JP4768999B2 - 含フッ素化合物、およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は新規な含フッ素化合物およびその製造方法に関するものである。本発明の含フッ素化合物は医薬、農薬の合成中間体として、あるいは液晶等の機能性材料の合成中間体として有用な化合物である。
共役ジエン(conjugated diene)類とフルオロアクリル酸類(dienofile)の環化付加反応(Diels−Alder反応)は、β,β-ジフルオロアクリル酸エチルとのDiels−Alder反応や(非特許文献1、非特許文献2)、α−フルオロアクリル酸エステルとのDiels−Alder反応(非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5)等が知られている。
Leroy,J.; Molines,H.;Wakselman,C.J.Org.Chem.,1987,52,290−292. Arany,A.;Crowley,P.J.;Fawcett,J.;Hursthouse,M.B.;Kariuki,B.M.;Light,M.E.;Mralee,A.C.;Percy,J.M.;Salafia,V.Org.Biomol.Chem.,2004,2,455−465. Essers,M.;Muck−Lichtenfeld,C.;Haufe,G.J.Org.Chem.,2002,67,4715−4721. Ito,H.;Saito,A.;Taguchi,T.Tetrahedron:Asymmetry,1998,9,1989−1994. Ito,H.;Saito,A.;Taguchi,T.Tetrahedron 1999,55,12741−12750.
本発明者等は、共役ジエン(conjugated diene)類とフルオロアクリル酸類(dienofile)の環化付加反応(Diels−Alder反応)および該反応により得られる生成物について鋭意検討することにより、新規の含フッ素化合物を見出した。本発明は、該新規の含フッ素化合物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、医薬または農薬の合成中間体として、あるいは液晶等の機能性材料の合成中間体として有用な化合物である新規な含フッ素化合物およびその製造方法を提供するものである。
本発明の新規な含フッ素化合物は下記式(1)で表わされる。
式中R1は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、または水素を表わす。R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、フェニル基、シクロヘキシル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表わす。フェニル基およびシクロヘキシル基は、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン、シアノ基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、および、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1つの基を置換基として有していても良い。R6はフッ素原子、または水素原子を表す。ここで、R 2 とR 5 が共同して酸素原子を介在する環を形成し、式(1)で表わされる含フッ素化合物が下記構造をなしていても良い。
また、本発明は、式(2)で表わされる含フッ素アクリル酸エステル誘導体と式(3)で表わされる共役ジエン類とを反応させることにより上記式(1)で表わされる新規な含フッ素化合物を製造する方法を提供するものである。

式中R1は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、または水素を表わす。R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、フェニル基、シクロヘキシル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表わす。フェニル基およびシクロヘキシル基は、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン、シアノ基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、および、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1つの基を置換基として有していても良い。R6はフッ素原子、または水素原子を表す。R7およびR8はフッ素原子、または水素原子を表す。ただし、式(2)において、R7またはR8の少なくとも一方はフッ素原子である。ここで、R 2 とR 5 が共同して酸素原子を介在する環を形成し、式(3)で表わされる共役ジエン類が下記構造をなしていても良い。
この場合、式(1)で表わされる含フッ素化合物が下記構造をなす。
式(1)で表される本発明の含フッ素化合物は、医農薬の合成中間体や、液晶等の機能性材料の合成中間体として有用である。式(1)で表される含フッ素化合物は、式(2)及び式(3)の化合物を原料として容易に製造することができる。
本発明の新規含フッ素化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
式(1)中のR1は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、または水素を表わす。
