JP4782958B2 - 表面形状測定装置及びその方法、プログラム並びに記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、被測定物の表面形状を測定する表面形状測定装置及びその方法、プログラム並びに記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
物体の表面形状を光の波長レベルで測定可能な技術として、レーザ干渉計(例えば、Zygo社のレーザ干渉システム等)がある。このレーザ干渉計は、参照光の位相に変調をかけながら、CCDなどの撮像素子を用いて複数の干渉縞画像を収録して、それらの干渉縞から被測定物の反射光の位相を求め、その位相データに基づいて光の波長レベルで物体形状を求めるものである。
【0003】
しかしながら、物体が光源波長の1/2を超えるような段差を含む場合は、その段差の位置において、位相のアンラップができなくなり、これにより位相の関連性がとぎれるため、形状測定値に不確定性が含まれてしまうという不具合がある。
【0004】
走査型白色干渉計(例えば、Zygo社の三次元表面構造解析顕微鏡等)は、かかる不具合を解消するもので、複数の波長でそれぞれ求めた位相情報の相互関係から、単一波長での光軸方向の測定範囲λ/2を拡大する方法を用いている(多波長測定)。そして段差がさらに大きくなった場合には、参照光と物体反射光の光路長がほぼ一致したときにのみ白色干渉縞が発生する性質を利用して、干渉計、被測定物体のどちらかを干渉計の光軸方向に走査し、白色干渉縞の位置と、干渉計又は被測定物の移動量を検知することで、絶対測長を実施している。
【0005】
しかし、このような走査型白色干渉計により大きな段差を測定する場合には、測定のために被測定物又は測定光学系を測定光学系の光軸方向に移動させる必要があるために、測定時間がかかるという不具合がある。また、測定中の移動であり、かつ、干渉計又は被測定物の移動量を検出する必要があるため、測定誤差要因が増え、また移動部の移動範囲内に光軸方向測定範囲が制限されるという不具合がある。
【0006】
これに対し、特開2000-221013に開示の技術は、波長を超える段差や絶対距離を含んだ形状の測定を高精度かつ高速に測定ミスすることなく行なうため、走査型白色干渉計において、取得すべき干渉縞画像を低減し、測定の高速化を図ろうとしたものである。
【0007】
また、特開2001-41724に開示の技術では、干渉計を用いた表面形状測定装置において、測定対象物を移動させることなく、測定対象物表面の三次元形状を高精度に測定できるようにするため、複屈折位相板を利用した位相シフト法を実施しており、測定対象物を移動させることなく三次元形状の測定を可能としている。また、位相板の代わりに電気光学素子を利用して電気的に位相シフトをさせれば、高速測定が可能としている。
【0008】
さらに、物体をCCDなどで観測した強度データをもとに、物体形状を求める技術として、depth from focus理論に基づく方法がある。これはレンズの焦点距離を変化させながら収録した複数の撮像画像をもとに、物体表面の合焦位置を求め、それにより表面形状を求めるものである(例えば、石原満宏、佐々木博美「合焦法による高速三次元形状計測」精密工学会誌,vol.63,No.1,1997を参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000-221013に開示の技術では、サブフリンジオーダーで形状を求めるのに、位相変調法(位相シフト法)を用いているため、装置内に機械的な駆動部分を有しており、また、複数の画像を取得する必要があるため、走査型白色干渉計よりは速いとはいえ、高速化に限界がある。そのため、動きを伴う物体の動的形状を測定することは不可能である。また、機械的な駆動を伴う測定であるために、測定誤差要因が増えるという不具合は依然として残る。
また、特開2001-41724に開示の技術では、原理的には位相シフト法を用いたレーザ干渉測定であり、上述したような光源波長の1/2を超える段差を含む面の測定には不確定性がある。また、高速化したといっても、複数の画像データを必要とするために高速化に限界があり、動的形状の測定は不可能である。
【0010】
さらに、前記のdepth from focus理論に基づく技術では、一般にレーザ干渉に比べると測定分解能が低いため、サブフリンジオーダーの形状が要求される部品の評価には適さないという不具合がある。また、光学系の倍率を上げることで、測定分解能をある程度向上させることができるが、レーザ干渉による分解能と同じレベルまで上げようとすると、横方向の測定範囲(視野)が狭くなってしまうという不具合がある。またレンズの焦点距離を変えながら複数の撮像画像を収録する方法では、収録方法を工夫したとしても複数の画像を取り込むだけの時間がかかるうえ、レンズの焦点距離を正確に変化させるための構成が必要となり、装置構成が複雑化する。また、移動部分が存在するために誤差要因も増え、光軸方向の測定範囲も移動部の可動範囲に限定されるといった不具合がある。
【0011】
この発明の目的は、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することである。
【0012】
この発明の目的は、2次元的な振幅データではコントラストが低下して合焦点はずれが検知できない場合にも、被測定物の表面が平滑で、振幅データでは光学的にテクスチャを観測できない場合に、被測定面の形状測定ができるようにすることである。
【0013】
この発明の目的は、被測定物の位置、姿勢を観察しやすくし、測定の操作性を向上させることである。
【0014】
この発明の目的は、高速に全焦点画像を生成でき、より自然な被測定物の画像の観測が可能となるようにすることである。
【0015】
この発明の目的は、より正確な全焦点画像の生成ができ、測定における被測定物の位置、姿勢の調整がより正確に実施可能となり、また、測定の高速化、高精度化を図ることができるようにすることである。
【0016】
この発明の目的は、測定の高速化を図れるようにすることである。
【0017】
この発明の目的は、被測定物の動きが高速な場合においても、正確に物体の動的形状を測定することができるようにすることである。
【0018】
この発明の目的は、デフォーカス収差を除去して、干渉光学系の拡大倍率を高めた測定を正確に実施することである。
【0019】
この発明の目的は、被測定物表面のより広い範囲を一度に測定できるようにすることである。
【0020】
この発明の目的は、被測定物表面のより広い範囲を一度に測定することを容易に行なえるようにすることである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、被測定物に照射する光を発する光源と、その光の被測定物における反射光と所定の参照光との間で干渉縞を発生させる干渉光学系と、この干渉縞を撮像して当該干渉縞の画像データである干渉縞データを出力する撮像素子と、前記干渉縞データに基づいて前記反射光の光軸方向の複数位置における前記被測定物の反射光の位相を示す位相データ及び振幅を示す振幅データを求める光学データ検出手段と、前記振幅データの微分値の和である合焦測度を算出し、前記合焦測度が最大となる合焦距離に基づき、前記被測定物の第1の表面形状データを求める第1の表面形状データ作成手段と、前記位相データを長さ単位に変換することで、前記被測定物の第2の表面形状データを求める第2の表面形状データ作成手段と、前記第1の表面形状データと前記第2の表面形状データとを合成又は比較して、前記被測定物の表面形状のデータである第3の表面形状データを求める合成又は比較手段と、を備えている表面形状測定装置である。
【0022】
したがって、被測定物の光源波長の1/2を超える段差については第1の表面形状データで受け持ち、それ以外の領域の形状測定については第2の表面形状データで受け持って、この両者を合成又は比較することにより、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0031】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表面形状測定装置において、前記干渉光学系は、その拡大倍率の2乗に反比例する感度で得られる前記振幅データによる前記被測定物の表面形状における前記反射光の光軸方向の測定分解能を、前記光源の波長の1/2より小さくなるように所定の拡大倍率に設定されている。
