JP4783024B2 - エポキシ樹脂接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エポキシ樹脂接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、作業性と各種金属との接着性に優れるエポキシ樹脂接着剤組成物、および制振性に優れる該エポキシ樹脂接着剤組成物の硬化物に関する。
エポキシ樹脂接着剤は、各種被着体に対する接着性に優れるとともに、耐薬品性や機械的強度にも優れるため、例えば、アルミニウム等の金属からなる建材の接着や、各種構造体のハニカムサンドイッチパネル製造における金属板と発泡プラスチックの接着に使用されている。 該接着剤としては、例えばエポキシ樹脂に反応性ケイ素基を含有するオリゴマーを分散させ、接着剤の硬化反応過程でオリゴマーをシラノール縮合させることによりミクロ相分離させる接着剤(例えば、特許文献1参照)等が知られている。
特開2000−53935号公報
しかしながら、上記接着剤は粘度が高く増粘速度も大であることから、塗布面積が大きい場合には、その作業性に問題が生じたり、シラノール縮合に伴う低分子アルコールやオキシムの生成が接着強度に悪影響する等、用途や使用条件によっては、その適用が制限されることがあった。また、該接着剤の硬化物は弾性率が高いことから制振性が不十分な場合があり、さらなる制振性の改善も要望されていた。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、多価フェノールのポリグリシジルエーテル(A)、多価フェノールのアルキレンオキシド付加物のポリグリシジルエーテル(B)、液状樹脂(C)、およびポリアミン(D)からなり、(C)が−130〜−40℃のガラス転移点を有し、かつエポキシ基および/またはアミノ基と反応する、ケイ素原子に直結しない非加水分解性官能基を有することを特徴とするエポキシ樹脂接着剤組成物;および、該組成物を硬化させてなる硬化物である。
本発明のエポキシ樹脂接着剤組成物または該組成物を硬化させてなる硬化物は下記の効果を奏する。
(1)該組成物は低粘度であり作業性に優れる。
(2)硬化物は各種金属との接着性に優れる。
(3)硬化物は制振性に優れる。
本発明における(A)は、多価(2価〜6価またはそれ以上)フェノールのポリグリシジルエーテルであり、下記の(A1)、(A2)およびこれらの混合物が含まれる。
(A1)2価フェノールのジグリシジルエーテル
炭素数(以下Cと略記)6〜30の2価フェノール、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール等)および多環フェノール[ビスフェノール(ビスフェノールA、−F等)、ハロゲン化ビスフェノール(ジクロロビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA等)、ビフェニル(テトラメチルビフェニル等)等]のジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロルヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル等;
(A2)3価〜6価またはそれ以上の多価フェノールのポリグリシジルエーテル
C6〜数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による]5,000の3価〜6価またはそれ以上の多価フェノールの、ポリグリシジルエーテル、例えば3価フェノール[ピロガロール、ジヒドロキシナフチルクレゾール、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン等]のトリグリシジルエーテル、4価フェノール[テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等]のテトラグリシジルエーテル、6価またはそれ以上の多価フェノール[フェノールもしくはクレゾールノボラック樹脂(Mn200〜5,000)、レゾルシンとアセトンの縮合反応で得られる多価フェノール(Mn400〜5,000)等]のポリグリシジルエーテル等。
上記(A)のうち接着強度の観点から好ましいのは、(A1)のうちでは多環フェノールのジグリシジルエーテル、さらに好ましいのはビスフェノールのジグリシジルエーテル、(A2)のうちではフェノールもしくはクレゾールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテルが挙げられる。
