JP4774419B2 - 磁性体検知装置、これを用いた画像形成装置又はディジタル複写機、トナー濃度検知装置、導体検知装置 - Google Patents

磁性体検知装置、これを用いた画像形成装置又はディジタル複写機、トナー濃度検知装置、導体検知装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばPPC(Plain Paper Copier)、LBP(Laser Beam Printer)等に備えられる装置であって、トナー等の磁性体の有無又はその量を非接触で検知する磁性体のレベル検知装置に関する。
電子写真複写装置においては、一般に、感光体ドラムの表面を帯電器によって一様に帯電させ、感光体を画像情報に基づいて露光することにより静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを選択的に付着させて現像し、得られたトナー像を普通紙に転写した後に定着して最終画像を得ている。
図2に現像装置の構成例を示す。この現像装置は小径2段現像ローラ方式であり、感光体ドラムに隣接して上現像スリーブと下現像スリーブが配置され、着色剤を主体とする非磁性体トナーと磁性キャリアとからなる現像剤をパドルローラで感光体ドラム表面に送給する。現像が実施されるにつれて磁性キャリアは殆ど減少することはないがトナーは減少するので、減少したトナーを補充するためにトナーホッパが設けられ、このホッパに補充用トナーが収容されている。
磁性キャリアに対するトナーの混合比率が低下すると現像画像の濃度が薄くなり、混合比率が高くなるとその逆になる。適正品質の画像を得るために現像装置に収容されているトナーを常に適正な一定レベル範囲に保持する必要があり、そのために、現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知装置(Tセンサ)が設置されている。また、現像装置には現像剤と補充用トナーとの混合状態を均一にするために撹拌ローラが設けられている。
現像装置中におけるトナー濃度を検知する具体的な回路構成についての従来例として、特許文献1(特開平6ー289717号公報)に開示された技術がある。この公報におけるトナー濃度を検知するための磁気的検知装置は、現像剤に隣接した検知コイルと現像剤に離隔した基準コイルを直列接続して交流駆動源で駆動され、両コイル接続点の差動出力電圧と交流駆動源の電圧との位相差を求めて現像剤中の磁気的変動を検知している。即ち、いわゆる差動トランス型の位相差検知を用いたものである。
また、トナーホッパ内のトナー量が基準量まで低下したか否かを感度良く安定に検知する従来技術として、特許文献2(特開2000ー131120号公報)が挙げられる。この公報によると、互いに磁気的結合されたコイルL1とコイルL2の近傍に現像装置を配置し、当該L1とL2のそれぞれに並列接続されたコンデンサC1とC2を設け、L1とC1で第1の共振回路を形成し、L2とC2で第2の共振回路を形成して全体として同調回路を構成している。そして、この同調回路はその前流の固体発振回路と接続されるとともに、この同調回路の出力は、検波回路に入力された後に比較回路で基準電圧とそのレベルを比較されて、トナーレベルが基準レベルにまで達したか否かが検知される。
この公知例では、現像装置のトナーレベルが基準量と略等しくなるときに、当該トナーレベルの磁性キャリアの磁気的影響によって共振回路の共振周波数が前記固体発振器の発振周波数に近似するようになっているので、同調回路してのインピーダンスは最小となる。また、コイルL1に並列にコンデンサC1を接続して共振回路を形成し、更にL2とC2の共振回路と相俟って、同調回路のQ値を高くしているので、トナーレベルを高感度に検知することができるものである。また、この公報ではトナーの量を定量的に検知してアナログ出力することも可能である趣旨が記述されている。
特開平6ー289717号公報 特開2000ー131120号公報
従来技術として挙げた特許文献1では、検知コイルと基準コイルとを用いた差動トランスによる位相差検出であって、その特徴は両コイルのいずれか一方のコイルに並列に感度調整用抵抗を接続することにより、差動出力電圧の位相は検知コイル側の急激なインダクタンス変化に対して徐々に変化することになってトナー濃度制御を安定して行おうとするものである。
この公報の技術では、両コイルと交流電源で発振回路を形成しているので、検知する磁性体に個別に合わせて、差動トランスの中の磁性体のコアを調整する必要がある。また、安定に発振させるのが難しく、発振周波数は数百ヘルツと低く、LやCを大きくする必要が有るため、小型化や低コスト化に課題がある。
