JP4769259B2 - 電着塗膜の二次タレ防止用ロボットおよび電着塗膜の二次タレ防止システム - Google Patents
電着塗膜の二次タレ防止用ロボットおよび電着塗膜の二次タレ防止システム Download PDFInfo
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例えば自動車ボディーでは、電着塗装後に水洗水によるボディーの水洗が行われ、次いで電着塗装後の焼付が施される。
そしてタレ出した水洗水がドア下端に溜まっていた。このドア下端の液溜まりが電着面欠陥を発生させていた。この電着面の欠陥を二次タレという。
従来例1は、図9および図10に表すように、電着塗装を終えて水洗工程を経てきた被塗物である自動車ボディー101が搬送されてくると、乾燥炉104に入る前にヒータ105によって二次タレが発生しそうなルーフおよびピラー部a、ならびに、ロッカー部bに表面に向かって100℃前後の熱風を吹付け外板部分を高温となるように加熱する。この時の加熱温度は、電着塗料のガラス転移温度(120℃〜140℃)以下とする。
すると、ルーフおよびピラー部aやロッカー部bに溜まっていた電着塗料や水洗水が流動性を増して隙間から流れ出し、ドア下端などに流れ出してタレ溜まりをつくる。
そして、タレ溜まりが洗浄された自動車ボディー101は次いで乾燥炉104へ搬送され、乾燥炉104内で電着塗膜の乾燥が行われる。
上記のように従来例1では、二次タレの原因となるドア内板などの鋼板合わせ部に溜まった残留塗料や洗浄水を乾燥炉104に入る前に高温に加熱して粘性を下げて流動性を増加させ、強制的にタレ流させて後、シャワー装置106によって洗い流し、二次タレの原因を乾燥炉104進入前に取り除いていた。
そこで、従来は、以下に挙げる従来例2によってこれらの問題点を解決していた。
即ち、従来例2である『電着塗膜の二次タレ防止装置』(特開平10−96098)では、図11に表すように、乾燥炉内の輻射加熱ゾーン206内で二次タレ防止対策が施されるようにした。乾燥炉の輻射加熱ゾーン206内では、自動車ボディー205の二次タレが発生しやすいドア内板などの鋼板合わせ部の表面温度が50℃乃至120℃の範囲となる区域Sにエアーブローノズル201を設置する。エアーブローノズル201は二次タレが発生すると思われる部位に向けてブロー可能に配置し冷風を該部位に向けて吹付ける。
そこで、この液溜まりとなった電着塗料や水洗水に向けてエアーブローノズル201から冷風を吹付け自動車ボディーから該電着塗料や水洗水を除去していた。
続いて、二次タレ防止用ロボットが自在に移動可能なアーム部の先端に備えるノズルを、ワークの開口部から袋状等の内部に向かってエアーを吹付ける。これにより、この後焼付け工程に至ってワーク温度の上昇に伴い流れ出してドア下端の液溜まりを形成する二次タレの原因となる余剰塗料や水洗水をエアーにより吹き飛ばし除去する。
また、エアー吹付けに際し、ロボットのアーム先端に備えた扁平ノズル或はストレートノズルを使い分け、制御部が予めティーチングされたパターンに則って、吹付ける場所等によってより良いノズルからエアー吹付けを行うように、エアー回路により選択したノズルからエアーの吹付けを行う。
また、ロボットにより自在な方向から自在な風量により除去可能なので、他の部位への付着による面欠陥発生等の不具合を起こすこともなく、効率的で確実な二次タレ防止対策が施せる。
エアーノズル24は、図4に表すように、ノズル先端形状が薄く扁平形状に潰された扁平ノズル24aと通常の丸形円筒形状であるストレートノズル24bとを重ね合わせて形成し第2アーム23の揺動自由端部に固定している。
エアーノズル24から噴射するエアーは、エアー回路3をエアーノズル24に接続することで行う。エアー回路3は、ノズル24へエアーを供給する管路34の一方端が扁平ノズル24aおよびストレートノズル24bそれぞれに配管され、管路34の他方端には、エアー供給源31が接続され、圧縮エアーを供給可能に形成している。エアー供給源31は、製造工場などに予めある圧縮エアーポンプや圧縮エアータンクからなるコンプレッサー31aとエアーフィルタ31bが設けられている。
そして、扁平側高圧電磁弁33a、扁平側低圧電磁弁33b、ストレート側高圧電磁弁33c、および、ストレート側低圧電磁弁33dは、それぞれ制御部4と電気的に接続され制御部4からの制御信号により管路34からそれぞれのノズル24へエアーの供給を行うか否かの切り換えが行われる。
二次タレ防止システム5は、水洗工程Cに続けて実施されるタレ切り工程Dと、タレ切り工程Dに続けて実施されるエアー吹付け工程Eとを実施可能であり、それぞれタレ切り工程Dにはタレ切り部7を形成し、タレ切り部7に続けてエアー吹付け部8を設ける。そして、電着塗装工程Aから焼付工程BにおけるワークWの移載までは、搬送装置6によってワークWを吊下搬送する。搬送装置6は、自動車ボディーであるワークWを吊り下げて搬送可能であり、従来から自動車工場で用いられている懸架式の搬送装置を用いる。従ってワークWは吊り下げられて搬送される。
二次タレ防止用ロボット本体2は、製造ライン上に設置固定される基台部21を有する。そして基台部21からは第1アーム22の一端を揺動自在に且つ回動自在に取付け、第1アーム22の自由端側が自在に移動可能である。更に第1アーム22の揺動側端部には第2アーム23の一端を取付けて設置する。この第2アーム23も、第1アーム22と同様に揺動自在且つ回動自在に設ける。このように第1アーム22および第2アーム23を基台部21から延設することで、第2アーム23の先端となる自由端が二次タレ防止用ロボット本体2可動範囲内の所望の場所へ移動可能となる。
