず（例えば、透かしを検出不可能）、したがって画像をルーターに転送していた。ルーターは、次いで、一つ以上の透かし検出オペレーションを実行してリファレンスを抜き出し、成功した場合、抜き出したリファレンスをそのデータベースのメタデータサーバへのキーとして用いて、抜き出したリファレンスをメタデータサーバにマップする。
【００８５】
後者の場合、要求システムは、メタデータリファレンスを抜き出すが、そのリファレンスのためにメタデータを維持しない。メタデータルーターは、そのデータベースのメタデータサーバへのキーとしてリファレンスを用いて、リファレンスを適切なメタデータサーバにマップする。次いで、メタデータルーターはメタデータサーバに要求をリダイレクトし、メタデータサーバは要求されたメタデータを返信する。メタデータを有するサーバは、要求が生成されたシステムのメタデータサーバおよび／またはアプリケーション要求にメタデータを返信してもよい。このシステムは、要求を伝達してネットワーク上でデータを返信する従来のネットワークプロトコルを用いて、コンピュータネットワーク（例えばインターネット）上で実現されてもよい。
【００８６】
アプリケーションはまた、メタデータルーターからのメタデータを要求することによってメタデータ要求を行ってもよい。透かしから抜き出された情報を識別することによって、ルーターは要求を適切なメタデータサーバにリダイレクトする。サーバは、リファレンスを画像のメタデータにマップし、要求が生成されたシステムのメタデータサーバおよび／またはアプリケーション要求に、要求されたメタデータを返信する。
【００８７】
【メタデータの検索】
上述された技術は、異なる画像アプリケーションおよびシステムにわたって拡張される強力なメタデータ検索アプリケーションを提供する。たとえば、一システムの画像アプリケーションのユーザは、そのシステムのメタデータサーバに検索要求を送信することができる。検索要求は、メタデータ・データベースのメタデータ（例えば時間、場所、サブジェクト等）のもう一つのフィールドで検索を指示することができる。メタデータルーターを用いた場合、メタデータサーバは、検索要求をメタデータルーターに転送し、次に要求を他のメタデータサーバに転送することによって、システム全体にわたって検索を広げることができる。
【００８８】
加えて、アプリケーションは画像ベースの検索をサポートすることができる。たとえば、エンドユーザは画像に興味を示すかもしれない。ユーザは次いで要求を出す。例えば：「この画像のような他の画像を見つけろ」（例えば、同様な時間または同様の場所で撮られた、或いは同様なサブジェクトを有する）。クライアントアプリケーションまたはメタデータサーバは、リファレンスを画像透かしから抜き出す。次いで、メタデータサーバは、ユーザによって提供された基準に同様に基づいた、或いは画像に関連したメタデータに同様に基づいた画像のデータベースを検索する。メタデータサーバは、メタデータルーターを介して要求を他のメタデータサーバに転送することによって、検索を他のメタデータサーバまで広げることができる。ユーザが本人が使っているシステムと互換性がない画像を見つけた場合、画像のメタデータを見つけるのに上で概説した方法と同じ方法が、対応するメタデータサーバを見つけ、関連した画像のデータベース検索を始めるのに使用できる。
【００８９】
【メタデータのみ（ピクチャから独立した）へのアクセス】
上で概説された体系は、ピクチャから独立したメタデータへのアクセスを容易にする。メタデータをメタデータ・データベースに格納することによって、アプリケーションは画像なしでメタデータにアクセスでき、メタデータを検索および転送できる。メタデータ（テキスト）の最も一般的なフォームは通常大きさにおいて関連画像よりも小さいので、このことは、帯域および記憶領域が限定されている場合に特に有益である。その関連画像とは別にこのテキストを伝送し格納するのに、より少ない帯域およびメモリが要求される。
【００９０】
画像のメタデータはまた、場合によっては量が多くてもよい。たとえば、メタデータは音またはビデオ注釈を含んでよい。この種のメタデータを別に格納し、アクセスし、検索することができることは有利である。
【００９１】
【メタデータ編集（作成、読み込み、アップデートおよび削除）】