また、従来技術として挙げた特許文献2では、固体発振回路と第1共振回路及び第2共振回路を用いてトナー濃度を検知することができる旨を記述していて、トナー濃度検知は第1及び第2共振回路からなる同調回路の出力レベルとして取り出している。
このように、磁性体の有無により、同調回路の出力振幅の変化を出力信号として取り出しているので(位相差信号を検出していない)、精度・感度共に不十分であり、磁性体の有無の検知は可能かも知れないが、トナー濃度の様な連続量のアナログ的な検知は困難であるという課題がある。
本発明の目的は、トナー濃度などの磁性体検知の動作を安定して実施するとともに、磁性体検知の感度を向上させる改善、改良された磁性体検知装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
コイルの近接領域に磁性体を配置して前記磁性体の有無又は磁性体量を検知する磁性体検知装置において、前記コイルは、第1の共振回路の第1コイルと前記第1コイルに磁気的結合された第2の共振回路の第2コイルとからなり、前記第1共振回路のコンデンサは、前記第2共振回路のコンデンサと兼用しており、前記兼用コンデンサは、制御電圧を変えることにより可変容量となるバリキャップダイオードであり、前記第1共振回路の共振周波数は前記第1コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、前記第2共振回路の共振周波数は前記第2コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、さらに、前記第1共振回路と第2共振回路のそれぞれの共振周波数は略同一に設定され、前記第1と第2の共振回路からなる検知回路は、当該検知回路の共振周波数と略一致する一定周波数を発振する発振回路からの出力を入力とし、前記検知回路の入力側と出力側との位相差を取り出して出力とする磁性体検知装置。
コイルの近接領域に磁性体を配置して前記磁性体の有無又は磁性体量を検知する磁性体検知装置において、前記コイルは、第1の共振回路の第1コイルと前記第1コイルに磁気的結合された第2の共振回路の第2コイルとからなり、前記第1共振回路のコンデンサは、前記第2共振回路のコンデンサと兼用しており、前記兼用コンデンサは、制御電圧を変えることにより可変容量となるバリキャップダイオードであり、前記第1共振回路の共振周波数は前記第1コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、前記第2共振回路の共振周波数は前記第2コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、さらに、前記第1共振回路と第2共振回路のそれぞれの共振周波数は略同一に設定され、前記第1と第2の共振回路からなる検知回路は、前記第1コイルの前流側に抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を設けるとともに、前記検知回路の共振周波数と略一致する一定周波数を発振する発振回路からの出力をその発振動作を安定させるための前記抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を通して前記第1コイルに導き、前記検知回路の入力側と出力側との位相差を取り出して出力とする磁性体検知装置。
コイルの近接領域に磁性体を配置して前記磁性体の有無又は磁性体量を検知する磁性体検知装置において、前記コイルは、第1の共振回路の第1コイルと前記第1コイルに磁気的結合された第2の共振回路の第2コイルとからなり、前記第1共振回路のコンデンサは、前記第2共振回路のコンデンサと兼用しており、前記兼用コンデンサは、制御電圧を変えることにより可変容量となるバリキャップダイオードであり、前記第1共振回路の共振周波数は前記第1コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、前記第2共振回路の共振周波数は前記第2コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、さらに、前記第1共振回路と第2共振回路のそれぞれの共振周波数は略同一に設定され、前記第1と第2の共振回路からなる検知回路は、前記第1コイルの前流側に抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を設けるとともに、前記検知回路の共振周波数と略一致する一定周波数を発振する発振回路からの出力をその発振動作を安定させるための前記抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を通して前記第1コイルに導き、前記抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子の両端の位相差を取り出して出力とする磁性体検知装置。
