JP4770763B2 - 予測モデル選択装置と方法および予測装置と推定値予測方法ならびにプログラム - Google Patents
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Description
Yn=A+BLn+1 (3)
ここで、
また、従来技術では、実データと推定値とを比較するため、回帰式によって求められたパラメータを元の差分方程式のパラメータに変換し、その変換されたパラメータを厳密解に代入して初めて推定値が得られ、その推定値と実データとを比較しなければならない。このため、モデル選択をするためには、モデル選択だけのためにわざわざ各モデルでの推定値に変換しなければならない、という問題もある。
本発明の目的は、共通する回帰式に対してAICを計算することによりモデルの選択ができ、パラメータの数が異なるモデルに対してもモデルの比較が可能となり、かつ元の差分方程式の推定値を求めてデータとの適合度を計算することなく、回帰分析の段階でモデルの選択が可能になる予測モデル選択方法、予測方法、およびパラメータ推定装置、ならびにそのプログラムを提供することにある。
なお、パラメータ数が異なるモデルの比較には、AICが用いられるが、AICを計算するには回帰式が全てのモデルを含んでいなければならない。つまり、回帰式のパラメータのいずれかを0にすることによって、他のモデルになっていなければならない。
まず、はじめに複数のモデルから得られる共通の回帰式を説明する。
ここでは、指数形モデル、S字形モデル(ロジスティック曲線モデル、リカッチ方程式モデル)のパラメータを推定するための共通のひとつの回帰式を示す。Mnをn番目の期間(たとえば一日や一週間など)までに発見された累積バグ数として指数形モデル、S字形モデル(ロジスティック曲線モデル、リカッチ方程式モデル)のパラメータを推定するための共通のひとつの回帰式は、
次に、式(13)において、
次に、式(13)において、
式(13)のパラメータとリカッチ方程式モデルの差分方程式とその厳密解は
また、図2は、同じくモデル選択・予測方法の動作手順を示すフローチャートである。
一日や一週間など予め決められた期間ごとに注目する事象の発生数(ソフトウェア信頼度成長モデルであれば、発見したバグ数)を実データ入力・保存部11に入力する。実データ入力部では、各期間ごとに入力されたデータ値および各期間までの累積のデータ値を記憶する(ステップ101)。モデル判定指令部12からのモデル判定要求(ステップ102)により、実データ入力・保存部11に記憶されているデータを用いてAIC計算部(モデル判定部)14でAICを計算する。AIC計算部(モデル判定部)14は、モデル情報入力部13から入力されたモデル情報、すなわち、どのモデルが式(13)のパラメータA,B,C全てを使用するのか、あるいは、いずれかのパラメータが0なのか、という情報を記憶している。
指数形モデル、ロジスティック曲線モデル、リカッチ方程式モデルのそれぞれについてAICをAIC計算部(モデル判定部)14で求める(ステップ103,104,105)。
指数形モデルのときは、
p=2 (53)
12 モデル判定指令部
13 モデル情報入力部
14 AIC計算部(モデル判定部)
15 パラメータ推定・推定値算出部
16 結果出力部
Claims (10)
- 単調増加し最終的にある一定値になる現象を最も良く記述するモデルを複数のモデルから選択する予測モデル選択装置であって、
上記複数のモデルは、
下記式(23)の微分方程式で表される指数形モデルと、下記式(34)の微分方程式で表されるロジスティック曲線モデル、および、下記式(48)の微分方程式で表されるリカッチ方程式モデルからなり、
予め決められた期間毎に入力された実データ値および累積値を記憶する実データ入力保存手段と、
上記式(23),(34),(48)で示される各モデルの微分方程式に対して厳密解を持つ差分方程式から変換された各回帰式と上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値とを用いて回帰分析を行い、各回帰式のパラメータの推定値を算出し、算出した各回帰式のパラメータの推定値を用いて上記指数形モデルと上記ロジスティック曲線モデルおよび上記リカッチ方程式モデルのそれぞれのAICの計算を行い、計算したAICが最小となるモデルを、上記現象を最も良く記述するモデルとして選択するAIC計算モデル判定手段と、を有し、
上記AIC計算モデル判定手段は、
上記式(23)から時間間隔δを差分間隔として差分化した下記式(21)で表される当該指数形モデルの差分方程式および該差分方程式から変換された下記式(13),(14),(15)で示される第1の回帰式と、
