JP4769144B2 - 感光性組成物およびそれを用いた平版印刷原版 - Google Patents
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Description
(1)芳香族水酸基を有する単量体。例えば、N−(p−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、p−イソプロペニルフェノ−ル、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシフェニルアクリレ−ト、m−ヒドロキシフェニルアクリレ−ト、p−ヒドロキシフェニルアクリレ−ト、o−ヒドロキシフェニルメタクリレ−ト、m−ヒドロキシフェニルメタクリレ−ト、p−ヒドロキシフェニルメタクリレ−ト、N−(p−ヒドロキシフェニル)マレイミドなどが挙げられる。
(2)α,β−不飽和カルボン酸。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
(3)(置換)アルキルアクリレ−ト。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、グリシジルアクリレ−ト、ベンジルアクリレ−ト、フェニルカルバミン酸エチルアクリレ−トなどが挙げられる。なお、本明細書では「(置換)」は、「置換または非置換」を意味する。
(4)(置換)アルキルメタクリレ−ト。例えば、メチルメタクリレ−ト、エチルメタクリレ−ト、プロピルメタクリレ−ト、ブチルメタクリレ−ト、アミルメタクリレ−ト、ベンジルメタクリレ−ト、フェニルメタクリレ−ト、シクロヘキシルメタクリレ−ト、グリシジルメタクリレ−ト、フェニルカルバミン酸エチルメタクリレ−トなどが挙げられる。
(5)アクリルアミドまたはメタクリルアミド類。例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド、N−メチロ−ルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミドなどが挙げられる。
(6)ウレタン(メタ)アクリレ−ト。例えばポリエ−テル型ウレタン(メタ)アクリレ−ト、ポリエステル型ウレタン(メタ)アクリレ−トなどが挙げられる。
(7)スチレン類。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン等である。
(8)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾ−ル、N−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
(9)ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
これらは、1種の化合物単独で用いてもよいし、(1)〜(9)の同じグループの化合物を2種以上を組み合わせて、又は異なるグループの化合物を2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記共重合体において必要に応じて加えられる他のモノマーの配合割合は好ましくは、1〜75質量%、より好ましくは、3〜70質量%である。
2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、および1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのイソシアネートモノマーを付加させる割合は、アルコール性水酸基を有するモノマーの3〜90モル%、好ましくは5〜80モル%である。3モル%以上、特に5モル%以上の場合では、画像形成した場合に強固な画像が得られる。90モル%以下、特に80モル%以下では、アルカリ水溶液に溶解しやすくなり、現像速度を早くし、感度を遅くするようなことは無くなるので好ましい。
より好ましい上限は、60モル%、さらに好ましい上限は、50モル%である。
本発明の感光性組成物においては、感光性組成物の製造中或いは保存中において、共重合体樹脂あるいは重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することができる。適当な熱重合禁止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組成物中の全固形分の質量に対して0.01〜5質量%が好ましい。
また、本発明の感光性組成物を平版印刷原版に適用する場合には、必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程でネガ型記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物中の全固形分に対して約0.5重量%〜約10重量%が好ましい。
更に、本発明の感光性組成物には、その着色を目的として染料若しくは顔料などを添加してもよい。これにより、本発明の感光性組成物を平版印刷原版に適用した場合、印刷版としての製版後の視認性や、画像濃度測定機適正といったいわゆる検版性を向上させることができる。着色剤としては、顔料、染料の使用が好ましい。例えば顔料として、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどが挙げられる。染料としては、ロイコ色素や油溶性染料または塩基性染料が好ましい。具体的には、クリスタルバイオレット、マラカイトグリ−ン、ビクトリアブル−、メチレンブルー、エチルバイオレット、ローダミンB、ビクトリアピュアブルーBOH(保土ケ谷化学工業(株)製)、オイルブルー613(オリエント化学工業(株)製)、オイルグリーン等が好ましい。着色剤としての顔料または染料の添加量は、感光性組成物の全固形分に対して約0.5〜約50質量%が好ましい。0.5質量%以上であると、画像形成層の着色が十分で画像が見やすくなり、50質量%以下であると、現像後の非画像部に着色剤の残渣が残りにくくなるので好ましい。
本発明の感光性組成物には更に目的に応じて、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、退色防止剤、界面活性剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤、帯電防止剤やその他種々の特性を付与する添加剤を希釈溶剤等と混合して使用してもよい。
可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸トリブチル等が用いられる。
