JP4775537B2 - オイルシール - Google Patents

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Description

本発明は、高速両回転用に用いられ、シールリップの大気側径斜面に螺条が設けられたオイルシールに関する。
従来、例えば図5に示すオイルシール101が知られている。このオイルシール101は、軸孔に嵌着される断面略L字状の環状部材102と、環状部材102に基部が接着しリップ部103が軸孔に挿通される図示しない回転軸の外周面に密封的に摺接するゴム状弾性体からなるシールリップ104と、リップ部103の外周側に設けられ軸方向の緊迫力を与えるガータスプリング105とを備え、密封対象側Aの油等の封入流体が回転軸の外周面から大気側Bに漏洩するのを防止するものである。
このオイルシール101の密封性を向上させるために、リップ部103の大気側傾斜面103aに、正回転時および逆回転時における回転方向に対し特定の傾斜角を有し、先端がリップ部103のリップエッジ106に達する螺条107を設けることが行われている。大気側傾斜面103aに螺条107が設けられることで、軸回転時における回転方向αに対して設けられた螺条107Aにより、回転軸外周面との摺接部位108であるリップエッジ106およびその近傍に向けて空気が供給されるとともに、大気側Bに流出しようとする流体が密封対象側Aに押し戻されるポンプ機能が奏される。
しかし、高速回転領域では、回転方向αに対し反対回転時にポンプ機能を有するように設けられた螺条107Bからの油の飛沫を充分回収できず、油滴状に飛散した状態の漏れが認められる。螺条107の先端がリップエッジ106まで延出しているので、図6乃至8に示す通り、リップ部103が回転軸外周面に摺接するとき、リップ部103の摺接部位108だけでなく螺条107の先端も回転軸外周面に摺接することになり、螺条107の根元に微小隙間109が発生するためである。すなわち、高速回転領域では、回転方向αに対し反対回転時にポンプ機能を有するように設けられた螺条107Bの根元に発生する微小隙間109が油の流路となり、該微小隙間109を通過して破線矢印β方向に飛散した微量な油を充分回収できないという問題点があった。
また、下記特許文献には、リップ部の大気側傾斜面に設けられた螺条の一部について、先端をリップエッジまで達しない位置にすることで、摩耗が進行した段階においても適正な密封性を確保することが提案されているが、正回転時および逆回転時における回転方向に対し特定の傾斜角を有する螺条が設けられたオイルシールについて、回転方向に対し反対回転時にポンプ機能を有するように設けられた螺条からの油漏れについての対策は、何ら開示されていなかった。
実用新案登録第2598237号公報
本発明は以上の点に鑑みて、回転軸が両方向に回転する環状空間に配置されリップ部の大気側傾斜面に螺条がもうけられているオイルシールであって、高速回転領域において、回転方向に対し反対回転時にポンプ機能を有するように設けられた螺条からの油漏れが発生しないで、しかも螺条による密封性が確保されたオイルシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るオイルシールは、シールリップのリップ部の大気側傾斜面に、この大気側傾斜面に対して凸状をなして、正回転時に密封対象流体を密封対象側へ押し戻す傾斜角を有する正回転用螺条と、逆回転時に密封対象流体を密封対象側へ押し戻す傾斜角を有する逆回転用螺条が設けられ、一の部材と前記リップ部の摺接部位で摺接するオイルシールにおいて、前記摺接部位が全周に亙って前記一の部材と摺接した状態では、前記摺接部位の摩耗初期には、前記螺条の先端は前記一の部材と非接触であって前記摺接部位に達しておらず、かつ大気側へ流出しようとする油を密封対象側へ押し戻すポンプ機能を奏する位置にあることを特徴とするものである。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を備えた本発明のオイルシールにおいては、シールリップのリップ部における一の部材との摺接部位の摩耗初期は、前記リップ部の大気側傾斜面にこの大気側傾斜面に対して凸状をなして設けられた、正回転時に密封対象流体を密封対象側へ押し戻す傾斜角を有する正回転用螺条と、逆回転時に密封対象流体を密封対象側へ押し戻す傾斜角を有する逆回転用螺条の先端が、前記一の部材と非接触であって前記摺接部位に達していないので、大気側へ流出しようとする油を密封対象側へ押し戻すポンプ機能を奏する螺条と反対側へ傾斜した螺条の先端が一の部材と摺接することにより生じる油の流路となる微小隙間が形成されず油漏れの発生を防止することができる。しかも、螺条は、一の部材に非接触状態であるがポンプ機能を奏するように設けられているので、回転方向に対してポンプ機能を奏することを目的に設けられている螺条は、一の部材に摺接しないが摺接部位に向けて空気を供給するとともに大気側に流出しようとする油を押し戻すポンプ機能を発揮し、密封性を確保することができる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示して説明する。ただし、この発明の範囲は、特に限定的記載がないかぎりは、この実施の形態に記載されている内容に限定する趣旨のものではない。
図1及び図2は、本発明の実施例に係るオイルシールを示す半断面図であり、図3及び図4は、オイルシールが回転軸に接している状態を示す説明図であり、以下のように構成されている。