上に概説したメタデータサーバ体系は、画像に関連したメタデータの編集をサポートしている。画像のメタデータを編集するために、ユーザは、メタデータサーバへの持続的なリンクを抜き出しメタデータサーバに要求を出すことによって、メタデータにアクセスできる。メタデータサーバは、画像のメタデータを編集する（例えば、作成、読み込み、アップデートおよび削除）権利を管理する体系を実現する。たとえば、サーバは、認証情報（例えばユーザ名およびパスワード）を入力することをユーザに要求できる。応えて、サーバは、そのデータベースで調べることによって編集権利を判断する。これらの権利に基づいて、ユーザはメタデータを作成するか、読み込むか、アップデートするか、または削除する権限を与えられてよい。
【００９２】
【メタデータ持続性】
メタデータへの持続的なステガノグラフィックリンクは、ファイル変換（例えば、画像のファイルフォーマットの変更）、ファイル伝送（例えば、画像を電子メールまたはワイヤレス伝送によって送信）、画像圧縮および画像編集を含むさまざまなオペレーションを通して、画像のメタデータの持続性を確実にする。ステガノグラフィックデータは、画像処理の様々なフォームを通して適切に存在するよう設計されている。
【００９３】
ステガノグラフィックリンクの持続性はまた、著作権情報を含む画像に関連する様々なタイプのデータのメタデータ持続性を確実にする。加えて、該持続性は、複数のオーナーおよび著作者による著作物の複数の著作権情報の事例を加えることをサポートする。上述の編集権利管理体系は、既存の著作物に基づいた新しい著作物を作成する著作者が著作権情報を画像に加えるのを可能にする。メタデータサーバは、別の著作者が画像を修正したい場合はいつでも著作権オーナーに通知するようプログラムされてもよい。特定の画像を修正する権利は、予め特定されてよく（例えば編集権利を有する著作者の指定リスト）、或いはケースバイケース・ベースで要求されてもよい。メタデータサーバは、例えば特定の著作者に編集権利を与える認可を求める電子メールによって著作権オーナーに通知してもよい。編集権利が与えられると、メタデータサーバは新しい著作者にタームを知らせる。次いで、新しい著作者が、例えばリターン電子メールを送信するか、インタラクティブのウェブページを介して意図を明らかにすることによってタームを除外した場合、メタデータサーバは新しい著作者が画像の二次的著作物を作成することを許可する。
【００９４】
二次的著作物は、オリジナルの著作物の著作権オーナーの著作権情報を含む、オリジナルの著作物のメタデータを継承する。新しい画像に対してメタデータを関連づけるために、メタデータサーバは、新しい著作者の画像アプリケーションに新しいリファレンスを提供し、次に、二次的著作物に新しいリファレンスをステガノグラフィカルにコード化する。さらに、メタデータサーバは、新しい著作物に埋め込まれるリファレンスをそれに対応するメタデータに関連づけるそのデータベースに、エントリを加える。このエントリはまた、オリジナルの著作物のデータベースエントリへのポインターを含んでもよい。以前の著作物にクロスリファレンスをつける体系は、システムユーザおよびアプリケーションと同様にメタデータサーバが、様々なタイプの編集を通して画像履歴をトラックするのを可能にする。
【００９５】
メタデータへの画像のステガノグラフィックリンクによって、画像のメタデータの持続性が、ユーザ、デバイスまたはアプリケーションによって外的に指定されることが可能になる。上術したように、メタデータの持続性は作為的および無作為な操作には多くの場合弱い。ユーザが、メタデータのどの項目が画像で持続するかを指定し、どの環境の下かを指定するのは難しい。
【００９６】
メタデータサーバは、ユーザ、デバイスおよび応用プロセスが、メタデータのどの項目が様々な処理形式を通して持続的なままであるかを指定できるようにする。適切な権限を有するメタデータサーバおよびルーターは、どのデータ項目が特定のタイプの画像処理または画像転送に残るのかを指定するために、メタデータ・データベースの画像の単数／複数のエントリに注釈をつけてよい。例えば、1つのシステムが、メタデータルーターを介して別のシステムにメタデータを供給するようメタデータサーバに要求した場合、メタデータサーバは、画像での特定のタイプのオペレーションに対して持続されるよう指定されたメタデータを供給するだけである。
【００９７】
メタデータへのステガノグラフィックリンクはまた、２つ以上の画像が組み合わせられる場合にメタデータの組合せをサポートする。上述したように、メタデータサーバは、新しい、組み合わせられた画像にステガノグラフィカルにコード化される新しいリファレンスを供してもよい。サーバは、各コンポーネント画像のメタデータを1つのメタデータ・データベースエントリに組合わせることによってか、新しい画像のデータベースエントリのリファレンスリンクをコンポーネント画像のメタデータエントリに挿入することによってか、或いはこれらの方法の幾つかの組合せによって、メタデータを組み合わせてもよい。
