(定義)
本明細書に組み込まれて本明細書の一部を成す添付図面は、本発明の幾つかの態様を示しており、その説明及び特許請求の範囲と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。図面は以下の通りである。
本明細書で使用する時、「布地物品」は、布地を含む物品を意味する。そのような物品としては、これらに限定するものではないが、衣類、靴、カーテン、タオル、亜麻布、室内装飾用の覆い、及び掃除用具が挙げられる。
本明細書で使用する時、「乾燥サイクルの間」は、乾燥機が運転している期間を意味する。
本明細書で使用する時、「処理物質」は、次の利益:柔軟化、パリっとした感じ、撥水性及び/若しくは染みをはじく性質、リフレッシュ、静電気防止、縮み防止、抗菌、パーマネントプレス、しわ防止、匂い防止、耐磨耗性、フェルト化防止、毛羽立ち防止、外観の向上、並びにこれらの混合のうちの1以上を布地物品に供給することができる物質又は物質の組み合わせを意味する。
本明細書で使用する時、「布地処理組成物」は、1以上の処理物質、若しくは1以上の香料物質、又はこれらの組み合わせを含む組成物を意味する。処理組成物の好適な形態としては、これらに限定するものではないが、液体又は気体のような流動性の物質、及び粒子又は粉末のような固体化合物が挙げられる。
本明細書で使用する時、用語「処理組成物」、「布地処理組成物」及び「有益組成物」は、同義である。
本明細書で使用する時、「香料」は、香料物質の混合物を意味する。
本明細書で使用する時、冠詞「a」及び「an」は、特許請求の範囲で使用される時には、請求又は記載される1以上の物質を意味するものと理解される。
本明細書に記載の界面活性剤の目的では、用語「アルキル」又は「アルケニル」には、エーテル結合若しくはポリエーテル結合のような1以上の中間結合、又はラジカルが疎水性の性質を維持しているヒドロキシルラジカル若しくはハロゲンラジカルのような非官能性置換基を含有し得る、ラジカルの混合物が含まれることを理解すべきである。
特に記載しない限り、構成成分又は組成物の濃度は、すべて当該構成成分又は組成物の活性レベルに関するものであり、市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は、除外される。
特に指示のない限り、パーセンテージ及び割合は、すべて組成物の総重量に基づいて計算される。
本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、それらが本明細書に明確に記載されているかのように含むことを理解すべきである。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、それらが本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる数値範囲は、そのような広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、それらがすべて本明細書に明確に記載されているかのように含む。
引用されるすべての文献は、関連部分において参考として本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを承認するものと解釈されるべきではない。
(供給方法)
本出願人らの供給方法は、乾燥装置の乾燥サイクルの間、前記乾燥装置の運転温度を監視する工程と、前記乾燥装置の前記乾燥サイクルの間に、布地処理組成物を布地物品に適用する工程とを含んでおり、前記適用は、前記乾燥装置が第1の制御運転温度に達した後で起こる。例えば、前記第1の制御運転温度は、ユーザによって入力された所定の温度であってよく、又はシステム制御装置内の計算デバイスによって設定される。その場合、所定の温度(第1の制御運転温度として)を、60℃以上に設定することができ、又はさらに70℃以上に設定することもできる。
別法として、第1の制御運転温度は、最高運転温度であってもよく、その際、システム制御装置は、当該制御装置が最高運転温度に達したと判定するまで、実際の運転温度を繰り返し又は継続的にサンプリング又は測定し;通常、この判定は、乾燥装置の運転の間に実際の温度が低下し始めたことを観察することによってなされることになる。前記最高運転温度(℃又は°Fの物理温度として)は、システム制御装置によって指定する又は事前に定める必要はないが、乾燥装置がその通常の運転で生成可能な、実質的にいかなる好適な温度にもすることができる。したがって、最高運転温度は、通常、それが60℃以上、又は場合によっては70℃以上になるような範囲内にあってよい。
本出願人らの発明の他の態様では、前記発明は、乾燥装置の乾燥サイクルの間、前記乾燥装置の運転温度を監視する工程と;前記乾燥装置が第1の最高運転温度(例えば、制御運転温度として)に達し、次いでそれよりも低い第2の運転温度に戻った後で、布地処理組成物を布地物品に適用する工程とを含む。前記第1の最高運転温度は約60℃以上であってもよく、前記第2の運転温度は約60℃未満であってもよい。あるいは、前記第1の最高運転温度は約70℃以上であってもよく、前記第2の運転温度は約70℃未満であってもよい。
本出願人らの発明の他の態様では、前記発明は、乾燥装置の乾燥サイクルの間、前記乾燥装置の運転温度を監視する工程と;前記乾燥装置が第1の最高運転温度(例えば、制御運転温度として)に達し、次いで第2の運転温度に戻った後で、ただし第3の運転温度に達する前に、布地処理組成物を布地物品に適用する工程とを含む。前記第1の最高運転温度は約70℃以上であってもよく、前記第2の運転温度は約70℃未満であってもよく、前記第3の運転温度は約20℃より高くてもよい。あるいは、前記第1の最高運転温度が60℃以上であってもよく、前記第2の運転温度が約60℃未満であってもよく、前記第3の運転温度が約25℃より高くてもよい。あるいは、前記第1の最高運転温度が60℃以上であってもよく、前記第2の運転温度が約50℃未満であってもよく、前記第3の運転温度が約30℃より高くてもよい。
本出願人らの発明のさらに他の態様では、前記発明は、乾燥装置の乾燥サイクルの間、前記乾燥装置の運転温度を監視する工程と;前記乾燥装置が第1の最高運転温度(例えば、制御運転温度として)に達し、次いで第2の運転温度に戻った後で、ただし第3の運転温度に達した後で、布地処理組成物を布地物品に適用する工程とを含む。この運転の筋書きでは、第2の運転温度に達したらすぐに布地処理組成物の適用を開始させることができるが、システム制御装置は、実際の運転温度が、基本的に最高閾値温度として第3の運転温度未満に下がるまで、その適用を阻止することができる。一般に、乾燥装置の実際の温度は、第2の運転温度に達するとこの第3の(閾値)運転温度未満になるはずであるが、℃又は°Fの物理温度に関わらず、第1及び第2の運転温度が併せて温度差として働く場合、必ずしもそのようにならない場合もある。換言すれば、乾燥装置が予想されるよりもいくらか高い温度で動作する場合、第2の運転温度に達することはできるが、それにも関わらず、その第2の運転温度が、布地処理組成物の分配又は適用に関して望まれるよりも高いことがある。したがって、実際の温度が第3の(閾値)運転温度未満に下がるまで布地処理組成物の適用を阻止する前述の論理が、所望の結果を達成することになる。本出願人らの発明の他の態様では、前記発明は、乾燥装置の運転サイクルの間、前記乾燥装置の運転時間を監視する工程と;前記乾燥装置の前記運転サイクルの間に布地処理組成物を布地物品に適用する工程とを含んでおり、前記適用は、前記運転サイクルの最終部分の間に起こる。前記運転サイクルの前記最終部分は、運転サイクル全体の25%、18%、12%、又は8%であってよい。運転サイクル全体の25%は、約15分以下であってよく、運転サイクル全体の18%は、約12分以下であってよく、運転サイクル全体の12%は、約8分以下であってよく、運転サイクル全体の8%は、約6分以下であってよい。
本出願人らの発明の他の態様では、前記発明は、乾燥装置の運転サイクルの間、前記乾燥装置の運転時間を監視する工程と;前記運転サイクルの最後の約18%〜前記運転サイクルの最後の約0.75%の間に布地処理組成物を布地物品に適用する工程とを含む。あるいは、前記布地処理組成物を、前記運転サイクルの最後の約12%〜前記運転サイクルの最後の約1.7%の間に適用してもよい。あるいは、前記布地処理組成物を、前記運転サイクルの最後の約8%〜前記運転サイクルの最後の約2.5%の間に適用してもよい。運転サイクル全体の18%は、約12分以下であってよく、運転サイクル全体の12%は、約8分以下であってよく、運転サイクル全体の8%は、約6分以下であってよい。
本出願人らの発明の一態様では、処理組成物は、前述の温度又は時間プロファイルの1つに従って、前記布地物品上に噴霧される。
本出願人らの発明の一態様では、前述の温度又は時間プロファイルの1つに従って、また、これだけに限定するものではないが噴霧を含む方法によって布地物品に適用される処理組成物は、1気圧で250℃以下の沸点を有する1以上の香料物質を含む。好適な香料物質、及びそのような物質を得るための供給源については、本明細書の表題「布地処理組成物」において説明する。
本出願人らの発明の一態様では、前述の温度又は時間プロファイルの1つに従って、また、これだけに限定するものではないが噴霧を含む方法によって布地物品に適用される処理組成物は、沸点が1気圧で250℃以下の香料物質を少なくとも約30重量%含む香料を含む。
本出願人らの発明の一態様では、前述の温度又は時間プロファイルの1つに従って、また、これだけに限定するものではないが噴霧を含む方法によって布地物品に適用される処理組成物は、香料のような物質を少なくとも0.005重量%、0.005重量%〜10重量%、又は0.01重量%〜2重量%、0.1重量%〜0.95重量%含むことのできる処理組成物であり、前記香料は、1気圧で250℃以下の沸点を有する香料物質を少なくとも30重量%、30重量%〜90重量%、又は30重量%〜70重量%、又は30重量%〜50重量%含んでおり;前記処理組成物は、所望により追加の布地処理物質と;任意のキャリアと;電荷を獲得可能で、所望により、帯電した液体が処理される布地物品と接触するのに十分な時間にわたって電荷を保持可能な、任意の部分と;残部に1以上の補助剤成分とを含むことができる。
本出願人らの発明の一態様では、前述の温度又は時間プロファイルの1つに従って、また、これだけに限定するものではないが噴霧を含む方法によって布地を含む物品に適用される物質は、米国材料試験協会(ASTM)の方法D93−02aに従って測定した時に、約30℃以上、約60℃以上、約90℃以上、約30℃〜約400℃、約60℃〜約300℃、又は約90℃〜約232℃の引火点を有する物質を含む。
前述の温度プロファイル又は時間プロファイルに従って布地処理組成物を供給する好適な供給システムとしては、これだけに限定するものではないが、布地物品がその中で処理される受取り容積(衣類乾燥器具のドラム(若しくは他のチャンバー)にすることができる)内に布地処理組成物を噴霧する、又は別の方法で放出する、布地物品処理システムが含まれる。処理システムは、通常:リザーバのような布地処理組成物供給源を内蔵する、若しくは布地処理組成物の外部供給源と連通するハウジング又はエンクロージャ;ノズルのような出力デバイス;処理回路及び入出力回路を備えた電子制御デバイスのような制御装置;温度センサのような1以上のセンサ;始動スイッチ及び/又はキーパッドのような1以上の入力デバイス;色彩灯又はLEDのような1以上の指示デバイス;並びに、布地処理組成物が供給される前に(又は供給される間に)静電的に帯電される場合、帯電システムを含む。
ここで、添付図面にその一例が示されている、前述の温度又は時間プロファイルの1つに従って布地処理組成物を供給するためのデバイスの好適な諸実施形態に詳細に言及するが、図全体を通じて、類似の番号は、同一の要素を示す。
図1〜4は、本発明で使用するための代表的な布地物品処理システムの一実施形態を示し、図5〜7は、本発明で使用するための好適な制御装置並びに他の電気及び電子デバイスを描く。前述のプロファイルを実行する方法については、以下で、図11〜12のフローチャートの形態でさらに詳細に説明する。
