JP4769047B2 - 超音波診断装置及び超音波画像表示装置 - Google Patents

超音波診断装置及び超音波画像表示装置 Download PDF

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本発明は、超音波診断装置及び超音波画像表示装置に係り、特に、被検体から得られた超音波受信信号に基づいてストレイン画像データの生成及び表示を行なう超音波診断装置及び超音波画像表示装置に関する。
超音波診断装置は、超音波プローブに内蔵された超音波振動子から発生する超音波パルスを被検体内に放射し、被検体組織の音響インピーダンスの差異によって生ずる超音波反射波を前記超音波振動子によって受信してモニタ上に表示するものである。この診断方法は、超音波プローブを体表に接触させるだけの簡単な操作でリアルタイムの2次元画像が容易に観察できるため、生体臓器の形態診断や機能診断に広く用いられている。
生体内の組織あるいは血球からの反射波により生体情報を得る超音波診断法は、超音波パルス反射法と超音波ドプラ法の2つの大きな技術開発により急速な進歩を遂げ、これらの技術を用いて得られるBモード画像とカラードプラ画像は、今日の超音波画像診断において不可欠のものとなっている。
ところで、心臓の機能診断においては、患者(以下、被検体と呼ぶ。)に対し運動負荷あるいは薬物負荷を与えた状態で収集した超音波画像データを用いて心筋の運動機能を評価する、所謂「ストレスエコー法」が広く行なわれている。ストレスエコー法においては、予め設定されたストレスエコープロトコールに基づいて負荷の大きさや走査断面の位置を順次変更しながら、例えば、Bモード画像データやカラードプラ画像データを時系列的に収集し、異なる負荷状態あるいは異なる走査断面にて得られたこれらの画像データを心拍同期させて表示する方法が一般的に行なわれている。
又、このストレスエコー法では、上述のカラードプラ法を応用して心筋組織の移動速度を2次元的に表示するTDI(Tissue Doppler Imaging)法が開発され、更に、近年では、このTDI法によって得られた心筋組織の移動速度情報に基づいて歪量を2次元表示するストレインイメージング法が試みられている(例えば、特許文献1参照)。
このストレインイメージング法では、TDI法によって得られた心筋組織の運動速度の空間的な勾配から歪速度の2次元分布を計測し、更に、この歪速度を時間積分することによりストレイン画像データの生成を行なっている。
特開2005−130877号公報
ところで、上述のストレインイメージング法によって得られた画像データ(以下では、ストレイン画像データと呼ぶ。)は、従来、Bモード画像データと重畳して表示部のモニタに表示されてきた。この場合、被検体に対する負荷前後あるいは異なる走査断面において得られた時系列的なBモード画像データとストレイン画像データの各々を合成して生成した表示用画像データを心拍時相情報と共に一旦保存し、次いで、心拍時相情報に基づいて同一時相における異なる走査断面あるいは負荷前後の表示用画像データを抽出して同期表示する方法がとられてきた。
しかしながら、上述の表示法によれば、表示部のモニタに表示される表示用画像データでは、常にBモード画像データに対してストレイン画像データが重畳されているため重畳部分におけるBモード画像データを観察することができなかった。即ち、詳細な観察が必要な診断領域(関心領域)に対し、その輪郭や動きの情報を優れた空間分解能で表示することが可能なBモード画像データを観察することができないという第1の問題点を有していた。
一方、TDI画像データに基づくストレイン画像データの生成に際しては、従来のカラードプラ画像データの生成と同様にして同一走査方向に対して連続した複数回の超音波送受波を行なう必要があり、このため、許容されるフレームレート(単位時間に表示される画像データ数)を得るためには走査領域(画像範囲)を狭くすると共に走査密度を粗く設定する必要がある。そして、従来のBモード画像データとストレイン画像データは略同時に生成する方法がとられてきたため、ストレイン画像データの生成と並行して行なわれるBモード画像データの生成における走査密度も粗く設定しなくてはならなかった。従がって、Bモード画像データの空間分解能は劣化するという第2の問題点を有していた。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検体に対して得られたストレイン画像データ及びBモード画像データを表示する際に、これらの画像データに基づく表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データを独立に生成及び保存することにより、表示用ストレイン画像データに妨げられることなく表示用Bモード画像データの観察を可能とする超音波診断装置及び超音波画像表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態の超音波診断装置は、超音波振動子を駆動し被検体に対して超音波を送信する送信手段と、前記超音波の送信によって得られた前記超音波の反射信号を受信し受信信号を得る受信手段と、Bモード送受信よって得られた受信信号に基づいてBモード画像データを生成し、TDIモード送受信によって得られた受信信号に基づいてTDI画像データを生成するB/TDI画像データ生成手段と、TDI画像データとBモード画像データとに基づいて表示用ストレイン画像データを生成し、Bモード画像データに基づいて表示用Bモード画像データを生成する表示用画像データ生成手段と、前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データの少なくとも何れかを表示する表示手段とを備え、前記表示用Bモード画像データを生成する際に行う前記Bモード送信を第1の走査線密度で行い、前記表示用ストレイン画像データを生成する際に行う前記Bモード送信を前記第1の走査線密度より低い第2の走査線密度で行うように前記送信手段及び受信手段を制御する走査制御手段とを有することを特徴とする。