【００９８】
【メタデータフォーマットおよび処理】
メタデータは、標準の伸長可能なマークアップ言語、XMLまたは他の幾つかの規格またはカスタム形式を使って指定されてもよい 。XML規格は、XMLドキュメントと呼ばれているデータオブジェクトのクラスを記述し、それらを処理するコンピュータプログラムの動作を部分的に記述する。XMLは、アプリケーションプロファイルであるか、SGML（標準の一般化されたマークアップ言語（Standard Generalized Markup Language） [ ISO 8879 ]）の限定されたフォームである。構造によって、XMLドキュメントは、SGMLドキュメントを適合させている。XMLドキュメントは、解析データかまたは非解析データを含むエンティティと呼ばれる記憶装置からできている。解析データはキャラクタからできていて、その幾つかはキャラクタデータを形成し、別のいくつかはマークアップを形成している。マークアップは、ドキュメントの記憶領域配置および論理構造の記述をコード化する。XMLは、記憶領域配置および論理構造に制約を課すメカニズムを提供する。
【００９９】
XMLプロセッサと呼ばれているソフトウェアモジュールは、XMLドキュメントを読み込みそれらのコンテンツおよび構成にアクセスを提供するのに用いられる。XMLに基づく実現において、XMLプロセッサは、他のアプリケーションプログラム（例えば画像処理アプリケーションまたはメタデータサーバーアプリケーション）に代わって、生のXMLデータを処理する。XMLおよびXMLプロセッサの詳細については、ワールドワイドウェブコンソーシアムによるXML基本文書（バージョン1.0）を参照されたい。
【０１００】
【メタデータセキュリティおよび認証】
画像と関連しているメタデータは、セキュリティ保護され、処理のさまざまなステージで認証されることができる。これらの処理ステージは、以下を含む：カメラでの画像取り込み時または直後、カメラからの画像アップロード時、メタデータサーバ内、および1つのデバイス、アプリケーションまたはシステムから別のものへのメタデータの転送中。メタデータをセキュリティ保護する一つの方法は、それを暗号化することである。別の方法は、認証されたユーザ、アプリケーションおよびデバイスだけをメタデータにアクセスさせるよう、メタデータサーバを介してのメタデータへのアクセスを制限することである。更なる別の方法は、データ上で秘密のハッシュ関数を実行することによって、一意のシグニチャを引き出すよう、メタデータのデジタル署名を作成することである。このシグニチャは疑わしいメタデータに対してコンピュータで再び計算し、メタデータが修正されたかどうかを判断するためにメタデータ・データベースまたはどこか他の所に格納されているシグニチャと比較することができる。
【０１０１】
【他のアプリケーション】
デジタル画像取込みデバイスの人気が高まるのに伴い、デジタル画像の写真処理および格納サービスへの要求が高まっている。いくつかの会社は、現在インターネットを介してアクセス可能なフォト処理サービスを提供している。これらのサービスでは、インターネットを介して送信されるデジタル写真のプリントを作成し、プリントを顧客にメールする。関連したサービスでは、画像のオンラインデータベースを提供している。このようなサービスは、顧客がアクセス可能なデータベース（例えばインターネットのオンラインデータベース）に写真のコレクションを維持できるようにする。
【０１０２】
上述のメタデータデータベースアプリケーションは、画像関連データを管理する有効な方法を提供する。これらのアプリケーションは、データベース情報を様々なユーザ、画像素子、応用プロセスおよびシステムが利用できるようにした、インターネットに特に適用できる。
【０１０３】
画像メタデータは、別々のデータベースまたは画像自体を格納する画像データベースと統合されるデータベースで維持されてよい。画像データベースは、写真の個人コレクションまたは無関係なユーザからの写真のコレクションを含んでよい。
【０１０４】
