JP4780746B2 - 日射センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に空調機器などを設けるときに、外部環境の計測の一部として光量の計測に加えて、太陽の高度(仰角)、方位などを計測ることで外部環境の予測の精度を高め、空調装置の温度調整などを乗員に対して一層に快適なものとするために設けられる日射センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の日射センサ90の構成の例を示すものが図4であり、それぞれが独立して出力を取りだせる複数の受光素子92を内部に収納するために上端で開口する略筒状に形成された受光素子ホルダ91には、上端寄りにフランジ部91aが設けられている。一方、集光レンズ93には、外周部分から筒状に突出させたホルダ取付部93aが設けられて全体形状が略キャップ状とされ、前記ホルダ取付部93aをフランジ部91aに被着し、接着を行うことで日射センサ90の組立が行われている。
【0003】
上記のように構成された日射センサ90は天空方向、即ち、太陽からの直射光を主として受光するものとなり、このときの、それぞれの受光素子92の出力差から太陽の仰角を測定し車両用空調機器の制御を行わせるものである。また、前記集光レンズ93を被着した状態とされた前記フランジ部91aは、車両に対する日射センサ90の取付部を兼ねるものとされ、例えば、インスツルメントパネル20にザグリ穴状に設けられた凹部21にフランジ部91aの下面を据え、インスツルメントパネル20の内側からスプリング94で止着させるものであり、通常、前記スプリング94も受光素子ホルダ91に設けられ、車体への取付けがいわゆるワンタッチで行えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記インスツルメントパネル20においては、各種の計器が装着されるものであるので、メンテナンスの機会も多く、このメンテナンスにあたり、前記日射センサ90も取外されることがある。この場合、ドライバ30など適宜な工具を凹部21に差込み、フランジ部91aの部分をコジ上げることで取外しが行われるが、このときにホルダ取付部93aの部分に応力が集中し集光レンズ93とフランジ部91aとの接着が剥がれ、日射センサ90を不良品としてしまうという問題点を生じるものとなっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した従来の課題を解決するための具体的手段として、複数の受光素子を収納するために上端が開口する略筒状に形成され上端寄りにフランジ部が設けられた受光素子ホルダと、外周から略筒状に突出され且つ前記フランジ部にキャップ状に被着するホルダ取付部が設けられた集光レンズとから成る日射センサであり、前記ホルダ取付部が被着され接着された状態の前記フランジ部が車体への取付部を兼ねる構成とされた日射センサにおいて、前記ホルダ取付部の少なくとも一部には切欠部が設けられ、前記取付部としての外周の側面にフランジ部の板厚面が露出していることを特徴とする日射センサを提供することで課題を解決するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1及び図2に符号1で示すものは本発明に係る日射センサであり、この日射センサ1は、複数の受光素子2を収納するために上端が開口する略筒状に形成され上端寄りにはフランジ部3aが設けられる受光素子ホルダ3と、外周から略筒状に突出するホルダ取付部4aが設けられて前記フランジ部3aにキャップ状に被着されて接着が行われる集光レンズ4と、この日射センサ1をインスツルメントパネル20に止着させるためのスプリング5とから構成されるものである点は従来例のものと同様である。
【0007】
ここで、本発明においては、前記集光レンズ4のホルダ取付部4aに切欠部4bを設けるものであり、従って、前記切欠部4bが設けられた位置では、側面側にフランジ部3aの板厚面が露出するものとなる。尚、前記切欠部4bを設けるに当っては、前記フランジ部3aの対応する部分の径を延長し、ホルダ取付部4aの外径と面一とするなどは自在である。
【0008】
また、前記切欠部4bを設ける目的は、後の作用、効果の項でも詳細に説明するが、上記の課題でも述べたように、インスツルメントパネル20から取外しを行うときの日射センサ1の破損を防止するものであるので、例えばドライバ30など取外しを行う際に使用されることが予想される工具よりも広い幅として形成することが好ましい。
【0009】
そして、上記のように構成された日射センサ1は、図2にも示すように従来例と同様にインスツルメントパネル20に、ザグリ穴状として設けられた凹部21にフランジ部3あの下面とスプリング5とで、いわゆるワンタッチで取付けられている。
【0010】
図3は上記の構成とした日射センサ1をインスツルメントパネル20から取外しを行うときの要部を拡大して示すものであり、前記ドライバ30は、前記切欠部4bが設けられている部分で、前記凹部21とフランジ部3aとの間に挿入されて、従来例と同様にコジ上げられて取外しが行われる。
【0011】
このときに、前記ドライバ30は、ホルダ取付部4aに切欠部4bが設けられていることで、集光レンズ4には接触することがなく、コジ上げられる力の全てはフランジ部3aに加えられるものとなり、これにより、集光レンズ4とフランジ部3aとの間で行われている接着が剥がれることはないものとすることができる。
【0012】
尚、図中に符号3bで示すものはテーパー部であり、このテーパー部3bはフランジ部3aに下部側が内側に入り込むテーパー状として設けられるものであって、日射センサ1の取外しを行う際にドライバー30などの引っ掛かりを良くして作業性を向上させると共に、ドライバー30が確実にフランジ部3aに掛るものとして、集光レンズ4への接触を避け、接着の剥離を防止する効果を一層に確実なものとする。
【0013】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明により、上端寄りにフランジ部が設けられた受光素子ホルダと、このフランジ部にキャップ状に被着するホルダ取付部が設けられた集光レンズとから成る日射センサであり、前記ホルダ取付部が被着され接着された状態の前記フランジ部が車体への取付部を兼ねる構成とされた日射センサにおいて、前記ホルダ取付部の少なくとも一部には切欠部が設けられ、前記取付部としての外周の側面にフランジ部が露出している日射センサとしたことで、メンテナンスなどで日射センサの取外しが必要になったときにも、ドライバーなど取外し用の工具がホルダ取付部に掛かり取外しを行うときの応力が加わるものとなり、これにより受光素子ホルダと集光レンズとの接着が剥がれて日射センサを不良とする事故の発生を防止し、この種の日射センサの信頼性の向上などに極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る日射センサの実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】 日射センサを取外すときの状態を示す説明図である。
【図4】 従来例の取外し状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1……日射センサ
2……受光素子
3……受光素子ホルダ
3a……フランジ部
3b……テーパー部
4……集光レンズ
4a……ホルダ取付部
4b……切欠部
5……スプリング
20……インスツルメントパネル
21……凹部
30……ドライバー
Claims (2)
- 複数の受光素子を収納するために上端が開口する略筒状に形成され上端寄りにフランジ部が設けられた受光素子ホルダと、外周から略筒状に突出され且つ前記フランジ部にキャップ状に被着するホルダ取付部が設けられた集光レンズとから成る日射センサであり、前記ホルダ取付部が被着され接着された状態の前記フランジ部が車体への取付部を兼ねる構成とされた日射センサにおいて、前記ホルダ取付部の少なくとも一部には切欠部が設けられ、前記取付部としての外周の側面にフランジ部の板厚面が露出していることを特徴とする日射センサ。
- 前記外周の側面に露出するフランジ部には下部側が内側に入り込むテーパー部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の日射センサ。
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JP2001206735A JP4780746B2 (ja) | 2001-07-06 | 2001-07-06 | 日射センサ |
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