ここで図1の実施形態を参照すると、全体が参照番号10によって表された「独立型」制御装置及びディスペンサ・ユニット(すなわち、自蔵型デバイスとして)が、2つの主要エンクロージャ(又はハウジング)20及び50を有するものとして示されている。この実施形態では、エンクロージャ20は、布地物品乾燥器具(例えば、衣類乾燥機)の内部に配置される「内側ハウジング」の働きをし、エンクロージャ50は、布地物品乾燥器具の外部に配置される「外側ハウジング」の働きをする。エンクロージャ50は、布地物品乾燥器具の扉の外部表面上に取り付けられてよいが、代わりにどの外部表面上に取り付けられてもよく、そのような外部表面の非限定例としては、布地物品乾燥器具から離れた壁面又は他の家庭内の構造を含め、側壁、上壁、上開き蓋の外表面などが挙げられる。さらに、エンクロージャ20は、布地物品乾燥器具のどの内部表面上に取り付けられてもよく、そのような内部表面の例としては、これらに限定するものではないが、扉の内部表面、布地物品乾燥器具のドラム、後壁、上開き蓋の内表面などが挙げられる。
エンクロージャ50は、外部表面に永久的に取り付けられてよく、又は好ましくは外部表面に取外し可能に取り付けられてもよい。同様に、エンクロージャ20は、内部表面に永久的に取り付けられてもよく、又は内部表面に取外し可能に取り付けられてもよい。そのような取り付けの一構成が図8に示されており、図8では乾燥器具の扉が全体を参照番号15によって表されている。
例えば、扉の内部表面上に取り付けられる時には、エンクロージャ20を、「永久的に」取り付けられた外観をもつように構築して、実際には本当に布地物品乾燥器具の一部として構築することなく、乾燥機ユニット(又は他のタイプの布地物品乾燥器具)の扉に「組み込まれた」ものに見えるようにしてもよい。他方では、エンクロージャ20を、器具の垂直扉に沿って「掛ける」図1〜4に描かれた諸実施形態10のものとごく同様に、扉の付近又は扉の内表面と平行してより緩く取り付けてもよい。本明細書で使用する時、用語「扉」が、人の乾燥機装置の内部容積への接近を可能にする可動クロージャ構造を表しており、そのような接近を可能にする実質的にいかなる物理形態にすることもできることが理解されよう。扉「クロージャ構造」は、乾燥機装置の上面にある蓋、又は何らかの形のハッチなどにすることができる。
処理装置10を、ばね、パッチ、磁石、ねじ、若しくは他の取付手段、及び/又はアークコロナ放電などによる布地物品乾燥器具の接地部品との接触を通じて、あるいは残留電荷の放散を通じて接地してよいことに留意すべきである。電荷を放散させる非限定的な一方法は、イオン化機構、例えば、供給源から遠くに延びる1組の金属線を用いることによる。多くの場合、衣類乾燥機のような布地物品乾燥器具は、エナメル加工された表面を有する。1つの接地方法は、布地物品乾燥器具のエナメル加工表面に接地することであり、接地する非伝導性のエナメル塗料を貫通するピンを用いる。布地物品乾燥器具の非伝導性表面に接地するもう1つの方法は、容量放電をもたらす働きをする、布地物品乾燥器具と布地物品処理デバイスとの間に配置された薄い金属板の使用を含む。そのような板の典型的な厚さは、約5ミクロン〜約5000ミクロンである。
図1では、内側ハウジング20上に、放出ノズル24及び「扉センサ」22を見ることができ、当該内側ハウジングには、また、内側ハウジング20の内部容積内にある有益組成物保持リザーバ26も含まれる。リザーバ26は、有益組成物を保持するために使用してよい。放出ノズル24は、加圧噴霧を使用して流体噴霧ノズルの働きをすることができるか、又は任意の高圧電源(図1には図示せず)と相まって静電ノズルとして機能できる。流体噴霧ノズルの好適な一例は、イリノイ州カリー(Cary)のシークイスト・ディスペンシング(Seaquist Dispensing)によってモデル番号DU−3813として作製される、圧力旋回噴霧ノズル(pressure swirl atomizing nozzle)である。有益組成物は、液体若しくはガス状化合物のような流動性の物質を含むことができ、又は粉末のような粒子の形態若しくは液体との溶液中の固体粒子の形態をした固体化合物を含むことができる。リザーバ26は、基本的にいかなる大きさ及び形状のものであることもでき、例えばパウチ若しくはカートリッジの形態をとることができ、又は有益組成物が飲料水を含む状況では、当該リザーバは単なる家庭の水道であることが恐らく可能である。
内側ハウジング20及び外側ハウジング50は、通常、電気連通している。図1の実施形態では、フラットケーブル40(時に、「リボンケーブル」とも呼ばれる)が、2つのハウジング20と50との間を通っており、布地物品乾燥器具の扉15(例えば図8参照)の内表面に沿って進み、扉15の最上部を越えて、扉15の外部表面を下降する。
図2は、同一の布地物品処理装置10を反対の角度から示しており、外側ハウジング50には、56のところにON−OFFスイッチが設けられている。フラットケーブル40は、やはり図2でも見ることができ、図2で見ることのできる内側ハウジング20の表面に沿って、扉取付ストラップ21を見ることができる。取付ストラップの端部は、図1でも見ることができる。確実に、内側ハウジング20を乾燥機の扉15(又は他の内部表面)に取り付けるための他の配置が、本発明の原理から逸脱することなく利用可能である。
ここで図3を参照すると、リザーバ26が内側ハウジング20の内部容積として見えるように、布地物品処理装置10が示されている。外側ハウジング50では、1組のバッテリ52に加えて、54のところに電子コンポーネントを備えたプリント基板を見ることができる。一実施形態の電子コンポーネントについては、以下でさらに詳細に説明する。標準的な家庭用線間電圧、又は太陽エネルギーまでも含めて、いかなる種類の電力源も本発明で使用できることが理解されよう。装置10を容易に携帯可能なものにすることが望ましい場合にはバッテリを使用してよいが、任意の適切なパワーアダプタを設けて、AC電源をPC基板54上の電子コンポーネントで使用される適切な(1つ若しくは複数の)DC電圧に変換、又はDC電源(バッテリ若しくは太陽電池パネルを含める)をPC基板54上の電子コンポーネントで使用される適切な(1つ若しくは複数の)DC電圧に変換することができる。
ここで図4を参照すると、他のいくつかのハードウェアデバイスが、内側ハウジング20に関して示されている。図4の実施形態では、放出ノズル24は、静電ノズルの働きをしており、したがって、この図には示されていない導電体を用いて高圧電源28に結合される。安全の目的で急速切断スイッチ34が含まれているので、必要ならば、高圧電源28を瞬時に切ることができる。図4では、ポンプ30及び対応する電動モータ32を見ることができる。放出ノズル24が加圧噴霧だけを作り出しているのか、又は高圧電源28を使用する静電噴霧を作り出しているのかに関わらず、何らかのタイプのポンプ装置が使用される。
図5は、本発明の一実施形態によって構築された布地物品処理装置10に含まれる、いくつかの電気及び機械コンポーネントのブロック図を提供する。この実施例の実施形態では、内側ハウジング20内に、放出ノズル24を通じて分配される流体を帯電させるために使用される高圧電源28が設けられているので、これが静電ノズルシステムになっている。内側ハウジング20は、乾燥器具内で必要とされるデバイスを収容するための一般的な本体又はエンクロージャを使用しており、そのようなコンポーネントが、一般に、乾燥器具の処理サイクルの間、比較的高い温度に曝されることが理解されよう。それゆえに、より繊細な電子コンポーネントは、一般に(常にそうとは限らないが)、外側ハウジング50内のような異なる場所に取り付けられる。
フラットケーブル40は、特定の指令信号及び電力を内側ハウジング20へと運び、またさらに、内側ハウジング20内に取り付けられたセンサから電気信号を受け取り、それらのセンサ信号を外側ハウジング50へと戻して伝える。電源制御信号は、配線70に従って進み、急速切断スイッチ34を通過し、高圧電源28に到達する。この信号は、布地物品処理装置10の設計者によって選択された制御方法のタイプに応じて、一定DC電圧、一定AC電圧、可変DC電圧、可変AC電圧、又は何らかのタイプのパルス電圧を含むことができる。
一実施形態では、70における信号は、可変DC電圧であり、この電圧が増大するにつれて、ノズル24に、又はリザーバ26内に高電圧を伝える、電極38に取り付けられた導体39(例えば、配線)に沿って、高圧電源28の出力電圧の大きさも増大する。次いで、電極38に印加される電圧が、有益組成物へと移動する。代表的な実施形態の可変出力電圧電源28の代わりに、任意で、一定出力電圧DC高圧電源を使用することができる。
有益組成物がリザーバ26内で帯電されると、チューブ又は通路42を通ってポンプ30の入口へと進み、その後、有益組成物は加圧され、ポンプの出口を通り、別のチューブ(又は通路)44に沿って放出ノズル24へと進む。本発明で使用する場合、使用される配管のタイプ、ポンプ30のタイプ、及びポンプを駆動する電動モータ32のタイプの実際の詳細を、ほぼすべてのタイプの圧力及び流量の要件について、容易に構成することができる。また、ポンプ30の出口に所望の圧力及び流量を提供するための、電動モータ32の電圧及び電流要件も、本発明での使用のために容易に構成することができる。本発明の教示の範囲内に入る有用なデバイスを作り出すために、実質的にいかなるタイプのポンプ及び電動モータの組み合わせも、多種多様な形態で使用することができ、又は、後述するように、独立型ポンプを(すなわち、関連した電動モータなしに)使用することができる。
ポンプの入口開口部を通って延び、続いてポンプの放出開口部を通る連続チューブにポンプが作用を及ぼす、蠕動ポンプのような一部のタイプのポンプは、別個の入力及び出力ライン又はチューブがそれに連結される必要がないことに留意すべきである。配管が、帯電した有益組成物からポンプを電気的に絶縁させることができるので、この配置は、放出ノズル24に向けて送り出される静電的に帯電した流体又は粒子と共に使用するのに特に有益である。また、望むなら、ばね作動式ポンプ機構のような代替的なポンプデバイスを使用できることに留意すべきである。好適な蠕動ポンプの非限定例は、ケンタッキー州ルイビル(Louisville)のトーマス・インダストリーズ(Thomas Industries)から得ることができる、モデル10/30蠕動ポンプである。
電動モータ32を制御するために使用される制御信号のタイプは、装置10の設計要件に従って変更することができ、そのような信号は、フラットケーブル40を介し、導電体72に沿って伝わって、モータ32を制御する。モータ32がDC可変速モータである場合、可変の「安定した」DC電圧を印加することができ、電圧の大きさが大きくなるほどモータの回転速度が大きくなる。一実施形態では、導体72に沿って伝わる電気信号を、マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラによって制御されるパルス幅変調(PWM)信号にすることができる。言うまでもなく、このようなパルス幅変調信号も、アナログ電子コンポーネントを含めたディスクリート論理によって制御することができる。
布地物品処理装置10は、特定のセンサを用いて向上させることができ、そのようなセンサの例には、これらに限定するものではないが、扉(若しくは蓋)センサ22、動作センサ36、湿度センサ46、及び/又は温度センサ48が含まれる。アナログ出力温度センサを使用して、外側ハウジング50内の制御装置へと戻る導電体86に沿ってアナログ信号を提供することができる。(一部の温度センサは、アナログ電圧を出力するのではなく、デジタル出力信号を伝えるためのシリアルバスを有することに留意すべきである。)温度センサ48は、処理装置10の制御機構の多くには必要でないかもしれないが、特に、リザーバ26内の有益組成物の噴霧イベントが乾燥器具の「冷却」サイクルの間に起こる場合には、乾燥器具の内部温度を使用して、特定の噴霧イベントが発生するのに適した環境条件を判定することができる。この構成については、以下でさらに詳細に説明する。加えて、乾燥器具が所定の最低温度まで温まっておらず、その加熱素子(又はバーナー)が正しく機能していない可能性があり、その状況で有益組成物を噴霧した方がよいかどうかわからない場合、当該乾燥器具が適切に動作していることの指示器として温度センサ48を使用することもできる。