一方、実施形態の超音波画像表示装置は、第1の走査線密度による超音波走査の受信信号に基づいて生成された第1のBモード画像データ、前記第1の走査線密度より低い第2の走査線密度による超音波走査の受信信号に基づいて生成された第2のBモード画像データと、TDI画像データとが保管されているB/TDI画像データ記憶手段と、前記TDI画像データ及び前記第2のBモード画像データとに基づいて表示用ストレイン画像データを生成し、前記第1のBモード画像データに基づいて表示用Bモード画像データを生成する表示用画像データ生成手段と、前記表示用ストレイン画像データあるいは前記表示用Bモード画像データの少なくとも何れかを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データを独立に生成及び保存することにより、表示用ストレイン画像データにおける走査条件に妨げられることなく表示用Bモード画像データの収集が可能となり診断精度が大幅に向上する。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。尚、以下に述べる実施例では、薬物を投与した被検体の心臓に対して設定した典型的な4つの走査断面(長軸断面、短軸断面、2腔断面及び4腔断面)においてBモード画像データとストレイン画像データを生成し、これらの画像データに基づいて生成した表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データをその付帯情報である心拍時相情報に基づいて表示する場合について述べるがこれに限定されるものではない。例えば、薬物投与前後あるいは運動負荷前後の被検体に対して生成されたBモード画像データ及びストレイン画像データに基づいて表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と表示を行なってもよい。
尚、以下の実施例においては、Bモード画像データに基づいて生成した表示用画像データを表示用Bモード画像データと呼び、Bモード画像データに対しストレイン画像データを重畳して生成した表示用画像データを表示用ストレイン画像データと呼ぶが、表示用ストレイン画像データは、ストレイン画像データのみに基づいて生成しても構わない。
以下に述べる本発明の第1の実施例における超音波診断装置では、先ず、被検体の最初の走査断面(長軸断面)に対して広範囲かつ高走査密度のBモード画像データを生成し、次いで、このBモード画像データに基づいて生成した表示用Bモード画像データに心拍時相情報を付加して保存する。次いで、前記走査断面に対し狭範囲かつ低走査密度のストレイン画像データと広範囲かつ低走査密度のBモード画像データを略同時に生成し、これらの画像データに基づいて生成した表示用ストレイン画像データに心拍時相情報を付加して保存する。
同様にして第2の走査断面乃至第4の走査断面(即ち、短軸断面、2腔断面及び4腔断面)に対しても表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データの生成と保存を行ない、異なる走査断面において得られた同一時相の表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データを同期表示する。
(装置の構成)
本発明の第1の実施例における超音波診断装置の構成と各ユニットの基本動作につき図1乃至図4を用いて説明する。尚、図1は、本実施例における超音波診断装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は、この超音波診断装置を構成する送受信部及びデータ生成部のブロック図である。
図1に示す超音波診断装置100は、薬物負荷を与えた被検体に対して超音波の送受信を行なう超音波プローブ3と、超音波プローブ3に対して送受信を行なう送受信部2と、送受信部2から得られた受信信号からBモードデータや組織ドプラデータを得るための信号処理を行なうデータ生成部4と、データ生成部4において生成されたBモードデータ及び組織ドプラデータを保存してBモード画像データ及びTDI画像データを生成するB/TDI画像データ生成部5と、TDI画像データに基づいてストレイン画像データを生成するストレイン画像データ生成部6を備えている。
更に、超音波診断装置100は、送受信部2、あるいはデータ生成部4に対して、例えば、超音波パルスの中心周波数と略等しい周波数の連続波あるいは矩形波を発生する基準信号発生部1と、表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と保存を行なう表示用画像データ生成・記憶部7と、表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データを表示する表示部8と、操作者によって患者情報の入力、画像データ収集モードの選択、画像データの生成条件及び表示条件の設定、更には各種コマンド信号の入力等が行なわれる入力部9と、被検体のECG信号(心電波形)を計測する生体信号計測ユニット10と、計測されたECG信号の例えばR波を基準として心拍時相を算出する心拍時相算出部11と、上記超音波診断装置100の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部12を備えている。
超音波プローブ3は、被検体の表面に対してその前面を接触させ超音波の送受信を行なうものであり、1次元に配列された複数個(N個)の微小な超音波振動子をその先端部に有している。この超音波振動子は電気音響変換素子であり、送信時には電気パルスを超音波パルス(送信超音波)に変換し、又、受信時には超音波反射波(受信超音波)を電気信号(受信信号)に変換する機能を有している。
超音波プローブ3は小型、軽量に構成されており、ケーブルを介して後述する送受信部2の送信部21及び受信部22に接続されている。超音波プローブ3にはセクタ走査対応、リニア走査対応、コンベックス走査対応等があり、診断部位に応じて任意に選択される。以下では、心筋のストレイン画像データの観測を目的としたセクタ走査用の超音波プローブ3を用いた場合について述べるが、リニア走査対応、あるいはコンベックス走査対応の超音波プローブであってもよい。
次に、図2に示す送受信部2は、超音波プローブ3から送信超音波を放射するための駆動信号を生成する送信部21と、超音波プローブ3からの受信信号に対して整相加算を行なう受信部22を備えている。
送信部21は、レートパルス発生器211と、送信遅延回路212と、パルサ213を備え、レートパルス発生器211は、送信超音波の繰り返し周期を決定するレートパルスを、基準信号発生部1から供給される連続波あるいは矩形波を分周することによって生成し、このレートパルスを送信遅延回路212に供給する。
