JP4778946B2 - 血中尿酸値低下剤 - Google Patents

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本発明は、ウリジル酸、ウリジン、ウラシルを有効成分として含有する、血中尿酸値を低下させることによって、高尿酸血症、痛風の少なくともひとつを予防及び/又は改善させる剤、及びそれを使用することによって血中尿酸値を低下させ、高尿酸血症、痛風の少なくともひとつを予防及び/又は改善する方法に関するものである。
尿酸はプリン体の最終代謝産物である。DNAの合成に必要不可欠な物質であるプリン体は尿酸の基となる物質で細胞や食品に含まれ、新陳代謝やエネルギーの消費などによって最終的に尿酸に分解され尿中に排出される。
高尿酸血症は血液中に存在する尿酸が正常の範囲を超えて多い状態を指し、血中尿酸値が7.0mg/dl以上で高尿酸血症と診断される。又、この数値が8.0mg/dlを超えると症状の有無に関わらず治療が必要となる。高尿酸血症の患者数は国内で約500万人いるとされている。
高尿酸血症は、体内に於ける尿酸の産生と排泄のバランスが崩れることにより発症する。明確な原因が不明であるケースが多いが、過食、高プリン・高脂肪・高蛋白食嗜好、常習飲酒、又は運動不足などの生活習慣は明らかな危険因子とされている。高尿酸血症は、生活習慣病として位置づけられており、したがって、通常、若年層には発症しない。また、高尿酸血症は、他の生活習慣病を併せもつことが多く、肥満(内臓脂肪型肥満)、高脂血症、耐糖能異常、高血圧などの合併症、併発症をともなうことが多い。このような現象は、ヒトのみにみられることではなく、最近、ペット等の動物も寿命がのびてきて長生きするようになったことにより、これらの動物にも見られるようになってきている。
高尿酸血症のタイプとしては、大きく尿酸の排泄が低下しているケースと産生が亢進しているケース、これらが混合しているケースの3タイプがある。尿酸の排泄が低下しているケースは60%を占めており、遺伝や肥満、ストレスが関与しているとされている。尿酸の産生が亢進しているケースは10%であり、プリン体を多く含む食品を過剰に摂取したり激しい運動を行うことなどにより尿酸過剰を来す。更に、これらの混合型は30%あるとされている。
尿酸が関与する病態としては、痛風の基礎疾患である高尿酸血症以外に、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等が挙げられる。
2002年には世界に先駆けて高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(非特許文献1)が発表され、このガイドラインにより高尿酸血症は一般の臨床医が扱えるようになったほど一般的な疾患となっている。
血中尿酸値が高いと虚血性心疾患の危険性が高まることも知られており、国内に於いて2つの大きなコホート研究で高尿酸血症が心血管疾患や脳血管疾患の独立危険因子であることが示されている。(非特許文献1)
以上のことから、血中尿酸値を低下させることによって尿酸が関与する高尿酸血症、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患、痛風等といった疾患の予防および改善をすることができると考えられる。
血中尿酸値を低下させる方法は、食事・飲酒・運動など生活習慣の改善による方法と薬品を使用する方法がある。特に前者は冠動脈疾患、虚血性心疾患等の危険を減らすためにも重要であり全ての患者に必須な方法であるが、患者に対する負担は大きいものとなっている。
尿酸を降下させる薬品は、尿酸排泄促進薬と尿酸生成抑制薬がある。前者には、プロベネシド、ブコローム、ベンズプロマロン、後者にはアロプリノールが挙げられる。尿酸排泄促進薬は、尿細管における尿酸の再吸収を担うURAT1(尿酸トランスポーター)を阻害し、尿酸の生理的再吸収を抑制することによって腎からの尿酸排泄能力を高め、血中尿酸値を低下させる。しかしながら、その使用中は常に尿路結石の発現に注意する必要があり、副作用として、胃腸障害と頭痛、ふらつきなどがある。更に、特異体質の患者に投与された場合に重篤な肝障害が起こることがある(非特許文献1)。