外部ハウジング50の主要コンポーネントは、通常、電子部品54及び電源52を含む。例えば、電源52が、直列に接続された4つの単1電池を含む場合、全体が参照番号58によって表された1組のDC電源に+6ボルトのDC電圧が供給される。図6A〜6C及び図7で提供される概略図は、これらの電源58をさらに詳細に、ただし単に議論だけを目的として示しており、外側ハウジング50内の制御回路に、1つよりも多くのDC電源電圧が必要とされることが推定される。DC電源電圧の1つは、フラットケーブル40内を通る導電体70を介して、高圧電源28のためのエネルギーを供給する。マイクロコントローラ60には、別の出力電圧が供給されており、これは、図6A〜6Cに描かれた代表的な実施形態では、+3.3ボルトのDC電源を必要とする。図6A〜6Cの代表的な実施形態では、デジタル・アナログ変換器(DAC)62が使用されており、マサチューセッツ州ノーウッド(Norwood)のアナログ・デバイシズ(Analog Devices)によって提供されるデバイス(部品番号AD5301)は、+5ボルトのDC電源を必要とする。これらの電源すべてが、「1組の」DC電源58によって提供される。
外部ハウジング50の一部分には、マイクロコントローラ60への入力部が含まれる。マイクロコントローラ60へのユーザインターフェースとして使用できる重要な要素の1つは、数字0〜9並びに「入力(ENTER)」キーを有する1組のバブル若しくはメンブレンスイッチのような、キーパッド66である。「取消(CANCEL)」キー、あるいは小数点キーを含めた他のキーを、キーパッド66の一部として含めることができる。
ここで図6A〜6Cを参照すると、処理装置の制御に使用できるコンポーネントは、マイクロコントローラ60である。好適なマイクロコントローラ60は、アリゾナ州チャンドラー(Chandler)のマイクロチップ(Microchip)によって部品番号PIC16LF876−04/Pとして製造されているが、言うまでもなく、異なる製造業者製の他のマイクロコントローラを容易に使用することができる。マイクロコントローラ60には、オンボードランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的にプログラム可能な不揮発性記憶素子を含むオンボードFLASHメモリ、並びに、アナログ及びデジタル信号のためのオンボード入出力ラインが含まれる。また、マイクロコントローラ60をクリスタルクロックオシレータと共に使用してもよいが、望むなら、代わりにRC回路をクロック回路として使用することもできる。クロック回路は、マイクロコントローラ60を操作するのに必要なタイミングクロックパルスを提供し、これらのクロックパルスは、論理コンポーネント(又は、マイクロプロセッサレジスタ若しくはソフトウェア制御メモリ)によって分割されて、例えば秒又は10分の1秒単位で、時間を適当な確度で計ることが可能な、実時間クロックを提供することができる。また、PIC16LF876マイクロコントローラは、RS−232通信リンクを使用して任意のプログラマインターフェースに接続できる、シリアルポートを有する。
本発明の原理から逸脱することなく、マイクロコントローラ60を、オンボードRAM、ROM、若しくはデジタル及びアナログI/Oを備えた、又は備えない、実質的にいかなるタイプの市販のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ回路にすることもできることが理解されよう。さらに、処理装置10の制御に必ずしも順次プロセッサが必要なわけではないが、代わりに、並列プロセッサアーキテクチャを使用することができ、あるいは論理状態機械アーキテクチャを使用することができる。さらに、マイクロコントローラ60を、様々な機能に使用できる他の多くの論理素子を含み得る特定用途向け集積回路(ASIC)に組み込むことができ、そのような機能は、消費者に販売される処理装置10のモデル番号に応じて任意である。モデル番号の特徴を変更するには、製造業者は、単に、各ユニットに同一のハードウェアを使用しながら、その特定のモデルの特別なパラメータに従ってASIC(又はマイクロコントローラのオンボードROM)にプログラムすればよい。
また、経過時間に基づいて、又は処理装置10に設けられた様々なセンサの入力レベルに基づいて、タイミングイベントを制御し、決定を行うために、任意のタイプのマイクロプロセッサ若しくはマイクロコントローラユニットの代わりにディスクリートデジタル論理を使用することができ、又はアナログ制御回路を電圧比較器及びアナログタイマーと共に使用することさえできることが理解されよう。
図6A〜6Cには、また、SW1で表された任意のリセットスイッチも含まれる。このようなリセットスイッチは、消費者用装置には望ましくない場合がある。ON−OFFスイッチ56は、マイクロコントローラ60へのI/O入力の1つにインターフェース接続される。扉センサ22又は動作センサ36からの出力信号を含め、他の多数の入力をマイクロコントローラに提供してもよい。図6A〜6Cに描かれていない他の入力には、図5に示したような、温度センサ及び湿度センサのためのアナログ入力を含めることができる。
マイクロコントローラ60は、また、トランジスタQ3を駆動する導体72に沿って、パルス幅変調(PWM)信号を含めた特定の出力を制御し、当該トランジスタQ3は、その信号を、モータ32を駆動するより高い電圧及びより大きな電流に変換する。マイクロコントローラ60からの他のデジタル出力は、信号を3.3ボルトの論理レベルから+5ボルトの論理レベルへとシフトさせてDAC62を制御する、トランジスタQ4及びQ5の電圧シフト回路を流れる。これらの信号の状態に応じて、DAC62の出力は、前述のように、高圧DC電源の出力電圧の大きさを制御する、伝導経路70に沿ったアナログ電圧になる。やはり前述したように、このDAC62は、特に、高圧DC電源28(図7参照)によって供給されるものとして一定のDC出力電圧が好ましいと判定された場合、全生産ユニットには必要でないことがある。システム設計者がこれを判定することができる。
図6A〜6Cでは、マイクロコントローラ60は、また、2色の異なる色の2つのLEDを備えた視覚的指示器に2つの制御信号を出力する。この実施例の実施形態では、使用されるLEDは、緑色及び赤色である。伝導経路74に沿った出力信号は、必要に応じて緑色LEDを点灯させる、ソリッドステートトランジスタQ1を駆動する。伝導経路76に沿ったもう1つの出力信号は、赤色LEDを駆動するための電流を供給する、ソリッドステートトランジスタQ2を駆動する。赤色及び緑色LEDは、共に、全体が参照番号64で表された単一の2色デバイスの一部である。必要に応じて、ユーザに緑色光が表示され、又は赤色光が表示される。また、両方のLEDに同時にエネルギーを供給することもでき、これは、人間のユーザが認識可能な黄色を作り出す。
2色LED64をどのように使用できるかの非限定例として、安定した緑色が、布地物品処理装置10について「オン」の信号を表すことができる。動作センサ36が、当該動作センサ36自体を作動させる十分な振動をもたらす乾燥機内の運動を認識している場合、例えば、緑色光を点滅させることができる。これを、処理装置10の正常な使用状態にすることができる。「噴霧イベント」の間は、赤色及び緑色LED両方にエネルギーが供給され、これによって黄色を示すことができる。これは、ユーザに、噴霧液滴がノズル24によって実際に分散されていることを知らせることができる。扉が開いている場合、2色LED64は、赤色を示すことができる。バッテリ電圧が所定の閾値を下回ると、2色LED64は、ユーザが認識可能な点滅する赤色光を発することができる。これらは、単に、様々な運転モードに可能な表示の例であるにすぎない。様々な色での安定した光又は点滅光の色は、完全にシステム設計者に委ねられており、本発明の教示の範囲内で大きな自由度を有する。また、LCD表示、又は多数の個々のランプ若しくはLEDを含めて、ユーザに操作情報を提示する他の多くの方法があり、そのような代替的な方法は、本発明の範囲内に入る。
ここで図7を参照すると、電源回路58がさらに詳細に描かれている。バッテリを使用して、+3.3DCボルトの電源レールを出力する電圧レギュレータU6を駆動することができる。この実施形態におけるレギュレータは、カリフォルニア州サンタクララ(Santa Clara)のナショナル・セミコンダクタ(National Semiconductor)から得ることができる集積回路チップ、部品番号LP2985である。+12ボルトの電源電圧から+5ボルトのレールを提供するために、もう1つの電圧レギュレータチップU5が使用されており、これは、別のLP2985レギュレータデバイス(やはりナショナル・セミコンダクタ(National Semiconductor)から入手可能)である。図7は、また、+12ボルトのDC入力電源電圧及びスイッチングレギュレータチップU7を使用する、ブーストスイッチングレギュレータも描いており、当該チップU7は、やはりナショナル・セミコンダクタ(National Semiconductor)から入手可能な集積回路チップ、部品番号LM2586デバイスである。このような電圧レギュレータチップは、同様に他の半導体製造業者からも入手可能である。ブーストレギュレータは、全体が参照番号28によって表されており、これは、これまでの図では高圧電源と呼ばれる。出力電圧は、参照番号39によって示されたノードのところに配置され、これは、リザーバ26内又はノズル24のところで有益組成物を帯電させる電極38へと高電圧を伝える導電体を表す。図7は、また、バッテリ電圧から高圧電源レール(すなわち、導体39)に電流を直接提供するソリッドステートリレーU9も示す。
図8は、本発明の布地物品処理装置10の独立型実施形態の1つの、いくつかのコンポーネントの全体的な配置を図式的に示す。前述のように、電子部品54及びバッテリ52は、外側ハウジング50内に配置されており、当該外側ハウジング50は、外側ハウジング50と内側ハウジング20との間で電源及び入力/出力信号を伝えるフラットケーブル40に電気的に接続されている。
内側ハウジング20内には、リザーバ26、ポンプ30、電動モータ32、高圧電源28、放出ノズル24、及び特定の種類の処理装置10に含まれることもあれば含まれないこともある様々なセンサが収容される。ノズル24へと高電圧を伝える導電体39が描かれており、これは、高電圧をリザーバ26へ伝える代わりに代替的に使用できる一構成である。ポンプの入口への配管42に加えて、有益組成物をノズル24へと提供するポンプの出口からの配管44が示されている。高圧電源28が、本発明の教示の範囲内で完全に任意であることに留意すべきであり、ノズル24から放たれる噴霧液滴/粒子が静電的に帯電されない場合、内側ハウジング20内に高圧電源は必要ない。
図9は、全体が参照番号110によって表された布地物品乾燥器具を描く、本発明と共に使用される代替的な一実施形態を示す。本発明のこの様式では、これまでの独立型実施形態の図に描かれた制御装置が、ここでは乾燥器具110の電子制御システムに組み込まれている。図9には扉15が示されており、これは、乾燥器具110の内部のドラム容積に人間のユーザが接近する標準的な地点である。ノズル24は、有益組成物をドラム領域内に導くために使用されており、ドラムは、全体的に参照番号114によって表されている。供給管44は、制御弁120を通じて有益組成物をノズル24へと運び、当該制御弁には、望むならON/OFF押しボタン56を設けることができる。
図10は、全体が参照番号150によって表された、本発明の代替的な独立型実施形態を示す。図10に示されたコンポーネントには、リザーバ(又はチャンバー)26、任意の帯電コンポーネント39(リザーバ若しくはノズルに高電圧を運ぶ、電極又は他のタイプの導電体)、放出ノズル24、ポンプユニット30、及び1組のバッテリ52が含まれる。電子プリント基板54が設けられており、これには、通常、マイクロコントローラ又は他のタイプの制御回路が含まれる。参照番号129のところに描かれるように、このようなデバイスには、通常1以上のセンサが含まれており、これには、圧力センサ、扉センサ22、動作センサ36、湿度センサ48、及び/又は温度センサ48を含めることができる。この実施形態150では、コンポーネントすべてが1つのハウジング内に入れられており、ユニット全体が、消費者の家庭で見られる従来型の衣類乾燥機のような布地物品乾燥器具内に配置される。