式(1)中のR2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、フェニル基、シクロヘキシル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表わす。フェニル基およびシクロヘキシル基は置換基を有していても良い。
直鎖のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が好ましい。分岐のアルキル基としてはイソプロピル基、t−ブチル基等が好ましい。直鎖のアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が好ましい。分岐のアルコキシ基としてはイソプロポキシ基、t−ブトキシ基等が好ましい。またフェニル基、シクロヘキシル基は置換基を有していても良い。置換基としてはフッ素、塩素、臭素などのハロゲン、シアノ基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基挙げられる。なお、置換基が炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、または炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基である場合、これらの基は上記具体例を挙げたものであることが好ましい。
ここで、R 2 とR 5 が共同して酸素原子を介在する環を形成していてもよい。この場合、式(1)で表わされる含フッ素化合物が下記構造をなす。
式(1)中のR6はフッ素原子、または水素原子を表す。
本発明の式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば下記のような構造が挙げられる。
上記構造の中で、「Ph」は置換基を有していても良いフェニル基、「Cy」は置換基を有していても良いシクロヘキシル基、「Bn」は置換基を有していても良いベンジル基を表し、「TMSO」はトリメチルシリルオキシ基を表す。
本発明の式(1)で表わされる新規な含フッ素化合物は、下記式(2)で表わされる含フッ素アクリル酸エステル誘導体と下記式(3)で表わされる共役ジエン類とを反応させることにより製造することができる。

式中R1は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、または水素を表わす。R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、フェニル基、シクロヘキシル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表わす。フェニル基およびシクロヘキシル基は置換基を有していても良い。置換基としてはフッ素、塩素、臭素などのハロゲン、シアノ基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基等が挙げられる。7およびR8はフッ素原子または水素原子を表す。ただし、式(2)において、R7またはR8の少なくとも一方はフッ素原子である。ここで、 2 とR 5 が共同して酸素原子を介在する環を形成し、式(3)で表わされる共役ジエン類が下記構造をなしていても良い。
式(3)で表される共役ジエン類の具体例としては下記のような構造が挙げられる。但し、式(3)に含まれ、Diels−Alder反応に用いられる共役ジエンであれば、以下の例示の構造に限られない。
式(2)で表わされる含フッ素アクリル酸エステル誘導体は、例えば、国際公開第04/081169号パンフレット記載の方法や、Ishiharaら(Takashi Ishihara;Mayumi Noma;Kei Sato;Tsutomu Konno;Hiroki Yamanaka,Abstract of 13th European Symposium on Fluorine Chemistry,Bordeaux France July 15−20,2001)による以下のような公知の方法で合成することができる。
式(3)で表わされる共役ジエン類は、例えば、Okamotoら(Okamoto,T.;Kobayashi,K.;Oka,S.;Tanimoto,S,J.Org.Chem.,1988,53,4897−4901)による公知の方法や、Wangら(Wang.Y.;West,F.G.Synthesis.,2002,1,99−103)による公知の方法で容易に合成することができる。また、式(3)で表される共役ジエン類は市販品を用いてもよい。
式(3)で表される共役ジエン類が固体状の場合は、式(2)の含フッ素アクリル酸エステル化合物1モルに対して1〜20倍モル用いて溶媒系で反応させるのが好ましく、特に1〜5倍モル用いるのが好ましい。一方、式(3)で表される共役ジエン類が溶媒状の場合は、共役ジエン類を溶媒として用いた無溶媒系で反応されることが好ましい。ただし共役ジエン類が溶液状である場合に溶媒系で反応させても良く、その場合は式(2)の含フッ素アクリル酸エステル化合物1モルに対して、共役ジエン類を1〜20倍モル用いて溶媒系で反応させるのが好ましく、特に1〜5倍モル用いるのが好ましい。
上記の反応は、溶媒中で実施してもよい。溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、スルホラン、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタン、パークレン等の塩素系溶媒を用いることができるが、特にトルエンが好ましい。
溶媒を使用する場合、式(2)の含フッ素アクリル酸エステル誘導体1モルに対し、0.1倍量から100倍量使用するのが好ましく、特に0.5倍量から20倍量使用するのが好ましい。
反応温度は0℃から200℃が好ましく、特に60℃から150℃が好ましい。
反応時間は0.5時間から48時間が好ましく、特に3時間から24時間が好ましい。
所望により反応系にハイドロキノン等の重合禁止剤を添加することができる。
