JP4775915B2 - グアニジン−チオウレア化合物およびそれを用いたニトロアルコールの製造方法 - Google Patents

グアニジン−チオウレア化合物およびそれを用いたニトロアルコールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、グアニジン−チオウレア化合物およびそれを用いたニトロアルコール化合物の製造方法に関する。より詳細には、ニトロアルコールをより効率よく製造し得る、グアニジン−チオウレア化合物およびそれを用いた当該ニトロアルコールの製造方法に関する。
ヘンリー反応(ニトロアルドール反応)は基本的な炭素−炭素結合形成反応である。アミンへの還元またはカルボニル化合物への酸化(Nef反応)のようなヘンリー反応生成物の変換を介して当該反応により得られる種々の化合物は、例えば、医薬品分野、電子材料分野などの種々の技術分野に用いられる合成中間体としてその応用が期待されている。
従来より、こうしたヘンリー反応における触媒的不斉合成の開発が多く行われており、近年では金属イオンと有機不斉配位子とで構成される金属触媒の使用が提案されている。
上記金属触媒には、例えば、ランタノイドまたは希元素のような金属種で構成されるものがある。具体的な例としては、ランタン−リチウム−バイノール(La−Li−BINOL)などの一連の二金属触媒が不斉ヘンリー反応に有効であることが知られている(例えば、H.Sasaiら、Journal of Organic Chemistry,第60巻,1995年,p.7388−7389参照)。さらに、二核Zn触媒が、ニトロメタンと種々の環式、脂肪族、および芳香族アルデヒドとの反応において、高いエナンチオ選択性を示すことも知られている(例えば、B.M.Trostら、Angewante Chemie International Edition,第41巻,2002年,p.861−863参照)。あるいは、ビス(オキサゾリン)−Cu触媒が不斉ヘンリー反応に用いることができ、この場合、高度なエナンチオ選択性を達成することも知られている(例えば、D.A.Evansら、Journal of American Chemical Society,第125巻,2003年,p.12692−12693参照)。
しかし、上記のような金属触媒はいずれも、その使用または製造にあたりいくつかの問題点を有する:例えば、第一に、これらの金属触媒を構成する有機配位子が比較的高価であるため、金属触媒自体が高価である点が挙げられる。第二に、これらの金属触媒は、いずれも複雑な工程を経て製造される点が挙げられる。複雑な工程は、当該金属触媒の製造に伴う操作を煩雑なものにし、必ずしも工業的生産に適しているとはいえない。第三に、触媒自体の活性が不充分な点が挙げられる。不充分な触媒活性は、反応に比較的長時間および/または多量の触媒を必要とする。さらに得られる化合物(ニトロアルコール)の立体選択性も常に優れているとは言い難い。第四に、これらの金属触媒を廃棄する際の環境問題が挙げられる。いずれの金属触媒も環境に悪影響を及ぼし得る金属を含有するため、使用後、容易に廃棄することができず、その取扱いに注意が必要とされる。
このように、ヘンリー反応における金属触媒の工業的使用は、上述するような点で比較的困難であることが指摘されている。
一方で、上記金属触媒に代わり、ヘンリー反応に利用可能な、環境に対してより適切な有機触媒が提案されている。
このような有機触媒の代表例として、例えば、キラルなグアニジン化合物が挙げられる。このような化合物は、求核剤としてニトロネートのアニオン形成を介する不斉ヘンリー反応のための触媒候補として提案されている。
例えば、近年では、キラルな脂肪族グアニジン化合物(例えば、R.Chinchillaら、Tetrahedron Asymmetry,第5巻,1994年,p.1393−1402参照)およびC−対称環状グアニジン化合物(M.T.Allinghamら、Tetrahedron Letters,第44巻,2003年,p.8677−8680参照)が、不斉ヘンリー反応を触媒することが報告されている。しかし、これらのグアニジン化合物には、得られる物質の光学純度が低い(例えば、20%ee〜50%ee)という問題がある。ただし、ジアステレオ選択的なヘンリー反応としては、アミノ酸由来のアルデヒドへのニトロメタンの付加を高い選択性で触媒する、キラルな脂肪族グアニジンの存在が知られている(例えば、D.Maら、Angewante Chemie International Edition,第43巻,2002年,p.9401−9403参照)。
しかしながら、上記のような有機触媒は、その合成自体が煩雑であり、ヘンリー反応に供される場合においてその使用量が比較的多い点でも、未だ工業的製造において有用とは言い難い。
本発明の目的は、ヘンリー反応において、環境への負荷が少なくかつ所望のニトロアルコール化合物を高い光学純度かつ収率で製造することができるグアニジン−チオウレア化合物、およびそれを用いたニトロアルコールの製造方法を提供することである。
本発明は、以下の式(I)で表される、グアニジン−チオウレア化合物:
Figure 0004775915
を提供し、
ここで、RおよびRはそれぞれ独立して、
アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
であり、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;
(iii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルケニル基;
(iv)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(vii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;ならびに
(viii)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRは一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオンである。
1つの実施態様では、上記式(I)の化合物は、以下の式(I’)または(I”):
Figure 0004775915
で表される立体配置を有する。
さらなる実施態様では、上記式(I’)または(I”)のRおよびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換された、アリール基である。
さらなる実施態様では、上記式(I’)または(I”)のRおよびRは、それぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;である。
さらなる実施態様では、上記式(I’)または(I”)のRおよびRは、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であるか、もしくは
およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表す。
本発明はまた、グアニジン−チオウレア化合物の製造方法を提供し、該方法は、以下の式(II)および(II’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(A)中、二硫化炭素と反応させて反応中間体(a1)を得る工程;および
該反応中間体(a1)を、溶媒(B)中、Hg(II)塩(HgX)または1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドヒドロクロライド(EDCI)との存在下にて、以下の式(III):
NH (III)
で表されるアミンと反応させて、反応中間体(b1)を得る工程;
を包含し、
ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、そして
およびRはそれぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;
(iii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルケニル基;
(iv)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(vii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;ならびに
(viii)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRは一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表す。
1つの実施態様では、上記方法は、さらに、上記反応中間体(b1)の保護基Yおよび/またはY’を除去した後、以下の式(IV)および(IV’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のイソチオシアナートと反応させる工程;を包含し、
ここで、RおよびRはそれぞれ独立して、アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
である。
本発明はまた、グアニジン−チオウレア化合物の製造方法を提供し、該方法は、以下の式(II)および(II’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(C)中、以下の式(V):
Figure 0004775915
で表されるイソチオシアナートと反応させて反応中間体(a2)を得る工程;ならびに
該反応中間体(a2)を、溶媒(D)中、該式(II)および(II’)からなる群より選択される少なくとも1種のアミンと反応させて反応中間体(b2)を得る工程;
を包含し、
ここで、YおよびY’は、それぞれ独立して、保護基であり、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、そして
11は、アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
1つの実施態様では、上記方法は、さらに、上記反応中間体(b2)の保護基Yおよび/またはY’を除去した後、以下の式(IV)および(IV’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のイソチオシアナートと反応させる工程;を包含し、
ここで、RおよびRはそれぞれ独立して、アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
である。
本発明はまた、以下の式(VI)で表される、化合物:
Figure 0004775915
を提供し、
ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり、そして
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
1つの実施態様では、上記式(VI)の化合物は、以下の式(VI’)または(VI”):
Figure 0004775915
で表される立体配置を有する。
本発明はまた、上記式(VI)で表される化合物の製造方法を提供し、該方法は、以下の式(II)および(II’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(A)中、二硫化炭素と反応させる工程;
を包含し、
ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり、そして
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
本発明はまた、以下の式(VII)で表される、化合物:
Figure 0004775915
を提供し、
ここで、Yは保護基であり、そして
は、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐またはを形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、そして
11は、アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
1つの実施態様では、上記式(VII)の化合物は、以下の式(VII’):
Figure 0004775915
で表される立体配置を有する。
本発明はまた、上記式(VII)で表される化合物の製造方法を提供し、該方法は、以下の式(II):
Figure 0004775915
で表されるアミンを、溶媒(C)中、以下の式(V):
Figure 0004775915
で表されるイソチオシアナートと反応させる工程;を包含し、
ここで、Yは保護基であり、
は、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、そして
