JP4782125B2 - ガス戻り管路を備える回転送出式リードスルー - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前段の特徴に従う、特に車両のガス燃料タンクを充填するための、ガス戻り管路を備える回転送出式リードスルー（ｒｏｔａｒｙ ｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ ｌｅａｄｔｈｒｏｕｇｈ）に関する。

天然ガス燃料交換設備等の圧力源から車両への、安全で迅速な接続による流体の送出は、このような回転送出式リードスルーによって達成される。この点において特に重要な側面は、操作が単純で簡単であることであり、燃料交換の圧力が２００バールと高い場合でも、特に急速作動接続連結器（ｒａｐｉｄ−ａｃｔｉｏｎ ｃｏｎｎｅｃｔｉｏｎ ｃｏｕｐｌｉｎｇ）に関して、より簡単な取り扱いが可能となる。

このような連結器の接続には、断面流量が大きい場合（例えば、燃料交換バスの場合）、接続ホースがねじれる結果として、大きな力が必要となるかもしれない。さらに、それゆえ連結器の挿入中は操作レバーが好ましくない位置にもたらされ得るので、片手で操作することはほとんど不可能である。

このような問題を改善するために、本願出願人の国際公開第９８／０５８９８号パンフレットには、急速作動接続連結器と併用する回転送出式リードスルーが記載されており、その急速作動接続連結器は、流入口および流出口を備えるハウジングと、接続が完全に確立されるまで急速作動接続連結器の確実な封止を保証する数個のバルブとを備える。

接続ホースのねじれを補償するために、急速作動接続連結器に一体化され、かつ第２の管路を介したガス戻り路を含む回転送出式リードスルーが提案された。 その中に提案された管路は、ユニオンナット等のそれぞれの接続部が回転送出式リードスルーとホース側に設けられる必要があるので、構造上の観点からは比較的複雑である。

それゆえ、本発明は、特に急速作動接続連結器で使用するための、単純な構成によりとりわけ小型設計である上述のタイプのガス戻り管路を備える回転送出式リードスルーを提供するという目的に基づく。

この目的は、請求項１の特徴に従うガス戻り管路を備える回転送出式リードスルーによって達成できる。本発明の好ましいさらなる発展形態は、従属請求項の主題である。

提案された、ガス戻り管路を備える回転送出式リードスルーは、特に、ガスの燃料交換用に急速作動接続連結器と使用するのが適切であり、戻り管路が供給管路と同軸上に配置されており、それゆえ１本のホースだけが視認できるため、特に単純で小型な構成が得られる。

特に車両のガスタンクを充填するための本発明の好ましい実施形態のために、急速作動接続連結器の接続時または取り外し時には、接続ホースとガス戻り管路の相互のねじれが確実に防止される。

さらに、供給管路のねじ継手が、有利にも、戻り管路内にあり、それゆえ確実に封入されるので、高圧ねじ継手または供給管路においていかなる漏れが起きている場合でも、拡散によるいかなるガスの漏れも、戻り管路内で確実に除去することができる。これは、それゆえガス量が全く失われないので、環境保護の理由のために特に重要である。

さらに、供給管路とガス戻り管路がねじれ方向において互いに解放されるために、取り扱いも容易となるので、過度に力をかける必要がない。提案された回転送出式リードスルーは、種々の連結器および接続に適していることに留意するべきである。回転送出式リードスルーを、別個の構成要素の形態で、改良のため、特に長い供給管路のための部品として配置することもできる。

好ましくは、回転スリーブが急速作動接続連結器に一体化されている結果、いかなる圧力レベルにおいても、供給管路に対する急速作動接続連結器の回転可動性が完全に得られるので、接続ホースおよび同軸ガス戻り管路のねじれが回避される。２つの同軸スリーブの互いに対する相対的なねじれ性が保証されるので、大きく力をかけることなく急速作動接続連結器を接続することができる。

本発明の実施形態が、以下説明され、添付の図面を参照して詳細を記載する。

図１は、ここでは左側に示されている急速作動接続連結器１と組み合わせて使用するための回転送出式リードスルー１０の好ましい実施形態を示す。連結器１は、接続ニップル（図示せず）に連結され得る。

急速作動接続連結器１は、中央流体通路を備える管状ハウジング１１（二重矢印参照）を備え、ここで流体の供給は、給管路１２を介して右から起こり、給管路１２は、送られる流体を接続ニップルの左側へさらに導くために使用される。 供給管路１２は、供給管路１２のホース端部に押し込まれるおよび／またはねじ込まれる接続アダプタ１４を備える。そこに隣接して高圧ねじ継手２５があり、その継手は回転スリーブ２４に至り、それゆえ回転送出式リードスルー１０内で封止されている。

