JP2003284133A - 無線通信システム - Google Patents

無線通信システム

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JP2003284133A
JP2003284133A JP2002087370A JP2002087370A JP2003284133A JP 2003284133 A JP2003284133 A JP 2003284133A JP 2002087370 A JP2002087370 A JP 2002087370A JP 2002087370 A JP2002087370 A JP 2002087370A JP 2003284133 A JP2003284133 A JP 2003284133A
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Hiroyuki Murakami
博行 村上
Takeya Kamito
健也 上戸
Hirotsugu Sato
博世 佐藤
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基地局装置に収容される各通信局装置に同一
の時間帯に受信又は送信を行う複数の群の中のいずれか
の群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時
間帯を異ならせて、短いデータを送信するためのショー
トデータチャネル及び長いデータを送信するためのロン
グデータチャネルを含むフレームを用いて、基地局装置
と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞ
れを複数の群に関して時分割で行う無線通信システム
で、良好な群の割り当てを実現する。 【解決手段】 前記群の割り当てに際して、下りや上り
のショートデータチャネルやロングデータチャネルに関
して、各通信局装置によるデータチャネルの使用数に基
づいて各群によるデータチャネルの総使用数を調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基地局装置と複数
の通信局装置とが無線通信を行う無線通信システムに関
し、特に、受信時間帯及び送信時間帯を定める群を各通
信局装置に割り当てて各通信局装置の受信時間帯と送信
時間帯とを異ならせる構成において、良好な群の割り当
てを実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばWLL(Wireless Local L
oop)或いはFWA(Fixed WirelessAccess)などと称
せられる無線通信を用いた加入者無線アクセスシステム
が開発及び実用化されている。また、インターネットの
普及に伴い、無線媒体で高速で大容量の通信を行う要求
が高まっている。
【0003】上記した加入者無線アクセスシステムで
は、公衆回線網などのバックボーンネットワークに接続
される基地局装置(BSE:Base Station Equipment)
をビルの屋上や塔などの高所に固定設置し、また、複数
の加入者局装置(CPE:Customer Premises Equipmen
t)を加入者宅ビルの屋上などの高所に固定設置して、
加入者局装置にパーソナルコンピュータ(PC)などの
通信端末装置やこのような通信端末装置を接続したLA
N(Local Area Network)などを収容する。
【0004】ここで、基地局装置や加入者局装置は、例
えば、ビルの屋上や塔などの高所に固定設置される屋外
ユニット(ODU:Out Door Unit)とビル内などに固
定設置される屋内ユニット(IDU:In Door Unit)と
をケーブルで接続した構成を有している。また、基地局
装置や加入者局装置の屋外ユニットは、アンテナを用い
た無線通信処理を行う無線処理部を備え、主に無線通信
処理を司る。また、基地局装置の屋内ユニットは主にバ
ックボーンネットワークとのデータ通信を司り、加入者
局装置の屋内ユニットは主に通信端末装置やLANなど
とのデータ通信を司る。
【0005】また、上記のような加入者無線アクセスシ
ステムでは、基地局装置と加入者局装置とが無線フレー
ムをもって時分割伝送を行う通信方式により無線通信を
行うことにより、同一の基地局装置に収容された異なる
加入者局装置に接続されたLANなどの間を通信可能に
接続してデータ通信させることや、基地局装置に接続さ
れたバックボーンネットワークと加入者局装置に接続さ
れたLANなどとを通信可能に接続してデータ通信させ
ることなどができる。
【0006】次に、上記のような加入者無線アクセスシ
ステムにおける基地局装置と複数の加入者局装置との間
で行われるP−MP(Point-Multi Point)無線通信で
用いられる一般的な通信フレームの構成例を示す。図8
には、このような通信フレームの一構成例を示してあ
る。なお、同図では、1つの基地局装置(“基地局”)
が2つの加入者局装置(“加入者局1”及び“加入者局
2”)を収容して無線通信を行う場合における通信手順
の例を示してある。
【0007】同図(a)には、基地局装置から加入者局
装置への下り通信で用いられる下り通信フレームの構成
例を示してあり、この下り通信フレームは、1つの報知
チャネル(BCCH)と2つの下り専用ショートデータ
チャネル(SD1、SD2)と1つの下り専用ロングデ
ータチャネル(LD1)とから構成される単位フレーム
が“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3フレー
ム”、…といったように複数並べられて構成されてい
る。
【0008】ここで、BCCHは基地局装置と加入者局
装置との間の通信の同期をとるためや基地局装置から加
入者局装置に対してデータ送信の許可を与えるための下
り通信チャネルであり、SD(SD1やSD2)は基地
局装置から加入者局装置へ短いデータを送信するための
下り通信チャネルであり、LD(LD1)は基地局装置
から加入者局装置へ長いデータを送信するための下り通
信チャネルである。
【0009】また、同図(b)には、加入者局装置から
基地局装置への上り通信で用いられる上り通信フレーム
の構成例を示してあり、この上り通信フレームは、1つ
の要求チャネル(LCCH)と2つの上り専用ショート
データチャネル(SU1、SU2)と1つの上り専用ロ
ングデータチャネル(LU1)とから構成される単位フ
レームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第3
フレーム”、…といったように複数並べられて構成され
ている。
【0010】ここで、LCCHは加入者局装置から基地
局装置に対してデータ送信の要求を行うための上り通信
チャネルであり、SU(SU1やSU2)は加入者局装
置から基地局装置へ短いデータを送信するための上り通
信チャネルであり、LU(LU1)は加入者局装置から
基地局装置へ長いデータを送信するための上り通信チャ
ネルである。
【0011】また、同図(a)に示した下り通信フレー
ムと同図(b)に示した上り通信フレームとは、同図
(a)、(b)に示されるように、“第1フレーム”、
“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といった各単
位フレーム毎に両者の単位フレームが同一の時間帯に配
置されるように構成されており、各単位フレームにおい
てはBCCHとLCCHとが同一の時間帯に配置されて
おり、SD1とSU1とが同一の時間帯に配置されてお
り、SD2とSU2とが同一の時間帯に配置されてお
り、LD1とLU1とが同一の時間帯に配置されてい
る。
【0012】そして、このような通信フレームを用いた
場合には、通信フレームの構成上、基地局装置では送信
と受信とを同時に行い、また、各加入者局装置において
も送信と受信とを同時に行う。具体的には、同図
(a)、(b)に示されるように、基地局装置では、各
単位フレームにおいて、BCCHにより加入者局装置へ
の同期情報などを送信し、SD1やSD2やLD1によ
り加入者局装置へのデータを送信し、LCCHにより加
入者局装置からの送信要求を受信し、SU1やSU2や
LU1により加入者局装置からのデータを受信する。
【0013】一方、同図(c)、(d)、(e)、
(f)に示されるように、各加入者局装置では、各単位
フレームにおいて、BCCHにより基地局装置からの同
期情報などを受信し、SD1やSD2やLD1により基
地局装置からのデータを受信し、LCCHにより基地局
装置への送信要求を送信し、SU1やSU2やLU1に
より基地局装置へのデータを送信する。なお、SU1や
SU2やLU1は基地局装置によりデータ送信が許可さ
れた加入者局装置により用いられ、当該加入者局装置で
はこれらのデータチャネルを用いて基地局装置へのデー
タ送信を行う。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
上記図8に示したような通信フレームを用いて基地局装
置と複数の加入者局装置とが無線通信を行う加入者無線
アクセスシステムでは、基地局装置ばかりでなく、安価
な構成とすることが要求される加入者局装置においても
送信と受信とを同時に行うことが必要となり、例えばハ
ードウエア的に送受信共通部を設けることもできないこ
とから、加入者局装置が高価な構成となってしまい、ま
た、加入者局装置で消費される電力が大きくなってしま
うといった不具合があった。
【0015】また、本発明では、このような不具合の解
消を、例えば加入者局装置の集合体である群(グルー
プ)に関する定義を無線フレーム自体に持たせることに
より、各加入者局装置が基地局装置に対して送信と受信
とを同時にアクセスすることが無いような通信フレーム
を用いた無線通信を提案することにより図るが、このよ
うに複数の加入者局装置のそれぞれに複数の群の中のい
ずれかの群を割り当てて無線通信を行うような加入者無
線アクセスシステムでは、どのようにして群の割り当て
を行うかといったことについて十分な検討がなされるこ
とが必要である。
【0016】つまり、通常は、それぞれの加入者局装置
の下り通信により受信するショートデータやロングデー
タ或いは上り通信により送信するショートデータやロン
グデータについてそれぞれの発生頻度が通信状況などに
応じて変動し得ることから、それぞれの加入者局装置に
どのように群を割り当てるかによって、下り通信及び上
り通信における無線チャネルの使用状況に差異が生じ、
このため、群の割り当ての仕方によって、システム全体
のスループットに差異が生じることが発生してしまう。
【0017】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、各通信局装置に群を割り当てて各通信局装置の
受信時間帯と送信時間帯とを異ならせた方式により、基
地局装置と複数の通信局装置とが無線通信を行うに際し
て、良好な群の割り当てを実現して、システムのスルー
プットを向上させることが可能な無線通信システムを提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無線通信システムでは、基地局装置が
複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置
への下り通信及び通信局装置から基地局装置への上り通
信を無線で行う構成において、基地局装置に収容される
各通信局装置に同一の時間帯に受信又は送信を行う複数
の群の中のいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と
上り通信とで通信時間帯を異ならせて、短いデータを送
信するためのショートデータチャネル及び長いデータを
送信するためのロングデータチャネルを含むフレーム
(通信フレーム)を用いて、基地局装置と複数の通信局