一方、尿酸生成抑制薬としては、アロプリノールが痛風治療に導入され、広く使用されている。このアロプリノールは、プリン代謝経路の最終段階に作用するキサンチンオキシダーゼを阻害し、血中尿酸値の低下とともに、尿中の尿酸排泄量も減少させる。しかしながら、腎不全の患者に過剰投与すると、オキシプリノールが大量に血中に蓄積して致死的な中毒症候群を起こすことがある(非特許文献1)。
これらのことから、今後我が国においてますます社会問題化していくであろう高尿酸血症に対して、安全性が高く且つ患者に負担をかけないというような副作用のない予防法・治療法を確立することが求められている。
一般に、ヌクレオチド・ヌクレオシド等の核酸関連物質の一部は調味料や医薬として有用であることは知られているが、ウラシル系ヌクレオチドの単用で血中尿酸値を低下させたという報告は見当たらない。
「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン ダイジェスト版」日本痛風・核酸代謝学会発行(2002年9月1日)、p1〜7
本発明は、長期間摂取しても副作用の恐れがなく効果的で安全性の高い、高尿酸血症や痛風の予防及び/又は改善に有効な新規システムを開発する目的でなされたものである。
本発明者らは、上記の問題点を解決するために、広範な検討を行なった結果、安全性の面から天然由来物質に着目し、広くスクリーニングした結果、ウリジル酸に着目するに至り、ウリジル酸が血中尿酸値に与える影響を検討し、その結果、ウリジル酸により血中尿酸値が低下することをはじめて見出した。
本発明は、これらの有用新知見に基づき、更に研究した結果、遂に完成されたものであって、ウリジル酸、ウリジン、ウラシルの少なくともひとつを有効成分とする、血中尿酸値を低下させることで高尿酸血症及び/又は痛風を予防及び/又は改善する剤を基本的技術思想とするものである。なお、本発明において、「予防及び/又は改善」とは予防、改善、治療の少なくともひとつを指し、「剤」とはヒト用医薬又はヒト以外の動物用医薬を指すものである。また、ヒト以外の動物には、サル、チンパンジー、ゴリラ、ヒヒ等の霊長類;ウシ、ウマ、ロバ、ヤギ、ヒツジ、ラクダ、スイギュウ、ブタ、ミンク、イタチ、テン等の家畜;ラット、マウス、ハムスター、モルモット等のげっ歯類;ウサギ、イヌ、ネコ、リス、フェレット、マングース等のペット類;動物園で飼育されている動物;実験動物;ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ダチョウ、ハト、インコ、オウム、ウズラ、キジ、ヤマドリ等の鳥類;爬虫類が包含される。
本発明の実施態様は、以下に例示される。
(1)ウリジル酸、ウリジン、ウラシルからなる核酸関連物質から選ばれる1種又は2種以上を有効成分としてなること、を特徴とする血中尿酸値を低下させる効果(作用)を有する剤。
(2)ウリジル酸、ウリジン、ウラシルからなる核酸関連物質から選ばれる1種又は2種以上を有効成分としてなること、を特徴とする高尿酸血症、痛風の少なくともひとつを予防及び/又は改善する剤。
(3)剤がヒト又は動物用であること、を特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の剤。
(4)ウリジル酸、ウリジン、ウラシルからなる核酸関連物質から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含有すること、を特徴とする血中尿酸値を低下させる効果(作用)を有するヒトまたは動物用飲食品。
(5)ウリジル酸、ウリジン、ウラシルからなる核酸関連物質から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含有すること、を特徴とする高尿酸血症、痛風の少なくともひとつを予防及び/又は改善する効果(作用)を有するヒトまたは動物用飲食品。
(6)ウリジル酸、ウリジン、ウラシルからなる核酸関連物質から選ばれる1種又は2種以上を経口投与あるいは非経口投与すること、を特徴とするヒト又はヒト以外の動物の血中尿酸値を低下させる方法。