反応後、通常の後処理作業および精製作業を実施することにより式(1)で表わされる新規な含フッ素化合物を得ることができる。
また、共役ジエン類として、Danishefsky’s dieneを用いた場合は、式(1)でTMSO基を有する構造となる。この場合、シリカゲルカラムでの精製などの酸処理により、TMSO基が外れて下記のような構造をとる。この構造は単離可能で安定な構造である。
以下に実施例を示して、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下に示す同定データは下記の装置で測定したものである。
1H NMR:Bruker社製 DRX−500(500MHz,FT)
13C NMR:Bruker社製 DRX−500(125.75MHz,FT)
19F NMR:Bruker社製 DPX−300(282.38MHz,FT)
19F NMR:日本電子株式会社製 JEOL ECA500(470.62MHz)
赤外吸収スペクトル:島津製作所製 FTIR−8200 PC フーリエ変換赤外分光光度計
マススペクトル:日本電子製JMS−700 質量分析計
(参考例)trans−1−フェニル−1,3−ブタジエンの調製
アルゴン雰囲気下、フレームドライした三つ口フラスコに、ヨードメタン(和光純薬工業株式会社製)とトリフェニルホスフィン(和光純薬工業株式会社製)より調製したヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(6.063g,15mmol)とTHF(100mL)を入れ、0℃に冷却した。ここに、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(和光純薬工業株式会社製、9.4ml,15mmol)を温度が上がらないようにゆっくり滴下し、0℃で15分間攪拌した。1時間後、trans−シンナムアルデヒド(和光純薬工業社製、1.322g,10mmol)を加え、室温で1時間攪拌した後、還流温度で5時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を吸引ろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン)で単離精製し、trans−1−フェニル−1,3−ブタジエン(下記式)を単離収率56%で得た。
1H NMR(500.13Hz,CDCl3, Me4Si)δ=5.21(dd,J=10.1,0.5Hz,1H),5.37(dd,J=16.9,0.5Hz,1H),6.54(ddd,J=16.9,10.1Hz,1H),6.70(d,J=16.9Hz,1H),6.82(dd,J=16.9,10.1Hz,1H),7.24〜7.45(m,5H)ppm
(実施例1)2,3,3−トリフルオロアクリル酸ベンジルと1−フェニル−1,3−ブタジエンのDiels−Alder反応
アルゴン雰囲気下、フレームドライした三つ口フラスコに、公知の方法で合成した2,3,3−トリフルオロアクリル酸ベンジル(0.07g,0.3mmol)、上記手順で得たtrans−1−フェニル−1,3−ブタジエン(0.17g,1.3mmol)、触媒量のヒドロキノン(和光純薬工業株式会社製)、およびトルエン(5mL)を入れ、トルエン還流温度で24時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水(10mL)に加えて、エーテル抽出(10mL×3)を行った。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、ろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=19:1)で単離精製して、式(1)の含フッ素化合物として4−(ベンジルオキシカルボニル)−4,5,5−トリフルオロ−3−フェニルシクロへキセン(cis or trans)(1a,1b)(下記式)を単離収率74%(異性体比=49:51)で得た。
4−(ベンジルオキシカルボニル)−4,5,5−トリフルオロ−3−フェニルシクロへキセン(cis or trans)(1a)
1H NMR(500.13MHz,CDCl3,Me4Si)δ=2.70〜2.86(m,2H),3.29〜3.40(m,1H),5.31(q,J=12.08Hz,2H),6.12(dd,J=15.87,7.56Hz),6.51(d,J=15.87Hz,1H),7.21〜7.37(m,10H)ppm;
13C NMR(125.75MHz,CDCl3,Me4Si)δ=35.13(td, J=21.29,10.83Hz),41.02(dd,J=22.79,15.00Hz),67.82,97.84(ddd,J=251.16,27.64,19.32」Hz),116.83(ddd,J=299.43,277.80,21.00Hz),122.40(d,J=3.77Hz),126.42,128.05,128.49,128.55,128.65,129.13,134.42,134.91,135.92,164.26(dd,J=25.91,1.89Hz)ppm;
19F NMR (470.62MHz,CDCl3,CFCl3) δ=−161.87〜−161.73(m,1F),−117.57(dt,J=200.48,20.04Hz,1F),−97.45(dt,J=200.48, 6.49 Hz,1F)ppm;
IR(neat)3033.8(m),1745.5(vs),1496.7(m), 1380.9(m),1299.9(vs),1257.5(s),1176.5(s),1118.6(s),1091.6(s),1029.9(m),968.2(s) cm-1
HRMS(FAB) Found:m/Z 346.1190. Calcd for C201723:346.1181.
