JP4071585B2 - トナー濃度検知装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

トナー濃度検知装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置のトナー濃度検知装置に関し、特に、現像剤に非接触で高感度特性を備え、小型化及び薄型化を実現するトナー濃度検知装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写装置においては、一般に、感光体ドラムの表面を帯電器によって一様に帯電させ、感光体を画像情報に基づいて露光することにより静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを選択的に付着させて現像し、得られたトナー像を普通紙に転写した後に定着して最終画像を得ている。
【0003】
従来技術における画像形成装置内の現像装置に関する一般的な構成例を図11に示す。この構成例は小径2段現像ローラ方式であり、感光体ドラムに隣接して上現像スリーブと下現像スリーブが配置され、着色剤を主体とする非磁性体トナーと磁性キャリアとからなる現像剤をパドルローラで感光体ドラム表面に送給する。現像が実施されるにつれて磁性キャリアは殆ど減少することはないがトナーは減少するので、減少したトナーを補充するためにトナーホッパが設けられ、このホッパに補充用トナーが収容されている。
【0004】
磁性キャリアに対するトナーの混合比率が低下すると現像画像の濃度が薄くなり、混合比率が高くなるとその逆になる。適正品質の画像を得るために現像装置に収容されているトナーを常に適正な一定レベル範囲に保持する必要があり、そのために、現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知装置(Tセンサ)が設置されている。また、現像装置には現像剤と補充用トナーとの混合状態を均一にするために撹拌ローラが設けられている。図11に示すトナー濃度検知装置(Tセンサ)は、撹拌ローラに対向した位置に設置した例が示されている。
【0005】
現像装置中におけるトナー濃度を検知する具体的な回路構成に関する従来例として、トナー濃度を検知するための磁気的検知装置は、現像剤に隣接した検知コイルと現像剤に離隔した基準コイルを直列接続して交流駆動源で駆動し、両コイル接続点の差動出力電圧と交流駆動源の電圧との位相差を求めて、現像剤中の磁気的変動を検知している。即ち、いわゆる差動トランス型の位相差検知を用いた回路構成である(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
ここで、トナー濃度検知装置は検知部と検知処理部とからなり、いわゆる差動トランス方式では2つ又は3つのコイルを用いて検知部を構成する。差動トランス方式は現像剤とこれら2つ又は3つのコイルとが空間的な距離を保つことで成立する方式である。したがって、差動トランス方式の性能を引き出すためには、一定以上の空間的距離、すなわち厚みが必要とされる(例えば、特許文献2参照)。また、差動トランス方式において、現像剤空間に平行な同一平面に2つ又は3つのコイルを配置した方式も従来例として提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6ー289717号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平10−104934
【0009】
【特許文献3】
特開平7−248676
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
複写機などの画像形成装置は年々、小型化が進んでおり、画像形成装置本体内部でも空きスペースが殆ど無くなってきている。トナー濃度検知装置が装着される現像装置も次々と小型化されており、トナー濃度検知装置のような小さな部品においても設置場所が制約されてしまうという状況である。トナー濃度検知装置は、図11に示すように現像装置に装着されるが、画像形成装置の薄型化に伴って更に薄型化することが特に求められている。
【0011】