本発明の平版印刷原版は、支持体上に、本発明の感光性組成物を含むネガ型記録層(感光層)を有することを特徴とする。また、必要に応じて、中間層(下塗り層)あるいはオーバーコート層等の他の層を更に有していてもよい。
コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた500mlの4つ口丸底フラスコに、桂皮酸ビニル40g、メタクリル酸5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト35g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート20g、シクロヘキサノン100g添加し、窒素ガス雰囲気中で80〜85℃に加熱攪拌し、さらに、重合開始剤として2、2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.4g加え、6時間攪拌し続けた。その後、反応溶液を75℃まで冷却した後、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート20gとジラウリン酸錫0.21gおよびシクロヘキサノン4.9gを加え、68〜72℃で3時間攪拌した。次いで反応液をシクロヘキサンで調整し、30質量%樹脂溶液(共重合体溶液1)を得た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約35,000であった。
上記合成例1で用いた、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの代りに2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート23gを用いた以外合成例1と同様なる配合および方法にて共重合体溶液2を合成した。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約35,000であった。
上記合成例1で用いた、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの代りに1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート33gを用いた以外合成例1と同様なる配合および方法にて共重合体溶液3を合成した。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約40,000であった。
コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた500mlの4つ口丸底フラスコに、桂皮酸ビニル40g、メタクリル酸5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト35g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート20g、シクロヘキサノン100g添加し、窒素ガス雰囲気中で80〜85℃に加熱攪拌し、さらに、重合開始剤として2、2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.4g加え、6時間攪拌続ける。その後、反応溶液を75℃まで冷却した後、シクロヘキサンで調整し、30質量%樹脂溶液(比較用共重合体溶液1)を得た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約30,000であった。
コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた500mlの4つ口丸底フラスコに、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート20g、桂皮酸ビニル40g、メタクリル酸5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト15g、メチルメタクリレート20g、シクロヘキサノン100g添加し、窒素ガス雰囲気中で80〜85℃に加熱攪拌し、さらに、重合開始剤として2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.4g加え、6時間攪拌続ける。その後、反応溶液を75℃まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート4.7gとジラウリン酸錫0.21gおよびシクロヘキサノン4.9gを加え、68〜72℃で3時間攪拌する。次いで反応液をシクロヘキサンで調整し、30質量%樹脂溶液(共重合体溶液5)を得た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約40,000であった。
上記合成例5で用いた、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートの代りに2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートを用いた以外合成例5と同様なる配合および方法にて共重合体溶液6を合成した。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約30,000であった。
コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた500mlの4つ口丸底フラスコに、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート20g、桂皮酸ビニル40g、メタクリル酸5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト15g、メチルメタクリレート20g、シクロヘキサノン100g添加し、窒素ガス雰囲気中で80〜85℃に加熱攪拌し、さらに、重合開始剤として2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.4g加え、6時間攪拌続ける。その後、反応溶液を75℃まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート5.5gとジラウリン酸錫0.21gおよびシクロヘキサノン4.9gを加え、68〜72℃で3時間攪拌する。次いで反応液をシクロヘキサンで調整し、30質量%樹脂溶液(共重合体溶液7)を得た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン検算重量平均分子量は約40,000であった。
厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)をアルカリ脱脂した後、パーミストンの水懸濁液をかけながらナイロンブラシで表面を研磨し、その後よく水で洗浄した。次いで、70℃、15重量%の水酸化ナトリウム水溶液を5秒間かけ流し、表面を3g/m2エッチングした後、さらに水洗を行い、次いで、1N塩酸およびアルミニウムイオン(20g/L)からなる電解液中で200クーロン/dm2で電解研磨を行った。引き続き水洗した後、70℃、15重量%の水酸化ナトリウム水溶液で表面を再度エッチングし、水洗を行なった後、30℃の15%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行なって、2.0g/m2の陽極酸化皮膜を形成させた。水洗した後、Aケイ酸カリウム5重量%水溶液で、70℃、10秒間浸漬処理し、水洗、乾燥した。
次に、下記組成のような感光液(A−1)、(A−2)、(A−3)、(A−4)を用いて、上記アルミニウム板上に塗布し、乾燥させて、実施例1〜4にかかる平版印刷原版を作製した。この時の塗布量は乾燥重量で2.0g/m2であった。
共重合体(A)…共重合体溶液1(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.0g)
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ チル)−s−トリアジン(0.1g)
赤外線吸収剤(C)…下記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
共重合体(A)…共重合体溶液2(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.0g)
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ チル)−s−トリアジン(0.1g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
共重合体(A)…共重合体溶液3(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリ(t−ブチルフェニル)ホウ素−テトラブチ ルアンモニウム錯体(1.0g)
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ チル)−s−トリアジン(0.1g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
共重合体(A)…共重合体溶液1(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.0g)
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ チル)−s−トリアジン(0.1g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
重合性化合物(D)…エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレ−ト(新中村化学工 業製 NKエステルA−9300)(0.5g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
下記組成のような比較用感光液(B−1)を用いて、上記アルミニウム板上に塗布し、乾燥させて、比較例1にかかる平版印刷原版を作製した。この時の塗布量は乾燥重量で2.0g/m2であった。
比較用感光液(B−1)
共重合体(A)…比較用共重合体溶液1(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.0g)
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメ チル)−s−トリアジン(0.1g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
重合性化合物(D)…エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレ−ト(新中村化学工 業製 NKエステルA−9300)(2.0g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
上記のようにして作製した各平版印刷原版を合紙なしで積み重ね、5kg/cm2の荷重をかけて、40℃の恒温室に24時間放置した後、版同士のブロックングの有無を調べた。その結果を表1に示す。○:版同士の接着(ブロッキング)が無い。×:版同士が接着して、離れない。
上記各印刷版を、波長830nmの半導体レーザー(クレオ社製:TrendSetter 400QTM)を用いて、段階的に露光量を変化させて露光し、下記組成現像液の1:2に希釈液を仕込んだ自動現像機(Raptor 85 Thermal(Glunz & Jensen社製))にて、液温30℃、現像時間12秒で現像し、50%網点再現が得られ、なお且つ画像が完全ベタとして残るのに必要な最低露光量を感度として評価した。結果を下記表1に示す。
トリエタノールアミン 60g
メチルエタンールアミン 25g
非イオン界面活性剤 85g
ブチルナフタレンスルホン酸 32g
フェニルグリコール 40g
水で1000mlに調整
上記各印刷版を、上記の半導体レーザーを用いて、画像が完全ベタとして残るのに必要な最低露光量にて露光し、上記と同じ方法で現像し、画像部を水洗しながらスポンジで擦り、画像の欠落程度、キズの付き易さを目視する。その結果を下記表1に示す。評価基準は以下の通りである。○:キズも画像の欠落も発生しない。△:スポンジのコスリ状にキズが発生し、その部分の画像の欠落が発生する。×:画像が全て欠落し、画像にならない。
上記と同様に各平版印刷原版を、上記(1)で求めた最低露光量の1.3倍の露光量にて、175線、5%網点画像をレーザー露光し、上記現像液で現像し、各印刷版を得た。次いで、各印刷版をハイデルベルグGTO印刷機にセットし、湿し水には真水を使用し、印刷インキには平版印刷用インキ(大日本インキ化学工業(株)製、Fグロス墨)を使用し、上質紙に3万枚印刷し、刷り始めと刷り終わりでの5%の網点面積を以下の計算式で変化量を調べた。変化量が少ない版ほど耐刷性が良いことを示す。その結果を下記表1に示す。
