JP4768156B2 - 無線通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行う無線通信システムに関し、特に、受信時間帯及び送信時間帯を定める群を各通信局装置に割り当てて各通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とを異ならせる構成において、良好な群の割り当てを実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばWLL(Wireless Local Loop)或いはFWA(Fixed Wireless Access)などと称せられる無線通信を用いた加入者無線アクセスシステムが開発及び実用化されている。また、インターネットの普及に伴い、無線媒体で高速で大容量の通信を行う要求が高まっている。
【0003】
上記した加入者無線アクセスシステムでは、公衆回線網などのバックボーンネットワークに接続される基地局装置(BSE:Base Station Equipment)をビルの屋上や塔などの高所に固定設置し、また、複数の加入者局装置(CPE:Customer Premises Equipment)を加入者宅ビルの屋上などの高所に固定設置して、加入者局装置にパーソナルコンピュータ(PC)などの通信端末装置やこのような通信端末装置を接続したLAN(Local Area Network)などを収容する。
【0004】
ここで、基地局装置や加入者局装置は、例えば、ビルの屋上や塔などの高所に固定設置される屋外ユニット(ODU:Out Door Unit)とビル内などに固定設置される屋内ユニット(IDU:In Door Unit)とをケーブルで接続した構成を有している。また、基地局装置や加入者局装置の屋外ユニットは、アンテナを用いた無線通信処理を行う無線処理部を備え、主に無線通信処理を司る。また、基地局装置の屋内ユニットは主にバックボーンネットワークとのデータ通信を司り、加入者局装置の屋内ユニットは主に通信端末装置やLANなどとのデータ通信を司る。
【0005】
また、上記のような加入者無線アクセスシステムでは、基地局装置と加入者局装置とが無線フレームをもって時分割伝送を行う通信方式により無線通信を行うことにより、同一の基地局装置に収容された異なる加入者局装置に接続されたLANなどの間を通信可能に接続してデータ通信させることや、基地局装置に接続されたバックボーンネットワークと加入者局装置に接続されたLANなどとを通信可能に接続してデータ通信させることなどができる。
【0006】
次に、上記のような加入者無線アクセスシステムにおける基地局装置と複数の加入者局装置との間で行われるP−MP(Point-Multi Point)無線通信で用いられる一般的な通信フレームの構成例を示す。
まず、図8を参照して、このような通信フレームの一構成例を示す。
なお、同図では、1つの基地局装置(“基地局”)が2つの加入者局装置(“加入者局1”及び“加入者局2”)を収容して無線通信を行う場合における通信手順の例を示してある。
【0007】
同図(a)には、基地局装置から加入者局装置への下り通信で用いられる下り通信フレームの構成例を示してあり、この下り通信フレームは、1つの報知チャネル(BCCH)と2つの下り専用ショートデータチャネル(SD1、SD2)と1つの下り専用ロングデータチャネル(LD1)とから構成される単位フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といったように複数並べられて構成されている。
【0008】
ここで、BCCHは基地局装置と加入者局装置との間の通信の同期をとるためや基地局装置から加入者局装置に対してデータ送信の許可を与えるための下り通信チャネルであり、SD1及びSD2は基地局装置から加入者局装置へ短いデータを送信するための下り通信チャネルであり、LD1は基地局装置から加入者局装置へ長いデータを送信するための下り通信チャネルである。
【0009】
また、同図(b)には、加入者局装置から基地局装置への上り通信で用いられる上り通信フレームの構成例を示してあり、この上り通信フレームは、1つの要求チャネル(LCCH)と2つの上り専用ショートデータチャネル(SU1、SU2)と1つの上り専用ロングデータチャネル(LU1)とから構成される単位フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といったように複数並べられて構成されている。
【0010】
ここで、LCCHは加入者局装置から基地局装置に対してデータ送信の要求を行うための上り通信チャネルであり、SU1及びSU2は加入者局装置から基地局装置へ短いデータを送信するための上り通信チャネルであり、LU1は加入者局装置から基地局装置へ長いデータを送信するための上り通信チャネルである。
【0011】
また、同図(a)に示した下り通信フレームと同図(b)に示した上り通信フレームとは、同図(a)、(b)に示されるように、“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といった各単位フレーム毎に両者の単位フレームが同一の時間帯に配置されるように構成されており、各単位フレームにおいてはBCCHとLCCHとが同一の時間帯に配置されており、SD1とSU1とが同一の時間帯に配置されており、SD2とSU2とが同一の時間帯に配置されており、LD1とLU1とが同一の時間帯に配置されている。
【0012】
そして、このような通信フレームを用いた場合には、通信フレームの構成上、基地局装置では送信と受信とを同時に行い、また、各加入者局装置においても送信と受信とを同時に行う。
具体的には、同図(a)、(b)に示されるように、基地局装置では、各単位フレームにおいて、BCCHにより加入者局装置への同期情報などを送信し、SD1やSD2やLD1により加入者局装置へのデータを送信し、LCCHにより加入者局装置からの送信要求を受信し、SU1やSU2やLU1により加入者局装置からのデータを受信する。
【0013】
一方、同図(c)、(d)、(e)、(f)に示されるように、各加入者局装置では、各単位フレームにおいて、BCCHにより基地局装置からの同期情報などを受信し、SD1やSD2やLD1により基地局装置からのデータを受信し、LCCHにより基地局装置への送信要求を送信し、SU1やSU2やLU1により基地局装置へのデータを送信する。なお、SU1やSU2やLU1は基地局装置によりデータ送信が許可された加入者局装置により用いられ、当該加入者局装置ではこれらのデータチャネルを用いて基地局装置へのデータ送信を行う。
【0014】
また、図9を参照して、上記のような加入者無線アクセスシステムにおける基地局装置と複数の加入者局装置との間で行われるP−MP無線通信で用いられる一般的な通信フレームの他の構成例を示す。
なお、同図では、1つの基地局装置(“基地局”)が2つの加入者局装置(“加入者局1”及び“加入者局2”)を収容して無線通信を行う場合の例を示してある。
【0015】
同図(a)には、基地局装置から加入者局装置への下り通信で用いられる下り通信フレームの構成例を示してあり、この下り通信フレームは、1つの報知チャネル(BCCH)と1つの下り専用ショートデータチャネル(SD)と1つの下り専用ロングデータチャネル(LD)とから構成される単位フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といったように複数並べられて構成されている。
【0016】
また、同図(b)には、加入者局装置から基地局装置への上り通信で用いられる上り通信フレームの構成例を示してあり、この上り通信フレームは、1つの要求チャネル(LCCH)と1つの上り専用ショートデータチャネル(SU)と1つの上り専用ロングデータチャネル(LU)とから構成される単位フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といったように複数並べられて構成されている。
【0017】
このように、同図に示した通信フレームの構成は、例えば各単位フレームに1つのショートデータチャネル(SD、SU)のみが含まれるといった点を除いては、上記図8に示した通信フレームの構成と同様である。そして、このような通信フレームを用いた場合においても、通信フレームの構成上、図9(a)及び同図(b)に示されるように基地局装置では送信と受信を同時に行い、また、同図(c)、(d)、(e)、(f)に示されるように各加入者局装置においても送信と受信を同時に行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば上記図8や上記図9に示したような通信フレームを用いて基地局装置と複数の加入者局装置とが無線通信を行う加入者無線アクセスシステムでは、基地局装置ばかりでなく、安価な構成とすることが要求される加入者局装置においても送信と受信とを同時に行うことが必要となり、例えばハードウエア的に送受信共通部を設けることもできないことから、加入者局装置が高価な構成となってしまい、また、加入者局装置で消費される電力が大きくなってしまうといった不具合があった。
【0019】
また、本発明では、このような不具合の解消を、例えば加入者局装置の集合体である群(グループ)に関する定義を無線フレーム自体に持たせることにより、各加入者局装置が基地局装置に対して送信と受信とを同時にアクセスすることが無いような通信フレームを用いた無線通信を提案することにより図るが、このように複数の加入者局装置のそれぞれに複数の群の中のいずれかの群を割り当てて無線通信を行うような加入者無線アクセスシステムでは、どのようにして群の割り当てを行うかといったことについて十分な検討がなされることが必要である。つまり、通常は、それぞれの加入者局装置の下り通信により受信するデータと上り通信により送信するデータとは発生頻度が異なって非対称となることから、それぞれの加入者局装置にどのように群を割り当てるかによって、下り通信及び上り通信における無線チャネルの使用状況に差異が生じ、このため、群の割り当ての仕方によって、システム全体のスループットに差異が生じることが発生してしまう。
【0020】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、各通信局装置に群を割り当てて各通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とを異ならせた方式により、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行うに際して、良好な群の割り当てを実現して、システムのスループットを向上させることが可能な無線通信システムを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る無線通信システムでは、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う構成において、基地局装置に収容される各通信局装置に同一の時間帯に受信又は送信を行う複数の群の中のいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う場合に、群の割り当てに際して、各通信局装置の通信状況に基づいて各群の総送信量及び総受信量を調整する。
従って、各通信局装置の通信状況に基づいて各群の総送信量及び総受信量を調整することにより、良好な群の割り当てを実現して無線通信システムのスループットを向上させることが可能となる。
【0022】
ここで、群の割り当てに際して各群の総送信量及び総受信量を調整する態様としては、例えば群の割り当てを行う直前に当該調整が行われるのが好ましいが、当該調整が行われるタイミングや当該調整した群の割り当てが行われるタイミングとしてはそれぞれ任意なタイミングであってもよい。
【0023】
また、各群の総送信量及び総受信量を調整するために参照される各通信局装置の通信状況としては、種々なものであってもよく、例えば各通信局装置の送信状況及び受信状況が用いられ、更に具体的には、例えば各通信局装置から基地局装置への送信量及び各通信局装置による基地局装置からの受信量(つまり、基地局装置から各通信局装置への送信量)が用いられる。
【0024】
また、各群の総送信量としては、例えば、各群に関して、同一の群が割り当てられた全ての通信局装置から基地局装置へ送信するデータの量の総和値や、同一の群が割り当てられた全ての通信局装置から基地局装置へ送信するデータの送信回数の総和値や、同一の群が割り当てられた全ての通信局装置から基地局装置へ送信するデータの発生頻度の総和値などを用いることができる。
【0025】
同様に、各群の総受信量としては、例えば、各群に関して、同一の群が割り当てられた全ての通信局装置について基地局装置から送信するデータの量の総和値や、同一の群が割り当てられた全ての通信局装置について基地局装置から送信するデータの送信回数の総和値や、同一の群が割り当てられた全ての通信局装置について基地局装置から送信するデータの発生頻度の総和値などを用いることができる。
