JP4769592B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び定着装置を用いた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置において、未定着トナー画像を記録材に熱定着させる技術は広く公知である。熱定着を行う定着装置としては、ヒートローラ方式、および、フィルム加熱方式などが用いられている。これらの定着装置は、例えば、特許文献1ないし16に記載されている。
従来使用されている上記熱定着用の熱源としては、ヒートローラ方式ではハロゲンヒータを使うことが多く、フィルム加熱方式ではセラミックヒータを使用することが多い。一般的に、これらのヒータはトライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、この交流電源により電力が供給される。
ハロゲンヒータを熱源とする定着装置においては、定着装置の温度が、サーミスタ感温素子のような温度検出素子により検出され、検出された温度に基づいて、制御部によりスイッチング素子がオン/オフ制御される。すなわち、ハロゲンヒータへの電力供給がオン/オフ制御され、定着器の温度が目標の温度になるように温度制御される。
他方、セラミックヒータを熱源とする定着装置においては、温度検出素子により検出された温度に基づいて、制御部によりヒータに投入すべき電力が算出される。次に、該電力に応じた位相角または波数が決定され、該位相角または該波数においてスイッチング素子がオン/オフ制御されることで定着装置の温度が制御される。ここで、ヒータに投入すべき電力から位相角または波数を決定するために、制御部にはあらかじめ、投入すべき電力から位相角または波数の値を定めた変換テーブル又は計算式が記憶されている。
また、定着装置では、電源投入から画像出力までの時間短縮などを目的として、装置立ち上がり時に定常時とは別の制御を行うことがある。例えば、装置立ち上がり時に定電流制御を行う場合がある。
図10および図11を用いて、従来技術の例を説明する。本例は、位相制御によるフィルム加熱方式の定着装置の温度制御である。
図10は、従来の、定着装置の温度とヒータに流れる電流の模式図である。プリント命令受信後、定着装置の温度が所定の切替温度Tthに達するまで、定電流制御が行われる。その後は、定電力制御による温度制御が行われる。本例における温度制御には、図11に示す変換テーブルを用いている。
温度制御においては、制御部は、定着装置の検出された温度と目標温度との差からセラミックヒータに供給すべき電力比を算出し、図11に示す変換テーブルから算出された電力比に対応する位相角を決定する。電力比とは、100%のデューティ(1周期に占める通電時間の割合)において通電した場合の電力に対する、供給する電力の割合を意味する。発熱は投入電力にほぼ比例するため、温度制御においては電力量による制御を行うのが一般的である。
立ち上がり制御においては、ヒータに流れる電流量をモニタリングし、定電流レベルIaを超えるまで(図11に示す変換テーブルの)一段階ずつ、投入電力を上げて行く。そして定電流レベルIaを超えた場合には一段階投入電力を下げるという制御を行い、定電流レベルIaの近傍でΔIの振れ幅(図11に示す変換テーブルの一段階分に相当する)を持ちながら定電流制御が行われる。
装置立ち上がり時に定電流制御を行う理由は以下の通りである。
ヒータに大きな電力を供給すれば、定着装置の温度をより早く目標温度まで上昇させることができる。しかしながら、一般の商用電源は供給可能な電流量が決まっている。一方、商用電源の出力電圧は国、地域によって異なる場合があり、一つの地域においても異なる場合がある。また、セラミックヒータの抵抗値にばらつきがあるため、同じ電圧をかけた時に流れる電流量も一定とならない。このため、電力を一定に制御しようとすれば、電流量の振れ幅は大きくなる。よって、大きな電力を供給したい装置の立ち上がり時においては、定電力制御をするよりも、電流量の上限に達しないように定電流制御を行う方が効率的である。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−44076号公報 特開平4−44077号公報 特開平4−44078号公報 特開平4−44079号公報 特開平4−44080号公報 特開平4−44081号公報 特開平4−44082号公報 特開平4−44083号公報 特開平4−204980号公報 特開平4−204981号公報 特開平4−204982号公報 特開平4−204983号公報 特開平4−204984号公報
上記のような制御を行う定着装置においては、定電流制御時の電流値について、次の二つの問題がある。
[1]電力変化量が一定でも、電流変化量が一定とならない。
例えば、電力比を75%から80%に増加させた場合、入力電圧の値などによって電流変化量は変化し、一意に定まらない。
[2](図11に示す)変換テーブル一段階あたりの電流変化量が一定とならない。
例えば、電力比を65%から75%まで4段階変化させた場合の電流変化量と、75%から85%まで4段階変化させた場合の電流変化量とが異なる。
