JP4781123B2 - 光学フィルター - Google Patents

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Description

本発明は、特定の構造を有するシアニン化合物を用いた光学フィルターに関する。該光学フィルターは、特に、画像表示装置用の光学フィルターとして有用である。
特定の光に対して強度の大きい吸収を有する化合物は、CD−R、DVD−R、DVD+R、青色レーザ記録ディスク等の光学記録媒体の記録層や、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表示装置の光学要素として用いられている。
中でも、画像表示装置であるプラズマディスプレイパネルは、放電ガスにネオン及びキセノンの混合ガスを用いているため、使用中に近赤外線を放出するが、この近赤外線が近赤外線リモコンを用いた周辺電子機器あるいは通信機器に誤作動を起こすことが問題となっており、波長750〜1100nmの近赤外線リモコンの誤作動の原因となる不要な波長の光を選択的に吸収する光吸収剤を含有する光学フィルターが使用されている。
上記光吸収剤を含有する光学フィルターとして、例えば、下記特許文献1には、特定の構造を有するシアニン化合物及びジイモニウム化合物を必須成分とする近赤外線吸収層を有する近赤外線吸収フィルムが開示されており、下記特許文献2には、特定の構造を有する金属錯体を含有する近赤外線吸収光学フィルターが開示されており、下記特許文献3には、ジイモニウム塩を含む近赤外線遮断フィルターが開示されている。しかし、これらの近赤外線吸収フィルムあるいはフィルターに使用される化合物は、波長800〜1000nmにおいて、耐光性が低かったり可視光領域の吸収が大きかったりして、充分な性能を示すものではなかった。
特開2003−21715号公報 特開2005−99755号公報 特開2005−325292号公報
従って、本発明の目的は、特に750〜1100nm、好ましくは800〜900nmの波長の光に対する光学要素、とりわけ画像表示装置用の光学フィルターに用いられる光吸収剤に適した化合物を含有する光学フィルターを提供することにある。
本発明者等は、種々検討を重ねた結果、特定のシアニン化合物が、半値巾が広く、該シアニン化合物一種類のみであっても幅広い領域の近赤外線を吸収し遮断できることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記一般式(I)で表されるシアニン化合物を含有してなる光学フィルターを提供するものである。
Figure 0004781123
(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、R1 とR2 、及びR3 とR4 は、それぞれ連結して環構造を形成していてもよく、R5 及びR6 はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、Xは、水素原子又はハロゲン原子を表し、Z1 及びZ2 はそれぞれ独立に、単結合、炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、上記炭素原子数1〜8のアルキル基及び上記炭素原子数1〜8のアルキレン基中のメチレン基は、−O−、−S−又は−CH=CH−で置き換えられていてもよく、s及びtはそれぞれ独立に、1〜5の数を表し、Anq-はq価のアニオンを表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表す。)
本発明の光学フィルターは、750〜1100nm、特に800〜900nmの波長の光に対する光学要素として適する特定のシアニン化合物を含有する。該シアニン化合物は、半値巾が広く、シアニン化合物一種類のみで幅広い領域の近赤外線を吸収できるため、光学フィルターの製造工程を短縮でき且つ低コストで光学フィルターを製造できる。また、本発明の光学フィルターは、異種のシアニン化合物又はジイモニウム化合物等の他の色素化合物を併用する必要がないため、これら他の色素化合物との相互作用による耐湿熱性及び耐光性の低下を招くおそれがなく、特に画像表示用光学フィルターとして好適なものである。
以下、本発明の光学フィルターを、その好ましい実施形態について詳細に説明する。
まず、上記一般式(I)で表されるシアニン化合物について説明する。
上記一般式(I)におけるR1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 で表される炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられ、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 で表される炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル等が挙げられ、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 で表される炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等が挙げられ、Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、Z1 及びZ2 で表される炭素原子数1〜8のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,2−ジメチルプロピレン、1,3−ジメチルプロピレン、1−メチルブチレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、4−メチルブチレン、2,4−ジメチルブチレン、1,3−ジメチルブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン、エタン−1,1−ジイル、プロパン−2,2−ジイル等が挙げられる。