画像およびメタデータ・データベース維持に関連したアプリケーションは、画像またはそれらのメタデータに関わるトランザクションをトラッキングしている。画像またはメタデータ・データベースは、画像関連トランザクションの履歴またはログファイルを保持できる。たとえば、ユーザが、プリントを作成し、プリントをオブジェクト（例えばシャツ、カップ、カレンダー、ポスター等）に付ける等といった写真への処理サービスを要求した場合、トラッキングアプリケーションはトランザクションレコードを保持し、日付、ベンダー、提供されるサービスおよびサービスの対象となる画像といったトランザクションの属性をリストにする。トランザクション履歴は、次いで、リファレンスによって他のメタデータおよび画像自体にリンクされてよい（例えば画像に埋め込まれるステガノグラフィックリンク）。トランザクション履歴を画像にリンクする他の様々な方法がある。たとえば、トランザクション履歴は、メタデータのエントリまたは画像関連の画像データベースに格納されてもよい。
【０１０５】
これらのアプリケーションはまた、以下に説明するように、他の媒体信号（例えば音声、ビデオ、グラフィックモデル等）に対して実現されてもよい。
【０１０６】
【他の媒体信号タイプ】
画像の持続的なリンクに関連する上述の技術はまた、音声信号、ビデオ信号およびコンピュータグラフィックスモデル（例えば二次元、三次元のグラフ式モデルおよびアニメーション）を含む他の媒体信号にも適用される。ビデオは画像信号のまさに別の形式であり、同じ技術が、リンクおよびビデオ信号にステガノグラフィカルにコード化されるメタデータを埋め込み、読み込んで、用いるのに適用される。ステガノグラフィックプロセスはまた、リファレンスによってこの文書に取り入れられる特許文献で説明されるように、音声信号に適用されてもよい。このように、同一のアプリケーションが、メタデータおよび／またはメタデータへの持続的なリンクを音声信号に埋め込むことによって、音声に実現できる。
【０１０７】
上で議論される技術の多くは、ビデオキャプチャーデバイスと同様に静止画像取込みデバイスに直接関連しているので、更なる詳細は必要でない。一般的に言って、メタデータまたはメタデータへの持続的なリンクは、取込み時または多少後の時間およびロケーションでビデオ信号にステガノグラフィカルにコード化されてもよい。ビデオキャプチャーデバイスは、コード化された信号がデバイスから転送される前にビデオ信号が取り込まれているときか或いはその直後に、一つ以上のビデオフレームにステガノグラフィックリンクが挿入されるよう適応可能である。また、ステガノグラフィックリンクは、ビデオ信号が、直接リンクされるか又は通信網（例えばインターネット）を通して間接的にリンクされるコンピュータといった外部デバイスに転送されている際に、ビデオ信号に挿入されてもよい。
【０１０８】
同様に、メタデータまたはメタデータへの持続的なリンクは、取込み時または多少後の時間およびロケーションで音声信号にステガノグラフィカルにコード化されてもよい。音声取込みデバイス（例えばアナログまたはデジタル音声記録装置）は、コード化された信号がデバイスから転送される前に音声信号が取り込まれているときか或いはその直後に、一つ以上の音声セグメントにステガノグラフィックリンクが挿入されるよう適応可能である。また、ステガノグラフィックリンクは、音声信号が、直接リンクされるか又は通信網（例えばインターネット）を通して間接的にリンクされるコンピュータといった外部デバイスに転送されている際に、音声信号に挿入されてもよい。
【０１０９】
媒体信号に挿入されると、デコーダは次いで媒体信号からメタデータまたはメタデータへの持続的なリンクを抜き出すことができる。ステガノグラフィックデコーダがメタデータまたはメタデータ自体へのリンクを抜き出すと、上述されたアプリケーションと同一のメタデータを検索し処理し用いるアプリケーションが適用される。たとえば、メタデータサーバおよびルータシステムは、画像以外の媒体信号のメタデータを格納し該メタデータへのアクセスを制御するよう適応可能である。ステガノグラフィックデータを画像のために利用する同一のメタデータアプリケーションは、他の媒体信号にも同様に適用される。
【０１１０】
【メタデータへの付加え】
上述したように、メタデータは、画像、音声およびビデオ信号といった媒体信号にステガノグラフィカルにコード化されてもよい。特に、メタデータはホスト媒体信号に埋め込まれる電子透かしにコード化されてもよい。
【０１１１】