送信遅延回路212は、送信に使用される超音波振動子と同数(Nチャンネル)の独立な遅延回路から構成されており、送信において細いビーム幅を得るために所定の深さに送信超音波を集束するための遅延時間と所定の方向に送信超音波を放射するための遅延時間をレートパルスに与え、このレートパルスをパルサ213に供給する。そして、パルサ213は、Nチャンネルの独立な駆動回路を有し、超音波プローブ3に内蔵された超音波振動子を駆動するための駆動パルスを前記レートパルスに基づいて生成する。
一方、受信部22は、Nチャンネルから構成されるプリアンプ221、A/D変換器222及び受信遅延回路223と、加算器224を備えている。プリアンプ221は、超音波振動子によって電気的な受信信号に変換された微小信号を増幅して十分なS/Nを確保し、このプリアンプ221において所定の大きさに増幅されたNチャンネルの受信信号は、A/D変換器222にてデジタル信号に変換され、受信遅延回路223に送られる。
受信遅延回路223は、所定の深さからの超音波反射波を集束するための集束用遅延時間と、所定方向に対して受信指向性を設定するための偏向用遅延時間をA/D変換器222から出力されるNチャンネルの受信信号の各々に与え、加算器224は、これら受信遅延回路223からの受信信号を加算する。即ち、受信遅延回路223と加算器224により、所定方向から得られた受信信号は整相加算される。
次に、図2に示したデータ生成部4は、受信部22の加算器224から出力された受信信号に対してBモードデータを生成するための信号処理を行なうBモードデータ生成部41と、前記受信信号に対して直交検波を行なってドプラ信号を検出するドプラ信号検出部42と、検出されたドプラ信号に基づいて心筋の組織ドプラデータを生成する組織ドプラデータ生成部43を備えている。
Bモードデータ生成部41は、包絡線検波器411と対数変換器412を備え、包絡線検波器411は、受信部22の加算器224から供給された整相加算後の受信信号を包絡線検波し、この包絡線検波信号は対数変換器412においてその振幅が対数変換される。尚、包絡線検波器411と対数変換器412は順序を入れ替えて構成してもよい。
一方、ドプラ信号検出部42は、π/2移相器421、ミキサ422−1及び422−2、LPF(低域通過フィルタ)423−1及び423−2を備え、受信部22の加算器224から供給される受信信号に対して直交位相検波を行なってドプラ信号を検出する。
即ち、受信部22から供給されるドプラ信号検出部42の入力信号は、ミキサ422−1及び422−2の第1の入力端子に入力される。一方、この入力信号の中心周波数とほぼ等しい周波数を有した基準信号発生部1の矩形波は、ミキサ422−1の第2の入力端子に直接供給されると共に、π/2移相器421において位相が90度シフトされてミキサ422−2の第2の入力端子に供給される。そして、ミキサ422−1及び422−2の出力は、LPF423−1及び423−2に供給され、受信部22の出力信号周波数と基準信号発生部1の出力信号周波数の差の成分のみが検出される。
次に、組織ドプラデータ生成部43は、ドプラ信号記憶回路431、フィルタ回路432及び自己相関演算器433を備え、ドプラ信号検出部42によって検出されたドプラ信号はドプラ信号記憶回路431に一旦保存される。次いで、フィルタ回路432は、ドプラ信号記憶回路431に保存されたドプラ信号に対して心筋組織の移動に起因する成分(組織ドプラ成分)の抽出を行なう。又、自己相関演算器433は、フィルタ回路432によって抽出された組織ドプラ成分に対して自己相関値を算出し、更に、この自己相関値に基づいて心筋組織の移動速度を示す組織ドプラデータを生成する。
但し、上述のフィルタ回路432は、血流の流れに起因するドプラ成分(血流ドプラ成分)を排除するための低域通過フィルタ特性を有しているが、血流ドプラ成分は組織ドプラ成分と比較して著しく小さいため、フィルタ回路432は省略してもよい。
図1に戻って、B/TDI画像データ生成部5は、Bモードデータを保存するBモードデータ記憶領域と組織ドプラデータを保存する組織ドプラデータ記憶領域を備え、データ生成部4において生成されたBモードデータ及び組織ドプラデータを走査方向に対応させて上述の記憶領域に順次保存することによりBモード画像データ及びTDI画像データを生成する。
次に、ストレイン画像データ生成部6は、図示しない演算回路を備え、B/TDI画像データ生成部5の組織ドプラデータ記憶領域において生成されたTDI画像データを読み出す。そして、このTDI画像データにおける心筋組織の移動速度データを用いて心筋組織の歪量を画素単位で計測し、この歪量を2次元マッピングすることによりストレイン画像データを生成する。
例えば、ストレイン画像データ生成部6は、走査方向に予め設定された微小間隔Δrだけ離れた2つの画素Px1及びPx2の各々におけるTDI画像データ、即ち、心筋組織の移動速度情報を所定時間積分することによって組織変位ξ1及びξ2を算出し、次いで、この組織変位ξ1とξ2の差分から得られた相対変位Δξ1(Δξ1=ξ1−ξ2)を基準距離(例えば、1心拍期間中の相対変位の平均値)で除して正規化することにより組織歪を算出する(特許文献1参照)。そして、TDI画像データの各画素に対し上述の演算を繰り返し行なうことによりストレイン画像データを生成する。
次に、表示用画像データ生成・記憶部7は、図示しない演算回路と記憶回路を備え、前記演算回路は、B/TDI画像データ生成部5において生成された時系列的なBモード画像データ及びストレイン画像データ生成部6において生成された時系列的なストレイン画像データに基づいて表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データを生成する。この場合、表示用画像データ生成・記憶部7の前記演算回路は、Bモード画像データに基づいて時系列的な表示用Bモード画像データを生成し、Bモード画像データにストレイン画像データを重畳して時系列的な表示用ストレイン画像データを生成する。そして、生成された上述の表示用画像データを予め設定された表示フォーマットに基づいて走査変換し、更に、心拍時相算出部11から供給される心拍時相情報を付加して前記記憶回路に保存する。
即ち、表示用画像データ生成・記憶部7の前記記憶回路には、4つの走査断面(長軸断面、短軸断面、2腔断面及び4腔断面)における時系列的な表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データが心拍時相情報を付帯情報として保存される。