4−(ベンジルオキシカルボニル)−4,5,5−トリフルオロ−3−フェニルシクロへキセン(cis or trans)(1b)
1H NMR (500.13MHz,CDCl3,Me4Si)δ=2.57〜2.72(m,1H),2.89〜3.01(m,1H),3.63〜3.72(m,1H),5.35(S,2H),6.23(dd,J=15.82,8.80Hz,1H),6.55(d,J=15.85Hz,1H),7.26〜7.43 (m,10H)ppm;
13C NMR(125.75MHz,CDCl3,Me4Si)δ=37.40(td,J=21.37,3.22Hz),38.20(ddd,J=21.33,10.39,3.44 Hz),68.19,95.93 (dt,J=262.89,29.78Hz),117.32 (td, J=290.82,22.38Hz),122.43,122.49,126.45,128.02,128.28,128.60,128.70,134.50,134.98, 136.19,165.32 (d,J=25.66Hz)ppm;
19F NMR (470.62MHz,CDCl3,CFCl3) δ=−179.49 (brs,1F),−108.92(dt,J =203.31,16.19,4.47Hz,1F),−99.35〜−99.91(m,1F)ppm;
IR (neat) 3033.8 (m),1745.5 (vs),1496.7 (m),1380.9 (m),1299.9 (vs),1228.6 (s), 1176.5 (s),1118.6 (s),1091.6 (s),1029.9 (m),968.2 (s)cm-1
HRMS (FAB) Found: m/z 346.1190. Calcd for C201723:346.1181.
(実施例
2,3,3−トリフルオロアクリル酸ベンジルとtrans−1−メトキシ−3−トリメチルシリルオキシ−1,3−ブタジエン(Danishefsky’s diene)のDiels−Alder反応
アルゴン雰囲気下、フレームドライした三つ口フラスコに、2,3,3−トリフルオロアクリル酸ベンジル(0.07g,0.3mmol)、trans−1−メトキシ−3−トリメチルシリルオキシ−1,3−ブタジエン(アルドリッチ製、0.23g,1.3mmol)およびトルエン(5ml)を入れ、トルエン還流温度で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物をロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮し、THFと0.3Mの塩酸の混合溶媒(4:1)を5ml加え、1時間攪拌した。1時間後、反応混合物を氷水(10mL)に加えて、エーテル抽出(10mL×3)を行った。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、ろ過し、ろ液を減圧濃縮した。その後、酢酸エチルに浸したシリカゲルにこの濃縮物を加え、3時間攪拌した後、再度ろ過し、ろ液を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル3:1)で単離精製し、式(1)の含フッ素化合物として4−(ベンジルオキシカルボニル)−3,4−ジフルオロ−5−メトキシ−2−シクロヘキセン−1−オン(cis or trans)(3a,3b)(下記式)を単離収率40%(異性体比=57:43)で得た。
4−(ベンジルオキシカルボニル)−3,4−ジフルオロ−5−メトキシ−2−シクロヘキセン−1−オン(cis or trans)(3a)
1H NMR(500.13MHz,CDC13,Me4Si)δ=2.83(d,J=8.59Hz,2H),3.46(s,3H),4.09(ddd,J=17.32,8.39,8.39Hz,1H),5.33(s,2H),5.97(d,J=11.30Hz,1H),7.31〜7.38(m,5H)ppm;
13C NMR(125.75MHz,CDC13,Me4Si)δ=40.96(d,J=7.36Hz),59.28,68.60,79.66(dd,J=21.96,6.32Hz),93.49(dd,J=197.08,20.89 Hz),113.49(dd,J=9.81,3.02Hz),128.20,128.59,128.70,134.15,163,55(dd,J=29.30,2.14Hz),168.39(dd,J=294.91,19.llHz),193.06(d,J=16.10Hz)ppm;
19F NMR(282.38MHz,CDC13,CFC13)δ=−165,12(dd,J=25.41,17.32 Hz,1F),−102.08(dd,J=25.41,ll.30Hz,IF)ppm;
IR(neat)2941.2(m),1774.4(vs),1687.6(vs),1456.2(m),1340.4(vs),1269.1(vs),1182.3(vs),1112.9(vs),1056.9(s),964.3(s)cm-1
HRMS(FAB)Found:m/z 296.0850.Calcd for C201723 296.0860.
