JP4782998B2 - 切削部材およびこれを備えた鏡面加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フライスカッタを有する切削部材およびこれを備えた鏡面加工装置に関する。
従来から、プラスチック、金属などからなる被加工物の表面や端面を切削加工する際には、フライスカッタがしばしば用いられている。このフライスカッタは、例えば略円形のバイドホルダと、このバイドホルダの前面に取り付けられた複数のバイトとから構成されている。バイトホルダには、その前面に直交する回転軸が取り付けられており、この回転軸の回転とともにバイトホルダが回転しながら被加工物に対して平行に相対移動することで、被加工物の切削加工を行う。このようなフライスカッタには、切削加工時に生じる切屑の飛散を防止するために、フードが取り付けられている。このフードは、通常、フライスカッタの側面および裏面を取り囲む凹部を有し、フライスカッタの前面側が開口している。
例えば、特許文献1には、上記のようなフライスカッタを有する切削部材を備えた鏡面加工装置が開示されている。この鏡面加工装置によれば、被加工物の端面をフライカット法にて連続的に粗削りおよび仕上げ削りするので、平滑性の高い鏡面加工を低コストでかつ簡単に行うことができる。
ところで、フライスカッタを有する切削部材で切削加工を行うと、被加工物の切屑が多量に発生するので、この切屑がフライスカッタとフードとの隙間やフライスカッタと回転軸との隙間などに滞留したり、かみ込むことにより、フライスカッタの回転に悪影響を及ぼすことがある。また、被加工物の切屑が四方に飛散して作業環境が汚染されたり、切屑が製品に付着するという問題もある。特に、プラスチックの切削加工においては、発生する切屑が周囲に飛散すると、静電気を帯びた切屑が付着堆積して清掃に大変手間がかかる。
特許文献2には、フライスカッタの切屑吸引処理装置が提案されている。この装置によれば、フード内に拡径領域を形成し、切削時に発生する切屑をこの拡径領域に導いて吸引ダクトより集塵機へ送るようにすることで、切屑を強制的に吸引回収でき、切屑が四方に飛散しないとされている。
しかしながら、特許文献2に記載の装置では、被加工物の切屑の飛散防止効果または吸引排出効果が必ずしも十分とは言えず、また、切屑がフライスカッタとフードとの隙間やフライスカッタと回転軸との隙間などに滞留したり、かみ込む不具合が生じるのを抑制する効果は得られない。
特開2003−220512号公報 実開平7−33543号公報
本発明の課題は、被加工物の切削時に生じる切屑の滞留やかみ込みを抑制するとともに、切屑の飛散を抑制することができる切削部材およびこれを備えた鏡面加工装置を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フライスカッタを回転させる回転軸の軸心をフードの凹部の中心から所定の領域側にずらして(偏心して)配置することで、被加工物の切削時に生じる切屑の滞留やかみ込みを抑制し、切屑の飛散を抑制することができるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の切削部材およびこれを備えた鏡面加工装置は、以下の構成からなる。
(1) 回転軸と、この回転軸の先端に取り付けられた略円形のフライスカッタと、このフライスカッタの側面および裏面を取り囲む凹部を有し、フライスカッタの前面側が開口したフードと、切削により生じた切屑を吸引除去するために前記フードに配設された吸引ダクトとを備え、前記フライスカッタの前面に平行な平面で切断した前記フードの断面における前記凹部の形状が略円形である切削部材であって、前記フードの断面における前記略円形凹部の中心に原点を有し、前記フライスカッタが被加工物に対して相対移動する方向をX軸の正の方向とするXY直交座標系に関して、前記回転軸の軸心が第4象限に位置し、かつ、前記原点と前記回転軸の軸心を結ぶ直線Lと、原点から正の方向に向かうX軸とのなす角θが0〜90°であり、前記フライスカッタが第1象限、第4象限、第3象限、第2象限の順に移動する方向に回転し、前記吸引ダクトが第3象限に位置することを特徴とする切削部材。
(2) 前記角θが30〜60°である(1)記載の切削部材。