本発明によれば、第1共振回路と第2共振回路に共有コンデンサを用いることで、共振回路(検知回路)の共振周波数を容易に調整することができるとともに、第1と第2の共振回路の共振周波数をたやすく揃えることができる。
また、第1共振回路と第2共振回路を備えた検知回路を固体振動子の発振回路出力で駆動するとともに、発振周波数と共振周波数を略一致させることで磁性体検知出力を大きく取り出すことができる。更に、共有コンデンサを有した共振回路の入出力端の位相差出力を検出することで磁性体検知感度を向上させることができる。
また、発振回路と共振回路の間に抵抗成分を介在させることで発振回路で安定な発振をさせることができて、確実な回路動作を行わせることができる。
本発明の種々の実施形態に係る磁性体検知装置について、図面を用いて以下説明する。図1は、本発明の実施形態に係る磁性体検知装置を適用する電子写真複写装置に関する概要を示す図であり、図2は、トナー濃度センサなどの磁性体検知装置を設置された現像装置の構成を示す図であり、図3は、本実施形態に係る磁性体検知装置の基本的な回路構成を示す図であり、図4は、本実施形態に関する回路構成の他の構成例を示す図である。また、図5は、本実施形態に係る磁性体検知装置に関する基本的な機能を説明するための図であり、図6は、本実施形態に関する回路構成における信号波形を示す図である。
ここで、1は読取部、2はランプ、3はCCD、4は増幅器、5はA/D変換部、6は画像処理部、8はシューディング補正、9はフィルタ、10はγ補正、11は階調処理、12は像形成部、13は書き込み部、14は露光、15は帯電チャージャ、16は現像スリーブ、17は給紙トレー、20は磁性体検知回路、21は発振回路、22は共振回路(検知回路)、23は位相比較回路、24は積分回路、25はインピーダンス変換回路、26は現像剤、をそれぞれ表す。
図1に示す電子写真複写装置は、その全体構成を見れば、読取部1において、ランプ2から照射された光は原稿面で反射してCCD3により電気信号に変換され、増幅器4で振幅調整された後にA/D変換器5で量子化されたディジタル画像データとなる。生成されたディジタル画像データは、画像処理部6に入力され、シェーディング補正処理8、フィルタ処理9、γ補正処理10、階調処理11等をこの順序で施されて像形成部12に送られる。
像形成部12に入力されたディジタル画像データは、書き込み部13で、そのデータ値に従いレーザ光14に変換され、帯電チャージャー15により帯電された感光体に照射され、感光体面に静電潜像を形成する。現像スリーブ16は、形成された静電潜像に従い、感光体面にトナーを付着させる。感光体面に付着したトナーは、給紙トレー17から送られてきた紙面上に転写され、定着部18を通り、複写原稿として出力される。
図2に示す現像装置において、磁性キャリアに対するトナーの混合比率を常に適正値に保って高品質の画像を得るために、現像装置内のトナー濃度を検知してこれを所定値に維持する必要がある。トナー濃度が低下したことが検知されれば、トナーホッパから補充用のトナーを補給して適正なトナー濃度とするように制御されるものである。そのため、現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知装置(Tセンサ)が設置されている。
図3にトナー濃度検知を具体的な一例とする磁性体検知回路20を示す。この磁性体検知回路20は、本発明の実施形態の特徴を端的に表しており、発振回路21、共振回路22、位相比較回路23、積分回路24、インピーダンス変換回路25を、その基本的な構成としている。発振回路21は、水晶やセラミックなどの固体の発振子を用いて発振するものであり、水晶やセラミックなどの固体の発振子の持つ固有の振動数に基づいて発振周波数が決定するので、装置の使用環境や電源電圧の影響を受け難く、磁性体検知の一構成要素として安定した且つ精度の良い検知が可能となるものである。
また、共振回路(検知回路:磁性体の有無又はその量を実質的に検知する回路である)22は、発振回路21からの出力を抵抗R3を通して第1コイルL1に入力される。共振回路22は、第1コイルL1とコンデンサを共有する共有コンデンサC3とからなる第1共振回路と、第1コイルL1と磁気的結合定数kで結合された第2コイルL2と前記共有コンデンサC3とからなる第2共振回路と、を備えている。図2で第1コイルL1及び第2コイルL2の近傍に非接触で現像装置内の磁性キャリアと非磁性トナーの混合した現像剤26が配置され、現像剤における磁性体の有無、その量又は具体的にはトナーの濃度などによってコイルL1及びL2の実質的インダクタンスに影響を与える。