このため、図10中のΔIが一定とならず、あらかじめΔIを把握することができないため、定電流レベルを商用電源の限界に対して比較的大きなマージンを持つ値に設定しなければならない。
また、従来の制御方法では、一段階ずつ変換テーブルをあげていかなくてはならないので、定電流レベルIaまでの立ち上がり制御を迅速に行うことができない。
本発明は以上のような課題を鑑みてなされたものである。その目的とするところは、定電流制御の精度を向上させ、かつ制御速度を向上させることにより、ファーストプリントタイム(装置の電源投入または省電力モード復帰から画像出力までの時間)短縮を実現することである。これにより、使用者の利便性を向上させた定着装置および画像形成装置を提供することができる。
このような目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、筒形状の定着フィルムと、前記定着フィルムの内面に接触するヒータと、前記定着フィルムを介して前記ヒータと共にトナー像を担持する記録材を挟持搬送する定着ニップ部を形成する加圧ローラと、前記ヒータの温度を検出する温度検出手段と、前記ヒータに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記温度検出手段と前記電流検出手段の出力に応じて商用電源から前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記ヒータへ電力を供給開始して前記温度検出手段の出力が制御切替温度に達するまで、前記電流検出手段の出力が所定電流を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御し、前記温度検出手段の出力が前記制御切替温度を超えると前記温度検出手段の出力が所定温度を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する定着装置において、前記電流検出手段の出力が前記所定電流を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する時の電力比に対応する位相角が、前記温度検出手段の出力が前記所定温度を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する時の電力比に対応する位相角よりも、同一の電力比であっても大きく設定されていることを特徴とする。
お、本発明の「所定の電流量」とは、定電流レベルのことを指す。
本発明によれば、定電流制御時において、投入電流量に対応した制御量を決定することができるため、定電流制御の精度を向上させ、かつ制御速度を向上させることが可能である。よって、ファーストプリントタイム(装置の電源投入または省電力モード復帰から画像出力までの時間)短縮を実現することが可能となり、使用者の利便性を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、複数の図面において同一の符号は、同一の構成であることを示し、その繰り返しの説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の概略図である。
図1において、符号101は画像形成装置、符号102はシート材トレイ、符号103はピックアップローラ、符号104は給紙ローラ、符号105はレジストローラ対、符号106はプロセスカートリッジ、符号107は感光ドラムである。また、符号108はスキャナユニット、符号109はレーザー光源、符号110はポリゴンミラー、符号111は反射ミラー、符号112はスキャナモータ、符号113は定着装置、符号114は定着フィルム、符号115は加圧ローラである。さらに、符号116は定着ヒータ、符号117は排紙ローラ対、符号118は制御部、符号119は表示部、符号120は用紙サイズセンサ、符号121は給紙センサ、符号122はレジ前センサ、符号123は定着排紙センサ、符号124は排紙センサである。さらに、符号125はメインモータ、符号126は低圧電源、符号127は電源コード、符号128は商用電源コンセント、符号129は高圧電源、符号130はヒータ駆動回路、符号131は搬送ガイド、符号Pはシート材である。
シート材トレイ102上にセットされたシート材Pはピックアップローラ103の駆動によって1枚だけシート材トレイ102から送出され、給紙ローラ104によってレジストローラ対105に搬送される。更にシート材Pはレジストローラ対105の駆動によって所定のタイミングでプロセスカートリッジ106に搬送される。
プロセスカートリッジ106はトナー容器、帯電装置、現像装置、感光ドラムを備えており、電子写真の一連の処理によって未定着トナー像がシート材上に形成される。感光ドラム107に潜像を形成する際は、帯電装置によって感光体表面を帯電させた後、感光ドラム107に対して、画像露光手段により、コンピュータ等の画像供給装置から送られる画像信号に基づいた画像露光が行われる。すなわち、画像露光は、スキャナユニット108内の、上記画像信号に基づいたレーザー光源109からのレーザー光を、回転するポリゴンミラー110、反射ミラー111を経て感光ドラム107の表面に主走査することにより形成される。そして、この主走査と感光ドラム107の回転(副走査)とによって上記潜像が感光ドラム107の表面に形成される。ここで、ポリゴンミラー110はスキャナモータ112によって駆動される。
