JP4780588B2 - 溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材 - Google Patents

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Description

本発明は、溝型誘導炉に適用可能な溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材に関する。
従来の銑鉄や鋳鋼溶解用溝型誘導炉には、主原料としてマグネシア、副原料としてアルミナを使用するマグネシア系ラミング材、主原料としてアルミナ原料、副原料としてマグネシア原料を使用するアルミナ系ラミング材が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
これらのラミング材は、高温環境下においてスピネルを生成する化学反応を起し、その際の活性化状態を利用して焼結現象が進行する。このため、高温に曝される稼動面近傍にて必要な焼結強度が発現する。これを一般には焼結層と称する。また、稼動面近傍以外の領域のラミング材は、焼結に必要な温度に達しないため、未焼結の状態が維持される。これを一般には未焼結層と称する。
誘導炉の稼動中、万一焼結層に亀裂が生じた場合でも、焼き固まっていない未焼結層には当該亀裂は進展しない。またその際、当該炉の内容物である溶湯が当該亀裂に進入するが、未焼結層まで溶湯が達した場合、当該溶湯の熱を受けて当該箇所の未焼結層が焼き固まることにより、それ以上の溶湯の差込みを抑制でき、誘導炉からの湯漏れ防止のために非常に効果的である。
ラミング材の過焼結を抑制するための技術として、例えば、特許文献2にて公知となっている技術がある。これは、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム等の熱的に不安定なジルコニウム化合物を添加することにより、加熱時に活性なジルコニアを生成させ、その単斜晶から正方晶への相転移に伴う大きな容積変化により、焼結を抑制するものである。
しかしながら、上述のラミング材に配合されたマグネシアは、当該ラミング材に配合されたアルミナのみならず、溶鋼もしくは溶銑中に介在するアルミナまたは金属アルミニウムとも化学反応を起こし、スピネルを生成し得るため、当該ラミング材により形成された施工体の稼動面に強固に付着する付着物を形成する。このため、特に溝型誘導炉のインダクターにおいては湯道が閉塞状態となり、インダクター寿命が制限されることになる。
また、上述の熱的に不安定なジルコニウム化合物を添加する技術では、熱的に不安定な原料を添加することにより、耐火物の耐食性が低下する。また、ジルコニアの相転移に伴う大きな容積変化により微細な亀裂が入るため、耐火物の耐浸潤性が低下するという問題があった。
特開2002−265284号公報 特開平5−117043号公報
本発明は、上記課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、鋳鋼・鋳鉄溶解用の誘導炉において、浴場からの析出物による溝の閉塞等の不具合を防止するとともに耐火物中への溶湯の耐浸潤性を向上させることのできる溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材を提供することを目的とする。
この課題を解決するために研究と開発を進めた結果、本発明者は、下記本発明に想到した。
すなわち、本発明は、アルミナ、マグネシア、およびスピネルからなる群より選択される原料のうちの1種以上を含み、ジルコン粉末を5質量%から8質量%含むことを特徴とする溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材である。
本発明によれば、鋳鋼・鋳鉄溶解用の誘導炉において、溶湯からの析出物による溝の閉塞等の不具合を防止するとともに耐火物中への溶湯の耐浸潤性を向上させることのできる溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材を提供することができる。
本発明の溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材は、アルミナ、マグネシア、およびスピネルからなる群より選択される原料のうちの1種以上を含み、ジルコン粉末を5質量%から8質量%含むことに特徴がある。以下、これについて説明する。
