JP4781808B2 - トルクリミッター付き遊星歯車型減速機 - Google Patents

トルクリミッター付き遊星歯車型減速機 Download PDF

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本発明は、トルクリミッター付き遊星歯車型減速機に関するものであり、内歯車に対して摩擦部材を軸方向に作用せしめて、その摩擦抵抗を利用したトルクリミッターを備えた遊星歯車型減速機に関する。
DCモータの軸に遊星歯車型減速機を組み込んで大減速比の基で出力する減速機構が公知である。
DCモータはコイルに電流を印加することによって軸を回転せしめる構成であるため、軸側からの多大な負荷に対して弱い性質がある。即ち、軸に何らかの負荷がかかり、モータ軸の回転が止められた状態が続くと、上記コイルに印加される電流が高くなり、モータ内が高温となり、焼きつきを起こしたり、絶縁材料が溶け、ショートして接触不良を起こす等の問題がある。
また、大減速比の減速機構を設けた場合には、モータ軸の回転数に対して減速機構の出力軸の回転数が大幅に小さくなるので、回転トルクは逆に減速機の出力軸で極めて大きなものとなる。この状態で、減速機構の出力軸に多大な負荷がかかった場合には、減速機構内の歯車部分に大きな負荷がかかることになり、これが破損する事態となることもある。
上記問題を解決するために、DCモータの軸に遊星歯車型減速機を組み込んだものにおいて、これにトルクリミッターを介在せしめ、減速機の出力軸に所定以上の負荷がかかった場合にはその回転が伝達されない構造とすることが考えられている(例えば特許文献1参照)。この特許文献には、内歯車の外周面と固定部材であるケースの内周面との間にラジアル方向に摩擦部材であるOリングを介在させた構成が開示されている。
特開2003−130146号公報
遊星歯車型減速機は、一般的に、入力軸に相当するモータの回転軸に太陽歯車を設け、該太陽歯車に遊星歯車を噛合せしめ、該遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、上記遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成となっている。この遊星歯車型減速機に、内歯車の外周面と固定部材であるケースの内周面との間にラジアル方向に摩擦部材であるOリングを介在させたトルクリミッターを構成した場合、固定部材であるケース内周面の軸心と内歯車の外周面の軸心とが完全に一致している必要がある。
これが一致していないと、ケース内周面に対して内歯車の外周面が回転変位した場合に、Oリングの接触圧力は変化してしまうことになり、また、内歯車の軸受け部分における接触圧力が大きくなってこれが影響し、内歯車の回転変位時における伝達トルクが不安定となってしまうからである。しかしながら、固定部材であるケース内周面の軸心と内歯車の外周面の軸心とを完全に一致せしめることは極めて困難であり、構成的にも精度的にも極めて高価なものとならざるを得ない。
また、上記特許文献に開示された公知のものにおいては、固定内歯車と可動内歯車の両端部分がケース内端面と接触状態となるため、この部分においての摩擦接触による抵抗力を受けてしまい、伝達トルクが不安定なものになる要因となってしまう。
一方、遊星歯車型減速機構を複数段設けた場合においては、これにトルクリミッターを組み込む場合に、一般的に考えられる構成としては、DCモータに減速機構を連結し、その減速機構の最終段減速機構の出力軸にトルクリミッターを組み付ける構成である。
しかしながら、この方法では次の欠点がある。即ち、モータ軸の回転数を減速する場合その減速比が大きくなればなるほど、当然回転トルクは大きくなる。即ち、減速機構の後段になればなるほど減速比が大きくなり、回転トルクは大きくなる。その減速機構の最終段減速機構の出力軸にトルクリミッターを組み付けた場合には、回転トルクが最も大きな部分で回転を伝達したり切断したりすることになる。摩擦部材の摩擦力によってトルク伝達・切断を行わせる構成においては、回転トルクが大きい場合には、トルク伝達に大きな摩擦力が必要となり、その結果、トルクリミッター機構が大型とならざるを得ない。
また、減速機構の最終段減速機構の出力軸にトルクリミッターを組み付けた場合には、その最終段階における減速比は、設計によって種々異なるため、回転トルクも種々異なるものとなり、これにあわせて、トルクリミッター機構も種々設計したものを用意しなくてはならない。即ち、トルクリミッター機構の共通化ができないことになる。
上記問題点を解消するため、本願出願人は、遊星歯車型減速機の入力軸と出力軸との間にトルクリミッターを構成し、該トルクリミッターを、内歯車を入力軸を支える固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車を前記固定部材に対して軸方向に摩擦部材を介して対向配置し、該摩擦部材を内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって固定部材側に内歯車を保持した構成のトルクリミッター付き遊星歯車型減速機を開発した(特願2005−178564号)。
この出願に係る発明では、安価な構成で、固定部材であるケース内周面の軸心と内歯車の外周面の軸心とが完全に一致していなくても、ケース内周面に対して内歯車の外周面が回転変位した場合に、Oリング等の摩擦部材の接触圧力が変化することがなく、また、内歯車の軸受け部分における接触圧力が伝達トルクに影響しない構成とし、常に安定的にトルクリミッター機能を発揮するトルクリミッター付き遊星歯車型減速機を提供することができ、そのため、上記従来技術の問題点を解消できた。
しかしながら、この本願出願人による先願発明では、Oリングなどの摩擦部材の断面の直径にばらつきがあり、また、コイルスプリングなどの押圧手段のばね力にばらつきがあるため、トルクリミッターのリミッタトルクにばらつきが生じてしまう。そのため、製造者側や顧客側ユーザーの要求に合った正確なリミッタトルクを得ることが難しいという問題点がある。
また、製造者側では、様々なリミッタトルクの仕様に合わせて、断面径の異なるOリングなどの摩擦部材を何種類も用意したり、又、ばね力の異なるコイルスプリングなどの押圧手段を何種類も用意しなければならないという問題点がある。
また、顧客側の使用条件に合わせてリミッタトルクの調整を行うことができないという問題点がある。
本発明は、このような本願出願人の先願発明の抱える問題点を改善することを目的とするものであ。
上記目的を達成するため本発明は、入力軸を支承する固定部材と、前記固定部材に支承された出力軸と、太陽歯車と該太陽歯車に噛合する遊星歯車と該遊星歯車に噛合する内歯車と前記遊星歯車を軸支するキャリアとを備え前記入力軸と出力軸との間に構成された少なくとも1段の遊星歯車型減速機構と、前記入力軸と出力軸との間に構成されたトルクリミッターとを備え、前記トルクリミッターは、前記内歯車を前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車を前記固定部材に対して軸方向に摩擦部材を介して対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成とし、前記固定部材側に、前記摩擦部材を前記内歯車に向けてばね力によって押圧する押圧手段と、該押圧手段の押圧力を調整するためのばね力調整手段を設けたものである。
また本発明は、前記押圧手段をコイルスプリングにより構成したことを特徴とするものである。
また本発明は、前記押圧手段を板ばねにより構成したことを特徴とするものである。
また本発明は、前記ばね力調整手段を、前記押圧手段との対向面に円周方向に沿ってを勾配を有するカム面を備えたばね力調整体により構成し、前記ばね力調整体を外部操作により回転可能に前記固定部材側に支承し、前記カム面によって前記押圧手段を押圧し、前記ばね力調整体を回転することにより前記押圧手段の押圧力を変化させることができるようにしたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記内歯車の両側にそれぞれ前記摩擦部材を設け、前記内歯車を前記固定部材側に対して前記摩擦部材を介して対向配置し、前記内歯車の両側を前記固定部材側に前記摩擦部材を介して接触させ、前記摩擦部材と前記固定部材側との間の摩擦力及び前記摩擦部材とこれに押圧される前記内歯車との間の摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成としたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記遊星歯車型減速機構を複数段設け、第1段の減速機構は、入力軸に太陽歯車を設け、該太陽歯車に遊星歯車を噛合せしめ、該遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、第2段以後の減速機構は直前の段の減速機構のキャリアに太陽歯車を設け、該太陽歯車に次ぎの段の遊星歯車を噛合せしめ、該次の段の遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記次の段の遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、前記入力軸と出力軸とを同軸上に対向配置するとともにこれら両軸をまたいで管状の軸受を嵌挿して両軸を該軸受により相対回転自在に連結し、前記トルクリミッターを構成する内歯車に噛み合う遊星歯車を軸支するキャリアを前記入力軸又は出力軸または両軸に回転自在に軸受け支持させたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記摩擦部材がリング状の弾性部材であることを特徴とするものである。