11は、アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
本発明はまた、光学活性なニトロアルコール化合物の製造方法を提供し、該方法は、
上記式(I’)または(I”)で表されるグアニジン−チオウレア化合物の存在下、以下の式(VIII)で表されるアルデヒド:
12−CHO (VIII)
(ここで、R12は、
(i)分岐または環を形成していてもよい、C〜C10アルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である)を、ヒドロキシル基で置換されていてもよいニトロアルカンと反応させる工程;
を包含する。
本発明によれば、ヘンリー反応における有機触媒として有効に機能し得るグアニジン−チオウレア化合物が提供される。本発明のグアニジン−チオウレア化合物は、その構造中に金属種を含有しないため、環境への負荷も少なく、工業生産においてより安全な物質として使用することができる。また、本発明のグアニジン−チオウレア化合物は、煩雑な反応操作を必要とすることなく、簡易な工程を経て製造することができる。さらに、本発明のグアニジン−チオウレア化合物は、ヘンリー反応を通じて所望のニトロアルコール化合物を優れた光学純度かつ収率で製造することができる。
まず、本明細書中で用いられる用語を定義する。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基」(ここでnは整数)は、炭素数1〜nの任意の直鎖アルキル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルキル基を包含していう。例えば、用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基」には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチルおよびシクロペンチルが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよいC〜C20アルキル基」には、上記アルキル基以外に、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−デシル、n−ドデシル、−C17、−C1837などのアルキル基も包含される。また、用語「ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基」(ここでnは整数)とは、未置換の、あるいは少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された、上記分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基が挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基」(ここでnは整数)は、炭素数1〜nの任意の直鎖アルコキシ基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルコキシ基、および炭素数3〜nの任意の環状アルコキシ基を包含していう。例えば、用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基」には、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、シクロプロピルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、シクロブチルオキシ、n−ペンチルオキシおよびシクロペンチルオキシなどが挙げられる。また、用語「ハロゲン原子で置換されていてよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基」(ここでnは整数)とは、未置換の、あるいは少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された、上記分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基が挙げられる。
なお、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基およびN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイルにおいて、「C〜Cアルキル」は、C〜Cの直鎖アルキル基またはC〜Cの分岐鎖アルキル基を意味する。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルケニル基」(ここでnは整数)は、炭素数2〜nの任意の直鎖アルケニル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルケニル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルケニル基を包含する。例えば、炭素数2〜20の任意の直鎖アルケニル基としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、1−オクテニル、1−デセニル、1−ドデセニルなどが挙げられ、炭素数3〜20の任意の分岐鎖アルケニル基としては、イソプロペニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−メチル−2−ブテニル、などが挙げられ、そして炭素数3〜20の任意の環状アルケニル基としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。また、用語「ハロゲン原子で置換されていてよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルケニル基」(ここでnは整数)とは、未置換の、あるいは少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された、上記分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルケニル基が挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルキニル基」(ここでnは整数)は、炭素数2〜nの任意の直鎖アルキニル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキニル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルキニル基を包含する。例えば、炭素数2〜20の任意の直鎖アルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、1−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニル、1−デシニル、1−ドデシニルなどが挙げられ、炭素数3〜20の任意の分岐鎖アルキニル基としては、1−メチル−2−プロピニルなどが挙げられ、そして炭素数3〜20の任意の環状アルキニル基としては、シクロプロピルエチニル、シクロブチルエチニルなどが挙げられる。また、用語「ハロゲン原子で置換されていてよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキニル基」(ここでnは整数)とは、未置換の、あるいは少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された、上記分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキニル基が挙げられる。
本発明において、用語「アラルキル基」の例としては、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルが挙げられる。
本発明における用語「ヘテロアラルキル基」の例としては、ピリジルメチル、インドリルメチル、フリルメチル、チエニルメチル、およびピロリルメチルが挙げられる。
本発明において、用語「アリール基」の例としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
本発明における用語「ヘテロアリール基」の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、フリル、インドリル、ベンゾチオフェン−2−イル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、3,4−メチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、およびテトラゾリルが挙げられる。
本発明において、用語「ハロゲン原子」の例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子およびフッ素原子が挙げられる。なお、本発明において、用語「ハロゲン化物アニオン」とは、ハロゲンイオンのことを意味し、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、およびフッ化物イオンが挙げられる。
以下、本発明について詳述する。
<グアニジン−チオウレア化合物>
まず、本発明のグアニジン−チオウレア化合物について説明する。
本発明のグアニジン−チオウレア化合物は、例えば、以下の式(I):
Figure 0004775915
(ここで、RおよびRはそれぞれ独立して、
アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
であり、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、
およびRはそれぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;
(iii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルケニル基;
(iv)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(vii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;ならびに
(viii)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRは一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオンである)で表される化合物である。
本発明の式(I)のグアニジン−チオウレア化合物は、R基とR基とがそれぞれ結合する炭素原子に不斉中心を有する。このことにより、本発明の式(I)のグアニジン−チオウレア化合物は、以下の構造:
Figure 0004775915
Figure 0004775915
で表される化合物を包含する。本発明の式(I)で表される化合物は、後述するような、ニトロアルコール化合物を製造するための触媒(例えば、二相系相間移動触媒)として利用する場合、得られるニトロアルコール化合物の光学純度および収率が優れている点から、以下の式(I’)または(I”):
Figure 0004775915
で表される構造を有することが好ましい。
なお、上記式(I’)または(I”)で表される化合物においては、RおよびRが、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換された、アリール基であることが好ましい。
別の局面では、上記式(I’)または(I”)で表される化合物においては、RおよびRが、それぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であることが好ましい。
別の局面では、上記式(I’)または(I”)で表される化合物においては、RおよびRが、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;あるいは
(v)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であるか、もしくは
およびRが一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表す、化合物であることが好ましい。
<グアニジン−チオウレア化合物の製造方法>
本発明において、グアニジン−チオウレア化合物は、例えば、以下の2つの方法のいずれかを用いることにより簡易に製造することができる。
グアニジン−チオウレア化合物の製造方法のうち、第一の方法について説明する。
本発明の第一の方法では、まず、以下の(II)および(II’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(A)中、二硫化炭素と反応させることにより、反応中間体(a1)が生成される。式(II)で表されるアミンと式(II’)で表されるアミンとは同一であっても異なっていてもよい。
