実施の形態1.
図1は、本発明による画像形成装置の実施の形態1の要部構成を示す概略構成図である。
図1において、画像形成装置100は、電子写真プリンタとしての構成を有し、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色の画像を各々に形成する4つのプロセスカートリッジ101〜104を有し、これらが記録媒体105の搬送経路106の上流側から順に着脱自在に配置されている。これらプロセスカートリッジ101〜104の内部構成は共通しているため、例えばイエロー(Y)のプロセスカートリッジ101を例に取り、その構成を説明する。尚、ここでのプロセスカートリッジ101〜104とは、画像を形成するための画像形成カートリッジである。
プロセスカートリッジ101は、その中央に感光ドラム51を備え、この感光ドラム51の周囲には、その回転方向の上流側から順に、感光ドラム51の表面に電荷を供給して帯電させる帯電ローラ52、画像情報に応じて発光し、帯電された感光ドラム51の表面に静電潜像を形成する露光装置57が配設される。更に、静電潜像が形成された感光ドラム51の表面に、イエロー(プロセスカートリッジ101の場合)のトナー(現像剤)を付着させ現像を発生させる現像ローラ53を配置している。
上記の感光ドラム51、帯電ローラ52、及び現像ローラ53は一体化しており、トナーカートリッジ41と合わせて、画像形成装置100本体に着脱自在なプロセスカートリッジ101として構成されている。トナーカートリッジ41は、プロセスカートリッジ101本体に対して脱着自在に備えられ、その内部に現像剤(トナー)55を収容し、後述するように収容するトナー55の残量を検出するためのトナー残量検出機構42を備えている。
尚、上記したように、画像形成装置100の、プロセスカートリッジ101〜104のように着脱自在な構成要素の個々に対して、その構成要素を除いた部分を画像形成装置本体と称し、各プロセスカートリッジの、トナーカートリッジ101のように着脱自在な構成要素を除いた部分をプロセスカートリッジ本体と称す。
画像形成装置100は、その下部に、紙などの記録媒体105を堆積した状態で収納する給紙カセット107を備え、その上方には記録媒体105を1枚ずつ分離させて搬送するためのホッピングローラ108が配設されている。ホッピングローラ108で排出された記録媒体105は搬送経路106に沿って搬送され、やがて転写ベルトユニット109によって各プロセスカートリッジ101〜104の感光ドラム51を順次経由して搬送される。
プロセスカートリッジ101〜104の各感光ドラム51に対向する位置には、転写ベルトユニット109の転写ベルト114を介してそれぞれ導電性のゴム等によって形成された転写ローラ110が配設されている。これら転写ローラ110には、感光ドラム51上に付着されたトナーによるトナー像を記録媒体105に転写する転写時に、各感光体ドラム51の表面電位とこれら各転写ローラ110の表面電位に電位差を持たせるための電位が印加されている。
定着器113は、加熱ローラとバックアップローラとを有し、記録媒体105上に転写されたトナーを加圧・加熱することによって定着する。定着装置113から排出された記録媒体105は、所定の搬送経路106を経由して装置外のスタッカ部115に搬送される。
画像形成装置100は、更に、コントローラ11、エンジン制御部12、トナー残量検知部13、トナー残量検出器16、及びディスプレイ14を有するが、これらについては後述する寿命報知制御系の記述の中で説明する。
以上の構成において、画像形成装置100が行なう画像形成工程について、以下に説明する。
感光ドラム51が回転する過程において、先ず帯電ローラ51によって感光ドラム51の表面を所定の極性に一様に一次帯電し、次に露光装置57によって画像情報に応じて発光する光を走査露光して、一次帯電された表面に静電潜像を形成する。次にその静電潜像を、現像ローラ53の表面上に担持して搬送したトナー55で現像してトナー像として可視化する。こうして得られたトナー像を、給紙カセット107から、感光ドラム51及び転写ベルトユニット109上に搬送された記録媒体105の表面に転写する。このとき、転写バイアスを印加した転写ローラ110により、記録媒体105の裏面からトナーの帯電極性と逆極性の電荷を付与することで転写する。記録媒体105へのトナー像の転写は、記録媒体105が各プロセスカートリッジ101〜104を経由する過程で、各所定色のトナー像毎に実行される。各色のトナー像が転写された記録媒体105は、定着器113に搬送され、加熱及び加圧することによりトナー像を定着した後、画像形成装置の機外のスタッカ部115に排出される。
図2は、画像形成装置100の寿命報知制御系20の要部構成を示すブロック図である。同図に示すように、寿命報知制御系20は、上位装置としてのホストコンピュータ120や、図1に示すネットワーク121を介して他のホストコンピュータ122に接続されたコントローラ11、コントローラ11に接続されたディスプレイ14及びエンジン制御部12、エンジン制御部12に接続された、トナー残量検知部13及びLEDヘッド15、トナー残量検知部13に接続されトナー残量検出器16、トナー残量検出機構42を有するトナーカートリッジ41、そして感光ドラム51を含む。尚、このLEDヘッド15は、露光装置57(図1)に備えられている。またトナーカートリッジ41は前記したプロセスカートリッジ101に着脱自在に備えられ、感光ドラム51は同じくプロセスカートリッジ101に備えられるものである。
本来、寿命報知制御系20には、4つのプロセスカートリッジ101〜104(図1)とこれ等の4つのプロセスカートリッジ101〜104にそれぞれ対応するトナー残量検出器16を伴うトナー残量検知部13及びLEDヘッド15が含まれるが、これ等の各構成及びその処理動作が共通するため、ここでは簡単のためプロセスカートリッジ101及びこのプロセスカートリッジ101に対応するトナー残量検出器16を伴うトナー残量検知部13及びLEDヘッド15のみを示して説明し、必要に応じて他のプロセスカートリッジにも言及する。