また本発明は、前記遊星歯車型減速機構を複数段設け、第1段の減速機構は、入力軸に太陽歯車を設け、該太陽歯車に遊星歯車を噛合せしめ、該遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、第2段以後の減速機構は直前の段の減速機構のキャリアに太陽歯車を設け、該太陽歯車に次ぎの段の遊星歯車を噛合せしめ、該次の段の遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記次の段の遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、前記トルクリミッターは、前記複数段の減速機構のうち、最終段の減速機構より前の減速機構の構成要素である内歯車を、前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車の軸方向側に摩擦部材を対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成としたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記トルクリミッターは、前記複数段の減速機構のうち、最終段の減速機構より前の減速機構であって、且つ前記入力軸にもっとも近い減速機構を含む減速機構の構成要素である内歯車を前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車の軸方向側に摩擦部材を対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成としたことを特徴とするものである。
本発明は、断面径の異なるOリングなどの摩擦部材を何種類も用意したり、又、押圧力の異なる押圧手段を何種類も用意することなく、要求に合った正確なリミッタトルクを得ることができる。また、顧客側の使用条件に合わせてリミッタトルクの調整を簡単に行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図1は1段減速機にトルクリミッターを設けた実施形態を示し、図中、2は被減速装置であり、DCモータにより構成されている。前記被減速装置2のケースには、トルクリミッター付き遊星歯車型減速機4のカバー6が固定されている。前記被減速装置2の出力軸は、本減速機4の入力軸7を構成し、この入力軸7に太陽歯車8が固定されている。
10は、本減速機4の、円筒体からなるケースであり、これの内径部に軸受12が固定され、該軸受12に、前記入力軸7と同軸延長線上に位置して、出力軸14が回転自在に支承されている。前記ケース10には、軸穴を有する円盤状のカバー6が固定され、該カバー6とケース10は略筒型の固定部材11を構成している。前記カバー6の外周部には、複数の、それぞれ前記固定部材11の軸方向に伸びる保持穴16が円周方向に略等間隔で穿設され、各保持穴16に、押圧手段を構成するコイルスプリング18が嵌挿配置されている。
20は、リング状の押圧体であり、その内周面が前記カバー6の一方側の外周面にこれの軸方向に沿ってスライド自在に嵌合し、その外周面が前記ケース10の内周面にスライド自在に対接している。前記押圧体20の一方の面は、前記コイルスプリング18に弾接し、該コイルスプリング18によって、図中、左方向即ち固定部材11の軸方向に付勢されている。前記押圧体20には、その軸方向にピン穴が形成され、該ピン穴にカバー6側に配置されたピンがスライド自在に嵌挿され、この構成により、押圧体20の、固定部材11に対する回転が係止されている。
23はリング状のばね力調整体であり、その内径部が前記カバー6に形成された管状凸部6aの外周面に回転可能に嵌合している。前記ケース10と被減速装置2のケースとの境界には、前記管状凸部6aの外周面と、被減速装置2のケースの端面と、前記保持穴16が開口するカバー6の端面及びケース10の端面とで、リング状に凹溝25が形成され、該凹溝25の両壁面に、前記ばね力調整体23の両側面が回転可能に挟持されている。前記ばね力調整体23の一方の側面23aには、図2に示すように、円周方向に沿って、該側面23aに対して、勾配を有するカム面27aが形成された3つのカム溝27が、互いに円周方向に120度の角度差を存して形成されている。
各カム溝27は、互いに同一のカム面構造を有し、前記保持穴16の数と同数、該各保持穴16に対向して配置されている。前記各保持穴16内のコイルスプリング18は、対応する前記カム溝27のカム面27aにこれに対して略垂直に弾接している。前記各コイルスプリング18の、対応するカム面27aに対する当接位置は、各カム面27aの基準位置Aに対して、全て同一となるように設定されている。即ち、図3において、3つのコイルスプリング18の、各カム面27aの基準位置Aに対する距離は、全て同一となるように設定されている。
前記カム溝27のカム面27aの、ばね力調整体23の側面23aに対する段差は、一端を基準位置Aとして、図4に示すように、円周方向に直線的に増大する構成となっている。尚、カム面27aの、ばね力調整体23の側面23aに対する、勾配は種々の設計変更が可能であり、カム溝27のカム面27aの深さが側面23aに対して直線的に変位する構成に特に限定されるものではない。前記ばね力調整体23には、これを回転操作するための、工具挿入用の穴29と、止めねじ35用のねじ穴33が穿設され、ねじ穴33の一端は、ばね力調整体23の内周面に開口し、他端はばね力調整体23の外周面に開口している。
22はリング状の内歯車であり、該内歯車22は、前記固定部材11に対して径方向に隙間を持って配置されている。即ち、内歯車22の本体の外周部に形成された凸条部分24の外周面が前記ケース10の肉薄部の内周面にわずかな隙間を存して嵌挿配置されている。26,28は弾性及び摩擦面を備えたOリングからなる摩擦部材であり、前記内歯車22の軸方向側即ち凸条部分24の両側面に対向配置され、該摩擦部材26,28は、前記内歯車22に対して軸方向に押圧し、該摩擦部材26,28と前記固定部材11側との摩擦力及び該摩擦部材26,28とこれに押圧される内歯車22との間の摩擦力によって前記固定部材11側に前記内歯車22を保持している。
前記摩擦部材26,28は、前記ケース10の内径部に形成された軸方向に垂直な係止面と前記凸条部分24の一方の側面との間及び前記凸条部分24の他方の側面と前記押圧体20との間に圧縮配置されている。前記内歯車22は、コイルスプリング18の押圧力により、その凸条部分24の両側面が摩擦部材26,28によって、該内歯車22の軸方向に、挟圧され、この軸方向の挟圧力により、摩擦部材26,28を介して、固定部材11側に保持されている。
なお、ここで、内歯車22の軸とはその中心軸のことであり、内歯車22の軸方向とは、その中心軸に対してほぼ平行な方向即ち図1中、左右方向のことである。30は、前記出力軸14の一端側に圧入固定されたキャリアであり、その盤状部の偏心部に軸方向に突設されたキャリアピン32に遊星歯車34が回転自在に支承されている。前記遊星歯車34の一方側は、前記内歯車22の内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車8と噛み合っている。
前記内歯車22は、出力軸14が止められる等、出力軸14側からこれに所定の大きさを超える負荷トルクが付与されると、前記摩擦部材26,28による摩擦保持力に抗して、ケース10に対してスリップ回転し、この負荷トルクが所定の値に達しない状態では、内歯車22は、ケース10に対して固定された非回転状態を保持するように構成されている。内歯車22を固定部材11側にスリップ回転可能に保持する摩擦保持力、即ちトルクリミッターのリミッタトルクは、ばね力調整体23を回転することによって調整できる。