そして、扁平側高圧電磁弁33a、扁平側低圧電磁弁33b、ストレート側高圧電磁弁33c、および、ストレート側低圧電磁弁33dは、それぞれ制御部4と電気的に接続され制御部4からの制御信号により管路34からそれぞれのノズル24へエアーの供給を行うか否かの切り換えが行われる。
電着塗膜の二次タレ防止システム5は、図1に表すように、電着塗装工程Aと焼付工程Bとの間で、電着塗装工程A終了後に連続して実施される水洗工程Cに続けて行われる工程として設けられ、二次タレ防止システム5の後に、続けて焼付工程Bが実施される。
二次タレ防止システム5は、水洗工程Cに続けて実施されるタレ切り工程Dと、タレ切り工程Dに続けて実施されるエアー吹付け工程Eとを実施可能であり、それぞれタレ切り工程Dにはタレ切り部7を形成し、タレ切り部7に続けて実施されるエアー吹付け工程Eにはエアー吹付け部8を設ける。
また、電着塗装工程Aから焼付工程BにおけるワークWの移載までの間のワークWの移動は、搬送装置6によって行う。搬送装置6は、ワークWを吊下搬送可能であり、搬送軌道を形成する搬送レール61と、返送レール61から懸架されてワークWを支持し搬送レール61上を自走可能な搬送懸架装置62とからなる。尚、搬送装置6は、自動車ボディーであるワークWを吊り下げて搬送可能であり、従来から自動車工場で用いられている懸架式の搬送装置を用いればよい。
尚、エアーノズル24から吹付けるエアーは、予め適宜温度に加温して用いても良く、加温することで残留液の流動性を阻害せず、効率よく残留液を前後に寄せて落下させることが可能となり、より確実に残留液の排除が出来る。
図6に表す○番号およびその枝番の順序に従って、エアーの吹付けを各位置から行うと、○番号箇所に向けてエアーを噴射しているノズル24からの噴射によれば、ドアパネルDPの上方から下方に向けて順次エアーの吹付けを行うこととなるので、残留液は順次上方から下方へと移動されて最後に図6中ドアパネルDP左下から、集められた残留液をドアパネルDPの隙間から下方へ排出させる。
特に、自動車製造工場内の塗装ラインに用いると効果的である。
B 焼付工程
C 水洗工程
D タレ切り工程
E エアー吹付け工程
1 二次タレ防止用ロボット
2 二次タレ防止用ロボット本体
21 基台部
22 第1アーム
23 第2アーム
24 エアーノズル
24a 扁平ノズル
24b ストレートノズル
3 エアー回路
31 エアー供給源
32a 扁平側高圧レギュレータ
32b 扁平側低圧レギュレータ
32c ストレート側高圧レギュレータ
32d ストレート側低圧レギュレータ
33a 扁平側高圧電磁弁
33b 扁平側低圧電磁弁
33c ストレート側高圧電磁弁
33d ストレート側低圧電磁弁
34 管路
4 制御部
5 二次タレ防止システム
6 搬送装置
7 タレ切り部
8 エアー吹付け部
Claims (4)
- 電着塗装を施したワークを焼付炉において塗膜焼付けを施す前に、電着塗料タレを除去するためにエアーを吹付ける自動ロボットであって、
一端が基台部に設置され他端がティーチングされたパターンに則って自在に移動可能であるアーム部を備え、アーム部先端にはノズルを備え、ノズルにはエアーを供給可能なエアー回路が接続され、アーム部の移動制御およびノズルから吐出するエアー制御が予めティーチングされる制御部を備え、
制御部は予め、電着塗装を施したワークに開口した開口部からワーク内部の所望箇所へエアーを吹付け可能にアーム部を移動させると共にエアーノズルからエアーを吹付けるようにティーチングされていることを特徴とする電着塗膜の二次タレ防止用ロボット。 - 前記二次タレ防止用ロボットは、アーム部先端に扁平ノズルおよびストレートノズルを備え、各ノズルには各ノズルへのエアー供給を切り換えると共に供給するエアーの吐出量を制御可能なエアー回路が接続され、アーム部の移動制御およびエアー回路のエアー制御が予めティーチングされて制御部により制御される請求項1に記載の電着塗膜の二次タレ防止用ロボット。
- 電着塗装終了後に施される水洗工程の後に、ワークを斜めにしてダウン・アップさせてタレ切り工程を実施可能な搬送装置を設け、タレ切り工程の後に備えられ、焼付炉においてワークを塗膜焼付けする前に、電着塗料タレを除去するためにエアーを吹付ける二次タレ防止用ロボットを設け、
二次タレ防止用ロボットは、一端が基台部に設置され他端がティーチングされたパターンに則って自在に移動可能であるアーム部を備え、アーム部先端にはノズルを備え、ノズルにはエアーを供給可能なエアー回路が接続され、アーム部の移動制御およびノズルから吐出するエアー制御が予めティーチングされる制御部を備え、制御部は水切り工程後のワークに開口した開口部からワーク内部の所望箇所へエアーを吹付け可能にアーム部を移動させると共にエアーノズルからエアーを吹付けるようにティーチングされていることを特徴とする電着塗膜の二次タレ防止システム。 - 前記二次タレ防止用ロボットは、アーム部先端に扁平ノズルおよびストレートノズルを備え、各ノズルには各ノズルへのエアー供給を切り換えると共に供給するエアーの吐出量を制御可能なエアー回路が接続され、アーム部の移動制御およびエアー回路のエアー制御が予めティーチングされて制御部により制御される請求項3に記載の電着塗膜の二次タレ防止システム。
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