回転送出式リードスルー１０に挿入される管状供給管路１２、接続アダプタ１４、ねじ継手２５および回転スリーブ２４を、それゆえそれぞれ送られる流体、特に所望の供給圧力値、リードスルー断面等に適合しているように配置する。

管形状に配置されている数個のグリップ（図示せず）がハウジング１１に設けられ、接続ニップルへ挿入するために使用されて、接続ニップルに急速作動接続連結器１を掛止する。この配置は、例えば前述の国際公開第９８／０５８９８号パンフレットに示されているので、さらなる説明を省略する。

ハウジング１１内には、軸方向の通気孔１３の形状の通気路Ｅがハウジング１１内に配置され、その通気路は通気弁に至り、急速作動接続連結器１の中央流体通路（二重矢印参照）と平行して延在することを述べることだけが必要である。 回転スリーブ２４には、さらに環状カラー２６が設けられ、そのカラーは、スライドディスク２９および／または転がり軸受（図２参照）によって、ハウジング１１に対してねじられ得る。

環状カラー２６の他面側にはカウンタースリーブ２７が置かれ、それは、ハウジング１１に対してユニオンナット２８で固定される。前記ユニオンナット２８の周りにはリング３０が設けられ、その内周には、軸方向に延在する数個のスリット３１が含まれている。

通気弁が、解放のために開かれる場合、一点鎖線に示されるように、減圧のためにガスが、通気路Ｅに沿って通気孔１３、中間または補償キャビティ１８、前記スリット３１および環状キャビティ３８を介して、右側の再循環Ｒへ流れる。 環状キャビティ３８は、ガスケット１６および１７によって通気路Ｅ全体のように、外側に対して封止されているので、ガスは、再循環Ｒ（例えば、燃料補給所）への、供給管路１２と同軸の戻り管路４２との間の環状ギャップにのみ流れることができる。

環状キャビティ３８を封止し、かつ接続アダプタ３９を含むユニオンナット３９に、戻り管路４２は収容されており、接続アダプタは、好ましくは、戻り管路の引張りおよび引裂き強度を確実に高くするために、プレス嵌めとして配置されている。その結果、再循環側Ｒに向かって比較的高いガス圧を実現することができる。

これは特に、高圧ねじ継手２５または供給管路１２に漏れがあるはずの場合に有利である。この場合、任意に漏れているガス全てを、戻り管路４２内で除去することができ、ガスは外部に漏れることができない。

流体が供給される場合、回転スリーブ２４の面側またはここでは左に面しているスライドディスク２９に圧力がかけられるので、圧力値が高い場合には、相当な軸方向の力が回転スリーブ２４に対して得られるであろう。

補償目的で、ここでは回転リードスルー１０内に、補償キャビティ１８からのリードスルー（図示せず）が、好ましくは傾斜または放射状ボアの形態で設けられるので、回転スリーブ２４は実質的に軸方向の力を免れたままであり、それゆえ簡単にねじることができる。

上述のように、急速作動接続連結器１の解放中、通気弁は開かれている。その結果、まだ圧力をかけているいかなる媒体も、ハウジング１１または回転リードスルー１０の中央流体通路に平行して位置合わせされた通気孔１３、およびスロット３１（または類似のボア）および環状キャビティを介して、戻り管路４２まで流れる。環状キャビティ３８は、例えば接続アダプタ４０とユニオンナット３９との間の隅部領域で、ガスケット１６によって封止される。

供給管路１２に接続された回転スリーブ２４を、戻り管路４２のように互いに対してねじることができ、回転リードスルー１０内でねじり可能な態様で固定ハウジング１１に対して接続できるので、それに対して平行して延在している戻り管路４２および流体管路１２は、互いにねじることができない。

ここでは、急速作動接続連結器１と一体化されている回転送出部１０を別個の構成要素、特に現行の連結器の改良のための部品として配置することもできることに留意するべきである。この場合、互いに同軸上に延在する２つの管路１２および４２用の回転リードスルー１０は、そこで回転スリーブ２４の反対側に位置するハウジング１１が別個の管路接続部を備えている状態で、ほぼ補償キャビティ１８に沿って終わる。

既に上述したように、比較的高い圧力値が戻り管路４２で実現できるので、図２による改良構成も可能である。すなわち、互いに対して同軸上に延在する２つの管路１２および４２を、その流れ方向において逆の態様で使用することができる。