【0032】
したがって、測定分解能を光源波長の1/2より小さく設定することにより、光源波長の1/2を超える段差も測定することができる。
【0033】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表面形状測定装置において、前記データ検出手段は、前記反射光の光軸方向の複数位置を、それぞれの位置の間隔が前記光源の波長の1/2より小さいものとしている。
【0034】
したがって、反射光の光軸方向の複数位置は、それぞれの位置の間隔が光源の波長の1/2より小さくなるように設定しているので、光源波長の1/2を超える段差も測定することができる。
【0035】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、前記合成又は比較手段は、前記合成として、
m×(λ/2)+δ
(m:次数,λ:光源波長,δ:前記第2の表面形状データ)における次数mを決定する処理を行なうものである。
【0036】
したがって、第1と第2の表面形状データを的確に合成して、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0037】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、前記光学データ検出手段は、前記位相データ及び振幅データをキャリヤ周波数を与えた単一の前記干渉縞の干渉縞データから求める。
【0038】
したがって、観測する干渉縞にキャリヤ周波数を与えて、単一の干渉縞データから被測定物の反射光の振幅データ、位相データを計算することにより、測定の高速化を図ることができる。
【0039】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、前記光源は、前記被測定物にパルス光を照射するものである。
【0040】
したがって、パルスの発光時間を被測定物の動きに対応して十分短くすることで、被測定物が光を反射する瞬間に被測定物がみかけ上静止した状態となり、被測定物からの反射光を安定させて、正確に反射光の振幅データ、位相データを求めることができるので、被測定物の動きが高速な場合においても、正確に物体の動的形状を測定することができる。
【0041】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、前記変換光学系は、前記反射光及び前記参照光をそれぞれ球面波に変換し、前記撮像素子による干渉縞の撮像位置での前記両球面波の曲率をほぼ一致させて前記干渉光学系の倍率を設定している。
【0042】
したがって、デフォーカス収差を除去して、干渉光学系の拡大倍率を高めた測定を正確に実施することができる。
【0043】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、前記干渉光学系の拡大倍率を可変する拡大倍率可変装置を備え、前記第1の表面形状データ作成手段及び前記第2の表面形状データ作成手段のうち前者による前記被測定物の測定分解能又は前記反射光の光軸方向の測定範囲のみを設定できるようにしている。
【0044】
したがって、光源波長の1/2より小さい測定分解能のもとで、被測定物の大きさに応じて干渉光学系の拡大倍率を変化させるようにすれば、被測定物表面のより広い範囲を一度に測定することができる。
【0045】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の表面形状測定装置において、前記拡大倍率可変装置は、前記撮像素子による前記干渉縞の撮像位置における前記反射光の曲率と前記参照光の曲率とがほぼ一致するよう連動させて曲率を変化させることにより、前記干渉光学系の倍率を可変としている。
【0046】
したがって、被測定物表面のより広い範囲を一度に測定することを容易に行なうことができる。
【0047】
請求項10に記載の発明は、被測定物に光を照射したときの反射光と所定の参照光との間で発生させた干渉縞を撮像して当該干渉縞の画像データである干渉縞データを取得する撮像工程と、前記干渉縞データに基づいて前記反射光の光軸方向の複数位置における前記被測定物の反射光の位相を示す位相データ及び振幅を示す振幅データを求める光学データ検出工程と、前記振幅データの微分値の和である合焦測度を算出し、前記合焦測度が最大となる合焦距離に基づき、前記被測定物の第1の表面形状データを求める第1の表面形状データ作成工程と、前記位相データを長さ単位に変換することで、前記被測定物の第2の表面形状データを求める第2の表面形状データ作成工程と、前記第1の表面形状データと前記第2の表面形状データとを合成又は比較して、前記被測定物の表面形状のデータである第3の表面形状データを求める合成又は比較工程と、を含んでなる表面形状測定方法である。
【0048】
したがって、被測定物の光源波長の1/2を超える段差については第1の表面形状データで受け持ち、それ以外の領域の形状測定については第2の表面形状データで受け持って、この両者を合成又は比較することにより、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0057】
なお、前記データ検出工程は、前記反射光の光軸方向の複数位置を、それぞれの位置の間隔が前記光源の波長の1/2より小さいものとすることができる。
【0058】
これにより、反射光の光軸方向の複数位置は、それぞれの位置の間隔が光源の波長の1/2より小さくなるように設定しているので、光源波長の1/2を超える段差も測定することができる。
【0059】
前記合成又は比較工程は、前記合成として、
m×(λ/2)+δ
(m:次数,λ:光源波長,δ:前記第2の表面形状データ)
における次数mを決定する処理を行なうものである。
【0060】
これにより、第1と第2の表面形状データを的確に合成して、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0061】
前記光学データ検出工程は、前記位相データ及び振幅データをキャリヤ周波数を与えた単一の前記干渉縞の干渉縞データから求めることができる。
【0062】
これにより、観測する干渉縞にキャリヤ周波数を与えて、単一の干渉縞データから被測定物の反射光の振幅データ、位相データを計算することにより、測定の高速化を図ることができる。
【0063】
前記撮像工程は、前記被測定物に照射する光をパルス光とすることができる。
【0064】
これにより、パルスの発光時間を被測定物の動きに対応して十分短くすることで、被測定物が光を反射する瞬間に被測定物がみかけ上静止した状態となり、被測定物からの反射光を安定させて、正確に反射光の振幅データ、位相データを求めることができるので、被測定物の動きが高速な場合においても、正確に物体の動的形状を測定することができる。
【0065】
請求項11に記載の発明は、被測定物に光を照射したときの反射光と所定の参照光との間で発生させた干渉縞を撮像した画像データである干渉縞データに基づいて前記反射光の光軸方向の複数位置における前記被測定物の反射光の位相を示す位相データ及び振幅を示す振幅データを求める光学データ検出処理と、前記振幅データの微分値の和である合焦測度を算出し、前記合焦測度が最大となる合焦距離に基づき、前記被測定物の第1の表面形状データを求める第1の表面形状データ作成処理と、前記位相データを長さ単位に変換することで、前記被測定物の第2の表面形状データを求める第2の表面形状データ作成処理と、前記第1の表面形状データと前記第2の表面形状データとを合成又は比較して、前記被測定物の表面形状のデータである第3の表面形状データを求める合成又は比較処理と、をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能なプログラムである。
【0066】
したがって、被測定物の光源波長の1/2を超える段差については第1の表面形状データで受け持ち、それ以外の領域の形状測定については第2の表面形状データで受け持って、この両者を合成又は比較することにより、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0075】
なお、前記データ検出処理は、前記反射光の光軸方向の複数位置を、それぞれの位置の間隔が前記光源の波長の1/2より小さいものとすることができる。
【0076】
これにより、反射光の光軸方向の複数位置は、それぞれの位置の間隔が光源の波長の1/2より小さくなるように設定しているので、光源波長の1/2を超える段差も測定することができる。