(A)中のエポキシ基の数は、下限は後述する硬化物の耐熱性、機械的強度の観点から、上限は接着剤組成物の作業性の観点から好ましくは2〜10個、さらに好ましくは2〜6個である。また、(A)のエポキシ当量(エポキシ基1個当たりのMn)は、下限は硬化物の接着強度(とくに内部応力)の観点から、上限は硬化物の機械的強度の観点から好ましくは112〜500、さらに好ましくは136〜300である。
本発明における(B)は、多価(2価〜6価またはそれ以上)フェノールのアルキレンオキシド(以下、AOと略記)付加物のポリグリシジルエーテルであり、前記(A1)、(A2)で例示した多価フェノールおよびこれらの混合物にC2〜4のAOを付加した化合物のポリグリシジルエーテルが含まれる。
該AOとしては、エチレンオキシド(以下、EOと略記)、1,2−プロピレンオキシド(以下、POと略記)、1,3−プロピレンオキシド、1,2−、2,3−、1,3−およびイソブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、およびこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくはPOである。
多価フェノールに対するAOの付加モル数は、下限は塗布作業性の観点から、上限は硬化物の接着性および耐水性の観点から好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは2〜15モル、とくに好ましくは2〜10モルである。
上記(B)のうち塗布作業性の観点から好ましいのは、ビスフェノールAのPO1〜20モル付加物のジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのPO1〜20モル付加物のジグリシジルエーテルおよびフェノールもしくはクレゾールノボラック樹脂(Mn200〜5,000)のPO1〜20モル付加物のポリグリシジルエーテルである。
(B)中のエポキシ基の数は、前記(A)の場合と同様の観点から好ましくは2〜10個、さらに好ましくは2〜6個である。また、(B)のエポキシ当量は、前記(A)の場合と同様の観点から好ましくは154〜1,000、さらに好ましくは196〜600である。
本発明において、(A)と(B)の重量比はとくに限定されないが、塗布作業性および硬化物の機械的強度の観点から好ましくは10/90〜80/20、さらに好ましくは20/80〜60/40である。
本発明における液状樹脂(C)は、−130〜−40℃(下限は接着強度の観点から、上限は制振性の観点から好ましくは−120〜−50℃、さらに好ましくは−100〜−60℃)のガラス転移点[以下、Tgと略記。測定方法は動的粘弾性測定法による。]を有し、かつエポキシ基および/またはアミノ基と反応する、ケイ素原子に直結しない非加水分解性官能基(カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、チオール基およびメタクリロイル基等)を有する常温で液状の樹脂であり、(C)には次の(C1)〜(C4)およびこれらの混合物が含まれる。
(C1)変性シリコーンオイル
本発明における変性シリコーン(C1)には、一般式(1)で表されるカルボキシル変性、アミノ変性、エポキシ変性、チオール変性およびメタクリロイル変性オルガノポリシロキサン、一般式(2)で表されるアミノ/ポリエーテル変性もしくはエポキシ/ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、並びにこれらの2種またはそれ以上の混合物が含まれる。
式(1)〜(3)中、Meはメチル基、R1はC1〜4のアルキル基、Xは、−R2COOHで表されるカルボキシル基含有官能基、−R2NH2もしくは−R2NHR2NH2で表されるアミノ基含有官能基、式(3)で表されるエポキシ基含有官能基、−R2SHで表されるチオール基含有官能基、またはCH2=C(CH3)−C(=O)−O−R2− で表されるメタクリロイル基含有官能基、R2はC1〜4のアルキレン基;Zは、上記アミノ基含有官能基もしくはエポキシ基含有官能基、Qは、−R2O−(C24O)r−(C36O)s3で表されるポリエーテル鎖(EOおよびPOの付加形式はブロックおよび/またはランダムのいずれでもよい)、R3はH、C1〜4のアルキル基もしくはアセチル基;a、bおよびcはそれぞれ0または1で、a、bおよびcが同時に1となることはない;xおよびyは、(x+y)が10〜200で、y/(x+y)が0.01〜0.5を満足する数;rおよびsは、r+s=2〜100(r=0、またはs=0を含む)を満足する数、pおよびqは、p+q=y、p/(p+q)=0.01〜0.5を満足する数を表す。