上記一般式(I)におけるR1 とR2 、及びR3 とR4 が、それぞれ連結して形成してもよい環構造としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラヒドロピラン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピロリジン環、モルフォリン環、チオモルフォリン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環等が挙げられ、これらの環は他の環と縮合されていたり、置換されていたりしてもよい。
上記一般式(I)において、Anq-で表されるアニオンとしては、例えば、一価のものとして、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、フッ素アニオン等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオン、塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン;ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ジフェニルアミン−4−スルホン酸アニオン、2−アミノ−4−メチル−5−クロロベンゼンスルホン酸アニオン、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン;オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスホン酸アニオン等の有機リン酸系アニオン、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドアニオン、ビスパーフルオロブタンスルホニルイミドアニオン、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネートアニオン、テトラキス( ペンタフルオロフェニル) 硼酸アニオン等が挙げられ、二価のものとしては、例えば、ベンゼンジスルホン酸アニオン、ナフタレンジスルホン酸アニオン等が挙げられる。また、励起状態にある活性分子を脱励起させる(クエンチングさせる)機能を有するクエンチャーアニオンやシクロペンタジエニル環にカルボキシル基やホスホン酸基、スルホン酸基等のアニオン性基を有するフェロセン、ルテオセン等のメタロセン化合物アニオン等も、必要に応じて用いることができる。
上記のクエンチャーアニオンとしては、例えば、下記一般式(A)又は(B)で表されるもの、特開昭60−234892号公報、特開平5−43814号公報、特開平5−305770号公報、特開平6−239028号公報、特開平9−309886号公報、特開平9−323478号公報、特開平10−45767号公報、特開平11−208118号公報、特開2000−168237号公報、特開2002−201373号公報、特開2002−206061号公報、特開2005−297407号公報、特公平7−96334号公報、国際公開98/29257号パンフレット等に記載されたようなアニオンが挙げられる。
Figure 0004781123
(式中、Mは、ニッケル原子、コバルト原子又は銅原子を表し、R10及びR11は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は−SO2 −G基を表し、Gは、アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ピペリジノ基又はモルフォリノ基を表し、a及びbは、各々0〜4を表す。また、R12、R13、R14及びR15は、各々独立にアルキル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基又はハロゲン化フェニル基を表す。)
上記一般式(I)で表されるシアニン化合物としては、下記一般式(II)で表される構造を持つものが、半値巾が広く、安価に製造できるので好ましい。
Figure 0004781123
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、Anq-、p及びqは上記一般式(I)と同じであり、nは1〜8の数を表す。)
上記一般式(I)で表されるシアニン化合物の具体例としては、下記化合物No.1〜8が挙げられる。尚、本発明に係るシアニン化合物において、ポリメチン鎖は共鳴構造をとっていてもよく、またカチオンがもう一方の複素環骨格中の窒素原子上にあってもよい。また、以下の例示では、アニオンを省いたシアニンカチオンで示している。
