JP4776454B2 - 追尾式レーザ干渉計 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体を追尾しながら、該移動体の変位や位置を高精度に測定するための追尾式レーザ干渉計に係る。特に、被測定体であるレトロリフレクタに向けてレーザビームを照射し、該レトロリフレクタによって戻り方向に反射されたレーザビームの干渉を利用してレトロリフレクタの変位を検出すると共に、前記レーザビームの光軸の位置の変化を用いてトラッキングを行うようにした追尾式レーザ干渉計の改良に関する。
被測定体であるレトロリフレクタに向けてレーザビームを照射し、該レトロリフレクタによって戻り方向に反射されたレーザビームの干渉を利用してレトロリフレクタの変位を検出すると共に、前記レーザビームの光軸の位置の変化を用いてトラッキングを行うようにした追尾式レーザ干渉計が知られている。
例えば特許文献1には、図1(全体構成)及び図2(レーザ干渉計の詳細構成)に示す如く、被測定体であるレトロリフレクタ10と、基準球12の中心Cとの相対的な変位を測定するための追尾式レーザ干渉計が記載されている。
このレーザ干渉計は、基準球12と、該基準球12の中心Cを中心として回転するようにされたキャリッジ14と、該キャリッジ14上に設けられた、光源(図示省略)を含むレーザ干渉計16と、測定光を基準球12の中心C若しくは表面を焦点とするように集光する集光レンズ18とを備えている。
このような構成において、図2に示す如く、光源から出射された光線は、光ファイバ20及びコリメータレンズ22を介して無偏光ビームスプリッタ(NPBS)24に入射され、該NPBS24により一部が反射され、偏光板26及び光ファイバ28を介して、光ファイバ内のクロストークを補償するための光参照計数信号として光検出器(図示省略)に導かれる。又、前記NPBS24を透過した光は、偏光ビームスプリッタ(PBS)30により2つに分けられる。一方は、直進して、測定光との干渉光を得るための参照光となる。他方は、PBS30で反射され、1/4波長(λ/4)板32及び前記集光レンズ18を介して、測定光として前記基準球12の中心C又は表面に向けて出射される。
該基準球12の表面で反射された測定光は、前記集光レンズ18、λ/4板32、PBS30、λ/4板34、NPBS36を経て、前記レトロリフレクタ10に向かう。
該レトロリフレクタ10で反射した測定光は、レーザ干渉計16に再び入射する。レーザ干渉計16に入射した測定光の一部は、前記NPBS36で反射され、位置検出器(PSD)38に入射する。又、残りの一部は、前記λ/4板34、PBS30、偏光板40、光ファイバ42を経て、前記参照光と干渉して前記光検出器に入射する。
光検出器の出力は、入射した干渉光の干渉縞に応じて変化するので、該光検出器の出力を用いて、基準球12の中心Cを基準としたレトロリフレクタ10の変位を測定することができる。
高精度な基準球12の表面は、基準球12の中心Cからの距離が高い精度で一定であるので、レーザ干渉計16がレトロリフレクタ10を追尾して基準球12の中心Cの周りに回動した場合でも、基準球12の中心Cを基準としたレトロリフレクタ10の変位を、高精度に測定することができる。
一方、レトロリフレクタ10に対する追尾は、次のようにして行なわれる。即ち、レーザ干渉計16に入射した測定光は、一部がPSD38に入射するが、このPSD38上の測定光の位置を常に一定するようにキャリッジ14の位置を制御することにより、レトロリフレクタ10を自動的に追尾することができる。これは、測定光の光軸と垂直な方向のレトロリフレクタ10の変位に応じて、PSD38に入射する測定光の位置が変位することを利用しており、レトロリフレクタ10が測定光の光軸と垂直な方向に変位すると、レトロリフレクタ10から戻ってくる測定光の光軸が平行に変位することによる。
又、特許文献2には、図3に示す如く、基準となる逆反射体106と、ターゲットである逆反射体(レトロリフレクタ)110との相対的な変位を測定するための追尾式レーザ干渉計が記載されている。
このレーザ干渉計は、固定位置に配設された第1の逆反射体106と、移動体に配設された第2の逆反射体110と、前記第1の逆反射体106を中心に直交するX軸及びY軸の周りにそれぞれ回転自在な回転部108と、レーザ光源(図示省略)から発振されたレーザビームを前記回転部108の回動に拘わらず、該回転部108に導く手段と、前記回転部108に固定配設された複数の光学部品(λ/4板148、164、プリズム150、152、158、160、162、PBS154)からなる光学系と、を備える。