【0077】
前記合成又は比較処理は、前記合成として、
m×(λ/2)+δ
(m:次数,λ:光源波長,δ:前記第2の表面形状データ)
における次数mを決定する処理を行なうものである。
【0078】
これにより、第1と第2の表面形状データを的確に合成して、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0079】
前記光学データ検出処理は、前記位相データ及び振幅データをキャリヤ周波数を与えた単一の前記干渉縞の干渉縞データから求めることができる。
【0080】
これにより、観測する干渉縞にキャリヤ周波数を与えて、単一の干渉縞データから被測定物の反射光の振幅データ、位相データを計算することにより、測定の高速化を図ることができる。
【0081】
前記撮像処理は、前記被測定物に照射する光をパルス光とすることができる。
【0082】
これにより、パルスの発光時間を被測定物の動きに対応して十分短くすることで、被測定物が光を反射する瞬間に被測定物がみかけ上静止した状態となり、被測定物からの反射光を安定させて、正確に反射光の振幅データ、位相データを求めることができるので、被測定物の動きが高速な場合においても、正確に物体の動的形状を測定することができる。
【0083】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムを記憶した記憶媒体である。
【0084】
したがって、請求項11に記載の発明と同様の作用、効果を奏する。
【0085】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態について説明する。
【0086】
図1は、この発明の一実施の形態である表面形状測定装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、この表面形状測定装置は、光源となるHe−Neレーザ1と、その出力するレーザ光の被測定物14への照射光強度を調整するためのNDフィルタ2と、レーザ光を拡大するためのビームエキスパンダ3とを備えている。ビームエキスパンダ3はスペイシャルフィルタとしても作用する。
【0087】
ビームエキスパンダ3にて拡大された光は、ミラー4にて折り返され、ビームスプリッタ5に入射する。ビームスプリッタ5で反射した光は、光を球面波に変換するためのレンズ6を通り、ミラー7で折り返され、光強度を調整するためのNDフィルタ8、ハーフミラー9を介して撮像素子であるCCD10に入射する。この光は、被測定物14の反射光と干渉するための参照光となる。
【0088】
一方、ビームスプリッタ5を透過した光は、ミラー11にて折り返され、レンズ12により球面波に変換され、ハーフミラー9を透過して、対物レンズ13によりほぼ平行光に変換されて、被測定物14に照射する。被測定物14で反射した光は、対物レンズ13を通過し、ハーフミラー9で反射して物体光としてCCD10に到達し、前記の参照光との間に干渉をおこして干渉縞を発生する。したがって、これらの光学素子により干渉光学系を実現している。この干渉縞はCCD10にて撮像され、フレームグラバー15を介してコンピュータ16に転送され、コンピュータ16に記録される。
【0089】
ビームスプリッタ5で分岐された後の参照光路と物体光路の長さは、光源であるHe−Neレーザ1のコヒーレンス長以下になるように設定されている。また、被測定物14からの反射光がCCD10で撮像するのに適した強度になるように、NDフィルタ2により被測定物14への照射光強度を調整してあり、さらに、被測定物14からの反射光と参照光との干渉により発生する干渉縞のコントラストが高くなるように、NDフィルタ8により参照光強度が調整されている。
【0090】
対物レンズ13は被測定物14の反射光を球面波に変換するように作用し、これにより後述のように被測定物14の反射光の複素振幅(被測定物14の像)を再生したときに、像が拡大して観測される。レンズ12と対物レンズ13の位置関係は、被測定物14にほぼ平行光が照射されるように調整されている。レンズ6は、参照光を球面波に変換するように作用し、対物レンズ13により球面波に変換された被測定物14の反射光の曲率と、参照光の曲率とが、CCD10の撮像位置においてほぼ一致するように、位置が調整されている。
【0091】
被測定物14の像を拡大しない場合は、対物レンズ13は不要であり、それに伴い、レンズ6、レンズ12も不要である。また後で詳細を説明するが、ここでは干渉縞をホログラムとして扱い、CCD10にて撮像したホログラム干渉縞に仮想的に参照光を照射して、その回折光波により被測定物14からの反射光(被測定物14の像)の複素振幅を再生する。単一の干渉縞データをCCD10にて撮像し、被測定物14の反射光を再生する場合、ホログラムを透過する0次回折光と実像と虚像の3つが再生されるため、この3つを分離して再生できるように、被測定物14からの反射光の光軸と参照光の光軸との間に適当な傾きを与えて、干渉縞にキャリヤ周波数がのるようにしている。前記の両光軸に傾きを与えるためには、例えば、ミラー7、被測定物14又はハーフミラー9かの傾きを調整すればよい。
【0092】
次に、被測定物14からの反射光(被測定物14の像)の複素振幅(この明細書において、光の振幅と位相を併せて複素振幅と呼ぶ)を再生計算する方法について説明する。
【0093】
まず、被測定物14からの反射光と参照光との干渉により発生する干渉縞のCCD10の撮像位置での強度は、(1)式で与えられる。
【0094】
【数1】
【0095】
ここで、Iは干渉縞の強度であり、x,yはCCD10の撮像位置のx,y座標、Rは参照光の複素振幅であり、A,φはそれぞれ被測定物14の反射光の振幅と位相である。
【0096】
干渉縞をCCD10にて撮像し、ホログラム画像データとしてコンピュータ16に記憶する。乾板を用いたホログラフィでは、干渉縞を記録した乾板(ホログラム)に改めて参照光を照射すると、参照光がホログラムに記録された干渉縞にて回折し、それが記録時の物体反射光として振舞うので、これにより、物体反射光(物体像)が再生されることになった。ここでは、実際に参照光を照射せずに、仮想的に参照光がホログラムに照射されたものとして、CCD10にて記録したホログラム画像からフレネル近似のもとに物体反射光(物体像)を再生する。ホログラムに参照光として平行光が照射されたとすると、ホログラムによる回折光、すなわち物体反射光は(2)式のように表される。
【0097】
【数2】
【0098】
ここで、Uは再生距離dだけ離れた像面位置での物体反射光波の複素振幅、x’,y’は像面位置でのx,y座標、cは複素定数、λは光源波長を表す。
【0099】
したがって、再生距離dを入力し、収録した干渉縞データを用いて(2)式を計算することにより、再生距離dにおける物体反射光の複素振幅が再生されることになる。被測定物14の像を拡大しない場合は、再生距離dにCCD10の撮像位置と被測定物14の表面との距離を代入すればよい。図1に示した装置のように、被測定物14の像を拡大する場合は、対物レンズ13による被測定物14の拡大像面とCCD10の撮像位置との距離を、再生距離dとして入力する。
【0100】
図2は、図1における被測定物14、対物レンズ13、ホログラム面(CCD10の撮像位置)、対物レンズ13による被測定物14の拡大像それぞれの位置関係を示す説明図である。図2において、符号17は被測定物14の位置を示し、符号18は対物レンズ13の位置、符号19はホログラム面(CCD10の撮像位置)、符号20は対物レンズ13による被測定物14の拡大像面である。
【0101】
図2における距離d’が再生距離となり、それを(2)式に入力して、被測定物14の像を再生計算する。図2の距離s及び距離s’はレンズ結像の下記(3)式の関係にあるため、対物レンズ18の焦点距離fと距離sをあらかじめ測定しておくことにより、距離s’を求めることができる。そして、対物レンズ13(位置18)からほぼ距離s’の位置にCCD10の撮像位置を設置すれば、距離d’はほぼ0となり、目視ではほぼ焦点のあった被測定物14の像が得られ、被測定物14の位置などの調整が容易になる。また、距離d’が大きくなると、再生した像の周辺部に歪が生じる場合があるため、歪の少ない再生した像を得るためにも効果がある。
【0102】
【数3】
【0103】
