JP6761788B2 - 予測装置、予測方法及び予測プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、予測装置、予測方法及び予測プログラムに関する。
例えば「ソフトウェアの信頼度」、「コンピュータウイルスの感染」、「人口や生物個体数の変化」、「新商品や技術、サービスの普及」等のような各種現象を予測するために、従来から様々な手法が用いられてきた。その中で、ロジスティック曲線等に代表される曲線モデルを用いる統計的手法が知られている。このような統計的手法では、曲線モデルのパラメータを推定することにより、注目している現象の中で発生する特定の事象の予測値、発生期間、予測曲線等を得ることができる。
ここで、上述した各種現象を記述するモデルとして、ロジスティック曲線モデルが好適であることが知られている。注目する現象(例えば、ソフトウェアの信頼度)を記述するモデルとしてロジスティック曲線モデルを用いた場合に、当該現象における特定の事象の発生数(例えば、ソフトウェアのテスト工程におけるバグ発見数)を示す実績データから得られる予測曲線を図1に示す。図1に示す予測曲線は、初期の実績データ(例えば、時間t´における実績データ)を用いて求められる。そして、この予測曲線に基づいて予測値の飽和値等のパラメータの推定が行われる。
ロジスティック曲線モデルを用いたパラメータの推定方法について、より詳細に説明する。ロジスティック曲線モデルは、以下の式(1)に示す微分方程式(以降、「ロジスティック方程式」と表す。)で定義される。
Figure 0006761788
式(1)に示すロジスティック方程式は、以下の式(2)に示す厳密解を有する。なお、k>0,m>0,a>0である。
Figure 0006761788
ここで、L(t)は、注目する現象(モデル)において予測対象となる特定の事象が時間(期間)tまでに発生する累積件数(累積事象数)である。m及びaは、特定の事象の発生数(事象数)を示す実績データからそれぞれ求められるパラメータである。
式(2)より、
Figure 0006761788
となるので、このkが累積事象数の飽和値を意味する。
パラメータm,k,aを求めるために、式(1)に示すロジスティック方程式を以下の式(3)のように書き直す。
Figure 0006761788
ここで、改めて、
Figure 0006761788
と置くと、式(3)は、以下の式(8)で表される。
Figure 0006761788
ここで、現実には、微分値
Figure 0006761788
を求めることはできないので、δをデータ集計期間(事象数を累積して集計する所定の期間)として、
Figure 0006761788
と置くことにより、以下の式(12)が得られる。
Figure 0006761788
なお、Yとして式(11)の代わりに、以下の式(13)を使用することもある。
Figure 0006761788
式(12)を回帰式として回帰分析を行うことにより、A,Bの推定値A^,B^を求め、これらの推定値により、パラメータm,k,aの推定値m^,k^,a^がそれぞれ以下の式(14)、式(15)、式(16)で得られる。
Figure 0006761788
しかしながら、上述した初期の実績データを用いることによるパラメータの推定結果は精度が悪いことが知られており、少なくとも適用するロジスティック曲線モデルの変曲点を超えた時点までの実績データを用いたパラメータの推定を行うことが必要である。これは、式(12)の振る舞いが、式(2)に示す厳密解の振る舞いと異なるためである。したがって、この方法でパラメータの推定を行うことは推定精度の観点から必ずしも好ましくない。
ところで、式(1)に示すロジスティック方程式を通常とは異なる差分方程式に書き直せることが知られている(非特許文献1)。そして、このような差分方程式を用いてパラメータの推定を行う方法も提案されている(特許文献1)。この推定方法をロジスティック曲線モデルに適用した場合について説明する。
式(1)に示すロジスティック方程式を、δを差分間隔として、以下の式(17)に示すように差分化する。差分化されたロジスティック方程式を「ロジスティック差分方程式」と表す。
Figure 0006761788
式(17)に示すロジスティック差分方程式は、以下の式(18)に示す厳密解を有する。
Figure 0006761788
式(18)に示す厳密解は、差分間隔0の連続極限(すなわち、δ→0)で、式(1)に示すロジスティック方程式の厳密解(式(2)参照)に一致する。更に、
Figure 0006761788
という条件の下で、
Figure 0006761788
となり、式(1)に示すロジスティック方程式が有している性質(すなわち、数3に示す性質)を保存していることが分かる。すなわち、式(17)に示すロジスティック差分方程式と式(18)に示す厳密解との振る舞いは同じであり、連続極限においては式(1)に示すロジスティック方程式の振る舞いと同じである。これは、この推定方法が事象の推定値を高い精度で算出できることを意味している。