この光学系は、回転部108に導かれたレーザビームをPBS154で分割し、分割した一方のレーザビームを前記X軸と直交する光路を経由して前記第1の逆反射体106に入射させると共に、他方のレーザビームを前記光路の延長上に出射して前記第2の逆反射体110に入射させ、前記第1及び第2の逆反射体106、110からの反射光を、それぞれ得ることができるようにされている。
更に、前記光学系を介して得られる2つの反射光の干渉に基づいて、前記第2の逆反射体110の移動量を検出する検出部(図示省略)と、前記回転部108に固定配設され、前記第2の逆反射体110からの反射光の一部が入射され、前記第2の逆反射体110に入射するレーザビームのずれ量に応じた位置信号を出力する位置検出手段としての4分割フォトダイオード(QPD)112と、該位置検出手段からの位置信号に基づいて前記ずれ量がゼロになるように前記回転部108のX軸及びY軸周りの回転位置を制御する制御手段(図示省略)とを備えている。
又、特許文献3には、前記基準球の代わりに、干渉光学系の光路中に首振り運動光てこを設け、該首降り運動光てこの反射面の中心にレーザ光線を入射し、首振り運動光てこを制御することにより、その反射光線を任意の方向に変化可能とし、反射光線を計測対象であるレトロリフレクタに照射して追尾するようにした光線追尾式レーザ干渉測長器が記載されている。
米国特許第6147748号明細書 特許第2603429号公報 特開2002−98510号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、(1)測定光が基準球12の中心Cを焦点とするように集光される場合は、回転機構のランアウト(回転機構が回転する際に回転機構上のある点が描く、実際の軌跡と理想的な軌跡との偏差)に対して影響を受け易いという問題点がある。即ち、回転機構のランアウトにより測定光の焦点の中心がCの位置からずれると、光検出器から生じる信号のS/Nが悪くなり、変位測定が不可能になってしまう。このため、回転機構のランアウトの影響を受け易い。又、(2)基準球12の表面を焦点とする場合は、基準球表面の疵や埃の影響を受け易く、特に、焦点の径が小さい程、小さな疵や埃の影響を受け易いという問題点を有する。
又、特許文献2の技術においても、基準球として、金属球や金属コートされたガラス球を使用する場合は、特許文献1と同様に、(1)基準球の中心を焦点とする場合、回転機構のランアウトに対してロバストでなく、(2)基準球の表面を焦点とする場合、基準球表面の疵や埃の影響を受け易いという問題点を有する。
又、基準球として屈折率2.0の材質で作成された球を使用する場合は、上記(2)の問題点に加えて、そのような球が一般的には販売されていないので、基準球の価格が高く、入手が困難であるという問題点を有する。
更に、特許文献3に記載の技術では、レーザビームの中心とミラーの回転中心とが一致していない場合、この誤差が測長の誤差の要因となるが、レーザビームの中心位置を高精度に測定することは困難なため、これをミラーの回転中心と高精度に一致させることは困難である。又、引っ張りばねの張力で鋼球と半球を加圧的に着座させているため、3点球面座の鋼球とミラーの半球部分との摩擦が大きくなってしまい、精密な制御が困難である。更に、高精度な球は製作が比較的容易であるが、高精度な半球は高価であり、半球形状のミラーの製作のコストが高くつくという問題点を有する。
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、回転機構のランアウトに対してロバストで、且つ、基準球表面の疵や埃の影響を受け難く、更に、比較的安価な基準球を使用することができる追尾式レーザ干渉計を提供することを目的とする。
本発明は、被測定体であるレトロリフレクタに向けて照射し、該レトロリフレクタによって戻り方向に反射されたレーザビームの干渉を利用してレトロリフレクタの変位を検出すると共に、前記レーザビームの光軸の位置の変化を用いてトラッキングを行うようにした追尾式レーザ干渉計において、固定配設された基準球と、該基準球の中心を中心として回動するようにされたキャリッジと、該キャリッジ上に設けられた、前記レトロリフレクタの変位に応じた変位信号を出力するレーザ干渉計、及び、前記基準球と変位計との相対的な変位に応じた変位信号を出力する変位計と、該変位計が出力する変位信号と、レーザ干渉計が出力する変位信号とから、基準球を基準としたレトロリフレクタの変位を算出するデータ処理装置と、前記レトロリフレクタから反射されてレーザ干渉計に戻ってくるレーザビームが、その光軸と直交する方向にずれたとき、そのずれ量に応じた位置信号を出力する位置検出手段と、該位置検出手段からの位置信号に基づいて、前記ずれ量がゼロになるようにキャリッジの回動を制御する制御手段とを備えることにより、前記課題を解決したものである。