再生像には、ホログラムを透過する光(0次回折光)による像、実像、虚像の3つの像が含まれていて、被測定物14の形状を求めるためには、そのうちの実像に注目する。撮像時において物体反射光と参照光との光軸が平行に近いと、その3つの像が重なって再生されるため、前記したように、物体反射光と参照光の光軸に相対的な傾きを与えて、干渉縞にキャリヤ周波数をのせた状態でホログラム(干渉縞画像)を取り込み、これにより像面位置でそれらの3つの像を離れた位置に再生することができる。
【0104】
(2)式で表される複素振幅の実部を“Real{U(x’,y’)}”とし、虚部を“Imaginary{U(x’,y’)}”とすると、被測定物14の反射光の振幅A、位相φは、それぞれ次の(4)、(5)式にて与えられる。
【0105】
【数4】
【0106】
(4)式にて計算される振幅Aと、(5)式にて計算される位相φが、それぞれ、振幅データ、位相データに相当する。この位相データの示す位相φに、“λ/(4π)”を乗じて長さ単位に変換し、位相の飛びがある場合、それをアンラップすることにより、被測定物14の物体形状を光源の波長λ以下の精度で求めることができる。
【0107】
しかしながら、被測定物14の物体面に、レーザ光の波長λに対し、λ/2を超えるような大きな段差があると、その段差位置で位相φ(形状)の関連性が途切れるため、測定値に不確定性が生じてくる。
【0108】
そのため、この形状測定装置では、(4)式による振幅データを活用することによっても、被測定物14の表面形状を測定し、振幅データによる表面形状の測定値と位相データによる表面形状の測定値とを比較し、又は、合成することによって、λ/2を超える段差を含む被測定面であっても、表面形状の測定を可能なものとしている。かかる点について以下に説明する。
【0109】
まず、振幅データを用いた表面形状の測定について説明する。簡単のため、被測定物14を、光学系を用いて拡大しない場合における被測定物14、ホログラム面(CCD10の撮像位置)、及び、再生像の位置関係を表す図3を参照して説明する。図3において、符号21は被測定物14の位置、符号22はホログラム面(CCD10の撮像位置)、符号23は被測定物14の再生像を示す。
【0110】
ホログラム(CCD10の撮像位置)を原点とした場合、再生距離dを−x1とすると、x1の位置にある面の実像が焦点のあった状態で再生され、同様に、再生距離dを−x2,−x3とすると、それぞれx2,x3の位置にある面の実像が焦点のあった状態で再生されることを示している。その場合、“d=−x1”とした場合には、x2,x3にある面は焦点ずれすることになる。したがって焦点があっているかどうかを検出することにより、x1,x2,x3の相対的な距離の差(すなわち段差)を求めることができる。
【0111】
その焦点が合っているかどうかの判定のために、ここでは、(4)式で求めた振幅データを用いて、depth from focus理論に基づいた演算を実施する。depth from focus理論に基づく演算方法としてはさまざまな種類のものがあるが、例えば、“石原満宏、佐々木博美「合焦法による高速三次元形状計測」精密工学会誌,vol.63,No.1,1997”に示された方法を用いることができる。
【0112】
すなわち、撮像した干渉縞データを用いて、再生距離dを微小量(Δd)ずつ変えながら、複数の複素振幅を(2)式を用いて計算し、各々の再生距離dにおける振幅データを(4)式により計算する。そして各々の振幅データにおいて、CCD10の撮像面の任意の小領域Lにおける振幅値Aの微分値の和を合焦測度vとして求め、これらの合焦測度vのうちピークを示す再生距離dを、焦点のあった位置と判定する。
【0113】
図4に、撮像画像の任意の小領域Lにおいて、再生距離dを変化させたときの合焦測度vの変化を示すが、図4の距離Dが焦点のあう再生距離d(合焦距離D)となる。したがって、任意の小領域Lにおいて振幅値Aの微分値の和がピークになる再生距離dを求め、それを画像全体にわたって繰り返すことにより、被測定物14の表面全体の各小領域Lにおける合焦距離Dが計算できる。そして基準位置を任意の小領域にとり、基準位置の再生距離との差を求めることによって、被測定物14全体の表面形状を求めることができる。よって、撮像画像の各画素について、被測定物14の表面形状データSijが得られる。ここで、i,jは、撮像画像の画素単位で表わされる座標を示す。
【0114】
合焦測度vを求めるとき、再生距離dを少しずつ変化させながら、被測定物14の反射光の略光軸方向における複数位置での被測定物14の反射光の超えるを計算により求めるが、その場合、再生距離dの変化の間隔(ピッチ)Δdは、光源波長λの1/2より小さいことが望ましい。ただし、図4に示したように、複数の合焦測度vのプロットをガウス関数などの関数に近似し、関数の頂点を求める作業により合焦距離Dを求めてもよく、その場合は、前記の再生距離dの変化の間隔Δdは、厳密に光源波長λの1/2より小さくなくてもよい。
【0115】
ここで、振幅データを用いた測定の縦方向の感度γは、定数kと光学系の倍率βを用いて、
【0116】
【数5】
【0117】
と表わすことができ、光学系の倍率の2乗に反比例して分解能が上がる。
【0118】
一方、光源波長λの1/2の段差を、振幅データを用いる方法により測定しようとすると、光源波長λの1/2より小さい測定分解能が、振幅データを用いる方法に要求される。
【0119】
光の波長は、可視光の場合は数百nmであるため、振幅データを用いた測定の測定分解能はnmオーダーでなければならない。それを考慮すると、被測定物14の像を拡大せずに振幅データを用いた測定分解能の要求を満たそうとするのは困難であると考えられる。そこで、図1の装置構成では、対物レンズ13を用いて被測定物14の像を拡大して測定する装置構成を示した。ただし、光源であるHe−Neレーザ1の波長をμmやmmのオーダーまで大きくした場合などにおいては、被測定物14の像を拡大せずとも、振幅データを用いた測定の測定分解能の要求は満足でき、測定が可能となる。
次に、(5)式により計算した位相データを用いて、被測定物14の表面におけるλ/2を下回る微小形状を演算する方法について説明する。以下では、図1における、レンズ6、レンズ12、対物レンズ13を用いずに被測定物14の像を拡大しない場合について説明する。
【0120】
すなわち、任意の小領域において、振幅データを用いる方法で焦点のあった再生距離dで再生した複素振幅を用い、(4)式により位相データを計算する。そして計算した位相φに“λ/4π”を乗じて長さ単位に変換して、被測定物14の表面形状を求める。この場合も撮像画像の各画素について、被測定物14の表面形状データが得られる。
図1に示した装置のように、対物レンズ13を用いて被測定物14の像を拡大した場合において、被測定物14の反射光の曲率と参照光の曲率が一致していないと、前記の曲率の差に起因して、位相φの測定値に図5に示すような同心円状のデフォーカス収差が含まれてくる。被測定物14の表面形状を正確に求めるためには、それを除去しなければならない。
【0121】
図1においてレンズ6の位置を調整して、被測定物14の反射光の曲率と参照光の曲率をほぼ一致させると、両者の曲率の差はなくなるため、それにより位相データにデフォーカス収差は含まれなくなる。したがって任意の小領域Lにおいて、振幅データを用いる方法で焦点のあった再生距離dで再生した複素振幅を用い、(5)式により位相データを計算する。そして、この計算した位相φに“λ/4π”を乗じて長さ単位に変換して、被測定物14の表面形状を求める。この場合も、撮像画像の各画素について被測定物14の表面形状データTijが得られる。ここで、i,jは画像の画素単位で表わされる座標を示す。
【0122】
次に、振幅データにより求めた形状データSijと、位相データにより求めた形状データTijとを合成する方法について説明する。まず、振幅データより得られた形状データSijの値をλ/2で除算し、その商mを求める。そして、形状データSijの値にmとλ/2の積を加えたものを、形状データZijの値に代入する。この処理を、撮像画像の各画素にわたって実施することにより、被測定物14のλ/2を超える段差を含む表面であっても、表面形状の正しい測定値を得ることができる。
【0123】
以上の処理は、言いかえると、次のように表わすこともできる。すなわち、光源の波長λの1/2を超える段差を含む面の正しい形状データをZijとし、光源波長をλ、次数をmij、位相データにより求めた形状をδijとすると、次の(7)式に示す関係が成り立つので、撮像画像の各画素において次数mijを求めればよい。