エンジン制御部12は、CPU18と不揮発メモリ19を有し、コントローラ11を介してディスプレイ14にも接続されている。トナー残量検出器16は、トナーカートリッジ41に設けられているトナー残量検出機構42の状態を監視して得た残量信号をトナー残量検知部13に出力し、トナー残量検知部13は、入力される残量信号の出力波形を計測してトナーカートリッジ41内のトナー残量が一定量を下回ったことを検出し、その結果をCPU17に出力する。
ここでトナー残量検知部13が検出するトナー残量の検出方法について説明する。図3は、トナー残量検出機構42を有するトナーカートリッジ41とトナー残量検出機構42の状態を監視して得た残量信号を出力するトナー残量検出器16の構成を示す構成図である。
トナーカートリッジ41の内部には、軸22中心に矢印方向に回転可能に保持された攪拌シャフト23が配設されている。この攪拌シャフト23には、トナーを攪拌するための第1のクランク部23aと、端部にあってセンサシャフト24と連結する第2のクランク部23bとが形成されている。この攪拌シャフト23が矢印方向に回転すると、この回転に伴ってセンサシャフト24の先端に取り付けられた磁性体25が、トナーカートリッジ41の上部に形成されたガイド部26に沿って上下方向に往復移動する。
一方、画像形成装置100(図1)のトナーカートリッジ41の上方には、トナー残量検出器16が配設されている。この残量検出器16は、軸29中心に回動可能に保持されているセンサレバー28とこのセンサレバー28の回動を監視する位置センサ31を備えている。センサレバー28は、その一端側に、フィルム27を介してトナーカートリッジ41内の磁性体25と対向する永久磁石30を備え、他端側に配設された位置センサ31によって回動位置が検出される。センサレバー28は、磁性体25が、その移動領域の上方の所定の移動領域に在る間、即ち第1のクランク部23aが最下位置を中心とする所定の検出角領域θ内に在る間、磁性体25に反応して永久磁石30が下方に移動するように回動し、それ以外の時は永久磁石30が上方に位置するようにバランスが取られている。位置センサ31は、永久磁石30が下方に在る間「ON」となり、上方に在る間「OFF」となる残量信号を出力する。
尚、残量検出器16は、例えば画像形成装置100のアッパーカバー(図示せず)に取り付けられており、トナーカートリッジ41の交換時には、その交換作業を妨げない位置に移動されるものである。
突起33は、画像形成装置100(図1)本体側にあって、攪拌シャフト23の軸22と同軸位置で矢印方向に回転する回転部材(図示せず)に固定され、攪拌シャフト23の第1のクランク部23aに当接してその回転力を攪拌シャフト23に伝達するように構成されている。
以上の構成によって行なわれるトナー残量の検出方法は、特開平2003−50505号公報に開示されるものであるが、図4の原理図を参照しながら、その動作例を説明する。尚、図4(a)に示す各構成要素には、前記した図3で対応する各構成要素の番号を付している。
同図(a)に示すように、第1のクランク部23aを有する攪拌シャフト23は、軸22を中心に回転自在に保持され、軸22と同軸の位置にある回転部材(図示せず)に設けられて矢印A方向に一定の回転速度で回転する突起33によって、その第1のクランク部23aを押圧されて同方向への回転力を得ている。トナー残量検知器16は、同図(a)において、結局、第1のクランク部23aが、その最下点位置Bを中心とする所定の検出角領域θ内に在る間「ON」となり、それ以外の回転位置では「OFF」となる残量信号を出力する。
トナーが攪拌シャフト23の回りを満たしている場合、攪拌シャフト23は、略全回転領域にわたって突起33に押圧されながら所定の回転速度で、トナーを攪拌しながら矢印A方向に回転し続けることになる。従って、トナーが攪拌シャフト23の回りを満たしている場合、トナー残量検出器16が出力する残量信号は、同図(b)に示すように、突起33の1周期Tt当りの「ON」と「OFF」のデューティ比は、全角における検出角領域θとそれ以外の角度の比に等しくなる。尚、同図(b)、(c)での時点(T)は、一定回転する突起33の先端が最上点位置Tを通過する時刻に相当し、時点(B)は、一定回転する突起33の先端が最下位置Bを通過する時刻に相当する。
一方、図4(a)に示すように、トナー34の上表面の高さが軸22より低い所定のトナーローレベルALにあるとき、矢印A方向に回転する攪拌シャフト23は、その第1のクランク部23aが突起33に押圧されながら最上点位置Tを通過すると自重で回転し、突起33の回転より先回りしてトナー上表面に当接し、トナー残量検出器16で検出される検出角領域θに至る。その後、所定の回転速度で回転する突起33が再び第1のクランク部23aに当接すると、クランク部23aは突起33に押圧されながら同方向への回転を再開し、トナーを攪拌しながら検出角領域θを通過し、再び最上位置まで達する動作を繰り返す。従ってここでのトナーローレベルALは、第1のクランク部23aが自重によって回転し、トナー上表面に当接した際の回動位置が検出角領域θ内となるトナーの高さ位置に相当する。
従って、トナー34の上表面の高さがトナーローレベルAL或いはそれ以下のレベルにあるとき、トナー残量検出器16が出力する残量信号は、同図(c)に示すように、突起33の先端が最上点位置Aにある時点(T)を過ぎると直ちに「ON」状態となり、その後突起33に押圧されて検出角領域θを通過するまでその状態を維持する。尚同図(c)の遅延ΔTtは、攪拌シャフト23が最上位置Tを通過して自重によって矢印A方向に回転し、検出角領域θに至るまでのタイムラグに相当する。