パラメータm,k,aを求めるために、t=nδ,δ=1と置いて、式(17)に示すロジスティック差分方程式を以下の式(19)のように書き直す。
Figure 0006761788
ここで、Y,A,Bは、それぞれ
Figure 0006761788
である。
式(19)を回帰式として回帰分析を行うことによって得られるA,Bの推定値をそれぞれA^,B^とすると、パラメータm,k,aの推定値m^,k^,a^は、それぞれ以下の式(23)、式(24)、式(25)で得られる。
Figure 0006761788
この推定方法によれば、式(1)に示すロジスティック方程式に沿った形で正確なパラメータ推定が可能になり、微分方程式の解に近い正確な予測を行うことができる。
特開2000−122860号公報
広田良吾著、「差分方程式講義−連続より離散へ」、サイエンス社、2000年10月25日、p.66-70
ところで、上記の推定方法では、累積実績数を示すデータが等時間間隔で並んでいる必要がある。言い換えれば、実績データが示す事象数を等時間間隔で累積して、累積実績数を示す累積実績データを得る必要がある。以降では、上記の推定方法を「等時間間隔データを用いた推定方法」とも表す。
しかしながら、現実には、等時間間隔で累積実績データ(又は実績データ)を得ることができる場合は限られており、ある時間(期間)の累積実績データが存在しない場合もある。言い換えれば、累積実績データに欠損値が存在する場合がある。これは、当該時間の実績データを得ることができない場合があるためである。
そこで、欠損値が存在する場合には、得られた累積実績データのうち、等時間間隔となるように累積実績データを選択する必要がある。例えば、図2に示すように、時間t,t,t,t,t,t,t12,t13における累積実績データが得られた一方で、時間t,t,t,t10,t11,t14では累積実績データが存在しない(欠損値が存在する)ものとする。なお、各nに対してtn+1−t=δとする。
この場合、上記の等時間間隔データを用いた推定方法を用いるためには、等時間間隔となるように、時間tにおける累積実績データ、時間tの累積実績データ、時間tの累積実績データ、時間t13の累積実績データを選択する必要がある。
このため、選択されなかった累積実績データ(図2に示す例では、時間t、t、t、t12における累積実績データ)が無駄になってしまい、パラメータの推定精度が低下する。これに対して、欠損値が存在し、時間間隔が必ずしも等間隔とは限らない場合であっても、全ての累積実績データを有効に活用することができれば、上記の等時間間隔データを用いた推定方法と同様に、パラメータを高精度に推定することができると考えられる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、データの時間間隔に関わらず、パラメータを高精度に推定することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の実施の形態は、ロジスティック曲線モデルで表される現象における所定の事象の予測値を算出する予測装置であって、ロジスティック曲線を解に持つ微分方程式と連続極限で一致する差分方程式のうち、各差分間隔が任意である差分方程式を用いて、前記ロジスティック曲線モデルのパラメータを推定する推定手段と、前記推定手段により推定された前記パラメータと、入力された所定の予測条件とに基づいて、前記事象の予測値を算出する予測手段と、を有することを特徴とする。
データの時間間隔に関わらず、パラメータを高精度に推定することができる。
ロジスティック曲線モデルを用いた場合に、実績データから得られる予測曲線の一例を示す図である。 欠損値が存在する場合に、等時間間隔となる累積実績データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態における予測装置の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態における予測装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態における予測装置の機能構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態における予測装置が実行する全体処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の実施の形態では、各種現象を記述するモデルの一例としてロジスティック曲線モデルのパラメータを推定することで、注目している現象の中で発生する特定の事象の予測値を算出する予測装置10について説明する。ただし、各種現象を記述するモデルは、ロジスティック曲線モデルに限られず、例えば、ゴンペルツ曲線モデル等であっても良い。
<予測装置10の構成>
まず、本発明の実施の形態における予測装置10の構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態における予測装置10の構成の一例を示す図である。