続いて未定着トナー像が形成されたシート材は定着装置113に搬送される。ここで定着装置113にてシート材に加熱加圧処理がなされ、シート材P上のトナーがシート材Pに定着される。定着装置113については図2および図3を用い、より詳細に後述する。発熱体である定着ヒータ116は定着フィルム114を加熱する。定着後、シート材は更に排紙ローラ対117によって画像形成装置101本体外に搬送され、一連の記録処理を終える。
これらの一連の処理は、制御部118によって制御される。制御部118は、不図示の、CPUと、CPUの作業領域を提供するRAM、CPUの実行プログラムを格納したROMと、入出力ポートとを有している。また、ROMには後述する図7、9に記載の一連の処理を実施するプログラムを含む種々のプログラム、図5に記載の変換テーブルA、および図6に記載の変換テーブルBが記憶されている。このような構成において、CPUがROMに記憶された各プログラムを実行することによって、画像形成の動作処理が行われる。また、CPUは、後述のサーミスタ201を含む各センサからの検知信号に応じて、対応する各制御を行うことができる。
表示部119には、画像形成装置101のステータス等各種情報が表示され、使用者に情報を通知する。用紙サイズセンサ120は、シート材トレイ102に格納されるシート材Pの大きさを検出する。給紙センサ121、レジ前センサ122、定着排紙センサ123、排紙センサ124は、それぞれシート材Pの通過を検出し、これらセンサの出力によって、制御部118はシート材Pの搬送状況を知ることができる。
メインモータ125は、紙搬送の動力源として各部ローラを駆動する。加圧ローラ115も、メインモータ125により駆動される。低圧電源126は、電源コード127を介して商用電源コンセント128に接続され、制御部118、メインモータ125、高圧電源129などに電力を供給する。高圧電源129は、転写や現像など画像形成に必要な高電圧を出力する。ヒータ駆動回路130は、定着ヒータ116に電力を供給し、発熱させる。
次に、図2および図3を参照して、定着装置113を説明する。
図2において、符号201はサーミスタ、符号202は未定着トナー、符号203は定着済みトナー、符号204はフィルムガイド、符号205は芯金、符号206は弾性層である。
定着フィルム114は、定着ヒータ116により加熱される。加圧ローラ115は、芯金205の両端を定着装置に軸受部材を介して回転自由に配設されている。加圧ローラ115は、メインモータ125からの動力により、図中半時計方向に回転する。該加圧ローラ115の外面と定着フィルム114との定着ニップ部における圧接摩擦力により、円筒状の定着フィルム114に回転力が作用して該定着フィルム114は図中時計方向に従動回転状態になる。上記において、該定着フィルム114と加圧ローラ115とが機械的動作部材である。
シート材P上の未定着トナー202は、定着フィルム114からの熱、および定着フィルム114と加圧ローラ115との間の圧力により、シート材P上に定着される。サーミスタ201は、定着ヒータ116の温度を検出し、該検出値を制御部118の不図示のA/Dポートに送信している。制御部118のCPUは、該検出値を間欠的にサンプリングする。
次に、図3を用いて定着ヒータ116の構造を説明する。図3は本実施形態における定着ヒータ116の構成説明図であり、(a)はヒータ背面側の平面図、(b)はヒータ表面側の切り欠き平面図、(c)はヒータの横断面図である。
定着ヒータ116は、高熱伝導性であるAl又はAlNヒータ基板301上に通電発熱抵抗層304を形成し、その上から薄肉ガラス保護層308で覆ってなる、全体に低熱容量の表面加熱型のセラミックヒータとすることができる。
より具体的には、この定着ヒータ116は、ヒータ基板301と、並行2条の通電発熱抵抗層304と、第1および第2の通電用電極パターン306、307と、導電性パターン305とを備えている。また、定着ヒータ116は、第1および第2の温度制御部出力用電極パターン309、310と、薄肉ガラス保護層308と、第1および第2の導電性パターン302、303とを備えている。
本実施形態では、ヒータ基板301は、定着ニップ部における通紙方向に交差(直交)する方向を長手とする、例えば幅6mm×長さ270mm×厚さ1mmの、Al又はAlNのヒータ基板である。通電発熱抵抗層304は、ヒータ基板301の表面側長手に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約10μm、幅1〜3mmにスクリーン印刷等によりパターン塗工し焼成して形成具備させた、並行2条の通電発熱抵抗層である。第1および第2の通電用電極パターン306、307は、上記並行2条の通電発熱抵抗層304の一端部側のヒータ基板面に電気的に導通させて形成具備させた通電用電極パターンである。