ここで、上記式(II)および(II’)において、YおよびY’はそれぞれ独立して、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などの保護基であり、そして
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
本発明に用いられる式(II)または(II’)で表されるアミンは、当業者に周知の手法を用いて、以下の式(IX)または(IX’):
Figure 0004775915
を出発物質として容易に製造することができる。
上記反応に使用される式(II)および/または(II’)で表されるアミンと二硫化炭素とのモル比は、特に限定されないが、好ましくは3:1〜1:3、より好ましくは2:1〜1:2、さらにより好ましくは約1:1である。
本発明に用いられる溶媒(A)は、アミンや二硫化炭素とは反応しない溶媒であれば、どのようなものであってもよく、エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコールを包含する有機溶媒である。特に、工業生産上の取扱いが容易で、かつ後述する反応中間体(a1)が効率よく生成されるという理由から、エタノールを使用することが好ましい。
溶媒(A)の使用量は、上記式(II)および/または(II’)で表されるアミンの使用量および/または二硫化炭素の使用量の合計量に応じて、当業者に適切に設定され得る。
上記式(II)および/または(II’)で表されるアミンと二硫化炭素との反応は、好ましくは還流下で行われる。反応時間は特に限定されないが、好ましくは6時間〜18時間、より好ましくは10時間〜14時間かけて行われる。
このようにして反応中間体(a1)が生成される。生成された反応中間体(a1)は、必要に応じて当業者に公知の手段を用いて精製が行われてもよい。
上記のようにして得られる反応中間体(a1)は、例えば、以下の式(VI):
Figure 0004775915
(ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり、そして
およびRはそれぞれ独立して、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である)で表される化合物である。
上記反応中間体(a1)のうち、式(VI)で表される化合物は、R基とR基とがそれぞれ結合する炭素原子に不斉中心を有する。このことにより、式(VI)で表される化合物は、以下の構造:
Figure 0004775915
Figure 0004775915
で表される化合物を包含する。上記式(VI)で表される反応中間体は、後述するような、ニトロアルコール化合物を製造するための触媒(例えば、二相系相間移動触媒)を製造するための中間体として用いる場合、得られるニトロアルコール化合物の光学純度および収率が優れている点から、以下の式(VI’)または(VI”):
Figure 0004775915
で表される構造を有することが好ましい。
本発明の第一の方法では、次いで、上記反応中間体(a1)を、溶媒(B)中、Hg(II)塩(HgX)または1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドヒドロクロライド(EDCI)の存在下にて、以下の式(III):
NH (III)
で表されるアミンと反応させることにより、反応中間体(b1)が生成される。
ここで、上記式(III)において、RおよびRはそれぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;
(iii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルケニル基;
(iv)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキニル基;
(v)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR(ここで、Rは分岐していてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(vi)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよいC〜Cアルコキシ基、
分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(vii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;ならびに
(viii)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびRは一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基である。
上記式(III)で表されるアミンの具体的な例としては、ブチルアミン、ジブチルアミン、ピロリジン、オクチルアミン、オクタデシルアミン、3,5−(CF−C−NH、3,5−(OCH−C−NHなどが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
上記反応に使用される反応中間体(a1)と式(III)で表されるアミンとのモル比は、特に限定されないが、好ましくは1:1〜1:5、より好ましくは1:1.2〜1:3、さらにより好ましくは約1:1.5である。
本発明に用いられる溶媒(B)は、チオウレアとアミンとの反応を妨げないものであれば、どのような溶媒であってもよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセタミド(DMA)などの非プロトン性溶媒を包含する有機溶媒が挙げられる。特に、工業生産上の取扱いが容易で、かつ後述する反応中間体(b1)が効率よく生成されるという理由から、DMFを使用することが好ましい。
溶媒(B)の使用量は、上記反応中間体(a1)の使用量および/または式(III)で表されるアミンの使用量の合計量に応じて、当業者に適切に設定され得る。
本発明に用いられるHg(II)塩(HgX)の例としては、塩化水銀(II)が挙げられる。上記反応におけるHg(II)塩の使用量は、例えば、上記反応中間体(a1)の使用量を基準として設定される。使用する反応中間体(a1)とHg(II)塩とのモル比は、特に限定されないが、好ましくは1:1〜1:5、より好ましくは1:1.2〜1:3、さらにより好ましくは約1:1.5である。本発明においては、上記Hg(II)塩(HgX)の代わりに、あるいは一緒に1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドヒドロクロライド(EDCI)を用いてもよい。
上記反応中間体(a1)と式(III)で表されるアミンとの反応は、好ましくは60℃〜100℃、より好ましくは70℃〜90℃の温度下で行われる。反応時間は特に限定されないが、好ましくは6時間〜18時間、より好ましくは10時間〜14時間かけて行われる。
このようにして反応中間体(b1)が生成される。生成された反応中間体(b1)は、必要に応じて当業者に公知の手段を用いて精製を行ってもよい。当該反応中間体(b1)は、両端に保護基(Yおよび/またはY’)を有する一種のグアニジン−チオウレア化合物である。
本発明においては、上記反応中間体(b1)を用いて、上記式(I)で表されるグアニジン−チオウレア化合物を製造することができる。
式(I)で表されるグアニジン−チオウレア化合物の製造においては、上記で得られた反応中間体(b1)の保護基Yおよび/またはY’を除去した後、これを以下の式(IV)および(IV’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のイソチオシアナートと反応させる。
ここで、上記式(IV)および(IV’)において、RおよびRはそれぞれ独立して、アリール基であって、ここで、該アリール基が、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
である。
上記工程において、反応中間体(b1)の脱保護は当業者に周知の方法が用いられる。脱保護された反応中間体(b1)とイソチオシアナートとの反応において、使用され得る式(IV)で表されるイソチオシアナートと、式(IV’)で表されるイソチオシアナートは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
式(IV)または(IV’)で表されるイソチオシアナートは特に限定されないが、その具体的な例としては、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアナート、1−ナフチルイソチオシアナート、3,5−ジクロロフェニルイソチオシアナート、3−メトキシフェニルイソチオシアナートなどが挙げられる。3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアネートを用いることが特に好ましい。
上記反応に使用される脱保護された反応中間体(b1)と式(IV)および/または(IV’)で表されるイソチオシアナートとのモル比は、特に限定されないが、アミノ基とイソチオシアナート基との当量比が好ましくは1:1〜1:5、より好ましくは1:1.2〜1:2である。この反応においては、アミンとイソチオシアナートとの反応を妨げないものであれば、どのような種類の溶媒を使用することができ、例えば、テトラヒドロフランのような有機溶媒を適宜使用することが好ましい。
上記脱保護された反応中間体(b1)と式(IV)および/または(IV’)で表されるイソチオシアナートとの反応は、好ましくは60℃〜100℃、より好ましくは70℃〜90℃の温度下で行われる。反応時間は特に限定されないが、好ましくは12時間〜22時間、より好ましくは15時間〜18時間かけて行われる。
このようにして式(I)で表される本発明のグアニジン−チオウレア化合物が製造される。得られた式(I)のグアニジン−チオウレア化合物は、必要に応じて当業者に公知の手段を用いて精製を行ってもよい。
次に、グアニジン−チオウレア化合物の製造方法のうち、第二の方法について説明する。
本発明の第二の方法では、まず、以下の式(II)および(II’):
Figure 0004775915
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(C)中、以下の式(V):
Figure 0004775915
で表されるイソチオシアナートと反応させることにより、反応中間体(a2)が生成される。
本発明の第二の方法において使用する式(II)および/または(II’)のアミンは、上記第一の方法において使用し得るものと同様である。
一方、式(V)で表されるイソチオシアナートにおいて、R11は、アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である。
式(V)で表されるイソチオシアナートは特に限定されないが、その具体的な例としては、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアネート、1−ナフチルイソチオシアナート、3,5−ジクロロフェニルイソチオシアナート、3−メトキシフェニルイソチオシアナートなどが挙げられる。3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアネートを用いることが特に好ましい。
上記反応において、式(II)および/または(II’)で表されるアミンと式(V)で表されるイソチオシアナートとのモル比は、特に限定されないが、アミノ基とイソチオシアナート基との当量比が好ましくは1:1〜1:5、より好ましくは1:1.2〜1:2である。この反応においては、アミンとイソチオシアナートとの反応を妨げないものであれば、どのような種類の溶媒を使用することができ、例えば、テトラヒドロフランのような有機溶媒を適宜使用することが好ましい。
本発明に用いられる溶媒(C)は、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエンなどの有機溶媒である。特に、工業生産上の取扱いが容易で、かつ後述する反応中間体(a2)が効率よく生成されるという理由から、テトラヒドロフランを使用することが好ましい。
溶媒(C)の使用量は、上記式(II)および/または(II’)で表されるアミンの使用量および/または式(V)で表されるイソチオシアナートの使用量の合計量に応じて、当業者に適切に設定され得る。
さらに、上記式(II)および/または(II’)で表されるアミンと式(V)で表されるイソチオシアナートとの反応は、例えば、氷温〜室温にかけて行われる。反応時間は特に限定されないが、好ましくは18時間〜25時間、より好ましくは19時間〜22時間かけて行われる。
このようにして反応中間体(a2)が生成される。生成された反応中間体(a2)は、必要に応じて当業者に公知の手段を用いて精製を行ってもよい。