図3に示す予測装置10は、注目している現象を記述するロジスティック曲線モデルのパラメータを推定することで、当該現象の中で発生する特定の事象の予測値を算出するコンピュータである。図3に示す予測装置10には、予測プログラム100がインストールされている。予測プログラム100は、複数のモジュールで構成されるプログラム群であっても良い。
図3に示す予測装置10は、予測プログラム100により、過去の履歴と予測条件とを入力し、入力された過去の履歴からロジスティック曲線モデルのパラメータを推定する。そして、図3に示す予測装置10は、予測プログラム100により、入力された予測条件と、推定されたパラメータとから、注目している現象の中で発生する特定の事象の予測値を算出した上で、算出した予測値を出力する。
ここで、過去の履歴とは、注目する現象で予測対象となる特定の事象が発生した時間及び発生数等の履歴(すなわち、1以上の実績データ)である。予測条件とは、予測対象となる特定の事象の上限や下限等の値の範囲や予測時点等の各種条件である。
また、「注目する現象」とは、例えば、「ソフトウェアの信頼度」、「コンピュータウイルスの感染」、「人口や生物個体数の変化」、「新商品や技術、サービスの普及」等である。
更に、「予測対象とする特定の事象」を具体的に表す値は、例えば、ソフトウェアの信頼度を予測する場合には、ソフトウェアのテスト工程におけるバグ発見数が挙げられる。同様に、例えば、コンピュータウイルスの感染を予測する場合には、コンピュータウイルスの感染数が挙げられる。例えば、人口や生物個体数の変化を予測する場合には、人口や生物個体数が挙げられる。例えば、新商品や技術、サービスの普及を予測する場合には、これらの普及数が挙げられる。
なお、図1に示す予測装置10の構成は一例であって、他の構成であっても良い。例えば、予測装置10は、複数台のコンピュータで構成されていても良い。
<予測装置10のハードウェア構成>
次に、本発明の実施の形態における予測装置10のハードウェア構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態における予測装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4に示す予測装置10は、入力装置11と、表示装置12と、外部I/F13と、RAM(Random Access Memory)14と、ROM(Read Only Memory)15と、CPU(Central Processing Unit)16と、通信I/F17と、補助記憶装置18とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバスBを介して通信可能に接続されている。
入力装置11は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等であり、ユーザが各種操作を入力するのに用いられる。表示装置12は、例えばディスプレイ等であり、予測装置10の予測結果等を表示する。なお、予測装置10は、入力装置11及び表示装置12の少なくとも一方を有していなくても良い。
外部I/F13は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体13a等がある。予測装置10は、外部I/F13を介して、記録媒体13a等の読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体13aには、予測プログラム100等が記憶されていても良い。
記録媒体13aには、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(Secure Digital memory card)、USB(Universal Serial Bus)メモリカード等がある。
RAM14は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。ROM15は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。ROM15には、例えば、OS(Operating System)設定やネットワーク設定等が格納されている。
CPU16は、ROM15や補助記憶装置18等からプログラムやデータをRAM14上に読み出して処理を実行する演算装置である。
通信I/F17は、予測装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。予測プログラム100は、通信I/F17を介して、所定のサーバ等から取得(ダウンロード)されても良い。
補助記憶装置18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置18に格納されているプログラムやデータには、例えば、OS、当該OS上において各種機能を実現するアプリケーションプログラム、予測プログラム100等がある。
本発明の実施の形態における予測装置10は、図4に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
<予測装置10の機能構成>