差動トランス方式において、前記特許文献2に示すような現像剤との空間的距離を確保しているトナー濃度検知装置では、薄型化を図るとトナー濃度の検知能力が低くなってしまい、十分な感度を得ることができない。また、前記特許文献3に示すような平面状の複数コイル配置方式では、現像剤の濃度ムラやノイズ等によって検知特性が大きく影響されてしまうため実用的に課題が残る。
【0012】
更に、トナー濃度検知装置を現像装置の内部に入れて現像剤に接触させた状態で使用して、高感度を得る方法が提案されているが、この方法では、どんなに小型化しても現像装置内に挿入することは、少なからず現像剤の流動性などに悪影響を及ぼすという課題を生じる。
【0013】
このように、トナー濃度の検知において実用レベルの高感度を兼ね備え且つ薄型の構造を有したトナー濃度検知装置が要望されていた。
【0014】
本発明の目的は、2重共振回路方式を採用することによって、現像剤の特性に影響を与えずにトナー濃度特性を高感度に検知でき且つ薄型構造を有するトナー濃度検知装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
トナー濃度を検知するためのコイルと検知回路を有する検知部と、前記検知部からの信号を処理して出力する処理出力部と、を備えたトナー濃度検知装置において、前記検知部は、第1コイルと第2コイルを有してそれぞれ第1共振回路と第2共振回路を形成する2重共振回路を備え、前記第1コイルと第2コイルはペアの平行導線を縦にして1段で巻回する渦巻き形状を形成し、前記渦巻きコイル形状の面はトナー濃度検知面に平行して配置され、前記第1コイルと第2コイルは現像剤空間からの離隔距離が略々等しくされ、前記第1共振回路と第2共振回路に用いられるコンデンサは共有された単一のコンデンサであり、前記トナー濃度検知面に対して垂直方向におけるトナー濃度検知装置の厚みが4mm以下であるトナー濃度検知装置。
【0016】
また、前記トナー濃度検知装置において、トナー濃度の変化に対する検知出力電圧の変動を表すトナー濃度検知装置の感度が略0.5V/wt%であること。
【0017】
また、前記トナー濃度検知装置において、前記トナー濃度検知装置が現像剤と非接触で設置されること。
【0018】
このような構成を採用することにより、スペースが無くて設置できない狭い場所にトナー濃度検知装置を設置することができる。また、薄型であっても実用上十分な機能を果たす高感度特性を得ることができる。更に、現像剤と非接触であるので、現像剤の流れを妨げることがないという効果を奏する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係るトナー濃度検知装置について、図面を参照しながら以下説明する。まず、本発明のトナー濃度検知装置において採用する二重共振回路方式の概要を図1を参照しながら説明する。
【0020】
図1に示すトナー濃度検知装置の回路構成は、発振回路1、共振回路(検知回路)2、位相比較回路3、積分回路4、インピーダンス変換回路5を、その基本的な構成としている。この回路構成を大きく分ければ、主として、コイル及び検知回路からなる検知部(図1の共振回路に相当するもの)と、検知部で検知した信号を処理して出力する処理出力部(図1の共振回路以外の回路に相当するもの)と、を備えていると云える。
【0021】
図1において、発振回路1は、水晶やセラミックなどの固体の発振子を用いて発振するものであり、水晶やセラミックなどの固体の発振子の持つ固有の振動数に基づいて発振周波数が決定するので、装置の使用環境や電源電圧の影響を受け難く、トナー濃度検知の一構成要素として安定した且つ精度の良い検知が可能となるものである。
【0022】
また、共振回路(検知回路:磁性キャリアの有無又はその量を実質的に検知する回路である)2は、発振回路1からの出力を抵抗R3を通して第1コイルL1に入力される。共振回路2は、第1コイルL1とコンデンサを共有する共有コンデンサC3とからなる第1共振回路と、第1コイルL1と磁気的結合定数kで結合された第2コイルL2と前記共有コンデンサC3とからなる第2共振回路と、を備えている。図1で第1コイルL1及び第2コイルL2の近傍に非接触で現像装置内の磁性キャリアと非磁性トナーの混合した現像剤6が配置され、現像剤における磁性体の有無、その量又は具体的にはトナーの濃度などによってコイルL1及びL2の実質的インダクタンスに影響を与える。
【0023】