【0124】
【数6】
【0125】
以上のようにして測定を行なうことにより、被測定物14や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長λの1/2を超えるような段差を含む面をサブフリンジオーダーで高精度に測定可能となる。
【0126】
次に、以上説明した方法を用いて、コンピュータ16が行なう形状データZijの測定処理について概要を整理して説明する。
【0127】
まず、コンピュータ16の構成について説明する。図6は、コンピュータ16の電気的な接続を示すブロック図である。図6に示すように、コンピュータ16は、各種演算を行ないコンピュータ16の各部を集中的に制御するCPU31と、各種のROM、RAMからなるメモリ32とが、バス33で接続されている。
【0128】
バス33には、所定のインターフェイスを介して、ハードディスクなどの磁気記憶装置34と、マウス、キーボード等により構成される入力装置35と、LCD、CRT等の表示装置36と、光ディスクなどの記憶媒体37を読み取る記憶媒体読取装置38とが接続され、また、インターネットなどのネットワーク39と通信を行なう所定の通信インターフェイス40が接続されている。なお、記憶媒体37は、この発明の記憶媒体を実施するものであり、CD,DVDなどの光ディスク、光磁気ディスク、フロッピーディスクなどの各種方式のメディアを用いることができる。また、記憶媒体読取装置38は、具体的には記憶媒体37の種類に応じて光ディスク装置、光磁気ディスク装置、フロッピーディスク装置などが用いられる。
【0129】
磁気記憶装置34には、この発明のプログラムを実現する測定演算プログラムが記憶されている。この測定演算プログラムは、記憶媒体37に記憶されていたものを記憶媒体読取装置38により読み取るか、あるいは、インターネットなどのネットワーク39からダウンロードするなどして、磁気記憶装置34にインストールしたものである。このインストールによりコンピュータ16は、形状データZijの測定処理の実行が可能な状態となる。この測定演算プログラムは、所定のOS上で動作するものであってもよい。
【0130】
以下では、測定演算プログラムに基づいてコンピュータ16が行なう形状データZijの測定処理の内容について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0131】
図7に示すように、まず、CPU31は、CCD10にて撮像された干渉縞の干渉縞データを取り込んで、メモリ32に記憶し(ステップS1)、メモリ32の所定領域に記憶される所定のカウント値kを0にリセットし(ステップS2)、干渉縞データを用いて以下の処理を行なう。ステップS1により、撮像工程を実現している。
【0132】
まず、再生距離dの初期値d0に対し、再生距離dの微小量Δdにカウント値kを乗算した値を加算し(ステップS3)、フレネル回折計算を行って、“再生距離d0+Δd×k”での複素振幅を取得する(ステップS4)。ステップS3,S4により光学データ検出手段、光学データ検出工程、光学データ検出処理を実現している。そして、その複素振幅の振幅データにおける微小領域Lでの合焦測度を求め(ステップS5)、カウント値kを+1だけインクリメントする(ステップS6)、という処理を、カウント値kが所定値Kになるまで繰り返す(ステップS7のN)。
【0133】
カウント値kが所定値Kになったときは(ステップS7のY)、各微小領域Lでの合焦距離を求めて、全微小領域Lでの合焦距離Dを求め(ステップS8)、合焦距離Dから表面形状データSijを求める(ステップS9)。ステップS8,S9により第1の表面形状データ作成手段、第1の表面形状データ作成工程、第1の表面形状データ作成処理を実現している。
【0134】
次に、各画素での次数mijを計算し(ステップS10)、微小領域Lにおける合焦距離Dを再生距離dとして(ステップS11)、フレネル回折計算を行い、各微小領域Lにおける複素振幅を取得する(ステップS12)。ステップS10〜S12により、光学データ検出手段、光学データ検出工程、光学データ検出処理を実現している。
【0135】
そして、その複素振幅の位相データにより、各画素での位相φの値を表面形状データTijに変換する(ステップS13)。ステップS13により、第2の表面形状データ作成手段、第2の表面形状データ作成工程、第2の表面形状データ作成処理を実現している。
【0136】
最後に、以上のようにして求めた表面形状データSijと表面形状データTijとを、前記のように合成又は比較して、表面形状データZijを求める(ステップS14)。ステップS14により、合成又は比較手段、合成又は比較工程、合成又は比較処理を実現している。
【0137】
なお、以上の処理では、振幅データを用いた合焦法を実施した結果、得られた各微小領域Lにおける合焦距離Dを用いて、フレネル回折計算を繰り返し、各微小領域Lでの複素振幅を再計算して(ステップS12)、その位置での位相データを再度求めている。正確に計算するためにはそのほうが望ましいが、フレネル回折計算には時間がかかるため、全画素で位相データを計算するのに多大な時間を要する。そこで、求めた合焦距離Dが初期位置に対して微小な場合は、初期位置での位相データを代用しても誤差が小さいため、求めた合焦距離Dの値によっては、ステップS12のフレネル回折計算を実施しなくてもよい。これにより演算時間、測定時間の短縮が図れる。
【0138】
図1の表面形状測定装置では、キャリヤ周波数をのせた干渉縞を用いて被測定物14の反射光の複素振幅を求めたが、キャリヤ周波数をのせない同軸の干渉縞においても、参照光、被測定物14の反射光の位相を変調することによって、被測定物14の反射光の複素振幅を独立して求めることができる。この場合は、このような複素振幅を用いてもよいし、また、光源であるHe−Neレーザ1のレーザ光の波長λを大きくした場合は、直接CCD10で被測定物14の反射光の複素振幅を求められるようになるため、このようにして直接取得した複素振幅を用いてもよい。
【0139】
図1の表面形状測定装置によると、CCD10の撮像時間より遅い速度で動く物体に対しては、その動いている瞬間の動的形状の測定が可能になる。ただし、物体の動きが速くなり、CCD10の撮像時間より速くなると、撮像している最中に被測定物14からの反射光の強度や位相が変化するため、正確に反射光の複素振幅を求めることができなくなる。
【0140】
この場合は、被測定物14の動く速度に対して、十分短い時間で被測定物14にパルス光を照射し、その反射光を受光するようにすると、光の照射中は、被測定物14は見かけ上静止している状態とみなせるため、被測定物14の反射光が安定し、正確にその複素振幅を求めることができて、正確な被測定物14の動的表面形状測定が可能になる。
【0141】
被測定物14にパルス光を照射する光源には、ルビーレーザやYAGレーザのようにパルス光を出力する固体レーザや、パルス光を出力する半導体レーザを用いることができ、また、CW光を出力する半導体レーザをパルス変調駆動してパルス光を生成してもよいし、He−NeレーザやアルゴンレーザからのCW光を、回転チョッパを用いてパルス化して用いてもよい。
【0142】
また、パルス光を被測定物14に照射するのに代えて、図1の表面形状測定装置におけるCCD10を高速撮像が可能な高速カメラに置き換えることにより、光源をパルス化するのと同様の効果を得ることもできる。
【0143】
さらに、(3)式の関係において、光学系倍率は“距離s’/距離s”で決まるため、対物レンズ13の位置や焦点距離を変えることによって、光学系倍率を変えることができる。光学系倍率を変えることにより、振幅データを用いた表面形状測定方法の測定分解能を変化させることができるため、被測定物14の大きさに応じて光学系倍率を変化させるようにして、被測定物14の表面のより広い範囲(視野)を一度に測定できるようにすることができる。
【0144】
図1の装置構成に代えて、図8のような装置構成としてもよい。図8において、図1と同一符号の部材は図1の装置と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0145】
すなわち、図8の装置構成が図1のものと相違するのは、被測定物14を光学系の略光軸方向に移動させる拡大倍率可変装置であるステージ24を設け、これにより被測定物14と対物レンズ13との間隔を変化させるようにしている点である。
【0146】