上記のようにして得られる反応中間体(a2)は、例えば、以下の式(VII):
Figure 0004775915
(ここで、Yは保護基であり、そして
は、
(i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、そして
11は、アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である)で表される化合物である。
上記反応中間体(a2)のうち、式(VII)で表される化合物は、R基が結合する炭素原子に不斉中心を有する。このことにより、式(VII)で表される化合物は、以下の構造:
Figure 0004775915
で表される化合物を包含する。上記式(VII)で表される反応中間体は、後述するような、ニトロアルコール化合物を製造するための触媒(例えば、二相系相間移動触媒)を製造するための中間体として用いる場合、得られるニトロアルコール化合物の光学純度および収率が優れている点から、式(I’)または式(I”)で表される化合物を与えるものであれば、構造に格段の制限はない。例えば、式(I’)で表される化合物を与える場合であれば、以下の式(VII’):
Figure 0004775915
で表される構造を有することが好ましい。
本発明の第二の方法では、次いで、上記反応中間体(a2)を、溶媒(D)中、該式(II)および(II’)からなる群より選択される少なくとも1種のアミンと反応させることにより反応中間体(b2)が生成される。
上記反応に使用される反応中間体(a2)と式(II)および/または(II’)で表されるアミンとのモル比は、特に限定されないが、好ましくは1:1〜1:5、より好ましくは1:1.2〜1:3、さらにより好ましくは約1:1.5である。
本発明に用いられる溶媒(D)は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセタミド(DMA)などの有機溶媒である。特に、工業生産上の取扱いが容易で、かつ後述する反応中間体(b2)が効率よく生成されるという理由から、DMFを使用することが好ましい。
溶媒(D)の使用量は、上記反応中間体(a2)の使用量および/または式(II)(または式(II’))で表されるアミンの使用量の合計量に応じて、当業者に適切に設定され得る。
上記反応中間体(a2)と式(II)および/または(II’)で表されるアミンとの反応は、好ましくは0℃〜40℃の温度下で行われる。反応時間は特に限定されないが、好ましくは3時間〜24時間かけて行われる。
このようにして反応中間体(b2)が生成される。生成された反応中間体(b2)は、必要に応じて当業者に公知の手段を用いて精製を行ってもよい。当該反応中間体(b2)は、両端に保護基(Yおよび/またはY’)を有する一種のグアニジン−チオウレア化合物である。
本発明においては、上記反応中間体(b2)を用いて、上記式(I)で表されるグアニジン−チオウレア化合物を製造することができる。反応中間体(b2)から、式(I)のグアニジン−チオウレア化合物を製造する方法は、上記第一の方法により得られた反応中間体(b1)から式(I)のグアニジン−チオウレア化合物を製造する方法と同様である。
このようにして、本発明の式(I)で表されるグアニジン−チオウレア化合物をより簡易な工程を用いて効率よく製造することができる。
<光学活性なニトロアルコール化合物の製造方法>
次に、本発明の光学活性なニトロアルコールの製造方法について説明する。
本発明のニトロアルコールの製造方法においては、式(I’)または(I”):
Figure 0004775915
(ここで、R、R、R、R、R、RおよびXは、それぞれ独立して、上記で定義した置換基またはハロゲン化物イオンと同様である)で表される触媒の存在下、以下の式(VIII)で表されるアルデヒド:
12−CHO (VIII)
(ここで、R12は、
(i)分岐または環を形成していてもよい、C〜C10アルキル基;
(ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
(iii)アリール基であって、該アリール基が
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である)と、ヒドロキシル基で置換されていてもよいニトロアルカンとを反応させる。
式(VIII)で表されるアルデヒドは、特に限定されないが、その例としては、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド、シクロペンタンカルボキシアルデヒド、tert−ブチルアルデヒド、イソプロピルアルデヒド、2−ペンチルアルデヒド、3−フェニルプロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−フルオロベンズアルデヒド、p−メトキシベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオアルデヒド、ペンタナールなどが挙げられる。
ヒドロキシル基で置換されていてもよいニトロアルカンは、特に限定されないが、その例としては、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、1−ニトロブタン、2−ニトロブタン、2−ニトロエタノールなどが挙げられる。
本発明のニトロアルコール化合物の製造方法において、上記ヒドロキシル基で置換されていてもよいニトロアルカンの使用量は、上記式(VIII)で表されるアルデヒドの使用量を基準にして、好ましくは1当量〜10当量、より好ましくは2当量〜5当量である。当該ニトロアルカンの使用量が1当量未満であると、目的のニトロアルコール化合物が充分に生成されない恐れがある。また、当該ニトロアルカンの使用量が10当量を上回っても、得られるニトロアルコール化合物の収率に変化が見られず、むしろ生産性に劣る恐れがある。
上記ヒドロキシル基で置換されていてもよいニトロアルカンと式(VIII)で表されるアルデヒドとの反応(ヘンリー反応)において、上記式(I’)または(I”)で表されるグアニジン−チオウレア化合物は、好ましくは適切な媒体中かつ無機塩基との存在下にて、相間移動触媒として機能する。
式(I’)または(I”)で表されるグアニジン−チオウレア化合物は、上記式(VIII)で表されるアルデヒド1モルに対して、好ましくは1モル%〜20モル%、より好ましくは5モル%〜15モル%、さらにより好ましくは8モル%〜12モル%の割合で使用され得る。
上記ヘンリー反応で用いられる媒体としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、ヘキサン、デカン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、ジオキサンなどの有機溶媒、ならびに水が挙げられる。あるいは、当該媒体は、これらの有機溶媒と水との二相系媒体(例えば、容量比が7:1〜1:7、好ましくは5:1〜1:5)であってもよい。媒体は、式(VIII)のアルデヒドに対して容量(mL)/重量(g)比で好ましくは3倍〜30倍、より好ましくは8倍〜25倍を使用し得る。
上記ヘンリー反応で用いられる無機塩基としては、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどの水酸化物、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。無機塩基は、式(VIII)のアルデヒドに対して好ましくは10モル%〜200モル%を使用し得る。
なお、上記ヘンリー反応において、無機塩基は無機塩基水溶液の形態で用いてもよい。
上記ヘンリー反応はまた、好ましくは−30℃から室温までの間の適切な温度、より好ましくは−20℃〜0℃で行われる。この反応が継続している間は、当該反応が充分に進行するまでの適切な時間にわたって、攪拌しながら行われ得る。反応時間は、好ましくは30分間〜70時間、より好ましくは1時間〜24時間である。
さらに、上記ヘンリー反応においては、当該反応系に、さらなる添加剤としてKBF、NaBF、KBr、NaBr、LiI、NaI、KIなどのアルカリ金属のハロゲン化物、あるいはそれらの組み合わせを添加してもよい。当該添加剤は、式(VIII)のアルデヒドに対して好ましくは10モル%〜100モル%を使用し得る。
このようにして、光学活性なニトロアルコール化合物を、従来と比較して優れた光学純度かつ収率で容易に製造することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に記述する。しかし、これらによって本発明は限定されるものではない。
なお、本実施例において、フラッシュクロマトグラフィーをシリカゲル60(球状、粒径0.040mm〜0.100mm;関東化学(株)製)を用いて行った。旋光性を、JASCO DIP旋光計370(日本分光(株)製)で測定した。IRスペクトルを、JASCO VALOR−III FT−IR分光光度計で測定した。H NMRスペクトルおよび13C NMRスペクトルを、JEOL ALPHA500装置(日本電子(株)製)で測定した。質量スペクトルを、JEOL JMA−HX110分光計(日本電子(株)製)で測定した。
<実施例1:反応中間体(7)の合成>
Figure 0004775915
SOCl(11.0mL,1.31mol)のメタノール溶液(100mL)に、0℃下、L−フェニルアラニン(5.00g,30.3mmol)を加えて10分間撹拌した後、さらに室温で14時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、フェニルアラニンメチルエステルを得た。
次いで、当該メチルエステルを1,4−ジオキサン(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)に溶解し、0℃下、二炭酸−tert−ブチル(7.94g,36.4mmol)を加え、1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を添加し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物を、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=8/1→5/1(容量比))により精製し、生成物を99%の収率で得た。
次いで、得られた生成物をTHF(100mL)に溶解し、0℃下、LiAlH(1.38g,36.4mmol)を加え、1時間撹拌した。水(1.5mL)、15%NaOH水溶液(1.5mL)、水(4.5mL)、およびMgSOを加えた後、セライドパッドに通して濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=8/1→5/1(容量比))により精製し、98%の収率でアルコールを得た。
次いで、当該アルコール、トリエチルアミン(8.3mL,59.2mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、0℃下、メタンスルフォニルクロリド(3.4mL,44.4mmol)を滴下し、1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層をジクロロメタンで抽出し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をDMF(70mL)に溶解し、室温下、アジ化ナトリウム(9.62g,148mmol)を加え、80℃で3時間撹拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物を、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=10:1(容量比))により精製し、生成物を52%の収率で得た。
次いで、得られた当該アジド(2.07g,7.51mmol)をメタノール(30mL)に溶解し、Pd/Cを加え、水素雰囲気下3時間激しく撹拌し、セライドパッドに通して濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、アミン(6)を得た。得られたアミン(6)のスペクトルを表1に示す。
Figure 0004775915
アミン(6)(1.51g,6.01mmol)のエタノール溶液に、二硫化炭素(0.56mL,6.01mmol)を室温で添加し、そして得られた混合物を100℃で12時間還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1→2/1→1/1(容量比))で精製することにより、標題の反応中間体であるチオウレア(7)を得た(1.46g,90%)。得られたチオウレア(7)のスペクトルを表2に示す。
Figure 0004775915
<実施例2:化合物(1a)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