上記した構成において、入力軸7が回転すると、太陽歯車8が同速で回転し、この回転は、遊星歯車34に伝達される。遊星歯車34は、キャリアピン32を回転軸として自転するとともに、内歯車22が摩擦部材26,28を介して固定部材11側に固定されているので、内歯車22に沿って公転する。遊星歯車34が公転することでキャリア30が回転し、出力軸14から所定の減速比で減速された出力が取り出される。
一方、何らかの原因で、出力軸14に所定以上の負荷即ちスリップトルク(リミッタトルク)以上の負荷がかかると、キャリア30が停止し、キャリアピン32を支点として遊星歯車34の回転トルクが内歯車22に作用する。この遊星歯車34からの回転トルクにより、これと噛み合う内歯車22は摩擦部材26,28による挟圧摩擦保持力に抗して、ケース10の内周面に沿ってスリップ回転する。このスリップ回転により、被減速装置2即ちDCモータに過負荷がかかるのを防止できる。
トルクリミッターのリミッタトルクを適正な値に調整するには、ばね力調整体23を、例えば、工具挿入用の穴29に棒状の工具を挿入し、この工具を操作する等外部操作によって回転し、各コイルスプリング18のカム溝27のカム面27aに対する当接位置を相対移動させる。このばね力調整体23の回転により、各コイルスプリング18が、カム溝27の深さの変位量に応じて、軸方向の圧縮量が変化し、この変化に伴って、前記内歯車22を固定部材11側にスリップ回転可能に保持する摩擦保持力、即ち、リミッタトルクが変化する。
リミッタトルク調整後は、ねじ穴33に螺合する止めねじ35を締め付け方向に回転して、止めねじ35の先端をカバー6の管状凸部6aの外周面に圧接し、該ばね力調整体23をカバー6に固定する。尚、ばね力調整体23は、コイルスプリング18からの弾発力により、凹溝25の壁面に密着し、使用中、回転方向に応力がかからないため、外部から回転力を作用させなければ回転方向に動くことがない。そのため、本発明において、ばね力調整体23に対する回転止め機構は必須の構成ではない。
上記実施形態では、内歯車22の軸方向の両側に摩擦部材26,28を対向配置したが、一方の摩擦部材28又は26のみでも良く、内歯車22の凸条部分24の一側面を直接、該一側面に対面するケース10の内径部又は押圧体20の、軸方向に垂直な平滑面に対接させる構成としても良い。この場合は、直接対接するケース10の面と内歯車22の突状部分24の一側面との間に軸受部材等を介在せしめる等、摩擦力を軽減せしめる手段を構成するのが得策である。
上記実施形態において、前記内歯車22を前記固定部材11に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車22を前記固定部材11に対して軸方向に摩擦部材26,28を介して対向配置し、該摩擦部材26,28を前記内歯車22に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材11側に前記内歯車22を保持した構成はトルクリミッターを構成する。
また、前記コイルスプリング18は、摩擦部材26,28を前記内歯車22に対して軸方向に押圧する押圧手段を構成し、この押圧手段の弾力を受けるカム面27aを有するばね力調整体23は、押圧手段のばね力を変化させるばね力調整手段を構成する。
次に本発明の他の実施の形態を図5を参照して説明する。
図5は2段減速機の1段目にトルクリミッターを設けた実施形態を示し、図中、2は被減速装置でありこれのケースには、トルクリミッター付き遊星歯車型減速機4のカバー6が固定されている。前記被減速装置2の出力軸からなる入力軸7に太陽歯車8が固定されている。
10は、本減速機4のケースであり、これの内径部に軸受12が固定され、該軸受12に、出力軸14が回転自在に支承されている。前記ケース10には、カバー6が固定され、該カバー6とケース10は、固定部材11を構成している。前記カバー6の外周部には、複数の、それぞれ前記固定部材11の軸方向に伸びる保持穴16が円周方向に略等間隔で穿設され、各保持穴16に、コイルスプリング18が嵌挿配置されている。
20は、リング状の押圧体であり、その内周面が前記カバー6の一方側の外周面にこれの軸方向に沿ってスライド自在に嵌合し、その外周面が前記ケース10の内周面にスライド自在に対接している。前記押圧体20の一方の面は、前記コイルスプリング18に弾接し、該コイルスプリング18によって、図中、左方向即ち固定部材11の軸方向に付勢されている。
前記押圧体20には、その軸方向にピン穴が形成され、該ピン穴にカバー6側に配置されたピンがスライド自在に嵌挿され、この構成により、押圧体20の、固定部材11に対する回転が係止されている。23はリング状のばね力調整体であり、その内径部が前記カバー6に形成された管状凸部6aの外周面に回転可能に嵌合している。前記ケース10と被減速装置2のケースとの境界には、前記管状凸部6aの外周面と、被減速装置2のケースの端面と、前記保持穴16が開口するカバー6の端面及びケース10の端面とで、リング状に凹溝25が形成され、該凹溝25の両壁面に、前記ばね力調整体23の両側面が回転可能に挟持されている。
前記ばね力調整体23の一方の側面23aには、図2に示すように、円周方向に沿って、該側面23aに対して、勾配を有するカム面27aが形成された3つのカム溝27が、互いに円周方向に120度の角度差を存して形成されている。各カム溝27は、互いに同一のカム面構造を有し、前記保持穴16の数と同数、該各保持穴16に対向して配置されている。前記各保持穴16内のコイルスプリング18は、対応する前記カム溝27のカム面27aにこれに対して略垂直に弾接している。
前記ばね力調整体23には、これを回転操作するための、工具挿入用の穴と、止めねじ35用のねじ穴が穿設されている。上記ばね力調整手段の構成は、図1に示す第1の実施形態のばね力調整手段の構成と同一である。22はリング状の内歯車であり、該内歯車22は、前記固定部材11に対して径方向に隙間を持って配置されている。即ち、内歯車22の本体の外周部に形成された凸条部分24の外周面が前記ケース10の肉薄部の内周面にわずかな隙間を存して嵌挿配置されている。
26,28は弾性及び摩擦面を備えたOリングからなる摩擦部材であり、前記内歯車22の軸方向側に対向配置され、該摩擦部材26,28は、コイルスプリング18からの付勢力によって前記内歯車22に対して軸方向に押圧し、該摩擦部材26,28と前記固定部材11側との摩擦力及び該摩擦部材26,28とこれに押圧される内歯車22との間の摩擦力によって前記固定部材11側に前記内歯車22を保持している。
前記摩擦部材26,28は、前記ケース10の内径部に形成された軸方向に垂直な係止面と前記凸条部分24の一方の側面との間及び前記凸条部分24の他方の側面と前記押圧体20との間に圧縮配置されている。前記内歯車22は、コイルスプリング18の押圧力により、その凸条部分24の両側面が摩擦部材26,28によって、該内歯車22の軸方向に、挟圧され、この軸方向の挟圧力により、摩擦部材26,28を介して、固定部材11側に保持されている。
30は前記入力軸7と出力軸14に回転自在に支承された第1のキャリアであり、キャリアピン32に遊星歯車34が回転自在に支承されている。前記遊星歯車34の一方側は、前記内歯車22の内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車8と噛み合っている。前記内歯車22は、出力軸14が止められる等、出力軸14側からこれに所定の大きさを超える負荷トルクが付与されると、前記摩擦部材26,28による摩擦保持力に抗して、ケース10に対してスリップ回転し、この負荷トルクが所定の値に達しない状態では、内歯車22は、ケース10に対して固定された非回転状態を保持するように構成されている。
前記内歯車22を固定部材11側に非回転状態に保持する摩擦保持力、即ちトルクリミッターのリミッタトルクは、ばね力調整体23を回転することにより調整することができる。前記キャリア30の盤状部に穿設された孔には管状のすべり軸受け31が固着され、該すべり軸受31は、前記入力軸とこれと同軸線上に対向配置された出力軸14の小径部に回転自在に嵌合している。前記入力軸7と出力軸14の中心軸線は、ケース10の内周面の軸心と一致し、前記キャリア30は、該軸心を中心として回転可能に構成されている。
前記すべり軸受31の外周面には一体的に太陽歯車44が構成されている。前記出力軸14には第2のキャリア36が固定され、そのキャリアピン38に遊星歯車40が回転自在に支承されている。前記遊星歯車40の一方側は、前記ケース10の内径部に一体的に構成された内歯車42の内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車44と噛み合っている。ここに内歯車22は、ケース10に対して別体に構成し、これをケース10に対して回転不能になるように固定する構成であっても良い。