このように、現像剤6の近傍に配置された2つのコイルL1,L2を用いて第1と第2の共振回路を構成する方式が二重共振回路方式である。この二重共振回路方式では、従来の差動トランス方式のようにL1とL2のいずれかのコイルを現像剤空間から離隔しておく必要性はないものである。そして、2つのコイルL1,L2の巻線の具体的構造を図2に示す。
【0024】
図2は2本の導線を絶縁皮膜で被覆して一体化したリボン形状の平行線とこの平行線を巻き上げたコイル構造を示す図であり、図2の(1)に示すように、第1のコイルはL1−1とL1−2の端子を有し、第2のコイルはL2−1とL2−2の端子を有する。(2)は側面図であり、(3)はコイルの平面図であり、(4)は2本導線を絶縁皮膜で被覆して一体化したリボン形状平行線の断面図である。図2の(2)(3)に示すように、平行導線を縦にして1段で外側へと巻回するコイル構造である。図2の(3)で示すコイルの平面部(紙面と平行な面)が図11に示す現像剤空間面に対面するように配置され、2つのコイルL1とL2が現像剤空間からの離隔距離を略々等しくできてトナー濃度検知装置の薄型化を可能とするのである。
【0025】
翻って、図1に示すトナー濃度検知回路構成の検知部においては、第1と第2の共振回路のコンデンサを共有させて単一のコンデンサC3とすることによって、共振回路の構成要素の中でその値のバラツキの大きな傾向のコンデンサを共有にすることで、容易に一次と二次の共振周波数の差を最小限に抑えているものである。また、コンデンサを共有とすることで、それぞれの共振回路にそれぞれコンデンサを設けるものと同等の共振特性を保持することができるとともに、コンデンサの数を減少させることによるコストダウンも図れる。
【0026】
更に、トナー濃度検知回路構成の検知部における他の例を図3に示す。図3において、図1に示す単一の共有コンデンサC3に代えて、コンデンサ容量を変化させるために、バリキャップダイオードDと直流カットコンデンサC2を直列接続し且つその接続点に抵抗を介して制御電圧を印加する構成を用いて、制御電圧を変えることで可変容量を得る。図3の構成例ではコンデンサC3に並列に前記可変容量を接続しているが、前記C3を用いないで前記D及びC2からなる回路構成としても良い。このように、第1及び第2コイルL1,L2に接続する共有(兼用、共通)のコンデンサの容量を可変にすることができて、共振回路(検知回路)の共振周波数を発振回路の発振周波数に合わせるように調整することができる。
【0027】
図1と図3に示す共振回路には、発振回路の出力端と第1共振回路との間に抵抗R3が挿入されている。この抵抗R3によって共振回路の共振点での入力インピーダンスを大きくすることができ、発振回路がそれ自体の回路構成要素で安定して発振することができる。R3を挿入しないと発振回路が共振回路の回路構成要素の影響を受けて、発振が安定しない現象が生じ得る。
【0028】
また、図3に示す共振回路の変形例を図4に示す。図4の例では、第1コイルL1及び第2コイルL2に接続される容量回路は、バリアブルコンデンサC4とコンデンサC3とコンデンサC2・バリキャップダイオードDとを並列接続したものである。図4において、CONTはバリキャップダイオードDを制御する制御電圧であり、OSCは発振回路である。
【0029】
更に、トナー濃度検知回路構成の検知部における他の例を図5に示す。図5の構成例によると、発振安定機能のR1の後流側に、第1コイルL1と第1コンデンサC1からなる第1共振回路と、第2コイルL2と第2コンデンサC2からなる第2共振回路を設ける。ここで、第1コイルL1と第2コイルL2は磁気的結合定数kで結合されていて、L1及びL2に近接し且つ非接触で現像剤に対面配置されている。位相差の取り出し接続点は、一方が発振回路と抵抗R1の接続点であり他方が第2共振回路の出力点である。図5の構成例においては、第1共振回路(L1,C1)の共振周波数と第2共振回路(L2,C2)の共振周波数を略同一になるように設定されていて、第1共振回路のQ1と第2共振回路のQ2を乗じた統合のQに基づいた出力V2が得られるので、確実で十分な位相差出力を得ることができる。
【0030】