よって、トナー量検知部13(図2)は、トナー残量検出器16から上記残量信号を入力し、その出力信号の「ON」と「OFF」のデューティ比を監視することによって、トナー34の上表面がローレベルALに達したタイミングを検出し、この検出タイミングをCPU18に通知する。以後、図4(b)の周期的な波形をトナーフルパルスと称し、トナー34の上表面の高さがトナーローレベルAL或いはそれ以下のレベルにある時に出力される同図(c)の周期的な波形をトナーローパルスと称す。
エンジン制御部12は、トナー残量検知部13からタイミング信号を得て、トナーロー状態、トナーエンド状態を判定し、エンジン制御部12内の不揮発メモリ19に記憶する。またエンジン制御部12は、コントローラ11を介して接続されたホストコンピュータ120から印刷データを受信し、LEDヘッド15を発光させ、走査露光して感光ドラム51を感光し、更に後述するように発光させたドット数(露光したドット数と同値)をトナーのドットカウンタ値として、不揮発メモリ19に設けた後述するドットカウンタ(領域B5(図5))に記憶する。
またエンジン制御部12は、感光ドラム51の回転を監視し、その回転に応じて不揮発メモリ19に設けた後述するドラム回転カウンタ(領域B1(図5))のカウント値を更新することによりその回転回数をカウントして記憶すると共に、後述するプロセスカートリッジ寿命状態、プロセスカートリッジ寿命ニア状態を不揮発メモリ19に記憶する。更にエンジン制御部12は、不揮発メモリ19に記憶した、トナーロー状態、トナーエンド状態、プロセスカートリッジ寿命ニア状態、及びプロセスカートリッジ寿命状態をそれぞれ報知するための報知情報を、コントロール11を介して、ホストコンピュータ120、及びディスプレイ14に出力する。
ここでいう「プロセスカートリッジの寿命」とは、感光ドラム51の回転回数のカウント値が規定の限度設定値を超えた場合の状態を表現し、また「プロセスカートリッジ寿命ニア」とは、そのカウント値が間も無く規定の限度設定値に達する段階の状態を表現している。またプロセスカートリッジの寿命は、プロセスカートリッジ101〜104(図1)内の感光ドラム51の表面磨耗が進み、帯電が十分に行われず、良好な印刷結果が得られないと判断される状態に相当するものである。感光ドラム51の表面磨耗は、ほぼその回転回数と比例しているため、感光ドラム51が上記したプロセスカートリッジの寿命状態となる回転回数を予め求め、そのカウント値を上記した規定の限度設定値としている。
また、「トナーロー状態」とは、トナー34(図4(a))の残量が前記したトナーローレベルALより低くなった(消費された)状態を表現し、「トナーエンド状態」とは、トナーロー状態が検出された後、後述するようにドットカウンタの数値を監視することによってトナーが残量分消費されて空となったと判断した状態を表現している。そして、これらの「プロセスカートリッジの寿命」、「プロセスカートリッジの寿命ニア」、「トナーエンド」「トナーロー状態」、を総称して「寿命」と称している。
以上のように、エンジン制御部12は、プロセスカートリッジの使用量を検出し、この使用量が所定の使用量に達したことを検知し、この検知内容を表示するための報知情報を出力する処理を行う。また、エンジン制御部12とトナー残量検知部13とは、トナーカートリッジの残量を検出し、この使用量が所定の残量に達したことを検知し、この検知内容を表示するための報知情報を出力する処理を行う。
図5は、本実施の形態における不揮発メモリ19のメモリマップを示す図である。
不揮発メモリ19は、エンジン制御にかかわる色々なデータを記憶しているが、本実施の形態では、少なくとも、感光ドラム51の回転カウンタとして機能するドラム回転カウンタ(領域B1)、プロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)、プロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)、ドットカウンタとして機能する(領域B4)、トナーロー検出時のドットカウンタ値を記憶する領域(領域B5)、トナーロー状態を記憶する領域(領域B6)、トナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)の各領域が確保されている。
ドラム回転カウンタ(領域B1)は、感光ドラム51の回転回数を記憶するエリアであり、プロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)は、ドラム回転カウンタ(領域B1)の値がまもなく「プロセスカートリッジの寿命」を迎える所定の閾値(規定の限度設定値より所定量小さい数値)を超えた場合に「ON」を記憶し、それ以下の場合は「OFF」を記憶する。プロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)は、ドラム回転カウンタ(領域B1)の値が「プロセスカートリッジの寿命」に相当する規定の限度設定値を超えた場合に「ON」を記憶し、それ以下の場合には「OFF」を記憶する。
ドットカウンタ(領域B4)は、露光したドット数、つまり、トナーの消費量に相当する数値を記憶するエリアであり、トナーロー検出時のドットカウンタ値を記憶する領域(領域B5)は、トナーローが検出された時点のドット数を記憶し、トナーが補充されてトナーフルを検出した時点でOFFとなる。トナーロー状態を記憶する領域(領域B6)は、トナーローが検出された場合に「ON」を記憶し、それ以下の場合は「OFF」を記憶する。トナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)は、トナーローを検出してから、一定量のトナーを消費した時点、即ちドットカウンタ(領域B4)の数値からトナーロー検出時のカウント値(領域B5)を引いたカウント値が、トナー残量が空になる数値に相当する閾値を超えた段階で「ON」を記憶し、トナーが補充されてトナーフルを検出した時点で「OFF」を記憶する。