一方、表示部8は画像合成回路81及びモニタ82を備えている。画像合成回路81は、システム制御部12から供給された表示コマンド信号に従い、例えば、表示用画像データ生成・記憶部7の記憶回路に保存されている異なる走査断面における所定時相の表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データをその心拍時相情報に基づいて読み出し、所定の表示フォーマットに従がって合成する。次いで、合成後の表示用画像データに対しD/A変換とテレビフォーマット変換を行なってビデオ信号を生成し、モニタ82に表示する。
又、このような手順を、連続した心拍時相情報に基づいて繰り返すことにより複数の走査断面において得られた表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データは動画像として同期表示される。
図3は、表示部8のモニタ82に表示された表示用Bモード画像データの表示例を示したものであり、4分割されたモニタ82の表示領域R1乃至R4には、所定心拍時相において得られた長軸断面の表示用Bモード画像データPb1、短軸断面の表示用Bモード画像データPb2、2腔断面の表示用Bモード画像データPb3及び4腔断面の表示用Bモード画像データPb4が夫々表示されている。又、心拍時相欄R5には上記4つの表示用Bモード画像データが生成された心拍時相の情報が表示されている。
一方、図4は、モニタ82に表示された表示用ストレイン画像データの表示例を示したものであり、表示領域R1乃至R4には、所定心拍時相において得られた長軸断面の表示用ストレイン画像データPs1、短軸断面の表示用ストレイン画像データPs2、2腔断面の表示用ストレイン画像データPs3及び4腔断面の表示用ストレイン画像データPs4が夫々表示されている。
再び図1に戻って、入力部9は、操作パネル上に表示パネルやキーボード、トラックボール、マウス、選択ボタン等の入力デバイスを備えたインタラクティブなインターフェースであり、Bモード画像データ及びストレイン画像データの生成や表示における各種条件の設定や選択、更にはコマンド信号の入力等を行なう。
具体的には、患者情報の入力、画像データ収集モードの選択、画像データの生成条件の設定、表示用画像データの選択、表示用画像データの表示条件の設定、ストレイン画像データの生成における微小間隔Δrの設定、画像データの生成開始コマンドや表示用画像データの表示開始コマンド等の入力が行なわれる。
一方、生体信号計測ユニット10は、被検体に対してECG信号を収集し、心拍時相計測部11は、生体信号計測ユニット10から供給されたECG信号の例えばR波を基準として心拍時相を算出する。尚、本実施例ではECG信号を計測するECG計測ユニットを備えた生体信号計測ユニット10について述べるが、心音波形(PCG波形)を計測するPCG計測ユニット等の他の生体信号計測ユニットであってもよい。
システム制御部12は、図示しないCPUと記憶回路を備え、入力部9において行なわれた各種条件の設定や選択等に関する情報は前記記憶回路に保存される。そして、前記CPUは、入力部9から入力された上述の情報に基づいて、超音波診断装置100の各ユニットを統括的に制御してBモード画像データ及びストレイン画像データの生成やこれらの画像データに基づく表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と表示を行なう。
(表示用画像データの生成及び表示の手順)
次に、本実施例における表示用画像データの生成及び表示の手順につき図5のフローチャートを用いて説明する。
表示用画像データの生成に先立って、操作者は、入力部9にて患者情報を入力した後、画像データ収集モードとしてBモード画像データ及びストレイン画像データの収集モードを選択する。次いで、Bモード画像データ及びストレイン画像データの生成条件として走査範囲Wb、Wbx及びWsや走査密度Db、Dbx及びDs等を初期設定し、更に、生体信号計測ユニット10に備えられたECG電極を被検体の所定部位に装着する(図5のステップS1)。
図6は、Bモード画像データ及びストレイン画像データの生成における表示範囲と表示密度を説明するための図であり、Wb及びDbは、表示用Bモード画像データの生成に用いるBモード画像データの走査範囲と走査密度、Wbx及びDbxは、表示用ストレイン画像データの生成に用いるBモード画像データの走査範囲と走査密度、更に、Ws及びDsは、表示用ストレイン画像データの生成に用いるストレイン画像データの走査範囲と走査密度を示しており、一般に、Wb≒Wbx>Ws、Db>Dbx≒Dsの関係にある。
上述の初期設定が終了したならば、操作者は、被検体に対して薬物を投与し(図5のステップS2)、第1の走査断面(長軸断面:図5のNx=1)に対応した被検体の体表位置に超音波プローブ3の先端部(超音波送受信面)を固定した状態で入力部9より表示用画像データの生成開始コマンドを入力する(図5のステップS3)。そして、このコマンド信号がシステム制御部12に供給されたならば、表示用Bモード画像データの生成を目的とした走査範囲Wb及び走査密度Dbの超音波送受波が前記第1の走査断面に対して開始される。
即ち、図2の送受信部2におけるレートパルス発生器211は、基準信号発生部1から供給される基準信号を分周することにより、被検体内に放射される超音波パルスの繰り返し周期を決定するレートパルスを生成し、このレートパルスを送信遅延回路212に供給する。
次いで、送信遅延回路212は、所定の深さに超音波を集束するための集束用遅延時間と、最初の走査方向θb1に超音波を送信するための偏向用遅延時間をレートパルスに与え、このレートパルスをパルサ213に供給する。そして、パルサ213は、レートパルスによって生成された駆動信号を図示しないケーブルを介して超音波プローブ3におけるN個の超音波振動子に供給し、被検体の走査方向θb1に対して超音波パルスを放射する。
被検体に放射された超音波パルスの一部は、音響インピーダンスの異なる臓器間の境界面あるいは組織にて反射し、この超音波が心筋組織などの動きのある反射体で反射する場合、その超音波周波数はドプラ偏移を受ける。
被検体の心筋組織にて反射した超音波反射波(受信超音波)は、超音波プローブ3の超音波振動子によって受信されて電気信号(受信信号)に変換され、この受信信号は、受信部22におけるNチャンネルの独立なプリアンプ221にて所定の大きさに増幅された後、A/D変換器222にてデジタル信号に変換される。更に、デジタル信号に変換された受信信号は、受信遅延回路223にて所定の遅延時間が与えられた後、加算器224において加算合成(整相加算)されてデータ生成部4のBモードデータ生成部41に供給される。