(3) 前記直線Lの延長線上に位置する前記フライスカッタの側面と、前記直線Lの延長線上に位置する前記凹部の側面との距離aが3〜8mmであり、原点から負の方向に向かうY軸上に位置する前記フライスカッタの側面と、原点から負の方向に向かうY軸上に位置する前記凹部の側面との距離bが5〜12mmであり、さらに、前記距離a,bがa<bの関係を満足する(1)または(2)記載の切削部材。
(4) 前記フードの開口の一部に、飛散防止板が取り付けられている(1)〜(3)のいずれかに記載の切削部材。
(5) 前記フードの外側面に、飛散防止ブラシが取り付けられている(1)〜(4)のいずれかに記載の切削部材。
(6) 前記凹部の側面および/または底面が非粘着加工されている(1)〜(5)のいずれかに記載の切削部材。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれかに記載の切削部材と、前記被加工物を固定保持するためのワークホルダと、前記フライスカッタの前面を前記被加工物の端面に対して平行に相対移動させるための送り手段とを備えた鏡面加工装置。
前記(1)記載の切削部材によれば、上記XY直交座標系に関して、回転軸の軸心を第4象限に配置することで、この第4象限におけるフライスカッタの側面と凹部の側面との隙間(距離)を他の領域よりも狭く(短く)して、第4象限においてフライスカッタの回転によって生じる気流の速度を高め、切屑の自由度を狭めている。これにより、被加工物の切削が行われる領域(第1象限と第4象限の境界であるX軸の周辺)で発生した被加工物の切屑が、空気の流速が高い第4象限で加速され、フライスカッタの側面と凹部の側面に沿った気流に乗ってフライスカッタの回転方向、すなわち第3象限側に搬送される。そして、この搬送された切屑は、第3象限に配設された吸引ダクトにより吸引回収されるので、切屑が四方に分散せず飛散を抑制することができるとともに、切屑の滞留やかみ込みを抑制することができる。
また、前記(2)記載のように、直線LとX軸とのなす角θは30〜60°であるのが好ましく、さらに、前記(3)記載のように、直線Lの延長線上に位置するフライスカッタの側面と凹部の側面との距離aと、原点から負の方向に向かうY軸上に位置するフライスカッタの側面と凹部の側面との距離bとが上記の範囲にあるのがより好ましい。このような領域に回転軸が偏心されていることにより、切屑の搬送性をより高めることができるので、切屑の飛散、滞留、かみ込みの抑制効果をより向上させることができる。
本発明では、前記(4),(5)記載のように、フードの開口の一部に飛散防止板が取り付けられていてもよく、フードの外側面に飛散防止ブラシが取り付けられていてもよい。これにより、切屑の飛散をより確実に防止することができる。
また、前記(6)記載のように、凹部の側面および/または底面が非粘着加工されていてもよい。これにより、切屑が凹部の側面や底面に付着しにくくなり、滞留やかみ込みをより確実に防止することができる。
前記(7)記載の鏡面加工装置によれば、上記のような切削部材を備えているので、切屑の飛散、滞留、かみ込みが抑制され、長期にわたって精度よく安定した切削加工を行うことができるとともに、作業環境の汚染や製品への切屑の付着を防止することができる。
<切削部材>
以下、本発明の一実施形態にかかる切削部材について詳細に説明する。図1(a)は、本実施形態にかかる切削部材を示す正面図であり、(b)はそのC−C線断面図である。
図1(a),(b)に示すように、この切削部材201は、回転軸18と、この回転軸18の先端に取り付けられ回転軸18の軸心Sと直交する前面を有する略円形のフライスカッタ13と、フード16とを備えている。フライスカッタ13は、略円形のバイトホルダ14とこのバイトホルダ14の前面に取り付けられたバイト15とからなる。フード16は、フライスカッタ13の側面13aおよび裏面13bを取り囲む凹部19を有し、フライスカッタ13の前面側が開口している。すなわち、凹部19の側面19aと底面19bが、フライスカッタ13の側面13aと裏面13bをそれぞれ取り囲んでいる。また、フライスカッタ13の前面に平行な平面で切断したフード16の断面における凹部19の形状は略円形である。
ここで、フード16の断面における前記略円形凹部の中心に原点Oを有し、フライスカッタ13が被加工物に対して相対移動する方向AをX軸の正の方向とするXY直交座標系に関して、回転軸18の軸心Sは第4象限に位置している。