装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に
関して時分割で行う場合に、前記群の割り当てに際し
て、下りのショートデータチャネル或いは上りのショー
トデータチャネル或いは下りのロングデータチャネル或
いは上りのロングデータチャネルの1以上に関して、各
通信局装置によるデータチャネルの使用数に基づいて各
群によるデータチャネルの総使用数を調整する。
【0019】従って、各通信局装置による下りのショー
トデータチャネルの使用数や上りのショートデータチャ
ネルの使用数や下りのロングデータチャネルの使用数や
上りのロングデータチャネルの使用数に基づいて各群に
よる下りのショートデータチャネルの総使用数や上りの
ショートデータチャネルの総使用数や下りのロングデー
タチャネルの総使用数や上りのロングデータチャネルの
総使用数を調整することにより、良好な群の割り当てを
実現して無線通信システムのスループットを向上させる
ことが可能となる。
【0020】ここで、無線通信システムや基地局装置や
通信局装置としては、種々なものが用いられてもよい。
また、基地局装置により収容され得る複数の通信局装置
の数としては、種々な数が用いられてもよい。また、通
信に用いられるフレームの構成としては、種々な構成が
用いられてもよい。また、1つのフレームに含まれるシ
ョートデータチャネルの数や、1つのフレームに含まれ
るロングデータチャネルの数としては、種々な数が用い
られてもよい。
【0021】また、各群によるデータチャネルの総使用
数を調整する対象としては、上記のように、下りのショ
ートデータチャネルと上りのショートデータチャネルと
下りのロングデータチャネルと上りのロングデータチャ
ネルの中の1以上が用いられ、任意のデータチャネルが
任意の組み合わせで当該調整対象として用いられてもよ
い。
【0022】具体的には、例えば、下りのショートデー
タチャネル及び下りのロングデータチャネルを当該調整
対象とすることや、上りのショートデータチャネル及び
上りのロングデータチャネルを当該調整対象とすること
や、下りのショートデータチャネル及び上りのショート
データチャネルを当該調整対象とすることや、下りのロ
ングデータチャネル及び上りのロングデータチャネルを
当該調整対象とすることや、下りのショートデータチャ
ネルと下りのロングデータチャネルと上りのショートデ
ータチャネルと上りのロングデータチャネルを当該調整
対象とすることなどができる。
【0023】また、各通信局装置によるデータチャネル
の使用数としては、例えば各通信局装置について実際に
未来に送信や受信で用いることが予定されているデータ
チャネルの数が用いられてもよく、或いは、例えば各通
信局装置について過去に送信や受信で用いられたデータ
チャネルの数が用いられてもよく、或いは、例えば当該
数から推測される数などが用いられてもよい。
【0024】また、群の割り当てに際して各群によるデ
ータチャネルの総使用数を調整する態様としては、例え
ば群の割り当てを行う直前に当該調整が行われるのが好
ましいが、当該調整が行われるタイミングや当該調整し
た群の割り当てが行われるタイミングとしてはそれぞれ
任意なタイミングであってもよい。
【0025】また、各群によるデータチャネルの総使用
量を調整する仕方としては、種々な仕方が用いられても
よく、例えばフレームに含まれるショートデータチャネ
ルの数やロングデータチャネルの数や例えば各群に割り
当てられるショートデータチャネルの数やロングデータ
チャネルの数などに基づいて、通信に要するフレームの
数が最小に又は少なくなるように調整する仕方などを用
いることができる。
【0026】具体的には、例えば、各群による下りのシ
ョートデータチャネルの総使用数と下りのロングデータ
チャネルの総使用数との比を各フレームに含まれる下り
のショートデータチャネルの数と下りのロングデータチ
ャネルの数との比と同一に又は近くすることや、各群に
よる上りのショートデータチャネルの総使用数と上りの
ロングデータチャネルの総使用数との比を各フレームに
含まれる上りのショートデータチャネルの数と上りのロ
ングデータチャネルの数との比と同一に又は近くするこ
とや、各群により下り通信で使用されるフレームの数と
上り通信で使用されるフレームの数とを同一に又は近く
することや、各群による通信で使用されるフレームの数
を異なる群の間で同一に又は近くすることなどにより調
整を行う仕方を用いることができる。
【0027】また、好ましい態様として、例えば、各通
信局装置による所定時間当たりのデータチャネルの使用
数に基づいて各通信局装置に群を割り当てるような態様
を用いることができる。また、例えば、所定時間毎に群
の割り当てを行って群割り当てを更新していくような態
様を用いることもできる。なお、所定時間としては種々
な大きさの時間であってもよい。
【0028】また、本発明に係る無線通信システムで
は、好ましい構成例として、次のように、基地局装置が
自局装置(当該基地局装置)により収容する各通信局装
置によるデータチャネルの使用数を検出してこれら各通
信局装置に群を割り当てる。すなわち、基地局装置で
は、データチャネル使用数検出手段が下り通信と上り通
信との一方又は両方に関して各通信局装置によるショー
トデータチャネルの使用数とロングデータチャネルの使
用数を検出し、群割り当て手段がデータチャネル使用数
検出手段の検出結果に基づいて各群によるショートデー
タチャネルの総使用数とロングデータチャネルの総使用
数を調整して各通信局装置に群を割り当て、群割り当て
結果通知手段が群割り当て手段の群割り当て結果に基づ
く情報を通信局装置に対して無線通信により通知する。
また、各通信局装置では、群通信制御手段が、基地局装
置から通知される情報に基づいて、自局装置(当該各通
信局装置)に割り当てられた群として下り通信及び上り
通信を行う。
【0029】ここで、データチャネル使用数検出手段で
は、例えば、下りのショートデータチャネルの使用数
や、上りのショートデータチャネルの使用数や、下りの
ロングデータチャネルの使用数や、上りのロングデータ
チャネルの使用数を検出する。また、群割り当て手段
は、例えば、各群による下りのショートデータチャネル
の総使用数や、各群による上りのショートデータチャネ
ルの総使用数や、各群による下りのロングデータチャネ
ルの総使用数や、各群による上りのロングデータチャネ
ルの総使用数を調整する。
【0030】また、通信局装置に対して通知される群割
り当て結果に基づく情報としては、例えば群割り当て結
果の内容の情報を用いることや、或いは、今回の群割り
当て結果において前回の群割り当て結果と比較して変更
があった部分のみの情報を用いることなどができる。ま
た、このような情報は、例えば基地局装置により収容さ
れる全ての通信局装置に対して通知されてもよく、或い
は、群の割り当てが変更された通信局装置のみに対して
通知されてもよい。
【0031】また、本発明に係る無線通信システムで
は、好ましい態様として、各群の下り通信及び上り通信
で発生する無通信時間を小さくするように各通信局装置
に群を割り当てる。これにより、基地局装置と複数の通
信局装置との間で行われる無線通信で生じる無駄な無通
信時間を小さくして、無線通信システム全体のスループ
ットを向上させることができる。
【0032】ここで、各群の下り通信及び上り通信で発
生する無通信時間とは、例えば当該下り通信で発生する
無通信時間と当該上り通信で発生する無通信時間とを総
和した時間である。また、各群の下り通信で発生する無
通信時間とは、例えば各群に関して、同一の群が割り当
てられた通信局装置の中のいずれの通信局装置に対して
も基地局装置からの下り通信が行われない時間であり、
同様に、各群の上り通信で発生する無通信時間とは、例
えば各群に関して、同一の群が割り当てられた通信局装
置の中でいずれの通信局装置からも基地局装置に対する
上り通信が行われない時間である。また、このような無
通信時間を小さくする態様としては、例えば最小とする
態様を用いると、無線通信のスループットが可能な範囲
で最大となって好ましい。
【0033】なお、このような無通信時間を小さくする
ことは例えばシステムの通信効率を大きくすることに相
当し、このような無通信時間を可能な限りで最小とする
ことは例えばシステムの通信効率を可能な限りで最大と
することに相当する。また、例えば設定された通信フレ
ームを用いて基地局装置と複数の通信局装置とが無線通
信を行うような場合には、上記のような無通信時間を小
さくすることは例えば当該通信フレームの使用割合を大
きくすることに相当し、上記のような無通信時間を可能
な限りで最小とすることは例えば当該通信フレームの使
用割合を可能な限りで最大とすることに相当する。
【0034】また、本発明に係る無線通信システムで
は、一構成例として、各群の下り通信を行うための下り
通信フレームと各群の上り通信を行うための上り通信フ
レームとを、同一の群の下り通信フレームと上り通信フ
レームとが異なる時間帯に配置されるように、複数の群
について配置した通信フレームにより、基地局装置と複
数の通信局装置とが無線通信を行う。
【0035】また、本発明に係る無線通信システムで
は、一構成例として、群を4以上の複数設け、各群の下
り通信時間帯と上り通信時間帯との間に他の群の通信時
間帯を設けた。また、このような本発明に係る無線通信
システムでは、一構成例として、各群の下り通信は複数
の下り通信チャネルの組合せを用いて行われ、各群の上
り通信は複数の上り通信チャネルの組合せを用いて行わ
れ、同一の群の下り通信チャネルと上り通信チャネルと
の間に他の群の通信チャネルが配置されるように、各下
り通信チャネル毎に各群の下り通信チャネルを複数の群
について配置した下り通信チャネル部を複数の下り通信
チャネルについて配置し、各上り通信チャネル毎に各群
の上り通信チャネルを複数の群について配置した上り通
信チャネル部を複数の上り通信チャネルについて配置し
た通信フレームにより、基地局装置と複数の通信局装置
とが無線通信を行う。
【0036】また、本発明では、上記のような無線通信
システムで用いられる基地局装置や通信局装置を提供す
る。本発明に係る基地局装置は、基地局装置が複数の通
信局装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り
通信及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線
で行い、基地局装置に収容される各通信局装置に同一の
時間帯に受信又は送信を行う複数の群の中のいずれかの
群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間
帯を異ならせて、短いデータを送信するためのショート
データチャネル及び長いデータを送信するためのロング
データチャネルを含むフレームを用いて、基地局装置と
複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれ
を複数の群に関して時分割で行う無線通信システムで用
いられる。そして、本発明に係る基地局装置では、デー
タチャネル使用数検出手段が下りのショートデータチャ
ネル或いは上りのショートデータチャネル或いは下りの
ロングデータチャネル或いは上りのロングデータチャネ
ルの1以上に関して各通信局装置によるデータチャネル
の使用数を検出し、群割り当て手段がデータチャネル使
用数検出手段の検出結果に基づいて各通信局装置に群を
割り当て、群割り当て結果通知手段が群割り当て手段の
群割り当て結果に基づく情報を通信局装置に対して無線
通信により通知する。
【0037】また、本発明に係る通信局装置は、基地局
装置が複数の通信局装置を収容し、基地局装置から通信
局装置への下り通信及び通信局装置から基地局装置への
上り通信を無線で行い、基地局装置に収容される各通信
局装置に同一の時間帯に受信又は送信を行う複数の群の
中のいずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通