以上のように構成された画像形成装置1の寿命報知システムの動作について以下に説明する。
図6は、本実施の形態における寿命報知システムのメインルーチンを示すフローチャートである。以下このフローチャートに基づいて図1、図2を参照しながらメインルーチンについて説明する。尚、後述する各フローチャートを含めて、全てのフローチャートはCPU18によって実行されるものである。
画像形成装置100の電源が投入されてメインルーチンが開始すると(ステップS1)、例えばアッパーカバー(図示せず)の開閉時に実施する「ドラム回転動作」や、ホストコンピュータ120からの印刷要求による「印刷動作」の実施などにより感光ドラム51が回転中か否を監視し、回転中であればステップS2へ移行し(ステップS7 YES)、ドラムの回転が停止している場合はステップS2の処理には移行しないで直接ステップS5に移行する(ステップS7 NO)。
ステップS2に移行すると、プロセスカートリッジ寿命検知処理を実施する。このプロセスカートリッジ寿命検知処理は、感光ドラム51の回転回数を用いてプロセスカートリッジ101の寿命を検知し、検知した状態を不揮発メモリ12に記憶する処理であるが、このプロセスカートリッジ寿命検知処理については(図7のフローチャートを用いて)後述する。
次に、ステップ3に移り、トナー残量不足検知処理を実行する。このトナー残量不足検知処理は、トナー残量検知部13からの前記したタイミング信号(出力情報)と、LEDヘッドで露光したドット数情報を用いて、トナーカートリッジ41の寿命を検知し、検知した状態を不揮発メモリ12に記憶する処理であるが、このトナー残量不足検知制御については(図8のフローチャートを用いて)後述する。
次に、ステップS4に移り、寿命報知処理を実施する。この寿命報知処理は、ステップS2、及びステップS3で記憶したプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの各寿命に関する情報を用いて、報知対象を決定する処理であるが、この寿命報知処理については(図9のフローチャートを用いて)後述する。次に、ステップS5に移り、電源がOFFされた場合は(ステップS5 YES)、このメインルーチンを終了し(ステップS6)、電源がOFFされていない場合は(ステップS5 NO)、ステップS7に戻って、上記した各処理を繰り返す。
図7は、図6に示すメインルーチンのステップS2のプロセスカートリッジ寿命検知処理を行うサブルーチンのフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて、プリセスカートリッジ寿命検知ルーチンについて説明する。
プロセスカートリッジ寿命検知処理を開始すると(ステップS21)、前回ルーチンでドラム回転カウンタ(不揮発性メモリ19の領域B1)を更新してから、感光ドラム51の回転が進んだか否かが判断される(ステップS22)。回転が進んでいる場合(ステップS22 YES)、進んだ回転回数を前回ルーチンで記憶したドラム回転カウンタのカウント値に加算して更新し、更新したカウント値を再度ドラム回転カウンタ(不揮発性メモリ19の領域B1)に記憶してステップS24に移行する(ステップS23)。一方回転が進んでいない場合(ステップS22 NO)、何もせずステップS24に移る。
ステップ24では、ドラム回転カウンタ(不揮発性メモリ19の領域B1)のカウント値が、「プロセスカートリッジの寿命」に相当する規定の限度設定値を超えたか否かを判断する。前記規定の限度設定値を超えていた場合(ステップS24 YES)、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)に「ON」を記憶する(ステップS25)。一方、ステップ24において、上記規定の限度設定値を超えていなかった場合は(ステップS24 NO)、ステップS26に移る。
ステップ26では、プロセスカートリッジ寿命ニアであるか、即ち、まもなく「プロセスカートリッジの寿命」を迎える所定の閾値(規定の限度設定値より所定量小さい数値)を超えたか否かを判断する(ステップS26)。超えた場合(ステップS26 YES)、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)に「ON」を記憶する(ステップS27)。一方、ステップ26において、上記所定の閾値を超えていなかった場合は(ステップS26 NO)、ステップS28に移る。
ステップS28では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)及びドラム寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)にそれぞれ「OFF」を記憶する。以上でプロセスカートリッジ寿命検知処理を行うサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る(S29)。
図8及び図9は、図6に示すメインルーチンのステップS3のトナー残量不足検知処理を行うサブルーチンのフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて、トナー残量不足検知ルーチンについて説明する。尚、図8及び図9のフローチャートで、ステップ先が丸付きアルファベットや数字で示されている場合は、同符号で指定されるステップに移るものとする。
トナー残量不足検知処理を開始すると(ステップS31)、前回ルーチンでドットカウンタ(不揮発性メモリ19の領域B4)を更新してから、新たに印刷が実施されたか否かが判断される(ステップS32)。新たに印刷が実施された場合(ステップS32 YES)、新たに印刷された際の印刷ドット数(露光ドット数)を前回ルーチンで記憶したドットカウンタのカウント値に加算して更新し、更新したカウント値を再度ドットカウンタ(不揮発性メモリ19の領域B4)に記憶してステップS34に移行する(ステップS33)。進んでいない場合(ステップS32 NO)、何もせずステップS34に移る。