(7)ウリジル酸、ウリジン、ウラシルからなる核酸関連物質から選ばれる1種又は2種以上を経口投与あるいは非経口投与すること、を特徴とするヒト又はヒト以外の動物の痛風及び/又は高尿酸血症を予防及び/又は改善する方法。
本発明は、ウリジル酸等のウラシルを塩基として有する核酸関連物質が血中尿酸値を直接低下させることをはじめて見出したものであって、この作用により、高尿酸血症、痛風のほか、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等の各種疾患の予防や治療あるいは病状の低下、改善に役立てることができる。
本発明においては、有効成分として、食品添加物として認められているウリジル酸等ウラシルを塩基として有する核酸関連物質を使用するため、格別の副作用もなく、安全性が高いという点できわめて特徴的である。従来の尿酸降下薬が既述のように数多くのしかも場合によっては重篤な副作用が避けられない現状において、本発明はきわめて顕著な効果を奏するものということができ、高く評価されるべきものである。
また、本発明は、尿酸排泄を促進したりあるいは尿酸生成を抑制したりして間接的に痛風を予防及び/又は治療するのではなく、当該核酸関連物質の投与によって血中の尿酸値を低下することにより、直接的に痛風を予防及び/又は治療するものであって、その作用機作にも特徴を有するものである。
しかも、本発明によって奏される血中尿酸値の低下降下はきわめて高く、実施例、図面の記載からも明らかなように、対照に比して血漿中尿酸濃度が約1/2に低下しており(換言すれば約2倍の低下効果を示しており)、その効果はきわめて高いものである。したがって、このように、本発明によって奏される血中尿酸値低下効果はきわめて高いため、有効成分の使用量を低下せしめることができるという著効も奏される。
したがって、本発明は、すぐれた医薬である抗痛風剤、抗高尿酸血症剤、血中尿酸低下剤を提供することができる。
また、本発明に係る有効成分は、安全性にすぐれしかも経口投与が可能であり、そのうえ、抗痛風作用、抗高尿酸血症作用、血中尿酸低下作用という卓越した生理作用を有しているため、本発明は、機能性にすぐれたヒト用飲食品、動物用飲食品(飼料、飼料添加物)としても提供することができる。
本発明に於いてはウラシルを塩基として有する核酸関連化合物を有効成分として使用するものであり、核酸関連化合物としては、ウラシル、ウリジン、ウリジル酸から選ばれる少なくともひとつが例示使用される。また、本発明の核酸関連化合物には、これら核酸関連化合物の薬学的に許容される塩も含まれ、ウリジル酸(ウリジン一リン酸)の塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土金属塩等)が好ましく、ウリジン一リン酸二ナトリウム塩が好適例のひとつとして例示される。
核酸関連化合物の由来には格別の制限はなく、合成品でも良いが、酵母、細菌、乳、魚介類、動物、植物等の天然物由来のものが好適である。核酸関連化合物の精製方法についても、格別の制限はなく、完全に精製されたものが使用できることはもちろんのこと、粗製物や含有物等も自由に使用することができ、乾燥品〜ペースト状物〜液状ないし懸濁状物にした処理物も広く使用することができる。市販品も適宜使用可能であって、例えばウリジン一リン酸二ナトリウム塩といった食品添加物として市販されているものも好適に使用される。なお本発明において、核酸関連物質は核酸関連化合物を包含するものであるが、両者を同義として使用することもある。
本発明は、ウリジル酸の有効性(つまり、機能性、生理活性ないし生理作用)をラットを用いて直接確認した点に大きな特徴を有するものである。具体的にはウリジル酸をラットに胃内投与した後採血を行い、血漿サンプルについて分析を行って生理作用を実際に且つ直接確認した点、しかも、ウリジル酸としては、他の塩基由来の核酸関連化合物ではなく、また、他の塩基由来の核酸関連化合物との併用ではなく、ウリジル酸のみの単用で有効であることを実際に確認した点においてきわめて特徴的である。