実施例1で得られたチオウレア(7)(1.27g,2.34mmol)、n−ブチルアミン(350μL,3.51mmol)、およびトリエチルアミン(1.00mL,7.02mmol)をDMF(10mL)中で混合し、得られた混合物にHgCl(953mg,3.51mmol)を室温にて添加して、80℃で11時間攪拌した。得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトパッドに通して濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=1/0→50/1→30/1→9/1(容量比))で精製してグアニジン化合物を得た。次いで、このグアニジン化合物を、50%THAを含有するジクロロメタン(6mL)溶液に溶解した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、そして得られた混合物を減圧下で濃縮してジアミンを得た。当該ジアミンのTHF(7mL)溶液に、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアナート(2.40mL,13.1mmol)を添加し、そして混合物を80℃で17時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1→0/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))で精製することにより、生成物を得た。当該生成物を酢酸エチルに溶解し、この溶液を飽和NHClで処理することにより、当該生成物のカウンターアニオンをClに置換した標題化合物(1a)(1.54g,一連の工程後の収率69%)を得た。得られた化合物(1a)のスペクトルを表3に示す。
Figure 0004775915
<実施例3:化合物(1b)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
n−ブチルアミンの代わりに、ジブチルアミン(114μL,0.679mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(1b)(584mg,一連の工程後の収率58%)を得た。得られた化合物(1b)のスペクトルを表4に示す。
Figure 0004775915
<実施例4:化合物(1c)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
n−ブチルアミンの代わりに、ピロリジン(133μL,1.34mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(1c)(555mg,一連の工程後の収率58%)を得た。得られた化合物(1c)のスペクトルを表5に示す。
Figure 0004775915
<実施例5:化合物(1d)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
n−ブチルアミンの代わりに、オクチルアミン(160μL,0.983mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(1d)(915mg,一連の工程後の収率90%)を得た。得られた化合物(1d)のスペクトルを表6に示す。
Figure 0004775915
<実施例6:化合物(1e)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
n−ブチルアミンの代わりに、オクタデシルアミン(197mg,0.732mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(1e)(584mg,一連の工程後の収率69%)を得た。得られた化合物(1e)のスペクトルを表7に示す。
Figure 0004775915
<実施例7:化合物(2)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
L−フェニルアラニンの代わりに、L−アラニン(3.0g,33.7mmol)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、アミン(6−2)を得た。
次いで、アミン(6)の代わりに、アミン(6−2)(749mg,4.3mmol)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、チオウレア(7−2)を得た。
その後、チオウレア(7)の代わりに、上記チオウレア(7−2)(236mg,0.764mmol)を用い、かつn−ブチルアミンの代わりに、オクタデシルアミン(310mg,1.15mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(2)(414mg,一連の工程後の収率54%)を得た。得られた化合物(2)のスペクトルを表8に示す。
Figure 0004775915
<実施例8:化合物(3)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
Figure 0004775915
L−フェニルアラニンの代わりに、L−バリン(3.0g,25.6mmol)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、アミン(6−3)を得た。
次いで、アミン(6)の代わりに、アミン(6−3)(552mg,2.73mmol)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、チオウレア(7−3)を得た。
その後、チオウレア(7)の代わりに、上記チオウレア(7−3)(229mg,0.513mmol)を用い、かつn−ブチルアミンの代わりに、オクタデシルアミン(2.8mg,0.77mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(3)(612mg,一連の工程後の収率58%)を得た。得られた化合物(3)のスペクトルを表9に示す。
Figure 0004775915
<実施例9:化合物(4)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
L−フェニルアラニンの代わりに、L−tert−ロイシン(2.0g,17.67mmol)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、アミン(6−4)を得た。
次いで、アミン(6)の代わりに、アミン(6−4)(805mg,2.98mmol)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、チオウレア(7−4)を得た。
その後、チオウレア(7)の代わりに、上記チオウレア(7−4)(418mg,0.88mmol)を用い、かつn−ブチルアミンの代わりに、オクタデシルアミン(356.2mg,1.32mmol)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして標題化合物(4)(384mg,一連の工程後の収率58%)を得た。得られた化合物(4)のスペクトルを表10に示す。
Figure 0004775915
<実施例10:反応中間体(9a)の合成>
Figure 0004775915
実施例1で得られたアミン(6)(190mg,0.761mmol)のTHF(8mL)溶液に、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアナート(0.278mL,1.52mmol)を0℃で添加した。10分間攪拌した後、混合物を室温でさらに21時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、そして残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/1→5/1→2/1(容量比))で精製することにより、標題の反応中間体であるチオウレア(9a)(374mg,94%)を得た。得られたチオウレア(9a)のスペクトルを表11に示す。
Figure 0004775915
<実施例11:化合物(1f)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
実施例10で得られたチオウレア(9a)(323mg,0.620mmol)、実施例1で得られたアミン(6)(236mg,0.944mmol)、およびトリエチルアミン(260μL,1.86mmol)をDMF(10mL)中で混合し、得られた混合物に、HgCl(256mg,0.944mmol)を室温にて添加し、80℃で11時間攪拌した。得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトパッドに通して濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=1/0→50/1→30/1→9/1(容量比))で精製してグアニジン化合物を得た(470mg,98%)。得られた当該グアニジン化合物のスペクトルを表12に示す。
Figure 0004775915
次いで、このグアニジン化合物(446mg,0.576mmol)を、50%THAを含有するジクロロメタン(4mL)溶液に溶解した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、そして得られた混合物を減圧下で濃縮してジアミン化合物を得た。当該ジアミン化合物のTHF(7mL)溶液に、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアナート(631μL,3.46mmol)を添加し、そして混合物を80℃で17時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1→0/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))で精製することにより、生成物を得た。この生成物を酢酸エチルに溶解し、当該溶液を飽和NHClで処理することにより、当該生成物のカウンターアニオンをClに置換した標題化合物(1f)(559mg,一連の工程後の収率87%)を得た。得られた化合物(1f)のスペクトルを表13に示す。
Figure 0004775915
<実施例12:反応中間体(9b)の合成>
Figure 0004775915
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアナートの代わりに、3,5−ジメトキシフェニルイソチオシアナート(328mg,1.31mmol)を用いたこと以外は実施例10と同様にして、標題の反応中間体であるチオウレア(9b)(353mg,91%)を得た。得られたチオウレア(9b)のスペクトルを表14に示す。
Figure 0004775915
<実施例13:化合物(1g)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
実施例12で得られたチオウレア(9b)(332mg,0.745mmol)、実施例1で得られたアミン(6)(263mg,1.05mmol)、およびトリエチルアミン(310μL,2.24mmol)をDMF(10mL)中で混合し、得られた混合物に、HgCl(304mg,1.12mmol)を室温にて添加し、80℃で11時間攪拌した。得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトパッドに通して濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=1/0→50/1→30/1→9/1(容量比))で精製してグアニジン化合物を得た(514mg,99%)。得られた当該グアニジン化合物のスペクトルを表15に示す。
Figure 0004775915
次いで、このグアニジン化合物(503mg,0.721mmol)を、50%THAを含有するジクロロメタン(5mL)溶液に溶解した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、そして得られた混合物を減圧下で濃縮してジアミン化合物を得た。当該ジアミン化合物のTHF(7mL)溶液に、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソチオシアナート(880μL,4.81mmol)を添加し、そして混合物を80℃で17時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1→0/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))で精製することにより、生成物を得た。この生成物を酢酸エチルに溶解し、当該溶液を飽和NHClで処理することにより、当該生成物のカウンターアニオンをClに置換した標題化合物(1g)(643mg,一連の工程後の収率77%)を得た。得られた化合物(1g)のスペクトルを表16に示す。