前述の透かしにコード化できるメタデータの1つのフォームは、メタデータダイジェストである。メタデータダイジェストの1つのタイプは、媒体オブジェクトに関連するメタデータの概要を提供する。たとえば、それは名前のディスクリプタまたは媒体信号に関連するメタデータのタイプを含んでもよい。これらのディスクリプタは、英数字識別子かまたはニューメリック識別子形式であってよい。ダイジェストはまた、各々のタイプまたは選択されたタイプの短縮バージョンを含んでもよい。ソフトウェアプログラムまたはデバイスは、媒体信号に関連しているメタデータのタイプを判断するために、透かしデコーダでこのダイジェストを抜き出すことができる。ダイジェストの情報に基づいて、抜き出しプロセスは、メタデータでどのような行為をなすかを決定できる。１つのアクションは、ユーザにダイジェストを表示し、ユーザがメタデータ（例えば、URL、或いはローカルまたはリモートネットワーク化コンピュータシステムでのデータベースエントリのダイナミックインデックス）へのリンクを介して、完全なメタデータにアクセスするかどうかを決めることができるようにすることである。別のアクションは、媒体信号の処理（例えばレンダリング、圧縮、暗号化、編集等）を制御することである。
【０１１２】
透かしにコード化するメタデータダイジェストの別のフォームは、透かしの入った媒体信号に関連しているメタデータのハッシュである。様々な既知のハッシュ技術は、メタデータの２進形をハッシュされたメタデータダイジェストに変換するのに使用できる。透かしエンコーダは、次いでこのハッシュされたメタデータを透かしにコード化して透かしをホスト媒体信号に埋め込む。デコード時に、ハッシュされたメタデータは、メタデータの完全なバージョンにアクセスするのに用いられてもよい。たとえば、ハッシュされたメタデータは、メタデータ・データベースの関連メタデータを調べるデータベースキーとして使われてもよい。
【０１１３】
さらに、透かしからのハッシュメタデータは、媒体信号の外部に格納されるメタデータのコピーを認証するのに用いられてよい。透かしメッセージを作成するのに用いられるハッシュ関数は、媒体信号の外部に格納されるメタデータに適用される。結果として生じるハッシュメタデータは、次いでメタデータの信憑性をチェックするために媒体信号の透かしからデコードされたメタデータと比較される。上述したように、メタデータは、例えば媒体信号を含むファイルのファイルヘッダ、メタデータ・データベース等といった媒体信号の外部で格納されてよい。多くのアプリケーションにおいて、外部に格納されるメタデータが、媒体信号に本来関連し、媒体信号に埋め込まれた透かしに記録されているメタデータと同一であるということを立証する必要性がある。メタデータダイジェストは、これらのアプリケーションに対してメタデータを認証するメカニズムを提供する。
【０１１４】
上述したように、タイムスタンプおよびロケーションスタンプは透かし信号にコード化でき、関連する媒体信号に埋め込み可能なメタデータの更なるフォームである。タイムスタンプは、幾つかのイベントタイプをマークするのに使用でき：
媒体信号の作成または編集の時間、
媒体信号への透かしコード化時間、
メタデータを媒体信号に関連づける時間、
媒体信号またはメタデータを1つのデバイスから別のデバイスへ転送する時間、等
を含むが、これらに限定されるものではない。
【０１１５】
タイムスタンプのソースは、これらタイムスタンプ用途のタイプによって異なる。時間は、媒体信号取込みデバイス（例えばカメラまたは音声記録装置）によって供給されてよい。あるいは、時間は、媒体信号編集プログラムまたはデバイス、媒体信号伝送プログラムまたはデバイス、メタデータ作成または編集プログラムまたはデバイス、透かしエンコーダプログラムまたはデバイスによって供給されてもよい。要するに、媒体信号またはメタデータ上で作動しているデバイスまたはプログラムは、デバイスまたはプログラムが、媒体信号、そのメタデータまたは媒体信号の透かしを処理した時間をマークするのにタイムスタンプを供給できる。
【０１１６】
ロケーションスタンプは、タイムスタンプと同一のコンテクストおよびアプリケーションで使用できる。グロ―バルポジショニングデバイスまたは他のロケーションのプロバイダーは、スタンプに含まれるロケーションデータを供給できる。また、時間および／またはロケーションスタンプは、ハッシュフォームか或いはアンハッシュフォームでメタデータダイジェストに含まれてよい。
【０１１７】