本実施形態における特徴の1つである、第1と第2の共振回路のコンデンサを共有(即ち、共通化、兼用)してコンデンサC3を採用することによって、共振回路の構成要素の中でその値のバラツキの大きなコンデンサを共有にすることで容易に一次と二次の共振周波数の差を最小限に抑えることができる。
また、コンデンサを共有とすることで、それぞれの共振回路にそれぞれコンデンサを設けるものと同等の共振特性を保持することができるとともに、コンデンサの数を減少させることによるコストダウンも図れる。
更に、トナー濃度などの磁性体検知出力を大きく取るために、発振回路21の発振周波数foscと共振回路22の共振周波数fcを一致させることが望ましいが(一例として、トナー濃度が最適値である状態のときに、foscとfcとを略一致させる)、その際、共振周波数fcを調整するにはコンデンサC3の容量値のみを調整すれば良いことになり、周波数調整を容易に行える。この場合、第1と第2のコイルは工夫したコイル成形手法から容易に双方のインダクタンスを同程度にすることができ得る。
また、発振周波数foscと共振周波数fcを略一致させることにより、トナー濃度の変化に対する大きな出力変動値を得ることができ(その詳細は図5の説明で後述する)、トナー濃度検知で十分な感度を確保することができる。
図4において、図3に示す単一の共有コンデンサC3に代えて、コンデンサ容量を変化させるために、バリキャップダイオードDと直流カットコンデンサC2を直列接続し且つその接続点に抵抗を介して制御電圧を印加する構成を用いて、制御電圧を変えることで可変容量を得る。図4の構成例ではコンデンサC3に並列に前記可変容量を接続しているが、前記C3を用いないで前記D及びC2からなる回路構成としても良い。図4に示すように、第1及び第2コイルL1,L2に接続する共有(兼用、共通)のコンデンサの容量を容易に可変することができて、共振回路(検知回路)の共振周波数を発振周波数foscに合わせるように調整することができる。
次に、共振回路22の抵抗R3の機能について説明する。発振回路21の出力端と第1共振回路(L1,C3)との間に挿入されたR3によって、共振回路22の共振点での入力インピーダンスを大きくすることができ、発振回路がそれ自体の回路構成要素で安定して発振することができる。R3が挿入しないと発振回路が共振回路の回路構成要素の影響を受けて、発振が安定しない現象が生じる。このことから、抵抗R3は抵抗器であることは勿論、抵抗成分の大きな回路素子であっても良い。
共振回路22の出力は位相差として取り出すようになっているが、図3に示す具体的構成では、発振回路の出力V1と第2コイルの共有コンデンサ側端の出力V2を(即ち、共振回路(検知回路)の入力端と出力端の信号を)、位相比較回路23のイクシクルーシブORのそれぞれの入力端に印加して、V1とV2の位相差に依存した出力信号を得るようにしている。図3に示す位相比較回路23のイクシクルーシブORの他方の入力信号は、図示の第2コイルL2のV2に代えて、抵抗R3の第1コイル側端から導いても良い。即ち、抵抗R3の両端からイクシクルーシブORの両入力端に接続しても位相差を得ることができる。これは、発振回路21の出力側、抵抗R3、第1コイルL1及び共有コンデンサC3からなる閉回路に流れる電流が、抵抗成分とリアクタンス成分からなるインピーダンスにしたがったベクトル量であるから、抵抗R3の両端における電圧間には位相差が生じるのである。この位相差の取り出し方法は信号として安定はしているがその信号値は小さい。これに対して、図2に示す位相差の取り出し方法はその信号値が大きいものとなり、確実で十分な位相差出力を得ることができる。
次に、位相比較回路23における共振回路側からの出力による位相比較の機能、作用について、図5と図6を用いて説明する。図5に示すグラフにおいて、横軸は共振回路22での周波数、縦軸は図3に示すV1とV2の位相差である。実線がトナー濃度が適正の場合の周波数に対する位相差特性を示し、破線はトナー濃度が適正値よりも低い場合の周波数に対する位相差特性を示す。
図3に示す共振回路のV1とV2の位相差出力をプロットすると、図5に示す実線と破線の特性を得ることができ(実験的に得たデータである)、共振回路で使用する周波数が発振回路の周波数foscに一致又は略等しい領域において位相差出力は大きく変動する特性を示す。この特性はトナー濃度の高低によらず同様の傾向を表す。今、共振周波数foscに一致する周波数である場合に、トナー濃度が適正であれば位相差は47度であり、トナー濃度が低ければ位相差は88度であって、トナー濃度が適正値から低下すると、位相差が47度から88度に変化して十分な出力差を得ることができる。