一般式(1)で表される変性シリコーンの市販品としては、例えばSF−8417(アミノ変性)、BY16−849(アミノ変性)、SF8411(エポキシ変性)、SF8418(カルボキシル変性)[以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製]、X−22−164C(メタクリロイル変性)、KF−2001(チオール変性)、X−22−3710(カルボキシル変性)[以上、信越化学工業(株)製]が挙げられ、一般式(2)で表される変性シリコーンの市販品としては、例えばSF−8421(エポキシ/ポリエーテル変性)[東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製]、X−22−3667(エポキシ/ポリエーテル変性)、X−22−3939A(アミノ/ポリエーテル変性)[以上、信越化学工業(株)製]が挙げられる。
(C1)のMnは、硬化物の機械的強度および耐ブリードアウトの観点から好ましくは500〜500,000、さらに好ましくは1,000〜300,000、とくに好ましくは1,400〜150,000である。
(C2)ブタジエン/アクリロニトリルゴム
ブタジエン/アクリロニトリルゴムの両末端をカルボキシル基またはアミノ基に変換したもの、例えば両末端カルボキシル基のブタジエン/アクリロニトリルゴム[共重合(重量)比70/30〜95/5、Mn3,000〜10,000]および両末端アミノ基のブタジエン/アクリロニトリルゴム[共重合(重量)比70/30〜95/5、Mn3,000〜10,000];
(C3)ポリサルファイド
Mn1,000〜4,000の両末端チオール基ポリサルファイド等;
(C4)イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
Mn1,000〜4,000のポリエーテルポリオール[ポリエチレングリコール(以下、PEGと略記)、ポリプロピレングリコール(以下、PPGと略記)等]に過剰当量のポリイソシアネート[トリレンジイソシアネート(TDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、粗製TDI、粗製MDI等]を反応させて得られる両末端イソシアネート基ウレタンプレポリマー(Mn2,000〜12,000)等;
上記(C)のうち、接着性および制振性の観点から好ましいのは(C1)および(C2)、さらに好ましいのはエポキシ/ポリエーテル変性シリコーンオイルおよび両末端カルボキシル基のブタジエン/アクリロニトリルゴムである。
(C)の、エポキシ基および/またはアミノ基と反応する官能基1個あたりのMnは、下限は硬化物の機械的強度の観点から、上限は耐ブリードアウトの観点から好ましくは500〜20,000、さらに好ましくは1,000〜18,000、とくに好ましくは1,400〜15,000である。
また、(C)の25℃における粘度は通常1〜500Pa・s、塗布作業性の観点から好ましくは1〜100Pa・s、さらに好ましくは1〜60Pa・sである。
本発明におけるポリアミン(D)には次の(D1)〜(D6)およびこれらの混合物が含まれる。
(D1)脂肪族ポリアミン(C2〜C36)
アルキレン(C2〜6)ジアミン(エチレンジアミン、1,2−および1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン等)、ポリ(2〜6)アルキレン(C2〜6)ポリアミン[ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等];これらの脂肪族ポリアミンのアルキル(C1〜4)またはヒドロキシアルキル(C2〜4)置換体[ジアルキル(C1〜4)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等];脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン(C6〜15)〔1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等〕;芳香環含有脂肪族ポリアミン(C8 〜15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等);
(D2)脂環式ポリアミン(C4〜15)
1,3−および1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等;
(D3)複素環式ポリアミン(C4〜15)
ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン等;
(D4)ポリアミドポリアミン(Mn200〜2,000)
ジカルボン酸(C24〜44、例えばダイマー酸)と過剰(ジカルボン酸1モル当り2モル以上)のポリアミン[上記(D1)、(D2)、(D3)等]との縮合反応で得られる低分子量ポリアミドポリアミン等;
(D5)ポリエーテルポリアミン(Mn200〜1,000)
ポリエーテルポリオール(PEG、PPG等)の両末端をシアノエチル化したものの水素化物等;