網点変化量%=[1−(刷り終わり5%網点面積/刷り始め5%網点面積)]×100
上記(1)で求めた最低露光量の1.5倍の露光量にて露光し、上記感度の評価と同じ現像条件にて現像した際、筋状のかぶり(バンディング)を確認する。バンディングが明瞭に認められる場合を×とし、全くバンディングが発生していない場合を○とした。その結果を下記表1に示す。
次に、下記組成のような感光液(A−5)、(A−6)、(A−7)を用いて、上記アルミニウム板上に塗布し、乾燥させて、実施例5〜7にかかる平版印刷原版(A−5)、(A−6)、(A−7)を作製した。この時の塗布量は乾燥重量で2.0g/m2であった。
共重合体(A)…共重合体溶液5(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.0g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
重合性化合物(D)…ウレタンアクリレート(新中村化学工業製UA−6100) (2.0g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
共重合体(A)…共重合体溶液6(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.0g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
重合性化合物(D)…エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレ−ト(新中村化学工 業製 NKエステルA−9300)(2.0g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
共重合体(A)…共重合体溶液7(27.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリ(t−ブチルフェニル)ホウ素−テトラブチ ルアンモニウム錯体(1.0g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
重合性化合物(D)…エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレ−ト(新中村化学工 業製 NKエステルA−9300)(2.0g)
着色剤…オイルブルー613(0.3g)
溶媒…メチルエチルケトン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
下記組成のような比較用感光液[B−2]を用いて、上記アルミニウム板上に塗布し、乾燥させて、比較例3にかかる平版印刷原版[B−2]を作製した。この時の塗布量は乾燥重量で2.0g/m2であった。
比較用感光液[B−2]
重合体(A)…重合体(P−1)(8.0g)
重合開始剤(B)…トリフェニルフォスフィン(0.3g)
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミ ダゾール二量体(0.3g)
n−ブチル−トリフェニルホウ素−テトラブチルアンモニウム 錯体(1.6g)
赤外線吸収剤(C)…上記に示すシアニン系化合物(G)(0.2g)
重合性化合物(D)…下記化合物(M−1)(2.0g)
溶媒…ジオキソラン(30g)
シクロヘキサノン(30g)
なお、上記重合体(P−1)は、特開平2001−290271号公報合成例1の方法により合成した重合体である。
上記各印刷版を、波長830nmの半導体レーザー(クレオ社製:TrendSetter 400QTM)を用いて、段階的に露光量を変化させて露光し、下記組成現像液の1:1に希釈液を仕込んだ自動現像機(Raptor 85 Thermal(Glunz & Jensen社製))にて、液温30℃、現像時間12秒で現像し、50%網点再現が得られ、なお且つ画像が完全ベタとして残るのに必要な最低露光量を感度として評価した。結果を下記表2に示す。
トリエタノールアミン 40g
炭酸ソーダ 4g
ブチルナフタレンスルホン酸 200g
フェニルグリコール 60g
水で1000mlに調整
上記各印刷版を、上記の半導体レーザーを用いて、画像が完全ベタとして残るのに必要な最低露光量にて露光し、上記と同じ方法で現像し、画像部を水洗しながらスポンジで擦り、画像の欠落程度、キズの付き易さを目視する。その結果を下記表2に示す。評価基準は以下の通りである。○:キズも画像の欠落も発生しない。△:スポンジのコスリ状にキズが発生し、その部分の画像の欠落が発生する。×:画像が全て欠落し、画像にならない。
上記各印刷版を、上記の半導体レーザーを用いて、各版でベタ部が完全ベタになる最低露光量でベタ部と網点部を照射した後、上記と同じ方法で現像して各印刷版を得た。次いで、各印刷版をハイデルベルグGTO印刷機にセットし、湿し水にはアルカリ性湿し水(LRH−ALKY(東洋インキ社製)200倍希釈液)を、印刷インキには平版印刷用インキ(大日本インキ化学工業社製、Fグロス墨)を使用し、上質紙に印刷し、3%の網点が欠落するまでの刷り枚数を数える。その結果を下記表2に示す。
上記最低露光量にて露光し現像した際、漏れ光あるいは版の位置決めのためのフォーカスレーザー光(650nm付近の光)による筋状のかぶり(バンディング)を確認する。バンディングが明瞭に認められる場合を×とし、全くバンディングが発生していない場合を○とした。その結果を下記表2に示す。
上記最低露光量の1.5倍の露光量にて露光し、上記感度の評価と同じ現像条件にて現像した際、筋状のかぶり(バンディング)を確認する。バンディングが明瞭に認められる場合を×とし、全くバンディングが発生していない場合を○とした。その結果を下記表2に示す。
Claims (3)
- (A)ケイ皮酸ビニル由来の構造単位とアルコール性水酸基を有するモノマー由来の構造単位を含んでなる共重合体に、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、および1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのイソシアネートモノマーを付加させた共重合体、(B)重合開始剤、及び、(C)赤外線吸収剤を含有することを特徴とする感光性組成物。
- さらに、必要に応じて(D)重合性化合物を含有する請求項1に記載の感光性組成物。
- 支持体上に、請求項1または請求項2に記載の感光性組成物を設けてなる平版印刷原版。
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