図5に示すように、発振周波数と一致する共振周波数の点で大きな位相差出力が得られる定性的な説明として、第1共振回路(L1,C3)のQ1と第2共振回路(L2,C3)のQ2を乗じた統合のQに基づいた出力が得られることに加えて、コンデンサC3を共有したことによる第1と第2の共振回路への互いのフィードバックによる相乗効果によるものと考えられる。
これに対して、共振回路22において発振周波数foscより低い共振周波数fcを用いた場合には、図5に示す実線と破線の位相差特性から明らかなように、トナー濃度の適正値と低減値とで位相差出力が殆ど生じない。
図6は位相差比較回路23のイクシクルーシブORの両入力端にV1とV2の信号が印加された場合における出力を示す。イクシクルーシブORの特性は入力(0,0)、(1,1)で出力0であり、入力(0,1)、(1,0)で出力1であるものを用いる。
また、図3に戻って、位相比較回路23の出力は、積分回路24とインピーダンス変換回路25を経て波形変換処理されて、磁性体検知回路20全体の出力とされる。
以上説明した磁性体検知回路は、図2に示すような現像装置を備えた画像形成装置に適用できるものであり、更に、図1に示すようなプリンタ、スキャナを含めたディジタル複写機にも当然に採用できるものである。
更に、以上の説明では、第1コイル及び第2コイルに近傍で非接触で磁性体を配置することで、透磁率に応じてインダクタンスが変化することを利用したものであるが、これに限らず、両コイルに近接した領域に導体を配置して、コイルからの磁束による導体内渦電流での磁界の影響でコイルインダクタンスが変化することを利用するものであっても良い。即ち、電気電導率に応じてインダクタンスが変化することを利用した導体検知にも適用できる。
また、図3の回路構成では、共振回路(検知回路)の出力を位相差として取り出して位相比較する例を示したが、検知回路の出力を位相差として取り出すことに代えて、例えば、図7に示すように、コイル近接領域の磁性体の透磁率変化による第1のコイルと第2のコイルのインダクタンス変化が引き起こす、第1及び第2共振回路に流れる電流の振幅変化を検知回路を通して出力として取り出しても良い。
また、現像剤26が第1及び第2のコイルL1,L2に近接して設けられることを説明したが、コイルの一方に近接したものでも良い。
本発明の実施形態に係る磁性体検知装置を適用する電子写真複写装置に関する概要を示す図である。 トナー濃度センサなどの磁性体検知装置を設置された現像装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る磁性体検知装置の基本的な回路構成を示す図である。 本実施形態に関する回路構成の他の構成例を示す図である。 本実施形態に係る磁性体検知装置に関する基本的な機能を説明するための図である。 本実施形態に関する回路構成における信号波形を示す図である。 本実施形態に係る磁性体検知装置の出力取り出しに関する構成例を示す図である。
符号の説明
1 読取部
2 ランプ
3 CCD
4 増幅器
5 A/D変換部
6 画像処理部
8 シューディング補正
9 フィルタ
10 γ補正
11 階調処理
12 像形成部
13 書き込み部
14 露光
15 帯電チャージャ
16 現像スリーブ
17 給紙トレー
20 磁性体検知回路
21 発振回路
22 共振回路(検知回路)
23 位相比較回路
24 積分回路
25 インピーダンス変換回路
26 現像剤

Claims (9)

  1. コイルの近接領域に磁性体を配置して前記磁性体の有無又は磁性体量を検知する磁性体検知装置において、
    前記コイルは、第1の共振回路の第1コイルと前記第1コイルに磁気的結合された第2の共振回路の第2コイルとからなり、
    前記第1共振回路のコンデンサは、前記第2共振回路のコンデンサと兼用しており、
    前記兼用コンデンサは、制御電圧を変えることにより可変容量となるバリキャップダイオードであり、
    前記第1共振回路の共振周波数は前記第1コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、前記第2共振回路の共振周波数は前記第2コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、さらに、前記第1共振回路と第2共振回路のそれぞれの共振周波数は略同一に設定され、