(D6)シアノエチル化ポリアミン(C2〜36)
アクリロニトリルとポリアミン[上記(D1)、(D2)、(D3)等]との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン(ビスシアノエチルジエチレントリアミン等)等。
上記(D)のうち、作業性および硬化性の観点から好ましいのは(D1)、(D4)、(D5)および(D6)、接着性の観点からさらに好ましいのは(D4)、とくに好ましいのはMn200〜1,000のポリアミドポリアミンである。
(A)〜(D)の合計重量に基づく各成分の割合は、本発明の組成物の塗布作業性および接着性、並びに後述する硬化物の制振性、耐熱性および機械的強度の観点から、(A)は好ましくは5〜50%、さらに好ましくは15〜40%、(B)は好ましくは5〜50%、さらに好ましくは15〜40%、(C)は好ましくは1〜30%、さらに好ましくは3〜20%、および(D)は好ましくは3〜50%、さらに好ましくは5〜40%である。
本発明の組成物には、硬化物の制振性および機械的強度を向上させるために、薄片状無機充填剤(E)を添加することができる。
(E)としては、マイカ、グラファイト、セリサイトおよびこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち硬化物の弾性率の観点から好ましいのはマイカである。
(E)の使用量は、組成物全体の重量に基づいて、通常100%以下、好ましくは、下限は硬化物の制振性の観点から、上限は被着体への塗布作業性の観点から5〜80%、さらに好ましくは10〜50%である。
本発明の組成物には、該組成物を硬化させてなる硬化物と被着体との界面接着性を良好にするために、浸透剤(F)をさらに加えてもよい。
(F)としては、アニオン浸透剤(F1)、非イオン浸透剤(F2)およびこれらの混合物が挙げられる。
(F1)としては、アニオン界面活性剤[C12〜30、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸エステルナトリウム、アルキル(C2〜12)ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム]等;(F2)としては、非イオン界面活性剤[C8〜78、例えばアルキル(C2〜12)フェノールのEO(1〜30モル)付加物、高級アルコール(C12〜18)のEO(1〜30モル)付加物]、エチレングリコールもしくはプロピレングリコールのEO(12〜40モル)付加物等が挙げられる。
(F)の分子量は、下限は硬化物からのブリードアウトの観点から、上限は浸透性の観点から好ましくは分子量100〜Mn10,000、さらに好ましくはMn500〜8,000である。
これらのうち、組成物中の他の成分との相溶性の観点から好ましいのは(F2)、さらに好ましいのはアルキル(C2〜12)フェノールのEO(10〜30モル)付加物、プロピレングリコールのEO(12〜40モル)付加物、とくに好ましいのはノニルフェノールのEO(7〜10モル)付加物、プロピレングリコールのEO(15〜30モル)付加物である。
(F)の使用量は、組成物全体の重量に基づいて、通常10%以下、好ましくは、下限は被着体への浸透性の観点から、上限は硬化物のの機械的強度の観点から0.5〜8%、さらに好ましくは1〜5%である。
本発明の組成物には、硬化速度の調整のために、さらに硬化促進剤(G)を加えてもよい。(G)としては、フェノール化合物〔C6〜20、例えばビスフェノールAおよび−F、[アルキル(C2〜12)]フェノール、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノンおよびサリチル酸〕、酸エステル(C1〜15、例えばp−トルエンスルホン酸−メチル、−エチルおよび−プロピル)、第3級アミン[C3〜15、例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルベンジルアミンおよび1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデカン]、イミダゾール化合物(C4〜20、例えば2−メチル−、2−エチル−4−メチル−および2−フェニル−イミダゾール)等が挙げられる。これらのうち硬化促進の観点から好ましいのは、フェノール化合物、酸エステル、第3級アミン、さらに好ましいのは酸エステルである。
(G)の使用量は、組成物全体の重量に基づいて通常20%以下、接着性の観点から好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