【0026】
また、各群の総送信量や総受信量としては、例えば各群において実際に未来に送信や受信が予定されている量が用いられてもよく、或いは、例えば各群において過去に送信や受信がされた量が用いられてもよく、例えば当該量から推測される量などが用いられてもよい。
【0027】
また、各群の総送信量及び総受信量を調整する仕方としては、例えば各群の総送信量と総受信量との関係が所定の関係となるように調整する仕方を用いることができる。ここで、当該所定の関係としては、一例として、各群の送信時間帯と受信時間帯とが交互に並べられていて当該送信時間帯に送信可能なデータ量と当該受信時間帯に受信可能なデータ量とが等しいような場合には、各群の総送信量と総受信量とが可能な限り近い値となる関係や、或いは、各群の総送信量と総受信量とが近い値となる関係などを用いることができる。
【0028】
また、当該所定の関係としては、他の例として、各群の送信時間帯と受信時間帯とが交互に並べられていて当該送信時間帯に送信可能なデータ量と当該受信時間帯に受信可能なデータ量とが異なっていて当該送信可能なデータ量と当該受信可能なデータ量との比率がPであるような場合には、各群の総送信量と総受信量との比率が可能な限りPに近い値となる関係などを用いることができる。
【0029】
また、当該所定の関係は、例えば基地局装置と複数の通信局装置との無線通信で用いられる通信フレームが設定されているような場合には、当該通信フレームに基づいて設定することが可能であり、具体的には、例えば当該通信フレームを構成する各群の送信チャネルの数及び受信チャネルの数に基づいて設定することや、或いは、当該通信フレームにより各群が送信可能なデータの量及び受信可能なデータの量に基づいて設定することなどができる。
【0030】
また、本発明に係る無線通信システムでは、好ましい構成例として、次のように、基地局装置が自局装置(当該基地局装置)により収容する各通信局装置の通信状況を検出してこれら各通信局装置に群を割り当てる。
すなわち、基地局装置では、通信状況検出手段が各通信局装置との通信状況を検出し、群割り当て手段が通信状況検出手段の検出結果に基づいて各通信局装置に群を割り当て、群割り当て結果通知手段が群割り当て手段の群割り当て結果に基づく情報を通信局装置に対して無線通信により通知する。そして、各通信局装置では、群通信制御手段が、基地局装置から通知される情報に基づいて、自局装置(当該各通信局装置)に割り当てられた群として下り通信及び上り通信を行う。
【0031】
ここで、通信局装置に対して通知される群割り当て結果に基づく情報としては、例えば群割り当て結果の内容の情報を用いることや、或いは、今回の群割り当て結果において前回の群割り当て結果と比較して変更があった部分のみの情報を用いることなどができる。
また、このような情報は、例えば基地局装置により収容される全ての通信局装置に対して通知されてもよく、或いは、群の割り当てが変更された通信局装置のみに対して通知されてもよい。
【0032】
また、本発明に係る無線通信システムでは、好ましい態様として、各通信局装置の所定時間当たりの送信データ量と受信データ量との比較に基づいて各通信局装置に群を割り当てる。
ここで、所定時間としては種々な大きさの時間であってもよく、例えば所定時間毎に群の割り当てを行って群割り当てを更新していくような態様を用いることもできる。
【0033】
また、各通信局装置の送信データ量と受信データ量との比較としては、例えば当該送信データ量と当該受信データ量との差や、当該送信データ量と当該受信データ量との比率などを用いることができ、また、当該差や当該比率の時間的な平均値を用いることも可能である。
【0034】
また、本発明に係る無線通信システムでは、好ましい態様として、各群の下り通信及び上り通信で発生する無通信時間を小さくするように各通信局装置に群を割り当てる。これにより、基地局装置と複数の通信局装置との間で行われる無線通信で生じる無駄な無通信時間を小さくして、無線通信システム全体のスループットを向上させることができる。
【0035】
ここで、各群の下り通信及び上り通信で発生する無通信時間とは、例えば当該下り通信で発生する無通信時間と当該上り通信で発生する無通信時間とを総和した時間である。また、各群の下り通信で発生する無通信時間とは、例えば各群に関して、同一の群が割り当てられた通信局装置の中のいずれの通信局装置に対しても基地局装置からの下り通信が行われない時間であり、同様に、各群の上り通信で発生する無通信時間とは、例えば各群に関して、同一の群が割り当てられた通信局装置の中でいずれの通信局装置からも基地局装置に対する上り通信が行われない時間である。
また、このような無通信時間を小さくする態様としては、例えば最小とする態様を用いると、無線通信のスループットが可能な範囲で最大となって好ましい。
【0036】
なお、このような無通信時間を小さくすることは例えばシステムの通信効率を大きくすることに相当し、このような無通信時間を可能な限りで最小とすることは例えばシステムの通信効率を可能な限りで最大とすることに相当する。
また、例えば設定された通信フレームを用いて基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行うような場合には、上記のような無通信時間を小さくすることは例えば当該通信フレームの使用割合を大きくすることに相当し、上記のような無通信時間を可能な限りで最小とすることは例えば当該通信フレームの使用割合を可能な限りで最大とすることに相当する。
【0037】
また、本発明に係る無線通信システムでは、一構成例として、各群の下り通信を行うための下り通信フレームと各群の上り通信を行うための上り通信フレームとを、同一の群の下り通信フレームと上り通信フレームとが異なる時間帯に配置されるように、複数の群について配置した通信フレームにより、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行う。
【0038】
また、本発明に係る無線通信システムでは、好ましい構成例として、群を4以上の複数設け、各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けた。
また、このような本発明に係る無線通信システムでは、一構成例として、各群の下り通信は複数の下り通信チャネルの組合せを用いて行われ、各群の上り通信は複数の上り通信チャネルの組合せを用いて行われ、同一の群の下り通信チャネルと上り通信チャネルとの間に他の群の通信チャネルが配置されるように、各下り通信チャネル毎に各群の下り通信チャネルを複数の群について配置した下り通信チャネル部を複数の下り通信チャネルについて配置し、各上り通信チャネル毎に各群の上り通信チャネルを複数の群について配置した上り通信チャネル部を複数の上り通信チャネルについて配置した通信フレームにより、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行う。
【0039】
次に、本発明に係る無線通信システムにより得られる効果を具体例により示す。
本例では、1つの基地局装置に収容される通信局装置が4つあるとし、これらそれぞれの通信局装置の或る時間範囲における送信チャネル使用数と受信チャネル使用数との割合が以下の(1)〜(4)に示されるものであるとする。また、群としてA群とB群とが設けられているとし、各群A、Bの送信に用いられる送信チャネルと受信に用いられる受信チャネルとが通信フレーム中に交互に並べられていて、各送信チャネルの大きさ(送信可能なデータ量)及び各受信チャネルの大きさ(受信可能なデータ量)が等しいとする。
【0040】
(1)通信局装置1では、送信チャネル使用数:受信チャネル使用数=3:7である。
(2)通信局装置2では、送信チャネル使用数:受信チャネル使用数=4:6である。
(3)通信局装置3では、送信チャネル使用数:受信チャネル使用数=6:4である。
(4)通信局装置4では、送信チャネル使用数:受信チャネル使用数=7:3である。
【0041】
このとき、例えば本発明が適用されずに各通信局装置1〜4に対する群の割り当ての仕方を特に考慮しない場合として、通信局装置1及び通信局装置2をA群に割り当て、通信局装置3及び通信局装置4をB群に割り当てる態様を考える。この態様では、A群の送信チャネル使用数の総数は7(=3+4)となり、A群の受信チャネル使用数の総数は13(=7+6)となり、B群の送信チャネル使用数の総数は13(=6+7)となり、B群の受信チャネル使用数の総数は7(=4+3)となる。
【0042】
すると、この態様では、A群が割り当てられた全ての通信局装置1、2によるデータの送受信を全て完了するために必要な時間は、使用チャネル数の多い方である受信チャネルの数によって決まり、当該時間は受信について13チャネル分の時間となる。同様に、この態様では、B群が割り当てられた全ての通信局装置3、4によるデータの送受信を全て完了するために必要な時間は、使用チャネル数の多い方である送信チャネルの数によって決まり、当該時間は送信について13チャネル分の時間となる。
【0043】
ここで、一例として、上記した送信チャネル及び受信チャネルがLDチャネルであり、1フレームで送信や受信することができるLDチャネルの数が1であるとすると、チャネル数=フレーム数となるため、この態様では、全ての通信局装置1〜4によるデータの送受信を全て完了するためには、送信及び受信を合わせて26(=13+13)フレーム分の時間が必要となる。
【0044】
そして、A群では、送信フレームの使用割合は7/13となり、受信フレームの使用割合は13/13となり、また、B群では、送信フレームの使用割合は13/13となり、受信フレームの使用割合は7/13となる。このように、この態様では、A群の送信とB群の受信とのそれぞれにおいて6チャネル分の空きのフレームが発生することになるため、無線通信システム全体のスループットが良好なものとはならない。
【0045】
一方、本発明を適用した場合には、例えば通信局装置1及び通信局装置4をA群に割り当て、通信局装置2及び通信局装置3をB群に割り当てる態様を実行する。つまり、各群A、Bの総送信量と総受信量とを可能な限り近い値(好ましくは、等しい値)として各群A、Bの通信で発生する無通信時間を可能な限り小さく(好ましくは、ゼロと)する。この態様では、A群の送信チャネル使用数の総数は10(=3+7)となり、A群の受信チャネル使用数の総数は10(=7+3)となり、B群の送信チャネル使用数の総数は10(=4+6)となり、B群の受信チャネル使用数の総数は10(=6+4)となる。
【0046】
すると、この態様では、A群が割り当てられた全ての通信局装置1、4によるデータの送受信を全て完了するために必要な時間は、使用チャネル数の多い方のチャネル数によって決まり、この態様では送信チャネル数と受信チャネル数とが等しく、当該時間は送信(又は受信)について10チャネル分の時間となる。同様に、この態様では、B群が割り当てられた全ての通信局装置2、3によるデータの送受信を全て完了するために必要な時間は、使用チャネル数の多い方のチャネル数によって決まり、この態様では送信チャネルと受信チャネルとが等しく、当該時間は送信(又は受信)について10チャネル分の時間となる。
【0047】
ここで、一例として、上記した送信チャネル及び受信チャネルがLDチャネルであり、1フレームで送信や受信することができるLDチャネルの数が1であるとすると、チャネル数=フレーム数となるため、この態様では、全ての通信局装置1〜4によるデータの送受信を全て完了するためには、送信及び受信を合わせて20(=10+10)フレーム分の時間が必要となる。
【0048】
そして、A群では、送信フレームの使用割合は10/10となり、受信フレームの使用割合は10/10となり、また、B群では、送信フレームの使用割合は10/10となり、受信フレームの使用割合は10/10となる。このように、この態様では、A群とB群のそれぞれにおいて送信フレームや受信フレームの使用割合が100%となって使用されない空きのフレームがゼロとなるため、このような最適な群の割り当てにより、無線通信システム全体のスループットを最適なものとすることができる。
【0049】
以上のように、本発明に係る無線通信システムでは、群の割り当ての仕方に応じてシステムのスループットに差が生じることに着目して、例えばそれぞれの群において通信フレームに含まれる全ての送信チャネルと受信チャネルが使用される状態又は当該状態に近い状態となるように通信局装置に対する群の割り当てを制御することにより、無線通信システム全体のスループットを最適な状態にすることが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
まず、加入者局装置の集合体である群(グループ)に関する定義を無線フレーム自体に持たせることにより、各加入者局装置が基地局装置に対して送信と受信とを同時にアクセスすることが無いような通信フレームを用いた無線通信を行う無線通信システムの例として、第1の例及び第2の例を説明する。
【0051】
まず、第1の例に係る無線通信システムなどを説明する。