次に、本発明の実施の形態における予測装置10の機能構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施の形態における予測装置10の機能構成の一例を示す図である。
図5に示す予測装置10は、入力部101と、集計部102と、パラメータ推定部103と、予測部104と、出力部105とを有する。これら各部は、予測プログラム100がCPU16に実行させる処理により実現される。
また、図5に示す予測装置10は、過去履歴記憶部110と、予測条件記憶部120とを有する。これら各部は、例えば補助記憶装置18を用いて実現可能である。なお、過去履歴記憶部110及び予測条件記憶部120の少なくとも一方が、予測装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
過去履歴記憶部110は、過去の履歴を示す1以上の実績データが記憶されている。実績データが得られた時間は、必ずしも等時間間隔でなくても良い。また、実績データ中に欠損値があっても良い(すなわち、ある時間における実績データが存在しない場合があっても良い。)。予測条件記憶部120は、予測条件を示すデータが記憶されている。
入力部101は、過去の履歴と予測条件とを入力する。また、入力部101は、入力した過去の履歴を過去履歴記憶部110に記憶させる。同様に、入力部101は、入力した予測条件を予測条件記憶部120に記憶させる。
集計部102は、過去履歴記憶部110に記憶されている実績データを集計して、累積実績数(すなわち、ある時間までにおける特定の事象の発生数の累積)を示す累積実績データを作成する。
例えば、時間tにおける実績データ1〜時間tにおける実績データNが過去履歴記憶部110に記憶されていたとする。ただし、t=0、かつ、n=0,1,・・・,N−1に対して、tn+1−t=δn+1(すなわち、各実績データは必ずしも等時間間隔ではない。)とする。この場合、集計部102は、実績データ1を集計した累積実績データLを作成する。同様に、集計部102は、実績データ1〜実績データ2を集計した累積実績データLを作成する。以下、一般に、各nに対して、集計部102は、実績データ1〜実績データnを集計した累積実績データLを作成する。なお、累積実績データL=0とする。これにより、累積実績データL(n=0,1,・・・,N)が作成される。
パラメータ推定部103は、回帰分析の手法により、集計部102により作成された累積実績データを用いて、ロジスティック曲線モデルのパラメータを推定する。
予測部104は、予測条件記憶部120に記憶されている予測条件と、パラメータ推定部103により推定されたパラメータとを用いて、注目している現象の中で発生する特定の事象の予測値を算出する。
出力部105は、予測部104により算出された予測値を出力する。なお、出力部105は、予測値の出力先として、例えば、表示装置12に表示させても良いし、補助記憶装置18に記憶させても良い。また、例えば、記録媒体13aに記憶させても良いし、通信I/F17によりネットワーク上のサーバ等に送信しても良い。
<処理の詳細>
次に、本発明の実施の形態における予測装置10が実行する全体処理について、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態における予測装置10が実行する全体処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS101:入力部101は、過去の履歴を入力する。入力部101は、例えば、ユーザにより入力装置11を用いて作成された過去の履歴を入力しても良いし、記録媒体13aや補助記憶装置18等に記憶されている過去の履歴を入力しても良いし、通信I/F17によりネットワーク上のサーバ等から取得(ダウンロード)した過去の履歴を入力しても良い。入力部101により入力された過去の履歴は、過去履歴記憶部110に記憶される。
ステップS102:入力部101は、予測条件を入力する。入力部101は、例えば、ユーザにより入力装置11を用いて作成された予測条件を入力しても良いし、記録媒体13aや補助記憶装置18等に記憶されている予測条件を入力しても良いし、通信I/F17によりネットワーク上のサーバ等から取得(ダウンロード)した予測条件を入力しても良い。入力部101により入力された予測条件は、予測条件記憶部120に記憶される。
ステップS103:集計部102は、過去履歴記憶部110に記憶されている実績データを集計して、累積実績データL(n=0,1,・・・,N)を作成する。
ステップS104:パラメータ推定部103は、ロジスティック曲線モデルのパラメータを推定する。ここで、以下の式(26)に示すロジスティック方程式を差分化したロジスティック差分方程式を考える。
Figure 0006761788
ロジスティック差分方程式のうち、厳密解を有するロジスティック差分方程式としては、例えば、以下の式(27)、式(28)、及び式(29)が知られている。
Figure 0006761788
上記の式(27)、式(28)、及び式(29)に示すロジスティック差分方程式は、差分間隔δが等間隔である差分方程式であるが、これを一般化する。すなわち、δを不等間隔δn+1(nによって異なる値を取り得る)に一般化する。以下、式(27)、式(28)、及び式(29)に示すロジスティック差分方程式においてパラメータを推定する場合についてそれぞれ説明する。