本発明によって使用される電気エネルギー源を、多種多様な形態で提供してよいことが理解されよう。例えば、前述の1組のバッテリ52のように、バッテリ(又は1組のバッテリ)を使用することができる。ただし、代わりに、60Hz・120VAC単相電力のような(ヨーロッパでは恐らく50Hz・220VACになる)、標準的な線間電圧を使用することもできる。いくつかの設備では、光起電力セル又は光伝導セルを含む太陽電池パネルのような、非標準型の電気エネルギー源を提供することができる。
図10の「単一ハウジング」の独立型ユニット150には、本発明の特定の構成でのみ使用される高圧電源及びある種のセンサのような任意機構を含めて、本明細書で図5〜7に関して記載した電気及び電子コンポーネントすべてを組み込むことができる。異なるタイプの電力源が設けられない限り、図10に示したような1組のバッテリ52が必要になる。プリント基板54上の電子制御装置と電気信号をやり取りするための拡張フラットケーブル(図1のフラットケーブル40など)は、必要でないこともあるが、その目的で、単一デバイス150内で何らかのタイプの導電体が通常は使用される。
図11及び12は、有益組成物を分配又は適用する際に使用される時に、本発明と共に使用されるための制御装置によって実施される、論理演算の一部を示すフローチャートである。用語「有益組成物」は、本明細書では「布地処理組成物」とも呼ばれる。図11のフローチャートでは、いつ布地処理組成物を適用し始めるべきかを判定するのにチャンバー内の温度が使用され、図12では、いつ布地処理組成物の適用を開始すべきかを判定するのに乾燥サイクルの経過時間が使用される。
ここで図11を参照すると、フローチャート200は、乾燥装置、例えば衣類乾燥機の乾燥サイクルの開始を表す、工程210から始まる。乾燥機のチャンバー内部の温度は、工程212で繰り返し測定されるが、これは、命令を実行し、この状況ではさらに、温度センサ(例えば、図5のセンサ48)からの入力信号をサンプリングし、当該信号を工学単位(°F又は℃)に変換する諸工程を順次実行し、適切な追加処理の後に戻って、当該温度を再び(繰り返しサイクルで)サンプリングする、何らかの種類の論理処理デバイス(マイクロコントローラやマイクロプロセッサなど)によって通常達成される。フローチャート200では、この測定された又はサンプリングされた乾燥機の温度を「TP1」と呼ぶ。
次の工程は、乾燥機の温度が工程212での前の読み値から低下しているかどうかを判定する決定工程214である。答えが「いいえ」である場合、論理の流れは、工程212へと戻されて、乾燥機の温度TP1が再び測定される。加熱素子(又はバーナー)が作動される乾燥サイクルの始めには、温度が特定の期間にわたって継続的に上昇することがきわめて一般的であり、その期間、論理の流れは、継続的に「いいえ」の出力から出て工程212の始めに戻る。加熱素子がオフにされた後にだけ、温度が有意な量低下し始める傾向にある。これが起こったら、決定工程214からの結果がいずれは「はい」になり、次いで論理の流れが工程216に導かれる。
工程216では、サンプリングされた最新の温度値が乾燥サイクルのこの部分についての「最高」値にはならない。むしろ、サンプリングされた2番目に最新の温度値がその「最高」温度値になり、この値を「TP2」と呼ぶ。工程216では、最高温度TP2が、制御装置の記憶素子(若しくはレジスタ)、又は独立したメモリデバイスに格納される。これには、マイクロコントローラ60(図5参照)のオンボードメモリを含めることができる。この最高温度TP2は、前述した「第1の制御運転温度」の一例である。
次に、論理の流れが工程220に進んで、乾燥機の温度が再び測定され、この状況での測定によって「TP3」と名付けられた変数が得られる。TP3は、乾燥機の温度TP1と同じ物理パラメータであるが、この温度は、工程216で「最高」温度TP2が格納された後にだけサンプリングされ、この変数名TP3で格納される。(温度変数を命名するこの規則が単に本記述のために使用されるにすぎず、実際のソフトウェアコードは、処理全体を通じて同一の変数名を使用してよいことに留意する。)
ほとんどの従来型の乾燥機では、家庭用にせよ商業用にせよ、加熱素子は、バイナリデバイスであるので、フル出力では常にオンになり、ゼロ出力では完全にオフになる。より高価な乾燥装置は、例えば、電熱素子の制御に比例制御装置を使用している場合があるが、それでも比例制御の通常の結果は、温度設定点の周りでアンダーシュート及びオーバーシュートを示すことになる。本発明の原理は、そのような比例制御装置で使用することができる。
この実施例について、加熱素子がバイナリデバイスであると仮定すると、当該加熱素子にエネルギーが供給されている間、温度は、乾燥チャンバー内で継続的に上昇する傾向にある。加熱素子がオフにされると、温度は、低下し始める(ただし、いくらかオーバーシュートする可能性がある)。単一の乾燥サイクルの間、加熱素子のオン/オフが何度も切り替えられることがあり、その場合、温度対時間のグラフが鋸歯状の波形の外観をもつことになり、上昇勾配(温度をY軸、時間をX軸とする)は、加熱素子がオンにされた時に起こり、下降勾配は、加熱素子がオフにされた時に起こる。この鋸歯状の波形の区間では、温度対時間の全体的なチャートは、プラトーの外観を有しており、その際、チャートが乾燥サイクルの始めに比較的長い上昇勾配を示し、次いでプラトー領域(鋸波状の波形を示す)に達し、乾燥サイクルの終わりに勾配がプラトーの「向こう」側で継続的に下降する。
布地処理組成物が揮発性物質(ある種の香料など)である場合、通常、その乾燥チャンバーの温度が、加熱サイクルが完了するまで起こり得ない可能性がある特定のレベル未満になるまで、そのような揮発性物質を乾燥チャンバー内に放出しない方がよい。これを検出する1つの方法は、いつ加熱素子が実際にエネルギーを供給されるか又は供給されていないかを知ることであり、乾燥機の加熱素子制御装置につながれた一体型の制御デバイスが、加熱素子についてのその状態を認識することになり、したがって、加熱サイクルの終わりに加熱素子へのエネルギー供給が停止されるまで(加熱素子をオフにすることができるが、後でオンに戻すこともできる、加熱サイクルのプラトー領域の間ではなく)、布地処理組成物の分配又は適用を容易に阻止することができる。
しかし、加熱素子の制御状態が布地処理組成物の分配制御装置に知られていないとすると、これは、分配装置が乾燥機の制御装置と連通していない自蔵型ユニットである場合に起こり得るが、加熱サイクルの終わりを判定する他の手段が必要になる。加熱サイクル(又は「加熱イベント」)の終わりを判定する1つの方法は、以上で「プラトー領域」とも呼んだ、加熱サイクルの鋸歯状の波形部分の間に発生する最高温度及び最低温度を判定することである。例えば、乾燥機のチャンバーの内部温度が最高温度TP2まで上昇し、次いでTP2よりも約10〜15℃低い瞬間「最低」温度に低下する場合、分配装置用の制御装置は、いつ布地処理組成物を適用し始めるべきか判定することができ、それは、乾燥機の内部温度が、最高のTP2温度から10〜15℃差し引いた「最低」温度未満に低下した後である。これらの鋸歯状の最低及び最高温度値は、単一の温度差値と見なすことができ、その種の温度差を本明細書では変数「TDIFF1」と呼ぶ。TDIFF1値にはいくらか余分の許容範囲を設けることができ、結果として、例えば、ほとんどの家庭用乾燥機が乾燥サイクルのプラトー領域の間に約15℃上下する場合、TDIFF1の値を20℃に設定することができる。
工程220が乾燥機の実際の温度TP3を測定した後、決定工程222が、最高温度TP2から実時間温度TP3を差し引いた値がTDIFF1値よりも大きいかどうかを判定する。その場合、分配装置10のための制御装置は、確信をもって、加熱サイクルが終わったという結論に達することができる。この方法で、温度センサ48を使用して、いつ布地物品乾燥器具がその冷却サイクルに入ったか判定することができる。多くの状況では、噴霧イベントを始める前に乾燥機の冷却サイクルが開始されるまで待機することが有益である。工程222の結果が「いいえ」である場合、論理の流れは、サイクルを工程220に戻って、実際の乾燥機温度を測定する。しかし、結果が「はい」である場合、論理の流れは、工程224に導かれ、その時点で布地処理組成物が乾燥機のチャンバー内に適用される。フローチャート200では、それがこのルーチンの終わりになる。
一般に、乾燥機の内部温度は、本明細書ではその「運転温度」とも呼ばれ、図5の温度センサ48のような温度センサによって測定することができる。乾燥機の典型的な内部温度は、物理的に乾燥チャンバー内の空気の温度になり、温度センサの設置(前壁、後壁、上壁、又は他の場所)は、本発明を使用する時に選択される温度設定点に影響を及ぼす可能性がある。また、布地物品自体の温度を監視することも可能であり、望むなら、その物理パラメータを「運転温度」として使用することができる。
温度センサは、サーミスタ、熱電対、あるいは白金RTDのような、いかなる典型的な種類のものにもすることができる。さらに、本発明の一部の用途では、温度センサを、むしろ「オン−オフ」デバイスにすることもできる。例えば、サーモスタットを使用して、いつ所定の運転温度が達成されたか判定することができる。本発明の一部の用途では、第1の温度(例えば、図11の「TP2」)で状態を変化させ(例えば、開く)、第2の温度(例えば、図11の「TP3」)で再び状態を変化させる(例えば、閉じる)ように、ある量のヒステリシスを与えてサーモスタットを設計することができる。オン−オフ又はデジタル温度感知デバイスを使用する時には、追加の論理が必要なことがある。
乾燥機の運転温度が、本発明の制御装置、例えば、図5のマイクロコントローラ60によって実質的には「連続的に」監視されることが理解される。ほとんどの順次処理デバイスでは、ソフトウェアは、命令を一度に1つずつ実行し、フローチャート200では、温度TP1は、ソフトウェアの実行可能な命令1つでサンプリングされ、後でソフトウェアが「ループ(loops)」してそれと同一の(又は類似の)実行可能な命令に戻った時に再びサンプリングされる。このルーピングアクション(looping action)は、しばしば非常に速く起こるので、実質的に瞬間的に見え、結果として制御装置が温度を連続的に監視しているように見える。ただし、制御装置が、例えば、可能な「急速」温度変動よりもはるかに速く動作するので、温度(及び他の入力)を文字通り各瞬間に監視する必要はない。
他方では、温度センサがデジタル出力を有する場合(電気機械式の切替接点を備えたサーモスタットなど)、そのタイプのセンサの効果は、乾燥機の運転温度を文字通り「連続的に」監視するものになる。(それがそうすべきと判定した時に状態を正確に変化させ、ソフトウェア命令が最初に実行されるのを「待機」しない。)言うまでもなく、順次処理デバイスには実施すべき他の多くのタスクがあるので、制御装置は、サーモスタットによって引き起こされるデジタル入力信号を必ずしも連続的に監視するわけではない。基本的に、制御装置は、通常、すべてソフトウェア命令の制御下で、ある種のルーピングアクションにおいてデジタル及びアナログ両方の入力データをサンプリングしている。ただし、本発明の制御装置の一部が、電圧比較器又は並列デジタル入力ゲートを使用して(例えば、マイクロプロセッサなしで)、主にディスクリート論理素子でできている場合、望むなら、温度を実質的に連続的に監視することができる。