前記レーザ干渉計は、マイケルソン干渉計とすることができる。
前記変位計を、前記基準球の両側に設けて、温度変動の影響を受けないようにすることができる。
前記変位計は、静電容量式変位計又は過電流式変位計とすることができる。
前記基準球は、金属製とすることができる。
前記位置検出手段は、4分割フォトダイオード(QPD)又は2次元位置検知形検出器(PSD)とすることができる。
本発明によれば、基準球と変位計の相対的な変位に応じた変位信号を出力する変位計をキャリッジ上に設けて、該変位計とレーザ干渉計を併用して距離を測定するようにしたので、回転機構のランアウトの影響を原理的に受けず、回転機構のランアウトに対して非常にロバストである。又、基準球表面にはレーサビームを照射しないので、基準球表面の疵や埃に対してロバストである。更に、比較的安価な基準球を使用することができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の第1実施形態は、図4(全体図)、図5(要部の斜視図)及び図6(干渉計部分の光路図)に示す如く、固定配設された基準球212と、該基準球212の中心Cを中心として回動するように設計されたキャリッジ214と、該キャリッジ214上に設けられた、被測定体であるレトロリフレクタ210の変位に応じた変位信号を出力するレーザ干渉計216、及び、基準球212と変位計との相対的な変位に応じた変位信号を出力するための、レーザビームと同軸上に、且つ、基準球212を挟んで、その両側に対向するように配設された変位計218、219と、該変位計218、219が出力する変位信号と、前記レーザ干渉計216が出力する変位信号とから、基準球212を基準としたレトロリフレクタ210の変位を算出するデータ処理装置250(図5)と、前記レトロリフレクタ210から反射されてレーザ干渉計216に戻ってくるレーザビームが、その光軸と直交する方向に移動したとき、そのずれ量に応じた位置信号を出力する位置検出手段であるQPD238(図6)と、前記位置検出手段からの位置信号に基づいて、前記ずれ量がゼロになるようにキャリッジ214の回動を制御する制御手段であるX軸モータ252X及びY軸モータ252Yとを備えている。
前記変位計218、219としては、例えば静電容量式変位計や渦電流式変位計を使用することができる。これらの変位計は、センサの有効面積が埃や疵の大きさと比較して大きく、センサの横分解能が比較的低いので、基準球212表面上の埃や疵の影響を受け難い。なお、変位計218、219として、ファイバセンサや各種接触式の変位センサを使用することもできる。
前記基準球212としては、市販の金属製の球を使用することができる。この球は工業的に広く使われており、特許文献2で用いられている屈折率2.0の材質で製作した球と比較して、圧倒的に安価である。なお、基準球212は、金属製の他、セラミックス製、半導体製、ガラス製又は金属コーティングされた球を使用することもできる。但し、渦電流センサを変位センサとして使用する場合は、金属製か金属コーティングされた球を使用する必要がある。
前記QPD238は、二次元PSDであっても良い。
図5において、260は、キャリッジ214をY軸周りに回動自在に支持する支持枠、262は、該支持枠260をX軸周りに回動自在に支持するベースであり、図6において、220は、光源(図示省略)からの光をレーザ干渉計216に入射するための光ファイバ、222はコリメータレンズ、230はPBS、226はλ/4板、236はNPBS、240は偏光板、270は、参照光を反射するための平面鏡、272は、干渉光の強度を検出するための光検出器である。
以下、変位の測定方法を詳細に説明する。
位置の基準点として使用する、固定された基準球212とレトロリフレクタ210との間の長さの変化量(変位)ΔLは、次式により算出する。
ΔL=(ΔL2−ΔL3)/2+ΔL1 …(1)
ここで、ΔL1は、前記レーザ干渉計216を用いて計測された、レーザ干渉計216とレトロリフレクタ210との相対的な変位(距離が増える向きを+とする)である。又、ΔL2は、レーザ干渉計216と基準球212との間に設置された変位計218と基準球212の表面との相対的な変位(距離が増える向きを+とする)である。又、ΔL3は、変位計219と基準球212の表面との相対的な変位(距離が増える向きを+とする)である。