信とで通信時間帯を異ならせて、短いデータを送信する
ためのショートデータチャネル及び長いデータを送信す
るためのロングデータチャネルを含むフレームを用い
て、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上
り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行い、前
記群の割り当てに際して、下りのショートデータチャネ
ル或いは上りのショートデータチャネル或いは下りのロ
ングデータチャネル或いは上りのロングデータチャネル
の1以上に関して、各通信局装置によるデータチャネル
の使用数に基づいて各群によるデータチャネルの総使用
数を調整する無線通信システムで用いられる。そして、
本発明に係る通信局装置では、群通信制御手段が基地局
装置から通知される群割り当てに関する情報に基づいて
自局装置に割り当てられた群として下り通信及び上り通
信を行う。
【0038】次に、本発明に係る無線通信システムなど
により得られる効果を具体例により示す。本例では、説
明の便宜上から、通信局装置から基地局装置へ送信する
上り方向のデータチャネルのみを考慮して説明する。な
お、通信局装置が基地局装置から受信する下り方向のデ
ータチャネルを考慮する場合についても以下に示すのと
同様であり、また、上り方向と下り方向との両方を考慮
するような場合には例えばパラメータを増加させて計算
を行うことができる。
【0039】また、本例では、1つの基地局装置に収容
される通信局装置が4つあるとし、これらそれぞれの通
信局装置の或る時間範囲における上り方向のショートデ
ータチャネルの使用数とロングデータチャネルの使用数
との割合が以下の(1)〜(4)に示されるものである
とする。また、群としてA群とB群とが設けられている
とし、各群A、Bにより送信に用いることが可能なショ
ートデータチャネルとロングデータチャネルとの割合が
2対1であるとし、具体的には、1つの通信フレーム中
に2つのショートデータチャネルと1つのロングデータ
チャネルが含まれるとする。
【0040】(1)通信局装置1では、ショートデータ
チャネル使用数:ロングデータチャネル使用数=6:7
である。 (2)通信局装置2では、ショートデータチャネル使用
数:ロングデータチャネル使用数=8:6である。 (3)通信局装置3では、ショートデータチャネル使用
数:ロングデータチャネル使用数=12:4である。 (4)通信局装置4では、ショートデータチャネル使用
数:ロングデータチャネル使用数=14:3である。
【0041】このとき、例えば本発明が適用されずに各
通信局装置1〜4に対する群の割り当ての仕方を特に考
慮しない場合として、通信局装置1及び通信局装置2を
A群に割り当て、通信局装置3及び通信局装置4をB群
に割り当てる態様を考える。この態様では、A群のショ
ートデータチャネル使用数の総数は14(=6+8)と
なり、A群のロングデータチャネル使用数の総数は13
(=7+6)となり、B群のショートデータチャネル使
用数の総数は26(=12+14)となり、B群のロン
グデータチャネル使用数の総数は7(=4+3)とな
る。
【0042】すると、この態様では、A群が割り当てら
れた全ての通信局装置1、2によるデータの送信を全て
完了するために必要な時間は、ショートデータチャネル
に関しては7(=14/2)フレーム分の時間となり、
ロングデータチャネルに関しては13フレーム分の時間
となる。同様に、この態様では、B群が割り当てられた
全ての通信局装置3、4によるデータの送信を全て完了
するために必要な時間は、ショートデータチャネルに関
しては13(=26/2)フレーム分の時間となり、ロ
ングデータチャネルに関しては7フレーム分の時間とな
る。
【0043】ここで、A群とB群とのそれぞれについ
て、13フレーム当たりのショートデータチャネル及び
ロングデータチャネルの使用率を計算する。なお、13
個のフレームには、26個のショートデータチャネルと
13個のロングデータチャネルが含まれる。A群では、
ショートデータチャネルの使用割合は14/26とな
り、ロングデータチャネルの使用割合は13/13とな
り、また、B群では、ショートデータチャネルの使用割
合は26/26となり、ロングデータチャネルの使用割
合は7/13となる。このように、この態様では、A群
とB群とのそれぞれにおいて6フレーム分(12個のシ
ョートデータチャネル或いは6個のロングデータチャネ
ル)の空きデータチャネルが発生することになるため、
無線通信システム全体のスループットが良好なものとは
ならない。
【0044】一方、本発明を適用した場合には、例えば
通信局装置1及び通信局装置4をA群に割り当て、通信
局装置2及び通信局装置3をB群に割り当てる態様を実
行する。つまり、各群A、Bのショートデータチャネル
の使用数とロングデータチャネルの使用数との比をフレ
ームに含まれるショートデータチャネルとロングデータ
チャネルとの比に可能な限り近い値(好ましくは、等し
い値)として各群A、Bの通信で発生する無通信時間を
可能な限り小さく(好ましくは、ゼロと)する。この態
様では、A群のショートデータチャネル使用数の総数は
20(=6+14)となり、A群のロングデータチャネ
ル使用数の総数は10(=7+3)となり、B群のショ
ートデータチャネル使用数の総数は20(=8+12)
となり、B群のロングデータチャネル使用数の総数は1
0(=6+4)となる。
【0045】すると、この態様では、A群が割り当てら
れた全ての通信局装置1、4によるデータの送信を全て
完了するために必要な時間は、10フレーム分の時間と
なる。同様に、この態様では、B群が割り当てられた全
ての通信局装置2、3によるデータの送信を全て完了す
るために必要な時間は、10フレーム分の時間となる。
【0046】そして、A群では、送信フレームの使用割
合は10/10となり、また、B群では、送信フレーム
の使用割合は10/10となる。このように、この態様
では、A群とB群のそれぞれにおいて送信フレームの使
用割合が100%となって使用されない空きのフレーム
がゼロとなるため、このような最適な群の割り当てによ
り、無線通信システム全体のスループットを最適なもの
とすることができる。
【0047】以上のように、本発明に係る無線通信シス
テムでは、群の割り当ての仕方に応じてシステムのスル
ープットに差が生じることに着目して、例えばそれぞれ
の群において通信フレームに含まれる全てのショートデ
ータチャネルとロングデータチャネルが使用される状態
又は当該状態に近い状態となるように通信局装置に対す
る群の割り当てを制御することにより、無線通信システ
ム全体のスループットを最適な状態にすることが可能と
なる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施例を図面を参照
して説明する。まず、加入者局装置の集合体である群
(グループ)に関する定義を無線フレーム自体に持たせ
ることにより、各加入者局装置が基地局装置に対して送
信と受信とを同時にアクセスすることが無いような通信
フレームを用いた無線通信を行う無線通信システムの例
を示す。
【0049】本例では、基地局装置と複数の通信局装置
とが無線通信を行う無線通信システムやこのような基地
局装置や通信局装置において、通信局装置の受信時間帯
と送信時間帯とを異ならせた無線通信システムや基地局
装置や通信局装置を提供することを図り、また、加入者
局装置などとして用いられる通信局装置が送受信を同時
に行うことから高価で高電力となっているというP−M
Pの無線通信システムにおける一般的な問題点を解決
し、通信局装置を安価として低電力化を実現することな
どを図る。
【0050】具体的には、本例に係る無線通信システム
では、次のようにして、基地局装置が複数の通信局装置
を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び
通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行う。
すなわち、同一の時間帯に受信(下り通信)を行い且つ
同一の時間帯に送信(上り通信)を行う(すなわち、同
一の時間帯に受信又は送信を行う)群を複数設け、基地
局装置に収容される各通信局装置にいずれかの群を割り
当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異な
らせて、基地局装置と複数の通信局装置との下り通信及
び上り通信のそれぞれを複数の群に関して時分割で行う
構成により、無線通信を行う。
【0051】従って、各群の下り通信と上り通信とで通
信時間帯を異ならせたため、通信局装置の受信時間帯と
送信時間帯とが異なることにより、従来と比べて、例え
ば加入者局装置などとして用いられる通信局装置を安価
として低電力化を実現することができる。また、基地局
装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信のそ
れぞれが複数の群に関して時分割で行われるため、例え
ば基地局装置では下り通信及び上り通信のそれぞれを絶
え間なく行うことが可能であり、これにより、無線通信
の効率を確保することが可能である。
【0052】このように、同一の群に割り当てられた通
信局装置は、当該群に対して設定される同一の時間帯に
下り通信を行い、また、当該群に対して設定される同一
の時間帯に上り通信を行う。また、例えば各群毎に下り
通信の時間帯が異なっているとともに各群毎に上り通信
の時間帯が異なっており、また、同一の群では下り通信
の時間帯と上り通信の時間帯とが異なっている。
【0053】ここで、基地局装置に収容される複数の通
信局装置の数としては、種々な数であってもよく、当該
数としては例えば固定的に設定されてもよく或いは通信
状況などに応じて動的に変化してもよい。また、基地局
装置に収容される通信局装置としても、例えば固定的に
設定されてもよく、或いは通信局装置の移動などに応じ
て動的に変化してもよい。
【0054】また、通信局装置としては、例えば固定的
に設置される装置が用いられてもよく、或いは移動可能
な装置が用いられてもよい。なお、基地局装置では、例
えば当該基地局装置の通信可能領域に存する通信局装置
の全て又は通信が必要となる一部を通信相手として認証
し、認証した通信局装置を通信相手として収容して無線
通信を行う。
【0055】また、基地局装置に収容される各通信局装
置に対していずれかの群を割り当てる態様としては、例
えば予め固定的に割り当てる態様が用いられてもよく、
或いは通信状況などに応じて動的に割り当てを行うよう
な態様が用いられてもよい。また、複数の群の数として
は、2以上の種々な数が用いられてもよい。また、1つ
の群に割り当てられる通信局装置の数としては、特に限
定はなく、1又は複数となる。なお、通常は、少なくと
も1つの群には複数の通信局装置が割り当てられる。
【0056】また、各群の下り通信と上り通信とで通信
時間帯を異ならせて、基地局装置と複数の通信局装置と
の下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に関して
時分割で行う態様としては、種々な態様が用いられても
よい。なお、本例に係る構成では、通信局装置の受信時
間帯と送信時間帯とが異なっていれば、例えば或る群に
属する通信局装置が基地局装置との同期をとるための情
報などを他の群の通信時間帯に受信するような態様も包
含している。
【0057】また、本例に係る基地局装置や通信局装置
では、一例として、次のような通信フレームにより無線
通信を行う。すなわち、各群の下り通信を行うための下
り通信フレームと各群の上り通信を行うための上り通信
フレームとを同一の群の下り通信フレームと上り通信フ
レームとが異なる時間帯に配置されるように複数の群に
ついて配置した通信フレームにより、無線通信を行う。
【0058】従って、このような通信フレームを用いて