    前記第1と第2の共振回路からなる検知回路は、当該検知回路の共振周波数と略一致する一定周波数を発振する発振回路からの出力を入力とし、前記検知回路の入力側と出力側との位相差を取り出して出力とする
    ことを特徴とする磁性体検知装置。
  2. 請求項1に記載の磁性体検知装置において、
    前記発振回路は、水晶又はセラミックを含む固体の発振子を用いて発振することを特徴とする磁性体検知装置。
  3. コイルの近接領域に磁性体を配置して前記磁性体の有無又は磁性体量を検知する磁性体検知装置において、
    前記コイルは、第1の共振回路の第1コイルと前記第1コイルに磁気的結合された第2の共振回路の第2コイルとからなり、
    前記第1共振回路のコンデンサは、前記第2共振回路のコンデンサと兼用しており、
    前記兼用コンデンサは、制御電圧を変えることにより可変容量となるバリキャップダイオードであり、
    前記第1共振回路の共振周波数は前記第1コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、前記第2共振回路の共振周波数は前記第2コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、さらに、前記第1共振回路と第2共振回路のそれぞれの共振周波数は略同一に設定され、
    前記第1と第2の共振回路からなる検知回路は、前記第1コイルの前流側に抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を設けるとともに、前記検知回路の共振周波数と略一致する一定周波数を発振する発振回路からの出力をその発振動作を安定させるための前記抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を通して前記第1コイルに導き、前記検知回路の入力側と出力側との位相差を取り出して出力とする
    ことを特徴とする磁性体検知装置。
  4. 請求項1又は3に記載の磁性体検知装置において、
    前記検知回路の入力側と出力側との位相差を取り出して出力とすることに代えて、前記第1共振回路及び前記第2の共振回路に流れる電流の振幅変化を取り出して出力とすることを特徴とする磁性体検知装置。
  5. コイルの近接領域に磁性体を配置して前記磁性体の有無又は磁性体量を検知する磁性体検知装置において、
    前記コイルは、第1の共振回路の第1コイルと前記第1コイルに磁気的結合された第2の共振回路の第2コイルとからなり、
    前記第1共振回路のコンデンサは、前記第2共振回路のコンデンサと兼用しており、
    前記兼用コンデンサは、制御電圧を変えることにより可変容量となるバリキャップダイオードであり、
    前記第1共振回路の共振周波数は前記第1コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、前記第2共振回路の共振周波数は前記第2コイルと前記兼用コンデンサに基づいて決められ、さらに、前記第1共振回路と第2共振回路のそれぞれの共振周波数は略同一に設定され、
    前記第1と第2の共振回路からなる検知回路は、前記第1コイルの前流側に抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を設けるとともに、前記検知回路の共振周波数と略一致する一定周波数を発振する発振回路からの出力をその発振動作を安定させるための前記抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子を通して前記第1コイルに導き、前記抵抗器又は抵抗成分の大きなインピーダンス素子の両端の位相差を取り出して出力とする
    ことを特徴とする磁性体検知装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つの請求項に記載の磁性体検知装置を現像装置に付設した画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1つの請求項に記載の磁性体検知装置を現像装置に付設したディジタル複写機。
  8. 請求項1乃至5のいずれか1つの請求項に記載の磁性体検知装置を用いて現像装置のトナー濃度を検知することを特徴とするトナー濃度検知装置。
  9. 請求項1乃至5のいずれか1つの請求項に記載の磁性体検知装置で使用される、前記コイルの近接領域に配置する磁性体に代えて、導体を配置して前記導体の有無を検知する導体検知装置。
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