ステップS34では、不揮発メモリ19のトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)に、トナーエンドが検出されたことを示す「ON」が記憶されているか否かを判断する。ここで「ON」が記憶されていれば、即ち既にトナーカートリッジ41がトナーエンド状態であればステップS41に移行し(ステップS34 YES)、一方「OFF」が記憶されていれば、即ちまだトナーカートリッジ41がトナーエンド状態になっていなければステップS35に移行する(ステップS34 NO)。
ステップS35では、不揮発メモリ19のトナーロー状態を記憶する領域(領域B6)に、トナーローが検出されたことを示す「ON」が記憶されているか否かを判断する。ここで「ON」が記憶されていれば、即ち既にトナーカートリッジ41がトナーロー状態であればステップS38に移行し(ステップS35 YES)、一方「OFF」が記憶されていれば、即ちトナーカートリッジ41がまだトナーロー状態になっていなければステップS36に移行する(ステップS35 NO)。
ステップS36では、トナー残量検知部13によって、トナーローパルス、即ち図4(c)に示す信号パルスで、トナーカートリッジ41内のトナー残量(トナー34の上表面の高さ)がトナーローレベルAL(図4(a))或いはそれ以下のレベルにあることを表す残量信号波形を規定回数以上検出しているか否かの判断し、規定回数以上検出している場合は(ステップS36 YES)、ステップS37に移行し、検出が規定回数未満の場合はステップS37をパスしてステップS43に移行する。
ステップS37では、不揮発性メモリ19のトナーロー状態を記憶する領域(領域B6)にトナーロー状態が検出されたことを示す「ON」を記憶すると共に、トナーロー検出時のドットカウンタ値を記憶する領域(領域B5)に、この時のドットカウンタ(領域B4)のカウント値を記憶する。尚、ステップS36、37で、トナーローパルスを規定回数以上検出した段階ではじめてトナーロー状態としたのは、検出誤差による不都合を防ぐためである。
ステップS38では、トナー残量検知部13で、上記したトナーローパルス(図4(c))を検出し続けているか否かの判断し、トナーローパルスが出力され続けている場合は(ステップS38 YES)、ステップS39に移行し、トナーローパルスが出力されない場合(ステップS38 NO)、即ちトナーが補給されてトナーフルパルス(図4(b))が出力されるようになった場合にはステップS41に移行する。
ステップ39では、トナーロー状態となってからのトナーロー時のドット数、即ち現在のドットカウンタ値からトナーロー検出時のドットカウンタ値を記憶する領域(領域B5)のカウント値を引いた数値が、トナーロー状態となった時点のトナー残量が空になる数値に相当する閾値に達したか否かを判定することによって、トナーカートリッジ41に完全にトナーが無くなるトナーエンド状態か否かを判定している。この判定の結果、トナーロー時のドット数が上記閾値に達した場合は(ステップS39 YES)、不揮発性メモリ19のトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)にトナーエンド状態が検出されたことを示す「ON」を記憶して(ステップS40)、ステップS43に移行し、一方トナーロー時のドット数が上記閾値に達しない場合にはそのままステップS43に移行する。
ステップ41では、トナー残量検知部13によって、トナーフルパルス、即ち図4(b)に示す信号パルスを規定回数以上検出しているか否かの判断し、規定回数以上検出している場合は(ステップS41 YES)、ステップS42に移行し、この検出が規定回数未満の場合はステップS42をパスしてステップS43に移行する。
ステップ42の処理は、トナーが補充されてトナー残量が増加した場合、即ちトナーカートリッジが交換された段階で行われる処理である。従って、ここでは不揮発メモリ19のトナーロー状態を記憶する領域(領域B6)、及びトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)に、これ等の状態が解消されたことを示す「OFF」を記憶させる。更に、ドットカウンタとして機能する(領域B4)のカウンタ値を初期値(オール“0”)とする。以上でトナー残量不足検知処理を行うサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る(ステップS43)。
図10及び図11は、図6に示すメインルーチンのステップS4の寿命報知処理を行うサブルーチンのフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて、寿命報知ルーチンについて説明する。尚、図10及び図11のフローチャートで、ステップ先が丸付きアルファベットや数字で示されている場合は、同符号で指定されるステップに移るものとする。
寿命報知処理を開始すると(ステップS51)、不揮発メモリ19のトナーロー状態を記憶する領域(領域B6)、及びトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)に記憶されているトナーロー状態、及びトナーエンド状態の何れかが「ON」になっているか否かを判定する(ステップS52)。ここで、何れかが「ON」になっていた場合は(ステップS52 YES)、ステップS58に移行し、何れも「ON」ではなかった場合、つまり、トナーカートリッジ41に関する寿命が発生していなかった場合は(ステップS52 NO)、ステップS53に移行する。