無線通信を行うことにより、通信局装置による受信と送
信とが異なる時間帯に行われることを実現することがで
き、これにより、上記と同様に、従来と比べて、通信局
装置を安価として低電力化を実現することができる。な
お、同一の群の下り通信フレームと上り通信フレームと
が異なる時間帯に配置されるようにする態様としては、
種々な態様が用いられてもよい。
【0059】次に、本例に係る無線通信システムなどの
更に詳しい実施例を示す。まず、本実施例で用いられる
無線通信システムの一例を示す。なお、本実施例では、
加入者無線アクセスシステムに本例に係る構成を適用し
た場合を示す。図1には、本例に係る無線通信システム
の一例として、加入者無線アクセスシステムの一構成例
を示してある。
【0060】同図に示されるように、本実施例に係る加
入者無線アクセスシステムには、ネットワーク管理サイ
トSと、ATM(Asynchronous Transfer Mode)専用線
網などから構成された回線網3と、VLAN(Virtual
LAN)に対応したATM−SW(Switch)などから
構成されたスイッチ部4、5と、複数の基地局装置11
〜14と、複数の加入者局装置21〜26とが備えられ
ている。また、加入者局装置21、22、24には、例
えば回線C10〜C12やルータR2〜R4やLANの
回線C13〜C15を介して、パーソナルコンピュータ
などから構成された複数の通信端末装置T1〜T6が接
続されている。
【0061】ネットワーク管理サイトSは例えばSNM
P(Simple Network Monitoring Protocol)マネージャ
機能を有した端末装置1を回線C1を介してルータR1
と接続するとともにテルネット(Telnet)機能部
2を回線C2を介して当該ルータR1と接続して構成さ
れている。また、ルータR1は回線C3を介して回線網
3と接続されている。
【0062】スイッチ部4は、回線C4を介して回線網
3と接続されているとともに、例えばイーサネット(登
録商標)の回線C6、C7を介して複数の基地局装置1
1、12と接続されている。同様に、スイッチ部5は、
回線C5を介して回線網3と接続されているとともに、
例えばイーサネット(登録商標)の回線C8、C9を介
して複数の基地局装置13、14と接続されている。
【0063】また、各基地局装置11〜14は例えば屋
外ユニットA1a〜A4aと屋内ユニットA1b〜A4
bとをケーブルK1〜K4を介して接続した構成となっ
ており、同様に、各加入者局装置21〜26は例えば屋
外ユニットB1a〜B4aと屋内ユニットB1b〜B4
bとをケーブルJ1〜J4を介して接続した構成となっ
ている。また、それぞれの屋外ユニットA1a〜A4
a、B1a〜B4aにはアンテナが備えられている。
【0064】また、各基地局装置11〜14は、それぞ
れ図1中に点線で示したサービスエリアQ1〜Q4を形
成しており、それぞれのサービスエリアQ1〜Q4に存
する加入者局装置21〜26を通信相手として収容す
る。また、各加入者局装置21〜26は例えば“ユーザ
グループA”〜“ユーザグループD”といった4つのグ
ループに分けられており、各グループには例えば互いに
関連する加入者局装置21〜26が属している。また、
例えば各グループ毎にそのグループに属する加入者局装
置21〜26のみを通信可能に接続することが可能であ
り、図1では“ユーザグループA”に属した加入者局装
置22、25、26のみを通信可能に接続した場合の例
を示してある。
【0065】ここで、このように同一のグループに属す
る加入者局装置21〜26のみを通信可能として接続す
る制御は、例えば各加入者局装置21〜26のグループ
の識別情報(グループID)を基地局装置11〜14な
どが管理することで行うことができる。なお、基地局装
置11〜14では、例えば各加入者局装置21〜26の
個別の識別情報(個別ID)を管理することも行われ
る。
【0066】また、本実施例では、例えば1つの基地局
装置に複数の加入者局装置が収容される場合には、これ
ら複数の加入者局装置が複数の群に分割され、後述する
ように、各群毎に異なる時間帯を用いて基地局装置との
無線通信が行われ、また、各群では下り通信と上り通信
とが異なる時間帯に行われる。一例として、図1には、
基地局装置11に収容される3つの加入者局装置21〜
23をA群とB群とに分けて、2つの加入者局装置2
2、23に対してA群を割り当て、1つの加入者局装置
21に対してB群を割り当てた場合の例を示してある。
【0067】ここで、各基地局装置11〜14によりサ
ービスエリアQ1〜Q4に存する加入者局装置21〜2
6を認証するときのプロトコルとしては、種々なものが
用いられてもよい。このようなプロトコルの一例とし
て、群の情報を含む加入者局装置に関する情報を基地局
装置が管理するようにして、全ての加入者局装置が最初
は所定の群(例えばA群)に属するものとして基地局装
置に対して当該群の要求チャネル(LCCH(A))を
用いて立ち上がり、その後、立ち上がった加入者局装置
が他の群(例えばB群)に該当する場合には、基地局装
置が当該加入者局装置に対して前記所定の群の報知チャ
ネル(BCCH(A))を用いて前記他の群への移行を
指示して当該加入者局装置を前記他の群へ移行させるよ
うな構成を用いることができる。
【0068】また、上記のようなプロトコルの他の例と
して、予め各加入者局装置に対してそれぞれに割り当て
た群(例えばA群やB群など)の情報を与えておき、各
加入者局装置が最初からそれぞれに与えられた群の報知
チャネル(BCCH)をサーチして、与えられた群の要
求チャネル(LCCH)を用いて基地局装置による認証
を成立させるような構成を用いることもできる。
【0069】なお、以上に例示したようなプロトコルで
は、例えば通信周波数とは異なる制御用の周波数を別個
に設けて当該制御用周波数を用いて基地局装置が各加入
者局装置に対して群を割り当てることが行われるような
構成のように制御用の周波数を別個に設けることが必要
とならないため、周波数の利用効率をよくすることが可
能である。
【0070】以上に示したような本実施例に係る加入者
無線アクセスシステムでは、各基地局装置11〜14が
収容する加入者局装置21〜26との間で無線通信を行
うことにより、例えば、同一の基地局装置11に収容さ
れた加入者局装置21〜23同士を通信可能に接続する
ことや、異なる基地局装置11〜14に収容された加入
者局装置21〜26同士を通信可能に接続することや、
加入者局装置21〜26を回線網3と通信可能に接続す
ることや、異なる加入者局装置21、22、24の配下
に存する通信端末装置T1〜T6同士を通信可能に接続
することや、通信端末装置T1〜T6を回線網3と通信
可能に接続することなどができる。
【0071】また、図2には、基地局装置11〜14の
構成例を示してある。なお、本実施例では、各基地局装
置11〜14の構成や動作は同様であるため、これらの
構成や動作をまとめて説明する。同図に示されるよう
に、各基地局装置11〜14には、ネットワーク接続部
31と、送信データ処理部32と、無線送信部33と、
送受信混合部34と、無線受信部35と、受信データ処
理部36と、制御部37と、アンテナ38とが備えられ
ている。
【0072】ネットワーク接続部31は、例えば10B
ASE−Tや100BASE−Tなどのイーサネット
(登録商標)又はATM専用線網などと接続してデータ
伝送を行う。送信データ処理部32は、ネットワーク接
続部31から入力されるデータを配下の加入者局装置2
1〜26へ送信するための下り通信フレームに合わせた
形を有するデータ形態へ変換する。無線送信部33は、
送信データ処理部32から入力される送信データに対し
て無線変調処理及びアップコンバージョン処理を行う。
【0073】送受信混合部34は、送信波の送信と受信
波の受信とを同時に可能とするために混合を行い、無線
送信部33からの送信波をアンテナ38へ出力する一
方、アンテナ38からの受信波を無線受信部35へ出力
する。アンテナ38は、送信対象となる送信波を無線信
号として空間へ送信し、無線により送信されてきた信号
を空間から取り込んで受信波とする。
【0074】無線受信部35は、受信波に対してダウン
コンバージョン処理及び無線復調処理を行う。受信デー
タ処理部36は、受信された上り通信フレーム上に構成
されている受信データを判別して解体し、取得した受信
データをネットワーク接続部31へ出力する。制御部3
7は、装置の全体で行われる各種の処理を制御する。
【0075】また、図3には、加入者局装置21〜26
の構成例を示してある。なお、本実施例では、各加入者
局装置21〜26の構成や動作は同様であるため、これ
らの構成や動作をまとめて説明する。同図に示されるよ
うに、各加入者局装置21〜26には、ネットワーク接
続部41と、送信データ処理部42と、無線送信部43
と、送受信切り替えスイッチ44と、無線受信部45
と、受信データ処理部46と、制御部47と、アンテナ
48とが備えられている。
【0076】ここで、送受信切り替えスイッチ44を除
いた他の処理部41〜43、45〜48の構成や動作に
ついては、例えば上記図2に示した基地局装置11〜1
4に備えられたもの31〜33、35〜38と同様であ
る。送受信切り替えスイッチ44は、送信波の送信と受
信波の受信とを異なるタイミングで行うために、無線送
信部43からの送信波をアンテナ48へ出力する経路と
アンテナ48からの受信波を無線受信部45へ出力する
経路とを切り替える。このように、本実施例では、基地
局装置11〜14は送受信の通信を同時に行うが、加入
者局装置21〜26は送受信の通信を同時に行わずに送
信と受信とを異なるタイミングで行う。
【0077】以上のように、本例の加入者局装置21〜
26には例えばイーサネット(登録商標)又はATMな
どの有線ネットワークを介して通信端末装置T1〜T6
が接続されており、本例の加入者局装置21〜26で
は、それぞれの通信端末装置T1〜T6から送られてく
るデータを基地局装置11〜14に対して送信するため
の通信フレームに合わせた形のデータ形態へ変換する送
信データ処理を行い、これにより生成した送信データを
無線変調及びアップコンバージョンした後に送信波とし
て空間に送信する。
【0078】そして、本例の基地局装置11〜14で
は、収容する加入者局装置21〜26から無線送信され
る前記送信波を受信して受信波として取り込み、当該受
信波をダウンコンバージョン及び無線復調した後に、受
信フレーム上に構成されている受信データを判別して解
体する受信データ処理を行い、自局装置(当該基地局装
置11〜14)に接続されているイーサネット(登録商
標)又はATMなどの有線ネットワークへ受信データを
送信出力する。
【0079】また、例えば前記有線ネットワークに接続
されている他の基地局装置11〜14であって前記送信
出力されるデータの宛先となる通信局装置T1〜T6を
配下に収容している基地局装置11〜14では、前記有
線ネットワークを介して前記送信出力されたデータを受
け取り、当該データの宛先となる通信局装置T1〜T6
を収容している配下の加入者局装置21〜26に対して
当該データを無線送信する。そして、当該加入者局装置
21〜26では、当該データを受信し、当該データの宛
先となる配下の通信局装置T1〜T6に対して当該デー
タを有線ネットワークを介して送信する。
【0080】次に、本例に係る構成の第1の例に係る無
線通信システムにより行われる無線通信を説明する。図
4には、本例の無線通信システムにおいて基地局装置1
1〜14と加入者局装置21〜26との間で行われる無
線通信で用いられる通信フレームの構成例を示してあ
る。
【0081】本例では、1つの基地局装置11〜14の
配下に収容される加入者局装置21〜26がA群とB群
との2つの群に分けられる場合を示し、以下では、説明
の便宜上から、基地局装置Pが加入者局装置A及び加入
者局装置Bを収容して、A群に1つの加入者局装置Aが