Figure 0004781123
Figure 0004781123
本発明の光学フィルターにおいて、本発明に係るシアニン化合物の使用量は、光学フィルターの単位面積当たり、通常1〜1000mg/m2 、好ましくは5〜100mg/m2 であり、1mg/m2 未満の使用量では、光吸収効果を十分に発揮することができず、1000mg/m2 を超えて使用した場合には、フィルターの色目が強くなりすぎて表示品質等を低下させるおそれがあり、さらには、明度が低下するおそれもある。
本発明に係るシアニン化合物は、吸収極大波長を750〜1100nm、好ましくは800〜900nmの範囲内又はその付近に持ち、一部の可視光線を選択的に吸収して遮断することができるので、該シアニン化合物を含有する本発明の光学フィルターは、表示画像の高品質化に用いられる画像表示装置用の光学フィルターとして特に好適なものである。本発明の光学フィルターは、画像表示装置用の他に、分析装置用、半導体装置製造用、天文観測用、光通信用、眼鏡レンズ、窓等の各種用途にも用いることができる。
本発明の光学フィルターは、通常ディスプレイの前面に配置される。例えば、本発明の光学フィルターは、ディスプレイの表面に直接貼り付けてもよく、ディスプレイの前に前面板が設けられている場合は、前面板の表側(外側)または裏側(ディスプレイ側)に貼り付けてもよい。
本発明の光学フィルターの形状に関しては、特に制限されるものではないが、通常、透明支持体に、必要に応じて下塗り層、反射防止層、ハードコート層、潤滑層、保護層等の各層を設けたものが挙げられる。本発明に係るシアニン化合物や、本発明に係るシアニン化合物以外の色素化合物である光吸収剤、各種安定剤の任意成分を本発明の光学フィルターに含有させる方法としては、例えば、(1)透明支持体又は任意の各層に含有させる方法、(2)透明支持体又は任意の各層にコーティングする方法、(3)任意の各層とは別に、本発明に係るシアニン化合物等の光吸収剤等を含有するフィルター層を設ける方法が挙げられる。
上記透明支持体の材料としては、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂等の高分子材料が挙げられる。透明支持体の透過率は80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。ヘイズは、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。屈折率は、1.45〜1.70であることが好ましい。また、上記透明支持体が樹脂である場合、該樹脂のTgは、本発明の光学フィルターを使用する装置(例えばプラズマディスプレイ等)の使用保証温度、好ましくは85〜160℃であることが好ましい。樹脂のTgが使用保証温度未満であると、使用の際に樹脂中の色素化合物が樹脂あるいは他の添加剤等と相互作用したり、樹脂が外気中の水分を吸収して樹脂あるいは色素化合物の劣化が促進される場合がある。
上記透明支持体中には、本発明に係るシアニン化合物以外の他の光吸収剤、紫外線吸収剤、フェノール系、リン系等の酸化防止剤、熱安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機微粒子、耐光性付与剤、芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷移金属キレート化合物、レベリング剤、分散剤、界面活性剤、可塑剤等を添加することができ、また、上記透明支持体には、各種の表面処理を施すこともできる。
上記本発明に係るシアニン化合物以外の光吸収剤としては、例えば、光学フィルターを画像表示装置用途に用いる場合には、色調調整用、外光の反射や映り込み防止用の光吸収剤、あるいは、画像表示装置がプラズマディスプレイの場合には、本発明に係るシアニン化合物以外の近赤外線吸収剤が挙げられる。
上記色調調整用の光吸収剤としては、550〜600nmのオレンジ光の除去のために用いられるものとして、トリメチンインドリウム化合物、トリメチンベンゾオキサゾリウム化合物、トリメチンベンゾチアゾリウム化合物等のトリメチンシアニン誘導体;ペンタメチンオキサゾリウム化合物、ペンタメチンチアゾリウム化合物等のペンタメチンシアニン誘導体;シアニン色素誘導体;アゾメチン色素誘導体;キサンテン色素誘導体;アゾ色素誘導体;オキソノール色素誘導体;ベンジリデン色素誘導体;ピロメテン色素誘導体;アゾ金属錯体誘導体:ローダミン色素誘導体;フタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;ジピロメテン金属キレート化合物の他、上記一般式(I)で表されるシアニン化合物以外の分子構造を持つシアニン化合物等が挙げられる。
上記の外光の反射や映り込み防止用の光吸収剤(480〜500nm対応)としては、トリメチンインドリウム化合物、トリメチンオキサゾリウム化合物、トリメチンチアゾリウム化合物、インドリデントリメチンチアゾニウム化合物等のトリメチンシアニン誘導体;フタロシアニン誘導体;ナフタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;ジピロメテン金属キレート化合物等が挙げられる。