ステップS53では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)に記憶されているプロセスカートリッジ寿命状態が「ON」になっているか否かを判定する。ここで、プロセスカートリッジ寿命状態が「ON」になっている場合は(ステップS53 YES)、コントローラ11にプロセスカートリッジ寿命を報知するための報知情報を出力し(ステップS54)、プロセスカートリッジ寿命状態がONになっていなかった場合は(ステップS53 NO)、ステップS55に移行する。
ここでの報知情報は、例えば図15に示すような「*ドラムジュミョウ」(同図(a)日本語表示)、或いは「*DRUM LIFE」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データであり、コントローラ11は、この報知情報をディスプレイ14或いはホストコンピュータ120に送信する。ディスプレイ14は、この報知情報を受信して上記した図15に示す内容の表示を行ない、ホストコンピュータ120は、必要に応じて同内容をそのディスプレイに表示することが可能となる。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
ステップS55では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)に記憶されているプロセスカートリッジ寿命ニア状態がONになっているか否かを判定する。ここで、プロセスカートリッジ寿命ニア状態がONになっている場合は(ステップS55 YES)、コントローラ11にプロセスカートリッジ寿命ニアを報知するための報知情報を出力し(ステップS56)、プロセスカートリッジ寿命ニア状態がONになっていなかった場合は(ステップS55 NO)、ステップS56をパスしてステップS63に移行してメインルーチンへ戻る。
ここでの報知情報は、例えば図16に示すような「*ドラムコウカンジュンビ」(同図(a)日本語表示)、或いは「ODER *IMAGE DRUM」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データであり、コントローラ11は、この報知情報をディスプレイ14或いはホストコンピュータ120に送信する。ディスプレイ14は、この報知情報を受信して上記した図16に示す内容の表示を行ない、ホストコンピュータ120は、必要に応じて同内容をそのディスプレイに表示することが可能となる。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
ステップS58では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)、及びプロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)に記憶されているプロセスカートリッジ寿命状態、及びプロセスカートリッジ寿命ニア状態の何れかが「ON」になっているか否かを判定する。ここで、何れかが「ON」になっていた場合は(ステップS58 YES)、ステップS53に移行し、何れも「ON」ではなかった場合、つまり、プロセスカートリッジに関する寿命が発生していなかった場合は(ステップS58 NO)、ステップS59に移行する。
ステップ59では、不揮発メモリ19のトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)に記憶されているトナーエンド状態が「ON」になっているか否かを判定する。ここでトナーエンド状態が「ON」になっている場合は(ステップS59 YES)、コントローラ11にトナーエンドを報知するための報知情報を出力し(ステップS60)、またプロセスカートリッジ寿命状態がONになっていなかった場合は(ステップS59 NO)、コントローラ11にトナーローを報知するための報知情報を出力し(ステップS61)、その後ステップS63に移行してメインルーチンへ戻る。
トナーエンドの報知情報は、例えば図17に示すような「*トナーナシ」(同図(a)日本語表示)、或いは「*TONER EMPTY」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データであり、トナーローの報知情報は、例えば図18に示すような「*トナーコウカンジュンビ」(同図(a)日本語表示)、或いは「ODER *TONER」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データである。コントローラ11は、これら報知情報をディスプレイ14或いはホストコンピュータ120に送信する。ディスプレイ14は、これらの報知情報を受信して上記した図17或いは図18に示す内容の表示を行ない、ホストコンピュータ120は、必要に応じて同内容をそのディスプレイに表示することが可能となる。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
従って、上記した寿命報知処理では、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアと、トナーロー又はトナーエンドとが同時に発生している場合、ステップS52の「YES」からステップS58の「YES」を経て、ステップS53に至るため、トナーロー又はトナーエンドの報知はせずに、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアの報知を行うように動作する。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアと、トナーロー又はトナーエンドとが同時に発生している場合、トナーロー又はトナーエンドの報知はせずに、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアの報知を行うようにしている。このため、プロセスカートリッジ交換の前にユーザによるトナーカートリッジ交換が行われてしまい、無駄になるトナーを補充させてしまうといった不都合の発生を防止することができる。
実施の形態2.