≪式(27)に示すロジスティック差分方程式の場合≫
最初に、上記の式(27)に示すロジスティック差分方程式においてパラメータを推定する場合ついて説明する。式(27)に示すロジスティック差分方程式を一般化して、以下の式(30)に示す不等間隔差分方程式を作成する。
Figure 0006761788
式(30)に示す不等間隔差分方程式は、以下の式(31)に示す厳密解を持つ。
Figure 0006761788
ここで、式(30)に示す不等間隔差分方程式からパラメータa,k,mの推定値を求める回帰式を算出することを考える。まず、式(30)に示す不等間隔差分方程式の両辺をLn+1δn+1で割ると、以下の式(32)になる。
Figure 0006761788
ここで、
Figure 0006761788
と置くと、上記の式(32)は、以下の式(36)で表される。
Figure 0006761788
この式(36)を回帰式として回帰分析を行うことによって得られるA,Bの推定値をA^,B^とすると、パラメータa,k,mの推定値a^,k^,m^は、それぞれ以下の式(37)、式(38)、式(39)で得られる。
Figure 0006761788
上記の式(37)に示す推定値m^を算出する際には、ステップS103で得られた累積実績データL(n=1,・・・,N)を用いる。これにより、全ての累積実績データLを用いて、不等間隔差分方程式が式(30)である場合におけるロジスティック曲線モデルのパラメータが得られる。
≪式(28)に示すロジスティック差分方程式の場合≫
次に、上記の式(28)に示すロジスティック差分方程式においてパラメータを推定する場合について説明する。式(28)に示すロジスティック差分方程式を一般化して、以下の式(40)に示す不等間隔差分方程式を作成する。
Figure 0006761788
式(40)に示す不等間隔差分方程式は、以下の式(41)に示す厳密解を持つ。
Figure 0006761788
ここで、式(40)に示す不等間隔差分方程式からパラメータa,k,mの推定値を求める回帰式を算出することを考える。まず、式(40)に示す不等間隔差分方程式の両辺をLδn+1で割ると、以下の式(42)になる。
Figure 0006761788
ここで、
Figure 0006761788
と置くと、上記の式(42)は、以下の式(46)で表される。
Figure 0006761788
この式(46)を回帰式として回帰分析を行うことによって得られるA,Bの推定値をA^,B^とすると、パラメータa,k,mの推定値a^,k^,m^は、それぞれ以下の式(47)、式(48)、式(49)で得られる。
Figure 0006761788
上記の式(47)に示す推定値m^を算出する際には、ステップS103で得られた累積実績データL(n=1,・・・,N)を用いる。これにより、全ての累積実績データLを用いて、不等間隔差分方程式が式(40)である場合におけるロジスティック曲線モデルのパラメータが得られる。
≪式(29)に示すロジスティック差分方程式の場合≫
最後に、上記の式(29)に示すロジスティック差分方程式においてパラメータを推定する場合について説明する。式(29)に示すロジスティック差分方程式を一般化して、以下の式(50)に示す不等間隔差分方程式を作成する。
Figure 0006761788
式(50)に示す不等間隔差分方程式は、以下の式(51)に示す厳密解を持つ。
Figure 0006761788
ここで、式(50)に示す不等間隔差分方程式からパラメータa,k,mの推定値を求める回帰式を算出することを考える。まず、式(50)に示す不等間隔差分方程式の両辺を(L+Ln+1)δn+1で割ると、以下の式(52)になる。
Figure 0006761788
ここで、
Figure 0006761788
と置くと、上記の式(52)は、以下の式(56)で表される。
Figure 0006761788
この式(56)を回帰式として回帰分析を行うことによって得られるA,Bの推定値をA^,B^とすると、パラメータa,k,mの推定値a^,k^,m^は、それぞれ以下の式(57)、式(58)、式(59)で得られる。
Figure 0006761788
上記の式(57)に示す推定値m^を算出する際には、ステップS103で得られた累積実績データL(n=1,・・・,N)を用いる。これにより、全ての累積実績データLを用いて、不等間隔差分方程式が式(50)である場合におけるロジスティック曲線モデルのパラメータが得られる。
以上のように、上記の式(27)、式(28)、及び式(29)に示すロジスティック差分方程式において、データの時間間隔に関わらず(すなわち、時間間隔が等間隔又は不等間隔のいずれであっても)、全ての累積実績データLを用いて、ロジスティック曲線モデルのパラメータを推定することができる。しかも、全ての累積実績データLを用いることで、高い精度でパラメータを推定することができる。