メタデータを認証する別の方法は、メタデータおよびメタデータが関連づけられる媒体信号内の透かしにおける時間またはロケーションスタンプの対応するセットを使うことである。特に、タイムスタンプクロックは、タイムスタンプを透かしメッセージ（メタデータまたはメタデータダイジェストを含んでもよい）に提供でき、次いで対応するタイムスタンプを外部に格納されるメタデータに提供できる。透かしにおけるタイムスタンプは、次いで、時間が一致しているかどうかを判断するために外部メタデータにおけるタイムスタンプと比較できる。同様に、媒体信号またはメタデータへの変更は、透かしおよび外部メタデータへのタイムスタンプであってもよい。これは、メタデータまたは媒体信号への変更を互いに同期させるメカニズムを提供する。
【０１１８】
上述したように、メタデータを透かしにコード化し透かしをホスト媒体信号に埋め込む前に、更なる処理がメタデータに適用できる。処理の一フォームは、データ圧縮である。メタデータは、圧縮されてよく媒体信号の透かしに挿入されてもよい。データ圧縮は、効果的に透かしのデータ容量を増やす。加えて、メタデータは暗号化されてよく媒体信号の透かしに挿入されてもよい。暗号化はメタデータへの不正変更を減少させ、除去することさえする。加えて、暗号化はメタデータおよびそのソースを認証するデジタル署名技術とともに使用できる。
【０１１９】
同様に、媒体信号の外部に格納されるメタデータは、圧縮されてよく、および／または暗号化されてもよい。
【０１２０】
メタデータに適用される特定タイプの圧縮は、データがメタデータタイプに特定されたほうが好ましいが、不可欠なものではない。幾つかのアプリケーションは、メタデータがテキスト、音、画像、ビデオ、グラフィクスおよびこれらのデータタイプの様々な組合せを含むことを必要としてもよい。テキスト圧縮コーデックはテキストを圧縮および伸長するのに用いられてよい。音声データ圧縮コーデックは、 効率的に音声データを圧縮および伸長するのに用いられてよい。画像およびビデオ圧縮コーデックは、効率的に画像およびビデオをコード化およびデコードするのに用いられてよい。音楽圧縮用に設計された音声圧縮は音楽ファイルを圧縮するのに用いられてよい。静止画像またはビデオのようなイメージ形式のメタデータに対して、圧縮コーデックの例は、JPEG、JPEG 2000、MPEGおよびH263を含む。音楽のようなオーディオ形式のメタデータに対して、圧縮コーデックの例は、MPEG（ISO/IEC 14496-3：1999（MPEG-4 AAC）; ISO/IEC 11172-3：1993 Layer III（MPEG-1 Audio Layer 3「MP3」））、ISO/IEC 13818-7：1997（「AAC」）、Q-Design、Windows Media Audio、Twin-VQ、ATRAC-3、Dolby Digital（ドルビーデジタル）AC-3 ATSC A_52およびePACを含む。
【０１２１】
他のタイプの損失性または無損失性データ圧縮が、使われてもよい。エントロピーコーディングの幾つかの例は、演算およびハフマンコーディングを含む。ランレングスエンコーディングおよびLZ圧縮もまた、メタデータを圧縮するのに用いられてもよい。
【０１２２】
圧縮の使用を通して、メタデータのより多くのタイプは、媒体信号内の透かしに埋め込み可能である。たとえば、画像はそれ自体の音データを携えることができる。画像に透かしを埋め込んで印刷する場合を考えていただきたい。埋込プロセスの一部として、音（例えば音声インストラクションまたはコメント）は圧縮可能であり、画像の透かしに埋め込み可能である。デコード時に、カメラは画像を取り込み、透かしデコーダは透かしメッセージを取り込まれた画像から抜き出し、伸長プログラムまたはデバイスを起動して音をデコードしプレーする。実質的には、印刷されたオブジェクトは、印刷画像にコード化された音声データによって、ユーザとトークする。
【０１２３】
各々のフレームがそのフレームに対して透かしの異なるメッセージを伝達する別の機会を提供することから、更なるメタデータはビデオで格納されてもよい。同様に、音声または他のデータは圧縮されてよく、音楽ファイルの音声フレーム（音声シーケンスの別々のセグメント）内にコード化されてもよい。この音声データは、デコードされることができ、歌のタイトルを発表するか、それに関連した他の情報を提供するためにプレーされる。
【０１２４】
暗号化は、透かしにコード化され媒体信号の外部に格納されるメタデータを暗号化するのに用いられてよい。公開鍵暗号法の幾つかの例は、RSA、DES、IDEA（国際データ暗号化アルゴリズム（International Data Encryption Algorithm））、スキップジャック、離散ログシステム（例えばEl Gama 暗号(El Gama Cipher）)、楕円曲線システム、セルラーオートマトン等を含む。公開鍵暗号法システムは、秘密キーおよびパブリックキーを使用する。秘密キーは秘密を保持し、パブリックキーはユーザに配布される。