このとき、受信遅延回路223では、所定の深さからの超音波反射波を集束するための遅延時間と、超音波反射波に対し走査方向θb1に強い受信指向性をもたせるための遅延時間が、システム制御部12からの制御信号に基づいて設定される。
Bモードデータ生成部41に供給された加算器224の出力信号は、包絡線検波と対数変換がなされた後、図1のB/TDI画像データ生成部5におけるBモードデータ記憶領域に保存される。
次いで、システム制御部12は、走査方向θb2、θb3、・・・に対しても同様な手順で超音波送受信を行ない、このとき得られたBモードデータも前記Bモードデータ記憶領域に保存される。即ち、B/TDI画像データ生成部5のBモードデータ記憶領域には、走査方向θb1、θb2、θb3、・・・に対するBモードデータが順次保存されて1フレーム分のBモード画像データが生成される(図5のステップS4)。
一方、生体信号計測ユニット10は、ECG電極によって検出されたECG信号をA/D変換して心拍時相算出部11に供給する(図5のステップS5)。次いで、心拍時相算出部部11は、生体信号計測ユニット10から連続的に供給されたECG信号のR波を基準として心拍時相の算出を開始し、算出した心拍時相の情報を表示用画像データ生成・記憶部7に対して出力する(図5のステップS6)。
次に、表示用画像データ生成・記憶部7の演算回路は、B/TDI画像データ生成部5において生成されたBモード画像データを読み出して表示用Bモード画像データを生成する。そして、生成した表示用Bモード画像データを予め設定された表示フォーマットに基づいて走査変換し、更に、心拍時相算出部11から供給された心拍時相の情報を付加して自己の記憶回路に保存する(図5のステップS7)。
次いで、システム制御部12は、送受信部2、データ生成部4及びB/TDI画像データ生成部5に対して同様の制御を繰り返し、予め設定された画像データ生成期間Tx(例えば、Tx=3秒乃至5秒)において時系列的なBモード画像データを生成する。そして、表示用画像データ生成・記憶部7は、これらのBモード画像データに基づく表示用Bモード画像データの生成と心拍時相情報の付加を行なって自己の記憶回路に保存する(図5のステップS4乃至S7)。
上述の画像データ生成期間TxにおけるBモード画像データ及び表示用Bモード画像データの生成が終了したならば、システム制御部12は、Bモード画像データに対する走査密度をDbからDbxに更新し、更に、ストレイン画像データに対する走査範囲Wsと走査密度Dsを設定する。そして、表示用ストレイン画像データの生成を目的とした超音波送受波を前記第1の走査断面に対して開始する(図5のステップS8)。
即ち、システム制御部12は、ストレイン画像データの生成を目的とした最初の走査方向θs1に対して超音波送受信を所定回数(L)繰り返し、各々の超音波送受信において受信部22から得られた受信信号は、データ生成部4のドプラ信号検出部42に供給される。そして、この受信信号は、ドプラ信号検出部42のミキサ422−1、422−2及びLPF423−1、423−2において直交位相検波されて2チャンネルのドプラ信号(複素信号)が検出され、このドプラ信号の実成分及び虚成分の各々は、組織ドプラデータ生成部43のドプラ信号記憶回路431に一旦保存される。
走査方向θs1に対する所定回数(L)の超音波送受信によって得られたドプラ信号の保存が終了したならば、システム制御部12は、ドプラ信号記憶回路431に保存されているドプラ信号の中から所定位置(深さ)に対応したL個のドプラ信号成分を順次読み出し、フィルタ回路432に供給する。そして、フィルタ回路432は、供給されたドプラ信号成分に対しフィルタ処理を行なって組織ドプラ成分を抽出して自己相関演算器433に供給する。
次いで、自己相関演算器433は、フィルタ回路432より供給された組織ドプラ成分を用いて自己相関演算を行ない、更に、自己相関演算結果に基づいて心筋の移動速度を算出する。このような演算を、走査方向θs1の他の位置(深さ)に対しても行ない、算出された走査方向θs1における心筋組織の移動速度(組織ドプラデータ)を図1のB/TDI画像データ生成部5における組織ドプラデータ記憶領域に保存する。
同様にして、システム制御部12は、走査方向θs2、θs3・・・に対しても超音波送受信を行ない、このとき得られた組織ドプラデータを前記組織ドプラデータ記憶領域に夫々保存する。即ち、B/TDI画像データ生成部5の組織ドプラデータ記憶領域には、走査範囲Ws及び走査密度Dsで行なわれた走査方向θs1、θs2、θs3・・・の超音波送受波によって得られた組織ドプラデータが順次保存されて1フレーム分のTDI画像データが生成される。
一方、上述のTDI画像データの生成と並行して走査範囲Wbx及び走査密度Dbxによる走査方向θbx1、θbx2、θbx3、・・・の超音波送受波が前記第1の走査断面において行われ、後述のストレイン画像データが重畳されるBモード画像データがB/TDI画像データ生成部5のBモードデータ記憶領域において生成される(図5のステップS9)。
次に、ストレイン画像データ生成部6は、B/TDI画像データ生成部5の組織ドプラデータ記憶領域において生成されたTDI画像データを読み出す。そして、このTDI画像データにおける心筋組織の移動速度情報を用いて歪量を画素単位で計測しストレイン画像データを生成する(図5のステップS10)。
又、表示用画像データ生成・記憶部7の演算回路は、B/TDI画像データ生成部5から供給されたBモード画像データにストレイン画像データ生成部6から供給されたストレイン画像データを重畳して表示用ストレイン画像データを生成する。そして、生成した表示用ストレイン画像データを所定の表示フォーマットに変換し、更に、心拍時相算出部11から供給された心拍時相の情報を付加して自己の記憶回路に保存する(図5のステップS11)。
次いで、システム制御部12は、送受信部2、データ生成部4及びB/TDI画像データ生成部5に対して同様の制御を繰り返し、画像データ生成期間Txにおいて時系列的なBモード画像データとストレイン画像データを生成する。そして、前記表示用画像データ生成・記憶部7は、これらの画像データを重畳して表示用ストレイン画像データを生成し、更に、心拍時相の情報を付加して自己の記憶回路に保存する(図5のステップS9乃至S11)。