Figure 0004775915
<実施例14:光学活性なニトロアルコール化合物(11a)の合成(A1)>
Figure 0004775915
トルエン(0.27mL)と0.1MのKOH水溶液(1.35mL;50モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:5)中で、実施例2で得られた化合物(1a)(触媒(1a))(0.0134mmol;5モル%)およびニトロメタン(19.3μL,0.357mmol;3当量)を混合し、この混合物にシクロヘキサンカルボキシアルデヒド(10a)(32.3μL)を0℃で添加した。得られた混合物を、0℃にて24時間激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))により精製して、生成物を収率37%で得た。得られた生成物のスペクトルを表17に示す。
Figure 0004775915
このスペクトル分析により、得られた生成物が標題のニトロアルコール化合物(11a)であることを確認した。
次いで、得られたニトロアルコール化合物(11a)の鏡像体過剰率を、キラルHPLC分析により測定した(Chiralcel OD−H,0.46cm(φ)×25cm(L),n−ヘキサン/2−プロパノール=97/3(容量比),1.0mL/分,(R)メジャー;19.3分,(S)マイナー;21.2分)。得られた化合物(11a)の絶対配置を、トロストらの報告(ビー.エム.トロスト(B.M.Trost)ら、アンゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エディション(Angewante Chemie International Edition),第41巻,2002年,p.861−863)による[α]値(S配置:[α] 25=+15.9°(c5.01,CHCl))と比較することにより決定した。得られた結果を以下の表17に示す。
<実施例15:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A2)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例3で得られた化合物(1b)(触媒(1b))(8.9mg,0.0088mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例16:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A3)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例4で得られた化合物(1c)(触媒(1c))(8.3mg,0.0087mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例17:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A4)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例5で得られた化合物(1d)(触媒(1d))(9.6mg,0.00946mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例18:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A5)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例6で得られた化合物(1e)(触媒(1e))(12.7mg0.011mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例19:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A6)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例7で得られた化合物(2)(触媒(2))(13.5mg,0.0135mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例20:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A7)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例8で得られた化合物(3)(触媒(3))(12.7mg,0.012mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例21:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A8)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例9で得られた化合物(4)(触媒(4))(9.1mg,0.0084mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例22:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A9)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例11で得られた化合物(1f)(触媒(1f))(9.0mg,0.0081mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
<実施例23:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(A10)>
実施例2で得られた化合物(1a)の代わりに、実施例13で得られた化合物(1g)(触媒(1f))(9.0mg,0.0087mmol;5モル%)を用いたこと以外は実施例14と同様にして、ニトロアルコール化合物(11a)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11a)の結果を表18に示す。
Figure 0004775915
表18に示すように、これらの実施例で用いた化合物(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)、(2)、(3)、(4)、(1f)および(1g)は、いずれも相間移動触媒として機能し、ニトロアルコール化合物(11a)を製造し得ることがわかる。
<実施例24:光学活性なニトロアルコール化合物(11a)の合成(B1)>
Figure 0004775915
トルエン(0.14mL)と0.1MのKOH水溶液(0.7mLmL;KOH50モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:5)中で、実施例6で得られた化合物(1e)(触媒(1e))(8.2mg,0.0071mmol;5モル%)、添加剤としてのKBF(8.9mg,0.071mmol;50モル%)およびニトロメタン(19.3μL,0.357mmol;3当量)を混合し、この混合物に、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(10a)(23.0μL,0.125mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を、0℃にて24時間激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))により精製して、標題化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての収率および光学純度を表19に示す。
<実施例25:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(B2)>
添加剤としてKBFの代わりにNaBF(7.8mg,0.071mmol;50モル%)を用いたこと以外は実施例24と同様にして、化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての結果を表19に示す。
<実施例26:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(B3)>
添加剤としてKBFの代わりにKBr(9.0mg,0.0755mmol;50モル%)を用いたこと以外は実施例24と同様にして、化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての結果を表19に示す。
<実施例27:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(B4)>
添加剤としてKBFの代わりにNaBr(6.2mg,0.0606mmol;50モル%)を用いたこと以外は実施例24と同様にして、化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての結果を表19に示す。
<実施例28:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(B5)>
添加剤としてKBFの代わりにLiI(10.0mg,0.0745mmol;50モル%)を用いたこと以外は実施例24と同様にして、化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての結果を表19に示す。
<実施例29:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(B6)>
添加剤としてKBFの代わりにNaI(10.1mg,0.0675mmol;50モル%)を用いたこと以外は実施例24と同様にして、化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての結果を表19に示す。
<実施例30:光学活性なニトロアルコール(11a)の合成(B7)>
添加剤としてKBFの代わりにKI(11.5mg,0.069mmol;50モル%)を用いたこと以外は実施例24と同様にして、化合物(11a)を得た。得られた化合物(11a)についての結果を表19に示す。
Figure 0004775915
表19に示すように、添加剤を加えていない実施例18の結果と比較して、KBF、KBr、NaBr、LiI、NaIまたはKI(実施例24、26、27、28、29および30)を用いた場合には、得られるニトロアルコール化合物(11a)の光学純度が向上した。特に、KIの使用により、収率が向上しかつ生成物の光学純度も高くなることがわかる。
<実施例31:種々のアルデヒドを用いた光学活性なニトロアルコール化合物の合成(C1)>
Figure 0004775915
トルエン(1.2mL)と40mMのKOH水溶液(1.2mL;KOH40モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:1)中の、実施例6で得られた化合物(1e)(触媒(1e))(14.0mg,0.0121mmol;5モル%)、添加剤としてのKI(10.0mg,0.0605mmol;50モル%)およびニトロメタン(19.6μL,0.363mmol;3当量)の混合物に、シクロペンタンカルボキシアルデヒド(10b)(11.9mg,0.121mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を、0℃にて5時間激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))により精製して、ニトロアルコール化合物(11b)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11b)についての収率および光学純度を表20に示す。
<実施例32:種々のアルデヒドを用いた光学活性なニトロアルコール化合物の合成(C2)>
トルエン(1.2mL)と5mMのKOH水溶液(1.2mL;KOH5モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、ニトロメタンの使用量を10当量(65.4μL,1.21mmol)とし、シクロペンタンカルボキシアルデヒド(10b)の代わりに、tert−ブチルアルデヒド(10c)(13.1μL,0.121mmol)を用い、反応時間を5時間の代わりに45時間としたこと以外は実施例31と同様にして、ニトロアルコール化合物(11c)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11c)についての収率および光学純度を表20に示す。
<実施例33:種々のアルデヒドを用いた光学活性なニトロアルコール化合物の合成(C3)>