前述したように、本発明の制御装置を、順次処理デバイス、並列処理デバイス、あるいは論理状態機械として構築することができる。順次デバイス(マイクロコントローラ60など)が使用される場合、そのソフトウェア命令を、それがマルチタスクデバイスとして働くように配置できることが理解されよう。その方式では、あるルーチンから別のルーチンへと短い時間セグメントで「ジャンプ」することによって、恐らくそれらのルーチンのいずれも完了していない場合でも、実質的に実時間で多数のルーチンを実行することになる。この一例が、フローチャート200の工程212及び214のあたりでルーピングアクションする間に起こり、その間、システム制御装置は、乾燥機の温度が低下するのを「待機」している。マイクロコントローラ60がそのタスクだけを実行している場合、他のことを実行するのは不可能であり、その種の「実時間プログラミング」は、効率的ではない。
再び図11を参照すると、フローチャート250は、再び工程260で乾燥サイクル「開始」コマンドで開始し、次いで工程262で乾燥機内の温度を測定する。フローチャート260では、この実時間温度値を「TP11」と呼ぶ。
次に、論理の流れは、温度が前の温度サンプルから低下したかどうかを判定する決定工程264へと進み、答えが「いいえ」である場合、論理の流れは、工程262へと戻って、もう一度乾燥機の内部温度TP11をサンプリングする。ただし、温度が低下している場合、論理の流れは、工程264から「はい」の出力を出て、2番目に最新の温度TP11の値が、工程266で「最高温度」TP12として格納される。ここまでのフローチャート250では、これらの諸工程は、フローチャート200の論理と全く同じである。
次に、工程270は、再び乾燥機内の温度を測定し、今度はそれが変数TP13として格納される。次に、決定工程272は、最高温度TP12とその時点の実時間温度TP13との差が温度差TDIFF2よりも大きいかどうかを判定し、答えが「いいえ」である場合、論理の流れは工程270に戻って別の温度サンプルTP13を取る。結果が「はい」である場合、論理の流れは、新しい決定工程274に進む。
決定工程274では、その時点の乾燥機温度TP13が、本明細書でTMAXと呼ぶ閾値温度と比較される。フローチャート250では、TMAXは、布地処理組成物が分配される前に許容可能な実際の最高乾燥機温度を表す。前述したフローチャートの工程260〜272では、温度の読み値TP11、TP12及びTP13すべてが、最高温度TMAXをはるかに上回る可能性がある。その場合、分配されることになる揮発性物質は、決定工程272で「はい」の結果を受け取ってすぐに布地上に適用される場合、所望の効果をもたないことがある。代わりに、恐らく、乾燥機内部の温度がもう少し冷えるまで、すなわちTMAX温度閾値未満に低下するまで、待機する方がよい。工程274は、この判定を行い、結果が「いいえ」である場合、論理の流れは工程270に戻って温度TP13を測定する。しかし、工程274の結果が「はい」である場合、論理の流れは工程276に進み、その時点で布地処理組成物が乾燥機のチャンバーに適用される。これが、このルーチンの終わりになる。
フローチャート250の主題の変形形態は、例えばキーパッド66(図5参照)を使用して、ユーザが最高温度(TMAX)を調整できるようにすることである。ユーザ入力が可能な状況では、デバイス10の制御装置によって実行されるソフトウェアが、通常、デフォルト値を有するので、ユーザがいずれかのタイプのデータを入力したかどうかに関わらず、装置は自動的に動作する。その状況では、TMAXの値は、既に制御装置(マイクロコントローラ60など)用のメモリデバイス内に存在しており、最高温度の数値は、例えば、70℃ほどの高さにすることができ、場合によっては25℃ほどの低さにすることもできる。TMAX値は、主に、布地物品処理システム10によって分配されようとしている揮発性物質の種類によって決まる。
フローチャート200及び250の他の変形形態では、最高温度(TP2又はTP12)自体が、特定の乾燥サイクルについて「真の」最高温度として承認される前の最低値又は最高値をもつことができる。例えば、布地物品処理システム10が、それらのチャンバーを通常少なくとも80℃まで加熱する、一連の特定の乾燥機と共に機能するように製造される場合、またさらに運転中に達成される最高温度がわずか約50℃である場合、制御装置は、乾燥機が正しく動作していないという結論に達することがある。その状況では、制御装置は、例えばLEDを点灯することによって、ユーザにエラー信号を送ろうとすることができる。加えて、この状況では布地処理組成物が全く適用されないように(それが望ましい結果である場合)制御装置をプログラムすることもできる。乾燥サイクルの終わりに布地物品が完全には乾燥していない場合でも(「正しい」最高温度に達したことがないのが原因で)、やはり布地処理組成物を分配させることが望ましいこともあるので、この種の決定は、システム設計者に委ねることができる。
ここで図12を参照すると、フローチャート300は、工程310で「乾燥サイクル」タイマーを設定することによって始まる。乾燥サイクルタイマーの値は、このフローチャート300ではTM1と呼ばれる変数に格納される。乾燥サイクルタイマーは、好ましくは乾燥装置自体のための制御装置と同一の時間間隔に設定される。布地物品処理システムが、乾燥機の制御装置と一体につながれた制御装置を有する場合、布地物品処理システム10のための制御装置(マイクロコントローラ60など)がこの乾燥サイクル時間を直ちに知ることができる。ただし、布地物品処理システム10が、乾燥機自体の制御装置と連通していない独立した自蔵型デバイスである場合、乾燥サイクルタイマー値TM1を入力するための独立した方法を使用しなければならない。図5のキーパッド66は、例えばユーザが手動で乾燥サイクルのための時間を分単位で入力できる、乾燥サイクル時間を入力するための手段である。やはり、キーパッド66に入力される分単位の時間は、好ましくはユーザが乾燥機の制御装置に入力する分単位の時間と合っている。例えば、回転ノブを有するダイヤルデバイスなど、代替的なタイマー入力デバイスを代わりに使用することができる。
乾燥サイクルタイマー値TM1が設定されたら、工程312で乾燥サイクルを開始することができる。次に、決定工程320は、乾燥サイクル自体についての経過時間が所定の時間間隔を超えたかどうかを判定する。工程320では、時間閾値は、K×TM1と呼ばれ、係数Kは、乾燥サイクル時間TM1全体のパーセンテージを表す。発明の一形態では、乾燥サイクル時間TM1の最後の25%まで、布地処理組成物が適用されないようにすることが望ましい。その状況では、係数Kは、75%に設定されることになる。これは、内部デフォルト設定にすることができ、又はシステム設計者が、ユーザがキーパッド66を用いて係数Kを設定できるようにすることもできる(ただし、次のフローチャート330は、ユーザがパーセンテージとしてではなく時間単位で数字を入力できるので、いくらか「ユーザフレンドリー」性が高いかもしれない)。
経過時間がK×TM1を超えていない場合、論理の流れは、決定工程320の始めに戻って、経過時間が実際にその値K×TM1を超えるまで時間サンプルを取り続ける。超えた時点で、論理の流れは、「はい」の結果から工程322へと進む。その時点で、布地処理組成物が乾燥機のチャンバー内に適用され始め、このルーチンが終了する。
図11に関して前述した論理を補い、又は置き換えるために、フローチャート300の論理を使用することができる。例えば、乾燥機が「ふんわり(fluff)」又は「再ふんわり(refluff)」モードで使用されようとしている場合、乾燥機の加熱素子に全くエネルギーが供給されないことがある。その状況では、上昇又は低下しているいずれの種類の読み値にも意味がないので、乾燥機の運転サイクルがその時点でどの状況にあるかを正確に判定する際にそれらの読み値に頼ることができない。代わりに、経過時間が、いつ布地処理組成物を適用すべきかに関する判定を行うための、はるかに有用なパラメータになる。
さらに、乾燥サイクルのフローチャート300は、乾燥機がその内部温度を上昇させるはずであるが、何らかの理由で「短いサイクル」になってその通常の最高温度に達することがなく、又は加熱素子に通常の程度までエネルギー供給しない(特定の制限時間内で通常の最高温度に達するのを妨げることがある)モードで使用された状況で、フローチャート200を補うこともできる。その状況では、フローチャート300の論理を使用して、フローチャート200又は250の決定工程222又は274のいずれかについて温度条件が達成される前に経過時間閾値K×TM1が得られるように、フローチャート200の論理を補うことができる。その状況では、乾燥機内の実際の温度に関わらず、フローチャート300の決定工程320の論理に従って布地処理組成物を適用することができる。通常予想される最高温度が実際に得られない場合、実際の温度は、本来ならば存在する「高温」チャンバー内で無駄に消費することなく揮発性物質を分配させるほど、低くなることがある。
フローチャート330は工程340から始まり、ここでは、変数TM11と呼ばれる乾燥サイクルタイマーがユーザによって設定される。工程340では、ユーザは、また、フローチャート300で変数名TM12が与えられた「分配時間」タイマーも設定する。このフローチャート330における論理によって、ユーザが、乾燥機のチャンバー内への布地処理組成物の適用開始を決定する実際の時間を工学単位(例えば、分又は秒)で設定できるようになる。例えば、乾燥サイクルタイマーが(TM11について)60分に設定され、且つ分配時間タイマーが(TM12について)20分に設定される場合、乾燥機は、布地処理組成物が適用されることなく40分動作し、次いで乾燥サイクル時間に20分を残して、組成物の適用が始まる。
フローチャート300の論理は、次の通りである:工程342で乾燥サイクルが始まる。次に、決定工程344が、経過時間が時間TM11とTM12との差を超えているかどうかを判定する。答えが「いいえ」である場合、論理の流れは、工程344の始めに戻り、十分な時間が経過して最終的に結果が「はい」になるまで「ルーピング」し続ける。
次に、論理の流れは工程346に進み、乾燥機のチャンバー内へと布地処理組成物を適用し始め、それがこのルーチンの終わりになる。フローチャート330の論理は、システム設計者によってユーザが入力可能なもの(例えば、キーパッド66を介して)と判定されることができ、又は、変数TM12についての分配タイマー値が、特定の用途で常に使用されるデフォルト値をもつことができる。例えば、合計乾燥サイクル時間TM1に関わらず、常に乾燥サイクルの終わりの少なくとも8分間に布地処理組成物を分配させることが望ましい場合がある。その状況では、分配時間タイマー値TM12をデフォルト値として8分に設定することができ、システム設計者は、他の運転モードに関わらずこのデフォルト値が常に観察されるように、マイクロコントローラ60上で実行するソフトウェアを作製することができる。これは、必ずしも布地物品処理システム10のすべての用途に望ましいわけではないが、少なくとも1つの選択肢である。
一般に、乾燥サイクルの間の経過時間は、本明細書では乾燥機の「運転時間」とも呼ばれ、実質的にいかなるタイプの時間管理デバイスでも決定することができる。デジタル処理デバイス(図5のマイクロコントローラ60など)が使用される場合、「クロックサイクル」ごとに処理デバイスにソフトウェア命令を実行させるために、通常、高周波クロックが回路設計に含められる。システムクロックのサイクル率は、1秒間又は10分の1秒間(前述)のような「実時間」間隔を作り出すためにより低い周波数へと容易に分割される(デジタル除算器によって)ことができ、乾燥機の運転時間は、そのような実時間間隔を基準にすることができる。他方では、望むなら、独立したパルス発生器からクロックパルスを受け取るデジタルカウンタのような、独立したクロックデバイスを設けることができる。
乾燥機の運転時間が、本発明の制御装置、例えば、図5のマイクロコントローラ60によって実質的に「連続的に」監視されることが理解される。ほとんどの順次処理デバイスでは、ソフトウェアは、命令を一度に1つずつ実行し、フローチャート300では、経過時間を、ソフトウェアの実行可能な命令1つでサンプリングすることができ(例えば、工程320において)、後でソフトウェアが「ループして」それと同一の(又は類似の)実行可能な命令に戻った時に再びサンプリングされる。このルーピングアクションは、しばしば、非常に速く起こるので、実質的に瞬間的に見え、結果として、実際にはルーピングアクションが起こる速度に従って経過時間が「サンプリング」されているのに、制御装置が時間を連続的に監視するように見える。