上述の手順により第1の走査断面(長軸断面:Nx=1)における表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と保存が終了したならば、同様の手順を繰り返し、第2の走査断面(短軸断面:Nx=2)、第3の走査断面(2腔断面:Nx=3)及び第4の走査断面(4腔断面:Nx=4)に対しても表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と保存を行なう(図5のステップS3乃至S11)。
そして、第1の走査断面乃至第4の走査断面における表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの保存が終了したならば、表示部8の画像合成回路81は、システム制御部12からの表示指示信号に基づき、例えば、表示用画像データ生成・記憶部7の記憶回路に保存されている4つの走査断面における所定時相の表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データをその心拍時相情報に基づいて読み出し、所定の表示フォーマットに従がって合成する。次いで、合成後の表示用画像データに対しD/A変換とテレビフォーマット変換を行なってビデオ信号を生成し、モニタ82に表示する(図5のステップS12)。
以上述べた本発明の第1の実施例によれば、表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データの生成と保存を独立させて行なうことができるため、これらの表示用画像データの表示に際し、表示用ストレイン画像データに妨げられることなく表示用Bモード画像データを表示することが可能となる。
又、Bモード画像データの生成とストレイン画像データの生成は独立に行なわれるため、ストレイン画像データの画像データ生成条件の制約を受けることなく高い走査密度のBモード画像データを生成することができる。このため、高い空間分解能を有した表示用画像データの表示が可能となる。
更に、上述のBモード画像データ及びストレイン画像データに基づいて生成された表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの各々に対し心拍時相情報が付加されるため、薬物負荷前後や運動負荷前後あるいは異なる走査断面等において得られた上述の表示用画像データの同期表示を容易に行なうことができる。
即ち、心筋機能が定量化された表示用ストレイン画像データと高分解能な表示用Bモード画像データを独立して表示することができるため、診断精度が大幅に向上する。
次に本発明の第2の実施例について述べる。この第2の実施例における超音波診断装置では、被検体の最初の走査断面(長軸断面)に対して広範囲かつ低走査密度のBモード画像データと狭範囲かつ低走査密度のストレイン画像データを略同時に生成し、次いで、このBモード画像データに基づいて生成した表示用Bモード画像データと、Bモード画像データにストレイン画像データを重畳して生成した表示用ストレイン画像データに心拍時相情報を付加して保存する。
同様の手順により第2の走査断面乃至第4の走査断面(即ち、短軸断面、2腔断面及び4腔断面)に対しても表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データの生成と保存を行ない、異なる走査断面において得られた同一時相の表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データを同期させて表示する。尚、本実施例における超音波診断装置の構成は、上述の第1の実施例における超音波診断装置100と略同様であるため、その説明は省略する。
(表示用画像データの生成及び表示の手順)
以下に、本実施例における表示用画像データの生成及び表示の手順につき図7のフローチャートを用いて説明する。
表示用画像データの生成に先立って、操作者は、入力部9にて患者情報を入力した後、画像データ収集モードとしてBモード画像データ及びストレイン画像データの収集モードを選択する。次いで、Bモード画像データ及びストレイン画像データの生成条件として走査範囲Wbx及びWs、走査密度Dbx及びDs、フレームレート等を初期設定し、更に、生体信号計測ユニット10に備えられたECG電極を被検体の所定部位に装着する(図7のステップS21)。
上述の初期設定が終了したならば、操作者は、被検体に対して薬物を投与し(図7のステップS22)、第1の走査断面(長軸断面:図7のNx=1)に対応した被検体の体表位置に超音波プローブ3の先端部(超音波送受信面)を固定した状態で表示用画像データの生成開始コマンドを入力部9より入力する(図7のステップS23)。
そして、このコマンド信号がシステム制御部12に供給されたならば、Bモード画像データの生成を目的とした走査範囲Wbx及び走査密度Dbxの超音波送受波とストレイン画像データの生成を目的とした走査範囲Ws及び走査密度Dsの超音波送受波が前記第1の走査断面に対して開始される。
即ち、システム制御部12は、送受信部2、データ生成部4及びB/TDI画像データ生成部5等を制御し、図5のステップS4あるいはステップS9と同様の手順によってBモード画像データとTDI画像データを生成する(図7のステップS24)。
次いで、ストレイン画像データ生成部6は、B/TDI画像データ生成部5の組織ドプラデータ記憶領域において生成されたTDI画像データを読み出し、このTDI画像データにおける心筋組織の移動速度情報を用いて歪量を画素単位で計測し、ストレイン画像データを生成する(図7のステップS25)。
一方、生体信号計測ユニット10は、ECG電極によって検出されたECG信号をA/D変換して心拍時相算出部11に供給する(図7のステップS26)。次いで、心拍時相算出部11は、生体信号計測ユニット10から連続的に供給されたECG信号のR波を基準として心拍時相の算出を開始し、算出した心拍時相の情報を表示用画像データ生成・記憶部7に対して出力する(図7のステップS27)。
そして、表示用画像データ生成・記憶部7の演算回路は、B/TDI画像データ生成部5から供給されたBモード画像データに基づいて表示用Bモード画像データを生成し、更に、前記Bモード画像データにストレイン画像データ生成部6から供給されたストレイン画像データを重畳して表示用ストレイン画像データを生成する。そして、生成した表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データを所定の表示フォーマットに変換した後、心拍時相算出部11から供給された心拍時相の情報を付加して自己の記憶回路に保存する(図7のステップS28)。