また、XY直交座標系において、原点Oと回転軸18の軸心Sを結ぶ直線Lと、原点Oから正の方向に向かうX軸とのなす角θは、0〜90°、好ましくは30〜60°、より好ましくは40〜50°、さらに好ましくは約45°であるのがよい。
さらに、直線Lの延長線上に位置するフライスカッタ13の側面13aと、直線Lの延長線上に位置する凹部19の側面19aとの距離aは3〜8mmであるのがよく、原点Oから負の方向に向かうY軸上に位置するフライスカッタ13の側面13aと、原点Oから負の方向に向かうY軸上に位置する凹部19の側面19aとの距離bは5〜12mmであるのがよい。このとき、距離a,bはa<bの関係を満足する。
フード16には、XY直交座標系における第3象限の領域に、凹部19の側面19aに吸引口を有する吸引ダクト17bが配設されており、XY直交座標系における第2象限の領域に、凹部19の底面19bに吸引口を有する吸引ダクト17aが配設されている。これらの吸引ダクト17a,17bは、少なくともその吸引口の中心が第3象限,第2象限にあればよく、吸引口の一部が第1象限または第4象限に位置していてもよい。
凹部19は、その断面形状が完全な円形でなくてもよく、少なくともフライスカッタ13の側面13aと凹部19の側面19aとが接触しない範囲で略円形であればよい。すなわち、図1(a)に示すように一部(二点鎖線で示す円弧部分)が切り取られた形態であってもよい。
また、フード16の前面には、被加工物(図示せず)が相対移動する経路に沿って両側の面16bよりも凹んだ凹面16aが形成されている。図1(b)に示すように、バイト15は、その先端が、凹面16aを含む平面と、その両側の面16bを含む平面との間に位置するように、長さを調節するのがよい。
フライスカッタ13は、該フライスカッタ13を正面から見たときに、バイト15が第1象限、第4象限、第3象限、第2象限の順に移動する方向Bに回転する。また、フライスカッタ13は被加工物に対して方向Aに相対移動する。したがって、静止した被加工物に対してフライスカッタ13が方向Aに移動してもよく、あるいは静止したフライスカッタ13に対して被加工物が方向Aとは逆の方向に移動してもよい。
図2(a)は、切削部材201で被加工物2を切削する際の位置関係および切屑の軌跡を示す正面図であり、(b)はその一部破断断面図である。フライスカッタ13は、回転軸18の回転により自転しながら、フライスカッタ13に近接して配置された被加工物2に対して矢印A方向に相対移動する。バイト15は、フライスカッタ13の回転により位置T1、T2、T3をこの順に通過し、この位置T1〜T3の範囲に位置するときに被加工物2の端面を切削する。これにより、被加工物2の端面は、図2(b)に示す一点鎖線Eの位置まで切削される。この切削位置は、バイト15の長さを変えるか、あるいは被加工物2の端面とフライスカッタ13との距離を変えることにより調節できる。
このようにして切削部材201で被加工物2の端面を切削すると、被加工物2の切屑が発生する。例えば、バイト15が位置T1にあるときに生じた切屑は、二点鎖線K1で示す軌跡を描いて移動する。すなわち、位置T1におけるバイト15の移動方向に飛び出した切屑は、凹部19の側面19aで跳ね返って向きを変え、吸引ダクト17bの方向に移動し、吸引ダクト17bから回収される。同様に、バイト15が位置T2,T3にあるときに生じた切屑は、二点鎖線K2,K3で示す軌跡をそれぞれ描いて移動し、吸引ダクト17bから回収される。第3象限の吸引ダクト17bで回収できなかった切屑は、第2象限の吸引ダクト17aから回収される。
本実施形態では、XY直交座標系に関して、回転軸18の軸心Sを第4象限に配置することにより距離aを他の領域よりも狭くして、第4象限においてフライスカッタ13の回転によって生じる気流の速度を高めている。これにより、被加工物2の切削が行われる領域(第1象限と第4象限の境界であるX軸の周辺)で被加工物2の切屑が発生した直後に、この切屑が、空気の流速が高い第4象限で加速され、フライスカッタ13の側面13aと凹部19の側面19aに沿った気流に乗って第3象限側に搬送されるので、切屑が四方に分散しにくくなり飛散を抑制することができるとともに、切屑の滞留やかみ込みを抑制することができる。
図3(a)は、フード16の開口の一部に飛散防止板20が取り付けられ、フード16の外側面に飛散防止ブラシ21が取り付けられた状態を示す正面図であり、(b)はその側面図である。