属しており、B群に1つの加入者局装置Bが属している
場合を例として説明する。
【0082】ここで、本例で言う群とは、同一の時間帯
に下り通信を行うとともに同一の時間帯に上り通信を行
う加入者局装置のまとまりを規定するものである。そし
て、本例では、1つの報知チャネル(BCCH)と2つ
の下り専用ショートデータチャネル(SD1、SD2)
と1つの下り専用ロングデータチャネル(LD1)とか
ら構成される下り通信の単位フレーム毎に各単位フレー
ムに割り当てられた特定の群に属する加入者局装置によ
り当該各単位フレームが専用されて下り通信が行われ、
同様に、1つの要求チャネル(LCCH)と2つの上り
専用ショートデータチャネル(SU1、SU2)と1つ
の上り専用ロングデータチャネル(LU1)とから構成
される上り通信の単位フレーム毎に各単位フレームに割
り当てられた特定の群に属する加入者局装置により当該
各単位フレームが専用されて上り通信が行われる。
【0083】なお、本例で示すBCCHやSD1やSD
2やLD1やLCCHやSU1やSU2やLU1はそれ
ぞれ例えば上記図8に示した通信フレームについて述べ
たのと同様な役割を有するものであり、本例では、A群
により用いられるものについては各チャネルの名称の末
尾に“(A)”を付して示し、B群により用いられるも
のについては各チャネルの名称の末尾に“(B)”を付
して示す。また、例えば上記図8に示した通信フレーム
と同様に、本例の通信フレームについても、基地局装置
Pが送信と受信とを同時に行うものであるが、本例の通
信フレームは、各加入者局装置A、Bがそれぞれ送信と
受信とを異なる時間帯に行うものである。
【0084】そして、本例では、下り通信フレームにお
いては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にA
群とB群とが交互に割り当てられ、つまり、第1フレー
ムでは基地局装置PからA群の加入者局装置Aへの下り
通信が行われ、第2フレームでは基地局装置PからB群
の加入者局装置Bへの下り通信が行われ、第3フレーム
では基地局装置PからA群の加入者局装置Aへの下り通
信が行われ、…といったようにA群の下り通信とB群の
下り通信とが交互に行われる。
【0085】同様に、本例では、上り通信フレームにお
いては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にB
群とA群とが交互に割り当てられ、つまり、第1フレー
ムではB群の加入者局装置Bから基地局装置Pへの上り
通信が行われ、第2フレームではA群の加入者局装置A
から基地局装置Pへの上り通信が行われ、第3フレーム
ではB群の加入者局装置Bから基地局装置Pへの上り通
信が行われ、…といったようにB群の上り通信とA群の
上り通信とが交互に行われる。
【0086】具体的には、図4(a)に示されるよう
に、下り通信において、基地局装置Pは、先頭の第1フ
レームでは、BCCH(A)、SD1(A)、SD2
(A)、LD1(A)の順でA群の加入者局装置Aに対
して送信を行う。また、この第1フレームでは、同図
(b)に示されるように、上り通信において、基地局装
置Pは、LCCH(B)、SU1(B)、SU2
(B)、LU1(B)の順でB群の加入者局装置Bから
のデータ(電波)を受信する。
【0087】また、次の第2フレームでは、同図(a)
に示されるように、下り通信において、基地局装置P
は、BCCH(B)、SD1(B)、SD2(B)、L
D1(B)の順でB群の加入者局装置Bに対して送信を
行う。また、この第2フレームでは、同図(b)に示さ
れるように、上り通信において、基地局装置Pは、LC
CH(A)、SU1(A)、SU2(A)、LU1
(A)の順でA群の加入者局装置Aからのデータ(電
波)を受信する。
【0088】一方、同図(c)に示されるように、A群
の加入者局装置Aでは、先頭の第1フレームにおいてB
CCH(A)、SD1(A)、SD2(A)、LD1
(A)の順で基地局装置Pからの受信を行い、次の第2
フレームにおいて任意の加入者局装置AがLCCH
(A)により基地局装置Pに対する送信を行い、送信許
可された加入者局装置AがSU1(A)、SU2
(A)、LU1(A)の順で基地局装置Pに対する送信
を行う。
【0089】また、同図(d)に示されるように、B群
の加入者局装置Bでは、先頭の第1フレームにおいて任
意の加入者局装置BがLCCH(B)により基地局装置
Pに対する送信を行い、送信許可された加入者局装置B
がSU1(B)、SU2(B)、LU1(B)の順で基
地局装置Pに対する送信を行い、次の第2フレームにお
いてBCCH(B)、SD1(B)、SD2(B)、L
D1(B)の順で基地局装置Pからの受信を行う。
【0090】このように、基地局装置Pでは、A群に対
する送信とB群からの受信とを組とした通信と、B群に
対する送信とA群からの受信とを組とした通信とを各単
位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。また、これ
と同期して、A群の加入者局装置Aでは、基地局装置P
からの受信と、基地局装置Pに対する送信とを各単位フ
レーム毎に切り替えて行う。また、これと同期して、B
群の加入者局装置Bでは、基地局装置Pに対する送信
と、基地局装置Pからの受信とを各単位フレーム毎に切
り替えて繰り返して行う。
【0091】また、各加入者局装置A、Bにより行われ
る下り通信や上り通信におけるデータ通信のプロトコル
としては、例えば次のようなものが用いられる。すなわ
ち、加入者局装置A、Bが或るデータを上り通信により
基地局装置Pに対して送信する場合には、まず、当該加
入者局装置A、BがLCCHにより基地局装置Pに対し
て上り通信の要求を行い、これに対して、基地局装置P
が当該LCCHにより当該要求を受信したことに応じ
て、当該加入者局装置A、Bにより使用可能なデータ送
信チャネルSU1、SU2、LUの中で空きがあるか否
かを判定し、この結果、空きがあると判定したときに
は、BCCHにより当該加入者局装置A、Bに対してデ
ータ送信(上り通信)の許可及び使用すべきデータ送信
チャネルを通知する。そして、当該加入者局装置A、B
は、基地局装置Pから当該BCCHにより当該許可など
を受信したことに応じて、前記データを通知されたデー
タ送信チャネルを用いて上り通信により基地局装置Pに
対して送信する。
【0092】また、基地局装置Pが或る加入者局装置
A、Bに対して或るデータを下り通信により送信する場
合には、まず、基地局装置PがBCCHにより当該加入
者局装置A、Bに対して送信したいデータ(受信すべき
データ)が存在すること及び使用すべきデータ受信チャ
ネルSD1、SD2、LDを通知し、これに対して、当
該加入者局装置A、Bが当該BCCHにより当該通知を
受信したことに応じて、当該通知内容に基づいて基地局
装置Pからの下り通信による前記データを通知されたデ
ータ受信チャネルを用いて受信する。
【0093】以上のように、本例のような群構成を有す
る通信フレームを用いた通信手順に従って基地局装置1
1〜14と加入者局装置21〜26とが無線通信を行う
加入者無線アクセスシステムでは、基地局装置11〜1
4が複数の加入者局装置21〜26を収容し、基地局装
置11〜14から加入者局装置21〜26への下り通信
及び加入者局装置21〜26から基地局装置11〜14
への上り通信を無線で行うに際して、同一の時間帯に受
信を行い且つ同一の時間帯に送信を行う複数の群A、B
を設け、基地局装置11〜14に収容される各通信局装
置21〜26にいずれかの群A、Bを割り当て、各群
A、Bの下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせ
て、基地局装置11〜14と複数の通信局装置21〜2
6との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群A、
Bに関して時分割で行う。
【0094】従って、本例の加入者無線アクセスシステ
ムでは、加入者局装置21〜26において、送信と受信
とを同時に発生させることがないため、ハードウエア的
に送受信部を共通化することができることや、また、送
信と受信とを同時に行うことを可能とする送受信混合部
を設ける必要がなくその代わりに送受信切り替えスイッ
チ44を用いて構成することができることから、加入者
局装置21〜26の価格を低減することが実現され、ま
た、消費電力を低く抑えることも可能となる。
【0095】また、通信サービスを運用する場合に、例
えば、本例のような群を形成して各群にそれぞれの無線
帯域を割り当てることにより、特定のユーザ(加入者局
装置)に対して特定の無線帯域を確保するようなことを
容易に実現することができる。また、本例の通信フレー
ムでは、任意の時間帯を見た場合に必ずいずれかの群に
下り通信が割り当てられているとともに他のいずれかの
群に上り通信が割り当てられているようにし、基地局装
置では下り通信及び上り通信を絶え間なく行うことが可
能であることを確保しているため、通信フレーム全体と
して従来と比べても無駄のない通信を実現することが可
能である。なお、絶え間なく通信することが可能な態様
には、勿論、ガードタイムのように正常な通信の確保の
ために必要な無通信時間が設けられる態様も包含する。
【0096】ここで、本例では、各群の下り通信を行う
ために割り当てられた下り通信の各単位フレームが本例
に係る構成に言う各群の下り通信を行うための下り通信
フレームに相当し、各群の上り通信を行うために割り当
てられた上り通信の各単位フレームが当該構成に言う各
群の上り通信を行うための上り通信フレームに相当す
る。そして、本例の通信フレームでは、同一の群の下り
通信フレームと上り通信フレームとが異なる時間帯に配
置されるように、複数の群について下り通信フレームと
上り通信フレームとが配置されている。
【0097】また、本例では、下り通信フレームを見る
と、各群A、Bに割り当てられた単位フレームが所定の
順序(A、B、A、B、…)で並べられており、つま
り、基地局装置Pと複数の加入者局装置A、Bとの下り
通信は複数の群A、Bに関して時分割で行われている。
同様に、本例では、上り通信フレームを見ると、各群
A、Bに割り当てられた単位フレームが所定の順序
(B、A、B、A、…)で並べられており、つまり、基
地局装置Pと複数の加入者局装置A、Bとの上り通信が
複数の群A、Bに関して時分割で行われている。
【0098】次に、本例に係る構成の第2の例に係る無
線通信システムにより行われる無線通信を説明する。図
5には、本例の無線通信システムにおいて基地局装置1
1〜14と加入者局装置21〜26との間で行われる無
線通信で用いられる通信フレームの構成例を示してあ
る。
【0099】本例では、1つの基地局装置11〜14の
配下に収容される加入者局装置21〜26がA群とB群
とC群の3つの群に分けられる場合を示し、以下では、
説明の便宜上から、基地局装置Pが加入者局装置Aと加
入者局装置Bと加入者局装置Cを収容して、A群に1つ
の加入者局装置Aが属しており、B群に1つの加入者局
装置Bが属しており、C群に1つの加入者局装置Cが属
している場合を例として説明する。
【0100】ここで、本例の通信フレームの構成は、例
えば加入者局装置21〜26が3つの群に分けられてい
るといった点を除いては、上記図4に示した通信フレー
ムの構成と同様である。
【0101】すなわち、本例では、下り通信フレームに
おいては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎に
A群とB群とC群とが交互に割り当てられ、つまり、第
1フレームでは基地局装置PからA群の加入者局装置A
への下り通信が行われ、第2フレームでは基地局装置P
からB群の加入者局装置Bへの下り通信が行われ、第3
フレームでは基地局装置PからC群の加入者局装置Cへ
の下り通信が行われ、第4フレームでは基地局装置Pか
らA群の加入者局装置Aへの下り通信が行われ、…とい
