JP4019685B2 - ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置 - Google Patents

ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置 Download PDF

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    • F16H55/28Special devices for taking up backlash
    • F16H55/283Special devices for taking up backlash using pressure yokes

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリング装置に関する。特に、ラックアンドピニオン式ステアリング装置(以下、単にステアリング装置ともいう。)のラック支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ステアリングホイールと一体回動するピニオンと、このピニオンと噛み合うラック軸とを有し、これらをハウジング内に収容し、ラック支持装置によりラック軸を支持するようにしている。ラック支持装置では、ハウジング内のピニオンに対してラック軸を挟んだ反対側に、このラック軸を支持する支持部材が配置され、この支持部材の背後に圧縮コイルばねが配置される、この圧縮コイルばねが支持部材を介して、ラック軸をピニオンに向けて、所定のセット荷重で押圧するようになっている。
【0003】
ところで、このセット荷重は、ステアリング装置の仕様に対応して異なり、これに応じて、圧縮コイルばねも異なるものが用いられている。
しかしながら、ステアリング装置の仕様が多くなると、これに対応する圧縮コイルばねの種類も多くなり、部品を管理するための手間がかかり、そのためのコストも高くなる。
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、多種のステアリング装置に対応してセット荷重が異なる場合であっても、このための圧縮コイルばねの種類が少なくて済むラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1に記載の発明は、ハウジングの保持孔にこの保持孔の軸線方向に沿って摺動自在に収容されてラック軸を支持する支持部材と、保持孔の入口のねじ部にねじ込まれて固定される固定部材と、この固定部材と支持部材との間に介在し支持部材を介してラック軸をピニオン軸側に付勢する圧縮コイルばねとを備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、上記圧縮コイルばねを受けるばね座と、このばね座の回動を規制する手段と、ばね座を進退させて圧縮コイルばねのセット荷重を調整するためのねじ式駆動機構とを備え、上記ねじ式駆動機構は、上記固定部材および支持部材の挿通孔を貫通し、固定部材および支持部材によって軸方向移動を規制されつつ空回り自在に支持される外部操作可能なねじ軸と、上記ばね座に設けられて上記ねじ軸を挿通させるねじ孔とを含むことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置を提供する。
【0005】
この発明によれば、ねじ式駆動機構によりセット荷重を調整できるので、セット荷重が異なる複数のステアリング装置の間で圧縮コイルばねを同じ仕様のもので共通化することができる。従って、多種のステアリング装置の仕様に対応するための圧縮コイルばねの種類を少なくすることができる。また、ばね座は回動を規制されるので、ばね座の進退時の圧縮コイルばねの挙動が安定する結果、セット荷重を精度良く調整することができる。
【0007】
また、ねじ式駆動機構のねじ軸を、軸方向移動を規制した状態で外部から回動操作できるので、ねじ軸を安定して操作できる結果、セット荷重を容易に調整できる。しかも、ねじ軸とねじ孔というコンパクトで実用的な構成で実現できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、上記ねじ軸の頭部は、固定部材の対応する挿通孔から外部に露出してねじ操作部を構成し、ねじ軸の先端部は止め輪によって支持部材の対応する挿通孔から抜け止めされることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置を提供する。
【0008】
この発明によれば、ねじ軸の軸方向移動の規制を簡素な構成で実現できる。しかも、ねじ軸が、固定部材と支持部材とを連結しているので、これら各部を一体的なユニットとして扱うこともでき、その結果、これら各部をハウジングへ組み付ける手間を軽減できる。 請求項に記載の発明は、請求項またはに記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、上記ばね座は上記ねじ孔を形成する筒状部を有し、この筒状部は固定部材の上記挿通孔に回動不能で且つ軸方向移動自在に挿通され、固定部材の上記挿通孔の内周部が上記ばね座の回動を規制する手段を構成することを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置を提供する。