上記した構成において、入力軸7が回転すると、太陽歯車8が同速で回転し、この回転は遊星歯車34に伝達される。遊星歯車34は、キャリアピン32を回転軸として自転するとともに、内歯車22が摩擦部材26,28を介して固定部材11側に固定されているので、内歯車22に沿って且つ、ケース10の内周面の軸心を中心として、公転する。遊星歯車34が公転することでキャリア30がケース10の内周面の軸心を中心として回転し、太陽歯車44が回転する。この太陽歯車44の回転により、遊星歯車40はキャリアピン38を回転軸として回転するとともに、内歯車42に沿って公転する。遊星歯車40が公転することで第2のキャリア36が回転し、出力軸14から所定の減速比で減速された出力が取り出される。
一方、何らかの原因で、出力軸14に所定以上の負荷即ちスリップトルク以上の負荷がかかると、この負荷により遊星歯車40の公転運動が阻止され、遊星歯車40と太陽歯車44を介して噛み合うキャリア30が停止し、キャリアピン32を支点として遊星歯車34の回転トルクが内歯車22に作用する。この遊星歯車34からの回転トルクにより、これと噛み合う内歯車22は摩擦部材26,28による挟圧摩擦保持力に抗して、ケース10の内周面に沿ってスリップ回転する。
このスリップ回転により、DCモータには過負荷がかかることがない。前記遊星歯車34は、すべり軸受31によってケース10の軸心即ち入力軸7及び出力軸14の中心軸線に対して径方向に一定の間隔を存した位置にしっかりと支持される。そのため、遊星歯車34の回転により、これに噛み合う内歯車22がスリップ回転するとき、この回転の軌跡は、ケース10の軸心を中心とした真円となり、内歯車22の、摩擦部材26,28あるいは、ケース10側とのスリップ面は、略一定の軌跡を形成する。これにより、内歯車22の、摩擦部材26,28あるいは、ケース10側との間の当接圧力が変化することがなく、従って、内歯車22の伝達トルクが常に一定となりバラツキが生じることがない。
本実施形態でも、上記実施形態と同様に、内歯車22の軸方向の両側に摩擦部材26,28を対向配置する構成に限定されるものではなく、一方の摩擦部材28又は26のみでも良く、内歯車22の凸条部分24の一側面を直接、該一側面に対面するケース10の内径部又は押圧体20の、軸方向に垂直な平滑面に対接させる構成としても良い。尚、ばね力調整体23を回転させて、リミッタトルクを調整する動作は、図1に示す第1の実施形態と同一であり、その説明を省略する。
次に本発明の他の実施の形態を図6を参照して説明する。
図6は2段減速機の1段目と2段目にトルクリミッターを設けた実施形態を示し、図中、2は被減速装置でありこれのケースには、トルクリミッター付き遊星歯車型減速機4のカバー6が固定されている。前記被減速装置2の出力軸からなる入力軸7に太陽歯車8が固定されている。10は、本減速機4のケースであり、これの内径部に軸受12が固定され、該軸受12に、出力軸14が回転自在に支承されている。
前記ケース10には、カバー6が固定され、該カバー6とケース10は、固定部材11を構成している。前記カバー6の外周部には、複数の、それぞれ前記固定部材11の軸方向に伸びるピン保持穴68が円周方向に略等間隔で穿設され、各ピン保持穴68に、ピン70が嵌挿配置されている。20は、リング状の押圧体であり、その内周面が前記カバー6の一方側の外周面にこれの軸方向に沿ってスライド自在に嵌合し、その外周面が前記ケース10の内周面にスライド自在に対接している。
前記押圧体20の一方の面は、前記カバー6の外周面に嵌挿配置されたウェーブワッシャ状の板ばね72に弾接し、該板ばね72によって、図中、左方向即ち固定部材11の軸方向に付勢されている。前記押圧体20には、その軸方向にピン穴が形成され、該ピン穴にカバー6側に配置されたピンがスライド自在に嵌挿され、この構成により、押圧体20の、固定部材11側に対する回転が係止されている。
23はリング状のばね力調整体であり、その内径部が前記カバー6に形成された管状凸部6aの外周面に回転可能に嵌合している。該ばね力調整体23は、第1の実施形態におけるばね力調整体23と同一構造である。前記ケース10と被減速装置2のケースとの境界には、前記管状凸部6aの外周面と、被減速装置2のケースの端面と、前記ピン保持穴68が開口するカバー6の端面及びケース10の端面とで、リング状に凹溝25が形成され、該凹溝25の両壁面に、前記ばね力調整体23の両側面が回転可能に挟持されている。
前記ばね力調整体23の一方の側面23aには、図7に示すように、円周方向に沿って、該側面23aに対して、勾配を有するカム面27aが形成された3つのカム溝27が、互いに円周方向に120度の角度差を存して形成されている。各カム溝27は、互いに同一のカム面構造を有し、前記ピン保持穴68の数と同数、該各保持穴68に対向して配置されている。前記各保持穴68内のピン70は、対応する前記カム溝27のカム面27aにこれに対して略垂直に弾接している。前記各ピン70の、対応するカム面27aに対する当接位置は、各カム面27aの基準位置に対して全て同一となるように設定されている。
このカム溝27は、第1の実施形態のカム溝27と同一である。前記ばね力調整体23には、これを回転操作するための、工具挿入用の穴29と、止めねじ35用のねじ穴33が穿設されている。各一端が対応する前記カム面27aに弾接する前記各ピン70の各他端は、前記カバー6の外周面に軸方向にスライド自在に嵌挿配置されたリング状のプレート74を介して、前記板ばね72に弾接している。22aはリング状の内歯車であり、該内歯車22aは、前記固定部材11に対して径方向に隙間を持って配置されている。
即ち、内歯車22aの本体の外周部に形成された凸条部分24aの外周面が前記ケース10の肉薄部の内周面にわずかな隙間を存して嵌挿配置されている。26,28は弾性及び摩擦面を備えたOリングからなる摩擦部材であり、前記内歯車22aの軸方向側に対向配置され、該摩擦部材26,28は、前記内歯車22aに対してこれを軸方向に押圧し、該摩擦部材26,28と前記固定部材11側との摩擦力及び該摩擦部材26,28とこれに押圧される内歯車22aとの間の摩擦力によって前記固定部材11側に前記内歯車22aを保持している。
前記摩擦部材26,28は、前記ケース10の内径部に形成された軸方向に垂直な係止面と前記凸条部分24の一方の側面との間及び前記凸条部分24の他方の側面と前記押圧体20との間に圧縮配置されている。前記内歯車22aは、コイルスプリング18の押圧力により、その凸条部分24aの両側面が摩擦部材26,28によって、該内歯車22aの軸方向に、挟圧され、この軸方向の挟圧力により、摩擦部材26,28を介して、固定部材11側に保持されている。30は前記入力軸7と出力軸14に回転自在に支承された第1のキャリアであり、キャリアピン32に遊星歯車34が回転自在に支承されている。
前記遊星歯車34の一方側は、前記内歯車22aの内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車8と噛み合っている。前記内歯車22aは、出力軸14が止められる等、出力軸14側からこれに所定の大きさを超える負荷トルクが付与されると、前記摩擦部材26,28による摩擦保持力に抗して、ケース10に対してスリップ回転し、この負荷トルクが所定の値に達しない状態では、内歯車22aは、ケース10に対して固定された非回転状態を保持するように構成されている。
前記内歯車22aを固定部材11側にスリップ可能に保持する摩擦保持力、即ちトルクリミッターのリミッタトルクは、ばね力調整体23を回転することにより調整することができる。前記キャリア30の盤状部に穿設された孔には管状のすべり軸受け31が固着され、該すべり軸受31は、前記入力軸とこれと同軸線上に対向配置された出力軸14の小径部に回転自在に嵌合している。前記入力軸7と出力軸14の中心軸線は、ケース10の内周面の軸心と一致し、前記キャリア30は、該軸心を中心として回転可能に構成されている。前記すべり軸受31の外周面には一体的に太陽歯車44が構成されている。前記出力軸14には第2のキャリア36が固定され、キャリアピン38に遊星歯車40が回転自在に支承されている。前記遊星歯車40の一方側は、前記内歯車22aの内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車44と噛み合っている。