高精度な基準球212の表面は、基準球212の中心Cからの距離が高い精度で一定であるので、キャリッジ214がCを中心として回動した場合でも、基準球212の中心Cを基準としたレトロリフレクタ210の変位を高精度に測定することができる。
前記ΔL1の測定は、図6に示した如く、レトロリフレクタ210を被測定体とした公知のマイケルソン干渉計による測定方法で測定することができる。
即ち、図に示さない光源から光ファイバ220に入射させ、コリメータレンズ222から出射された光線は、一部が参照光として使用され、残部が測定光として使用される。
参照光は、PBS230を透過し、平面鏡270で反射され、PBS230で反射されて光検出器272に向かう。
一方、PBS230で最初に反射された測定光は、レトロリフレクタ210に向かう。該レトロリフレクタ210で反射した測定光は、レーザ干渉計216に戻って入射し、その一部はNPBS236で反射されてQPD238に入射する。又、NPBS236を透過した測定光は、前記参照光と干渉して光検出器272に入射する。
該光検出器272の出力は、入射した干渉光の干渉縞の強度に応じて変化するので、該光検出器272の出力を用いて、レーザ干渉計216とレトロリフレクタ210との相対的な変位ΔL1を測定することができる。
又、前記レトロリフレクタ210の自動的な追尾は、特許文献1や2に示された方法と同じ方法で行なわれる。
即ち、レーザ干渉計216に入射した測定光は、一部がQPD238に入射するが、このQPD238上の測定光の位置を、いつも一定とするように、モータ252X、Yを回転してキャリッジ214の位置を制御することにより、レトロリフレクタ210を自動的に追尾することができる。これは、測定光の光軸に対し垂直な方向のレトロリフレクタ210の変位に応じて、QPD238に入射する測定光の位置が変位することを利用している。即ち、レトロリフレクタ210が測定光の光軸に対して垂直な方向に変位すると、レトロリフレクタ210から戻ってくる測定光の光軸が平行に変位するので、QPD238からデータ処理装置250に出力される位置信号を、いつも一定とするようにX軸モータ252X及びY軸モータ252Yを駆動することにより、レトロリフレクタ210を自動的に追尾する。
本実施形態において、変位計218、219を基準球212の両側に設けているのは、変位計218、219の温度ドリフトを補償するためである。即ち、変位計218と219で温度ドリフトの傾向が同じであれば、(1)式で求めた変位ΔLは、変位計の温度ドリフトの影響を受けない。例えば、変位計218で計測した変化量ΔL2に温度ドリフトによる誤差ΔDが生じ、ΔL2+ΔDとなったとする。変位計218と219で温度ドリフトの傾向が等しいとすると、このとき、変位計219で計測した変位量ΔL3も温度ドリフトによる同じ誤差が生じ、ΔL3+ΔDとなる。このとき、ΔLは、次式のようになるので、ΔLは変位計の温度ドリフトの影響を受けない。
ΔL={ΔL2+ΔD−(ΔL3+ΔD)}/2+ΔL1
=(ΔL2−ΔL3)/2+ΔL1 …(2)
同様に、基準球212が等方的に熱膨張する場合は、該基準球212の熱膨張を補償することができる。
従って、変位計218、219を基準球212の両側に設けた場合には、温度変動にロバストなシステムを構築することができる。
次に、本実施形態の装置が、回転機構のランアウトに対しても非常にロバストであることを示す。
基準球212の周りをキャリッジ214が回動する際、キャリッジ全体がレーザ干渉計216の測定光の光軸方向(図4、5のZ方向)に変位しても、算出されたΔLは、この変位の影響を受けない。即ち、例えばキャリッジ全体がレトロリフレクタ210の向きにΔD変位したとする。このとき、ΔL1はΔL1−ΔDとなり、ΔL2はΔL2+ΔDとなり、ΔL3はΔL3−ΔDとなる。従って、ΔLは、次式となる。
ΔL={(ΔL2+ΔD)−(ΔL3−ΔD)}/2+(ΔL1−ΔD)
=(ΔL2−ΔL3)/2+ΔL1 …(3)
このように、キャリッジ214が測定光の光軸方向に変位しても、算出されたΔLは、この変位の影響を受けない。
次に、基準球212の周りをキャリッジ214が回動する際、キャリッジ全体が測定光の光軸と直交する方向に(直線的に)変位しても、算出されたΔLは、この変位の影響を受けないことを示す。まずΔL1は、この変位の影響を受けない。レーザ干渉計216が測定光の光軸と直交する方向に変位しても、レーザ干渉計216とレトロリフレクタ210との往復の光路長は変化しないため、ΔL1は、この変位の影響を受けない。これは、レトロリフレクタ210の性質によるものである。次に、変位計218が測定光の光軸と直交する方向に変位し、ΔL2の値がΔEだけ大きくなるとすると、ΔL3の値もΔEだけ大きくなる。このとき、ΔLは、次式となる。