第1の例では、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行う無線通信システムやこのような基地局装置や通信局装置において、通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とを異ならせた無線通信システムや基地局装置や通信局装置を提供することを図り、また、加入者局装置などとして用いられる通信局装置が送受信を同時に行うことから高価で高電力となっているというP−MPの無線通信システムにおける一般的な問題点を解決し、通信局装置を安価として低電力化を実現することなどを図る。
【0052】
具体的には、第1の例に係る無線通信システムでは、次のようにして、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う。
すなわち、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う(すなわち、同一の時間帯に受信又は送信を行う)群を複数設け、基地局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う構成により、無線通信を行う。
【0053】
従って、同一の時間帯に受信(下り通信)を行い且つ同一の時間帯に送信(上り通信)を行う複数の群を設けて、基地局装置に収容される各通信局装置に対してこれら複数の群のいずれかを割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせたため、通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とが異なることにより、従来と比べて、例えば加入者局装置などとして用いられる通信局装置を安価として低電力化を実現することができる。
【0054】
また、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれが複数の群に関して時分割で行われるため、例えば基地局装置では下り通信及び上り通信のそれぞれを絶え間なく行うことが可能であり、これにより、無線通信の効率を確保することが可能である。
【0055】
このように、同一の群に割り当てられた通信局装置は、当該群に対して設定される同一の時間帯に下り通信を行い、また、当該群に対して設定される同一の時間帯に上り通信を行う。また、例えば各群毎に下り通信の時間帯が異なっているとともに各群毎に上り通信の時間帯が異なっており、また、同一の群では下り通信の時間帯と上り通信の時間帯とが異なっている。
【0056】
ここで、基地局装置に収容される複数の通信局装置の数としては、種々な数であってもよく、当該数としては例えば固定的に設定されてもよく或いは通信状況などに応じて動的に変化してもよい。また、基地局装置に収容される通信局装置としても、例えば固定的に設定されてもよく、或いは通信局装置の移動などに応じて動的に変化してもよい。
【0057】
また、通信局装置としては、例えば固定的に設置される装置が用いられてもよく、或いは移動可能な装置が用いられてもよい。
なお、基地局装置では、例えば当該基地局装置の通信可能領域に存する通信局装置の全て又は通信が必要となる一部を通信相手として認証し、認証した通信局装置を通信相手として収容して無線通信を行う。
【0058】
また、基地局装置に収容される各通信局装置に対していずれかの群を割り当てる態様としては、例えば予め固定的に割り当てる態様が用いられてもよく、或いは通信状況などに応じて動的に割り当てを行うような態様が用いられてもよい。
また、複数の群の数としては、2以上の種々な数が用いられてもよい。
また、1つの群に割り当てられる通信局装置の数としては、特に限定はなく、1又は複数となる。なお、通常は、少なくとも1つの群には複数の通信局装置が割り当てられる。
【0059】
また、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う態様としては、種々な態様が用いられてもよい。なお、第1の例に係る構成では、通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とが異なっていれば、例えば或る群に属する通信局装置が基地局装置との同期をとるための情報などを他の群の通信時間帯に受信するような態様も包含している。
【0060】
また、第1の例に係る局装置は、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う無線通信システムを構成するために基地局装置又は通信局装置として用いられるものであり、上記と同様に、次のようにして、無線通信を行う。
すなわち、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う(すなわち、同一の時間帯に受信又は送信を行う)群を複数設け、基地局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う通信方式を用いて、無線通信を行う。
【0061】
従って、上記と同様に、従来と比べて、通信局装置を安価として低電力化を実現することができる。
なお、第1の例に係る局装置は、例えば基地局装置として用いられるものであってもよく、或いは通信局装置として用いられるものであってもよい。
【0062】
また、第1の例に係る局装置では、一例として、次のような通信フレームにより無線通信を行う。
すなわち、各群の下り通信を行うための下り通信フレームと各群の上り通信を行うための上り通信フレームとを同一の群の下り通信フレームと上り通信フレームとが異なる時間帯に配置されるように複数の群について配置した通信フレームにより、無線通信を行う。
【0063】
従って、このような通信フレームを用いて無線通信を行うことにより、通信局装置による受信と送信とが異なる時間帯に行われることを実現することができ、これにより、上記と同様に、従来と比べて、通信局装置を安価として低電力化を実現することができる。
なお、同一の群の下り通信フレームと上り通信フレームとが異なる時間帯に配置されるようにする態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
【0064】
次に、第1の例に係る無線通信システムなどの更に詳しい実施例を示す。
まず、本実施例で用いられる無線通信システムの一例を示す。なお、本実施例では、加入者無線アクセスシステムに第1の例に係る構成を適用した場合を示す。
図1には、第1の例に係る無線通信システムの一例として、加入者無線アクセスシステムの一構成例を示してある。
【0065】
同図に示されるように、本実施例に係る加入者無線アクセスシステムには、ネットワーク管理サイトSと、ATM(Asynchronous Transfer Mode)専用線網などから構成された回線網3と、VLAN(Virtual LAN)に対応したATM−SW(Switch)などから構成されたスイッチ部4、5と、複数の基地局装置11〜14と、複数の加入者局装置21〜26とが備えられている。また、加入者局装置21、22、24には、例えば回線C10〜C12やルータR2〜R4やLANの回線C13〜C15を介して、パーソナルコンピュータなどから構成された複数の通信端末装置T1〜T6が接続されている。
【0066】
ネットワーク管理サイトSは例えばSNMP(Simple Network Monitoring Protocol)マネージャ機能を有した端末装置1を回線C1を介してルータR1と接続するとともにテルネット(Telnet)機能部2を回線C2を介して当該ルータR1と接続して構成されている。また、ルータR1は回線C3を介して回線網3と接続されている。
【0067】
スイッチ部4は、回線C4を介して回線網3と接続されているとともに、例えばイーサネット(登録商標)の回線C6、C7を介して複数の基地局装置11、12と接続されている。
同様に、スイッチ部5は、回線C5を介して回線網3と接続されているとともに、例えばイーサネット(登録商標)の回線C8、C9を介して複数の基地局装置13、14と接続されている。
【0068】
また、各基地局装置11〜14は例えば屋外ユニットA1a〜A4aと屋内ユニットA1b〜A4bとをケーブルK1〜K4を介して接続した構成となっており、同様に、各加入者局装置21〜26は例えば屋外ユニットB1a〜B4aと屋内ユニットB1b〜B4bとをケーブルJ1〜J4を介して接続した構成となっている。また、それぞれの屋外ユニットA1a〜A4a、B1a〜B4aにはアンテナが備えられている。
【0069】
また、各基地局装置11〜14は、それぞれ図1中に点線で示したサービスエリアQ1〜Q4を形成しており、それぞれのサービスエリアQ1〜Q4に存する加入者局装置21〜26を通信相手として収容する。
また、各加入者局装置21〜26は例えば“ユーザグループA”〜“ユーザグループD”といった4つのグループに分けられており、各グループには例えば互いに関連する加入者局装置21〜26が属している。また、例えば各グループ毎にそのグループに属する加入者局装置21〜26のみを通信可能に接続することが可能であり、図1では“ユーザグループA”に属した加入者局装置22、25、26のみを通信可能に接続した場合の例を示してある。
【0070】
ここで、このように同一のグループに属する加入者局装置21〜26のみを通信可能として接続する制御は、例えば各加入者局装置21〜26のグループの識別情報(グループID)を基地局装置11〜14などが管理することで行うことができる。なお、基地局装置11〜14では、例えば各加入者局装置21〜26の個別の識別情報(個別ID)を管理することも行われる。
【0071】
また、本実施例では、例えば1つの基地局装置に複数の加入者局装置が収容される場合には、これら複数の加入者局装置が複数の群に分割され、後述するように、各群毎に異なる時間帯を用いて基地局装置との無線通信が行われ、また、各群では下り通信と上り通信とが異なる時間帯に行われる。一例として、図1には、基地局装置11に収容される3つの加入者局装置21〜23をA群とB群とに分けて、2つの加入者局装置22、23に対してA群を割り当て、1つの加入者局装置21に対してB群を割り当てた場合の例を示してある。
【0072】
ここで、各基地局装置11〜14によりサービスエリアQ1〜Q4に存する加入者局装置21〜26を認証するときのプロトコルとしては、種々なものが用いられてもよい。
このようなプロトコルの一例として、群の情報を含む加入者局装置に関する情報を基地局装置が管理するようにして、全ての加入者局装置が最初は所定の群(例えばA群)に属するものとして基地局装置に対して当該群の要求チャネル(LCCH(A))を用いて立ち上がり、その後、立ち上がった加入者局装置が他の群(例えばB群)に該当する場合には、基地局装置が当該加入者局装置に対して前記所定の群の報知チャネル(BCCH(A))を用いて前記他の群への移行を指示して当該加入者局装置を前記他の群へ移行させるような構成を用いることができる。
【0073】
また、上記のようなプロトコルの他の例として、予め各加入者局装置に対してそれぞれに割り当てた群(例えばA群やB群など)の情報を与えておき、各加入者局装置が最初からそれぞれに与えられた群の報知チャネル(BCCH)をサーチして、与えられた群の要求チャネル(LCCH)を用いて基地局装置による認証を成立させるような構成を用いることもできる。
【0074】
なお、以上に例示したようなプロトコルでは、例えば通信周波数とは異なる制御用の周波数を別個に設けて当該制御用周波数を用いて基地局装置が各加入者局装置に対して群を割り当てることが行われるような構成のように制御用の周波数を別個に設けることが必要とならないため、周波数の利用効率をよくすることが可能である。
【0075】
以上に示したような本実施例に係る加入者無線アクセスシステムでは、各基地局装置11〜14が収容する加入者局装置21〜26との間で無線通信を行うことにより、例えば、同一の基地局装置11に収容された加入者局装置21〜23同士を通信可能に接続することや、異なる基地局装置11〜14に収容された加入者局装置21〜26同士を通信可能に接続することや、加入者局装置21〜26を回線網3と通信可能に接続することや、異なる加入者局装置21、22、24の配下に存する通信端末装置T1〜T6同士を通信可能に接続することや、通信端末装置T1〜T6を回線網3と通信可能に接続することなどができる。
【0076】
また、図2には、基地局装置11〜14の構成例を示してある。なお、本実施例では、各基地局装置11〜14の構成や動作は同様であるため、これらの構成や動作をまとめて説明する。
同図に示されるように、各基地局装置11〜14には、ネットワーク接続部31と、送信データ処理部32と、無線送信部33と、送受信混合部34と、無線受信部35と、受信データ処理部36と、制御部37と、アンテナ38とが備えられている。
【0077】
ネットワーク接続部31は、例えば10BASE−Tや100BASE−Tなどのイーサネット(登録商標)又はATM専用線網などと接続してデータ伝送を行う。