【0009】
この発明によれば、固定部材の挿通孔内に、ばね座の回動の規制を簡素な構成で、しかもコンパクトに実現できる。
請求項に記載の発明は、請求項乃至の何れかに記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、上記ねじ軸の外周部と固定部材の対応する挿通孔の内周部との間を封止するシール部材をさらに備えることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置を提供する。
【0010】
この発明によれば、シール部材は、外部からの異物の進入を防止できる。しかも、シール部材は、ねじ軸に摩擦力を付与し、ねじ軸を回り止めする機能を果たすことができ、その結果、セット荷重を維持するのに好ましい。
請求項に記載の発明は、請求項乃至の何れかに記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、上記ねじ軸の回動位置を所定の保持力で保持する手段をさらに備えることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置を提供する。
【0011】
この発明によれば、ねじ軸の回り止めを実現できて、セット荷重を維持するのにより一層好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態のステアリング装置を説明する。図1は、本発明の一実施形態を示すステアリング装置の一部断面正面図である。
本ステアリング装置Aは、ラックアンドピニオン式のステアリング装置である。ステアリング装置Aは、操舵操作により回転するピニオン軸2と、このピニオン軸2の歯部に噛み合うラック軸3と、このラック軸3を覆うハウジング4とを有している。ピニオン軸2は、歯部と軸部とを有し、軸部の両側で軸受6(一部のみ図示)を介してハウジング4により回転自在に支持されている。また、図示していないが、ピニオン軸2の軸部の一端は、ステアリングホイールと一体回転可能に連結されている。ラック軸3は、図示しない軸受部材により軸長方向(図1の紙面に直交する方向)に沿って、移動自在に支持されている。ラック軸3の両端部は、タイロッドを介して操向車輪に連結されている。これにより、ステアリングホイールの回転に伴い、ラック軸3がその軸長方向に移動し、操向が行われる。
【0013】
ハウジング4は、アルミニウム等の金属硬質部材により形成されている。ハウジング4は、ラック軸3とピニオン軸2との噛み合い位置から、ラック軸3の軸長方向と直交する方向に延びる保持孔30を有している。この保持孔30は、断面円形に形成されていて、ラック軸3を挟んでピニオン軸2のある側に対して反対側に向けて延びている。
なお、以下の説明では、ハウジング4の保持孔30の延びる方向を軸方向(矢印S参照)ともいう。
【0014】
ステアリング装置Aは、ラック軸3を支持するためのラック支持装置1をハウジング4の保持孔30に有している。
ラック支持装置1は、ラック軸3寄りに配置される支持部材7と、ラック軸3と遠い側の入口31に固定される固定部材8と、この固定部材8と支持部材7との間に介在する圧縮コイルばね9とを有している。
固定部材8は、外周に雄ねじを有し、この雄ねじが、保持孔30の入口31のねじ部32の雌ねじにねじ込まれている。固定部材8は、ロックナット10により固定されている。固定部材8の内側端面35は、ラック軸3に対して遠い側となる支持部材7の端面40と、所定の隙間を設けて対向する。これにより、支持部材7の軸方向移動量を、ラック軸3から遠ざかる側について規制できるので、ラック軸3の軸方向移動量が過大になることを防止でき、ラック軸3のがたつきに起因する異音の発生を防止することができる。
【0015】
支持部材7は、アルミニウム等の金属硬質部材により形成され、略円柱形状をなしている。支持部材7の端面40には、円孔からなるばね収容孔41が形成されており、このばね収容孔41に圧縮コイルばね9が収容されている。また、支持部材7は、端面40と反対側に、ラック軸3に対向しラック軸3の周面に沿うような断面円弧形状の支持用凹部42が形成されている。
支持部材7は、保持孔30内に、この保持孔30の軸方向に沿って摺動自在に収容されている。支持部材7は、ラック軸3とピニオン軸2とが互いに噛み合うラック軸3の噛み合い部に対して反対側となるラック軸3の部分を支持する。このとき、圧縮コイルばね9は、圧縮状態とされ、支持部材7を介してラック軸3をピニオン軸2側に所定の大きさ(以下、セット荷重ともいう)の押圧力で付勢する。
【0016】
特に本ステアリング装置Aのラック支持装置1は、セット荷重を調節するための荷重調節機構11を有している。図1および図2を参照する。
荷重調節機構11は、圧縮コイルばね9を受けるばね座12と、このばね座12を進退させて圧縮コイルばね9のセット荷重を調整するためのねじ式駆動機構13とを備える。圧縮コイルばね9の一端は、支持部材7のばね収容孔41の底面により受けられている。また、圧縮コイルばね9の他端は、ばね座12の当接部45、ねじ式駆動機構13を介して固定部材8により受け止められている。