トルエン(1.2mL)と10mMのKOH水溶液(1.2mL;KOH10モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、シクロペンタンカルボキシアルデヒド(10b)の代わりに、イソプロピルアルデヒド(10d)(11.0μL,0.120mmol)を用い、反応時間を5時間の代わりに19時間としたこと以外は実施例31と同様にして、ニトロアルコール化合物(11d)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11d)についての収率および光学純度を表20に示す。
<実施例34:種々のアルデヒドを用いた光学活性なニトロアルコール化合物の合成(C4)>
トルエン(1.2mL)と10mMのKOH水溶液(1.2mL;KOH10モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、ニトロメタンの使用量を10当量(60.4μL,1.2mmol)とし、シクロペンタンカルボキシアルデヒド(10b)の代わりに、2−エチルブチルアルデヒド(10e)(14.5μL,0.119mmol)を用い、反応時間を5時間の代わりに36時間としたこと以外は実施例31と同様にして、ニトロアルコール化合物(11e)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11e)についての収率および光学純度を表20に示す。
<実施例35:種々のアルデヒドを用いた光学活性なニトロアルコール化合物の合成(C5)>
トルエン(1.2mL)と5mMのKOH水溶液(1.2mL;KOH5モル%)との溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、シクロペンタンカルボキシアルデヒド(10b)の代わりに、3−フェニルプロピオンアルデヒド(10f)(15.8μL,0.119mmol)を用い、反応時間を5時間の代わりに18時間としたこと以外は実施例31と同様にして、ニトロアルコール化合物(11f)を得た。本実施例で得られたニトロアルコール化合物(11f)についての収率および光学純度を表20に示す。
Figure 0004775915
表20に示すように、使用する基質の種類を変えても、本発明の方法により各種のニトロアルコール化合物が効率良く製造され得ることがわかる。
<実施例36:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(D1)>
Figure 0004775915
トルエン(1.19mL)および70μMのKOH水溶液(1.19mL;70モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)中で、実施例6で得られた化合物(1e)(触媒(1e))(13.7mg,0.01186mmol;10モル%)、KI(9.8mg,0.0593mmol;50モル%)およびニトロエタン(25.6μL,0.356mmol;3当量)を混合し、この混合物に、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(10a)(14.3μL,0.1186mmol;10モル%)を0℃にて添加した。得られた混合物を0℃で24時間激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))により精製して、1−シクロヘキシル−2−ニトロ−1−プロパノール((syn−12)および(anti−12))(16.5mg,収率74%)を得、触媒(1e)(13.5mg,99%)も回収した。
上記で得られた1−シクロヘキシル−2−ニトロ−1−プロパノールのジアステレオ選択性をH−NMRにより測定した。結果を表21に示す。
Figure 0004775915
上記生成物の鏡像体過剰率を、キラルHPLC分析(Chiralcel AD−H,0.46cm(φ)×25cm(L),n−ヘキサン/2−プロパノール=90/10(容量比),1.0mL/分,シン生成物:マイナー17.3分、メジャー19.0分)により測定した。結果を表22に示す。
<実施例37:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(D2)>
KIの使用量を60モル%(1.18mL,60モル%)とし、反応時間を12時間に変更したこと以外は実施例36と同様にして、1−シクロヘキシル−2−ニトロ−1−プロパノール((syn−12)および(anti−12))を得た。収率および光学純度を表22に示す。
<実施例38:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(D3)>
KIの使用量を60モル%(1.18mL,60モル%)としたこと以外は実施例36と同様にして、1−シクロヘキシル−2−ニトロ−1−プロパノール((syn−12)および(anti−12))を得た。生成物の収率および光学純度を表22に示す。
Figure 0004775915
表22に示すように、本発明の触媒(1e)を用いることにより、1−シクロヘキシル−2−ニトロ−1−プロパノールは、シン体をより高い割合で精製することができるとわかる。
<実施例39:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(E1およびF1)>
Figure 0004775915
トルエン(1.2mL)および0.1mMのKOH水溶液(1.2mL;100モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)中で、実施例6で得られた化合物(1e)(触媒(1e))(14.0mg,0.0121mmol;10モル%)、KI(10.1mg,0.0593mmol;50モル%)およびニトロエタン(26.1μL,0.363mmol;3当量)を混合し、この混合物に、3−フェニルプロピオンアルデヒド(10f)(16.0μL,0.121mmol)を0℃にて添加した。得られた混合物を0℃で20時間激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1→クロロホルム/メタノール=容量比9/1(容量比))により精製して、標題の生成物((syn−13)および(anti−13))(収率75%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、上記実施例36と同様にして測定した。結果を表23に示す。
<実施例40:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(E2)>
反応時間を3時間としたこと以外は実施例39と同様にして生成物((syn−13)および(anti−13))(収率75%)を得た。生成物の光学純度を表23に示す。
Figure 0004775915
<実施例41:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(F2)>
トルエン(1.17mL)および30mMのKOH水溶液(1.17mL;30モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、かつ反応時間を3時間に変更したこと以外は実施例39と同様にして生成物((syn−13)および(anti−13))(収率68%)を得た。生成物の光学純度を表24に示す。
<実施例42:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(F3)>
トルエン(1.21mL)および10mMのKOH水溶液(1.21mL;10モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、かつ反応時間を60時間に変更したこと以外は実施例39と同様にして生成物((syn−13)および(anti−13))(収率60%)を得た。生成物の光学純度を表24に示す。
<実施例43:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(F4)>
トルエン(1.18mL)および10mMのKOH水溶液(1.18mL;10モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、ニトロエタンの使用量を10当量(84.6μL,1.18mmol)に変更し、かつ反応時間を48時間に変更したこと以外は実施例39と同様にして生成物((syn−13)および(anti−13))(収率76%)を得た。生成物の光学純度を表24に示す。
<実施例44:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(F5)>
トルエン(1.16mL)および5mMのKOH水溶液(1.16mL;5モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、かつ反応時間を48時間に変更したこと以外は実施例39と同様にして生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。生成物の光学純度を表24に示す。
<実施例45:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(F6)>
トルエン(1.16mL)および5mMのKOH水溶液(1.16mL;5モル%)の溶液(トルエンと水との容量比1:1)を用い、ニトロエタンの使用量を10当量(83.3μL,1.16mmol)に変更し、かつ反応時間を48時間に変更したこと以外は実施例39と同様にして生成物((syn−13)および(anti−13))(収率26%)を得た。生成物の光学純度を表24に示す。
Figure 0004775915
表24に示すように、使用するKOH水溶液の濃度(モル%)を減らすほど、収率は低下する一方で、得られるシン生成物の光学純度(%ee)が上昇することがわかる。
<実施例46:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G1)>
Figure 0004775915
トルエン(1.16mL)および30mMのKOH水溶液(1.16mL;30モル%)中の、実施例6で得られた化合物(1e)(触媒(1e))(13.4mg,0.01166mmol;10モル%)、KI(9.6mg,0.0580mmol;50モル%)およびニトロエタン(25.6μL,0.356mmol;3当量)の混合物に、3−フェニルプロピオンアルデヒド(10f)(15.4μL,0.116mmol)を0℃にて添加した。得られた混合物を0℃で3時間激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1→クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))により精製して、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率68%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。結果を表25に示す。