上記本発明に係るシアニン化合物以外の近赤外線吸収剤(750〜1100nm対応)としては、ビスイミニウム誘導体;ペンタメチンベンゾインドリウム化合物、ペンタメチンベンゾオキサゾリウム化合物、ペンタメチンベンゾチアゾリウム化合物等のペンタメチンシアニン誘導体;ヘプタメチンインドリウム化合物、ヘプタメチンオキサゾリウム化合物、ヘプタメチンベンゾオキサゾリウム化合物、ヘプタメチンチアゾリウム化合物、ヘプタメチンベンゾチアゾリウム化合物等のヘプタメチンシアニン誘導体;スクアリリウム誘導体;ビス(スチルベンジチオラト)化合物、ビス(ベンゼンジチオラト)ニッケル化合物、ビス(カンファージチオラト)ニッケル化合物等のニッケル錯体;スクアリリウム誘導体;アゾ色素誘導体;フタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;ジピロメテン金属キレート化合物等が挙げられる。
本発明の光学フィルターにおいて、上記の色調調整用の光吸収剤、外光の反射や映り込み防止用の光吸収剤、及び本発明に係るシアニン化合物以外の近赤外線吸収剤は、本発明に係るシアニン化合物と同一の層に含有されていてもよく、別の層に含有されていてもよい。それらの使用量はそれぞれ、通常、光学フィルターの単位面積当たり1〜1000mg/m2 の範囲であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。
また、透明支持体に添加することができる上記無機微粒子としては、例えば、二酸化珪素、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン等が挙げられる。
透明支持体に施すことができる上記の各種の表面処理としては、例えば、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理等が挙げられる。
上記下塗り層は、任意の各層とは別に光吸収剤を含有するフィルター層を設ける場合に、透明支持体と光フィルター層との間に用いる層である。上記下塗り層は、ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマーを含む層、フィルター層側の表面が粗面である層、又はフィルター層のポリマーと親和性を有するポリマーを含む層として形成する。また、下塗り層は、フィルター層が設けられていない透明支持体の面に設けて、透明支持体とその上に設けられる層(例えば、反射防止層、ハードコート層)との接着力を改善するために設けてもよく、光学フィルターと画像表示装置とを接着するための接着剤と光学フィルターとの親和性を改善するために設けてもよい。下塗り層の厚みは、2nm〜20μmが好ましく、5nm〜5μmがより好ましく、20nm〜2μmがさらに好ましく、50nm〜1μmがさらにまた好ましく、80nm〜300nmが最も好ましい。ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマーを含む下塗り層は、ポリマーの粘着性で、透明支持体とフィルター層とを接着する。ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマーは、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ブタジエン、ネオプレン、スチレン、クロロプレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル又はメチルビニルエーテルの重合又はこれらの共重合により得ることができる。ガラス転移温度は、50℃以下であることが好ましく、40℃以下であることがより好ましく、30℃以下であることがさらに好ましく、25℃以下であることがさらにまた好ましく、20℃以下であることが最も好ましい。下塗り層の25℃における弾性率は、1〜1000MPaであることが好ましく、5〜800MPaであることがさらに好ましく、10〜500MPaであることが最も好ましい。フィルター層の表面が粗面である下塗り層は、粗面の上にフィルター層を形成することで、透明支持体とフィルター層とを接着する。フィルター層の表面が粗面である下塗り層は、ポリマーラテックスの塗布により容易に形成することができる。ラテックスの平均粒径は、0.02〜3μmであることが好ましく、0.05〜1μmであることがさらに好ましい。フィルター層のバインダーポリマーと親和性を有するポリマーとしては、アクリル樹脂、セルロース誘導体、アルギン酸、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、可溶性ナイロン及び高分子ラテックス等が挙げられる。また、本発明の光学フィルターには、二以上の下塗り層を設けてもよい。下塗り層には、透明支持体を膨潤させる溶剤、マット剤、界面活性剤、帯電防止剤、塗布助剤、硬膜剤等を添加してもよい。