【０１２５】
暗号化の一使用は、メタデータの不正変更を防ぐ。暗号化キーなしで、ユーザまたはデバイスは、暗号化されたメタデータにアクセスすることはできない。透かしを介して媒体信号に埋め込まれて外部に格納されるメタデータは、暗号化できる。後に、メタデータの信憑性をチェックするために、キーを有するデバイスまたはアプリケーションは、透かしおよび外部ソースからメタデータを解読する。次いで、両方のソースから解読されたメタデータは、不正変更が加えられたことを表すメタデータの違いについて調べるために比較される。透かし内のメタデータまたは媒体信号の外部に格納されるメタデータのどちらか一方を暗号化することによってメタデータ認証を実行することも可能である。解読されたメタデータは、不正変更が加えられたことを表す違いについて調べるために暗号化されなかったメタデータと比較されてもよい。
【０１２６】
暗号化技術は、メタデータまたは媒体信号のソースを識別するデジタル署名を作成するのに用いられてよい。メタデータまたは媒体信号にデジタル署名するために、メタデータの発信者は、秘密キーでメタデータを暗号化する。秘密キーは、一意的に発信者と関連している。対応するパブリックキーを有するそれらのユーザ、デバイスまたはプログラムは、パブリックキーを用いてメタデータが秘密キーの保有者から発信されたかどうかを確認し、メタデータを解読する。メタデータがパブリックキーで解読可能な場合、幾つかのインジケータが表示されてよく、或いは出力によってメタデータが有効である（すなわち、秘密キーで暗号化された）ことが示されてよい。デジタルシグニチャーでメタデータを認証するこの形式は、媒体信号の又は媒体信号の外部に格納された透かし内のメタデータに適用される。デジタル署名の認証は、透かしメッセージをデコードするプロセスと統合されてよい。
【０１２７】
暗号化は、高感度のメタデータに不正変更が加えられていないことを確実にするのに特に有効な方法である。高感度メタデータの幾つかの例は、タイムスタンプ、ロケーションスタンプ、メタデータダイジェスト、コンテンツシグニチャーまたはメタデータシグニチャーを含む。幾つかのアプリケーションに対して、媒体信号のユーザがメタデータが正確であるということを証明できるようにするという有無を言わさぬニーズがある。メタデータまたは少なくともその高感度部を暗号化することによって、暗号化されたメタデータに不正変更が加えられる機会を相当に減少させられる。暗号化されたメタデータに不正変更が加えられた場合、メタデータの解読が試みられるか或いはメタデータがメタデータの別のコピーと比較されると、不正変更が明らかになる可能性がより高まる。
【０１２８】
コンテンツシグニチャーは、媒体信号の幾つかの区別可能な識別属性を画成するのに用いられるメタデータのタイプである。たとえば、それは媒体信号のハッシュであってよく、例えば、画像の凸部特徴の表現（人の写真の目および鼻の位置）またはサウンドファイル（エネルギの平均化のような統計特徴セット遅延との自己相関、パワー、周波数係数または高から低へのエネルギ遷移のロケーションといった他の凸部特徴等）、画像または音声サンプルのローパスフィルタリング、画像または音声の最上位ビット等である。コンテンツシグニチャーは、コンピュータ計算されてよくメタデータで格納されてもよい。次いで、媒体信号を認証するために、コンテンツシグニチャは再び計算され、メタデータ内のコンテンツシグニチャと比較される。これらシグニチャ間の差は、メタデータまたはコンテンツの有効性のインジケータとしてユーザに出力される。
【０１２９】
メタデータシグニチャは、媒体信号のメタデータの幾つかの区別可能な識別属性を画成するのに用いられるメタデータのタイプである。コンテンツシグニチャと同様に、メタデータシグニチャは、メタデータの有効性を認証するのに用いられるハッシュであってよい。メタデータシグニチャはコンピュータ計算されてよく、メタデータまたはそれに関連した媒体信号の作成時または編集時にメタデータとともに格納されてもよい。コンテンツシグニチャのように、メタデータシグニチャは媒体信号の透かしにコード化されるか、媒体信号の外部に格納されるか、或いは両方であってよい。メタデータの有効性をチェックするために、ハッシュが問題となっているメタデータに対して再計算され、以前に計算されたメタデータシグニチャーと比較される。差は表示されてよく、そうでない場合は不正変更の証拠としてユーザに出力されてよい。