【0017】
荷重調節機構11では、ねじ式駆動機構13により後述するようにしてセット荷重を調整できる。その結果、セット荷重が異なる複数のステアリング装置の間で圧縮コイルばね9を同じ仕様のもので共通化することができる。従って、多種のステアリング装置の仕様に対応してセット荷重を異ならせて設定する場合であっても、このための圧縮コイルばね9の種類を少なくすることができる。
特に、荷重調節機構11は、ばね座12の回動を規制する手段としての回り止め構造14を有している。この回り止め構造14は、保持孔30の軸線回りの回転方向に互いに対向して当接する一対の部材、例えば、固定部材8の挿通孔36の内周部37と、ばね座12の筒状部46の外周部47とを有している(図3参照)。これにより、ばね座12は、固定部材8に対しての保持孔30の軸線回りの回動を規制されていて、ひいては、セット荷重調整時に保持孔30、圧縮コイルばね9に対しての回動をも規制される。その結果、ばね座12の進退時の、ばね座12や圧縮コイルばね9の挙動が安定する結果、セット荷重を精度良く調整することができる。従って、ステアリング装置の仕様どおりの予め定められた大きさのセット荷重を精度良く実現できる。
【0018】
ねじ式駆動機構13は、固定部材8の挿通孔36および支持部材7の挿通孔43を貫通する外部操作可能なねじ軸15と、ばね座12に設けられてねじ軸15を挿通させるねじ孔48とを含む。ねじ軸15の中間部に設けられた雄ねじ50が、ねじ孔48の雌ねじにねじ込まれている。ねじ軸15は、固定部材8および支持部材7によって軸方向移動を規制されつつ空回り自在に支持され、固定部材8および支持部材7に対して相対回動自在とされている。
【0019】
これにより、ねじ軸15を、軸方向移動を規制した状態で外部から回動操作できるので、ねじ軸15を安定して操作できる結果、セット荷重を容易に調整できる。しかも、ねじ式駆動機構13を、ねじ軸15とねじ孔48というコンパクトで実用的な構成で実現できる。
ねじ軸15は、一端に設けられた大径の頭部51と、この頭部51から軸方向に延びる小径の軸部52とを有している。軸部52の中間部に大径部を有し、この大径部に上述の雄ねじ50が形成されている。ねじ軸15の軸部52は、圧縮コイルばね9の内部を挿通している。
【0020】
ねじ軸15の頭部51は、固定部材8の対応する挿通孔36から外部に露出してねじ操作部16を構成し、工具を用いてねじ軸を回動させるためのすり割りを有している。また、ねじ軸15の頭部51は、固定部材8の挿通孔36の内径よりも大径とされて、軸方向の一方の向きへのねじ軸15の移動を規制する。
ねじ軸15の軸部52の先端部53は、止め輪17によって支持部材7の対応する挿通孔43から抜け止めされ、軸方向の他方の向きへのねじ軸15の移動を規制する。先端部53の外周には、周溝が形成されていて、周溝内に止め輪17が嵌め込まれている。止め輪17としては、例えば、略C字形形状に形成されたもの等、公知のものを利用できる。
【0021】
このように、ねじ操作部16と、軸方向についてのねじ軸15の移動を規制するための構成とを簡素な構成で実現できる。
また、ねじ軸15の両端を固定部材8と支持部材7とにより軸方向および径方向に規制するので、セット荷重調整時にねじ軸15や圧縮コイルばね9をより一層安定させることができる。
しかも、ねじ軸15が、固定部材8と支持部材7とを連結しているので、これら各部7,8,15およびこれら各部7,8,15に組み付けられる部品を一体的なユニット18として扱うこともできる。その結果、ユニット18の各部品をそれぞれ別個にハウジング4に組み付ける場合に比べて、ユニット18の各部品をハウジング4へ組み付ける手間を軽減できる。
【0022】
ばね座12は、保持孔30の入口31寄りとなる圧縮コイルばね9の端部と当接する円板状の当接部45と、当接部45の中央部に立設される筒状部46とを有する。筒状部46は、ねじ孔48を形成する。筒状部46は固定部材8の挿通孔36に回動不能で且つ軸方向移動自在に挿通される。筒状部46の外周部47は、多角柱、例えば、六角柱形状に形成され、これに対応して、固定部材8の挿通孔36の内周部37が、多角柱、例えば、六角柱形状に形成され、ばね座12の回動を規制する上述の回り止め構造14を構成する。なお、回り止め構造14を構成する筒状部46の外周部47と、挿通孔36の内周部37との形状としては、例えば、軸方向を切る断面形状が長円形、略D字形形状でも良く、保持孔30軸線回りの回転方向に対向して当接する部分があればよい。
【0023】
これにより、固定部材8の挿通孔36内に、ばね座12の回動の規制を簡素な構成で実現でき、しかもコンパクトに実現できる。
筒状部46は、軸方向に移動自在にしつつ回り止め構造14の一部を構成する外周部47と、ねじ孔48とを、固定部材8の挿通孔36内にともに配置でき、ねじ孔48の強度を確保するための筒状部46の軸方向長さを確保しつつ、筒状部46の軸方向の大型化を防止できる。
【0024】