飛散防止板20,20は、被加工物2が相対移動する経路である凹面16aの両側の面16b(図1参照)を覆うようにそれぞれ取り付けられている。これにより、被加工物2の切削加工を妨げることなくフード16の開口面積を小さくして、切屑の飛散量をさらに低減することができる。
飛散防止ブラシ21,21は、被加工物2が相対移動する経路である凹面16aの両端に、飛散防止ブラシ21の端部が被加工物2の少なくとも端面と接触するようにそれぞれ取り付けられている。この飛散防止ブラシ21は、切屑の飛散を防止するとともに、被加工物2の端面に付着した切屑を払い落とす役割を担っている。これにより、切屑の飛散だけでなく、被加工物2への切屑の付着をも防止することができる。飛散防止ブラシ21の材質としては、各種合成樹脂などを用いることができる。
また、被加工物2が相対移動する経路であっても、フライスカッタ13の真正面を除く部分であれば、図3(c)に示すように飛散防止板20’を取り付けることもできる。また、飛散防止板20,20’の位置に、飛散防止板20,20’に代えて飛散防止ブラシを取り付けてもよい。
さらに、フライスカッタ13を取り囲む面、すなわち凹部19の側面19a、底面19b、飛散防止板20の裏面(内面)は、非粘着加工されていてもよい。これにより、切屑が凹部の側面や底面に付着しにくくなり、切屑の滞留やかみ込みをより確実に防止することができる。非粘着加工方法としては、例えばテフロン(登録商標)などのフッ素樹脂コーティング処理やシリコーンコーティング処理などが挙げられる。
<鏡面加工装置>
次に、本発明の一実施形態にかかる鏡面加工装置について詳細に説明する。図4は本実施形態にかかる鏡面加工装置1を示す正面図であり、図5はその側面図である。図4および図5に示すように、鏡面加工装置1は、工具運動系101とワーク位置決め系102からなる。工具運動系101には、本発明の切削工具202が備えられている。
図4および図5に示すように、この切削部材202は、回転軸3と、この回転軸3の先端に取り付けられ回転軸3の軸心100と直交する前面を有する略円形のフライスカッタ30と、このフライスカッタ30の側面および裏面を取り囲む凹部を有し、フライスカッタ30の前面側が開口したフード61とを備えている。この切削工具202は、前記した切削工具201と同様に、凹部の断面が略円形であり、この略円形凹部の中心に原点を有しフライスカッタ30が被加工物に対して相対移動する方向AをX軸の正の方向とするXY直交座標系(図示せず)に関して、回転軸3の軸心100が第4象限に位置している。
フライスカッタ30は、略円形のバイトホルダ31とこのバイトホルダ31の前面に取り付けられた粗削りバイト32および仕上げ削りバイト33からなる。仕上げ削りバイト33は、粗削りバイト32よりも軸心100に近い位置に取り付けられており、かつバイトホルダ31の前面からの突出長さが粗削りバイト32の突出長さよりも長い。バイトホルダ31は、前面が被加工物2の加工面である端面に平行に配置され、かつこの端面に平行な矢印A方向に移動するように構成されている。また、バイトホルダ31は、第1サーボモータ10によって回転軸の軸心100を中心に矢印B方向に高速回転するように構成されている。従って、この状態でバイトホルダ31を高速回転させながら矢印A方向に移動させると、被加工物の端面は粗削りおよび仕上げ削りの順に連続的に切削加工される。これにより、鏡面加工を迅速かつ簡単に行うことが可能となる。粗削りバイト32の材質としては、例えば多結晶ダイヤモンドが挙げられ、仕上げ削りバイト33の材質としては、例えば単結晶ダイヤモンドが挙げられる。
フード61には、バイトホルダ31の外周面近傍でかつバイトホルダ31の背面側にサイドポート(吸引ダクト)71が配設され、フード61の外周面にペリフェラルポート(吸引ダクト)72a,72b,72cが配設されている。サイドポート71は、図示しないXY直交座標系における第2象限に配設されており、凹部の底面に吸引口を有している。ペリフェラルポート72aは第3象限に、ペリフェラルポート72bは第1象限に、ペリフェラルポート72cは第4象限にそれぞれ配設されており、凹部の側面に吸引口を有している。