上記反射防止層においては、低屈折率層が必須である。低屈折率層の屈折率は、上記透明支持体の屈折率よりも低い。低屈折率層の屈折率は、1.20〜1.55であることが好ましく、1.30〜1.50であることがさらに好ましい。低屈折率層の厚さは、50〜400nmであることが好ましく、50〜200nmであることがさらに好ましい。低屈折率層は、屈折率の低い含フッ素ポリマーからなる層(特開昭57−34526号、特開平3−130103号、特開平6−115023号、特開平8−313702号、特開平7−168004号の各公報記載)、ゾルゲル法により得られる層(特開平5−208811号、特開平6−299091号、特開平7−168003号の各公報記載)、あるいは微粒子を含む層(特公昭60−59250号、特開平5−13021号、特開平6−56478号、特開平7−92306号、特開平9−288201号の各公報に記載)として形成することができる。微粒子を含む層では、微粒子間又は微粒子内のミクロボイドとして、低屈折率層に空隙を形成することができる。微粒子を含む層は、3〜50体積%の空隙率を有することが好ましく、5〜35体積%の空隙率を有することがさらに好ましい。
広い波長領域の反射を防止するためには、上記反射防止層において、低屈折率層に加えて、屈折率の高い層(中・高屈折率層)を積層することが好ましい。高屈折率層の屈折率は、1.65〜2.40であることが好ましく、1.70〜2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.90であることが好ましく、1.55〜1.70であることがさらに好ましい。中・高屈折率層の厚さは、5nm〜100μmであることが好ましく、10nm〜10μmであることがさらに好ましく、30nm〜1μmであることが最も好ましい。中・高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。中・高屈折率層は、比較的高い屈折率を有するポリマーバインダーを用いて形成することができる。屈折率が高いポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン共重合体、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、環状(脂環式又は芳香族)イソシアネートとポリオールとの反応で得られるポリウレタン等が挙げられる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂環式)基を有するポリマーや、フッ素以外のハロゲン原子を置換基として有するポリマーも、屈折率が高い。二重結合を導入してラジカル硬化を可能にしたモノマーの重合反応により形成されたポリマーを用いてもよい。
さらに高い屈折率を得るため、上記ポリマーバインダー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子の屈折率は、1.80〜2.80であることが好ましい。無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物から形成することが好ましい。金属の酸化物又は硫化物としては、酸化チタン(例えば、ルチル、ルチル/アナターゼの混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、硫化亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、酸化チタン、酸化錫及び酸化インジウムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金属の酸化物又は硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(質量%)が多い成分を意味する。他の元素としては、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、P、S等が挙げられる。被膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自身が液状である無機材料、例えば、各種元素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物(例えばキレート化合物)、活性無機ポリマーを用いて、中・高屈折率層を形成することもできる。
上記反射防止層の表面には、アンチグレア機能(入射光を表面で散乱させて、膜周囲の景色が膜表面に移るのを防止する機能)を付与することができる。例えば、透明フィルムの表面に微細な凹凸を形成してその表面に反射防止層を形成するか、あるいは、反射防止層を形成後、エンボスロールにより表面に凹凸を形成することにより、アンチグレア機能を有する反射防止層を得ることができる。アンチグレア機能を有する反射防止層は、一般に3〜30%のヘイズを有する。
上記ハードコート層は、上記透明支持体の硬度よりも高い硬度を有する。ハードコート層は、架橋しているポリマーを含むことが好ましい。ハードコート層は、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系のポリマー、オリゴマー又はモノマー(例えば紫外線硬化型樹脂)等を用いて形成することができる。シリカ系材料からハードコート層を形成することもできる。
上記反射防止層(低屈折率層)の表面は、潤滑層を形成してもよい。潤滑層は、低屈折率層表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善する機能を有する。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン(例えばシリコンオイル)、天然ワックス、石油ワックス、高級脂肪酸金属塩、フッ素系潤滑剤又はその誘導体を用いて形成することができる。潤滑層の厚さは、2〜20nmであることが好ましい。