上記した構成において、入力軸7が回転すると、太陽歯車8が同速で回転し、この回転は遊星歯車34に伝達される。遊星歯車34は、キャリアピン32を回転軸として自転するとともに、内歯車22aに沿って且つケース10の内周面の軸心を中心として、公転する。遊星歯車34が公転することでキャリア30がケース10の内周面の軸心を中心として回転し、太陽歯車44が回転する。この太陽歯車44の回転により、遊星歯車40はキャリアピン38を回転軸として回転するとともに、内歯車22aに沿って公転する。遊星歯車40が公転することで第2のキャリア36が回転し、出力軸14から所定の減速比で減速された出力が取り出される。
DCモータの駆動による入力軸7の回転中、出力軸14にかかる負荷に応じて内歯車22aには、キャリアピン32を支点とする遊星歯車34の回転トルクと、これと同じ回転方向の、キャリアピン38を支点とする遊星歯車40の回転トルクが作用する。出力軸14にかかる負荷が、所定の大きさを超えないうちは、内歯車22aは、遊星歯車34,40からの回転トルクによってスリップすることなく、摩擦部材26,28による保持力によって、固定部材11に対して固定された状態を保持する。
一方、何らかの原因で、出力軸14が止められる等、出力軸14に所定以上の負荷即ちスリップトルク以上の負荷がかかると、この負荷により遊星歯車34,40の内歯車22aに対する回転トルクが増大し、この回転トルクにより、内歯車22aが摩擦部材26,28による摩擦力に抗してスリップ回転する。これにより出力軸14の回転が停止し、遊星歯車40の公転運動が阻止される。一方、太陽歯車8の回転は遊星歯車34に伝達され、遊星歯車34が回転する。
遊星歯車34が回転すると、遊星歯車34は、内歯車22aに対して公転運動し、この公転運動によって、第1のキャリア30が回転し、この回転が遊星歯車40に伝達され、遊星歯車40が第2のキャリア36のキャリアピン38を中心として回転する。この遊星歯車40の回転力と他方の遊星歯車34の回転力との総合回転力により、内歯車22aは摩擦部材26,28による摩擦力に抗してケース10の内周面に沿ってスリップしこのスリップ回転を出力軸14にかかる負荷がスリップトルク以下になるまで続ける。
この内歯車22aのスリップ回転中、遊星歯車34は、キャリアピン32を中心として自転しながら内歯車22aのスリップ回転に対して逆方向に、該内歯車22aに対して公転運動をする。上記内歯車22aのスリップ回転により、DCモータに過負荷がかかるのを防止することができる。尚、内歯車22aのスリップ回転中、太陽歯車8と連動して高速で回転する遊星歯車34の内歯車22aに対する相対回転運動は、該遊星歯車34の、内歯車22aの固定部材11に対するスリップ回転運動とは逆方向の公転運動によって減速される。
その結果、後段の減速された遊星歯車40の内歯車22aに対する相対回転運動と、遊星歯車34の内歯車22aに対する相対回転運動は同速となり、2個の遊星歯車40,34の回転によって、内歯車22aが固定部材11に対してスリップ回転する。前記遊星歯車34は、すべり軸受31によってケース10の軸心即ち入力軸7及び出力軸14の中心軸線に対して径方向に一定の間隔を存した位置にしっかりと支持される。
そのため、遊星歯車40と遊星歯車34の回転により、これに噛み合う内歯車22aがスリップ回転するとき、この回転の軌跡は、ケース10の軸心を中心とした真円となり、内歯車22aの、摩擦部材26,28あるいは、ケース10側とのスリップ面は、略一定の軌跡を形成する。これにより、内歯車22aの、摩擦部材26,28あるいは、ケース10側との間の当接圧力が変化することがなく、従って、内歯車22aの伝達トルクが常に一定となりバラツキが生じることがない。
トルクリミッターのリミッタトルクを適正な値に調整するには、ばね力調整体23を外部操作によって回転し、各ピン70のカム溝27のカム面27aに対する当接位置を移動させる。このばね力調整体23の回転により、各ピン70が、カム溝27の深さの変位量に応じて、軸方向に移動する。このピン70の軸方向の移動に伴って、プレート4が平行に移動し、板ばね72を均等にたわませ、板ばね72のたわみ量が変化し、前記内歯車22を固定部材11側にスリップ回転可能に保持する摩擦保持力、即ち、リミッタトルクが変化する。
リミッタトルク調整後は、ねじ穴33に螺合する止めねじ35を締め付け方向に回転して、止めねじ35の先端をカバー6の管状凸部6aの外周面に圧接し、該ばね力調整体23をカバー6に固定する。上記板ばね72は、摩擦部材26,28を前記内歯車22aに対して軸方向に押圧する押圧手段を構成し、この押圧手段の弾力をピン70を介して受けるカム面27aを有するばね力調整体23は、押圧手段のばね力を変化させるばね力調整手段を構成する。図7に示す押圧手段及びばね力調整手段は、図1及び図5に示す実施形態にも応用することができる。また、逆に、本実施形態の押圧手段及びばね力調整手段の構成として、図1及び図5に示す押圧手段及びばね力調整手段の構成を採用しても良い。
本実施形態でも、上記実施形態と同様に、内歯車22aの軸方向の両側に摩擦部材26,28を対向配置する構成に限定されるものではなく、一方の摩擦部材28又は26のみでも良く、内歯車22aの凸条部分24aの一側面を直接、該一側面に対面するケース10の内径部又は押圧体20の、軸方向に垂直な平滑面に対接させる構成としても良い。
次に本発明の他の実施の形態を図8を参照して説明する。
図8は2段減速機の2段目にトルクリミッターを設けた実施形態を示し、図中、2は被減速装置でありこれのケースには、トルクリミッター付き遊星歯車型減速機4のカバー6が固定されている。前記被減速装置2の出力軸からなる入力軸7に太陽歯車8が固定されている。
10は、本減速機4のケースであり、これの内径部に軸受12が固定され、該軸受12に、出力軸14が回転自在に支承されている。前記ケース10には、カバー6が固定され、該カバー6とケース10は、固定部材11を構成している。前記カバー6の外周部には、複数の、それぞれ前記固定部材11の軸方向に伸びる保持穴16が円周方向に略等間隔で穿設され、各保持穴16に、コイルスプリング18が嵌挿配置されている。21は、リング状の内歯車であり、その本体の内周面に内歯が形成され、その本体の外周面が前記ケース10の内周面にスライド自在に嵌合している。
前記内歯車21の一方の側面は、前記コイルスプリング18に弾接し、該コイルスプリング18によって、図中、左方向即ち固定部材11の軸方向に付勢されている。前記内歯車21の本体には、円周方向に略等間隔で、その軸方向に伸びるピン穴が複数形成され、該ピン穴にカバー6側のピン保持穴に配置されたピンがスライド自在に嵌挿され、この構成により、内歯車21の、固定部材11に対する回転が係止されている。
23はリング状のばね力調整体であり、その内径部が前記カバー6に形成された管状凸部6aの外周面に回転可能に嵌合している。前記ケース10と被減速装置2のケースとの境界には、前記管状凸部6aの外周面と、被減速装置2のケースの端面と、前記保持穴16が開口するカバー6の端面及びケース10の端面とで、リング状に凹溝25が形成され、該凹溝25の両壁面に、前記ばね力調整体23の両側面が回転可能に挟持されている。
前記ばね力調整体23の一方の側面23aには、円周方向に沿って、該側面23aに対して、勾配を有するカム面27aが形成された3つのカム溝27が、互いに円周方向に120度の角度差を存して形成されている。各カム溝27は、互いに同一のカム面構造を有し、前記保持穴16の数と同数、該各保持穴16に対向して配置されている。前記各保持穴16内のコイルスプリング18は、対応する前記カム溝27のカム面27aにこれに対して略垂直に弾接している。前記ばね力調整体23には、これを回転操作するための、工具挿入用の穴と、止めねじ35用のねじ穴が穿設されている。上記ばね力調整体23の構成は、図1に示す第1の実施形態のばね力調整体23の構成と同一である。
22bはリング状の内歯車であり、該内歯車22bは、前記固定部材11に対して径方向に隙間を持って配置されている。即ち、内歯車22bの本体の外周面が前記ケース10の肉薄部の内周面にわずかな隙間を存して嵌挿配置されている。26,28は弾性及び摩擦面を備えたOリングからなる摩擦部材であり、前記内歯車22bの軸方向側に対向配置され、該摩擦部材26,28は、前記内歯車22bに対して軸方向に押圧し、該摩擦部材26,28と前記固定部材11側との摩擦力及び該摩擦部材26,28とこれに押圧される内歯車22bとの間の摩擦力によって前記固定部材11側に前記内歯車22bを保持している。
前記摩擦部材26は、前記ケース10の内径部にリング状に形成された凹溝27の軸方向に垂直な係止面と前記内歯車22bの一方の側面との間に圧縮配置され、前記摩擦部材28は、前記内歯車22bの他方の側面と前記内歯車21の本体の側面との間に圧縮配置されている。前記内歯車22bは、コイルスプリング18の押圧力により、内歯車21を介して、その両側面が摩擦部材26,28によって、該内歯車22bの軸方向に、挟圧され、この軸方向の挟圧力により、摩擦部材26,28を介して、固定部材11側に保持されている。