この場合、通気媒体の戻り流は、中央管路４２を介して再循環側Ｒに向かって起こる一方、この場合右側の充填側からの供給は、傾斜ボアＺを介して、ここでは管路４２の周りを環状態様で配置されている供給管路１２で起こる。

そこから圧力媒体は再び、傾斜ボアＺを介して、回転スリーブ２４の領域の中央流体通路まで案内されて、図１の二重矢印に従って、接続連結器１内に開口する。同じ機能を有する構成要素は、図１の参照符号と同じ符号で示されている。

図１と同様に図２においても、通気が、回転スリーブ２４の周りの通気孔１３および環状キャビティ３８を介して起こる。この回転リードスルー１９の領域において、すなわちリング３０内に、通気媒体を中央戻り管路４２に案内する傾斜ボアＥが設けられる。ここでは高圧ホースの右半分と左半分との間に示される分離点において、媒体の流れ方向が矢印で示されている。

このような高圧ホースは、数メートルの長さを有し得る。右側（燃料補給所側）において、アダプタＡが取り付けられており、アダプタＡは、アダプタＡの（第２の）傾斜ボアＥを介して再循環側Ｒまで再び通じている戻り管路４２を備えている。

図１の実施形態の同軸の管路１２および４２のホース右端部に、類似のアダプタＡを取り付けることもできることに留意するべきである。それゆえ両実施形態において、同軸の中央管路の保護のために外装ホースを使用する。

アダプタＡの再循環接続Ｒのガスを制御された態様で供給だけでなく除去もするために、中央管路の周囲の環状キャビティを使用することができる。

半断面図の一体化された回転送出式リードスルーおよびガス戻り管路を備える、部分的に示されている急速作動接続連結器の側面図を示す。 供給管路の改良実施形態を示す。

符号の説明

１…急速作動接続連結器、
１２…供給管路、
４２…戻り管路。

Claims (8)

1. 車両のガス燃料タンクを充填するための、ガス戻り管路を備える回転送出式リードスルーにおいて、
   供給管路（１２）および戻り管路（４２）が互いに対して同軸上に配置され、前記供給管路（１２）は第１の接続アダプタ（１４）を含み、前記戻り管路（４２）は第２の接続アダプタ（４０）を含み、前記第１の接続アダプタ（１４）と前記第２の接続アダプタ（４０）は互いに対して同軸上に配置されており、
   急速作動接続連結器（１）が前記該供給管路（１２）と前記戻り管路（４２）に接続され、当該急速作動接続連結器（１）は、ハウジング（１１）と、環状カラー（２６）を有する回転スリーブ（２４）と、外側で封止された環状キャビティ（３８）を取り囲む第１のユニオンナット（３９）と、カウンタースリーブ（２７）を前記環状カラー（２６）に固定する第２のユニオンナット（２８）と、前記第２のユニオンナット（２８）の周囲に備えられるリング（３０）と、前記リング（３０）と前記第２のユニオンナット（２８）の間で軸方向に延在する複数のスリット（３１）と、を含み、
   前記回転スリーブ（２４）は前記ハウジング（１１）に回転可能に接続され且つ前記環状キャビティ（３８）に開口し、前記第１の接続アダプタ（１４）と前記第２の接続アダプタ（４０）は前記第１のユニオンナット（３９）内に配置され、前記リング（３０）は前記第２のユニオンナット（２８）に回転可能に保持されることを特徴とする回転送出式リードスルー。
2. 前記環状カラー（２６）は、前記ハウジング（１１）に対して回転可能であることを特徴とする、請求項１に記載の回転送出式リードスルー。
3. 前記スリット（３１）は、前記リング（３０）の内周に備えられることを特徴とする、請求項１に記載の回転送出式リードスルー。
4. 前記スリット（３１）は、前記ハウジング（１１）の通気孔（１３）よりも前記供給管路（１２）側にあることを特徴とする、請求項１に記載の回転送出式リードスルー。
5. 前記環状キャビティ（３８）は、ガスケット（１６、１７等）によって外側に対して封止されていることを特徴とする、請求項１に記載の回転送出式リードスルー。
6. 前記回転スリーブ（２４）は、前記急速作動接続連結器（１）の入口領域に配置されていることを特徴とする、請求項１に記載の回転送出式リードスルー。
7. 前記戻り管路（４２）は、前記供給管路（１２）の中心に配置されていることを特徴とする、請求項１に記載の回転送出式リードスルー。
8. 少なくとも１つの傾斜ボア（Ｅ）が、前記戻り管路（４２）から外部へ放射状に通じていることを特徴とする、請求項７に記載の回転送出式リードスルー。

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