ったようにA群の下り通信とB群の下り通信とC群の下
り通信とが交互に行われる。
【0102】同様に、本例では、上り通信フレームにお
いては、連続的に複数並べられる各単位フレーム毎にC
群とA群とB群とが交互に割り当てられ、つまり、第1
フレームではC群の加入者局装置Cから基地局装置Pへ
の上り通信が行われ、第2フレームではA群の加入者局
装置Aから基地局装置Pへの上り通信が行われ、第3フ
レームではB群の加入者局装置Bから基地局装置Pへの
上り通信が行われ、第4フレームではC群の加入者局装
置Cから基地局装置Pへの上り通信が行われ、…といっ
たようにC群の上り通信とA群の上り通信とB群の上り
通信とが交互に行われる。
【0103】このように、基地局装置Pでは、A群に対
する送信とC群からの受信とを組とした通信と、B群に
対する送信とA群からの受信とを組とした通信と、C群
に対する送信とB群からの受信とを組とした通信とを各
単位フレーム毎に切り替えて繰り返して行う。また、こ
れと同期して、A群の加入者局装置Aでは、基地局装置
Pからの受信と、基地局装置Pに対する送信と、通信の
待機(休止)とを各単位フレーム毎に切り替えて行う。
また、これと同期して、B群の加入者局装置Bでは、通
信の待機と、基地局装置Pからの受信と、基地局装置P
に対する送信とを各単位フレーム毎に切り替えて繰り返
して行う。また、これと同期して、C群の加入者局装置
Cでは、基地局装置Pに対する送信と、通信の待機と、
基地局装置Pからの受信とを各単位フレーム毎に切り替
えて繰り返して行う。
【0104】以上のように、本例のような通信フレーム
を用いた通信手順に従って基地局装置11〜14と加入
者局装置21〜26とが無線通信を行う加入者無線アク
セスシステムにおいても、例えば第1の例で述べたのと
同様な効果を得ることができる。
【0105】次に、本例に係る構成の第3の例に係る無
線通信システムにより行われる無線通信を説明する。図
6には、本例の無線通信システムにおいて基地局装置1
1〜14と加入者局装置21〜26との間で行われる無
線通信で用いられる通信フレームの構成例を示してあ
る。
【0106】本例では、1つの基地局装置11〜14の
配下に収容される加入者局装置21〜26が1群と2群
と3群と4群との4つの群に分けられる場合を示し、以
下では、説明の便宜上から、基地局装置Pが加入者局装
置Aと加入者局装置Bと加入者局装置Cと加入者局装置
Dを収容して、1群に1つの加入者局装置Aが属してお
り、2群に1つの加入者局装置Bが属しており、3群に
1つの加入者局装置Cが属しており、4群に1つの加入
者局装置Dが属している場合を例として説明する。
【0107】ここで、本例で言う群とは、同一の時間帯
に下り通信を行うとともに同一の時間帯に上り通信を行
う加入者局装置のまとまりを規定するものである。図6
(a)に示されるように、本例の下り通信フレームは、
4つの報知チャネル(BCCH1〜BCCH4)を含む
報知チャネル部(BCCH部)と、4つの下り専用ショ
ートデータチャネル(SD1〜SD4)を含む下り専用
ショートチャネル部(SD部)と、4つの下り専用ロン
グデータチャネル(LD1〜LD4)を含む下り専用ロ
ングデータチャネル部(LD部)とから構成される単位
フレームが“第1フレーム”、“第2フレーム”、“第
3フレーム”、…といったように複数並べられて構成さ
れている。
【0108】また、BCCH部は、1群に割り当てられ
たBCCH1と、2群に割り当てられたBCCH2と、
3群に割り当てられたBCCH3と、4群に割り当てら
れたBCCH4とが記載順に並べられて構成されてい
る。同様に、SD部は、1群に割り当てられたSD1
と、2群に割り当てられたSD2と、3群に割り当てら
れたSD3と、4群に割り当てられたSD4とが記載順
に並べられて構成されている。同様に、LD部は、1群
に割り当てられたLD1と、2群に割り当てられたLD
2と、3群に割り当てられたLD3と、4群に割り当て
られたLD4とが記載順に並べられて構成されている。
【0109】また、同図(b)に示されるように、本例
の上り通信フレームは、4つの要求チャネル(LCCH
1〜LCCH4)を含む要求チャネル部(LCCH部)
と、4つの上り専用ショートデータチャネル(SU1〜
SU4)を含む上り専用ショートチャネル部(SU部)
と、4つの上り専用ロングデータチャネル(LU1〜L
U4)を含む上り専用ロングデータチャネル部(LU
部)とから構成される単位フレームが“第1フレー
ム”、“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といっ
たように複数並べられて構成されている。
【0110】また、LCCH部は、3群に割り当てられ
たLCCH3と、4群に割り当てられたLCCH4と、
1群に割り当てられたLCCH1と、2群に割り当てら
れたLCCH2とが記載順に並べられて構成されてい
る。同様に、SU部は、3群に割り当てられたSU3
と、4群に割り当てられたSU4と、1群に割り当てら
れたSU1と、2群に割り当てられたSU2とが記載順
に並べられて構成されている。同様に、LU部は、3群
に割り当てられたLU3と、4群に割り当てられたLU
4と、1群に割り当てられたLU1と、2群に割り当て
られたLU2とが記載順に並べられて構成されている。
【0111】また、同図(a)に示した下り通信フレー
ムと同図(b)に示した上り通信フレームとは、同図
(a)、(b)に示されるように、“第1フレーム”、
“第2フレーム”、“第3フレーム”、…といった各単
位フレーム毎に両者の単位フレームが同一の時間帯に配
置されるように構成されている。また、各単位フレーム
においては、BCCH部とLCCH部とが同一の時間帯
に配置されており、SD部とSU部とが同一の時間帯に
配置されており、LD部とLU部とが同一の時間帯に配
置されている。また、BCCH部及びLCCH部の組や
SD部及びSU部の組やLD部及びLU部の組のそれぞ
れにおいては、下り通信を行うための4つのチャネル
1、2、3、4のそれぞれと上り通信を行うための4つ
のチャネル3、4、1、2のそれぞれとが同一の時間帯
に配置されている。
【0112】なお、本例で示すBCCH(BCCH1〜
BCCH4)やSD(SD1〜SD4)やLD(LD1
〜LD4)やLCCH(LCCH1〜LCCH4)やS
U(SU1〜SU4)やLU(LU1〜LU4)はそれ
ぞれ例えば上記図8に示した通信フレームについて述べ
たのと同様な役割を有するものであり、本例では、1群
により用いられるものについては各チャネルの名称の末
尾に“1”を付して示し、2群により用いられるものに
ついては各チャネルの名称の末尾に“2”を付して示
し、3群により用いられるものについては各チャネルの
名称の末尾に“3”を付して示し、4群により用いられ
るものについては各チャネルの名称の末尾に“4”を付
して示す。また、本例の通信フレームでは、基地局装置
Pが送信と受信とを同時に行うものであるが、本例の通
信フレームは、各加入者局装置A〜Dがそれぞれ送信と
受信とを異なる時間帯に行うものである。
【0113】以上のように、本例のような通信フレーム
を用いた通信手順に従って基地局装置11〜14と加入
者局装置21〜26とが無線通信を行う加入者無線アク
セスシステムにおいても、例えば第1の例で述べたのと
同様な効果を得ることができる。
【0114】また、本例に示した加入者無線アクセスシ
ステムでは、各群1〜4の下り通信時間帯と上り通信時
間帯との間に他の群の通信時間帯を設けた。従って、各
加入者局装置21〜26において送信から受信へ切り替
えを行う際及び受信から送信へ切り替えを行う際に必ず
送受信を行わない時間帯(休止チャネル)が挿入される
ため、このような時間帯をガードタイムとして利用する
ことにより、送信を行うチャネルと受信を行うチャネル
との間に従来から設けられているガードタイムの時間帯
を従来と比べて非常に短いものとすることが可能とな
る。
【0115】つまり、本例では、基地局装置11〜14
と加入者局装置21〜26との間の距離による無線伝播
の遅延時間を当該加入者局装置21〜26の送受信時間
帯の前後に設けられた休止チャネルの時間帯を用いて吸
収することが可能である。具体的には、例えば基地局装
置11〜14から遠く離れた加入者局装置21〜26で
は送信チャネルに係る送信を、基地局装置11〜14と
の距離に応じて、当該送信チャネルの時間帯ばかりでな
く当該送信チャネルの直前に位置する休止チャネルの時
間帯の一部を利用して、当該一部に掛かるときから開始
することが可能である。また、例えば基地局装置11〜
14から遠く離れた加入者局装置21〜26では受信チ
ャネルに係る受信を、基地局装置11〜14との距離に
応じて、当該受信チャネルの時間帯ばかりでなく当該受
信チャネルの直後に位置する休止チャネルの時間帯の一
部を利用して、当該一部に掛かるときまで行うことが可
能である。
【0116】このように加入者局装置21〜26が送受
信チャネルの間の休止チャネルを利用して無線通信を行
う構成では、送信チャネルと受信チャネルとの間に設け
られるガードタイムを従来と比べて短くすることがで
き、これにより、ガードタイムが短くなる分だけデータ
通信における無線帯域の使用効率を向上させることがで
きる。
【0117】次に、上記図1〜上記図6を用いて示した
ような加入者無線アクセスシステムにおいて、群割り当
ての制御等を行う実施例を説明する。本例の無線通信シ
ステムでは、基地局装置や各加入者局装置に本発明に係
る群割り当ての制御等を行うための機能が備えられてい
る。具体的には、本例の基地局装置には、当該基地局装
置が収容するそれぞれの加入者局装置の送信チャネルや
受信チャネルの使用状況を検出する機能や、当該検出結
果に応じて群割り当てを行って各群が割り当てられる加
入者局装置を再構成する機能や、当該再構成(群割り当
て)を周期的に行うための所定の更新時間(群構成更新
時間)毎に加入者局装置に対して変更後の群へ移動する
ことを指示する機能が備えられている。また、各加入者
局装置には、基地局装置からの指示に従って自局装置
(当該各通信局装置)が属する群を変更する機能が備え
られている。
【0118】ここで、本例では、基地局装置がそれぞれ
の加入者局装置の送信チャネルの使用状況を検出する仕
方として、それぞれの加入者局装置から群構成更新時間
内にショートデータチャネル(SU)によりショートデ
ータを受信した回数及びロングデータチャネル(LU)
によりロングデータを受信した回数をそれぞれの加入者
局装置の送信チャネルの使用状況として検出するような
仕方を用いる。なお、他の構成例として、基地局装置が
それぞれの加入者局装置から群構成更新時間内に受信し
たLCCHによりショートデータチャネル(SU)の送
信要求を受信した回数及びロングデータチャネル(L
U)の送信要求を受信した回数をそれぞれの加入者局装
置の送信チャネルの使用状況として検出するような仕方
を用いることもできる。
【0119】また、本例では、基地局装置がそれぞれの
加入者局装置の受信チャネルの使用状況を検出する仕方
として、それぞれの加入者局装置に対して群構成更新時
間内にショートデータチャネル(SD)によりショート
データを送信した回数及びロングデータチャネル(L
D)によりロングデータを送信した回数をそれぞれの加
入者局装置の受信チャネルの使用状況として検出するよ
うな仕方を用いる。なお、他の構成例として、基地局装
置がそれぞれの加入者局装置に対して群構成更新時間内
に送信したBCCHによりショートデータチャネル(S
D)の送信要求を送信した回数及びロングデータチャネ
ル(LD)の送信要求を送信した回数をそれぞれの加入
者局装置の受信チャネルの使用状況として検出するよう
な仕方を用いることもできる。
【0120】また、本例では、群構成更新時間毎に基地
局装置が加入者局装置に対して群の移動を指示する仕方
として、BCCHによりそれぞれの加入者局装置に対し
て当該指示の内容を通知する仕方を用いる。