また、固定部材8の対応する挿通孔36の内には、ねじ軸15の外周部54と固定部材8の対応する挿通孔36の内周部37との間を封止するシール部材19が設けられている。
シール部材19は、矩形断面の環状部材である。ねじ軸15の外周部54のなかで、ねじ軸15の軸部52の雄ねじ50よりも頭部51寄りとなる部分に配置されている。このように、シール部材19は、外部からの塵埃等の異物が雄ねじ50に侵入することを防止できる。しかも、シール部材19はねじ軸15に摩擦力を付与できるので、ねじ軸15を回り止めする機能を果たすことができ、その結果、セット荷重を維持するのに好ましい。
【0025】
また、シール部材19は、ねじ軸15の軸部52の大径部と、固定部材8の挿通孔36の段部38との間に介在し、圧縮コイルばね9の弾性復元力をねじ軸15から固定部材8に軸方向に伝えるようにしている。
また、ねじ軸15の回動位置を所定の保持力で保持する手段としてのクリック機構20を設けることも考えられる。このクリック機構20は、図4に示すように、ばね24により付勢されたボール25を一方の部材の孔26内に収容しておき、他方の部材の凹部27にボール25を嵌め入れるようにして保持してもよい。ボール25が凹部27の周縁部を乗り越えるのに要する力が保持力となる。また、図5に示すように、互いに噛み合う凹部28と凸部29とを互いに対向する部分同士に設けても良い。凹部28と凸部29とが互いに乗り越えるのに要する力が保持力となる。これにより、クリック感を付与できる。クリック機構20はねじ軸15と、これが相対回動する部材、例えば、固定部材8との間に設けられ、上述の一方の部材および他方の部材は、固定部材8およびねじ軸15を例示できる。
【0026】
このようなクリック機構20により、ねじ軸15の回り止めを実現できて、セット荷重を維持するのにより一層好ましい。
また、圧縮コイルばね9であれば、撓み量を、ゴム板や皿ばねに比べて大きくでき、単一の圧縮コイルばね9によるセット荷重の調節範囲を広くすることができる。しかも、圧縮コイルばね9では、撓み量と弾性復元力との関係が直線状に変化する関係(図7参照)となり、所望のセット荷重を得るのに好ましい。
【0027】
また、ねじ式駆動機構13は、ねじ操作部16にかかる操作力を強めてばね座12を軸方向に進退させる力として伝えることができるので、圧縮コイルばね9の弾性復元力に抗しながらのばね座12の軸方向の移動量の調節を容易にできて、好ましい。
ユニット18は、支持部材7、固定部材8、圧縮コイルばね9、支持部材7と固定部材8との連結部材としてのねじ軸15と、ばね座12、止め輪17、シール部材19、クリック機構20、ロックナット10を有している。ユニットとしては、少なくとも支持部材7、固定部材8、圧縮コイルばね9、ねじ軸15と、ばね座12とを含めば良い。このようなユニットにより、ハウジング4への部品の組み付けの手間を軽減でき、仮にセット荷重を調節するための手間がかかるとしても、組み立てラインでのタクトを低下させずにすむ。
【0028】
また、ユニット化することにより、組立時の部品、例えば、支持部材7、圧縮コイルばね9等の組み付け忘れを防止することができる。すなわち、従来の構造では、支持部材、圧縮コイルばねをハウジングに組み付けた後、固定部材を保持孔にねじ込むようになっているので、固定部材の組み付け後には、支持部材等があることを、外から見て確認することができず、上述の部品の組付け忘れを防止することができなかった。これに対して、本実施の形態では、ハウジング4への組み付け前のユニット18の単体の状態で、ユニット18の各部品がユニット18に組み付けられていることを確認することができる。すなわち、支持部材7、ねじ軸15等は容易に視認できるし、また、圧縮コイルばね9、ばね座12等は、ユニットの組立後に視認が困難になるが、ねじ軸15を回すことにより、あるかないかを容易に確認することができる。確認後、ユニット18をハウジング4に組み付ければよい。ハウジング4でのユニット18の有無の確認は、視認により容易に行うことができる。
【0029】
セット荷重は以下のように調整される。先ず、セット荷重の調整の前に、固定部材8と支持部材7とは、所定の軸方向位置に位置合わせされる。すなわち、支持部材7はラック軸3と沿い、固定部材8と支持部材7との間に、所定の隙間が開けられる。なお、所定の軸方向位置としては、固定部材8と支持部材7とが互いに当接する位置としてもよく、この場合、セット荷重の調整後に、固定部材8と支持部材7との間に所定の隙間が開けられ、この隙間を見込んでセット荷重を調整することになる。
【0030】
セット荷重の調整操作では、ねじ操作部16を工具により回動させると、ねじ軸15が回動され、ばね座12が軸方向に進退し、圧縮コイルばね9の撓み量(圧縮変形量)が変化する。撓み量に対応する弾性復元力としてセット荷重を得ることができる。撓み量を調節することにより、セット荷重を調整することができる。例えば、図7のグラフにおいて、撓み量は2.5mm から3.5mm の範囲内で調節され、これに対応して、セット荷重はほぼ300Nからほぼ600Nの範囲で調整される。このように、セット荷重を広い範囲で調節して得ることができる。