上記「(3)任意の各層とは別に、本発明に係るシアニン化合物等の光吸収剤を含有するフィルター層を設ける方法」を採用する場合、本発明に係るシアニン化合物は、そのまま使用してフィルター層を形成することもできるし、バインダーに分散させてフィルター層を形成することもできる。該バインダーとしては、例えば、ゼラチン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、アルギン酸等の天然高分子材料、あるいは、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド等の合成高分子材料が用いられる。
上記バインダーを使用する際には、同時に有機溶媒を使用することもでき、該有機溶媒としては、特に限定されることなく公知の種々の溶媒を適宜用いることができ、例えば、イソプロパノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は混合して用いることができる。
また、上記の下塗り層、反射防止層、ハードコート層、潤滑層、フィルター層等は、一般的な塗布方法により形成することができる。塗布方法としては、バーコート法、ディップコート法、キスコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、ブレードコート法、リップコート法、ホッパーを使用するエクストルージョンコート法(米国特許第2681294号明細書記載)等が挙げられる。二以上の層を同時塗布により形成してもよい。同時塗布法については、米国特許第2761791号、米国特許第2941898号、米国特許第3508947号、米国特許第3526528号の各明細書及び原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)に記載がある。
以下、実施例及び評価例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
製造例1は本発明に係るシアニン化合物の製造例を示し、実施例1〜3は、製造例1で得られたシアニン化合物を用いた本発明の光学フィルターの実施例を示し、比較例1は、比較化合物を用いた光学フィルターの比較例を示す。
[製造例1] 化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩(上記一般式(I)で表されるシアニン化合物) の合成
<ステップ1>N−フェノキシエチル−3−シクロヘキシル−2−メチルベンゾインドレニンの四フッ化ホウ素酸塩の合成
窒素置換した反応フラスコに、3−シクロヘキシル−2−メチルベンゾインドレニン74.8g(0.30mol)、クロロベンゼンスルホン酸フェノキシエチルエステル122g(0.39mol)及びトルエン100mlを仕込み、トルエンを留去しながら120℃で5時間加熱した。室温まで冷却して四フッ化ホウ素酸ナトリウム49.4g(0.45mol)をジメチルホルムアミド148mlに溶解させたものを滴下し、90℃で1時間撹拌を行った。酢酸エチル571mlを滴下し、40℃に冷却後、析出した固体をろ別した。ろ液から溶媒を留去し、酢酸エチル675gから再結晶を行い、黄色結晶として目的物であるN−フェノキシエチル−3−シクロヘキシル−2−メチルベンゾインドレニンの四フッ化ホウ素酸塩を111g(収率66%)得た。
<ステップ2>化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩の合成
窒素置換した反応フラスコに、上記ステップ1で得られたN−フェノキシエチル−3−シクロヘキシル−2−メチルベンゾインドレニンの四フッ化ホウ素酸塩111g(0.14mol)、N−[[2−クロロ−3− [2−(フェニルアミノ)エテニル] −2−シクロペンテン−1−イリデン] エチリデン] ベンゼンアミン23.5g(68mmol)、メタノール500ml及びクロロホルム180mlを仕込み、室温でトリエチルアミン15.8g(0.16mol)、続いて無水酢酸215g(2.1mol)を滴下して60℃で溶媒を留去しながら3時間加熱した。室温に冷却後、析出した固体をろ別した。ジメチルホルムアミド/メタノール混合溶媒から再結晶を行い、赤色固体44.9g(収率70%)を得た。得られた赤色固体は、目的物である化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩であることを確認した。得られた赤色固体についての分析結果を以下に示す。
(分析結果)
1H−NMR(CDCl3 溶媒)
(ピークトップのケミカルシフトppm;多重度;プロトン数)
(1.80−2.07;m;12)、(3.33;m;12)、(4.55;t;4)、(4.78;t;4)、(6.36;d;2)、(6.89;m;6)、(7.23;m:4H)、(7.53;t;2H)、(7.68;t;2H)、(7.86;d;4H)、(8.07;t;4H)、(8.12;d;2H)
・IR吸収(cm-1
3436、2927、1599、1550、1509、1466、1401、1383、1336、1227、1215、1154、1107
・UV吸収測定(クロロホルム溶媒)