次いで、システム制御部12は、送受信部2、データ生成部4及びB/TDI画像データ生成部5に対して同様の制御を繰り返し、画像データ生成期間Txにおいて時系列的なBモード画像データとストレイン画像データを生成する。そして、前記表示用画像データ生成・記憶部7は、これらの画像データに基づいて表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データを生成し、更に、心拍時相の情報を付加して自己の記憶回路に保存する(図7のステップS24乃至S28)。
上述の手順により第1の走査断面(長軸断面:Nx=1)における表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と保存が終了したならば、同様の手順を繰り返し、第2の走査断面(短軸断面:Nx=2)、第3の走査断面(2腔断面:Nx=3)及び第4の走査断面(4腔断面:Nx=4)に対しても表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの生成と保存を行なう(図7のステップS23乃至S28)。
そして、第1の走査断面乃至第4の走査断面における表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの保存が終了したならば、表示部8の画像合成回路81は、システム制御部12からの表示指示信号に基づき、例えば、表示用画像データ生成・記憶部7の記憶回路に保存されている4つの走査断面における所定時相の表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データをその心拍時相の情報に基づいて読み出し、所定の表示フォーマットに従がって合成する。次いで、合成後の表示用画像データに対しD/A変換とテレビフォーマット変換を行なってビデオ信号を生成し、モニタ82に表示する(図7のステップS29)。
以上述べた本発明の第2の実施例によれば、第1の実施例と同様にして表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データの生成及び保存を独立に行なうことができるため、これらの表示用画像データの表示に際し、表示用ストレイン画像データに妨げられることなく表示用Bモード画像データを表示することが可能となる。
又、Bモード画像データ及びストレイン画像データに基づいて生成された表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データの各々に対し心拍時相情報が付加されるため、薬物負荷や運動負荷の前後あるいは異なる走査断面等において得られた上述の表示用画像データの同期表示を容易に行なうことができる。このため、診断精度が大幅に向上する。
更に、Bモード画像データの生成とストレイン画像データの生成は略同時に行なわれるため、検査効率が改善するとともに超音波検査における操作者の負荷が軽減される。
以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は上述の実施例に限定されるものでは無く、変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例では、図3あるいは図4に示したように薬物や運動の負荷前後あるいは異なる走査断面等において得られた表示用Bモード画像データあるいは表示用ストレイン画像データの同期表示について示したが、表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データの同期表示であってもよい。
又、上述の表示用画像データを動画像として同期表示する場合について述べたが、所定時相における表示用画像データを静止画像として同期表示してもよい。この場合、単一の走査断面において生成された表示用画像データの同期表示であってもよい。
又、上述の表示用画像データの表示は同期表示に限定されるものではなく、例えば、同一走査断面あるいは同一時相において得られた表示用Bモード画像データ及び表示用ストレイン画像データを交互に表示しても構わない。
尚、上述の実施例における表示用画像データ生成・記憶部7は、超音波診断装置100に内蔵されている場合について述べたが、例えば、図8に示すように、別途設置された超音波診断装置によって収集され心拍時相情報が付加されたBモード画像データ及びTDI画像データが保管されているB/TDI画像データ記憶部5xと、上述のストレイン画像データ生成部6、表示用画像データ生成・記憶部7、表示部8及び入力部9と、これらのユニットを統括的に制御するシステム制御部12を備えた超音波画像表示装置200であってもよい。
この方法によれば、超音波画像表示装置200は超音波診断装置に対し独立に構成されるため、いかなる超音波診断装置によって生成されたBモード画像データ及びTDI画像データに対しても表示用Bモード画像データと表示用ストレイン画像データの生成及び表示を独立して行なうことが可能となる。
本発明の第1及び第2の実施例における超音波診断装置の全体構成を示すブロック図。 同実施例における送受信部及びデータ生成部の構成を示すブロック図。 同実施例の表示部に表示される表示用Bモード画像データの具体例を示す図。 同実施例の表示部に表示される表示用ストレイン画像データの具体例を示す図。 本発明の第1の実施例における表示用画像データの生成及び表示の手順を示すフローチャート。 同実施例におけるBモード画像データ及びストレイン画像データの生成における表示範囲と表示密度を示す図。 本発明の第2の実施例における表示用画像データの生成及び表示の手順を示すフローチャート。 本発明の第1及び第2の実施例の変形例である超音波画像表示装置の全体構成を示すブロック図。
符号の説明
1…基準信号発生部
2…送受信部
3…超音波プローブ
4…データ生成部
5…B/TDI画像データ生成部
6…ストレイン画像データ生成部
7…表示用画像データ生成・記憶部
8…表示部
9…入力部
10…生体信号計測ユニット
11…心拍時相算出部
12…システム制御部
21…送信部
22…受信部
41…Bモードデータ生成部
42…ドプラ信号検出部
43…組織ドプラデータ生成部
81…画像合成回路
82…モニタ
100…超音波診断装置
211…レートパルス発生器
212…送信遅延回路
213…パルサ
221…プリアンプ
222…A/D変換器
223…受信遅延回路
224…加算器
411…包絡線検波器
412…対数変換器
421…π/2移相器
422…ミキサ
423…LPF(低域通過フィルタ)