送信データ処理部32は、ネットワーク接続部31から入力されるデータを配下の加入者局装置21〜26へ送信するための下り通信フレームに合わせた形を有するデータ形態へ変換する。
無線送信部33は、送信データ処理部32から入力される送信データに対して無線変調処理及びアップコンバージョン処理を行う。
【0078】
送受信混合部34は、送信波の送信と受信波の受信とを同時に可能とするために混合を行い、無線送信部33からの送信波をアンテナ38へ出力する一方、アンテナ38からの受信波を無線受信部35へ出力する。
アンテナ38は、送信対象となる送信波を無線信号として空間へ送信し、無線により送信されてきた信号を空間から取り込んで受信波とする。
【0079】
無線受信部35は、受信波に対してダウンコンバージョン処理及び無線復調処理を行う。
受信データ処理部36は、受信された上り通信フレーム上に構成されている受信データを判別して解体し、取得した受信データをネットワーク接続部31へ出力する。
制御部37は、装置の全体で行われる各種の処理を制御する。
【0080】
また、図3には、加入者局装置21〜26の構成例を示してある。なお、本実施例では、各加入者局装置21〜26の構成や動作は同様であるため、これらの構成や動作をまとめて説明する。
同図に示されるように、各加入者局装置21〜26には、ネットワーク接続部41と、送信データ処理部42と、無線送信部43と、送受信切り替えスイッチ44と、無線受信部45と、受信データ処理部46と、制御部47と、アンテナ48とが備えられている。
【0081】
ここで、送受信切り替えスイッチ44を除いた他の処理部41〜43、45〜48の構成や動作については、例えば上記図2に示した基地局装置11〜14に備えられたもの31〜33、35〜38と同様である。
送受信切り替えスイッチ44は、送信波の送信と受信波の受信とを異なるタイミングで行うために、無線送信部43からの送信波をアンテナ48へ出力する経路とアンテナ48からの受信波を無線受信部45へ出力する経路とを切り替える。このように、本実施例では、基地局装置11〜14は送受信の通信を同時に行うが、加入者局装置21〜26は送受信の通信を同時に行わずに送信と受信とを異なるタイミングで行う。
【0082】
以上のように、本例の加入者局装置21〜26には例えばイーサネット(登録商標)又はATMなどの有線ネットワークを介して通信端末装置T1〜T6が接続されており、本例の加入者局装置21〜26では、それぞれの通信端末装置T1〜T6から送られてくるデータを基地局装置11〜14に対して送信するための通信フレームに合わせた形のデータ形態へ変換する送信データ処理を行い、これにより生成した送信データを無線変調及びアップコンバージョンした後に送信波として空間に送信する。
【0083】
そして、本例の基地局装置11〜14では、収容する加入者局装置21〜26から無線送信される前記送信波を受信して受信波として取り込み、当該受信波をダウンコンバージョン及び無線復調した後に、受信フレーム上に構成されている受信データを判別して解体する受信データ処理を行い、自局装置(当該基地局装置11〜14)に接続されているイーサネット(登録商標)又はATMなどの有線ネットワークへ受信データを送信出力する。
【0084】
また、例えば前記有線ネットワークに接続されている他の基地局装置11〜14であって前記送信出力されるデータの宛先となる通信局装置T1〜T6を配下に収容している基地局装置11〜14では、前記有線ネットワークを介して前記送信出力されたデータを受け取り、当該データの宛先となる通信局装置T1〜T6を収容している配下の加入者局装置21〜26に対して当該データを無線送信する。そして、当該加入者局装置21〜26では、当該データを受信し、当該データの宛先となる配下の通信局装置T1〜T6に対して当該データを有線ネットワークを介して送信する。
【0085】
ここで、本実施例では、加入者無線アクセスシステムが第1の例に係る構成に言う無線通信システムに相当し、基地局装置11〜14が当該構成に言う基地局装置に相当し、加入者局装置21〜26が当該構成に言う通信局装置に相当する。
また、本実施例では、基地局装置11〜14又は加入者局装置21〜26として用いられる局装置が当該構成に言う局装置に相当する。
【0086】
次に、第1の例に係る構成の第1実施例に係る無線通信システムにより行われる無線通信を説明する。
図4には、本例の無線通信システムにおいて基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26との間で行われる無線通信で用いられる通信フレームの構成例を示してある。
【0087】
本例では、1つの基地局装置11〜14の配下に収容される加入者局装置21〜26がA群とB群との2つの群に分けられる場合を示し、以下では、説明の便宜上から、基地局装置Pが加入者局装置A及び加入者局装置Bを収容して、A群に1つの加入者局装置Aが属しており、B群に1つの加入者局装置Bが属している場合を例として説明する。
【0088】
ここで、本例で言う群とは、同一の時間帯に下り通信を行うとともに同一の時間帯に上り通信を行う加入者局装置のまとまりを規定するものである。そして、本例では、1つの報知チャネル(BCCH)と2つの下り専用ショートデータチャネル(SD1、SD2)と1つの下り専用ロングデータチャネル(LD1)とから構成される下り通信の単位フレーム毎に各単位フレームに割り当てられた特定の群に属する加入者局装置により当該各単位フレームが専用されて下り通信が行われ、同様に、1つの要求チャネル(LCCH)と2つの上り専用ショートデータチャネル(SU1、SU2)と1つの上り専用ロングデータチャネル(LU1)とから構成される上り通信の単位フレーム毎に各単位フレームに割り当てられた特定の群に属する加入者局装置により当該各単位フレームが専用されて上り通信が行われる。
【0089】
なお、本例で示すBCCHやSD1やSD2やLD1やLCCHやSU1やSU2やLU1はそれぞれ例えば上記図8に示した通信フレームについて述べたのと同様な役割を有するものであり、本例では、A群により用いられるものについては各チャネルの名称の末尾に“(A)”を付して示し、B群により用いられるものについては各チャネルの名称の末尾に“(B)”を付して示す。
また、例えば上記図8に示した通信フレームと同様に、本例の通信フレームについても、基地局装置Pが送信と受信とを同時に行うものであるが、本例の通信フレームは、各加入者局装置A、Bがそれぞれ送信と受信とを異なる時間帯に行うものである。
【0090】
そして、本例では、下り通信フレームにおいては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にA群とB群とが交互に割り当てられ、つまり、第1フレームでは基地局装置PからA群の加入者局装置Aへの下り通信が行われ、第2フレームでは基地局装置PからB群の加入者局装置Bへの下り通信が行われ、第3フレームでは基地局装置PからA群の加入者局装置Aへの下り通信が行われ、…といったようにA群の下り通信とB群の下り通信とが交互に行われる。
【0091】
同様に、本例では、上り通信フレームにおいては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にB群とA群とが交互に割り当てられ、つまり、第1フレームではB群の加入者局装置Bから基地局装置Pへの上り通信が行われ、第2フレームではA群の加入者局装置Aから基地局装置Pへの上り通信が行われ、第3フレームではB群の加入者局装置Bから基地局装置Pへの上り通信が行われ、…といったようにB群の上り通信とA群の上り通信とが交互に行われる。
【0092】
具体的には、図4(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、先頭の第1フレームでは、BCCH(A)、SD1(A)、SD2(A)、LD1(A)の順でA群の加入者局装置Aに対して送信を行う。また、この第1フレームでは、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、LCCH(B)、SU1(B)、SU2(B)、LU1(B)の順でB群の加入者局装置Bからのデータ(電波)を受信する。
【0093】
また、次の第2フレームでは、同図(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、BCCH(B)、SD1(B)、SD2(B)、LD1(B)の順でB群の加入者局装置Bに対して送信を行う。また、この第2フレームでは、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、LCCH(A)、SU1(A)、SU2(A)、LU1(A)の順でA群の加入者局装置Aからのデータ(電波)を受信する。
【0094】
一方、同図(c)に示されるように、A群の加入者局装置Aでは、先頭の第1フレームにおいてBCCH(A)、SD1(A)、SD2(A)、LD1(A)の順で基地局装置Pからの受信を行い、次の第2フレームにおいて送信許可された加入者局装置AがLCCH(A)、SU1(A)、SU2(A)、LU1(A)の順で基地局装置Pに対する送信を行う。
【0095】
また、同図(d)に示されるように、B群の加入者局装置Bでは、先頭の第1フレームにおいて送信許可された加入者局装置BがLCCH(B)、SU1(B)、SU2(B)、LU1(B)の順で基地局装置Pに対する送信を行い、次の第2フレームにおいてBCCH(B)、SD1(B)、SD2(B)、LD1(B)の順で基地局装置Pからの受信を行う。
【0096】
このように、基地局装置Pでは、A群に対する送信とB群からの受信とを組とした通信と、B群に対する送信とA群からの受信とを組とした通信とを各単位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。また、これと同期して、A群の加入者局装置Aでは、基地局装置Pからの受信と、基地局装置Pに対する送信とを各単位フレーム毎に切り替えて行う。また、これと同期して、B群の加入者局装置Bでは、基地局装置Pに対する送信と、基地局装置Pからの受信とを各単位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。
【0097】
また、各加入者局装置A、Bにより行われる下り通信や上り通信におけるデータ通信のプロトコルとしては、例えば次のようなものが用いられる。
すなわち、加入者局装置A、Bが或るデータを上り通信により基地局装置Pに対して送信する場合には、まず、当該加入者局装置A、BがLCCHにより基地局装置Pに対して上り通信の要求を行い、これに対して、基地局装置Pが当該LCCHにより当該要求を受信したことに応じて、当該加入者局装置A、Bにより使用可能なデータ送信チャネルSU1、SU2、LUの中で空きがあるか否かを判定し、この結果、空きがあると判定したときには、BCCHにより当該加入者局装置A、Bに対してデータ送信(上り通信)の許可及び使用すべきデータ送信チャネルを通知する。そして、当該加入者局装置A、Bは、基地局装置Pから当該BCCHにより当該許可などを受信したことに応じて、前記データを通知されたデータ送信チャネルを用いて上り通信により基地局装置Pに対して送信する。
【0098】
また、基地局装置Pが或る加入者局装置A、Bに対して或るデータを下り通信により送信する場合には、まず、基地局装置PがBCCHにより当該加入者局装置A、Bに対して送信したいデータ(受信すべきデータ)が存在すること及び使用すべきデータ受信チャネルSD1、SD2、LDを通知し、これに対して、当該加入者局装置A、Bが当該BCCHにより当該通知を受信したことに応じて、当該通知内容に基づいて基地局装置Pからの下り通信による前記データを通知されたデータ受信チャネルを用いて受信する。
【0099】
以上のように、本例のような群構成を有する通信フレームを用いた通信手順に従って基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26とが無線通信を行う加入者無線アクセスシステムでは、基地局装置11〜14が複数の加入者局装置21〜26を収容し、基地局装置11〜14から加入者局装置21〜26への下り通信及び加入者局装置21〜26から基地局装置11〜14への上り通信を無線で行うに際して、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う複数の群A、Bを設け、基地局装置11〜14に収容される各通信局装置21〜26にいずれかの群A、Bを割り当て、各群A、Bの下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置11〜14と複数の通信局装置21〜26との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群A、Bに関して時分割で行う。
【0100】