30は前記入力軸7と出力軸14に回転自在に支承された第1のキャリアであり、キャリアピン32に遊星歯車34が回転自在に支承されている。前記遊星歯車34の一方側は、前記内歯車21の内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車8と噛み合っている。前記内歯車22bは、出力軸14が止められる等、出力軸14側からこれに所定の大きさを超える負荷トルクが付与されると、前記摩擦部材26,28による摩擦保持力に抗して、ケース10に対してスリップ回転し、この負荷トルクが所定の値に達しない状態では、内歯車22bは、前記摩擦部材26,28による摩擦保持力によりケース10に対して非回転状態を保持するように構成されている。前記内歯車22bを固定部材11側に非回転状態に保持する摩擦保持力、即ちトルクリミッターのリミッタトルクは、ばね力調整体23を回転することにより調整することができる。
前記キャリア30の盤状部に穿設された孔には管状のすべり軸受け31が固着され、該すべり軸受31は、前記入力軸とこれと同軸線上に対向配置された出力軸14の小径部に回転自在に嵌合している。前記入力軸7と出力軸14の中心軸線は、ケース10の内周面の軸心と一致し、前記キャリア30は、該軸心を中心として回転可能に構成されている。前記すべり軸受31の外周面には一体的に太陽歯車44が構成されている。前記出力軸14には第2のキャリア36が固定され、そのキャリアピン38に遊星歯車40が回転自在に支承されている。前記遊星歯車40の一方側は、内歯車22bの内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車44と噛み合っている。
上記した構成において、入力軸7が回転すると、太陽歯車8が同速で回転し、この回転は遊星歯車34に伝達される。遊星歯車34は、キャリアピン32を回転軸として自転するとともに、内歯車21に沿って且つケース10の内周面の軸心を中心として公転する。遊星歯車34が公転することでキャリア30がケース10の内周面の軸心を中心として回転し、太陽歯車44が回転する。この太陽歯車44の回転により、遊星歯車40はキャリアピン38を回転軸として回転するとともに、内歯車22bに沿って公転する。遊星歯車40が公転することで第2のキャリア36が回転し、出力軸14から所定の減速比で減速された出力が取り出される。
一方、何らかの原因で、出力軸14が止められる等、出力軸14に所定以上の負荷即ちスリップトルク以上の負荷がかかると、この負荷により遊星歯車40の公転運動が阻止される。これにより、キャリアピン38を支点として遊星歯車40の回転トルクが内歯車22bに作用する。この遊星歯車40からの回転トルクにより、これと噛み合う内歯車22bは摩擦部材26,28による挟圧摩擦保持力に抗して、ケース10の内周面に沿ってスリップ回転する。このスリップ回転により、DCモータに過負荷がかかることがない。尚、ばね力調整体23を回転させて、リミッタトルクを調整する動作は、図1に示す第1の実施形態と同一であり、その説明を省略する。
本実施形態でも、上記実施形態と同様に、内歯車22bの軸方向の両側に摩擦部材26,28を対向配置する構成に限定されるものではなく、一方の摩擦部材28又は26のみでも良く、内歯車22bの一側面を直接、該一側面に対面するケース10の内径部の、軸方向に垂直な平滑面又は、内歯車21の平滑な側面に対接させる構成としても良い。
尚、本実施形態における押圧手段及びばね力調整手段は、図1の第1の実施形態の押圧手段及びばね力調整手段と同一の構成としたが、図6の実施形態における板ばね72を用いた押圧手段とばね力調整手段の構成を採用しても良い。
次に本発明の他の実施の形態を図9を参照して説明する。
図9は4段減速機の2段目にトルクリミッターを設けた実施形態を示し、図中、2は被減速装置(DCモータ)でありこれのケースには、トルクリミッター付き遊星歯車型減速機4のカバー6が固定されている。前記被減速装置2の出力軸からなる入力軸7に太陽歯車8が固定されている。10は、本減速機4のケースであり、これの内径部に軸受12が固定され、該軸受12に、出力軸14が回転自在に支承されている。
前記ケース10には、カバー6が固定され、該カバー6とケース10は、固定部材11を構成している。前記カバー6の外周部には、複数の、それぞれ前記固定部材11の軸方向に伸びる保持穴16が円周方向に略等間隔で穿設され、各保持穴16に、コイルスプリング18が嵌挿配置されている。21は、リング状の内歯車であり、その本体の内周面に内歯が形成され、その本体の外周面が前記ケース10の内周面にスライド自在に嵌合している。前記内歯車21の一方の面は、前記コイルスプリング18に弾接し、該コイルスプリング18によって、図中、左方向即ち固定部材11の軸方向に付勢されている。
前記内歯車21の本体には、円周方向に略等間隔で、その軸方向に伸びるピン穴が複数形成され、該ピン穴にカバー6側のピン保持穴に配置されたピンがスライド自在に嵌挿され、この構成により、内歯車21の、固定部材11に対する回転が係止されている。23はリング状のばね力調整体であり、その内径部が前記カバー6に形成された管状凸部6aの外周面に回転可能に嵌合している。前記ケース10と被減速装置2のケースとの境界には、前記管状凸部6aの外周面と、被減速装置2のケースの端面と、前記保持穴16が開口するカバー6の端面及びケース10の端面とで、リング状に凹溝25が形成され、該凹溝25の両壁面に、前記ばね力調整体23の両側面が回転可能に挟持されている。
前記ばね力調整体23の一方の側面23aには、円周方向に沿って、該側面23aに対して、勾配を有するカム面27aが形成された3つのカム溝27が、互いに円周方向に120度の角度差を存して形成されている。各カム溝27は、互いに同一のカム面構造を有し、前記保持穴16の数と同数、該各保持穴16に対向して配置されている。前記各保持穴16内のコイルスプリング18は、対応する前記カム溝27のカム面27aにこれに対して略垂直に弾接している。
前記ばね力調整体23には、これを回転操作するための、工具挿入用の穴と、止めねじ35用のねじ穴が穿設されている。上記ばね力調整体23の構成は、図1に示す第1の実施形態のばね力調整体23の構成と同一である。
22bはリング状の内歯車であり、該内歯車22bは、前記固定部材11に対して径方向に隙間を持って配置されている。即ち、内歯車22bの本体の外周面が前記ケース10の肉薄部の内周面にわずかな隙間を存して嵌挿配置されている。
26,28は弾性及び摩擦面を備えたOリングからなる摩擦部材であり、前記内歯車22bの軸方向側即ちその両側面に対向配置され、該摩擦部材26,28は、前記内歯車22bに対して軸方向に押圧し、該摩擦部材26,28と前記固定部材11側との摩擦力及び該摩擦部材26,28とこれに押圧される内歯車22bとの間の摩擦力によって前記固定部材11側に前記内歯車22bを保持している。前記摩擦部材26は、前記ケース10の内径部に形成された軸方向に垂直な係止面52と前記内歯車22bの一方の側面との間に圧縮配置され、前記摩擦部材28は、前記内歯車22bの他方の側面と前記内歯車21の本体の側面との間に圧縮配置されている。
前記内歯車22bは、コイルスプリング18の押圧力により、内歯車21を介して、その両側面が摩擦部材26,28によって、該内歯車22bの軸方向に、挟圧され、この軸方向の挟圧力により、内歯車21は、摩擦部材26,28を介して、固定部材11側に保持されている。30は前記入力軸7と出力軸14に回転自在に支承された第1のキャリアであり、キャリアピン32に遊星歯車34が回転自在に支承されている。
前記遊星歯車34の一方側は、前記内歯車21の内歯に噛み合い、他方側は、前記太陽歯車8と噛み合っている。出力軸14が止められる等、出力軸14側から前記内歯車22bは、これに所定の大きさを超える負荷トルクが付与されると、前記摩擦部材26,28による摩擦保持力に抗して、ケース10に対してスリップ回転し、この負荷トルクが所定の値に達しない状態では、内歯車22bは、ケース10に対して固定された非回転状態を保持するように構成されている。
前記内歯車22bを固定部材11側に非回転状態に保持する摩擦保持力、即ちトルクリミッターのリミッタトルクは、ばね力調整体23を回転することにより調整することができる。前記キャリア30の盤状部に穿設された孔には管状のすべり軸受31が固着され、該すべり軸受31は、前記入力軸とこれと同軸線上に対向配置された出力軸14の小径部に回転自在に嵌合している。前記入力軸7と出力軸14の中心軸線は、ケース10の内周面の軸心と一致し、前記キャリア30は、該軸心を中心として回転可能に構成されている。