また、本発明の組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により、酸化防止剤(H1)、チクソトロピー性付与剤(H2)、沈降防止剤(H3)および消泡剤(H4)からなる群から選ばれる少なくとも1種のその他の添加剤(H)をさらに加えてもよい。
(H1)としては、ヒンダードアミン[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等]、ヒンダードフェノール[オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等]、硫黄含有化合物[4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール等]等が挙げられる。
(H2)としては、無機化合物(ベントナイト、微粉シリカ等)および有機化合物(水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム等)が挙げられる。
(H3)としては、無機化合物(ケイ酸マグネシウム等)および有機化合物[ポリカルボン酸(Mn1,000〜100,000、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸)のアルカリ金属(Na、K等)またはアンモニウム塩等]が挙げられる。
(H4)としては、シリコーン化合物[本発明における(C1)を除くジメチルシリコーンオイル等]、フッ素化合物(パーフルオロアルキルのEO付加物等)が挙げられる。
(H1)〜(H4)の使用量は、組成物の全重量に基づいて(H1)は通常5%以下、好ましくは0.5〜3%、(H2)は通常20%以下、好ましくは1〜10%、(H3)は通常5%以下、好ましくは0.1〜3%、(H4)は通常5%以下、好ましくは0.1〜3%である。
本発明のエポキシ樹脂接着剤組成物は、(A)〜(D)、および必要により(E)〜(H)を配合し混合することにより製造できるが、通常(A)、(B)および(C)を主成分とする主剤、および(D)を主成分とする硬化剤に分けて別々に製造する。必要により加える(E)〜(H)は、主剤および/または硬化剤にあらかじめ添加配合しておくか、第3成分として、主剤/硬化剤の混合時にこれらを添加混合する。
これら主剤および硬化剤の製造、または主剤/硬化剤の混合に際して各成分を混合
する方法としては、人力混合および機械混合が挙げられる。機械混合に用いられる装置としては、ダブルヘリカルリボン翼、プラネタリーミキサー、ビーズミル、3本ロール、エクストルーダー型押出機等が挙げられる。
主剤、硬化剤および必要により加えられる第3成分の混合物の混合直後(混合終了後約1分経過時の粘度)のエポキシ樹脂接着剤組成物の25℃での粘度は、下限は垂れ性の観点から、上限は被着体への濡れ性の観点から、好ましくは1〜80Pa・s、さらに好ましくは1〜50Pa・s、とくに好ましくは1〜30Pa・sである。
本発明の接着剤組成物の可使時間(測定は後述の方法による)は、作業性と硬化性の観点から好ましくは2〜10時間、さらに好ましくは3〜8時間である。
本発明の組成物は、通常被着体(金属、プラスチック等)に塗布し、硬化させて被着体同士を接着させる目的で使用される。塗布方法としては特に限定されることはなく、へら塗り、ロールコート、スプレーコート等の方法が挙げられる。
塗布厚み(硬化後)は、通常10〜1,000μm、下限は制振性の観点から、上限は接着強度の観点から好ましくは100〜800μmである。硬化方法としては、室温(5〜35℃)硬化および/または加熱(50〜150℃)硬化のいずれでもよいが、接着強度(とくに内部応力緩和)の観点から好ましいのは塗布後室温で1〜3日養生した後に、50〜100℃、1〜24時間で硬化させる方法である。
こうして得られる硬化物のTgは、下限は樹脂強度の観点から、上限は制振性の観点から好ましくは−30〜80℃、さらに好ましくは−20〜50℃である。
制振性の指標となる、動的粘弾性スペクトルの損失係数(tanδ)は、高周波数(例えば999Hz)における振動吸収性の観点から好ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.2以上であり、低周波数(例えば1Hz)における振動吸収性の観点から好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.6以上である。
また、後述の方法で測定されるT型剥離強さで表される接着強度は、実使用上の観点から好ましくは1kN/m2以上、さらに好ましくは2kN/m2以上である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお本文中の部は重量部を表す。
実施例1〜5、比較例1、2
表1に示す配合比(重量比)で各成分を混合撹拌機に投入し、減圧下、25〜80℃で十分撹拌して接着剤組成物を得た。