4−(ベンジルオキシカルボニル)−3,4−ジフルオロ−5−メトキシ−2−シクロヘキセン−1−オン(cis or trans)(3b)
1H NMR(500.13MHz,CDC13,Me4Si)δ=2.7l(dd,J=16.39,9.84Hz,1H),2.83(dd,J=16.46,4.38Hz,1H),3.32(s,3H),4.17(dddd,J=16.37,9.84,4.38,0.98Hz,1H),530(d,J=12.02Hz,1H),5.41(d,J=12.02Hz,1H),5.98(dd,J=12.42,2.2Hz,1H),7.32〜7.40(m,5H)ppm;
13C NMR(125.75MHz,CDC13,Me4Si)δ=38.53(d,J=1.27 Hz),58.39,68.72,90.67(dd,J=200.01,25.01Hz),114,02(dd,J=9.81,5.41Hz),128.47,128.68,128.90,134.12,164.80(d,J=28.55Hz),168.58(dd,J=295.16,18.24Hz),193.17(dd,J=15.59,2.14Hz)ppm;
19F NMR(282.38MHz,CDCl3,CFCl3)δ=−178.00(dd,J=31.06,16.37Hz,1F),−98.49(dd,J=31.06,12.42Hz,1F)ppm;
IR(neat)2941.2(m),1774.4(vs),1687.6(vs),1456.2(m),1340.4(vs),1269.1(vs),1182.3(vs),1112.9(vs),1056.9(s),964.3(s)cm-1
HRMS(FAB)Found:m/z 296.0850.Calcd for C201723:296.0860.
(実施例
シクロペンタジエンの代わりにフラン(和光純薬工業社製)を使用して実施例2と同様の手順を実施して、式(1)の含フッ素化合物として6−(ベンジルオキシカルボニル)−5,5,6−トリフルオロ−7−オキサビシクロ[2.2.1]へプタ−2−エン(endo or exo)(4a,4b)(下記式)を得た。但し、反応は封管中で100℃で実施した。
6−(ベンジルオキシカルボニル)−5,5,6−トリフルオロ−7−オキサビシクロ[2.2.1]へプタ−2−エン(endo or exo)(4a)
1H NMR(500.13MHz,CDCl3,Me4Si)δ=4.86(dd,J= 3.20,1.68Hz,1H),5.06(d,J=6.42Hz,1H),5.25(s,2H),6.48(d,J=5.68Hz,1H),6.73(dd,J=5.68,1.68Hz,1H),7.31〜7.43(m,5H)ppm,
13C NMR(125.75MHz,CDC13,Me4Si)δ=68.18,80.60(t,J=27.34Hz),84.24(dd,J=22.71,3.87Hz),93.86(ddd,J=220.05,27.65,16.32 Hz),121.68(ddd,J=280.07,263.59,16.22Hz),128.17,128.64,128.66,132.20(d,J=3.40Hz),134.36,136.25(d,J=3.02Hz),164.06(d,J=25.91Hz)ppm;
19F NMR(282.38MHz,CDCl3,CFCl3)δ=−167.25〜−167.17(m,1F),−116.96(dd,J=228.73,14.12Hz,1F),−105.36(d,J=228.73Hz,1F)ppm;
IR(neat)3035.7(w),1751.2(vs),1498.6(w),1456.2(m),1380.9(m),1296.1(vs),1234.4(m),1176.5(m),1128.3(vs),1047.3(w),983.6(s),912.3(s)cm-1
6−(ベンジルオキシカルボニル)−5,5,6−トリフルオロ−7−オキサビシクロ[2.2.1]へプタ−2−エン(endo or exo)(4b)
1H NMR(500.13MHz,CDCl3,Me4Si)δ=4.89(d,J=5.34Hz,1H),5.29(brs,1H),5.35(q,J=12.26Hz,2H),6.62(d,J=7.22Hz,1H),6.63(d,J=7.22Hz,1H),7.31〜7.46(m,5H)ppm;
13C NMR(125.75MHz,CDC13,Me4Si)δ=68.20,80.44(t,J=26.69Hz),81.34(d,J=23.74Hz),91.18(ddd,J=218.73,28.86,17.63Hz),120.88(ddd,J=276.04,265.23,17.61Hz),128.27,128.58,128.61,133,77(t,J=3.40Hz),134.61,136.14,164.68(dd,J=27,29,3.14Hz)ppm;