図12は、本発明による実施の形態2の画像形成装置の寿命報知制御系に用いられる不揮発メモリのメモリマップを示す図である。
尚、本実施の形態2の画像形成装置が前記した実施の形態1の画像形成装置と異なるのは、図12の不揮発メモリ61が関わる寿命報知処理の処理内容のみである。従って、この不揮発メモリ61を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。従って、本実施の形態の説明にあたっては、図1〜図3を参照する。
不揮発メモリ19は、エンジン制御にかかわる色々なデータを記憶しているが、本実施の形態では、少なくても、感光ドラム51の回転カウンタとして機能するドラム回転カウンタ(領域B1)、プロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)、プロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)、ドットカウンタとして機能する(領域B4)、トナーロー検出時のドットカウンタ値を記憶する領域(領域B5)、トナーロー状態を記憶する領域(領域B6)、トナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)、及び報知モード設定状態を記憶する領域(領域B8)の各領域が確保されている。これらの各領域の内、領域B1〜領域B7までは、前記した実施の形態1の場合と全く同じ機能を有するものであるため、ここでの詳しい説明は省略する。
報知モード設定状態を記憶する領域(領域B8)は、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアを報知している状態時に、前記した実施の形態1のようにトナーロー又はトナーエンドの報知は行わないようにするモードか、或いはトナーロー又はトナーエンドの報知も同時に行えるようにするモードかを記憶する領域である。
本実施の形態の寿命報知制御系では、報知モード設定状態を記憶する領域(領域B8)が「ON」の場合、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアを報知している状態時にもトナーロー又はトナーエンドの報知も行えるモードとし、同領域(領域B8)が「OFF」の場合、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアを報知している状態時には、トナーロー又はトナーエンドの報知が行えないモードとする。また報知モード設定状態を記憶する領域(領域B8)は、例えばホストコンピュータ120からの受信に基づくコントローラ11からの報知モード設定コマンドによって、ON/OFFの切替えを可能としている。
以上のように構成された本実施の形態の画像形成装置の寿命報知システムの動作について以下に説明する。
本実施の形態における寿命報知システムのメインルーチンは、ステップS4の寿命報知処理の内容が異なる以外は、前記した実施の形態1で説明した図6に示すフローチャートに従って実行されるものである。従って、本実施の形態における寿命報知システムのメインルーチンは、そのステップS4の処理内容以外は図6に示すフローチャートに従って実行されるものとしてここでの説明は省略し、ステップS4で行われる本実施の形態による寿命報知処理のサブルーチンについて以下に説明する。
図13及び図14は、本実施の形態おいて、図6に示すメインルーチンのステップS4の寿命報知処理を行うサブルーチンのフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて、寿命報知ルーチンについて説明する。尚、図13及び図14のフローチャートで、ステップ先が丸付きアルファベットや数字で示されている場合は、同符号で指定されるステップに移るものとする。
寿命報知処理を開始すると(ステップS91)、不揮発メモリ19のトナーロー状態を記憶する領域(領域B6)、及びトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)に記憶されているトナーロー状態、及びトナーエンド状態の何れかが「ON」になっているか否かを判定する(ステップS92)。ここで、何れかが「ON」になっていた場合は(ステップS92 YES)、ステップS98に移行し、何れも「ON」ではなかった場合、つまり、トナーカートリッジ41に関する寿命が発生していなかった場合は(ステップS92 NO)、ステップS93に移行する。
ステップS93では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)に記憶されているプロセスカートリッジ寿命状態が「ON」になっているか否かを判定する。ここで、プロセスカートリッジ寿命状態が「ON」になっている場合は(ステップS93 YES)、コントローラ11にプロセスカートリッジ寿命を報知するための報知情報を出力し(ステップS94)、プロセスカートリッジ寿命状態がONになっていなかった場合は(ステップS93 NO)、ステップS95に移行する。
ここでの報知情報は、例えば図15に示すような「*ドラムジュミョウ」(同図(a)日本語表示)、或いは「*DRUM LIFE」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データであり、コントローラ11は、この報知情報をディスプレイ14或いはホストコンピュータ120に送信する。ディスプレイ14は、この報知情報を受信して上記した図15に示す内容の表示を行ない、ホストコンピュータ120は、必要に応じて同内容をそのディスプレイに表示することが可能となる。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
ステップS95では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)に記憶されているプロセスカートリッジ寿命ニア状態がONになっているか否かを判定する。ここで、プロセスカートリッジ寿命ニア状態がONになっている場合は(ステップS95 YES)、コントローラ11にプロセスカートリッジ寿命ニアを報知するための報知情報を出力し(ステップS96)、プロセスカートリッジ寿命ニア状態がONになっていなかった場合は(ステップS95 NO)、ステップS96をパスしてステップS97に移行してメインルーチンへ戻る。
ここでの報知情報は、例えば図16に示すような「*ドラムコウカンジュンビ」(同図(a)日本語表示)、或いは「ODER *IMAGE DRUM」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データであり、コントローラ11は、この報知情報をディスプレイ14或いはホストコンピュータ120に送信する。ディスプレイ14は、この報知情報を受信して上記した図16に示す内容の表示を行ない、ホストコンピュータ120は、必要に応じて同内容をそのディスプレイに表示することが可能となる。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