被測定物14と対物レンズ13との間隔が変化すると(3)式における距離sの値が変化し、それに合わせて(3)式が成り立つように距離s’が変化するため、もって光学系の倍率を変化させることができる。
【0147】
また、図8の構成は、レンズ6を略光軸方向に移動させるための拡大倍率可変装置であるステージ25を設けている点も相違する。すなわち、ステージ24の移動に伴う被測定物14と対物レンズ13との間隔の変化に合わせてステージ25を移動させ、CCD10の撮像位置での被測定物14の反射光と参照光の曲率をほぼ一致させる。これにより、干渉縞データから計算した位相データにデフォーカス収差(図5参照)が含まれずに、光学系の倍率を変化させることが可能になる。また、距離s’の変化にあわせて、CCD10の位置を変化させるためのステージを設けるようにしてもよい。
【0148】
さらに、図1の装置構成に代えて、図9のような装置構成とすることも考えられる。図9において、図1と同一符号の部材は図1の装置と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0149】
すなわち、図9の装置構成が図1のものと相違するのは、被測定物14の反射光を球面波に変換する可変焦点レンズ26と、参照光を球面波に変換する可変焦点レンズ27と、レンズ12をほぼ光軸方向に移動させるための拡大倍率可変装置であるステージ28とを備えている点である。
【0150】
そして、可変焦点レンズ26とレンズ12との間にアフォーカル系の関係が成り立つように、可変焦点レンズ26の焦点距離の変化に応じて、ステージ28でレンズ12を移動させることで、可変焦点レンズ26から被測定物14に照射される光がほぼ平行化されるようになっている。
【0151】
可変焦点レンズ26又は27のどちらかの焦点距離を変え、球面波の曲率を変化させることにより、拡大倍率を変化させることができるが、被測定物14の反射光と参照光のCCD10の撮像位置での曲率に差が生じると、それに応じて、干渉縞から計算した位相データにデフォーカス収差が含まれてしまう。そのため、被測定物14の反射光と参照光との間にCCD10の撮像位置での曲率に差が生じないように、可変焦点レンズ26、27の焦点距離の変化を連動させるようにする。
【0152】
これにより、干渉縞データから計算した位相データにデフォーカス収差が含まれることなく、光学系の倍率を変化させることが可能になる。また、可変焦点レンズ26又は27を固定焦点レンズにして、それをほぼ光軸方向に移動可能なステージに搭載して移動させることによって、被測定物14の反射光と参照光の曲率の差が生じないように調整してもよい。さらに、対物レンズ13の焦点距離を変えたことにより、(3)式の関係から距離sが変化するが、距離s’の変化に応じてCCD10の位置を変化させるためのステージを設けてもよい。
【0153】
ところで、以上説明した例では、合焦法の原理により求めた表面形状データと、干渉計測の原理により求めた表面形状データTijとを合成又は比較することによって表面形状データZijを求めて、光源波長λの1/2を超えるような段差を含む被測定物14の表面形状をサブフリンジオーダーで測定できるようにしている。
【0154】
しかし、合焦法の原理により表面形状データを求める手段としては、前記の例に限定されるものではない。すなわち、前記の例では合焦法の原理により表面形状データSijを求めるために振幅データを用いたが、これに代えて位相データを2次元画像データとして捉え、これを用いて合焦法を実施してもよい。
【0155】
合焦法では、物体像のボケ具合(合焦測度)をコントラストの低下として検知する。しかし、被測定面が鏡面のような平滑面であると、被測定物14の表面の明確なテクスチャ(模様)を観察できない場合がある。そして、テクスチャが観察できないと、像のボケによるコントラストの低下が検出できなくなるため、合焦法が実施できず、表面形状測定が不可能になる。
【0156】
このような場合、振幅データに比べて比較的物体像をコントラストよく観察できる位相データ(位相像)を2次元強度データとして捉えて用いることができる。すなわち、平滑な面であっても、その表面を光学的に拡大していけば、表面粗さが光学系の空間解像力を下回らない限り表面粗さのテクスチャが観察されるようになる。そのため、その像をコントラストの高い位相像として観察することによって、合焦法による形状測定が可能となる。
【0157】
そのために、コンピュータ16で行なう処理としては、図7のフローチャートにおいて、振幅データの微小領域Lで合焦法を行なうのに(ステップS5)代えて、位相データの微小領域Lにおいて合焦法を行なえばよい。
【0158】
また、合焦法により表面形状測定を実施する場合には、焦点の合う画像領域を被測定撮像位置で探索していくこととなる。そのため、焦点の合った画像領域をつなぎ合わせることで、全視野で焦点の合った全焦点画像を生成することができる。顕微鏡などのように拡大倍率が大きい光学系では焦点深度が浅くなり、そのため、被測定物14の位置や姿勢の調整がしづらくなる。このような場合に、全焦点画像を生成することにより、調整作業が容易になる。
【0159】
全焦点画像の生成の方法としては、フレネル回折計算を繰り返して複数のデフォーカス画像を取得した後、画像における各微小領域Lで合焦距離Dを求める。そして、各微小領域Lにおいて、求めた合焦距離Dと最も近い距離で得られたデフォーカス画像の画素濃度を、表示するための画像における同じ位置の微小領域Lに入れる。その作業を画像の全域にわたって繰り返すことにより、画像上のすべての微小領域Lで焦点のあった全焦点画像を、高速に取得することができる。
【0160】
また、全焦点画像を生成する別の処理方法としては、各微小領域Lにおいて求めた合焦点距離Dを回折距離として入力し、取得した干渉縞データを用いてフレネル回折計算を実施するようにしてもよい。そして、フレネル回折計算の結果得られた画像における微小領域Lの画素濃度を、表示するための画像における同じ位置の微小領域Lに入れる。その作業を画像の全域にわたって繰り返すことによって、画像上のすべての微小領域Lで、より正確に焦点のあった全焦点画像を取得することができる。
【0161】
以上説明した、この実施の形態の表面形状測定装置によれば、次のような作用効果を奏することがわかる。
【0162】
すなわち、図1に示す表面形状測定装置によれば、撮像した干渉縞データにより、被測定物14の反射光のほぼ光軸方向における複数位置での複素振幅を求めて、そのうちの振幅データを用いて、合焦状態の検知により表面形状を求めるdepth from focus理論に基づいた演算処理を施すことによって、被測定物14の表面形状データSijを測定する。
【0163】
その場合、測定分解能および光軸方向の測定範囲は光学系の拡大倍率により任意に設定することができるため、その測定分解能を光源波長λの1/2より小さく設定することにより、レーザ干渉により測定できない光源波長λの1/2を超える段差を測定することができる。
【0164】
一方、干渉縞データから求めた複素振幅のうち、位相データを用いれば、通常のレーザ干渉と同様にしてサブフリンジオーダーの微小形状を測定することができる。したがって、被測定物14の表面において光源波長λの1/2を超える段差については振幅データを用いた測定で受け持ち(表面形状データSij)、それ以外の領域の形状測定については位相データを用いた測定で受け持ち(表面形状データTij)、両測定結果を合成又は比較することにより(表面形状データZij)、光源波長λの1/2を超える段差をもつ被測定面であっても、サブフリンジオーダーで測定可能となる。
【0165】
また、従来の走査型白色干渉計に比べて、光源波長λの1/2を超える段差を含む面を測定するために、干渉光学系や被測定物14を機械的な駆動で移動させる必要がないため、測定誤差要因が減るうえ、移動範囲の制限によって光軸方向の測定範囲が制限されない。
振幅データを用いた測定については、レンズの焦点距離を変化させる振幅データを用いた従来法に対して、干渉縞データを用いて、光学系の光軸方向における複数位置での被測定物14の反射光の複素振幅を計算し、そのうちの振幅データを用いてdepth from focus法を実施するため、数値演算でdepth from focus法を実施していることになり、depth from focus法を実施するために、やはり従来のように機械的な駆動を伴わないため、その誤差の影響を受けず、機械的駆動部分の可動範囲で決まる測定範囲の制限も生じない。
【0166】