上記式(34)から時間間隔δを差分間隔として差分化した下記式(32)で表される当該ロジスティック曲線モデルの差分方程式および該差分方程式から変換された下記式(13),(14),(26)で示される第2の回帰式と、
上記式(48)から時間間隔δを差分間隔として差分化した下記式(46)で表される当該リカッチ方程式モデルの差分方程式および該差分方程式から変換された下記式(13),(14),(37),(38)で示される第3の回帰式と、
を記憶し、
上記第1の回帰式から、上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値を用いて当該第1の回帰式におけるパラメータA,Bを算出し、算出したパラメータA,Bを用いて上記指数形モデルのAICを算出し、
上記ロジスティック曲線モデルに対するAIC計算においては、
上記第2の回帰式から、上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値を用いて当該第2の回帰式におけるパラメータB,Cを算出し、算出したパラメータB,Cを用いて上記ロジスティック曲線モデルのAICを算出し、
上記リカッチ方程式モデルに対するAIC計算においては、
上記第3の回帰式から、上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値を用いて当該第3の回帰式におけるパラメータA,B,Cを算出し、算出したパラメータA,B,Cを用いて上記リカッチ方程式モデルのAICを算出する
ことを特徴とする予測モデル選択装置。 - 請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の予測モデル選択装置であって、
上記現象を記述するモデルは、コンピュータウィルスの感染数を予測するコンピュータウィルス感染数予測モデル、ソフトウェアの信頼度あるいはバグ数を予測するソフトウェア信頼度成長モデル、人口の変化を予測する人口予測モデル、生物個体数の変化を予測する生物個体数予測モデル、ならびに、新製品、技術、およびサービスの普及を予測する普及予測モデルのうちの少なくともいずれか一つであることを特徴とする予測モデル選択装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の予測モデル選択装置における上記AIC計算モデル判定手段が選択したモデルでの時間周期毎の推定値を計算する予測装置であって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
上記AIC計算モデル判定手段が選択したモデルを受け取り、当該モデルのパラメータおよび時間周期毎の推定値を計算する推定値算出手段を有し、
該推定値算出手段は、
上記AIC計算モデル判定手段が選択したモデルが上記指数形モデルであれば、
上記式(21)で表される当該指数形モデルの差分方程式とその厳密解が、時間間隔δ→0において、それぞれ、当該指数形モデルの上記式(23)で示した微分方程式とその厳密解に一致することから、
データ数をN、実データMn(n=1,2,…,N)として、下記式(25)により、推定に必要な値meを算出し、上記AIC計算モデル判定手段で求めたパラメータA,Bからaeおよびbeの値を算出し、算出した各値を用いて、下記式(22)に示す厳密解から、n期目の推定値を算出し、
上記式(32)で表される当該ロジスティック曲線モデルの差分方程式と厳密解が、時間間隔δ→0で、それぞれ、当該ロジスティック曲線モデルの上記式(34)で示した微分方程式と厳密解に一致することから、
データ数をN、実データMn(n=1,2,…,N)として、下記式(36)により、推定に必要な値m1を算出し、
上記式(46)で表される当該ロジスティック曲線モデルの差分方程式と厳密解が、時間間隔δ→0で、それぞれ、当該ロジスティック曲線モデルの上記式(48)で示した微分方程式と厳密解に一致することから、
データ数をN、実データMn(n=1,2,…,N)として、下記式(50)により、推定に必要な値mrを算出し、
- コンピュータを、請求項1から請求項3のいずれかに記載の予測モデル選択装置における各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項4に記載の予測装置における各手段として機能させるためのプログラム。
- 単調増加し最終的にある一定値になる現象を最も良く記述するモデルを複数のモデルから選択するコンピュータによる予測モデル選択方法であって、
上記複数のモデルは、
下記式(23)の微分方程式で表される指数形モデルと、下記式(34)の微分方程式で表されるロジスティック曲線モデル、および、下記式(48)の微分方程式で表されるリカッチ方程式モデルからなり、
予め決められた期間毎に入力された実データ値および累積値を記憶する実データ入力保存手段と、