431…ドプラ信号記憶回路
432…フィルタ回路
433…自己相関演算器

Claims (12)

  1. 超音波振動子を駆動し被検体に対して超音波を送信する送信手段と、
    前記超音波の送信によって得られた前記超音波の反射信号を受信し受信信号を得る受信手段と、
    Bモード送受信よって得られた受信信号に基づいてBモード画像データを生成し、TDIモード送受信によって得られた受信信号に基づいてTDI画像データを生成するB/TDI画像データ生成手段と、
    TDI画像データとBモード画像データとに基づいて表示用ストレイン画像データを生成し、Bモード画像データに基づいて表示用Bモード画像データを生成する表示用画像データ生成手段と、
    前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データの少なくとも何れかを表示する表示手段とを備え、
    前記表示用Bモード画像データを生成する際に行う前記Bモード送信を第1の走査線密度で行い、前記表示用ストレイン画像データを生成する際に行う前記Bモード送信を前記第1の走査線密度より低い第2の走査線密度で行うように前記送信手段及び受信手段を制御する走査制御手段と
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記表示用画像データ生成手段は、前記被検体の生体信号に基づいて心拍時相を検出する心拍時相検出手段が検出した前記心拍時相の情報を前記Bモード画像データ及び前記TDI画像データに対して付与し、
    前記表示用画像データ生成手段は、前記心拍時相の情報に基づいて前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データと合成させた同期画像データを生成し、
    前記表示手段は前記同期画像データを表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記走査制御手段は、前記表示用Bモード画像データを生成する際に行う前記Bモード送受信を行う第1のモードと、前記表示用ストレイン画像データを生成する際に行う前記Bモード送受信と前記TDIモード送受信とを混合して行う第2のモードとを、所定の時間間隔で切り替えて送受信を行うよう制御する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の超音波診断装置。
  4. 前記走査制御手段は、前記第2のモードにおいて
    TDIデータとBモード画像データとを略同時に生成するよう前記Bモード送受信及び前記TDIモード送受信を行う
    ことを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
  5. 前記表示用画像データ生成手段は、前記Bモード画像データによって得られたBモード画像に前記TDIデータによって得られたTDI画像を重畳して
    前記表示用ストレイン画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 記表示用画像データ生成手段は、前記被検体の生体信号に基づいて心拍時相を検出する心拍時相検出手段が検出した前記心拍時相の情報を前記Bモード画像データ及び前記TDI画像データに対して付与し、
    前記表示手段は、前記心拍時相に情報に基づいて前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データの少なくとも何れかを表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  7. 前記表示手段は、
    異なる走査断面に対して生成された前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データの少なくとも何れかを前記心拍時相情報に基づいて同期表示する
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  8. 前記表示手段は、薬物投与前後あるいは運動負荷前後の前記被検体に対する超音波の送受波による受信信号に基づいて生成された前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データの少なくとも何れかを前記心拍時相の情報に基づいて同期表示する
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  9. 前記Bモード画像データの走査範囲は、
    前記ストレイン画像データの走査範囲より広い
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  10. 第1の走査線密度による超音波走査の受信信号に基づいて生成された第1のBモード画像データ、前記第1の走査線密度より低い第2の走査線密度による超音波走査の受信信号に基づいて生成された第2のBモード画像データと、TDI画像データとが保管されているB/TDI画像データ記憶手段と、
    前記TDI画像データ及び前記第2のBモード画像データとに基づいて表示用ストレイン画像データを生成し、前記第1のBモード画像データに基づいて表示用Bモード画像データを生成する表示用画像データ生成手段と、
    前記表示用ストレイン画像データあるいは前記表示用Bモード画像データの少なくとも何れかを表示する表示手段とを備え
    ことを特徴とする超音波画像表示装置。
  11. 前記B/TDI画像データ記憶手段に記憶されるBモード画像データ及びTDI画像データは心拍時相情報が付与されたものであって、
    前記表示用画像データ生成手段は、前記心拍時相の情報に基づいて前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データと合成させた同期画像データを生成し、
    前記表示手段は前記同期画像データを表示する
    ことを特徴とする請求項10記載の超音波画像表示装置。
  12. 前記表示手段は、薬物投与前後あるいは運動負荷前後の前記被検体に対する超音波の送受信により得られた受信信号に基づいて生成された前記表示用Bモード画像データ及び前記表示用ストレイン画像データの少なくとも何れかを前記心拍時相情報に基づいて同期表示する
    ことを特徴とする請求項10記載の超音波画像表示装置。
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