【０１３０】
先行セクションは、メタデータを媒体信号にコード化してメタデータを認証するいくつかの方法を記載している。これらの方法の様々な組合せは、上記の開示に基づいて容易に実現できる。たとえば、メタデータは、圧縮、デジタル署名、暗号化および関連した媒体信号内の透かしへのコード化ができる。デコーディングプロセスで、メタデータは透かしからデコードされ、解読され、そのデジタル署名によって確認され、伸長される等が可能である。透かしでのメタデータのエレメントは、 媒体信号を認証するのに用いられてよい。また、メタデータは、媒体信号の外部に格納されていて、媒体信号のファイルヘッダ、リモートメタデータデータベースまたはどこか他の場所にあるメタデータのバージョンに関して比較ならびに分析されてよい。これらの処理ステージのさまざまな組合せ、サブの組合わせおよびアレンジも可能である。メタデータは、メタデータダイジェスト、タイムスタンプ、ロケーションスタンプ、コンテンツシグニチャ、メタデータシグニチャまたはこれらおよび他のメタデータタイプのどんな組合せを含んでもよい。画像取込みデバイスの実現の詳細な説明は、他の媒体信号タイプを作成するか編集する他のタイプのデバイスおよびプログラムに適用される。図1および2の画像取込みデバイスの代わりに、たとえば、他の媒体信号を取り込み、編集し、作成するデバイス、システムまたはアプリケーションに置換えることができる。画像に適用されるメタデータを関連づけ処理するオペレーションの各々はまた、他の媒体信号に適用される。
【０１３１】
【結論における注釈】
特定の実現に関する技術の原理が説明され図示されているが、該技術は他の多くの異なる形式で実現できることが理解されよう。明細書を不必要に長くすることなく包括的な開示を提供するために、出願人は上に参照された特許および特許出願を参照によって取り入れている。
【０１３２】
上で詳述した実施例の特定のエレメントおよび特徴の組合せは、例示としてのみであり；これらの教示をここで他の教示に交換および代替し、特許/特許出願を参照として取り入れることもまた企図している。
【図面の簡単な説明】
【図１】 デジタルカメラの例を図示するブロック図である。
【図２】 データを画像取り込みデバイスへ／から転送する様々な接続性の構成を図示しているブロック図である。
【図３】 画像でのメタデータへのステガノグラフィックリンクのアプリケーションを図示する図である。
【図４】 異なる画像システムからメタデータにアクセスするためのステガノグラフィックリンクの使用を図示している図である。

Claims (2)

1. 補助データを媒体信号に関連づける方法であって、該方法は、
   ルーターにおいて、複数のリンク及び該複数のリンクに関連づけられた複数のメタデータサーバの位置を格納するステップと、
   前記ルーターにおいて、媒体信号から抜き出されたリンクを要求システムから受信するステップであって、該リンクは媒体信号内にステガノグラフィにより埋め込まれている、該ステップと、
   前記ルーターにおいて、前記リンクを用いて、該リンクに関連付けられているメタデータサーバを特定するステップであって、該メタデータサーバは、該媒体信号に関連づけられた補助データを格納している、該ステップと、
   前記ルーターから、前記媒体信号に関連づけられた前記補助データを格納している前記メタデータサーバに、前記リンクを転送するステップと、
   を備える方法。
2. 命令を格納したコンピュータ可読媒体であって、該命令は計算デバイスによって実行されると、該計算デバイスに、
   複数のリンク及び該複数のリンクに関連づけられた複数のメタデータサーバの位置を格納するステップと、
   媒体信号から抜き出されたリンクを要求システムから受信するステップであって、該リンクは媒体信号内にステガノグラフィにより埋め込まれている、該ステップと、
   前記リンクを用いて、該リンクに関連付けられているメタデータサーバを特定するステップであって、該メタデータサーバは、該媒体信号に関連づけられた補助データを格納している、該ステップと、
   前記媒体信号に関連づけられた前記補助データを格納している前記メタデータサーバに前記リンクを転送するステップと、
   を実行させるコンピュータ可読媒体。

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