λmax;869nm、ε;2.16×105
・分解温度(TG−DTA:100ml/分窒素気流中、昇温10℃/分)
200.8℃;ピークトップ
[実施例1] 光学フィルターの製造1
下記の配合にて塗工液を調製し、易密着処理した188ミクロン厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、該塗工液をバーコーター#26により塗布した後、100℃で10分間乾燥させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に膜厚10ミクロンのフィルム層を有する光学フィルターを得た。この光学フィルターを日本分光 (株) 製スペクトロフォトメーターV−570で測定したところ、λmax が869nmで半値巾が113nmであった。
(配合)
スミペックスLG 100g
(住友化学 (株) 製アクリル樹脂バインダー、樹脂分40質量%)
化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩 1.4g
メチルエチルケトン 100g
[実施例2] 光学フィルターの製造2
下記の配合にて塗工液を調製し、易密着処理した188ミクロン厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、該塗工液をバーコーター#26により塗布した後、100℃で10分間乾燥させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に硬化膜厚約10ミクロンのフィルム層を有する光学フィルターを得た。この光学フィルターを日本分光 (株) 製スペクトロフォトメーターV−570で測定したところ、λmax が868.5nmで半値巾が113nmであった。
(配合)
ポリエスターTP−220 100g
(日本合成化学製ポリエステル樹脂)
化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩 1.0g
メチルエチルケトン 60g
[実施例3] 光学フィルターの製造3
下記の配合物をプラストミルで260℃にて5分間溶融混練した。混練後、直径6mmのノズルから押出し水冷却ペレタイザーで色素含有ペレットを得た。このペレットを、電気プレスを用いて250℃で0.25mm厚の薄板に成形した。この薄板を日本分光 (株) 製スペクトロフォトメーターV−570で測定したところ、λmax が869mで半値巾が113nmであった。
(配合)
ユーピロンS−3000 100g
(三菱瓦斯化学製;ポリカーボネート樹脂)
化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩 0.1g
[比較例1] 光学フィルターの製造4
化合物No.1の四フッ化ホウ素酸塩1.4gに替えて下記の比較化合物No.1を0.82g用いた以外は、実施例1と同様にして光学フィルターを作成し、得られた光学フィルターを日本分光 (株) 製スペクトロフォトメーターV−570で測定したところ、λmax は875nm、半値巾は67nmであった。
Figure 0004781123
実施例1〜3及び比較例1から明らかなように、本発明に係るシアニン化合物を含有してなる本発明の光学フィルターは、750〜1100nmの波長領域において広範囲にわたる光吸収を有しており、画像表示装置、特にプラズマディスプレイ用の光学フィルターとして好適であることがわかる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表されるシアニン化合物を含有してなる光学フィルター。
    Figure 0004781123
    (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、R1 とR2 、及びR3 とR4 は、それぞれ連結して環構造を形成していてもよく、R5 及びR6 はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、Xは、水素原子又はハロゲン原子を表し、Z1 及びZ2 はそれぞれ独立に、単結合、炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、上記炭素原子数1〜8のアルキル基及び上記炭素原子数1〜8のアルキレン基中のメチレン基は、−O−、−S−又は−CH=CH−で置き換えられていてもよく、s及びtはそれぞれ独立に、1〜5の数を表し、Anq-はq価のアニオンを表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表す。)
  2. シアニン化合物が下記一般式(II)で表される請求項1記載の光学フィルター。
    Figure 0004781123
    (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、Anq-、p及びqは上記一般式(I)と同じであり、nは1〜8の数を表す。)
  3. 画像表示装置用である請求項1又は2記載の光学フィルター。
  4. 上記画像表示装置がプラズマディスプレイである請求項3記載の光学フィルター。
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