本発明によれば、上記の核酸関連化合物を有効成分として、ヒト又はヒト以外の動物用の医薬品、飲食品、サプリメント、調製粉乳、経腸栄養剤、健康飲食品、飼料添加物、飼餌料等各種タイプの組成物として実用に供することが出来る。
有効成分の配合量は任意でよいが、使用目的(予防又は治療)に応じて適宜定めれば良く、0.0001〜10%の量が適当である。しかしながら、長期間にわたって保健上ないし健康維持の目的で摂取する場合には上記範囲より少量であっても良いし、また本有効成分は、安全性について問題がないので、上記範囲よりも多量に使用しても一向に差し支えない。現にマウスを用いた10日間の急性毒性試験の結果、1000mg/kgの経口投与でも死亡例は認められなかった。
ヒト及び/又は動物用医薬品として使用する場合、本有効成分は種々の形態で投与される。その投与形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与をあげることが出来る。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。その使用量は症状、年齢、体重、投与方法および剤形等によって異なるが、通常は成人に対して1日あたり静脈投与の場合は体重1kg当たり0.01mg〜1000mgを投与することが出来、筋肉投与の場合は同じく0.01mg〜1000mgを投与することが出来る。又、経口投与の場合には同じく0.5mg〜2000mg、好ましくは1mg〜1000mg(1mg〜40mgが特に好ましい)の範囲内で投与するのがよい。また、飼料あるいは飼料添加物として使用する場合も、上記と同様に常用される飼料、代用乳、飲料水等に有効成分を配合して製造すればよい。その投与量も、上記に準じて適宜規定すればよい。
高尿酸血症は生活習慣病として位置づけられている。したがって、本発明にしたがって核酸関連物質を投与する対象者は、生活習慣病を発症する者となり、乳幼児、小児その他の若年者は対象とされない。生活習慣病を発症する年令は人によって相違しており一律に規定することはできないが、中高年者であって、おおむね32〜35才以上の成人が本発明の対象とされる。本発明に係る医薬、飼料、飲食品は、若年者や幼動物ではなく、成人や成獣、成畜、成鳥を対象としており、長期間投与する場合が多いが、その有効成分は安全性について格別の問題点はないため、安心して長期間にわたって投与することができ、この点においても本発明はすぐれている。
更に、本発明は、該核酸関連物質が血中尿酸値を低下させるという新しい用途があることをはじめて見出したものであって、新規用途発明ということが出来、該核酸関連物質の1種又はそれ以上を有効成分とすることにより、抗高尿酸血症飲食品としてなることを特徴とし、予防および/または改善に用いられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細を説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
Wistar Rat雄(250g)を30匹供試した。コントロール区とウリジル酸30mg投与区、ウリジル酸60mg投与区を設定し、1試験区当たり10匹ずつ振り分け高カロリー食であるウエスタン食(オリエンタル酵母)(表1)を自由摂取させた。なお、ウリジル酸としては、ウリジン一リン酸2Naを使用した(以下、ウリジル酸とする:実施例2、3においても同じ)。
(表1)
ウエスタン食(オリエンタル酵母)
高脂肪飼料<F2HFD2>(マウス・ラット用ぺースト状飼料)
ラード 58%
魚粉 30%
脱脂大豆 10%
ビタミン、ミネラル混合 2%
栄養素含量概算(100g中)
総カロリー 640kcal
タンパク 24.5g
脂肪 60.0g
炭水化物 7.5g
3日間の馴致期間後、ウリジル酸30mg投与区には30mg/day/頭のウリジル酸を、ウリジル酸60mg投与区には60mg/day/頭のウリジル酸を1mlの蒸留水に溶かして10日間胃内に強制投与した。コントロール区には生理食塩水(0.9%)を1ml/day/頭を同様に10日間投与し、水は自由摂取とした。