エピコート807[商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールF型エポ キシ樹脂]
グリシエールBPP−350[商品名、三洋化成工業(株)製、ビスフェノールAのPO
付加物のジグリシジルエーテル、エポキシ当量340]
SF−8421 [商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、エポキシ/ポ リエーテル変性シリコーンオイル]
チオコールLP−55[商品名、東レ・ファインケミカル(株)製、チオール基末端ポリ
サルファイド]
ポリエチレンフタレート[エチレングリコールと無水フタル酸の重縮合物(反応モル比1 /1.05)、Mn2,600、Tg8℃。以下PEPと略記する場 合がある。]
サイリルSAT−10[商品名、鐘淵化学(株)製、反応性ケイ素基含有ポリエーテルオ リゴマー]
ポリマイドL−4051[商品名、三洋化成工業(株)製、ポリアミドアミン、活性水素
当量105]
A−11 [商品名、山口雲母工業(株)製、マイカ粉]
KBM−403 [商品名、信越化学工業(株)製、γ−グリドキシプロピルトリメトキ
シシラン]
ソフタノール30[商品名、日本触媒(株)製、ポリエーテル系浸透剤]
SR−16H [商品名、阪本薬品工業(株)製、1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル]
アエロジル200BS[商品名、日本アエロジル工業(株)製、微粉シリカ]
ラウリン酸ジ−n−ブチルすず[商品名、ナカライテスク(株)製]
実施例1〜5および比較例1、2の組成物について組成物の粘度、可使時間、硬化物のTg、T型剥離強さおよび損失係数を以下に示す方法で測定した。結果を表1に示す。
[粘度]
25℃、B型回転粘度計にて混合直後(混合終了後約1分経過時)の組成物の粘度を測定する。
[可使時間]
25℃で混合直後(混合終了後約1分経過時)から、B型回転粘度計にて組成物の粘度を測定し、組成物の粘度が100Pa・sに到達するまでに要した時間を測定する。
[Tg]
表1の組成物を離型剤を塗布したガラス板の上に約1mm厚みで塗布し、25℃で16時間、さらに60℃で3時間硬化させた後、幅4mm、長さ30mmに切り出し粘弾性測定用試験片とする。Rheogel E−4000[商品名、ユービーエム(株)製、動的粘弾性測定装置。以下同じ。]を用いて、振動周波数1Hzの引張りモードで、−100〜100℃の温度範囲における損失係数(tanδ)を測定し、そのピーク温度をTgとする。
[T型剥離強さ]
JIS K 6854に準じ、アルミおよび鉄基材に対するT型剥離強さを測定する。
[損失係数]
上記Tgと同様の試験片について、Rheogel E−4000を用い、25℃で、振動周波数999Hzと1Hzにおける損失係数(tanδ)を測定する。
表1に示す結果から、本発明の組成物は、金属に対する接着性に優れるとともに、該組成物の硬化物は振動周波数999Hzと1Hzにおける損失係数がともに大きく、制振性にも優れることがわかる。
本発明の組成物は、作業性および金属との接着性に優れるとともに、該組成物の硬化物は制振性に優れることから、例えば自動車部品用構造用接着剤、鉄道車両床(ハニカムパネル)用接着剤、電気電子部品用接着剤等、異種金属同士や、金属とプラスチックの接着剤等の幅広い用途に用いられる。

Claims (7)

  1. 多価フェノールのポリグリシジルエーテル(A)、多価フェノールのアルキレンオキシド付加物のポリグリシジルエーテル(B)、液状樹脂(C)(但し、分子中にカルボキシル基を有する液状ゴムを除く)、およびポリアミン(D)からなり、(C)が−130〜−40℃のガラス転移点を有し、かつエポキシ基および/またはアミノ基と反応する、ケイ素原子に直結しない非加水分解性官能基を有することを特徴とするエポキシ樹脂接着剤組成物。
  2. (A)〜(D)の合計重量に基づいて、(A)が5〜50%、(B)が5〜50%、(C)が1〜30%および(D)が3〜50%である請求項1記載の組成物。
  3. (A)と(B)の重量比が10/90〜80/20である請求項1または2記載の組成物。
  4. さらに、薄片状無機充填剤(E)を含有させてなる請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. 組成物が、25℃において1〜80Pa・sの粘度を有する請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を硬化させてなる硬化物。
  7. 硬化物が、−30〜80℃のガラス転移点を有する請求項6記載の硬化物。

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