ジルコンは、概ね1300℃以上の温度域においてジルコニアとシリカヘの解離が始まる。すなわち、稼動面表面近傍において解離が起こるが、この際に生成したシリカは結晶化せずシリカガラスとなり、当該ガラス相を介した液相焼結により当該ラミング材の焼結強度向上に寄与するが、ジルコン粉末の配合量が10.0質量%を超える場合、この過剰な液相焼結現象による収縮現象が顕著となるため、焼結層に亀裂が発生してしまう。一方、ジルコン粉末の配合量が2.0質量%未満の場合、耐付着性および耐浸潤性が不足してしまう。好ましくは、5〜8質量%である。
上記のごとく、ジルコンは焼成中にジルコニアとシリカヘ解離する。この際に生成したシリカは結晶化せずガラスとなるが、解離は稼動面表面近傍のみで起こるため、当該シリカガラスはフィルム状の保護層を形成することとなる。この保護層にアルミナ系の異物が付着すると、当該保護層を構成するシリカガラスが低融点化するため、当該付着物は流れ落ちる結果となる。また、ジルコンの解離によって生成するジルコニアはアルミナと反応し難いため、アルミナ系の異物が付着し難くなる。すなわち、溶湯からの析出物による溝の閉塞等の不具合を防止することができる。
ジルコニア単体粉末とシリカ単体粉末とを別々に配合した場合、シリカは1200℃未満の比較的低温域において、アルミナその他の物質と互いに溶融してアルミノ珪酸塩ガラスを生成する。このため、稼動面表面近傍のみにシリカガラスによる保護層を形成するという目的を達することができず、稼動面から50mm程度の深さまでアルミノ珪酸塩ガラスが生成するため、過焼結を誘発して焼結層の亀裂発生につながる。すなわち、ジルコンとして配合して初めて、障害を受けることなく上述の様な効果を得ることができる。
また、ジルコンの代替として水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム等のジルコニウム化合物を添加しても、これらのジルコニウム化合物からシリカが解離してくることはない。すなわち、ジルコン以外のジルコニウム化合物では、上述の様な効果を得ることができない。
(実施例1〜3、参考例1〜4、及び比較例1〜2)
下記表1に記載の原料および配合比で誘導炉用ラミング材を製作し、熱膨張試験、吊り棒侵漬試験による耐付着性および耐浸潤性の評価を行った。
ここで、熱膨張測定は、JIS規格R2207に準じて行った。熱膨張測定結果の良否判定については、下記の要領で行った。すなわち、昇温中に収縮が起こらず、かつ1500℃までほぼ直線的に膨張が生じる場合の判定は「◎」、昇温中に膨張が停滞もしくは膨張が大きくなる等、膨張の直線性に乱れが1箇所の温度域で見られる場合の判定は「○」、昇温中に膨張が停滞もしくは膨張が大きくなる等、膨張の直線性に乱れが2箇所以上の温度域で見られる場合または膨張の直線性に乱れが比較的大きい場合の判定は「△」、昇温中に収縮が見られる場合の判定は「×」とした。
吊り棒浸漬試験による耐付着性の評価は下記の通りにして行った。すなわち、各供試材を40×40×160mmの型枠に手突きにて成型し、昇温速度2℃/分にて昇温し、1200℃にて3時間保持後、常温まで自然冷却することにより各供試材の焼成体を作成し、アルミニウムを1.0%溶解させた1400℃の溶銑中に焼成体を8時間浸漬させ、その後溶銑から焼成体を引き上げて常温まで冷却し、焼成体表面への付着状況を目視観察し、次いで付着物を削り落とし、その量を測定した。
耐付着性の良否判定については、下記の要領で行った。すなわち、ほとんど付着物が見られない場合の判定は「◎」、厚みが概ね1mm未満の付着物が試料表面積の概ね20%未満の場合の判定は「○」、厚みが概ね1mm以上の付着物がある場合または試料表面積の概ね20%以上の付着物がある場合の判定は「×」とした。
図1に、耐付着性評価結果として付着量とジルコン添加量との関係を示す。吊り棒浸漬試験による耐付着性評価結果より、マグネシア系ラミング材においても、ジルコンを添加することにより耐付着性を改善することが可能であり、さらには、ジルコン添加量を増やすことにより、その効果が向上することが確認できた。
また、下記表1に示す熱膨張試験結果より、ジルコン添加量の上限は10質量%であり、それを超える量のジルコンを添加すると昇温中に収縮が見られることが確認できた。さらに、ジルコン添加量が5〜8質量%で、良好な熱膨張性を維持しながら、高い耐浸潤性を示すことがわかった。
Figure 0004780588
付着量とジルコン添加量との関係を示す図である。

Claims (1)

  1. アルミナ、マグネシア、およびスピネルからなる群より選択される原料のうちの1種以上を含み、ジルコン粉末を5質量%から8質量%含むことを特徴とする溝型誘導炉の溶鋼又は溶銑の湯道用ラミング材。
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