投与期間終了時に血液を採取し、血漿を分離して血漿中尿酸濃度を測定した。コントロール区とウリジル酸30mg投与区、ウリジル酸60mg投与区の有意差検定は、ダンカンの多重範囲検定で実施した。
その結果、ウリジル酸30mg投与区およびウリジル酸60mgのいずれもコントロール区と比べ血漿中尿酸濃度が有意に低下した(図1)。又、ウリジル酸30mg投与区およびウリジル酸60mgを比較すると、ウリジル酸60mg投与区の方が血漿中尿酸濃度が低かった。
図面からも明らかなように、ウリジル酸投与区では、コントロール区に比して、血漿中尿酸濃度が1/2〜1/3に低下した。
以上のことから、高カロリー食摂取時に於いてウリジル酸は濃度依存的に血中尿酸値を低下させることがわかった。また、遊離のウリジル酸、ウリジン、ウラシルについても、ウリジル酸と同じくウラシル又はウラシルを塩基として有する核酸関連物質であるため、ウリジル酸と同様の作用効果が充分に奏される。
(実施例2)
ウリジル酸1kgに、乳糖1.5kg、コーンスターチ0.5kg、メチルセルロース0.2kgを加え、混合パンで10分間混合した後、水1kg、エタノール1kgを加えてスピードニーダーで2分間練合した。その後、パンチメタルスクリーンを取り付けたスピードミルで整粒し、60℃で水分5%以下にまで乾燥し、30メッシュの篩で篩別した。篩別後、粉末卵殻0.3kgを加え、混合パンで1分間混合し、ロータリー打錠機で打錠することにより、錠剤を製造した。
(実施例3)
沈降炭酸カルシウム20g、ビタミンC20g、グラニュー糖40g、コーンスターチと乳糖の等量混合物20gに、ウリジル酸をそれぞれ50g加えて充分に混合した。得られた混合物を100等分して袋に詰め、1袋1.5gのスティック状カルシウム健康食品組成物をそれぞれ製造した。
本発明を要約すれば次のとおりである。
すなわち、本発明は、長期間摂取しても副作用のおそれがなく、しかも効果が高く、安全性も高い高尿酸血症、痛風の少なくともひとつの予防及び/又は改善、治療に有効な新規システムを開発することを課題としてなされたものである。
上記課題は、核酸関連物質(化合物)、すなわちウリジル酸(塩も含む)、ウリジン、ウラシルの少なくともひとつを有効成分とする剤(医薬、動物医薬)又は飲食品(動物用飲食品、飼料、飼料添加物、飲料水を含む)によって解決した。
本発明は、ウリジル酸等の投与により血中尿酸値を低下させ、もって痛風等の疾病を予防、改善治療できることをはじめて見出したものであって、専ら成人を対象とし、尿中ではなく血中の尿酸値を専ら低下せしめるものである(尿酸値を低下させたり高めたりして調整するものではない)。ここで、尿中の尿酸値と血中の尿酸値とは異なるものとされており、高尿酸血症のタイプによっては値の変化の仕方が双方で異なる場合がある。よって、尿中の尿酸値と血中の尿酸値との間には必ずしも相関がある訳ではない。上記のように、本発明は、血中尿酸値を低下させることによって痛風等の疾病を予防、治療するものである。換言すれば、本発明においては、血中尿酸値のみを低下させることにより痛風に関与することを企図しており、したがって、尿中尿酸値とは直接関係するものではない。
投与期間終了後に採取した血液中の尿酸濃度を示す(a、b:異符号間に有意差あり、P<0.01)。

Claims (6)

  1. ウリジル酸を有効成分としてなること、を特徴とする血中尿酸低下剤
  2. ウリジル酸を有効成分としてなること、を特徴とする抗高尿酸血症剤
  3. ウリジル酸を有効成分としてなること、を特徴とする抗痛風剤
  4. 剤がヒト又は動物用であること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤。
  5. ウリジル酸を有効成分としてヒト以外の動物に経口投与あるいは非経口投与すること、を特徴とするヒト以外の動物の血中尿酸値を低下させる方法。
  6. ウリジル酸を有効成分としてヒト以外の動物に経口投与あるいは非経口投与すること、を特徴とするヒト以外の動物の高尿酸血症、痛風の少なくともひとつを予防及び/又は改善する方法。
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