また、測定のために機械的な駆動を要さないため、高速測定が可能であり、動きを伴う物体の動的形状が測定可能である。
【0167】
さらに、観測する干渉縞にキャリヤ周波数を与えて単一の干渉縞データから被測定物14の反射光の複素振幅を計算するようにすると、そのデータが得られるまでに要する時間はCCD10による撮像時間のみで決まることになり、前記した複数の画像を撮像する必要がある走査型白色干渉計やレンズ焦点距離を変化させる方法に比べて、高速測定が可能になる。
【0168】
このようにして、高速測定が可能になっても、被測定物14の動きの速度がCCD10による撮像時間より速くなると、被測定物14からの反射光が安定しないため、正確に反射光の複素振幅を求めることができなくなり、正確な測定ができなくなる。そこで、前記のように、被測定物14にパルス光を照射し、そのパルスの発光時間を被測定物14の動きに対応して十分短くすることにより、被測定物14が光を反射する瞬間において、被測定物14をみかけ上静止した状態にして、被測定物14からの反射光を安定させることができるため、反射光の複素振幅を正確に求めることができ、正確な測定が可能になる。
【0169】
変形、変位、あるいは振動中の物体の形状測定に関し、単一画像から物体反射光の複素振幅を求める方法として、パルス光源を用いたデジタルホログラフィによる物体の動的測定法(例えば、G.Pedrini,H.J.Tiziani,「Quantitative evaluation of two-dimensional dynamic deformations using digital holography」,Optics&Laser Technology,Vol.29,No.5,pp249-256,1997を参照)があるが、かかる方法においては、粗面物体を測定対象としており、光源波長レベルでの物体形状の測定や、また光源波長λの1/2を超える段差を含む面を光源波長レベルで測定する方法については示されていない。
【0170】
かかる方法に比べ、この表面形状測定装置による測定は、被測定物14が微小であっても、鏡面又はそれに近い面であっても測定可能で、被測定物14の表面に光源波長λの1/2を超える段差が含まれていても測定可能である。
【0171】
また、この表面形状測定装置によれば、光学系倍率を設定することにより、振幅データを用いた表面形状測定と位相データを用いた表面形状測定のうち、振幅データを形状測定についてのみ、その測定分解能を設定することができる。
【0172】
一方、振幅データを用いた表面形状測定により光源波長λの1/2の段差を測定するには、その測定分解能は光源波長λの1/2より小さいほうが望ましく、通常の可視光を光源に用いると波長はnmオーダーになるため、干渉光学系の拡大倍率を上げたほうがよい。
【0173】
その場合、被測定物14からの反射光又は参照光のどちらか一方を球面波にすることによって干渉光学系の拡大倍率を設定し、前記振幅データを用いた形状測定の測定分解能を光源波長の1/2より小さくすることができるが、被測定物14からの反射光か参照光かのどちらか一方を球面波にすると、被測定物14の反射光の波面と参照光の波面との曲率の差に応じたデフォーカス収差が位相データに含まれてくる。デフォーカス収差が含まれると、位相データから正確に被測定物14の表面形状を求めることができなくなるため、デフォーカス収差を除去する必要がある。
【0174】
そのため、この表面形状測定装置では、被測定物14からの反射光か参照光のどちらか一方を球面波にしたとき、他方の光についても球面波にし、両者の曲率をほぼ一致させることにより、上記のデフォーカス収差を除去することができる。これにより、干渉光学系の拡大倍率をあげた場合でも、測定を正確に実施することができる。
【0175】
この表面形状測定装置では、光学系倍率を設定することにより、振幅データを用いた表面形状測定と位相データを用いた表面形状測定のうち、振幅データを用いた表面形状測定についてのみ、その測定分解能を設定する。
【0176】
しかし、その測定分解能を過剰に小さくすると光学系倍率が大きくなるため、横方向の測定範囲(視野)は狭くなり、被測定物14の表面における広い範囲(視野)を一度に測定することができなくなる。
【0177】
そこで、この表面形状測定装置では、光源波長の1/2より小さい測定分解能をもつという条件のもとで、被測定物14の大きさに応じて光学系倍率を変化させるようにし、被測定物14の表面のより広い範囲(視野)を一度に測定できるようにしている。
【0178】
合焦法の原理を用いて、合焦点はずれを検出することにより被測定物14の表面形状を測定する場合、被測定物14の表面が平滑で光学的にテクスチャを観測できないと、合焦点はずれの検知が困難になることがある。
【0179】
合焦点はずれは被測定物14の表面のパターンのコントラストの低下により検出されるものである。2次元的な振幅データではコントラストが低下して合焦点はずれが検出できない場合でも、2次元的な位相データではコントラストが得られる場合がある。
【0180】
そのような場合は、前記のように位相データを2次元強度データとして用いて、合焦法の原理により被測定物14の表面形状を測定する。これにより被測定物14表面が平滑で、振幅データでは光学的にテクスチャを観測できない場合でも、被測定面の形状測定が可能となり、測定の汎用性を向上させることができる。
【0181】
物体形状を測定する場合、測定者が被測定物14を観察しながら測定できたほうが、被測定物14の設置、姿勢の調整などの点において便利である。被測定物14が微小になると肉眼で観察することは難しくなるため、光学的に拡大して観察できたほうがよい。しかしながら、拡大光学系は焦点深度が浅く、光軸方向で焦点のあう範囲が狭いため、観察しづらいという欠点がある。
【0182】
これに対し、この表面形状測定装置では、振幅データを用いて合焦法の原理により被測定物14の表面形状を測定するが、その場合、2次元画像内で合焦点の位置を求める処理を実施するため、測定のために取得した合焦点の情報を用いて、2次元的な全領域で焦点のあった全焦点画像を、生成、表示することができ、被測定物14の位置、姿勢を観察しやすくすることにより、測定の操作性を向上させることができる。
【0183】
この場合、高速に画像を生成、表示することが重要な課題となる。この表面形状測定装置では、全焦点画像における微小領域の焦点画像を、合焦状態から求めた合焦距離に対して最も近い距離にある振幅データに置き換えて生成することによって、高速に全焦点画像を生成することができるので、より自然な被測定物14の観測が可能となり、測定の操作性を向上させることができる。
【0184】
また、全焦点画像を生成する場合、全焦点画像における微小領域の焦点画像を、合焦状態から求めた合焦距離を用いてフレネル回折計算することにより、より正確な全焦点画像の生成が可能となり、測定における被測定物14の位置、姿勢の調整が、より正確に実施可能となるので、測定の高速化、高精度化を図ることができる。
【0185】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、被測定物の光源波長の1/2を超える段差については第1の表面形状データで受け持ち、それ以外の領域の形状測定については第2の表面形状データで受け持って、この両者を合成又は比較することにより、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0190】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表面形状測定装置において、測定分解能を光源波長の1/2より小さく設定することにより、光源波長の1/2を超える段差も測定することができる。
【0191】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表面形状測定装置において、反射光の光軸方向の複数位置は、それぞれの位置の間隔が光源の波長の1/2より小さくなるように設定しているので、光源波長の1/2を超える段差も測定することができる。
【0192】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、第1と第2の表面形状データを的確に合成して、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0193】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、観測する干渉縞にキャリヤ周波数を与えて、単一の干渉縞データから被測定物の反射光の振幅データ、位相データを計算することにより、測定の高速化を図ることができる。