前記すべり軸受31の外周面には一体的に太陽歯車44が構成されている。前記出力軸14には第2のキャリア54と、第3のキャリア56がそれぞれすべり軸受55,57を介して回転自在に支承され、該出力軸14には、第4のキャリア36が固定されている。前記キャリア54のキャリアピン58には、遊星歯車60が回転自在に支承されている。遊星歯車60の一方は、前記内歯車22bに噛み合い、他方は、前記キャリア30の管状部に固着された太陽歯車44に噛み合っている。
前記キャリア56のキャリアピン61には、遊星歯車62が回転自在に支承されている。遊星歯車62の一方は、前記ケース10の内径部に一体的に形成されたリング状の内歯車64に噛み合い、他方は、キャリア54に固着されたすべり軸受55に形成された太陽歯車66に噛み合っている。前記キャリア36のキャリアピン38には遊星歯車40が回転自在に支承されている。前記遊星歯車40の一方側は、内歯車64の内歯に噛み合い、他方側は、キャリア56に固着されたすべり軸受け57に形成された太陽歯車69と噛み合っている。ここに内歯車22bは、ケース10に対して別体に構成し、これをケース10に対して回転不能になるように固定する構成であっても良い。
上記した構成において、入力軸7が回転すると、太陽歯車8が同速で回転し、この回転は遊星歯車34に伝達される。遊星歯車34は、キャリアピン32を回転軸として自転するとともに、内歯車21に沿って公転する。遊星歯車34が公転することでキャリア30が回転し、太陽歯車44が回転する。この太陽歯車44の回転により、遊星歯車60はキャリアピン58を回転軸として回転するとともに、内歯車22bに沿って公転する。遊星歯車60が公転することで第2のキャリア54が回転し太陽歯車66が回転する。
この太陽歯車66の回転により、遊星歯車62がキャリアピン61を回転軸として自転するとともに内歯車64に沿って公転する。遊星歯車62が公転することで、キャリア56が回転し、太陽歯車69が回転する。この太陽歯車69の回転により、遊星歯車40は、キャリアピン38を回転軸として回転するとともに、内歯車64に沿って公転する。遊星歯車40が公転することで第4のキャリア36が回転し、出力軸14から所定の減速比で減速された出力が取り出される。
一方、何らかの原因で、出力軸14が止められる等、出力軸14に所定以上の負荷即ちスリップトルク以上の負荷がかかると、この負荷によりキャリア36,56,54の回転が止められる。これにより、キャリアピン58を支点として遊星歯車60の回転トルクが内歯車22bに作用する。この遊星歯車60からの回転トルクにより、これと噛み合う内歯車22bは摩擦部材26,28による挟圧摩擦保持力に抗して、ケース10の内周面に沿ってスリップ回転し、DCモータに過負荷がかかることがないようにしている。尚、ばね力調整体23を回転させて、リミッタトルクを調整する動作は、図1に示す第1の実施形態と同一であり、その説明を省略する。
前記遊星歯車60は、すべり軸受31によってケース10の軸心即ち入力軸7及び出力軸14の中心軸線に対して径方向に一定の間隔を存した位置にしっかりと支持される。そのため、遊星歯車60の回転により、これに噛み合う内歯車22bがスリップ回転するとき、この回転の軌跡は、ケース10の軸心を中心とした真円となり、内歯車22bの、摩擦部材26,28あるいは、ケース10側とのスリップ面は、略一定の軌跡を形成する。これにより、内歯車22bの、摩擦部材26,28あるいは、ケース10側との間の当接圧力が変化することがなく、従って、内歯車22bの伝達トルクが常に一定となりバラツキが生じることがない。
本実施形態でも、上記実施形態と同様に、内歯車22bの軸方向の両側に摩擦部材26,28を対向配置する構成に限定されるものではなく、一方の摩擦部材28又は26のみでも良く、内歯車22bの一側面を直接、該一側面に対面するケース10の内径部の、軸方向に垂直な平滑面又は、内歯車21の平滑な側面に対接させる構成としても良い。
尚、上記実施形態中、遊星歯車型減速機の1段目若しくは2段目の内歯車にトルクリミッター機構を構成したのは、できるだけ入力側に近い部分においてトルクリミッター効果を得た方が有利であり、小型化が可能だからである。即ち入力側はトルクが小さいため、トルクリミッタ一機構を小型化できる。
図5及び図6に示す実施形態では、トルクリミッターを構成する内歯車22,22aに噛み合う遊星歯車34を軸支するキャリア30を入力軸7と出力軸14の両軸に回転自在に軸受け支持し、図9に示す実施形態では、トルクリミッターを構成する内歯車22bに噛み合う遊星歯車60を軸支するキャリア54を出力軸14に回転自在に軸受け支持しているが、図10に示すように、トルクリミッターを構成する内歯車22bに噛み合う遊星歯車60を軸支するキャリア54を入力軸7に回転自在に軸受け支持した構成としてもよい。図10の他の構成は図9に示す実施形態の構成と同一である。
入力軸と出力軸とを同軸上に対向配置し、該入力軸と出力軸とを連結部材により軸受支持し、トルクリミッターを構成する内歯車に噛み合う遊星歯車を軸支するキャリアを、入力軸に回転自在に軸受支持する構成では、入力軸は固定部材側(ケース10に対して一体的なカバー6)に対して軸受支持されているのであって、その入力軸にキャリアを軸受支持することによって、キャリアは固定部材側に対して偏芯回転せず、従って、そのキャリアのキャリアピンに軸支された遊星歯車の公転は固定部材側に対して偏芯回転しない。即ち、この遊星歯車に噛み合う内歯車も固定部材側に対して偏芯回転しないので、内歯車と固定部材側との間における摩擦部材のスリップ状態は、製品によるバラツキがなく、安定的なものとなる。
また、入力軸と出力軸とを同軸上に対向配置し、該入力軸と出力軸とを連結部材により軸受支持し、トルクリミッターを構成する内歯車に噛み合う遊星歯車を軸支するキャリアを、当該連結部材と−体的とし、これによって、上記キャリアを、上記入力軸及び出力軸に回転自在に軸受支持する構成では、入力軸と出力軸とは、軸受部材によって偏芯なく軸受支持されており、その入力軸と出力軸とにキャリアが支持されているため、キャリアは固定部材側に対して偏芯回転せず、従って、そのキャリアのキャリアピンに軸支された遊星歯車の公転は固定部材側に対して偏芯回転しない。即ち、この遊星歯車に噛み合う内歯車も固定部材側に対して偏芯回転しないので、内歯車と固定部材側との間における摩擦部材のスリップ状態は、製品によるバラツキがなく、安定的なものとなる。
入力軸と出力軸とを同軸上に対向配置し、該入力軸と出力軸とを連結部材により軸受支持し、トルクリミッターを構成する内歯車に噛み合う遊星歯車を軸支するキャリアを、上記出力軸に回転自在に軸受支持する構成では、入力軸と出力軸とは、軸受部材によって偏芯なく軸受支持されており、即ち、出力軸は入力軸に対して偏芯回転しない。そして、その出力軸にキャリアが支持されているため、キャリアは固定部材側に対して偏芯回転せず、従って、そのキャリアのキャリアピンに軸支された遊星歯車の公転は固定部材側に対して偏芯回転しない。
即ち、この遊星歯車に噛み合う内歯車も固定部材側に対して偏芯回転しないので、内歯車と固定部材側との間における摩擦部材のスリップ状態は、製品によるバラツキがなく、安定的なものとなる。
尚、図9及び図10に示す実施形態における押圧手段及びばね力調整手段は、図1の第1の実施形態の押圧手段及びばね力調整手段と同一の構成としたが、図6の実施形態における板ばね72を用いた押圧手段とばね力調整手段の構成を採用しても良い。
本発明の第1の実施形態に係るトルクリミッター付遊星歯車型減速機の断面図である。 第1の実施形態に使用されるばね力調整体の外観説明図である。 第1の実施形態に使用されるばね力調整体の側面説明図である。 カム面の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るトルクリミッター付遊星歯車型減速機の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るトルクリミッター付遊星歯車型減速機の断面図である。 ばね力調整手段のたの実施形態を示す外観説明図である。 本発明の第4の実施形態に係るトルクリミッター付遊星歯車型減速機の断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るトルクリミッター付遊星歯車型減速機の断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るトルクリミッター付遊星歯車型減速機の断面図である。
符号の説明
2 被減速装置(DCモータ)
4 減速機
6 カバー
8 太陽歯車
10 ケース
11 固定部材
12 軸受
14 出力軸
16 保持穴
18 コイルスプリング
20 押圧体
21 内歯車
22 内歯車