従って、本例の加入者無線アクセスシステムでは、加入者局装置21〜26において、送信と受信とを同時に発生させることがないため、ハードウエア的に送受信部を共通化することができることや、また、送信と受信とを同時に行うことを可能とする送受信混合部を設ける必要がなくその代わりに送受信切り替えスイッチ44を用いて構成することができることから、加入者局装置21〜26の価格を低減することが実現され、また、消費電力を低く抑えることも可能となる。
【0101】
また、通信サービスを運用する場合に、例えば、本例のような群を形成して各群にそれぞれの無線帯域を割り当てることにより、特定のユーザ(加入者局装置)に対して特定の無線帯域を確保するようなことを容易に実現することができる。
また、本例の通信フレームでは、任意の時間帯を見た場合に必ずいずれかの群に下り通信が割り当てられているとともに他のいずれかの群に上り通信が割り当てられているようにし、基地局装置では下り通信及び上り通信を絶え間なく行うことが可能であることを確保しているため、通信フレーム全体として従来と比べても無駄のない通信を実現することが可能である。なお、絶え間なく通信することが可能な態様には、勿論、ガードタイムのように正常な通信の確保のために必要な無通信時間が設けられる態様も包含する。
【0102】
ここで、本例では、各群の下り通信を行うために割り当てられた下り通信の各単位フレームが第1の例に係る構成に言う各群の下り通信を行うための下り通信フレームに相当し、各群の上り通信を行うために割り当てられた上り通信の各単位フレームが当該構成に言う各群の上り通信を行うための上り通信フレームに相当する。そして、本例の通信フレームでは、同一の群の下り通信フレームと上り通信フレームとが異なる時間帯に配置されるように、複数の群について下り通信フレームと上り通信フレームとが配置されている。
【0103】
また、本例では、下り通信フレームを見ると、各群A、Bに割り当てられた単位フレームが所定の順序(A、B、A、B、…)で並べられており、つまり、基地局装置Pと複数の加入者局装置A、Bとの下り通信は複数の群A、Bに関して時分割で行われている。
同様に、本例では、上り通信フレームを見ると、各群A、Bに割り当てられた単位フレームが所定の順序(B、A、B、A、…)で並べられており、つまり、基地局装置Pと複数の加入者局装置A、Bとの上り通信が複数の群A、Bに関して時分割で行われている。
【0104】
次に、第1の例に係る構成の第2実施例に係る無線通信システムにより行われる無線通信を説明する。
図5には、本例の無線通信システムにおいて基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26との間で行われる無線通信で用いられる通信フレームの構成例を示してある。
【0105】
本例では、1つの基地局装置11〜14の配下に収容される加入者局装置21〜26がA群とB群とC群の3つの群に分けられる場合を示し、以下では、説明の便宜上から、基地局装置Pが加入者局装置Aと加入者局装置Bと加入者局装置Cを収容して、A群に1つの加入者局装置Aが属しており、B群に1つの加入者局装置Bが属しており、C群に1つの加入者局装置Cが属している場合を例として説明する。
【0106】
ここで、本例の通信フレームの構成は、例えば加入者局装置21〜26が3つの群に分けられているといった点を除いては、上記図4に示した通信フレームの構成と同様である。
【0107】
すなわち、本例では、下り通信フレームにおいては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にA群とB群とC群とが交互に割り当てられ、つまり、第1フレームでは基地局装置PからA群の加入者局装置Aへの下り通信が行われ、第2フレームでは基地局装置PからB群の加入者局装置Bへの下り通信が行われ、第3フレームでは基地局装置PからC群の加入者局装置Cへの下り通信が行われ、第4フレームでは基地局装置PからA群の加入者局装置Aへの下り通信が行われ、…といったようにA群の下り通信とB群の下り通信とC群の下り通信とが交互に行われる。
【0108】
同様に、本例では、上り通信フレームにおいては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にC群とA群とB群とが交互に割り当てられ、つまり、第1フレームではC群の加入者局装置Cから基地局装置Pへの上り通信が行われ、第2フレームではA群の加入者局装置Aから基地局装置Pへの上り通信が行われ、第3フレームではB群の加入者局装置Bから基地局装置Pへの上り通信が行われ、第4フレームではC群の加入者局装置Cから基地局装置Pへの上り通信が行われ、…といったようにC群の上り通信とA群の上り通信とB群の上り通信とが交互に行われる。
【0109】
具体的には、図5(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、先頭の第1フレームでは、BCCH(A)、SD1(A)、SD2(A)、LD1(A)の順でA群の加入者局装置Aに対して送信を行う。また、この第1フレームでは、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、LCCH(C)、SU1(C)、SU2(C)、LU1(C)の順でC群の加入者局装置Cからのデータ(電波)を受信する。
【0110】
また、次の第2フレームでは、同図(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、BCCH(B)、SD1(B)、SD2(B)、LD1(B)の順でB群の加入者局装置Bに対して送信を行う。また、この第2フレームでは、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、LCCH(A)、SU1(A)、SU2(A)、LU1(A)の順でA群の加入者局装置Aからのデータ(電波)を受信する。
【0111】
また、次の第3フレームでは、同図(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、BCCH(C)、SD1(C)、SD2(C)、LD1(C)の順でC群の加入者局装置Cに対して送信を行う。また、この第3フレームでは、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、LCCH(B)、SU1(B)、SU2(B)、LU1(B)の順でB群の加入者局装置Bからのデータ(電波)を受信する。
【0112】
一方、同図(c)に示されるように、A群の加入者局装置Aでは、先頭の第1フレームにおいてBCCH(A)、SD1(A)、SD2(A)、LD1(A)の順で基地局装置Pからの受信を行い、次の第2フレームにおいてLCCH(A)、SU1(A)、SU2(A)、LU1(A)の順で送信許可された加入者局装置Aが基地局装置Pに対する送信を行い、次の第3フレームにおいて例えば基地局装置Pとの同期をとるためにBCCH(C)のみで受信を行う。なお、加入者局装置A〜Cにおいて基地局装置Pと送受信しない時間帯はガードタイム(GT)と同様な時間帯として扱うことが可能である。
【0113】
また、同図(d)に示されるように、B群の加入者局装置Bでは、先頭の第1フレームにおいて例えば基地局装置Pとの同期をとるためにBCCH(A)のみで受信を行い、次の第2フレームにおいてBCCH(B)、SD1(B)、SD2(B)、LD1(B)の順で基地局装置Pからの受信を行い、次の第3フレームにおいてLCCH(B)、SU1(B)、SU2(B)、LU1(B)の順で送信許可された加入者局装置Bが基地局装置Pに対する送信を行う。
【0114】
また、同図(e)に示されるように、C群の加入者局装置Cでは、先頭の第1フレームにおいてLCCH(C)、SU1(C)、SU2(C)、LU1(C)の順で送信許可された加入者局装置Cが基地局装置Pに対する送信を行い、次の第2フレームにおいて例えば基地局装置Pとの同期をとるためにBCCH(B)のみで受信を行い、次の第3フレームにおいてBCCH(C)、SD1(C)、SD2(C)、LD1(C)の順で基地局装置Pからの受信を行う。
【0115】
このように、基地局装置Pでは、A群に対する送信とC群からの受信とを組とした通信と、B群に対する送信とA群からの受信とを組とした通信と、C群に対する送信とB群からの受信とを組とした通信とを各単位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。また、これと同期して、A群の加入者局装置Aでは、基地局装置Pからの受信と、基地局装置Pに対する送信と、通信の待機(休止)とを各単位フレーム毎に切り替えて行う。また、これと同期して、B群の加入者局装置Bでは、通信の待機と、基地局装置Pからの受信と、基地局装置Pに対する送信とを各単位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。また、これと同期して、C群の加入者局装置Cでは、基地局装置Pに対する送信と、通信の待機と、基地局装置Pからの受信とを各単位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。
【0116】
以上のように、本例のような通信フレームを用いた通信手順に従って基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26とが無線通信を行う加入者無線アクセスシステムにおいても、例えば第1の例に係る構成の第1実施例で述べたのと同様な効果を得ることができる。
【0117】
次に、第1の例に係る構成の第3実施例に係る無線通信システムにより行われる無線通信を説明する。
図6には、本例の無線通信システムにおいて基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26との間で行われる無線通信で用いられる通信フレームの構成例を示してある。
【0118】
本例では、1つの基地局装置11〜14の配下に収容される加入者局装置21〜26が1群と2群と3群と4群との4つの群に分けられる場合を示し、以下では、説明の便宜上から、基地局装置Pが加入者局装置Aと加入者局装置Bと加入者局装置Cと加入者局装置Dを収容して、1群に1つの加入者局装置Aが属しており、2群に1つの加入者局装置Bが属しており、3群に1つの加入者局装置Cが属しており、4群に1つの加入者局装置Dが属している場合を例として説明する。
【0119】
ここで、本例で言う群とは、同一の時間帯に下り通信を行うとともに同一の時間帯に上り通信を行う加入者局装置のまとまりを規定するものである。
図6(a)に示されるように、本例の下り通信フレームは、4つの報知チャネル(BCCH1〜BCCH4)を含む報知チャネル部(BCCH部)と、4つの下り専用ショートデータチャネル(SD1〜SD4)を含む下り専用ショートチャネル部(SD部)と、4つの下り専用ロングデータチャネル(LD1〜LD4)を含む下り専用ロングデータチャネル部(LD部)とから構成される単位フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といったように複数並べられて構成されている。
【0120】
また、BCCH部は、1群に割り当てられたBCCH1と、2群に割り当てられたBCCH2と、3群に割り当てられたBCCH3と、4群に割り当てられたBCCH4とが記載順に並べられて構成されている。同様に、SD部は、1群に割り当てられたSD1と、2群に割り当てられたSD2と、3群に割り当てられたSD3と、4群に割り当てられたSD4とが記載順に並べられて構成されている。同様に、LD部は、1群に割り当てられたLD1と、2群に割り当てられたLD2と、3群に割り当てられたLD3と、4群に割り当てられたLD4とが記載順に並べられて構成されている。
【0121】
また、同図(b)に示されるように、本例の上り通信フレームは、4つの要求チャネル(LCCH1〜LCCH4)を含む要求チャネル部(LCCH部)と、4つの上り専用ショートデータチャネル(SU1〜SU4)を含む上り専用ショートチャネル部(SU部)と、4つの上り専用ロングデータチャネル(LU1〜LU4)を含む上り専用ロングデータチャネル部(LU部)とから構成される単位フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といったように複数並べられて構成されている。
【0122】
また、LCCH部は、3群に割り当てられたLCCH3と、4群に割り当てられたLCCH4と、1群に割り当てられたLCCH1と、2群に割り当てられたLCCH2とが記載順に並べられて構成されている。同様に、SU部は、3群に割り当てられたSU3と、4群に割り当てられたSU4と、1群に割り当てられたSU1と、2群に割り当てられたSU2とが記載順に並べられて構成されている。同様に、LU部は、3群に割り当てられたLU3と、4群に割り当てられたLU4と、1群に割り当てられたLU1と、2群に割り当てられたLU2とが記載順に並べられて構成されている。
【0123】