【0121】また、本例では、各加入者局装置が基地局
装置から通知される当該指示内容に基づいて自局装置
(当該各加入者局装置)が属する群を変更する仕方とし
て、各加入者局装置がBCCHにより基地局装置から当
該指示内容を受信した場合に、基地局装置との無線通信
で用いられる全てのフレームを受信フレームとみなし
て、これら全てのフレームにおいてBCCHを受信し、
これら受信するBCCHの中から自局装置に割り当てら
れたものとして指示された群に対応したBCCHを探し
出し、探し出したBCCHが自局装置が受信するチャネ
ルであるとして自局装置に割り当てられた群の通信で用
いられる送信フレーム及び受信フレームを判定し、判定
した送信フレーム及び受信フレームを用いて以降の送受
信動作を行う仕方を用いている。
【0122】なお、本例では、各BCCHにより基地局
装置から送信される情報には当該各BCCHに対応した
群を示す情報が含まれており、各加入者局装置は自局装
置に割り当てられた群を示す情報が含まれるBCCHを
探し出すことにより、探し出したBCCHを自局装置に
割り当てられた群に対応したBCCHとして上記の送受
信動作を行う。
【0123】次に、本例の基地局装置により行われる群
割り当ての動作の一例を示す。図7には、このような動
作の処理の手順の一例を示してある。すなわち、基地局
装置では、自局装置により収容される加入者局装置との
無線通信が開始されると(ステップS1)、まず、群構
成更新時間タイマ値をゼロ(=0)に設定して(ステッ
プS2)、当該群構成更新時間タイマ値をタイマにより
カウントアップしていって、当該群構成更新時間タイマ
値が例えば予め設定された値(群構成更新時間)に達す
るまでの間(ステップS4)、収容するそれぞれの加入
者局装置の送受状態数の計算や更新を行う(ステップS
3)。
【0124】ここで、上記したそれぞれの加入者局装置
の送受状態数の計算や更新としては、本例の基地局装置
では、それぞれの加入者局装置からのショートデータ
(SU)の受信回数をそれぞれの加入者局装置によるシ
ョートデータチャネルの送信状態数とみなし、それぞれ
の加入者局装置からのロングデータ(LU)の受信回数
をそれぞれの加入者局装置によるロングデータチャネル
の送信状態数とみなし、それぞれの加入者局装置へのシ
ョートデータ(SD)の送信回数をそれぞれの加入者局
装置によるショートデータチャネルの受信状態数とみな
し、それぞれの加入者局装置へのロングデータ(LD)
の送信回数をそれぞれの加入者局装置によるロングデー
タチャネルの受信状態数とみなす。
【0125】そして、それぞれの加入者局装置のショー
トデータチャネルの送信状態数からショートデータチャ
ネルの受信状態数を減算した値をそれぞれの加入者局装
置のショートデータチャネルの送受状態数とみなし、そ
れぞれの加入者局装置のロングデータチャネルの送信状
態数からロングデータチャネルの受信状態数を減算した
値をそれぞれの加入者局装置のロングデータチャネルの
送受状態数とみなすといった方法で、当該送受状態数の
算出を行い、算出した送受状態数を例えばメモリに上書
き(更新)して保存する(上記ステップS3)。このよ
うに、本例では、ショートデータチャネルとロングデー
タチャネルとのそれぞれについて、それぞれの加入者局
装置の送受状態数=(それぞれの加入者局装置の送信状
態数)−(それぞれの加入者局装置の受信状態数)とし
ている。
【0126】次に、基地局装置では、カウントアップさ
れていく群構成更新時間タイマ値が前記設定値(群構成
更新時間)を超えたことを判定したときには(ステップ
S4)、当該群構成更新時間タイマ値が当該設定値にな
るまでの間について算出したそれぞれの加入者局装置の
送受状態数をその値が大きいものから小さいものへ順に
並べ替える。ここで、本例では、まず、第1の優先順位
として、それぞれの加入者局装置のロングデータチャネ
ルの送受状態数をその値が大きいものから小さいものへ
並べ替え、次に、第2の優先順位として、ロングデータ
チャネルの送受状態数が同一である加入者局装置につい
てはそれぞれの加入者局装置のショートデータチャネル
の送受状態数をその値が大きいものから小さいものへ並
べ替える。
【0127】そして、まず、送受状態数が最大の加入者
局装置と最小の加入者局装置とを同一の1つの群に割り
当て、次に、これら2つの加入者局装置を除いた加入者
局装置の中で送受状態数が最大の加入者局装置と最小の
加入者局装置とを別の同一の1つの群に割り当てるとい
ったようにして、同様な群の割り当て処理を、全ての加
入者局装置に対していずれかの群が割り当てられるまで
行うことにより、今回の更新による新たな群構成を生成
する(ステップS5)。
【0128】ここで、このような加入者局装置に対する
群の割り当て処理に際して、割り当てる群が1周した場
合には、再びいずれかの群から割り当てることが行われ
る。具体的に、例えばn(nは複数)個の群が設けられ
ている場合には、一例として、群1、群2、…、群n、
群1、群2、…、群n、…といった順番で2つの加入者
局装置を組にしたものに対してそれぞれの群を割り当て
ていくことや、他の例として、群1、群2、…、群n、
群n、群(n−1)、…、群1、…といった順番で2つ
の加入者局装置を組にしたものに対してそれぞれの群を
割り当てていくことなどができる。なお、例えば基地局
装置に収容される加入者局装置の数が奇数である場合に
は、最後の割り当てでは1つの加入者局装置が残るた
め、最後の割り当てでは当該1つの加入者局装置に該当
する群を割り当てる。
【0129】そして、基地局装置では、新たな群構成の
内容を示す情報をBCCHにより収容するそれぞれの加
入者局装置に対して無線送信することにより当該情報を
それぞれの加入者局装置に通知し(ステップS6)、そ
の後、再び群構成更新時間タイマ値をゼロに設定して上
記した各加入者局装置の送受状態数の計算等や新たな群
構成の生成等の処理(上記ステップS2〜上記ステップ
S6)を繰り返して行う。
【0130】なお、上記処理において、加入者局装置の
送受状態数を大きい順に並べ替える際に(上記ステップ
S5)、2以上の加入者局装置の送受状態数が等しくな
った場合には、例えば任意の順序或いは予め設定された
規則に基づく順序でこれら2以上の加入者局装置を並べ
替える。ここで、予め設定された規則としては、例えば
優先して上位(送受状態数が大きい方)に並べる加入者
局装置の条件を定めた規則などを用いることができる。
【0131】次に、本例の群割り当て処理の具体例を示
す。本具体例では、2つの群A、Bが設けられていると
し、1つの基地局装置に8つの加入者局装置1〜8が収
容されているとする。また、それぞれの加入者局装置1
〜8を送受状態数の大きい順に並べ替えると、以下の
(1)〜(8)に示すようになるとする。
【0132】(1)加入者局装置3の送受状態数が1番
目に大きく、ロングデータチャネルの送受状態数が8で
あり、ショートデータチャネルの送受状態数が8であ
る。 (2)加入者局装置1の送受状態数が2番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が8であり、ショー
トデータチャネルの送受状態数が−7である。 (3)加入者局装置5の送受状態数が3番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が4であり、ショー
トデータチャネルの送受状態数が4である。 (4)加入者局装置2の送受状態数が4番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が4であり、ショー
トデータチャネルの送受状態数が2である。 (5)加入者局装置6の送受状態数が5番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が−4であり、ショ
ートデータチャネルの送受状態数が5である。 (6)加入者局装置4の送受状態数が6番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が−4であり、ショ
ートデータチャネルの送受状態数が−5である。 (7)加入者局装置7の送受状態数が7番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が−7であり、ショ
ートデータチャネルの送受状態数が8である。 (8)加入者局装置8の送受状態数が8番目に大きく、
ロングデータチャネルの送受状態数が−8であり、ショ
ートデータチャネルの送受状態数が−16である。
【0133】この場合、本例の群割り当て処理では、例
えば以下の(1)〜(5)に示されるような順序で、そ
れぞれの加入者局装置1〜8に2つの群A、Bを割り当
てる。 (1)加入者局装置3と加入者局装置8にA群を割り当
てる。 (2)加入者局装置1と加入者局装置7にB群を割り当
てる。 (3)加入者局装置5と加入者局装置4にB群を割り当
てる。 (4)加入者局装置2と加入者局装置6にA群を割り当
てる。 (5)これらの結果として、加入者局装置2、3、6、
8にA群が割り当てられ、加入者局装置1、4、5、7
にB群が割り当てられることが管理される。
【0134】このような群の割り当てを行うと、A群の
送受状態数の合計数はショートデータチャネルに関して
0(=4+8−4−8)となりロングデータチャネルに
関して−1(=2+8+5−16)となり、また、B群
の送受状態数の合計数はショートデータチャネルに関し
て1(=8−4+4−7)となりロングデータチャネル
に関して0(=−7−5+4+8)となる。このような
群の割り当てでは、各群A、Bの送受状態数をそれぞれ
最適値である0に近い値に調整することができ、これに
より、それぞれの群A、Bにおいて使用されないチャネ
ルの数(空きチャネル数)を少なくすることができるた
め、最適な群割り当てを実現してシステム全体のスルー
プットを最適な状態に保つことができる。
【0135】以上のように、本例の加入者無線アクセス
システムでは、基地局装置から複数の加入者局装置への
下り通信及び複数の加入者局装置から基地局装置への上
り通信を無線フレームを用いて時分割伝送により行う通
信方式を用いて無線通信を行うに際して、無線フレーム
自体に加入者局装置の群(グループ)の定義を持たせ
て、加入者局装置により基地局装置に対して送受信同時
にアクセスさせないようにした通信フレームを使用する
こととし、この場合に、基地局装置とそれぞれの加入者
局装置との一定時間当たりの通信状況の集計結果に基づ
いて、例えば群毎に片寄った通信状況となることを回避
するように、定期的に基地局装置が各加入者局装置に対
して群の移動を実行させることにより、それぞれの群で
発生する空きチャネルの確率を減少させて、システム全
体でのスループットを向上させることができる。これに
より、P−MPシステムにおいて最適な群構成を実現す
ることができる。
【0136】更に具体的には、本例の加入者無線アクセ
スシステムでは、例えば下りや上りのショートデータチ
ャネルを使用する加入者局装置が多い群や或いは下りや
上りのロングデータチャネルを使用する加入者局装置が
多い群などのように通信状況が片寄った群が構成された
場合に、基地局装置が群の割り当てを調整して加入者局
装置を群移動させて最適な群構成を実現することによ
り、それぞれの群で発生するショートデータチャネルや
ロングデータチャネルに関する空きチャネルの数を小さ
くして、システム全体のスループットを最適な状態に保
つことができる。
【0137】つまり、本例の加入者無線アクセスシステ
ムでは、基地局装置が複数の加入者局装置を群に分割
し、このような群を管理する無線フレームを用いて各群
の加入者局装置と無線通信するに際して、例えばショー
トデータチャネルの使用率が多い加入者局装置やロング
データチャネルの使用率が多い加入者局装置などが発生
して加入者局装置を群に分割する仕方によってショート
データチャネルの使用効率やロングデータチャネルの使