ΔL={(ΔL2+ΔE)−(ΔL3+ΔE)}/2+ΔL1
=(ΔL2−ΔL3)/2+ΔL1 …(4)
従って、キャリッジ全体が測定光の光軸と直交する方向に変位しても、算出されたΔLは、この変位の影響を受けないことが分かる。
以上説明したように、レーザ干渉計216が測定光の光軸の方向に変位しても、測定光の光軸と直交する方向に変位しても、ΔLは、これらの変位の影響を受けない。従って、本実施形態の装置は、回転機構のランアウトに対して非常にロバストである。
次に、本発明の第2実施形態の主要部を図7に示す。
この第2実施形態では、基準球212のレトロリフレクタ210側にのみ変位計218を設けて、ΔLを測定するようにしている。変位ΔLは、次式を用いて算出する。
ΔL=ΔL2+ΔL1 …(5)
ここで、ΔL2及びΔL1の定義は、第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、変位計が1個でよいので、装置を安価に製作することができる。
なお、本実施形態では、キャリッジ全体が測定光の光軸と直交する方向に(直線的に)変位した場合、ΔL2に生じる誤差が、そのままΔLに加算されてしまうが、従来技術のうち、基準球12の中心Cを焦点とする特許文献1の場合と比較すれば、レーザ干渉計が出力する変位信号のS/Nが悪くなって、測定不能になるようなことはないので、回転機構のランアウトに対して、ロバストである。
特許文献1に記載された追尾式レーザ干渉計の主要構成を示す断面図 同じく干渉計部分の詳細構成を示す光路図 特許文献2に記載された追尾式レーザ干渉計の主要構成を示す光路図 本発明の第1実施形態の主要構成を示す断面図 同じく斜視図 同じく干渉計部分を示す光路図 本発明の第2実施形態の主要構成を示す断面図
符号の説明
210…レトロリフレクタ(被測定体)
212…基準球
214…キャリッジ
216…レーザ干渉計
218、219…変位計
222…コリメータレンズ
230…偏光ビームスプリッタ(PBS)
236…無偏光ビームスプリッタ(NPBS)
238…4分割フォトダイオード(QPD)
240…偏光板
250…データ処理装置
252X…X軸モータ
252Y…Y軸モータ
260…支持枠
262…ベース
270…平面鏡
272…光検出器

Claims (6)

  1. 被測定体であるレトロリフレクタに向けて照射し、該レトロリフレクタによって戻り方向に反射されたレーザビームの干渉を利用してレトロリフレクタの変位を検出すると共に、前記レーザビームの光軸の位置の変化を用いてトラッキングを行うようにした追尾式レーザ干渉計において、
    固定配設された基準球と、
    該基準球の中心を中心として回動するようにされたキャリッジと、
    該キャリッジ上に設けられた、前記レトロリフレクタの変位に応じた変位信号を出力するレーザ干渉計、及び、前記基準球と変位計との相対的な変位に応じた変位信号を出力する変位計と、
    該変位計が出力する変位信号と、レーザ干渉計が出力する変位信号とから、基準球を基準としたレトロリフレクタの変位を算出するデータ処理装置と、
    前記レトロリフレクタから反射されてレーザ干渉計に戻ってくるレーザビームが、その光軸と直交する方向にずれたとき、そのずれ量に応じた位置信号を出力する位置検出手段と、
    該位置検出手段からの位置信号に基づいて、前記ずれ量がゼロになるようにキャリッジの回動を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする追尾式レーザ干渉計。
  2. 前記レーザ干渉計が、マイケルソン干渉計であることを特徴とする請求項1に記載の追尾式レーザ干渉計。
  3. 前記変位計が、前記基準球の両側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の追尾式レーザ干渉計。
  4. 前記変位計が、静電容量式変位計又は過電流式変位計であることを特徴とする請求項1又は3に記載の追尾式レーザ干渉計。
  5. 前記基準球が金属製であることを特徴とする請求項1又は3に記載の追尾式レーザ干渉計。
  6. 前記位置検出手段が、4分割フォトダイオード又は2次元PSDであることを特徴とする請求項1又は3に記載の追尾式レーザ干渉計。
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