しかし、デバイスの運転に関わる決定を行うのに時間経過を知ることが重要と思われる場合、ソフトウェアを、例えば、実時間クロックの増分増加が起こるたびに(例えば、新しいクロックパルスごとに、又は状態の逆クロック変化(counter-clock change)のたびに)、マスク不可能な割り込みを発生させるように作成することができ、タイミングルーチンを割り込みルーチンの一部として実行することができる。言うまでもなく、本発明の制御装置の一部が、恐らくはデジタルカウンタ及びデジタル比較器を備えたパルス発生器を使用して(例えば、マイクロプロセッサなしで)、個別論理素子でできている場合、望むなら、時間を実質的に連続的に監視することができる。
経過時間を使用する他の例が、フローチャート350に示されており、第1の工程360は、フローチャート350で変数TM21にロードされる値を有する、乾燥サイクルタイマーを設定することである。次の工程362は、乾燥サイクルを開始する。
次に、決定工程370は、経過時間が、合計乾燥サイクル時間TM21に関連した時間閾値として事前に設定された値を超えたかどうかを判定する。この事前に設定された時間は、フローチャート300の工程320の論理によく似た係数を使用する。このフローチャート350では、係数は「K1」と呼ばれ、時間閾値はK1×TM21と呼ばれる。K1は、通常、パーセンテージとして設定され、乾燥サイクルの最終的な量に関して使用される。例えば、K1が75%に設定される場合、布地処理組成物は、乾燥サイクル時間間隔TM21の最後の25%の間に分配又は適用されることになる。
経過時間がこの閾値K1×TM21を超えていない場合、論理の流れは、この決定工程370の始めへと戻され、十分な時間が経過して最終的に「はい」の結果を達成するまで「ループ」し続ける。次に、論理の流れは、工程372に進み、乾燥機のチャンバーへと布地処理組成物を適用し始める。
次に、論理の流れは、経過時間が、フローチャート350では係数K2×乾燥サイクル時間TM21と呼ばれる、異なる時間閾値を超えたかどうかを判定する決定工程380へと進む。この係数K2は、係数K1よりも小さな数になる。結果が「いいえ」である場合、論理の流れは、決定工程380の始めに戻り、十分な時間が経過して最終的に「はい」の結果が達成されるまで、論理が「ループ」し続ける。達成された時点で、工程382は、乾燥機のチャンバー内への布地処理組成物の適用を停止し、それがこのルーチンの終わりになる。
それによって、フローチャート350は、ユーザ(又はシステム設計者)が乾燥サイクルの間に開始点及び停止点の両方を設定できるようにし、さらに、これらの開始係数及び停止係数を、デフォルト値としてソフトウェアに事前にロードすることもできる。例えば、K1が25%に等しく、K2が0.75%に等しい場合、布地処理組成物は、乾燥サイクルの経過時間内の75%の時点で適用され始め、布地処理組成物は、乾燥サイクル時間TM21全体の99.25%の経過時間の時点で適用を停止される。これが、乾燥チャンバー内部の布地物質に、いくらか湿った又は濡れた感触ではなく、「乾燥」しているという最終的な触覚的品質を与える。換言すれば、布地処理組成物が完全に乾燥サイクルの終わりまで分配され、且つユーザが直ちに乾燥機の扉を開けて布地物品を掴む場合、これらの物品がいくらか濡れた又は湿った触覚的品質になることがある。フローチャート350の論理は、その種の結果を恐らく防ぐであろう。K2の値を、100%までは設定できないように制限することが望ましい場合がある。
フローチャート350の論理を、図11の温度ベースの論理を含めて、前述の図11及び12のフローチャート例のいずれかと組み合わせることができることが、自明のはずである。前述したように、フローチャート200及び250は、布地処理組成物の適用を始めるだけで、いつ布地処理組成物を終了させるべきかを正確には対処していない。フローチャート350は、その目的にだけ、フローチャート200又は250の温度ベースの論理と併せて使用することができる。
図11及び12のフローチャートの論理演算を、前述した以外の他の様々な方法で組み合わせることができ、それでもそれが本発明の原理の範囲内に入ることが理解されよう。
本発明の任意の態様の1つは、乾燥サイクルの間に異なる2つの時間間隔で布地処理組成物を提供することである。例えば、布地処理組成物を、乾燥サイクル中のかなり早い時点で布地柔軟仕上げ剤として適用することができ;次いで、それよりも後の時点で(例えば「冷却」段階の間に)、香料として、あるいは他の何らかのタイプの有益な特性又は効果を提供するために、布地処理組成物を適用することができる。噴霧/分配の第1の部分が終了した後に、通常、乾燥サイクルの間に分配が全く起こらない時間間隔が存在するので、そのような分配プログラムを布地処理組成物適用(例えば、噴霧)の「分割サイクル」と呼ぶことができる。
それでも、本発明の原理は、分配の分割サイクルに当て嵌まり、その際、布地処理組成物の揮発性の特徴が、乾燥装置の乾燥サイクル全体の「終わり」近くで最適に使用される。それが所望の結果である場合、図11及び12のフローチャートに記載した論理演算は、布地物品への布地処理組成物のそのような分配又は適用を導入するために使用し得る、代表的な一連の処理工程を提供する。
2つの「分割」分配サイクルの間に経過時間間隔が存在しない状況があり得ることに留意すべきである。これは、例えば、乾燥装置のユーザによって非常に短い乾燥サイクル時間が選択された場合、又は乾燥装置の乾燥チャンバー内に非常に少量の布地物品が入れられた場合に起こり得る。それらの状況の1つでは、第1の噴霧イベントと第2の噴霧イベントとが重なり合うことが可能な場合があり、結果として、第2の噴霧イベントを始める時間になる前に第1の噴霧イベントが終了していないので、「真の」分割間隔噴霧手順がなくなることになる。したがって、その間に噴霧が全く起こらない経過時間間隔が存在しないことがある。しかし、乾燥サイクルの「終わり」近くの「いつ」布地処理組成物を適用すべきかを判定する処理論理(図11及び12のフローチャートの論理など)に関しては、やはり適切な時間及び/又は温度入力情報に基づいて同一の決定がなされることになる。換言すれば、「第2の噴霧イベント」を「開始」させる制御装置の決定がなされなければならず、さもなければこの実施例の「第1の噴霧イベント」の終わりに布地処理組成物の適用が停止され、第2の噴霧イベントが全く始まらない可能性がある。
(布地処理組成物)
本出願人らの発明の一態様は、1気圧において250℃以下の沸点を有する香料物質を少なくとも30重量%、35重量%〜100重量%、40重量%〜100重量%、又は40重量%〜70重量%含む香料のような物質を、少なくとも0.005重量%、0.005重量%〜10重量%、又は0.1重量%〜2重量%と、布地処理物質と、任意のキャリアと、残部に1以上の補助剤成分とを含むことができる、布地処理組成物である。
1気圧で250℃以下の沸点を有する好適な香料物質の例としては、これらに限定するものではないが、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アリルヘプタノエート、アリルカプロエート、アロオシメン、アミルアセテート(n−ペンチルアセテート)、アミルプロピオネート、アセトアニソール、p−アニスアルデヒド、アニソール、トランス−アネトール、ベンズアルデヒド(ベネゼンカルボキシアルデヒド(Benezenecarboxaldehyde))、ベンジルアセテート、ベンジルブチレート、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、ベンジルホルメート、ベンジルプロピオネート、β−γ−ヘキサノール(2−ヘキセン−1−オール)、(+)−カンファー、カジネン、カンフェン、カルバクロール、シス−3−ヘキセニルチグレート、(+)−カルボン、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルニトリル、シトロネリルプロピオネート、シクロヘキシルエチルアセテート、L−カルボン、ケイ皮アルコール、シンナミルホルメート、シス−ジャスモン、シス−3−ヘキセニルアセテート、シトラール、クミンアルコール、クミンアルデヒド、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、デシルアルデヒド(カプルアルデヒド)、ジヒドロミルセノール、ジヒドロミルセニルアセテート、3,7−ジメチル−1−オクタノール、ジフェニルオキシド、エチルアセテート、エチルアセトアセテート、エチルアミルケトン、エチルベンゾエート、エチルブタノアート、3−ノナノン(エチルヘキシルケトン)、エチルフェニルアセテート、ユーカリプトール、オイゲノール、フェンキルアルコール、フェンキルアセテート(1,3,3−トリメチル−2−ノルボルナニルアセテート)、トリシクロデセニルアセテート、トリシクロデセニルプロピオネート、γ−ノナラクトン、ゲラニルアセテート、ゲラニルホルメート、ゲラニルニトリル、トランス−ゲラニオール、シス−3−ヘキセニルイソブチレート、ヘキシルネオペンタノエート、ヘキシルチグレート、シス−3−ヘキセン−1−オール/青葉アルコール、ヘキシルアセテート、ヘキシルホルメート、ヒドラトピックアルコール(Hydratopic alcohol)、ヒドロキシシトロネラール、α−イオノン、イソボルニルアセテート、イソブチルベンゾエート、イソノニルアセテート、イソノニルアルコール(3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール)、イソプレギルアセテート、インドール(2,3−ベンゾピロール)、イソアミルアルコール、イソプロピルフェニルアセテート、イソプレゴール、イソキノリン(ベンゾピリジン)、ラウルアルデヒド(Lauraldehyde)、d−リモネン、リナリルアセテート、2,3−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、リナロール、リナロールオキシド、リナリルホルメート、メントン、(−)−L−メンチルアセテート、メチルカビコール(エストラゴール)、メチル−n−ノニルアセトアルデヒド、メチルオクチルアセトアルデヒド、β−ミルセン、4−メチルアセトフェノン、メチルペンチルケトン、メチルアントラニレート、メチルベンゾエート、メチルフェニルカルビニルアセテート(α−メチルベンジルアセテート)、メチルオイゲノール(オイゲノールメチルエーテル)、メチルヘプテノン(6−メチル−5−ヘプテン−2−オン)、メチルヘプチンカーボネート(メチル−2−オクチノエート(octynoate))、メチルヘプチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルサリチレート、ジメチルアントラニレート、ネリルアセテート、ノニルアセテート、ノンアルデヒド、ネロール、δ−ノナラクトン、γ−オクタラクトン、2−オクタノール、オクチルアルデヒド(カプリル酸アルデヒド)、p−クレゾール、p−シメン、α−ピネン、β−ピネン、p−クレジルメチルエーテル、2−フェノキシエタノール、フェニルアセトアルデヒド、2−フェニルエチルアセテート、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルジメチルカルビノール(ベンジル−tert−ブタノール)、プレニルアセテート、プロピルブタノアート、(+)−プレゴン、メチルイソブテニルテトラヒドロピラン、サフロール、4−テルピネオール(terpinenol)、α−テルピネン、γ−テルピネン、α−テルピニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロミルセノール、テルピノレン(α−テルピネオール)、2−ウンデセナール、1,2−ジメトキシベンゼン、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテートが挙げられる。