ステップS105:予測部104は、予測条件記憶部120に記憶されている予測条件と、パラメータ推定部103により推定されたパラメータとを用いて、注目している現象の中で発生する特定の事象の予測値を算出する。
すなわち、例えば、上記のステップS104で式(27)に示すロジスティック差分方程式を用いてパラメータパラメータm,k,aが推定された場合、予測部104は、式(31)により予測値を算出することができる。
同様に、例えば、上記のステップS104で式(28)に示すロジスティック差分方程式を用いてパラメータパラメータm,k,aが推定された場合、予測部104は、式(41)により予測値を算出することができる。
同様に、例えば、上記のステップS104で式(29)に示すロジスティック差分方程式を用いてパラメータパラメータm,k,aが推定された場合、予測部104は、式(51)により予測値を算出することができる。
ステップS106:出力部105は、上記のステップS105で算出された予測値を出力する。
以上により、本発明の実施の形態における予測装置10は、データの時間間隔に関わらず、ロジスティック曲線モデルのパラメータを高い精度で推定することができる。言い得れば、本発明の実施の形態における予測装置10は、欠損値が存在すること等によりデータが等間隔に得ることができない場合であっても、ロジスティック曲線モデルのパラメータを高い精度で推定することができる。
これにより、本発明の実施の形態における予測装置10は、ロジスティック曲線モデルを用いて、正確な事象予測を行うことができる。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
10 予測装置
100 予測プログラム
101 入力部
102 集計部
103 パラメータ推定部
104 予測部
105 出力部
110 過去履歴記憶部
120 予測条件記憶部

Claims (5)

  1. ロジスティック曲線モデルで表される現象における所定の事象の予測値を算出する予測装置であって、
    ロジスティック曲線を解に持つ微分方程式と連続極限で一致する差分方程式のうち、各差分間隔が任意である複数の差分方程式を用いて、前記ロジスティック曲線モデルのパラメータを推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された前記パラメータと、入力された所定の予測条件とに基づいて、前記事象の予測値を算出する予測手段と、
    を有し、
    前記推定手段は、
    前記事象が観測された時間、期間又は間隔を観測点として、各観測点までの実績値の累積をそれぞれ示す複数の累積実績データであって、かつ、互いに隣り合う累積実績データ間の間隔が等間隔でない複数の累積実績データと、前記複数の累積実績データ間の間隔のそれぞれを前記各差分間隔とした前記複数の差分方程式とを用いて、前記パラメータを推定する、ことを特徴とする予測装置。
  2. 前記各観測点のそれぞれをt ,t ,・・・,t N−1 (ただし、Nは前記実績値の総数)とした場合、n番目の累積実績データとn+1番目の累積実績データとの間の間隔はδ n+1 =t n+1 −t (ただし、n=0,1,・・・,N−1)と表され、
    前記推定手段は、
    各n=0,1,・・・,N−1に対して等間隔でない前記間隔δ n+1 を前記差分間隔δ n+1 とした前記複数の差分方程式を用いて、前記パラメータを推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記ロジスティック曲線モデルは、ソフトウェアの信頼度を予測するモデル、コンピュータウイルスの感染数を予測するモデル、人口の変化を予測するモデル、生物個体数の変化を予測するモデル、又は商品、技術若しくはサービスの普及を予測するモデルのいずれかである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の予測装置。
  4. ロジスティック曲線モデルで表される現象における所定の事象の予測値を算出するコンピュータが、
    ロジスティック曲線を解に持つ微分方程式と連続極限で一致する差分方程式のうち、各差分間隔が任意である複数の差分方程式を用いて、前記ロジスティック曲線モデルのパラメータを推定する推定手順と、
    前記推定手順により推定された前記パラメータと、入力された所定の予測条件とに基づいて、前記事象の予測値を算出する予測手順と、
    を実行し、
    前記推定手順は、
    前記事象が観測された時間、期間又は間隔を観測点として、各観測点までの実績値の累積をそれぞれ示す複数の累積実績データであって、かつ、互いに隣り合う累積実績データ間の間隔が等間隔でない複数の累積実績データと、前記複数の累積実績データ間の間隔のそれぞれを前記各差分間隔とした前記複数の差分方程式とを用いて、前記パラメータを推定する、ことを特徴とする予測方法。
  5. コンピュータを、請求項1乃至3の何れか一項に記載の予測装置における各手段として機能させるための予測プログラム。
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