工具運動系101では、切削工具202が第1スライドテーブル73上に設けられ、さらに以下のように構成される。第1スライドテーブル73は、下面に取り付けられた第1ガイド部材67,67によつて第1ガイドレール68,68上にスライド自在に保持されている。この第1ガイドレール68,68は回転軸3の軸心100と平行に配置されている。また、第1ガイドレール68,68間には、第1ガイドレール68,68と平行にねじ棒(例えばボールねじ)である切り込み軸4が配置されている。一方、第1スライドテーブル73の下面には切り込み軸4と螺合する第1ナット部材75(例えばボールねじナットブラケット)が取り付けられている。切り込み軸4の一端には第2サーボモータ11が取り付けられている。このため、第2サーボモータ11を駆動させて切り込み軸4を回転させることにより、これと螺合する第1ナット部材75を介して第1スライドテーブル73を自在にスライドさせることができ、被加工物2の切り込み量を精度良く調節することができる。
第1ガイドレール68,68は、第2スライドテーブル74上に配置されている。この第2スライドテーブル74は、下面に取り付けられた第2ガイド部材65,65によって第2ガイドレール66,66上にスライド自在に保持されている。第2ガイドレール66,66は、回転軸3の軸心100に直交する水平方向に沿って配置される。第2ガイドレール66,66はベース84上に取り付けられている。
第2スライドテーブル74のスライドは、前記した第1スライドテーブル73と同様に、第2ガイドレール66,66間に配置されたねじ棒(例えばボールねじ)である送り軸5と、第2スライドテーブル74の下面に取り付けられた第2ナット部材76(例えばボールねじナットブラケット)とを螺合させ、送り軸5の一端に設けた第3サーボモータ12を駆動させて送り軸5を回転させることによって行われる。これにより、バイトホルダ31を回転軸3の軸心100に直交する水平方向(図4に示す矢印A方向)に移動させることができ、被加工物2の端面21の切削が可能となる。
ワーク位置決め系102は、被加工物2を挟持するための上下一対のワークホルダ6a,6bを備える。下側ワークホルダ6aは割り出し軸9によって水平方向に回転可能に保持されている。上側ワークホルダ6bはクランプ軸8により昇降自在に保持されている。この実施形態では、被加工物2として、複数枚のフィルムが粘着剤を介して積層された積層フィルム22を複数枚重ね合わせた集合体を使用している。
図4に示すように、ワークホルダ6a,6bで挟持された被加工物2の近傍には各積層フィルム22,22…相互間のずれをなくすためのストッパ7が設けられている。一対のワークホルダ6a、6bによる被加工物2の挟持は、アクリル樹脂板などの硬質樹脂板50a、50bおよび金属板51a、51bを介して行う。
なお、上記実施形態では、被加工物が、複数枚のフィルムが粘着剤を介して積層された積層フィルム22を複数枚重ね合わせた被加工物2である場合について説明したが、本発明は、他の被加工物、例えば金属板、プラスチック板などを複数枚重ね合わせた積層板、その他の鏡面加工仕上げを必要とする各種被加工物についても同様にして適用可能である。
また、上記実施形態では、被加工物の平面形状が四角形である場合について説明したが、本発明は、平面形状が四角形以外の多角形や円形等の被加工物に関しても同様に適用可能である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明は以下に実施例に限定されるものではない。
図4および図5に示す鏡面加工装置1を用いて被加工物を切削した際の切屑の飛散状況を評価した。この鏡面加工装置1の切削部材202におけるフード61には、その前面に飛散防止板を取り付けた(図3(c)に示す飛散防止板20,20’を取り付けた形態)。また、フード61に配設する吸引ダクトは、図4に示すサイドポート71、ペリフェラルポート72a,72b,72cのうち、サイドポート71とペリフェラルポート72aのみとした。
フライスカッタ30、フード61、被加工物2等の詳細について以下に示す。なお、以下において、原点Oとは、図1において説明したようにフードの略円形凹部の中心をいい、軸心Sとは、フライスカッタの回転軸の軸心をいう。角θとは、原点Oと軸心Sを結ぶ直線Lと原点Oから正の方向に向かうX軸とのなす角をいう。距離aとは、直線Lの延長線上に位置するフライスカッタの側面と、直線Lの延長線上に位置する凹部の側面との距離をいい、距離bとは、原点Oから負の方向に向かうY軸上に位置するフライスカッタの側面と、原点Oから負の方向に向かうY軸上に位置する凹部の側面との距離をいう。
フライスカッタの半径:62mm