また、同図(a)に示した下り通信フレームと同図(b)に示した上り通信フレームとは、同図(a)、(b)に示されるように、“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といった各単位フレーム毎に両者の単位フレームが同一の時間帯に配置されるように構成されている。また、各単位フレームにおいては、BCCH部とLCCH部とが同一の時間帯に配置されており、SD部とSU部とが同一の時間帯に配置されており、LD部とLU部とが同一の時間帯に配置されている。また、BCCH部及びLCCH部の組やSD部及びSU部の組やLD部及びLU部の組のそれぞれにおいては、下り通信を行うための4つのチャネル1、2、3、4のそれぞれと上り通信を行うための4つのチャネル3、4、1、2のそれぞれとが同一の時間帯に配置されている。
【0124】
なお、本例で示すBCCHやSDやLDやLCCHやSUやLUはそれぞれ例えば上記図9に示した通信フレームについて述べたのと同様な役割を有するものであり、本例では、1群により用いられるものについては各チャネルの名称の末尾に“1”を付して示し、2群により用いられるものについては各チャネルの名称の末尾に“2”を付して示し、3群により用いられるものについては各チャネルの名称の末尾に“3”を付して示し、4群により用いられるものについては各チャネルの名称の末尾に“4”を付して示す。
また、例えば上記図9に示した通信フレームと同様に、本例の通信フレームについても、基地局装置Pが送信と受信とを同時に行うものであるが、本例の通信フレームは、各加入者局装置A〜Dがそれぞれ送信と受信とを異なる時間帯に行うものである。
【0125】
具体的には、図6(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、先頭のBCCH部では、BCCH1、BCCH2、BCCH3、BCCH4の順でそれぞれ1群の加入者局装置A、2群の加入者局装置B、3群の加入者局装置C、4群の加入者局装置Dに宛てて順次送信を行う。また、これと同一の時間帯に、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、先頭のLCCH部では、LCCH3、LCCH4、LCCH1、LCCH2の順でそれぞれ3群の加入者局装置C、4群の加入者局装置D、1群の加入者局装置A、2群の加入者局装置Bからのデータ(電波)を受信する。
【0126】
また、同図(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、次のSD部では、SD1、SD2、SD3、SD4の順でそれぞれ1群の加入者局装置A、2群の加入者局装置B、3群の加入者局装置C、4群の加入者局装置Dに宛てて順次送信を行う。また、これと同一の時間帯に、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、SU部では、SU3、SU4、SU1、SU2の順でそれぞれ3群の加入者局装置C、4群の加入者局装置D、1群の加入者局装置A、2群の加入者局装置Bからのデータ(電波)を受信する。
【0127】
また、同図(a)に示されるように、下り通信において、基地局装置Pは、次のLD部では、LD1、LD2、LD3、LD4の順でそれぞれ1群の加入者局装置A、2群の加入者局装置B、3群の加入者局装置C、4群の加入者局装置Dに宛てて順次送信を行う。また、これと同一の時間帯に、同図(b)に示されるように、上り通信において、基地局装置Pは、LU部では、LU3、LU4、LU1、LU2の順でそれぞれ3群の加入者局装置C、4群の加入者局装置D、1群の加入者局装置A、2群の加入者局装置Bからのデータ(電波)を受信する。
【0128】
一方、同図(c)に示されるように、1群の加入者局装置Aでは、先頭のBCCH部及びLCCH部において、最初のBCCH1で受信を行い、次のチャネルでは送受信を行わず、次のチャネルLCCH1で送信を行い、最後のチャネルでは送受信を行わない。また、同様に、1群の加入者局装置Aでは、SD部及びSU部やLD部及びLU部においても、各チャネル毎に受信、休止、送信、休止を切り替えて繰り返して行う。なお、加入者局装置A〜Dにおいて基地局装置Pと送受信しない時間帯はガードタイム(GT)と同様な時間帯として扱うことが可能である。
【0129】
同様に、同図(d)に示されるように、2群の加入者局装置Bでは、各チャネル部において各チャネル毎に休止、受信、休止、送信を切り替えて繰り返して行う。
同様に、同図(e)に示されるように、3群の加入者局装置Cでは、各チャネル部において各チャネル毎に送信、休止、受信、休止を切り替えて繰り返して行う。
同様に、同図(f)に示されるように、4群の加入者局装置Dでは、各チャネル部において各チャネル毎に休止、送信、休止、受信を切り替えて繰り返して行う。
【0130】
以上のように、本例のような群構成を有する通信フレームを用いた通信手順に従って基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26とが無線通信を行う加入者無線アクセスシステムでは、基地局装置11〜14が複数の加入者局装置21〜26を収容し、基地局装置11〜14から加入者局装置21〜26への下り通信及び加入者局装置21〜26から基地局装置11〜14への上り通信を無線で行うに際して、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う複数の群1〜4を設け、基地局装置11〜14に収容される各通信局装置21〜26にいずれかの群1〜4を割り当て、各群1〜4の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けて、基地局装置11〜14と複数の通信局装置21〜26との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群1〜4に関して時分割で行う。
【0131】
従って、本例の加入者無線アクセスシステムでは、加入者局装置21〜26において、送信と受信とを同時に発生させることがないため、ハードウエア的に送受信部を共通化することができることや、また、送信と受信とを同時に行うことを可能とする送受信混合部を設ける必要がなくその代わりに送受信切り替えスイッチ44を用いて構成することができることから、加入者局装置21〜26の価格を低減することが実現され、また、消費電力を低く抑えることも可能となる。
【0132】
また、通信サービスを運用する場合に、例えば、本例のような群を形成して各群にそれぞれの無線帯域を割り当てることにより、特定のユーザ(加入者局装置)に対して特定の無線帯域を確保するようなことを容易に実現することができる。
また、本例の通信フレームでは、任意の時間帯を見た場合に必ずいずれかの群に下り通信が割り当てられているとともに他のいずれかの群に上り通信が割り当てられているようにし、基地局装置では下り通信及び上り通信を絶え間なく行うことが可能なことを確保しているため、通信フレーム全体として従来と比べても無駄のない通信を実現することが可能である。なお、絶え間なく通信することが可能な態様には、勿論、ガードタイムのように正常な通信の確保のために必要な無通信時間が設けられる態様も包含する。
【0133】
また、本例の加入者無線アクセスシステムでは、各加入者局装置21〜26において送信から受信へ切り替えを行う際及び受信から送信へ切り替えを行う際に必ず送受信を行わない時間帯(休止チャネル)が挿入されるため、このような時間帯をガードタイムとして利用することにより、送信を行うチャネルと受信を行うチャネルとの間に従来から設けられているガードタイムの時間帯を従来と比べて非常に短いものとすることが可能となる。
【0134】
つまり、本例では、基地局装置11〜14と加入者局装置21〜26との間の距離による無線伝播の遅延時間を当該加入者局装置21〜26の送受信時間帯の前後に設けられた休止チャネルの時間帯を用いて吸収することが可能である。具体的には、例えば基地局装置11〜14から遠く離れた加入者局装置21〜26では送信チャネルに係る送信を、基地局装置11〜14との距離に応じて、当該送信チャネルの時間帯ばかりでなく当該送信チャネルの直前に位置する休止チャネルの時間帯の一部を利用して、当該一部に掛かるときから開始することが可能である。また、例えば基地局装置11〜14から遠く離れた加入者局装置21〜26では受信チャネルに係る受信を、基地局装置11〜14との距離に応じて、当該受信チャネルの時間帯ばかりでなく当該受信チャネルの直後に位置する休止チャネルの時間帯の一部を利用して、当該一部に掛かるときまで行うことが可能である。
【0135】
このように加入者局装置21〜26が送受信チャネルの間の休止チャネルを利用して無線通信を行う構成では、送信チャネルと受信チャネルとの間に設けられるガードタイムを従来と比べて短くすることができ、これにより、ガードタイムが短くなる分だけデータ通信における無線帯域の使用効率を向上させることができる。
【0136】
以上説明したように、第1の例に係る無線通信システムや局装置(基地局装置や通信局装置)では、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行うに際して、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う群を複数設け、基地局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを各群に関して時分割で行うようにしたため、通信局装置による受信と送信とが異なる時間帯に行われることにより、従来と比べて、例えば加入者局装置などとして用いられる通信局装置を安価として低電力化を実現することができる。
【0137】
次に、第2の例に係る無線通信システムなどを説明する。
なお、この無線通信システムなどは、一実施例として、第1の例に係る構成の第3実施例に示した無線通信システムや基地局装置や加入者局装置により実現される。
【0138】
まず、第2の例に係る構成の課題や目的を示す。なお、この構成では、第1の例に係る構成の課題も課題となる。
すなわち、無線通信では、通常、基地局装置が所定の大きさの通信可能領域(サービスエリア)を形成して当該通信可能領域に存する通信局装置との間で無線通信を行うが、基地局装置と通信局装置との間の無線伝播における遅延時間を吸収するために、例えば基地局装置と通信局装置との間の距離に応じて、通信局装置への下り通信チャネルと当該通信局装置からの上り通信チャネルとの間にガードタイム(GT)を設けることが必要であり、このようなガードタイムが通信にとって非効率的なものとなってしまうといった問題がある。
【0139】
なお、ガードタイムは、例えば通信局装置により受信が行われる時間帯と送信が行われる時間帯との間に挿入されて当該受信と当該送信とが同時刻に重なってしまうことを防ぐものであり、つまり、通信局装置と基地局装置との通信タイミングに多少の遅延が生じた場合においても、本来通信が行われない時間帯であるガードタイムの一部を利用して受信或いは送信を行うことで受信時間帯と送信時間帯との重なりを防ぐことができる。
【0140】
第2の例に係る構成では、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行う無線通信システムやこのような基地局装置や通信局装置において、通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とを異ならせて当該受信時間帯と当該送信時間帯との間に他の通信局装置の通信時間帯を設けた無線通信システムや基地局装置や通信局装置を提供することを図り、また、加入者局装置などとして用いられる通信局装置が送受信を同時に行うことから高価で高電力となっているというP−MPの無線通信システムにおける一般的な問題点を解決して、通信局装置を安価として低電力化を実現するとともに、ガードタイムを短くすることにより無線通信を効率化することを図る。
【0141】
具体的には、第2の例に係る無線通信システムでは、次のようにして、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う。
すなわち、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う(すなわち、同一の時間帯に受信又は送信を行う)群を4以上の複数設け、基地局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り当て、各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う構成により、無線通信を行う。
【0142】
従って、同一の時間帯に受信(下り通信)を行い且つ同一の時間帯に送信(上り通信)を行う4以上の複数の群を設けて、基地局装置に収容される各通信局装置に対してこれら複数の群のいずれかを割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせ、更に各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けたため、通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とが異なる時間帯に設けられて当該受信時間帯と当該送信時間帯との間に他の通信局装置の通信時間帯が設けられることにより、従来と比べて、例えば加入者局装置などとして用いられる通信局装置を安価として低電力化を実現することができるとともにガードタイムを短くして無線通信を効率化することができる。