上記式(23),(34),(48)で示される各モデルの微分方程式に対して厳密解を持つ差分方程式から変換された各回帰式と上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値とを用いて回帰分析を行い、各回帰式のパラメータの推定値を算出し、算出した各回帰式のパラメータの推定値を用いて上記指数形モデルと上記ロジスティック曲線モデルおよび上記リカッチ方程式モデルのそれぞれのAICの計算を行い、計算したAICが最小となるモデルを、上記現象を最も良く記述するモデルとして選択するAIC計算モデル判定手段と、を有し、
上記AIC計算モデル判定手段は、
上記式(23)から時間間隔δを差分間隔として差分化した下記式(21)で表される当該指数形モデルの差分方程式および該差分方程式から変換された下記式(13),(14),(15)で示される第1の回帰式と、
上記式(34)から時間間隔δを差分間隔として差分化した下記式(32)で表される当該ロジスティック曲線モデルの差分方程式および該差分方程式から変換された下記式(13),(14),(26)で示される第2の回帰式と、
上記式(48)から時間間隔δを差分間隔として差分化した下記式(46)で表される当該リカッチ方程式モデルの差分方程式および該差分方程式から変換された下記式(13),(14),(37),(38)で示される第3の回帰式と、
を記憶し、
上記第1の回帰式から、上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値を用いて当該第1の回帰式におけるパラメータA,Bを算出し、算出したパラメータA,Bを用いて上記指数形モデルのAICを算出し、
上記ロジスティック曲線モデルに対するAIC計算においては、
上記第2の回帰式から、上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値を用いて当該第2の回帰式におけるパラメータB,Cを算出し、算出したパラメータB,Cを用いて上記ロジスティック曲線モデルのAICを算出し、
上記リカッチ方程式モデルに対するAIC計算においては、
上記第3の回帰式から、上記実データ入力保存手段が記憶した実データ値を用いて当該第3の回帰式におけるパラメータA,B,Cを算出し、算出したパラメータA,B,Cを用いて上記リカッチ方程式モデルのAICを算出する
ことを特徴とする予測モデル選択方法。 - 請求項7もしくは請求項8のいずれかに記載の予測モデル選択方法であって、
上記現象を記述するモデルは、コンピュータウィルスの感染数を予測するコンピュータウィルス感染数予測モデル、ソフトウェアの信頼度あるいはバグ数を予測するソフトウェア信頼度成長モデル、人口の変化を予測する人口予測モデル、生物個体数の変化を予測する生物個体数予測モデル、ならびに、新製品、技術、およびサービスの普及を予測する普及予測モデルのうちの少なくともいずれか一つであることを特徴とする予測モデル選択方法。 - 請求項7から請求項9のいずれかに記載の予測モデル選択方法における上記AIC計算モデル判定手段が選択したモデルでの時間周期毎の推定値を計算する予測装置の推定値予測方法であって、
プログラムされたコンピュータ処理を実行する手段として、
上記AIC計算モデル判定手段が選択したモデルを受け取り、当該モデルのパラメータおよび時間周期毎の推定値を計算する推定値算出手段を有し、
該推定値算出手段は、
上記AIC計算モデル判定手段が選択したモデルが上記指数形モデルであれば、
上記式(21)で表される当該指数形モデルの差分方程式とその厳密解が、時間間隔δ→0において、それぞれ、当該指数形モデルの上記式(23)で示した微分方程式とその厳密解に一致することから、
データ数をN、実データMn(n=1,2,…,N)として、下記式(25)により、推定に必要な値meを算出し、上記AIC計算モデル判定手段で求めたパラメータA,Bからaeおよびbeの値を算出し、算出した各値を用いて、下記式(22)に示す厳密解から、n期目の推定値を算出し、
上記式(32)で表される当該ロジスティック曲線モデルの差分方程式と厳密解が、時間間隔δ→0で、それぞれ、当該ロジスティック曲線モデルの上記式(34)で示した微分方程式と厳密解に一致することから、
データ数をN、実データMn(n=1,2,…,N)として、下記式(36)により、推定に必要な値m1を算出し、
上記式(46)で表される当該ロジスティック曲線モデルの差分方程式と厳密解が、時間間隔δ→0で、それぞれ、当該ロジスティック曲線モデルの上記式(48)で示した微分方程式と厳密解に一致することから、
データ数をN、実データMn(n=1,2,…,N)として、下記式(50)により、推定に必要な値mrを算出し、
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