19F NMR(282.38MHz,CDCl3,CFCl3)δ=−161.35(s,1F),−112.34(d,J=232.96Hz,1F),−108.46(d,J=232.96Hz,1F)ppm;
IR(neat)3035.7(w),1751.2(vs),1498.6(w),1456.2(m),1380.9(m),1296.1(vs),1234.4(m),1176.5(m),1128.3(vs),1047.3(w),983.6(s),9123(s)cm-1
(実施例
2,3,3−トリフルオロアクリル酸ベンジルと(E)−1−シクロヘキシル−1,3−ブタジエンのDiels−Alder反応
フレームドライした耐圧管に、公知の方法で合成した2,3,3−トリフルオロアクリル酸ベンジル(0.07g、0.3mmol)、1−シクロヘキシル−1,3−ブタジエン(0.17g,1.3mmol)、触媒量のヒドロキノンを入れ、アルゴン置換した後、100℃で24時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷水(10mL)に加えて、エーテル抽出(10mL×3)を行った。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、ろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮し、4−(ベンジルオキシカルボニル)−4、5、5−トリフルオロ−3−シクロヘキシルシクロヘキセン(5a,5b)(下記式)を収率58%(異性体比56:44)で得た。
4−(ベンジルオキシカルボニル)−4、5、5−トリフルオロ−3−シクロヘキシルシクロヘキセン(cis and trans)(5a,5b)
19F NMR(282.38MHz,CDCl3,CFCl3)for a cis−trans mixture:
δ=−180.85(brs,1F),−163.10(m,1F),−118.24(dm,J=197.67Hz,1F),−109.73(dm,J=203.31Hz,1F),−100.14(dm,J=203.31Hz,1F),−98.38(dm,J=197.67Hz,1F)ppm

Claims (2)

  1. 下記(1)で表わされる含フッ素化合物。
    式中R1は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、または水素を表わす。R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、フェニル基、シクロヘキシル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表わす。フェニル基およびシクロヘキシル基は、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン、シアノ基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、および、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1つの基を置換基として有していても良い。R6はフッ素原子、または水素原子を表す。ここで、R 2 とR 5 が共同して酸素原子を介在する環を形成し、式(1)で表わされる含フッ素化合物が下記構造をなしていても良い。
  2. 式(2)で表わされる含フッ素アクリル酸エステル誘導体と式(3)で表わされる共役ジエン類とを反応させることを特徴とする式(1)で表される含フッ素化合物の製造方法。
    式中R1は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、または水素を表わす。R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、フェニル基、シクロヘキシル基またはトリアルキルシリルオキシ基を表わす。フェニル基およびシクロヘキシル基は、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン、シアノ基、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基、および、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1つの基を置換基として有していても良い。R6はフッ素原子、または水素原子を表す。R7およびR8はフッ素原子、または水素原子を表す。ただし、式(2)において、R7またはR8の少なくとも一方はフッ素原子である。ここで、R 2 とR 5 が共同して酸素原子を介在する環を形成し、式(3)で表わされる共役ジエン類が下記構造をなしていても良い。
    この場合、式(1)で表わされる含フッ素化合物が下記構造をなす。
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