【0143】
また、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれが複数の群に関して時分割で行われるため、例えば基地局装置では下り通信及び上り通信のそれぞれを絶え間なく行うことが可能であり、これにより、無線通信の効率を確保することが可能である。
【0144】
このように、同一の群に割り当てられた通信局装置は、当該群に対して設定される同一の時間帯に下り通信を行い、また、当該群に対して設定される同一の時間帯に上り通信を行う。また、例えば各群毎に下り通信の時間帯が異なっているとともに各群毎に上り通信の時間帯が異なっており、また、同一の群では下り通信の時間帯と上り通信の時間帯とが異なっており且つ当該下り通信時間帯と当該上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯が設けられている。
【0145】
ここで、基地局装置に収容される複数の通信局装置の数としては、種々な数であってもよく、当該数としては例えば固定的に設定されてもよく或いは通信状況などに応じて動的に変化してもよい。また、基地局装置に収容される通信局装置としても、例えば固定的に設定されてもよく、或いは通信局装置の移動などに応じて動的に変化してもよい。
【0146】
また、通信局装置としては、例えば固定的に設置される装置が用いられてもよく、或いは移動可能な装置が用いられてもよい。
なお、基地局装置では、例えば当該基地局装置の通信可能領域に存する通信局装置の全て又は通信が必要となる一部を通信相手として認証し、認証した通信局装置を通信相手として収容して無線通信を行う。
【0147】
また、基地局装置に収容される各通信局装置に対していずれかの群を割り当てる態様としては、例えば予め固定的に割り当てる態様が用いられてもよく、或いは通信状況などに応じて動的に割り当てを行うような態様が用いられてもよい。
また、4以上の複数の群の数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、1つの群に割り当てられる通信局装置の数としては、特に限定はなく、1又は複数となる。なお、通常は、少なくとも1つの群には複数の通信局装置が割り当てられる。
【0148】
また、各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う態様としては、種々な態様が用いられてもよい。なお、第2の例に係る構成では、通信局装置の受信時間帯と送信時間帯とが異なっていれば、例えば或る群に属する通信局装置が基地局装置との同期をとるための情報などを他の群の通信時間帯に受信するような態様も包含している。
【0149】
また、第2の例に係る局装置は、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う無線通信システムを構成するために基地局装置又は通信局装置として用いられるものであり、次のようにして、無線通信を行う。
すなわち、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う(すなわち、同一の時間帯に受信又は送信を行う)群を4以上の複数設け、基地局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り当て、各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う通信方式を用いて、無線通信を行う。
【0150】
従って、上記と同様に、従来と比べて、通信局装置を安価として低電力化を実現することができるとともにガードタイムを短くして無線通信を効率化することができる。
なお、第2の例に係る局装置は、例えば基地局装置として用いられるものであってもよく、或いは通信局装置として用いられるものであってもよい。
【0151】
また、第2の例に係る局装置では、一例として、各群の下り通信は複数の下り通信チャネルの組合せを用いて行われ、各群の上り通信は複数の上り通信チャネルの組合せを用いて行われ、次のような通信フレームにより無線通信を行う。
すなわち、同一の群の下り通信チャネルと上り通信チャネルとの間に他の群の通信チャネルが配置されるように各下り通信チャネル毎に各群の下り通信チャネルを複数の群について配置した下り通信チャネル部を複数の下り通信チャネルについて配置するとともに各上り通信チャネル毎に各群の上り通信チャネルを複数の群について配置した上り通信チャネル部を複数の上り通信チャネルについて配置した通信フレームにより、無線通信を行う。
【0152】
従って、このような通信フレームを用いて無線通信を行うことにより、通信局装置による受信と送信とが異なる時間帯に行われて当該受信の時間帯と当該送信の時間帯との間に他の通信局装置の通信時間帯が設けられることを実現することができ、これにより、従来と比べて、通信局装置を安価として低電力化を実現することができるとともにガードタイムを短くして無線通信を効率化することができる。
なお、同一の群の下り通信チャネルと上り通信チャネルとの間に他の群の通信チャネルが配置されるようにする態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
【0153】
ここで、上記した第1の例に係る構成の第3実施例では、各群1〜4の下り通信はそれぞれBCCH1〜4及びSD1〜4及びLD1〜4といった複数の下り通信チャネルの組合せを用いて行われており、各群1〜4の上り通信はそれぞれLCCH1〜4及びSU1〜4及びLU1〜4といった複数の上り通信チャネルの組合せを用いて行われている。
【0154】
また、上記した第1の例に係る構成の第3実施例では、各下り通信チャネル(BCCH、SD、LD)毎に各群1、2、3、4の下り通信チャネル1、2、3、4を複数の群1〜4について配置したBCCH部やSD部やLD部が第2の例に係る構成に言う下り通信チャネル部に相当し、各上り通信チャネル(LCCH、SU、LU)毎に各群3、4、1、2の上り通信チャネル3、4、1、2を複数の群1〜4について配置したLCCH部やSU部やLU部が第2の例に係る構成に言う上り通信チャネル部に相当する。そして、上記した第1の例に係る構成の第3実施例の通信フレームでは、各下り通信チャネル部(BCCH部、SD部、LD部)が複数の下り通信チャネル(BCCH、SD、LD)について配置されているとともに、各上り通信チャネル部(LCCH部、SU部、LU部)が複数の上り通信チャネル(LCCH、SU、LU)について配置されており、同一の群の下り通信チャネルと上り通信チャネルとの間に他の群の通信チャネルが配置されるように構成されている。
【0155】
また、上記した第1の例に係る構成の第3実施例では、各下り通信チャネル部を見ると、各群1〜4に割り当てられた下り通信チャネルが所定の順序(1、2、3、4、1、2、3、4…)で並べられており、つまり、基地局装置Pと複数の加入者局装置A〜Dとの下り通信は複数の群1〜4に関して時分割で行われている。
同様に、上記した第1の例に係る構成の第3実施例では、各上り通信チャネル部を見ると、各群1〜4に割り当てられた上り通信チャネルが所定の順序(3、4、1、2、3、4、1、2、…)で並べられており、つまり、基地局装置Pと複数の加入者局装置A〜Dとの上り通信が複数の群1〜4に関して時分割で行われている。
【0156】
なお、上記した第1の例に係る構成の第3実施例では、1つの基地局装置に収容される複数の加入者局装置を4つの群に分けた場合を示したが、5以上の群に分ける場合についても、同様な原理に基づいて通信フレームを構成することができる。一例として、5つの群を構成する場合には、例えば基地局装置が各通信チャネル部において1群、2群、3群、4群、5群の順で送信を行うとともに、これと同一の時間帯での受信を3群、4群、5群、1群、2群の順又は4群、5群、1群、2群、3群の順で行う構成とすることにより、各加入者局装置の受信時間帯と送信時間帯との間に他の加入者局装置の通信時間帯を設けることができる。
【0157】
以上説明したように、第2の例に係る無線通信システムや局装置(基地局装置や通信局装置)では、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行うに際して、同一の時間帯に受信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う群を4以上の複数設け、基地局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り当て、各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行うようにしたため、通信局装置による受信と送信とが異なる時間帯に行われて当該受信の時間帯と当該送信の時間帯との間に他の通信局装置の通信時間帯が設けられることにより、従来と比べて、例えば加入者局装置などとして用いられる通信局装置を安価として低電力化を実現することができるとともにガードタイムを短くして無線通信を効率化することができる。
【0158】
次に、上記図1〜上記図6を用いて示したような加入者無線アクセスシステムにおいて、群割り当ての制御等を行う実施例を説明する。
本例の無線通信システムでは、基地局装置や各加入者局装置に本発明に係る群割り当ての制御等を行うための機能が備えられている。
具体的には、本例の基地局装置には、当該基地局装置が収容するそれぞれの加入者局装置の送信チャネルや受信チャネルの使用状況を検出する機能や、当該検出結果に応じて群割り当てを行って各群が割り当てられる加入者局装置を再構成する機能や、当該再構成(群割り当て)を周期的に行うための所定の更新時間(群構成更新時間)毎に加入者局装置に対して変更後の群へ移動することを指示する機能が備えられている。また、各加入者局装置には、基地局装置からの指示に従って自局装置(当該各通信局装置)が属する群を変更する機能が備えられている。
【0159】
ここで、本例では、基地局装置がそれぞれの加入者局装置の送信チャネルの使用状況を検出する仕方として、それぞれの加入者局装置から群構成更新時間内に受信したLCCHの数(つまり、データの送信要求を受信した回数)を当該使用状況とみなす仕方を用いる。
また、本例では、基地局装置がそれぞれの加入者局装置の受信チャネルの使用状況を検出する仕方として、それぞれの加入者局装置に対して群構成更新時間内に送信したSD(SD1、SD2)及びLDの合計数(つまり、データ送信を行った合計回数)を当該使用状況とみなす仕方を用いる。
また、本例では、群構成更新時間毎に基地局装置が加入者局装置に対して群の移動を指示する仕方として、BCCHによりそれぞれの加入者局装置に対して当該指示の内容を通知する仕方を用いる。
【0160】
また、本例では、各加入者局装置が基地局装置から通知される当該指示内容に基づいて自局装置(当該各加入者局装置)が属する群を変更する仕方として、各加入者局装置がBCCHにより基地局装置から当該指示内容を受信した場合に、基地局装置との無線通信で用いられる全てのフレームを受信フレームとみなして、これら全てのフレームにおいてBCCHを受信し、これら受信するBCCHの中から自局装置に割り当てられたものとして指示された群に対応したBCCHを探し出し、探し出したBCCHが自局装置が受信するチャネルであるとして自局装置に割り当てられた群の通信で用いられる送信フレーム及び受信フレームを判定し、判定した送信フレーム及び受信フレームを用いて以降の送受信動作を行う仕方を用いている。
【0161】
なお、本例では、各BCCHにより基地局装置から送信される情報には当該各BCCHに対応した群を示す情報が含まれており、各加入者局装置は自局装置に割り当てられた群を示す情報が含まれるBCCHを探し出すことにより、探し出したBCCHを自局装置に割り当てられた群に対応したBCCHとして上記の送受信動作を行う。
【0162】
次に、本例の基地局装置により行われる群割り当ての動作の一例を示す。
図7には、このような動作の処理の手順の一例を示してある。
すなわち、基地局装置では、自局装置により収容される加入者局装置との無線通信が開始されると(ステップS1)、まず、群構成更新時間変数値をゼロ(=0)に設定して(ステップS2)、当該群構成更新時間変数値をタイマによりカウントアップしていって、当該群構成更新時間変数値が例えば予め設定された値(群構成更新時間)に達するまでの間(ステップS4)、収容するそれぞれの加入者局装置の送受状態数の計算や更新を行う(ステップS3)。
【0163】