フードの内側面を構成する円筒の半径:80mm
角θ:45°
距離a:3.9mm
距離b:7.4mm
被加工物:縦384.22mm、横309.35mm、厚み0.38mmのプラスチックフィルムを130枚積層したもの。
被加工物の切削加工厚み:1.5mm
上記のような条件で、5つの被加工物に対して切削加工を行った。この切削加工時に発生し、飛散した切屑の飛散量を評価するために、表面を粘着加工したテーブル(サイズ:縦384mm、横309mm)を被加工物の左右に1枚ずつ配置し、このテーブルの表面に堆積した切屑の重量を測定した。結果を表1に示す。
フード61に配設する吸引ダクトをサイドポート71、ペリフェラルポート72a,72b,72c(図4参照)とした他は、実施例1と同様にして切屑の飛散状況を評価した。結果を表1に示す。
フード61の外側面の両方に、図3に示す飛散防止ブラシ21を取り付けた他は、実施例1と同様にして切屑の飛散状況を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004782998
表1に示すように、回転軸の軸心Sを第4象限に配置した実施例1〜3では、切屑の飛散量が抑制されていた。特に、吸引ダクトを4ヶ所に増やした実施例2や飛散防止ブラシを取り付けた実施例3では、より高い飛散防止効果が得られた。
(a)は、本発明の切削部材を示す正面図であり、(b)はそのC−C線断面図である。 (a)は、本発明の切削部材で被加工物を切削する際の位置関係および切屑の軌跡を示す正面図であり、(b)はその一部破断断面図である。 (a)は、フードの開口の一部に飛散防止板が取り付けられ、フードの外側面に飛散防止ブラシが取り付けられた状態を示す正面図であり、(b)はその側面図である。(c)は、(a)の他の形態を示す正面図である。 本発明の鏡面加工装置を示す正面図である。 図4に示す鏡面加工装置の側面図である。
符号の説明
13 フライスカッタ
13a フライスカッタの側面
13b フライスカッタの裏面
14 バイトホルダ
15 バイト
16 フード
17a,17b 吸引ダクト
18 回転軸
19 凹部
19a 凹部の側面
19b 凹部の底面

Claims (5)

  1. 回転軸と、この回転軸の先端に取り付けられた略円形のフライスカッタと、このフライスカッタの側面および裏面を取り囲む凹部を有し、フライスカッタの前面側が開口したフードと、切削により生じた切屑を吸引除去するために前記フードに配設された吸引ダクトとを備え、前記フライスカッタの前面に平行な平面で切断した前記フードの断面における前記凹部の形状が略円形である切削部材であって、
    前記フードの断面における前記略円形凹部の中心に原点を有し、前記フライスカッタが被加工物に対して相対移動する方向をX軸の正の方向とするXY直交座標系に関して、
    前記回転軸の軸心が第4象限に位置し、かつ、
    前記原点と前記回転軸の軸心を結ぶ直線Lと、原点から正の方向に向かうX軸とのなす角θが30〜60°であり、
    前記フライスカッタが第1象限、第4象限、第3象限、第2象限の順に移動する方向に回転し、
    前記吸引ダクトが第3象限に位置すると共に、
    前記直線Lの延長線上に位置する前記フライスカッタの側面と、前記直線Lの延長線上に位置する前記凹部の側面との距離aが3〜8mmであり、
    原点から負の方向に向かうY軸上に位置する前記フライスカッタの側面と、原点から負の方向に向かうY軸上に位置する前記凹部の側面との距離bが5〜12mmであり、
    さらに、前記距離a,bがa<bの関係を満足することを特徴とする切削部材。
  2. 前記フードの開口の一部に、飛散防止板が取り付けられている請求項1に記載の切削部材。
  3. 前記フードの外側面に、飛散防止ブラシが取り付けられている請求項1に記載の切削部材。
  4. 前記凹部の側面および/または底面が非粘着加工されている請求項1に記載の切削部材。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の切削部材と、前記被加工物を固定保持するためのワークホルダと、前記フライスカッタの前面を前記被加工物の端面に対して平行に相対移動させるための送り手段とを備えた鏡面加工装置。
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