<実施例47:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G2)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、ベンゼン(1.10mL)および30mMのKOH水溶液(1.18mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率59%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例48:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G3)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、キシレン(1.18mL)および30mMのKOH水溶液(1.18mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例49:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G4)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、ジクロロメタン(1.2mL)および30mMのKOH水溶液(1.2mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例50:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G5)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、クロロホルム(1.11mL)および30mMのKOH水溶液(1.11mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例51:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G6)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、ヘキサン(1.08mL)および30mMのKOH水溶液(1.08mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例52:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G7)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、デカン(1.14mL)および30mMのKOH水溶液(1.14mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例53:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G8)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、ジエチルエーテル(1.15mL)および30mMのKOH水溶液(1.15mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例54:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G9)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、テロラヒドロフラン(1.10mL)および30mMのKOH水溶液(1.10mL;30モル%)の混合物を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
<実施例55:エナンチオ選択的かつジアステレオ選択的ヘンリー反応(G10)>
媒体として、トルエンおよびKOH水溶液の混合物の代わりに、30mMのKOH水溶液(1.13mL;30モル%)単独を用いたこと以外は実施例46と同様にして、生成物((syn−13)および(anti−13))(収率22%)を得た。
上記で得られた生成物のジアステレオ選択性および鏡像体過剰率を、実施例36と同様にして測定した。得られた生成物の収率および光学純度を表25に示す。
Figure 0004775915
表25に示すように、KOH水溶液と一緒に混合溶媒として使用する有機溶媒の種類に関わらず、本発明の触媒を使用すれば、目的生成物がエナンチオ選択的かつジアステレオ選択的に生成され得ることがわかる。特に、有機溶媒として、トルエン(実施例46)、ベンゼン(実施例47)、キシレン(実施例48)、ジクロロメタン(実施例49)、クロロホルム(実施例50)、ヘキサン(実施例51)およびデカン(実施例52)を併用することが好ましいことがわかる。
<実施例56:EDCIを用いた化合物(1e)(触媒)の合成>
Figure 0004775915
実施例1で得られたチオウレア(7)(36.0mg,0.0664mmol)、オクタデシルアミン(53.6mg,0.199mmol)およびトリエチルアミン(27.7μL,0.199mmol)をCHCl(2.0mL)中で混合し、得られた混合物に1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドヒドロクロライド(EDCI)(30.9mg,0.199mmol)を室温にて添加して、40℃で24時間攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、有機層をCHClで抽出した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=1/0→50/1→30/1→9/1(容量比))で精製することにより、標題のグアニジン化合物を得た(20.0mg,収率37%)。得られたグアニジン化合物のスペクトルを表26に示す。
Figure 0004775915
本発明によれば、光学活性なニトロアルコール化合物を効率良く製造することができる。このような光学活性なニトロアルコール化合物は、医薬品分野、電子材料分野などの種々の技術分野に用いられる合成中間体としてその応用が期待されている。

Claims (11)

  1. 以下の式(I)で表される、グアニジン−チオウレア化合物:
    Figure 0004775915
    であって、
    ここで、RおよびRはそれぞれ独立して
    ロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換され、アリール基;
    であり、
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり、
    およびRはそれぞれ独立して
    (i)水素原子;
    (ii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;あるいは
    (vii)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であるか、もしくは、
    およびRは一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表し
    は、ハロゲン化物アニオンであり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、化合物。
  2. 前記式(I)の化合物が、以下の式(I’)または(I”):
    Figure 0004775915
    で表される立体配置を有する、請求項1に記載のグアニジン−チオウレア化合物。
  3. グアニジン−チオウレア化合物の製造方法であって、
    以下の式(II)および(II’):
    Figure 0004775915
    で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(A)中、二硫化炭素と反応させて
    以下の式(VI):
    Figure 0004775915
    で表される反応中間体(a1)を得る工程;
    を包含し、
    ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり、
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり、そして
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)水素原子;
    (ii)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜C20のアルキル基;あるいは
    (vii)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であるか、もしくは、
    およびRは一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)で表される二価の基を表し
    がハロゲン原子であり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、方法。
  4. グアニジン−チオウレア化合物の製造方法であって、
    以下の式(II)および(II’):
    Figure 0004775915
    で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(C)中、以下の式(V):
    Figure 0004775915
    で表されるイソチオシアナートと反応させて
    以下の式(VII):
    Figure 0004775915
    で表される反応中間体(a2)を得る工程;
    を包含し、
    ここで、YおよびY’は、それぞれ独立して、保護基であり、
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり
    11は、アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、方法。
  5. 以下の式(VI)で表される、化合物:
    Figure 0004775915
    であって、
    ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、化合物。
  6. 前記式(VI)の化合物が、以下の式(VI’)または(VI”):
    Figure 0004775915
    で表される立体配置を有する、請求項に記載の化合物。
  7. 請求項またはに記載の化合物の製造方法であって、以下の式(II)および(II’):
    Figure 0004775915
    で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のアミンを、溶媒(A)中、二硫化炭素と反応させる工程;
    を包含し、
    ここで、YおよびY’はそれぞれ独立して、保護基であり
    およびRはそれぞれ独立して、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、方法。
  8. 以下の式(VII)で表される、化合物:
    Figure 0004775915
    であって
    ここで、Yは保護基であり
    は、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり
    11は、アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、化合物。
  9. 前記式(VII)の化合物が、以下の式(VII’):
    Figure 0004775915
    で表される立体配置を有する、請求項に記載の化合物。
  10. 請求項またはに記載の化合物の製造方法であって、以下の式(II):
    Figure 0004775915
    で表されるアミンを、溶媒(C)中、以下の式(V):
    Figure 0004775915
    で表されるイソチオシアナートと反応させる工程;を包含し、
    ここで、Yは保護基であり、
    は、
    (i)ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基;あるいは
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;であり
    11は、アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成して分岐していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;であり、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、方法。
  11. 光学活性なニトロアルコール化合物の製造方法であって、
    請求項2に記載のグアニジン−チオウレア化合物の存在下、以下の式(VIII)で表されるアルデヒド:
    Figure 0004775915
    (ここで、R12は、
    (i)分岐または環を形成していてもよい、C〜C10アルキル基;
    (ii)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいは
    (iii)アリール基であって、該アリール基が
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはC〜Cアルキル基である)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NRCOR(ここで、Rは、水素原子またはC〜Cアルキル基であり、そしてRは分岐していてもよいC〜Cアルキル基またはアリール基である)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;である)を、ヒドロキシル基で置換されていてもよいニトロアルカンと反応させる工程;
    を包含し、
    アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、およびフェナントリル基からなる群より選択される少なくとも1つの基であり、そして
    アラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、およびナフチルメチル基からなる群より選択される少なくとも1つの基である、方法。
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