導電性パターン305は、上記並行2条の通電発熱抵抗層304の他端部側を電気的に直列に導通させてヒータ基板面に形成具備させた導電性パターンである。温度制御部出力用電極パターン309、310は、上記の導電性パターン305側において、ヒータ基板面に形成具備させた温度制御部出力用電極パターンである。薄肉ガラス保護層308は、ヒータ基板301の表面側において、通電発熱抵抗層304と導電性パターン305とを覆わせて設けた、厚さ10μm程度の薄肉ガラス保護層である。第1および第2の導電性パターン302、303は、サーミスタ201と電気的に導通させてヒータ基板301の背面に形成具備させた導電性パターンである。
図4は、本実施形態における定着装置の温度制御とヒータ電流とを略記した図である。本実施形態における画像形成装置は、待機時の定着温度調節が不要で、プリント時にのみ過熱を行ういわゆるオンデマンド定着を実現しており、画像形成命令を受信していない場合にはヒータを消灯している。これにより、待機時の省電力に寄与している。
図5は、投入電流に対応する位相角をあらかじめ定めている変換テーブルAを示す図である。定電流制御時に、制御部がこの変換テーブルを用いて、投入電流に対応する位相角を決定する。
図6は、投入電力に対応する位相角をあらかじめ定めている変換テーブルBを示す図である。定電力制御時に、制御部がこの変換テーブルを用いて、投入電力に対応する位相角を決定する。
制御部118は、画像形成命令を受信した場合、定着装置113の温度が所定の切替温度Tthに達するまで、図5に記載の変換テーブルAにより、定電流制御を行う。制御部118は、サーミスタ201からの温度情報に基づいて、定着装置の温度が切替温度Tth以上であると判断する場合には、図6に記載の変換テーブルBにより、定電力制御を行う。
これらの一連の処理を、図7を用いて説明する。図7に示すフローチャートに示す制御手順は、制御部118内のROMに格納されており、制御部118内のCPUが実行する。
画像形成命令を受信(S701)すると、制御部118は、サーミスタ201からの温度情報に基づいて、検出温度Tを、予めROMに記憶された切替温度Tthと比較する(S702)。TがTth以下である場合、初期位相角を84.35度(投入電流の75%に相当する位相角)として、変換テーブルAを使用する定電流制御モードに移行する(S703)。画像形成装置は不図示の電流検出手段を有しており、定着ヒータ116に流れる電流値Iを検出することができ、電流値Iを予めROMに記憶された定電流レベルIaと比較する(S704)。本実施形態における不図示の電流検出手段としては、具体的には、カレントトランスを用いることができる。電流値Iが定電流レベルIaを超える場合には、変換テーブルAの一段階下げた位相角に変更し(S705)、電流値Iが定電流レベルIa以下の場合には、変換テーブルAの一段階上げた位相角に変更する(S706)。検出温度Tが上昇し、切替温度Tthを超えた場合(S707)には、定電力制御モードに移行する。
制御部118は、目標温度Taと、検出温度Tとの差から、定着ヒータ116に供給する電力比を決定する(S708)。次いで、変換テーブルBを用いて電力比から位相角を決定し、供給電力を位相制御することにより、定着装置113の検出温度が目標温度となるように温度制御を行う(S709)。検出温度Tが、装置が定着可能な温度範囲(本実施形態では、例えばTa±5℃)に入った場合に、画像形成を行い(S711)、画像形成動作を終了する。
本実施形態の構成によれば、定電流制御モードにおける図4に記載のΔIは、入力電圧およびヒータの抵抗値のばらつき等により影響を受けることがなく、一定になる。これにより、定電流レベルIaを商用電源の供給可能な電流量の限界に対して、従来よりも小さなマージンを持つ値、つまり、従来よりも高い値に設定することができる。したがって、従来よりも大きな電力を供給できるようになり、従来よりも早く定着装置の温度を目標温度まで上昇させることができ、ファーストプリントタイムを短縮することができる。
なお、本実施形態はオンデマンド定着であるが、例えばスタンバイ中に温度調節を行う構成をとる画像形成装置においても本実施形態を適用することができる。その場合でも、電源投入やスリープ状態からの復帰から、画像形成可能になるまでの時間短縮が可能である。
また、本実施形態の目標温度Taは一定であるが、シート材Pの材質および厚さに応じて目標温度を変更し、設定することができる構成においても、本発明を適用することができることは言うまでもない。
(第2の実施形態)
図8および図9を用いて第2の実施形態を説明する。
本実施形態における画像形成装置の構成は、第1の実施形態と同様である。つまり、図1ないし図3に記載した構成を持つ。
本実施形態では、制御部118が図5に記載の変換テーブルA、および図6に記載の変換テーブルBに加えさらに、図8に記載の変換テーブルCを記憶し、定電流制御モードにおいていわゆるPID制御を行うことを特徴とする。変換テーブルCは、定電流レベルIaと測定電流Iとの差から、変換テーブルAを何段階移行するかを一意に決定する変換テーブルである。
図9は、本実施形態の温度制御に関する一連の処理を説明する図である。図9に示すフローチャートに示す制御手順は、制御部118内のROMに格納されており、制御部118内のCPUが実行する。