次に、本実施形態に係るトナー濃度検知装置の具体的構造について説明すると、図1、図4等に示す第1コイル及び第2コイルは、具体例で示すと、0.05mm径のペア線を平面状に渦巻き形状に巻いて2重共振回路を実現する(図2の構成例を参照)。上述したコイルを用いることにより、検知部及び処理出力部を含めたトナー濃度検知装置の総厚みを4mm以下に収めることができ、且つ、現像装置の外側からトナー濃度の検知が十分可能である、薄くて高感度なトナー濃度検知装置を実現することができる。
【0031】
図6は本実施形態に関するトナー濃度検知装置の外観形状を示す図である。本実施形態に記述するトナー濃度検知装置の厚みとは、現像剤(検知面)に対向する垂直方向の長さ(図7に示す紙面上下方向の長さ)を云う。したがって、トナー濃度検知装置の厚みとは、図7に示す厚み22が4mm以下に収まるということであり、この薄さが本実施形態の特徴の1つである。
【0032】
本実施形態に関するトナー濃度検知装置は、図8及び図9に示すようにPCB基板14と、コイル12と、コイルサポート13と、ケース11と、ハーネス部材15と、からなる。具体的な寸法を例示すると、厚さ1mmのPCB基板を使用し、コイルとコイルサポートの厚みが2.55mm以下、検知箇所23のケース肉厚は0.05mmで構成される。そうすると、総厚み3.6mmのトナー濃度検知装置を実現することができる。
【0033】
従来技術における差動トランス方式では、図7に示す検知箇所23に互いに離隔した2つのコイルを収容しているので、厚み寸法が大きい突起形状となっていたが、本実施形態では検知箇所23の厚み21は0.3mm以下とすることができる。と云うのも、トナー濃度検知装置の分解斜視図である図9を参照して、コイル12とコイルサポート13の厚みが2.55mmであり、PCB基板14におけるコイルサポート13の両側には図1に示す発振回路、位相比較回路等の構成要素の電子部品を搭載しているので(図9では不図示)、これらの電子部品とコイルサポート13・コイル12との厚みの差が0.3mm以下となっているのである。
【0034】
本実施形態におけるトナー濃度検知装置は現像装置に両面テープで装着することができる。そうすると、図7に示す凸形状の検知箇所23の両側の厚み21の段差部は両面テープを貼り付けるに適した段差となる。前述した固定方法以外の別の固定方法を用いるならば、前記厚み21を有する段差部(凸形状の検知箇所)を設けずに、同一平面形状のケースとしても良い。このように、本実施形態のトナー濃度検知装置は現像装置に外付けし、現像剤と非接触で使用できるものである。
【0035】
図9に示すトナー濃度検知装置の分解斜視図によると、ペア線を平面状渦巻形状に巻いたコイル12は、図面上でその上下端部を下方に曲げてコイルサポート13に設置して固定している。コイルの曲げはケース内にコイルを納め且つ必要な検知面積を得るためであり、曲げずに平面状の円形形状のままで使用することも当然に可能であり、そうすることで、更に検知面積を広げることができる。このように、本実施形態によると、検知コイルは現像剤に近接した平面形状であって、より広い現像剤範囲を検知することができる。よって、検知能力は従来技術の突起形状型の差動トランス方式と比較して向上し、更に、検知領域の広さから検知ばらつきも小さく抑えることが可能である。
【0036】
図10は本実施形態におけるトナー濃度検知装置の検知特性を示す図である。横軸にトナー濃度(TC)、縦軸に検知出力電圧(Vout)をとり、トナー濃度の変化に対して、得られる検知出力電圧の様子を表した。この検知特性からすると、略0.5V/wt%の感度があることがわかる。この感度の数値は実用上使用に値するレベルであり、この感度は回路構成を変更することで変えることも可能である。高感度が得られる理由については、例えば、図1の回路構成において発振回路の発振周波数と共振回路の共振周波数を略一致させることにより、トナー濃度の変化に対する大きな出力変動値、即ち十分な感度を確保することができるからである。更に云えば、発振周波数と略一致する共振周波数を適用することで大きな位相差出力が得られる定性的な説明として、第1共振回路のQ1と第2共振回路のQ2を乗じた統合のQに基づいた出力が得られることに加えて、コンデンサC3を共有したことによる第1と第2の共振回路への互いのフィードバックによる相乗効果によるのである。
【0037】