23 ばね力調整体
24 凸条部分
25 凹溝
26 摩擦部材
27 カム溝
27a カム面
28 摩擦部材
29 穴
30 キャリア
31 すべり軸受
32 キャリアピン
33 ねじ穴
34 遊星歯車
35 止めねじ
36 キャリア
38 キャリアピン
40 遊星歯車
42 内歯車
44 太陽歯車
52 係止面
54 キャリア
55 すべり軸受
56 キャリア
57 すべり軸受
58 キャリアピン
60 遊星歯車
61 キャリアピン
62 遊星歯車
64 内歯車
66 太陽歯車
68 ピン保持穴
69 太陽歯車
70 ピン
72 板ばね
74 プレート

Claims (8)

  1. 入力軸を支承する固定部材と、前記固定部材に支承された出力軸と、太陽歯車と該太陽歯車に噛合する遊星歯車と該遊星歯車に噛合する内歯車と前記遊星歯車を軸支するキャリアとを備え前記入力軸と出力軸との間に構成された少なくとも1段の遊星歯車型減速機構と、前記入力軸と出力軸との間に構成されたトルクリミッターとを備え、前記トルクリミッターは、前記内歯車を前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車を前記固定部材に対して軸方向に摩擦部材を介して対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成とし、前記固定部材側に、前記摩擦部材を前記内歯車に向けてばね力によって押圧する押圧手段と、該押圧手段の押圧力を調整するためのばね力調整手段を設け、前記ばね力調整手段を、前記押圧手段との対向面に円周方向に沿ってを勾配を有するカム面を備えたばね力調整体により構成し、前記ばね力調整体を外部操作により回転可能に前記固定部材側に支承し、前記カム面によって前記押圧手段を押圧し、前記ばね力調整体を回転することにより前記押圧手段の押圧力を変化させることができるようにしたことを特徴とするトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  2. 入力軸を支承する固定部材と、前記固定部材に支承された出力軸と、太陽歯車と該太陽歯車に噛合する遊星歯車と該遊星歯車に噛合する内歯車と前記遊星歯車を軸支するキャリアとを備え前記入力軸と出力軸との間に構成された少なくとも1段の遊星歯車型減速機構と、前記入力軸と出力軸との間に構成されたトルクリミッターとを備え、前記トルクリミッターは、前記内歯車を前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車を前記固定部材に対して軸方向に摩擦部材を介して対向配置し、前記内歯車の両側にそれぞれ前記摩擦部材を設け、前記内歯車を前記固定部材に対して前記摩擦部材を介して対向配置し、前記内歯車の両側を前記固定部材側に前記摩擦部材を介して接触させ、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、前記摩擦部材と前記固定部材側との間の摩擦力及び前記摩擦部材とこれに押圧される前記内歯車との間の摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成とし、前記固定部材側に、前記摩擦部材を前記内歯車に向けてばね力によって押圧する押圧手段と、該押圧手段の押圧力を調整するためのばね力調整手段を設けたことを特徴とするトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  3. 前記押圧手段をコイルスプリングにより構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  4. 前記押圧手段を板ばねにより構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  5. 入力軸を支承する固定部材と、前記固定部材に支承された出力軸と、太陽歯車と該太陽歯車に噛合する遊星歯車と該遊星歯車に噛合する内歯車と前記遊星歯車を軸支するキャリアとを備え前記入力軸と出力軸との間に構成された遊星歯車型減速機構と、前記入力軸と出力軸との間に構成されたトルクリミッターとを備え、前記トルクリミッターは、前記内歯車を前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車を前記固定部材に対して軸方向に摩擦部材を介して対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成とし、前記固定部材側に、前記摩擦部材を前記内歯車に向けてばね力によって押圧する押圧手段と、該押圧手段の押圧力を調整するためのばね力調整手段を設け、前記遊星歯車型減速機構を複数段設け、前記遊星歯車型減速機構の第1段の減速機構は、入力軸に太陽歯車を設け、該太陽歯車に遊星歯車を噛合せしめ、該遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、第2段以後の減速機構は直前の段の減速機構のキャリアに太陽歯車を設け、該太陽歯車に次ぎの段の遊星歯車を噛合せしめ、該次の段の遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記次の段の遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、前記入力軸と出力軸とを同軸上に対向配置するとともにこれら両軸をまたいで管状の軸受を嵌挿して両軸を該軸受により相対回転自在に連結し、前記トルクリミッターを構成する内歯車に噛み合う遊星歯車を軸支するキャリアを前記入力軸又は出力軸または両軸に回転自在に軸受け支持させたことを特徴とするトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  6. 前記摩擦部材がリング状の弾性部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つの請求項に記載のトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  7. 前記遊星歯車型減速機構を複数段設け、第1段の減速機構は、入力軸に太陽歯車を設け、該太陽歯車に遊星歯車を噛合せしめ、該遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、第2段以後の減速機構は直前の段の減速機構のキャリアに太陽歯車を設け、該太陽歯車に次ぎの段の遊星歯車を噛合せしめ、該次の段の遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記次の段の遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、前記トルクリミッターは、前記複数段の減速機構のうち、最終段の減速機構より前の減速機構の構成要素である内歯車を、前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車の軸方向側に摩擦部材を対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
  8. 入力軸を支承する固定部材と、前記固定部材に支承された出力軸と、太陽歯車と該太陽歯車に噛合する遊星歯車と該遊星歯車に噛合する内歯車と前記遊星歯車を軸支するキャリアとを備え前記入力軸と出力軸との間に構成された複数段の遊星歯車型減速機構と、前記入力軸と出力軸との間に構成されたトルクリミッターとを備え、前記遊星歯車型減速機構の第1段の減速機構は、前記入力軸に太陽歯車を設け、該太陽歯車に遊星歯車を噛合せしめ、該遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、第2段以後の減速機構は直前の段の減速機構のキャリアに太陽歯車を設け、該太陽歯車に次ぎの段の遊星歯車を噛合せしめ、該次の段の遊星歯車に内歯車を噛合せしめ、前記次の段の遊星歯車を軸支するキャリアを設けた構成とし、前記トルクリミッターは、前記複数段の減速機構のうち、最終段の減速機構より前の減速機構であって、且つ前記入力軸にもっとも近い減速機構を含む減速機構の構成要素である内歯車を前記固定部材に対して径方向に隙間を持って配置し、該内歯車の軸方向側に摩擦部材を対向配置し、該摩擦部材を前記内歯車に対して軸方向に押圧し、摩擦力によって前記固定部材側に前記内歯車を保持した構成とし、前記固定部材側に、前記摩擦部材を前記内歯車に向けてばね力によって押圧する押圧手段と、該押圧手段の押圧力を調整するためのばね力調整手段を設けたことを特徴とするトルクリミッター付き遊星歯車型減速機。
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