【0031】
また、本ステアリング装置Aでは、既存の圧縮コイルばね9を利用して、これの撓み量を調節することにより、所望のセット荷重を実現できる。従って、ステアリング装置の仕様変更に速やかに対応することができる。
なお、ばね座12は、ラック軸3寄りとなる圧縮コイルばね9の一方の端部と当接するように設けて、圧縮コイルばね9の他方の端部を固定部材8に直接当接させてもよい。
【0032】
また、単一の圧縮コイルばね9を設けていたが、複数個のものを組み合わせて用いてもよい。この場合、複数の圧縮コイルばねの全てを調節自在に設けても良いし、複数の圧縮コイルばねの一部だけを調節自在に設けても良い。
その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置の一部断面図。
【図2】図1の荷重調節機構の主要部の分解斜視図。
【図3】回り止め構造の断面図。
【図4】クリック機構の模式図。
【図5】他のクリック機構の模式図。
【図6】荷重調節機構の動作を示す模式図。
【図7】図1の圧縮コイルばねの撓み量とセット荷重との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置
2 ピニオン軸
3 ラック軸
4 ハウジング
7 支持部材
8 固定部材
9 圧縮コイルばね
12 ばね座
13 ねじ式駆動機構
14 回り止め構造(ばね座の回動を規制する手段)
15 ねじ軸
16 ねじ操作部
17 止め輪
19 シール部材
20 クリック機構(ねじ軸の回動位置を所定の保持力で保持する手段)
30 保持孔
31 保持孔の入口
32 保持孔の入口のねじ部
36 固定部材の挿通孔
37 固定部材の挿通孔の内周部
43 支持部材の挿通孔
46 ばね座の筒状部
48 ばね座のねじ孔
51 ねじ軸の頭部
53 ねじ軸の先端部
54 ねじ軸の外周部
S 保持孔の軸方向

Claims (5)

  1. ハウジングの保持孔にこの保持孔の軸線方向に沿って摺動自在に収容されてラック軸を支持する支持部材と、保持孔の入口のねじ部にねじ込まれて固定される固定部材と、この固定部材と支持部材との間に介在し支持部材を介してラック軸をピニオン軸側に付勢する圧縮コイルばねとを備えるラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、
    上記圧縮コイルばねを受けるばね座と、
    このばね座の回動を規制する手段と、
    ばね座を進退させて圧縮コイルばねのセット荷重を調整するためのねじ式駆動機構とを備え
    上記ねじ式駆動機構は、上記固定部材および支持部材の挿通孔を貫通し、固定部材および支持部材によって軸方向移動を規制されつつ空回り自在に支持される外部操作可能なねじ軸と、上記ばね座に設けられて上記ねじ軸を挿通させるねじ孔とを含むことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置。
  2. 請求項に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、
    上記ねじ軸の頭部は、固定部材の対応する挿通孔から外部に露出してねじ操作部を構成し、ねじ軸の先端部は止め輪によって支持部材の対応する挿通孔から抜け止めされることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置。
  3. 請求項またはに記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、
    上記ばね座は上記ねじ孔を形成する筒状部を有し、この筒状部は固定部材の上記挿通孔に回動不能で且つ軸方向移動自在に挿通され、固定部材の上記挿通孔の内周部が上記ばね座の回動を規制する手段を構成することを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置。
  4. 請求項乃至の何れか1項に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、
    上記ねじ軸の外周部と固定部材の対応する挿通孔の内周部との間を封止するシール部材をさらに備えることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置。
  5. 請求項乃至の何れか1項に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置において、
    上記ねじ軸の回動位置を所定の保持力で保持する手段をさらに備えることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置。
JP2001322484A 2001-10-19 2001-10-19 ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック支持装置 Expired - Fee Related JP4019685B2 (ja)

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