本出願人らの発明の別の態様では、1気圧で250℃以下の沸点を有する好適な香料物質の例としては、これらに限定するものではないが、アリルカプロエート、アミルアセテート(n−ペンチルアセテート)、アミルプロピオネート、p−アニスアルデヒド、アニソール、ベンズアルデヒド(ベネゼンカルボキシアルデヒド(Benezenecarboxaldehyde))、ベンジルアセテート、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、ベンジルホルメート、(+)−カンファー、(+)−カルボン、L−カルボン、ケイ皮アルコール、シス−3−ヘキセニルアセテート、シトラール(ネラール)、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エチルアセテート、エチルアセトアセテート、エチルアミルケトン、エチルベンゾエート、ユーカリプトール、オイゲノール、フェンキルアルコール、トリシクロデセニルアセテート、トリシクロデセニルプロピオネート、γ−ノナラクトン、トランス−ゲラニオール、シス−3−ヘキセン−1−オール/青葉アルコール、ヘキシルアセテート、ヒドロキシシトロネラール、リグストラール(2,3−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド)、リナロール、リナロールオキシド、リナリルホルメート、メントン、4−メチルアセトフェノン、メチルアントラニレート、メチルベンゾエート、メチルフェニルカルビニルアセテート(α−メチルベンジルアセテート)、メチルオイゲノール(オイゲノールメチルエーテル)、メチルヘプチンカーボネート(メチル−2−オクチノエート(octynoate))、メチルヘプチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルサリチレート、ジメチルアントラニレート、ネロール、δ−ノナラクトン、γ−オクタラクトン、オクチルアルデヒド(カプリル酸アルデヒド)、p−クレジルメチルエーテル、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルジメチルカルビノール(ベンジル−tert−ブタノール)、プレニルアセテート、メチルイソブテニルテトラヒドロピラン、テルピノレン(α−テルピネオール)、アロオシメン、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アリルヘプタノエート、トランス−アネトール、ベンジルブチレート、カンフェン、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルニトリル、デシルアルデヒド(カプルアルデヒド)、ジヒドロミルセノール、ジヒドロミルセニルアセテート、3,7−ジメチル−1−オクタノール、ジフェニルオキシド、フェンキルアセテート(1,3,3−トリメチル−2−ノルボルナニルアセテート)、ゲラニルアセテート、ゲラニルホルメート、ゲラニルニトリル、シス−3−ヘキセニルイソブチレート、α−イオノン、イソボルニルアセテート、ラウルアルデヒド(Lauraldehyde)、d−リモネン、リナリルアセテート、メチルカビコール(エストラゴール)、メチル−n−ノニルアセトアルデヒド、メチルオクチルアセトアルデヒド、β−ミルセン、ノンアルデヒド、p−シメン、α−ピネン、β−ピネン、α−テルピネン、γ−テルピネン、α−テルピニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロミルセノール、2−ウンデセナール、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテートが挙げられる。
本出願人らの発明の別の態様では、1気圧で250℃以下の沸点を有する好適な香料物質の例としては、これらに限定するものではないが、アリルカプロエート、アミルアセテート(n−ペンチルアセテート)、アミルプロピオネート、p−アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド(ベネゼンカルボキシアルデヒド(Benezenecarboxaldehyde))、ベンジルアセテート、ベンジルアセトン、(+)−カンファー、L−カルボン、ケイ皮アルコール、シス−3−ヘキセニルアセテート、シトラール(ネラール)、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エチルアセトアセテート、エチルアミルケトン、ユーカリプトール、オイゲノール、フェンキルアルコール、トリシクロデセニルアセテート、トリシクロデセニルプロピオネート、シス−3−ヘキセン−1−オール/青葉アルコール、ヘキシルアセテート、ヒドロキシシトロネラール、2,3−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、リナロール、リナロールオキシド、リナリルホルメート、メントン、メチルアントラニレート、メチルベンゾエート、メチルフェニルカルビニルアセテート(α−メチルベンジルアセテート)、メチルオイゲノール(オイゲノールメチルエーテル)、メチルヘプチンカーボネート(メチル−2−オクチノエート(octynoate))、メチルヘプチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルサリチレート、δ−ノナラクトン、オクチルアルデヒド(カプリル酸アルデヒド)、p−クレジルメチルエーテル、フェニルエチルアルコール、プレニルアセテート、メチルイサオブテニルテトラヒドロピラン(methyl isao butenyl tetrahydro pyran)、テルピノレン(α−テルピネオール)、アロオシメン、アリルシクロヘキサンプロピオネート、カンフェン、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルニトリル、デシルアルデヒド(カプルアルデヒド)、ジヒドロミルセノール、ジヒドロミルセニルアセテート、フェンキルアセテート(1,3,3−トリメチル−2−ノルボルナニルアセテート)、ゲラニルアセテート、ゲラニルホルメート、ゲラニルニトリル、α−イオノン、イソボルニルアセテート、ラウルアルデヒド(Lauraldehyde)、d−リモネン、リナリルアセテート、メチルカビコール(エストラゴール)、メチル−n−ノニルアセトアルデヒド、メチルオクチルアセトアルデヒド、β−ミルセン、ノンアルデヒド、p−シメン、α−ピネン、β−ピネン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロミルセノール、2−ウンデセナール、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテートが挙げられる。
前述の香料物質は、香料物質の供給元である、フィルメニッヒ(Firmenich)(スイス、ジュネーブ)、ジボダン(Givaudan)(フランス、アルジャントゥーユ(Argenteuil))、IFF(ニュージャージー州ヘーズレット(Hazlet))、クエスト(Quest)(ニュージャージー州マウントオリーブ(Mount Olive))、ベドーキアン(Bedoukian)(コネチカット州ダンベリー)、シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)(ミズーリ州セントルイス)、ミレニアム・スペシャルティ・ケミカルズ(Millennium Specialty Chemicals)(イリノイ州オリンピアフィールズ)、ポラロン・インターナショナル(Polarone International)(ニュージャージー州ジャージーシティ)、フレグランス・リソーシズ(Fragrance Resources)(ニュージャージー州キーポート)、及びアロマ&フレーバー・スペシャルティーズ(Aroma & Flavor Specialties)(コネチカット州ダンベリー)のうちの1つ以上から得ることができる。
処理物質は、これらに限定するものではないが、柔軟性、汚れの再付着防止、染みをはじく性質若しくは撥水性、色若しくは白さの向上、吸収力の向上、静電気防止性、抗菌性、又は布地の磨耗耐性を含めた1以上の布地利益を提供する。このような利益を提供できる物質を含有する物質の部類としては、これらに限定するものではないが、カチオン性物質、非イオン性物質、他のポリマー物質、及び粒子状物質が挙げられる。本発明の組成物は、処理物質を含む。通常、前記処理物質は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約2重量%、約4重量%〜約90重量%、約4重量%〜約50重量%、又は約4重量%〜約10重量%のうちの1つの濃度で存在する。
好適なカチオン性物質としては、これらに限定するものではないが、プロトン化可能なアミン、アルキル第四級アンモニウム化合物、カチオン性シリコーン、及びカチオン性ポリマーが挙げられる。好適なプロトン化可能なアミンとしては、以下の式Iを有するプロトン化可能なアミンが挙げられ:
式中、添字mは0、1、2、又は3であり;添字nは1、2、3、又は4であり、好ましくはnは2又は3であり、より好ましくはnは2であり、各Rは、C1〜C22アルキル、C1〜C22ヒドロキシアルキル又はベンジル基から独立して選択され;各R1は、C11〜C22の直鎖アルキル、C11〜C22の分枝状アルキル、C11〜C22の直鎖アルケニル、又はC11〜C22の分枝状アルケニルから独立して選択され;各Qは、カルボニル、カルボキシル、又はアミド部分を含んでよい。
アルキル化した好適な第四級アンモニウム化合物(quats)としては、モノ−アルキルquats、ジ−アルキルquats、トリ−アルキルquats、及びテトラ−アルキルquats、並びにある種のカチオン性界面活性剤が挙げられる。好適なモノ−アルキルquats、ジ−アルキルquats、トリ−アルキルquats、及びテトラ−アルキルquatsは、通常、以下の式IIを有しており:
式中、添字mは0、1、2、3、又は4であり;添字nは1、2、3、又は4であり、好ましくはnは2又は3であり、より好ましくはnは2であり、各Rは、C1〜C22アルキル、C1〜C22ヒドロキシアルキル又はベンジル基から独立して選択され;各R1は、C11〜C22の直鎖アルキル、C11〜C22の分枝状アルキル、C11〜C22の直鎖アルケニル、又はC11〜C22の分枝状アルケニルから独立して選択され;X−は、クロライド、ブロミド又はメチルサルフェートのような水溶性のアニオン種であり、Qは、カルボニル、カルボキシル、又はアミド部分を含んでよい。
好適なカチオン性界面活性剤としては、モノC
6〜C
16、好ましくはC
6〜C
10のN−アルキル又はアルケニルアンモニウム界面活性剤から成る群から選択される第四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、残っているN位置は、メチル、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピル基で置換される。別の好ましいカチオン性界面活性剤は、第四級コリンエステルのような、第四級アンモニウムアルコールのC
6〜C
18アルキル又はアルケニルエステルである。より好ましくは、カチオン性界面活性剤は、以下の式IIIを有し:
式中、R1は、C8〜C18ヒドロカルビル、好ましくはC8〜14アルキル、より好ましくはC8、C10又はC12のアルキルであり、X−は、クロライド、ブロミド又はメチルサルフェートのような水溶性のアニオン種である。
好適なカチオン性シリコーンとしては、アミン誘導化合物によって官能化されたシリコーン、及びカチオン性シリコーンポリマーが挙げられる。アミン誘導化合物によって官能化された好適なシリコーンとしては、以下の式IVを有するアミノシリコーンが挙げられ:
(R1R2R3SiO1/2)p(R4R4SiO2/2)m[R4Si(L−NR5R6)O2/2]a[Si(K−NR7R8)O3/2]b[R4SiO3/2]c
(式IV)
式中、m、a、b、及びcは、0〜6000の整数から独立して選択され;pは2+b+cであり;R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、L、Kは、分子内のシリコーン又は窒素原子に結合した様々な側鎖である。以上の式IVでは、R1、R2、R3、R4は:
1)C1〜C22の直鎖若しくは分枝状の置換若しくは非置換ヒドロカルビル部分;あるいは
2)式中、R11、R12、R13、及びR14が、H、又はC1〜C22の直鎖若しくは分枝鎖の置換若しくは非置換ヒドロカルビル部分から独立して選択される、−O−R11、−O−R12、−O−R13、及び−O−R14
から独立して選択される。
以上の式IVでは、L及びKは、C1〜C22の直鎖又は分枝鎖の置換又は非置換ヒドロカルビル部分から独立して選択される。好ましくは、L及びKは、C1〜C12の直鎖又は分枝鎖の置換又は非置換ヒドロカルビル部分から独立して選択される。より好ましくは、L及びKは、C1〜C4の直鎖又は分枝鎖の置換又は非置換ヒドロカルビル部分から独立して選択される。最も好ましくは、L及びKは、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、オクタデシレン、又は3−(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−オキシ−ピペリジル)プロピルから独立して選択される。以上の式IVでは、R5、R6、R7、及びR8は、H、又はC1〜C22の直鎖若しくは分枝鎖の置換若しくは非置換ヒドロカルビル部分から独立して選択される。
以上の式IVで使用する時、「SiOn/2」は、酸素原子とケイ素原子との比率を意味しており、すなわち、SiO1/2は、1つの酸素原子が2つのケイ素原子の間で共有されることを意味する。
好適なカチオン性シリコーンポリマーとしては、以下の式Vを有するカチオン性シリコーンポリマーが挙げられ:
式中、[CAP]は、主鎖の末端又はトランケーション(truncation)ユニットであり;mは、1〜50の整数であり、各Zユニットは、以下の式VIを有しており:
ここで、式VIについて:
xは、0又は1であり;
Wは、以下の式VIIを有するシロキサンユニットであり:
ここで、式VIIについて、各R
1ユニットは、C
1〜C
22の直鎖又は分枝鎖の置換又は非置換ヒドロカルビル部分であり;
ここで、式VIについて、上記Rは、以下の式VIIIを有しており:
−[(L)
y−(R
2)
y−(L)
y]−B−[(L)
y−(R
2)
y−(L)
y]−
(式VIII)
ここで、以上の式VIIIについて:
yは、0又は1であり;
Lは、結合ユニットを含有する好適な炭素であり、好適な結合ユニットとしては、これらに限定するものではないが、アルキレン部分、アクリレート部分、及びアミド含有部分が挙げられ;
各Bは、少なくとも1つの第二級、第三級、又は第四級アミノ部分を含むユニットであり;
R
2は、以下の式IXを有する連結ユニットであり:
ここで、式IXについて:
各R3は、C2〜C12の直鎖又は分枝鎖アルキレン部分から独立して選択され、好ましくは各R3は、独立して、エチレン、1,3−プロピレン、又は1,2−プロピレンであり;
各R4は、水素、又はC1〜C22の直鎖若しくは分枝鎖の置換若しくは非置換ヒドロカルビル部分から独立して選択され、好ましくは各R4は、水素、又はC1〜C22の直鎖若しくは分枝鎖アルキル部分;C1〜C22シクロアルキル部分;C1〜C22の直鎖若しくは分枝鎖フルオロアルキル部分;C2〜C22の直鎖若しくは分枝鎖アルケニル部分;C6〜C22アリール部分;又はC7〜C22アルキレンアリール部分から独立して選択され;最も好ましくは、各R4は、水素、又はC1〜C10の直鎖若しくは分枝鎖アルキル部分であり;
zは、0〜50の整数である。
好適なカチオン性ポリマーとしては、以下の式Xを有する線状ポリマーユニットであって:
式Xについて、R
2及び各R
1が独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、置換又は非置換の炭化水素部分であり;Zがカチオン性官能基を含有する置換又は非置換の炭化水素部分である線状ポリマーユニット;並びに
以下の式XIを有するモノマーを環状に重合させて誘導される環状ユニットであって:
式XIについて、各R4が独立して、隣接したR4ユニットと共に環式残基を形成可能であるのに加えて重合を伝達可能なオレフィン含有ユニットであり;各R5が独立して、C1〜C12の直鎖若しくは分枝鎖アルキル部分、又は置換若しくは非置換のベンジル部分であり;X−がクロライド、ブロミド又はメチルサルフェートのような水溶性のアニオン種である前記環状ユニット、から成る群から選択される、少なくとも1つのユニット又はユニットの混合物を含むコポリマーが挙げられる。
好適な非イオン性物質としては、アルキレンオキシド基と有機の疎水性部分(脂肪族又はアルキル芳香族の性質であることができる)との縮合によって生成される特定の界面活性剤;シリコーンコポリオール;及びこれらの混合物が挙げられる。好適な非イオン性界面活性剤の例としては、これらに限定するものではないが、アルキルフェノールエトキシレート、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロックコポリマー、脂肪族アルコール及び脂肪酸エトキシレート、長鎖第三級アミンオキシド、アルキル多糖、ポリエチレングリコール(PEG)、グリセリル脂肪酸エステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。
好適なシリコーンコポリオールの非限定例は、以下の式XIIを有するシリコーンコポリオールであり:
R1―(CH3)2SiO―[(CH3)2SiO]a―[(CH3)(R1)SiO]b―Si(CH3)2―R1
(式XII)
ここで、以上の式XIIについて、a+bは、1〜約50の整数であり、好ましくはa+bは、約3〜約30の整数であり、より好ましくはa+bは、約10〜約25の整数であり;少なくとも1つのR1は、以下の式XIIIを有するポリ(エチレンオキシ/プロピレンオキシ)コポリマー基であり、残りのR1部分は、メチル及び以下の式XIIIを有するポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)コポリマー基から成る群から独立して選択され:
−(CH2)nO(C2H4O)c(C3H6O)dR2
(式XIII)
ここで、以上の式XIIIについて、nは3又は4であり、好ましくはnは3であり;cは1〜約100の整数であり、好ましくはcは約6〜約100の整数であり;dは1〜約14の整数であり、好ましくはdは1〜約3の整数であり;c+dの合計は約5〜約150の整数であり、好ましくはc+dの合計は約9〜約100の整数であり;各R2は、水素、4個までの炭素原子を含むアルキル部分又はアセチル基から成る群から独立して選択される。
好適なポリマー物質としては、これらに限定するものではないが、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、多糖類、ポリエチレングリコール、及び以上の物質の誘導体又はコポリマーが挙げられ、これらは、本発明で使用するのに好適である。
好適な粒子状物質としては、ポリマー粒子、粘土、タルク、ゼオライト及びこれらの混合物のような無機又は有機の微粒子が挙げられる。好適なポリマー粒子は、通常、平均粒径が約10ミクロン未満、好ましくは5ミクロン未満、より好ましくは約1ミクロン未満である。このような粒子は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、及びこれらの混合物を含んでよい。好適な粘土物質としては、スメクタイト粘土、例えば、葉蝋石、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト及びバーミキュライト、並びに雲母のような、2:1層構造をもつフィロシリケート粘土が挙げられる。特に好適な粘土物質としては、米国特許第4,062,647号に記載のスメクタイト粘土が挙げられる。布地柔軟化の目的に好適な粘土物質の他の開示としては、欧州特許明細書EP26528−A1、米国特許第3,959,155号、及び米国特許第3,936,537号が挙げられる。
更なる好適な物質としては、特定のトリグリセリド、鉱油、及びこれらの混合物のような、合成又は天然由来の特定の油が挙げられる。
好適な処理物質の具体例としては、これらに限定するものではないが;牛脂、パーム油、綿実油、キャノーラ油及び大豆油からのトリグリセリド(すべて様々な水素化レベルをもつ);パラフィン油、並びにこれらの混合物が挙げられる。
好適な処理物質は、メイザー・ケミカルズ(Mazer Chemicals)(米国イリノイ州ガーニー(Gurnee))、クラリアント社(Clariant Corporation)(スイス、グラットブルグ(Glattbrugg))、ローディア社(Rhodia Incorporated)(米国ニュージャージー州クランベリー)、スケア・ケミカルズ社(Scher Chemicals,Inc.)(米国ニュージャージー州クリフトン)、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)(米国ミシガン州ミッドランド)、及びゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)(米国コネチカット州フェアフィールド)、ウイトコ社(Witco Corporation)(米国コネチカット州ミドルベリ)、デグサ−ヒュルズ(Degussa-Huls)(ドイツ、マール(Marl))、BASF(米国ニュージャージー州マウントオリーブ)、シグマ−アルドリッチ(Sigma-Aldrich)(米国ミズーリ州セントルイス)、20ミクロンズ社(20 Microns Ltd.)(インド、バローダ(Baroda))、及びツイン・リバーズ・テクノロジーズ(Twin Rivers Technologies)(米国マサチューセッツ州クインシー(Quincy))から市販されている。
本発明の布地処理物質は、所望によりキャリア物質を含んでよい。好適なキャリア物質としては、これらに限定するものではないが、水、通常は300ダルトン未満の重量平均分子量を有するシリコーン、モノ若しくはジアルキルエステル、グリセリンのようなポリオール、ポリエチレングリコール、アルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
キャリアが水である時には、処理組成物は、当該処理組成物の重量%に基づいて、約40重量%〜約98重量%、約50重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約90重量%の水を含んでよい。布地処理組成物が水を含む時には、前記組成物のpHは、約2〜約10、約3〜約9、約4〜約8、又は約5.5〜約7.5の範囲内にあってよい。
本発明の目的には必ずしも必須ではないが、本明細書に記載する非限定的な補助剤を、望ましいようにそのような組成物の諸実施形態に組み込んでもよい。そのような補助剤成分の精確な性質、及びそれらを組み込む濃度は、布地処理組成物の物理形態、並びにそれが使用されることになる作業の性質によって決まる。
好適な補助剤成分としては、これらに限定するものではないが、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどのような塩;ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニル尿素のような防腐剤;特定の増粘剤及び粘度調整剤;クエン酸、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウムなどのようなpH調整剤;マグネシウム/アルミニウムシリケートのような懸濁剤;並びにエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムのような金属イオン封鎖剤が挙げられる。好適な補助剤の更なる例及び使用濃度は、米国特許第6,653,275号に見出される。
(布地処理組成物の製造方法)
本発明の布地処理組成物は、任意の好適な形態に配合することができ、配合者によって選択された任意の方法によって調製することができ、その非限定例が米国特許第6,653,275号に記載されている。