画像形成命令を受信(S901)すると、制御部118は、サーミスタ201からの温度情報に基づいて、検出温度Tを、切替温度Tthと比較する(S902)。TがTth以下であると、初期位相角を84.35度(投入電流の75%に相当する位相角)として、変換テーブルAを使った定電流制御モードに移行する(S903)。画像形成装置は不図示の電流検出手段を有しており、定着ヒータ116に流れる電流値Iを検出することができる。
制御部118は、送られた電流値Iに関する情報に基づいて、定電流レベルIaと電流値Iとの差から、変換テーブルCを使って、変換テーブルAを何段階移動するかを決定し(S904)、変換テーブルAをその移動段階数移動する(S905)。検出温度Tが上昇し、切替温度Tthを超えた場合(S906)には、定電力制御モードに移行する。制御部118は、目標温度Taと、検出温度Tとの差から、定着ヒータ116に供給する電力比を決定する(S907)。次いで、変換テーブルBを用いて電力比から位相角を決定し、位相制御による温度制御を行う(S908)。検出温度Tが、装置が定着可能な温度範囲(本実施形態では、例えばTa±5℃)に入った場合に、画像形成を行い(S910)、画像形成動作を終了する。
本実施形態のように定電流制御モードにおいてPID制御を行うことにより、第1の実施形態の効果に加えてさらに、定着装置の温度を速やかに目標温度まで上昇させることができる。その結果、ファーストプリントタイムをさらに短縮することができる。
なお、変換テーブルCの代わりにあらかじめ定めた計算式を記憶しておき、該計算式により移動段階数を算出してもよいことは言うまでも無い。すなわち、定電流制御の際に、定電流レベルIaと現在の定着ヒータに流れる電流との差に応じた、電流量の制御が行えれば良いのである。
このように本発明の一実施形態によれば、定電流制御時において、投入電流量に対応した制御量を決定することができる。これにより、定電流レベルを商用電源の供給可能な電流量の限界に対して、従来よりも小さなマージンを持つ値、つまり、従来よりも高い値に設定することができる。したがって、従来よりも大きな電力を供給できるようになり、従来よりも早く定着装置の温度を目標温度まで上昇させることができる。
また、例えばPID制御などで、何段階移動するかを一意に決定することができるので、制御速度を速めることができる。
以上により、ファーストプリントタイムを短縮し、使用者の利便性を向上させた定着装置および画像形成装置を提供することがすることが可能となる。
第1の実施形態における画像形成装置の概略構成図である。 第1の実施形態における定着装置の横断面模型図である。 第1の実施形態における定着ヒータの概略構成図であって、(a)はヒータ背面側の平面図であり、(b)はヒータ表面側の切り欠き平面図であり、(c)はヒータの横断面図である。 第1の実施形態における定着温度制御の概略図である。 第1の実施形態における変換テーブルAを示す図である(投入電流比⇔位相角)。 第1の実施形態における変換テーブルBを示す図である(投入電力比⇔位相角)。 第1の実施形態における定着温度制御のフローチャートである。 第2の実施形態における変換テーブルCを示す図である。 第2の実施形態における定着温度制御のフローチャートである。 従来技術における定着温度制御の概略図である。 従来技術における変換テーブルを示す図である。
符号の説明
201 サーミスタ
202 未定着トナー
203 定着済みトナー
204 フィルムガイド
205 芯金
206 弾性層
301 ヒータ基板
302、303、305 導電性パターン
304 通電発熱抵抗層
306、307 通電用電極パターン
309、310 温度制御部出力用電極パターン
308 薄肉ガラス保護層

Claims (1)

  1. 筒形状の定着フィルムと、前記定着フィルムの内面に接触するヒータと、前記定着フィルムを介して前記ヒータと共にトナー像を担持する記録材を挟持搬送する定着ニップ部を形成する加圧ローラと、前記ヒータの温度を検出する温度検出手段と、前記ヒータに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記温度検出手段と前記電流検出手段の出力に応じて商用電源から前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記ヒータへ電力を供給開始して前記温度検出手段の出力が制御切替温度に達するまで、前記電流検出手段の出力が所定電流を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御し、前記温度検出手段の出力が前記制御切替温度を超えると前記温度検出手段の出力が所定温度を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する定着装置において、
    前記電流検出手段の出力が前記所定電流を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する時の電力比に対応する位相角が、前記温度検出手段の出力が前記所定温度を維持するように前記ヒータへ供給する電力の電力比を制御する時の電力比に対応する位相角よりも、同一の電力比であっても大きく設定されていることを特徴とする定着装置。
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