以上のように、本実施形態のトナー濃度検知装置は、現像剤に非接触で、現像装置の外側からの検知でも十分な検知能力が得られるものである。また、検知領域を効果的に広げることも可能である。具体的には、図2に示す真円形状のコイル形状に代えて、現像剤空間に沿った長円形状の巻き線コイル形状とすれば、長円の長手方法に沿った大きな検知領域を得ることができる。
【0038】
図8及び図9ではコイルサポート13を用いているが、これは無くても構わない。PCB基板14に直接にコイル12を装着することも可能であり、これを実現すると更に薄型なトナー濃度検知装置が実現できる。また、ハーネス部15についてであるが、PCB基板との接合を図では半田付けで示しているが、薄いコネクタを用いることができればコネクタでも構わない。
【0039】
次に、トナー濃度検知装置をシート形状の構造とする構成例について説明する。図6〜図9に示したトナー濃度検知装置は、検知部と処理出力部が一体化したものである。しかしながら、コイルと検知回路からなる検知部と処理出力部(検知部で検知した信号を処理して出力する回路)を分離することも可能である。検知部(図4に示すような共振回路であり、発振回路38を含めても良い)をトナー濃度検知装置から独立させると、コイルの厚み程度であるシート状の検知部が構成できる。この検知部を例えば、樹脂のカバーで覆い、現像装置に沿って張りつけると検知したい個所のトナー濃度検知が可能となる。そして、シート状の検知部は、別の箇所に設置してある処理出力部とディジタル信号で交信し、処理出力部からはトナー濃度の状態を示す検知特性を得ることができる。
【0040】
また、このシート状の検知部はコイルサポート13やPCB基板14を使用しないで済ませることができるので、フレキシブルな検知部を構成することも可能となり、現像装置の曲面外形に沿って装着できる。
【0041】
以上のように、本発明の実施形態は、差動トランス方式ではなく、2重共振回路方式を採用するトナー濃度検知装置であるので、ペア線を平面的な渦巻き状に巻いたコイルを用いることができ、薄型で小型であるにも関わらず、現像装置の外側から現像剤に非接触でも十分な感度を得る高感度性を持ち合わせることを可能とした。
【0042】
また、上述の実施形態では、トナー濃度検知装置を構成例として説明したが、この構成例に限らず、本発明は、磁性体の透磁率を検知する磁性体検知装置や導体の透磁率を検知する導体検知装置等にも適用可能である。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、スペース確保ができなくて今まで装着できなかった狭い個所やトナー濃度検知にとって適正な箇所にトナー濃度検知装置を設置できる。更に、今後、画像形成装置本体の小型化に伴って製作される小型化現像装置に対して、トナー濃度検知装置は寸法及び感度の点でも対応することができる。
【0044】
また、感度ばらつきを低減し精度の良い検知特性を得ることができ、更に、高感度特性を得ることができるので、画像品質の向上を図ることができる
また、本発明を磁性体検知装置や導体検知装置などに適用でき、これらの装置を更に小型化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るトナー濃度検知装置において採用する二重共振回路方式の回路構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係るトナー濃度検知装置に採用される二重共振回路方式での検知コイルの構成例を示す図である。
【図3】本実施形態に関する検知部におけるコイルとコンデンサの回路接続例を示す図である。
【図4】本実施形態に関する検知部におけるコイルとコンデンサの他の回路接続例を示す図である。
【図5】本実施形態に関する検知部におけるコイルとコンデンサの更に他の回路接続例を示す図である。
【図6】本実施形態に関するトナー濃度検知装置の外観形状を示す斜視図である。
【図7】本実施形態に関するトナー濃度検知装置の外観形状を示す側面図である。
【図8】本実施形態に関するトナー濃度検知装置のケースを外したコイルの設置状況を示す図である。
【図9】本実施形態に関するトナー濃度検知装置における具体的構造の分解斜視図である。
【図10】本実施形態におけるトナー濃度検知装置の検知特性を示す図である。
【図11】従来技術における画像形成装置内の現像装置に関する一般的な構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 発振回路