【0194】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、パルスの発光時間を被測定物の動きに対応して十分短くすることで、被測定物が光を反射する瞬間に被測定物がみかけ上静止した状態となり、被測定物からの反射光を安定させて、正確に反射光の振幅データ、位相データを求めることができるので、被測定物の動きが高速な場合においても、正確に物体の動的形状を測定することができる。
【0195】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、デフォーカス収差を除去して、干渉光学系の拡大倍率を高めた測定を正確に実施することができる。
【0196】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかの一に記載の表面形状測定装置において、光源波長の1/2より小さい測定分解能のもとで、被測定物の大きさに応じて干渉光学系の拡大倍率を変化させるようにすれば、被測定物表面のより広い範囲を一度に測定することができる。
【0197】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の表面形状測定装置において、被測定物表面のより広い範囲を一度に測定することを容易に行なうことができる。
【0198】
請求項10に記載の発明は、被測定物の光源波長の1/2を超える段差については第1の表面形状データで受け持ち、それ以外の領域の形状測定については第2の表面形状データで受け持って、この両者を合成又は比較することにより、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0203】
請求項11に記載の発明は、被測定物の光源波長の1/2を超える段差については第1の表面形状データで受け持ち、それ以外の領域の形状測定については第2の表面形状データで受け持って、この両者を合成又は比較することにより、被測定物や光学系を測定中に移動させることなく、光源波長の1/2を超えるような段差を含む被測定物の表面もサブフリンジオーダーで高精度かつ容易に測定することができる。
【0208】
請求項12記載の発明は、請求項11に記載の発明と同様の作用、効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態である表面形状測定装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記表面形状測定装置における光学系の位置関係を示す説明図である。
【図3】同説明図である。
【図4】前記表面形状測定装置が行なう処理で再生距離と合焦測度との関係を示すグラフである。
【図5】デフォーカス収差について説明する説明図である。
【図6】前記表面形状測定装置を構成するコンピュータの電気的な接続を示すブロック図である。
【図7】コンピュータが実行する処理のフローチャートである。
【図8】前記表面形状測定装置の他の例について概略構成を示すブロック図である。
【図9】同ブロック図である。
【符号の説明】
1 光源
5〜9,11〜13 干渉光学系
10 撮像素子
14 被測定物
24,25,28 拡大倍率可変装置
37 記憶媒体
Claims (12)
- 被測定物に照射する光を発する光源と、
その光の被測定物における反射光と所定の参照光との間で干渉縞を発生させる干渉光学系と、
この干渉縞を撮像して当該干渉縞の画像データである干渉縞データを出力する撮像素子と、
前記干渉縞データに基づいて前記反射光の光軸方向の複数位置における前記被測定物の反射光の位相を示す位相データ及び振幅を示す振幅データを求める光学データ検出手段と、
前記振幅データの微分値の和である合焦測度を算出し、前記合焦測度が最大となる合焦距離に基づき、前記被測定物の第1の表面形状データを求める第1の表面形状データ作成手段と、
前記位相データを長さ単位に変換することで、前記被測定物の第2の表面形状データを求める第2の表面形状データ作成手段と、
前記第1の表面形状データと前記第2の表面形状データとを合成又は比較して、前記被測定物の表面形状のデータである第3の表面形状データを求める合成又は比較手段と、を備えている表面形状測定装置。 - 前記干渉光学系は、その拡大倍率の2乗に反比例する感度で得られる前記振幅データによる前記被測定物の表面形状における前記反射光の光軸方向の測定分解能を、前記光源の波長の1/2より小さくなるように所定の拡大倍率に設定されている請求項1に記載の表面形状測定装置。
- 前記データ検出手段は、前記反射光の光軸方向の複数位置を、それぞれの位置の間隔が前記光源の波長の1/2より小さいものとしている請求項1又は2に記載の表面形状測定装置。
- 前記合成又は比較手段は、前記合成として、
m×(λ/2)+δ
(m:次数,λ:光源波長,δ:前記第2の表面形状データ)における次数mを決定する処理を行うものである請求項1〜3のいずれかの一に記載の表面形状測定装置。 - 前記光学データ検出手段は、前記位相データ及び振幅データをキャリヤ周波数を与えた単一の前記干渉縞の干渉縞データから求める請求項1〜4のいずれかの一に記載の表面形状測定装置。
- 前記光源は、前記被測定物にパルス光を照射するものである請求項1〜5のいずれかの一に記載の表面形状測定装置。
- 前記変換光学系は、前記反射光及び前記参照光をそれぞれ球面波に変換し、前記撮像素子による干渉縞の撮像位置での前記両球面波の曲率をほぼ一致させて前記干渉光学系の倍率を設定している請求項1〜6のいずれかの一に記載の表面形状測定装置。
- 前記干渉光学系の拡大倍率を可変する拡大倍率可変装置を備え、前記第1の表面形状データ作成手段及び前記第2の表面形状データ作成手段のうち前者による前記被測定物の測定分解能又は前記反射光の光軸方向の測定範囲のみを設定できるようにしている請求項1〜7のいずれかの一に記載の表面形状測定装置。
- 前記拡大倍率可変装置は、前記撮像素子による前記干渉縞の撮像位置における前記反射光の曲率と前記参照光の曲率とがほぼ一致するよう連動させて曲率を変化させることにより、前記干渉光学系の倍率を可変としている請求項8に記載の表面形状測定装置。
- 被測定物に光を照射したときの反射光と所定の参照光との間で発生させた干渉縞を撮像して当該干渉縞の画像データである干渉縞データを取得する撮像工程と、
前記干渉縞データに基づいて前記反射光の光軸方向の複数位置における前記被測定物の反射光の位相を示す位相データ及び振幅を示す振幅データを求める光学データ検出工程と、
前記振幅データの微分値の和である合焦測度を算出し、前記合焦測度が最大となる合焦距離に基づき、前記被測定物の第1の表面形状データを求める第1の表面形状データ作成工程と、
前記位相データを長さ単位に変換することで、前記被測定物の第2の表面形状データを求める第2の表面形状データ作成工程と、
前記第1の表面形状データと前記第2の表面形状データとを合成又は比較して、前記被測定物の表面形状のデータである第3の表面形状データを求める合成又は比較工程と、を含んでなる表面形状測定方法。 - 被測定物に光を照射したときの反射光と所定の参照光との間で発生させた干渉縞を撮像した画像データである干渉縞データに基づいて前記反射光の光軸方向の複数位置における前記被測定物の反射光の位相を示す位相データ及び振幅を示す振幅データを求める光学データ検出処理と、
前記振幅データの微分値の和である合焦測度を算出し、前記合焦測度が最大となる合焦距離に基づき、前記被測定物の第1の表面形状データを求める第1の表面形状データ作成処理と、
前記位相データを長さ単位に変換することで、前記被測定物の第2の表面形状データを求める第2の表面形状データ作成処理と、
前記第1の表面形状データと前記第2の表面形状データとを合成又は比較して、前記被測定物の表面形状のデータである第3の表面形状データを求める合成又は比較処理と、をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能なプログラム。 - 請求項11に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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