JP4768662B2 - 法留め基礎と法覆い壁の連結方法と連結構造 - Google Patents
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Description
法留め基礎や法覆い壁が設置されている地盤が変動したり、法留め基礎や法覆い壁に外力が加わったりすると、法留め基礎と法覆い壁を引き離す力が作用することがある。例えば、法覆い壁の上部が沈下すると、法覆い壁の下端が法面を登る方向に引っ張られ、法覆い壁の下端と法留め基礎をほぼ法面に沿う方向に引き離す力が作用する。また、法留め基礎が法覆い壁と反対側に倒れようとすると、法覆い壁の下端と法留め基礎をほぼ法面に沿う方向に引き離す力が作用する。
法覆い壁の下端と法留め基礎は、ほぼ法面に沿う面で上下に重ね、ほぼ法面に沿う引き離し方向に移動可能に連結する。そして、その移動可能範囲内で、法覆い壁の下端と法留め基礎の一方又は両方がほぼ法面に沿う引き離し方向に移動しても、法覆い壁の下端と法留め基礎の重なりを維持することにした。すると、法覆い壁の下端と法留め基礎の間には、法面の土砂が流出する隙間が生じ難い。
法覆い壁の下端と法留め基礎は、ほぼ法面に沿う面で上下に重ね、ほぼ法面に沿う引き離し方向に移動可能に連結し、その移動可能範囲内で法覆い壁の下端と法留め基礎の一方又は両方がほぼ法面に沿う引き離し方向に移動しても、法覆い壁の下端と法留め基礎の上下の重なりを維持することを特徴とする法留め基礎と法覆い壁の連結方法。
法留め基礎は、壁載せ面をほぼ法面に沿って形成し、可動連結具の一端側を取り付け、
法覆い壁は、下端を法留め基礎の壁載せ面に載せて重ねる構成にし、可動連結具の他端側を取り付け、
可動連結具は、法覆い壁の下端と法留め基礎をほぼ法面に沿う引き離し方向に移動可能に連結する構成にし、その移動可能範囲を、法覆い壁の下端と法留め基礎の壁載せ面の上下の重なりが維持される範囲内にしていることを特徴とする法留め基礎と法覆い壁の連結構造。
法留め基礎は、法覆い壁の下端の端面と向き合う壁向き面を形成し、
可動連結具は、一端側と他端側を法留め基礎の壁向き面側と法覆い壁の下端の端面側に取り付けていることを特徴とする。
可動連結具は、一端側と他端側を法留め基礎の壁載せ面側と法覆い壁の下端の裏面側に取り付けていることを特徴とする。
本例は、河川、海岸や水路などの護岸において、図1と図2に示すように、法面Nの下端に法留め基礎1を構築し、法面Nの面上に法覆い壁11を構築している。法留め基礎1は、壁載せ面7をほぼ法面Nに沿って形成し、可動連結具21の一端側を取り付けている。法覆い壁11は、下端を法留め基礎1の壁載せ面7に載せて重ね、可動連結具21の他端側を取り付けている。可動連結具21は、法覆い壁11の下端と法留め基礎1をほぼ法面Nに沿う引き離し方向に移動可能に連結している。その移動可能範囲は、図3に示すように、法覆い壁11の下端と法留め基礎1の壁載せ面7の上下の重なりが維持される範囲内に限定している。
本例は、第1例における可動連結具21を「ボルトと長孔を用いる連結具31」に変更し、第1例における法覆い壁11の覆いブロック12を「凸部のないブロック16」に変更している。その他の点は、第1例におけるのと同様である。
本例は、第2例における可動連結具31を「ボルトと丸孔を用いる連結具41」に変更している。その他の点は、第2例におけるのと同様である。
本例は、第3例における可動連結具41を「アイボルトを用いる連結具51」に変更している。その他の点は、第3例におけるのとほぼ同様である。
本例は、第4例における可動連結具51を「串刺し棒54に代えてチェーンの輪を用いる連結具61」に変更している。その他の点は、第4例におけるのと同様である。
本例は、第4例における可動連結具51を「串刺し棒54に代えてシャックルを用いる連結具65」に変更している。その他の点は、第4例におけるのと同様である。
1)上記の実施形態において、法覆い壁11は、多数の覆いブロック12、16を結合するに当たり、多段の覆いブロック12、16に結合棒13を串刺し状に貫通しているが、覆いブロックの隣同士をシャックルや溶接で結合する。また、法覆い壁11は、ブロック12、16を結合した壁に代え、現場打ちのコンクリート壁にする。
2)上記の実施形態において、法留め基礎1は、基礎盤2を用いるが、基礎盤2を用いない。また、法留め基礎1は、既製コンクリートの基礎ブロック3と現場打ちの中詰めコンクリート9で構築しているが、既製コンクリートのみ、又は、現場打ちコンクリートのみで構築する。
3)上記の実施形態において、法面Nと法留め基礎1の壁載せ面7の上には、調整砂Sを層状に敷いているが、調整砂Sを用いない。
B 吸出防止材
S 調整砂
1 法留め基礎
2 基礎盤
3 基礎ブロック
4 前壁
5 後壁
6 梁
7 壁載せ面
8 壁向き面
9 中詰めコンクリート
11 法覆い壁
12 覆いブロック
13 結合棒
16 覆いブロック
17 横通し棒
21 可動連結具
22 筒
23 棒
24 隙間詰めコンクリート
31 可動連結具
32 箱体
33 長孔
34 ボルト
35 インサート
36 蓋板
41 可動連結具
42 箱体
43 丸孔
44 植込みボルト
45 ナット
46 インサート
47 蓋板
51 可動連結具
52 基礎側アイボルト
53 壁側アイボルト
54 串刺し棒
55 基礎側インサート
56 壁側インサート
61 可動連結具
62 チェーン、チェーンの輪
65 可動連結具
66 シャックル
Claims (4)
- 法面の下端に構築する法留め基礎と、法面の面上に構築する法覆い壁とを連結する方法であって、
法覆い壁の下端と法留め基礎は、ほぼ法面に沿う面で上下に重ね、ほぼ法面に沿う引き離し方向に移動可能に連結し、その移動可能範囲内で法覆い壁の下端と法留め基礎の一方又は両方がほぼ法面に沿う引き離し方向に移動しても、法覆い壁の下端と法留め基礎の上下の重なりを維持することを特徴とする法留め基礎と法覆い壁の連結方法。 - 法面の下端に構築する法留め基礎と、法面の面上に構築する法覆い壁とを連結する構造であって、
法留め基礎は、壁載せ面をほぼ法面に沿って形成し、可動連結具の一端側を取り付け、
法覆い壁は、下端を法留め基礎の壁載せ面に載せて重ねる構成にし、可動連結具の他端側を取り付け、
可動連結具は、法覆い壁の下端と法留め基礎をほぼ法面に沿う引き離し方向に移動可能に連結する構成にし、その移動可能範囲を、法覆い壁の下端と法留め基礎の壁載せ面の上下の重なりが維持される範囲内にしていることを特徴とする法留め基礎と法覆い壁の連結構造。 - 法留め基礎は、法覆い壁の下端の端面と向き合う壁向き面を形成し、
可動連結具は、一端側と他端側を法留め基礎の壁向き面側と法覆い壁の下端の端面側に取り付けていることを特徴とする請求項2に記載の法留め基礎と法覆い壁の連結構造。 - 可動連結具は、一端側と他端側を法留め基礎の壁載せ面側と法覆い壁の下端の裏面側に取り付けていることを特徴とする請求項2に記載の法留め基礎と法覆い壁の連結構造。
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