ステップS98では、不揮発メモリ19の報知モード設定状態を記憶する領域(領域B8)に記憶されている報知モード設定状態が「ON」になっているか否かを判定する。ここで、報知モード設定状態が「ON」になっている場合は(ステップS98 YES)、ステップS99に移行し、報知モード設定状態が「ON」になっていなかった場合は(ステップS98 NO)、ステップS102に移行する。
ステップS102では、不揮発メモリ19のプロセスカートリッジ寿命状態を記憶する領域(領域B3)、及びプロセスカートリッジ寿命ニア状態を記憶する領域(領域B2)に記憶されているプロセスカートリッジ寿命状態、及びプロセスカートリッジ寿命ニア状態の何れかが「ON」になっているか否かを判定する。ここで、何れかが「ON」になっていた場合は(ステップS102 YES)、ステップS93に移行し、何れも「ON」ではなかった場合、つまり、プロセスカートリッジに関する寿命が発生していなかった場合は(ステップS102 NO)、ステップS99に移行する。
ステップ99では、不揮発メモリ19のトナーエンド状態を記憶する領域(領域B7)に記憶されているトナーエンド状態が「ON」になっているか否かを判定する。ここでトナーエンド状態が「ON」になっている場合は(ステップS99 YES)、コントローラ11にトナーエンドを報知するための報知情報を出力し(ステップS100)、またプロセスカートリッジ寿命状態がONになっていなかった場合は(ステップS99 NO)、コントローラ11にトナーローを報知するための報知情報を出力し(ステップS101)、その後ステップS93に移行する。
トナーエンドの報知情報は、例えば図17に示すような「*トナーナシ」(同図(a)日本語表示)、或いは「*TONER EMPTY」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データであり、トナーローの報知情報は、例えば図18に示すような「*トナーコウカンジュンビ」(同図(a)日本語表示)、或いは「ODER *TONER」(同図(b)英語表示)といった内容を表示するための表示データである。コントローラ11は、これら報知情報をディスプレイ14或いはホストコンピュータ120に送信する。ディスプレイ14は、これらの報知情報を受信して上記した図17或いは図18に示す内容の表示を行ない、ホストコンピュータ120は、必要に応じて同内容をそのディスプレイに表示することが可能となる。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
従って、上記した寿命報知処理では、報知モード設定が「ON」であり、且つプロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアと、トナーロー又はトナーエンドとが同時に発生している場合、ステップS92「YES」から、ステップS98「YES」を経て、ステップS99に至るルートをとってトナーロー又はトナーエンドの表示を行い、更にステップS93に至ってプロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアの表示を行う。この場合、トナー寿命とドラム寿命の両方の報知情報を出力するように動作する。
尚、報知モード設定が「OFF」の場合の寿命報知処理の動作は、前記した実施の形態1の場合と同じ表示処理を行う。但しこの場合、ステップS102「NO」からステップS99に至る場合、やがてステップS93に移行するが(実施の形態1では、ステップS97に移行する)、この場合、ステップS93「NO」からステップS95「NO」の経路を取るため、実質的に実施の形態1と同一となる。
ここで、コントローラ11にプロセスカートリッジ寿命ニアとトナーローとを報知するための報知情報を出力する場合、ディスプレイ14が、例えば図19に示すような、「*ドラムコウカンジュンビ」(同図(a)日本語表示)、或いは「ODER *IMAGE DRUM」(同図(b)英語表示)と「*トナーコウカンジュンビ」(同図(a)日本語表示)、或いは「ODER *TONER」(同図(b)英語表示)とを交互に表示するトグル表示を行ようにする。尚、図中の“*”は、指定するプロセスカートリッジのトナー色を示すもので、K(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、及びC(シアン)の何れかのアルファベットが表示されるものである。
同様にして、
・「プロセスカートリッジ寿命」と「トナーロー」とを報知する場合、「ドラムジュミョウ」と「トナーコウカンジュンビ」とをトグル表示し、
・「プロセスカートリッジ寿命ニア」と「トナーエンド」とを報知する場合、「ドラムコウカンジュンビ」と「トナーナシ」とをトグル表示し、
・「プロセスカートリッジ寿命」と「トナーエンド」とを報知する場合、「ドラムジュミョウ」と「トナーナシ」とをトグル表示する。
図20は、「プロセスカートリッジ寿命ニア」と「トナーロー」とを報知する場合の、ディスプレイ表示の変形例を説明するための図である。即ち、この変形例では、前記した2種類のトグル表示に加え、「*ドラムヲサキニコウカンシテクダサイ」(同図(a)日本語表示)、或いは「EXCHANGE * DRUM FIRST」(同図(b)英語表示)の表示を加えた3種類のトグル表示を行うようにしたものである。これにより、ユーザは、迷うことなく不都合を生じない交換順序を知ることができる。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアと、トナーロー又はトナーエンドとが同時に発生している場合、プロセスカートリッジ寿命又はプロセスカートリッジ寿命ニアの報知に加え、トナーロー又はトナーエンドを報知するか否か、選択できるようになっている。
従って、本画像形成装置が特定のシステムに組み込まれ、システム独自の寿命表示を制御する特定ユーザに対して、プロセスカートリッジの寿命発生中に、トナーカートリッジの寿命が報知されないと問題が生じるような場合、本実施の形態の画像形成装置を採用することで、プロセスカートリッジの寿命発生中でも、トナーカートリッジの寿命を報知することが可能となり、前記問題を解決することが可能となる。例えば、プロセスカートリッジの寿命ニアのときにトナーエンドとなって印刷がかすれるような場合、トナーエンドが表示されないとユーザは故障と間違えるが、プロセスカートリッジ寿命ニアでも、トナーエンドが分かれば、早めにプロセスカートリッジを交換するとともに、トナーカートリッジも新しいものに交換するなどして対応することができる。
尚、前記した各実施の形態では、本願発明を、電子写真プリンタ構成の画像形成装置に適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、カラー複写機プリンタなどの複合機、更にカラーFAX端末などにも適用することができる。また、前記した各実施の形態では、現像剤としてトナーを例にして説明したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、インクジェットプリンタのようなインクカートリッジを搭載するプリンタのインクにも適用することができる。