ここで、上記したそれぞれの加入者局装置の送受状態数の計算や更新としては、本例の基地局装置では、それぞれの加入者局装置からのLCCHの受信回数をそれぞれの加入者局装置の送信状態数とみなし、それぞれの加入者局装置へのSD(SD1、SD2)及びLDの送信回数の合計数をそれぞれの加入者局装置の受信状態数とみなし、それぞれの加入者局装置の送信状態数から受信状態数を減算した値をそれぞれの加入者局装置の送受状態数とみなすといった方法で、当該送受状態数の算出を行い、算出した送受状態数を例えばメモリに上書き(更新)して保存する(上記ステップS3)。このように、本例では、それぞれの加入者局装置の送受状態数=(それぞれの加入者局装置の送信状態数)−(それぞれの加入者局装置の受信状態数)としている。
【0164】
次に、基地局装置では、カウントアップされていく群構成更新時間変数値が前記設定値(群構成更新時間)を超えたことを判定したときには(ステップS4)、当該群構成更新時間変数値が当該設定値になるまでの間について算出したそれぞれの加入者局装置の送受状態数をその値が大きいものから小さいものへ順に並べ替え、その後、まず、送受状態数が最大の加入者局装置と最小の加入者局装置とを同一の1つの群に割り当て、次に、これら2つの加入者局装置を除いた加入者局装置の中で送受状態数が最大の加入者局装置と最小の加入者局装置とを別の同一の1つの群に割り当てるといったようにして、同様な群の割り当て処理を、全ての加入者局装置に対していずれかの群が割り当てられるまで行うことにより、今回の更新による新たな群構成を生成する(ステップS5)。
【0165】
ここで、このような加入者局装置に対する群の割り当て処理に際して、割り当てる群が1周した場合には、再び先頭の群から順番に割り当てることが行われる。具体的に、例えばn(nは複数)個の群が設けられている場合には、本例では、群1、群2、…、群n、群1、群2、…、群n、…といった順番で2つの加入者局装置を組にしたものに対してそれぞれの群を割り当てていく。なお、例えば基地局装置に収容される加入者局装置の数が奇数である場合には、最後の割り当てでは1つの加入者局装置が残るため、最後の割り当てでは当該1つの加入者局装置に該当する群を割り当てる。
【0166】
そして、基地局装置では、新たな群構成の内容を示す情報をBCCHにより収容するそれぞれの加入者局装置に対して無線送信することにより当該情報をそれぞれの加入者局装置に通知し(ステップS6)、その後、再び群構成更新時間変数値をゼロに設定して上記した各加入者局装置の送受状態数の計算等や新たな群構成の生成等の処理(上記ステップS2〜上記ステップS6)を繰り返して行う。
【0167】
なお、上記処理において、加入者局装置の送受状態数を大きい順に並べ替える際に(上記ステップS5)、2以上の加入者局装置の送受状態数が等しくなった場合には、例えば任意の順序或いは予め設定された規則に基づく順序でこれら2以上の加入者局装置を並べ替える。ここで、予め設定された規則としては、例えば優先して上位(送受状態数が大きい方)に並べる加入者局装置の条件を定めた規則などを用いることができる。
【0168】
次に、本例の群割り当て処理の具体例を示す。
本具体例では、3つの群A、B、Cが設けられているとし、1つの基地局装置に8つの加入者局装置1〜8が収容されているとする。
また、それぞれの加入者局装置1〜8を送受状態数の大きい順に並べ替えると、以下の(1)〜(8)に示すようになるとする。
【0169】
(1)加入者局装置3の送受状態数が1番目に大きく8である。
(2)加入者局装置1の送受状態数が2番目に大きく6である。
(3)加入者局装置5の送受状態数が3番目に大きく4である。
(4)加入者局装置2の送受状態数が4番目に大きく0である。
(5)加入者局装置6の送受状態数が5番目に大きく−1である。
(6)加入者局装置4の送受状態数が6番目に大きく−3である。
(7)加入者局装置7の送受状態数が7番目に大きく−5である。
(8)加入者局装置8の送受状態数が8番目に大きく−9である。
【0170】
この場合、本例の群割り当て処理では、例えば以下の(1)〜(4)に示されるような順序で、それぞれの加入者局装置1〜8に3つの群A、B、Cを割り当てる。
(1)加入者局装置3と加入者局装置8にA群を割り当てる。
(2)加入者局装置1と加入者局装置7にB群を割り当てる。
(3)加入者局装置5と加入者局装置4にC群を割り当てる。
(4)加入者局装置2と加入者局装置6にA群を割り当てる。
【0171】
このような群の割り当てを行うと、A群の送受状態数の合計数は−2(=8−9+0−1)となり、B群の送受状態数の合計数は1(=6−5)となり、C群の送受状態数の合計数は1(=4−3)となる。
このような群の割り当てでは、各群A、B、Cの送受状態数をそれぞれ最適値である0に近い値に調整することができ、これにより、それぞれの群A、B、Cにおいて使用されないチャネルの数(空きチャネル数)を少なくすることができるため、最適な群割り当てを実現してシステム全体のスループットを最適な状態に保つことができる。
【0172】
以上のように、本例の加入者無線アクセスシステムでは、例えば基地局装置が収容するそれぞれの加入者局装置の上り通信及び下り通信における通信量を監視して、これらそれぞれの加入者局装置の所定時間当たりにおける上り通信と下り通信とに使用するデータ量の比率(=(上り通信するデータ量)/(下り通信するデータ量))を通信フレームにより上り通信(送信)することが可能な量と下り通信(受信)することが可能な量との比率(本例では、1)に近づけるように、群構成を生成して群の割り当てを行うことにより、それぞれの群で発生する空きチャネルの数を小さくすることができ、システム全体のスループットを向上させることができる。
【0173】
なお、本例では、基地局装置に通信状況検出手段や群割り当て手段や群割り当て結果通知手段が備えられており、各加入者局装置に群通信制御手段が備えられている。
また、本例では、各加入者局装置の通信状況として群割り当て前の所定時間内における送信データ量と受信データ量との比較結果が用いられており、当該比較結果に基づいて、各群の下り通信及び上り通信で発生する空きチャネルを少なくして無通信時間を小さくするために、各群の総送信量及び総受信量をこれらの差(送受状態数)がゼロに近い値となるように調整して群割り当てを行っており、これにより、基地局装置と複数の加入者局装置との無線通信を効率化している。
【0174】
ここで、本発明に係る無線通信システムや局装置(基地局装置や通信局装置)の構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。一例として、形成される群の数としては種々な数が用いられてもよく、また、群構成を有する通信フレームに含まれるチャネルの数や各チャネルの長さ(時間)などとしては任意であってもよい。
【0175】
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。一例として、本実施例では通信局装置として加入者局装置を用いる加入者無線アクセスシステムに本発明を適用した場合を示したが、これに限られず、本発明は種々な無線通信システムに適用することが可能なものである。
【0176】
また、本発明に係る無線通信システムや局装置(基地局装置や通信局装置)において行われる無線通信処理などの各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0177】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る無線通信システムによると、基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う構成において、基地局装置に収容される各通信局装置に同一の時間帯に受信又は送信を行う複数の群の中のいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う場合に、群の割り当てに際して、各通信局装置の通信状況に基づいて各群の総送信量及び総受信量を調整することにより、良好な群の割り当てを実現して無線通信システムのスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無線通信システムの一例である加入者無線アクセスシステムの構成例を示す図である。
【図2】 基地局装置の構成例を示す図である。
【図3】 加入者局装置の構成例を示す図である。
【図4】 2群構成を有した通信フレームの構成例を示す図である。
【図5】 3群構成を有した通信フレームの構成例を示す図である。
【図6】 4群構成を有した通信フレームの構成例を示す図である。
【図7】 基地局装置により行われる群割り当ての動作の一例を示すフローチャート図である。
【図8】 従来例に係る群構成を有しない通信フレームの一構成例を示す図である。
【図9】 従来例に係る群構成を有しない通信フレームの他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
S・・ネットワーク管理サイト、 1・・端末装置、
2・・テルネット機能部、 C1〜C15・・回線、 R1〜R4・・ルータ、
3・・回線網、 4、5・・スイッチ部、 11〜14・・基地局装置、
21〜26・・加入者局装置、
A1a〜A4a、B1a〜B6a・・屋外ユニット、
A1b〜A4b、B1b〜B6b・・屋内ユニット、
K1〜K4、J1〜J6・・ケーブル、 T1〜T6・・通信端末装置、
31、41・・ネットワーク接続部、 32、42・・送信データ処理部、
33、43・・無線送信部、 34・・送受信混合部、
35、45・・無線受信部、 36、46・・受信データ処理部、
37、47・・制御部、 38、48・・アンテナ、
44・・送受信切り替えスイッチ、

Claims (7)

  1. 1つの基地局装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う無線通信システムにおいて、
    基地局装置に収容される各通信局装置に同一の時間帯に受信又は送信を行う複数の群の中のいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせて、且つ、各群の間で下り通信及び上り通信を行う通信時間帯をそれぞれ異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行い、各通信局装置の通信状況に基づいて各群の総送信量総受信量との比率が、上り通信の時間帯に送信可能なデータ量と下り通信の時間帯に受信可能なデータ量との比率に近づくように前記群の割り当てを行うことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    基地局装置は、各通信局装置との通信状況を検出する通信状況検出手段と、
    通信状況検出手段の検出結果に基づいて各通信局装置に群を割り当てる群割り当て手段と、
    群割り当て手段の群割り当て結果に基づく情報を通信局装置に対して無線通信により通知する群割り当て結果通知手段と、を備え、
    各通信局装置は、基地局装置から通知される情報に基づいて自局装置に割り当てられた群として下り通信及び上り通信を行う群通信制御手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    各通信局装置の所定時間当たりの送信データ量と受信データ量との比較に基づいて各通信局装置に群を割り当てることを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    各群の下り通信及び上り通信で発生する無通信時間を小さくするように各通信局装置に群を割り当てることを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    各群の下り通信を行うための下り通信フレームと各群の上り通信を行うための上り通信フレームとを、同一の群の下り通信フレームと上り通信フレームとが異なる時間帯に配置されるように、複数の群について配置した通信フレームにより、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記群を4以上の複数設け、
    各群の下り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時間帯を設けたことを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項6に記載の無線通信システムにおいて、
    各群の下り通信は複数の下り通信チャネルの組合せを用いて行われ、各群の上り通信は複数の上り通信チャネルの組合せを用いて行われ、
    同一の群の下り通信チャネルと上り通信チャネルとの間に他の群の通信チャネルが配置されるように、各下り通信チャネル毎に各群の下り通信チャネルを複数の群について配置した下り通信チャネル部を複数の下り通信チャネルについて配置し、各上り通信チャネル毎に各群の上り通信チャネルを複数の群について配置した上り通信チャネル部を複数の上り通信チャネルについて配置した通信フレームにより、基地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
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