このオイルシール1は、図1に示す通り、環状部材2と、シールリップ3と、ガータスプリング4と、を備えている。
環状部材2は、他の部材であるハウジングに嵌合している円筒部21と、円筒部21の大気側Bの端部から内周方向に延びるフランジ部22とからなる。
シールリップ3は、ゴム状の弾性体であって、環状部材2のフランジ部22の内周側端部を被覆するように加硫接着している固定密封部31と、固定密封部31と一体に成形加硫され主に大気側Bより内部に侵入しようとする異物をシールする大気側Bに延びるダストシールリップ32及び密封流体である油が大気側Bに流出しようとするのをシールする密封対象側Aに延びるオイルシールリップ5とからなり、オイルシールリップ5のリップ部51の外周側には、径方向の変動に対してオイルシールリップ5が追随できるように緊迫力を与えるガータスプリング4を装着するための凹部52が形成されている。
リップ部51の大気側B傾斜面51aには、螺条6が設けられている。螺条6は傾斜面51aに対して凸状をなし、一の部材である回転軸の正回転時における回転方向(図1における矢印α)に対し密封対象流体である油を密封対象側Aへ押し戻す角度をなすような特定の傾斜角を有する正回転用螺条6Aと、逆回転時における回転方向(図1における矢印αと反対方向)に対し密封対象流体である油を密封対象側Aへ押し戻す角度をなすような特定の傾斜角を有する逆回転用螺条6Bがそれぞれ複数本ずつ群となって、交互に設けられている。
螺条6は、図2に示す通り、正回転用螺条6A及び逆回転用螺条6B共に、大気側Bよりリップエッジ53に向けて延びるように設けられているが、先端61はリップエッジ53には延出していないで大気側Bへ後退した位置に止まっていて、螺条6の先端61とリップエッジ53との間には間隙54が設けられている。螺条6の先端61の位置は、リップ部51のリップエッジ53及びその近傍の大気側径斜面51aが回転軸7に全周に亙って摺接することにより形成される摺接部位55の摩耗初期の段階において、この摺接部位55には達していないが、摺接部位55の大気側Bの端部56に近く、大気側Bへ流出しようとする油が密封対象側Aへ押し戻すポンプ機能を奏することができる範囲内に設けられている。
即ち、図3及び図4に示す通り、螺条6の先端61は、リップ部51の摺接部位55が全周に亙って回転軸7と摺接したときでも回転軸7の周面71には非接触状態で、回転軸7の周面71との間に僅かな高さ間隙57が形成されている。しかし、該高さ間隙57は、螺状6の機能である回転軸7の回転に伴う摺接部位55に向けて空気を供給し、大気側Bに流出しようとする油が密封対象側Aに押し戻されるポンプ機能を奏することができる範囲に設定されている。
したがって、オイルシールリップ5のリップ部51の大気側傾斜面51aに設けられている螺条6は、摩耗初期時のリップ部51の摺接部位55が回転軸7に全周に亙って摺接しても回転軸7の周面71と非接触なので、リップ部51の摺接部位55と回転軸7の外周面71との間に油の流路となる微小隙間が形成されない。しかも螺条6は、非接触状態であるがポンプ機能を奏する位置に設けられているので、摺接部位55に向けて空気が供給されるとともに大気側Bに流出しようとする油が押し戻されるポンプ機能を発揮し、密封性を確保することが可能となる。
なお、螺状の長さ、設定角度等は、ポンプ機能が発揮される範囲で適宜設定されるものとし、また、正回転時にポンプ機能を奏するように形成された正回転用螺条と逆回転用螺条とが異なる設定であってもよい。
更に、螺条6は摩耗初期に回転軸7と非接触状態であればよく、摺接部位55の摩耗に伴い摺接するように高さ間隙57を設定しても良い。摩耗初期段階での螺条6が回転軸7に摺接することによるリップエッジ53の周方向ラインの乱れを防止し、油漏れが生じ易くなるのを防止すると共に、摺接部位55の摩耗の進行に伴い螺条6を回転軸7に摺接させることで、リップエッジ53の周方向ラインの乱れを最小限に抑えることが可能となる。
本発明に係るオイルシールリップの一部断面図 図1における要部を拡大した説明図 本発明に係るリップ部が摺接したときの螺条の状態を示す説明図 本発明に係るリップ部が摺接した状態を示す説明図 従来例に係るオイルシールリップの一部断面図 従来例に係るリップ部が摺接した状態を示す説明図 図6における要部を拡大した説明図 従来例に係るリップ部が摺接したときの螺条の状態を示す説明図
1 オイルシール
2 環状部材
21 円筒部
22 フランジ部
3 シールリップ
31 固定密封部
32 ダストシールリップ
4 ガータスプリング
5 オイルシールリップ
51 リップ部
51a 傾斜面
52 凹部
53 リップエッジ
54,57 間隙
55 摺接部位
56 端部
6 螺条
61 先端
7 一の部材(回転軸)
71 周面
α 回転方向
A 密封対象側
B 大気側

Claims (1)

  1. シールリップのリップ部の大気側傾斜面に、この大気側傾斜面に対して凸状をなして、正回転時に密封対象流体を密封対象側へ押し戻す傾斜角を有する正回転用螺条と、逆回転時に密封対象流体を密封対象側へ押し戻す傾斜角を有する逆回転用螺条が設けられ、一の部材と前記リップ部の摺接部位で摺接するオイルシールにおいて、
    前記摺接部位が全周に亙って前記一の部材と摺接した状態では、前記摺接部位の摩耗初期には、前記螺条の先端は前記一の部材と非接触であって前記摺接部位に達しておらず、かつ大気側へ流出しようとする油を密封対象側へ押し戻すポンプ機能を奏する位置にあることを特徴とするオイルシール。
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