用効率に差が出るような場合に、加入者局装置を最適な
群に分割することにより、システム全体のスループット
を最適にすることが図られる。
【0138】なお、本例では、無線通信システムとして
加入者無線アクセスシステムが用いられており、基地局
装置として加入者無線アクセスシステムの基地局装置が
用いられており、通信局装置として加入者無線アクセス
システムの加入者局装置が用いられている。また、本例
では、基地局装置にはデータチャネル使用数検出手段の
機能と群割り当て手段の機能と群割り当て結果通知手段
の機能が備えられており、各加入者局装置(各通信局装
置)には群通信制御手段の機能が備えられている。
【0139】ここで、本発明に係る無線通信システムや
基地局装置や通信局装置などの構成としては、必ずしも
以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられて
もよい。一例として、形成される群の数としては種々な
数が用いられてもよく、また、群構成を有する通信フレ
ームに含まれるチャネルの数や各チャネルの長さ(時
間)などとしては任意であってもよい。なお、本発明
は、例えば本発明に係る処理を実行する方法や、このよ
うな方法を実現するためのプログラムなどとして提供す
ることも可能である。
【0140】また、本発明の適用分野としては、必ずし
も以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野
に適用することが可能なものである。一例として、本実
施例では通信局装置として加入者局装置を用いる加入者
無線アクセスシステムに本発明を適用した場合を示した
が、これに限られず、本発明は種々な無線通信システム
に適用することが可能なものである。
【0141】また、本発明に係る無線通信システムや基
地局装置や通信局装置などにおいて行われる各種の処理
としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハード
ウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Me
mory)に格納された制御プログラムを実行することによ
り制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当
該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウ
エア回路として構成されてもよい。また、本発明は上記
の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)デ
ィスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュー
タにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自
体)として把握することもでき、当該制御プログラムを
記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行
させることにより、本発明に係る処理を遂行させること
ができる。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無線
通信システムなどによると、基地局装置が複数の通信局
装置を収容し、基地局装置から通信局装置への下り通信
及び通信局装置から基地局装置への上り通信を無線で行
う構成において、基地局装置に収容される各通信局装置
に同一の時間帯に受信又は送信を行う複数の群の中のい
ずれかの群を割り当て、各群の下り通信と上り通信とで
通信時間帯を異ならせて、短いデータを送信するための
ショートデータチャネル及び長いデータを送信するため
のロングデータチャネルを含むフレームを用いて、基地
局装置と複数の通信局装置との下り通信及び上り通信の
それぞれを複数の群に関して時分割で行う場合に、前記
群の割り当てに際して、下りのショートデータチャネル
や上りのショートデータチャネルや下りのロングデータ
チャネルや上りのロングデータチャネルに関して、各通
信局装置によるデータチャネルの使用数に基づいて各群
によるデータチャネルの総使用数を調整するようにした
ため、良好な群の割り当てを実現して無線通信システム
のスループットを向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無線通信システムの一例である加入者無線ア
クセスシステムの構成例を示す図である。
【図2】 基地局装置の構成例を示す図である。
【図3】 加入者局装置の構成例を示す図である。
【図4】 2群構成を有した通信フレームの構成例を示
す図である。
【図5】 3群構成を有した通信フレームの構成例を示
す図である。
【図6】 4群構成を有した通信フレームの構成例を示
す図である。
【図7】 基地局装置により行われる群割り当ての動作
の一例を示すフローチャート図である。
【図8】 従来例に係る群構成を有しない通信フレーム
の一構成例を示す図である。
【符号の説明】
S・・ネットワーク管理サイト、 1・・端末装置、2
・・テルネット機能部、 C1〜C15・・回線、 R
1〜R4・・ルータ、3・・回線網、 4、5・・スイ
ッチ部、 11〜14・・基地局装置、21〜26・・
加入者局装置、A1a〜A4a、B1a〜B6a・・屋
外ユニット、A1b〜A4b、B1b〜B6b・・屋内
ユニット、K1〜K4、J1〜J6・・ケーブル、 T
1〜T6・・通信端末装置、31、41・・ネットワー
ク接続部、 32、42・・送信データ処理部、33、
43・・無線送信部、 34・・送受信混合部、35、
45・・無線受信部、 36、46・・受信データ処理
部、37、47・・制御部、 38、48・・アンテ
ナ、44・・送受信切り替えスイッチ、
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 博世 東京都中野区東中野三丁目14番20号 株式 会社日立国際電気内 Fターム(参考) 5K067 AA13 BB21 CC04 EE10 EE72 GG01 HH22 JJ21 JJ41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局装置が複数の通信局装置を収容
    し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局
    装置から基地局装置への上り通信を無線で行う無線通信
    システムにおいて、 基地局装置に収容される各通信局装置に同一の時間帯に
    受信又は送信を行う複数の群の中のいずれかの群を割り
    当て、各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異な
    らせて、短いデータを送信するためのショートデータチ
    ャネル及び長いデータを送信するためのロングデータチ
    ャネルを含むフレームを用いて、基地局装置と複数の通
    信局装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の
    群に関して時分割で行い、 前記群の割り当てに際して、下りのショートデータチャ
    ネル或いは上りのショートデータチャネル或いは下りの
    ロングデータチャネル或いは上りのロングデータチャネ
    ルの1以上に関して、各通信局装置によるデータチャネ
    ルの使用数に基づいて各群によるデータチャネルの総使
    用数を調整する、ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線通信システムにお
    いて、 基地局装置は、下り通信と上り通信との一方又は両方に
    関して各通信局装置によるショートデータチャネルの使
    用数とロングデータチャネルの使用数を検出するデータ
    チャネル使用数検出手段と、 データチャネル使用数検出手段の検出結果に基づいて、
    各群によるショートデータチャネルの総使用数とロング
    データチャネルの総使用数を調整して各通信局装置に群
    を割り当てる群割り当て手段と、 群割り当て手段の群割り当て結果に基づく情報を通信局
    装置に対して無線通信により通知する群割り当て結果通
    知手段と、を備え、 各通信局装置は、基地局装置から通知される情報に基づ
    いて自局装置に割り当てられた群として下り通信及び上
    り通信を行う群通信制御手段を備えた、 ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の無線通信
    システムにおいて、 各群の下り通信及び上り通信で発生する無通信時間を小
    さくするように各通信局装置に群を割り当てる、 ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 【請求項4】 基地局装置が複数の通信局装置を収容
    し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局
    装置から基地局装置への上り通信を無線で行い、基地局
    装置に収容される各通信局装置に同一の時間帯に受信又
    は送信を行う複数の群の中のいずれかの群を割り当て、
    各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせ
    て、短いデータを送信するためのショートデータチャネ
    ル及び長いデータを送信するためのロングデータチャネ
    ルを含むフレームを用いて、基地局装置と複数の通信局
    装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に
    関して時分割で行う無線通信システムで用いられる基地
    局装置であって、 下りのショートデータチャネル或いは上りのショートデ
    ータチャネル或いは下りのロングデータチャネル或いは
    上りのロングデータチャネルの1以上に関して、各通信
    局装置によるデータチャネルの使用数を検出するデータ
    チャネル使用数検出手段と、 データチャネル使用数検出手段の検出結果に基づいて各
    通信局装置に群を割り当てる群割り当て手段と、 群割り当て手段の群割り当て結果に基づく情報を通信局
    装置に対して無線通信により通知する群割り当て結果通
    知手段と、 を備えたことを特徴とする基地局装置。
  5. 【請求項5】 基地局装置が複数の通信局装置を収容
    し、基地局装置から通信局装置への下り通信及び通信局
    装置から基地局装置への上り通信を無線で行い、基地局
    装置に収容される各通信局装置に同一の時間帯に受信又
    は送信を行う複数の群の中のいずれかの群を割り当て、
    各群の下り通信と上り通信とで通信時間帯を異ならせ
    て、短いデータを送信するためのショートデータチャネ
    ル及び長いデータを送信するためのロングデータチャネ
    ルを含むフレームを用いて、基地局装置と複数の通信局
    装置との下り通信及び上り通信のそれぞれを複数の群に
    関して時分割で行い、前記群の割り当てに際して、下り
    のショートデータチャネル或いは上りのショートデータ
    チャネル或いは下りのロングデータチャネル或いは上り
    のロングデータチャネルの1以上に関して、各通信局装
    置によるデータチャネルの使用数に基づいて各群による
    データチャネルの総使用数を調整する無線通信システム
    で用いられる通信局装置であって、 基地局装置から通知される群割り当てに関する情報に基
    づいて自局装置に割り当てられた群として下り通信及び
    上り通信を行う群通信制御手段を備えた、 ことを特徴とする通信局装置。
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