2 共振回路(検知回路)
3 位相比較回路
4 積分回路
5 インピーダンス変換回路
6 現像剤
11 トナー濃度検知装置ケース
12 コイル
13 コイルサポート
14 PCB基板
15 ハーネス部
21 検知箇所厚み
22 トナー濃度検知装置の総厚み
23 検知箇所
L1 第1コイル
L2 第2コイル
C1,C2,C3 コンデンサ
C4 バリアブルコンデンサ
D バリキャップダイオード
OSC 発振回路
CONT 制御電圧

Claims (10)

  1. トナー濃度を検知するためのコイルと検知回路を有する検知部と、前記検知部からの信号を処理して出力する処理出力部と、を備えたトナー濃度検知装置において、
    前記検知部は、第1コイルと第2コイルを有してそれぞれ第1共振回路と第2共振回路を形成する2重共振回路を備え、
    前記第1コイルと第2コイルはペアの平行導線を縦にして1段で巻回する渦巻き形状を形成し、前記渦巻きコイル形状の面はトナー濃度検知面に平行して配置され、前記第1コイルと第2コイルは現像剤空間からの離隔距離が略々等しくされ、
    前記第1共振回路と第2共振回路に用いられるコンデンサは共有された単一のコンデンサであり、
    前記トナー濃度検知面に対して垂直方向におけるトナー濃度検知装置の厚みが4mm以下である
    ことを特徴とするトナー濃度検知装置。
  2. 請求項1において、
    前記トナー濃度の変化に対する検知出力電圧の変動を表すトナー濃度検知装置の感度が略0.5V/wt%であることを特徴とするトナー濃度検知装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記トナー濃度検知装置が現像剤と非接触で設置されることを特徴とするトナー濃度検知装置。
  4. トナー濃度を検知するためのコイル、前記コイルを支持するコイルサポート、前記コイルサポートを含めた電子部品を搭載するPCB基板、
    前記PCB基板につながるハーネス部、前記コイルを含めて全体を被うケース、
    を備えたトナー濃度検知装置であって、
    第1コイルと第2コイルを有してそれぞれ第1共振回路と第2共振回路を形成する2重共振回路を備え、
    前記第1コイルと第2コイルはペアの平行導線を縦にして1段で巻回する渦巻き形状を形成し、前記渦巻きコイル形状の面はトナー濃度検知面に平行して配置され、前記第1コイルと第2コイルは現像剤空間からの離隔距離が略々等しくされ、
    前記第1共振回路と第2共振回路に用いられるコンデンサは共有された単一のコンデンサであり、
    前記トナー濃度検知面に対して垂直方向におけるトナー濃度検知装置の厚みが4mm以下であり、
    前記トナー濃度検知面に対向する前記ケースは、前記コイル収容箇所で凸形状を形成し、前記凸形状の厚みが0.3mm以下である
    ことを特徴とするトナー濃度検知装置。
  5. 請求項において、
    前記第1共振回路と第2共振回路を含む検知部と前記処理出力部とを分離した別体の構成体とし、前記検知部をシート状薄型構成体として前記トナー濃度検知面に設置することを特徴とするトナー濃度検知装置。
  6. 請求項において、
    前記検知部を収容したシート状薄型構成体が可撓性を有することを特徴とするトナー濃度検知装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項におけるトナー濃度検知装置を備えた現像装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項におけるトナー濃度検知装置を備えた画像形成装置。
  9. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項において、
    前記トナー濃度検知装置における現像剤の代わりに、導体の透磁率を検知することを特徴とする導体検知装置。
  10. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項において、
    前記トナー濃度検知装置における現像剤の代わりに、磁性体の透磁率を検知することを特徴とする磁性体検知装置。
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