JP4767932B2 - 入賞球数検査システム - Google Patents
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遊技球(B)が入賞可能な入賞口(41a〜48a)を開放または拡大する開放位置と該入賞口(41a〜48a)を閉鎖または縮小する閉鎖位置とに変位可能な一対の開閉部材(54,55)と、
前記開閉部材(54,55)に連繋接続されて前記入賞口(41a〜48a)への遊技球(B)の入賞により該開閉部材(54,55)を開閉駆動し、第1の通電状態では開閉部材(54,55)を前記開放位置に変位させて通電停止により当該開放位置で開閉部材(54,55)を停止保持する一方、第2の通電状態では開閉部材(54,55)を前記閉鎖位置に変位させて通電停止により当該閉鎖位置で開閉部材(54,55)を停止保持するキープソレノイド(60)と、
前記入賞口(41a〜48a)に入賞した遊技球(B)を検出する入賞球検出手段(77)とを備えた入賞装置(41〜48)が配設された遊技機(10)に適用される入賞球数検査システムであって、
前記遊技機(10)に設けられ、前記入賞装置(41〜48)の入賞球検出手段(77)から遊技球(B)の検出信号が入力される制御手段(CT)と、
前記遊技機(10)の外部に設けられ、前記制御手段(CT)に対して電気的に配線接続される試射試験手段(PC)とを備え、
前記制御手段(CT)には、前記入賞装置(41〜48)の入賞球検出手段(77)からの検出信号の入力に基づいて、前記キープソレノイド(60)を第1の通電状態とした後に通電停止する開放信号およびキープソレノイド(60)を第2の通電状態とした後に通電停止する閉鎖信号の何れかの信号と、入賞信号とを、前記試射試験手段(PC)に対して出力する信号出力手段(82)が設けられ、
前記試射試験手段(PC)には、
前記信号出力手段(82)から出力された開放信号、閉鎖信号および入賞信号が入力される信号入力手段(90)と、
前記信号入力手段(90)に対して開放信号が入力された場合には前記入賞装置(41〜48)を開放状態として記憶する一方、該信号入力手段(90)に対して閉鎖信号が入力された場合には入賞装置(41〜48)を閉鎖状態として記憶する記憶手段(92)と、
前記記憶手段(92)が入賞装置(41〜48)を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段(90)に対して入賞信号が入力された場合には、入賞装置(41〜48)の開放時における入賞として判定する一方、該記憶手段(92)が入賞装置(41〜48)を閉鎖状態として記憶している状態で信号入力手段(90)に対して入賞信号が入力された場合には、入賞装置(41〜48)の閉鎖時における入賞として判定する入賞球判定手段(94)とが設けられることを要旨とする。
前記信号出力手段(82)は、
前記開放信号、閉鎖信号および入賞信号の出力に併せて、入賞装置(41〜46)を特定する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)の信号入力手段(90)へ出力するよう設定されると共に、前記第1の入賞装置(41,43,45)に対する閉鎖信号および入賞装置特定信号を出力した後には、前記第2の入賞装置(42,44,46)に対する開放信号および入賞装置特定信号を信号入力手段(90)へ出力するよう設定され、
前記記憶手段(92)は、
前記第1の入賞装置(41,43,45)および第2の入賞装置(42,44,46)の開閉状態を個別に記憶し得るよう構成されて、前記信号入力手段(90)に対して開放信号が入力された場合には、該開放信号に併せて入力された入賞装置特定信号に対応する前記第1の入賞装置(41,43,45)または第2の入賞装置(42,44,46)を開放状態として記憶する一方、該信号入力手段(90)に対して閉鎖信号が入力された場合には、該閉鎖信号に併せて入力された入賞装置特定信号に対応する前記第1の入賞装置(41,43,45)または第2の入賞装置(42,44,46)を閉鎖状態として記憶するよう設定され、
前記入賞球判定手段(94)は、
前記記憶手段(92)が前記第1の入賞装置(41,43,45)を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段(90)に対して第1の入賞装置(41,43,45)を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、該第1の入賞装置(41,43,45)の開放時における入賞として判定する一方、該記憶手段(92)が第1の入賞装置(41,43,45)を閉鎖状態として記憶している状態で信号入力手段(90)に対して第1の入賞装置(41,43,45)を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、当該第1の入賞装置(41,43,45)の閉鎖時における入賞として判定するよう設定されると共に、
前記記憶手段(92)が前記第2の入賞装置(42,44,46)を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段(90)に対して第2の入賞装置(42,44,46)を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、該第2の入賞装置(42,44,46)の開放時における入賞として判定する一方、該記憶手段(92)が第2の入賞装置(42,44,46)を閉鎖状態として記憶している状態で信号入力手段(90)に対して第2の入賞装置(42,44,46)を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、当該第2の入賞装置(42,44,46)の閉鎖時における入賞として判定するよう設定されることを要旨とする。
前記信号出力手段(82)は、前記別の入賞装置(30)の入賞球検出手段(77)からの検出信号の入力に基づいて、入賞信号と該別の入賞装置(30)を特定する入賞装置特定信号とを前記試射試験手段(PC)の信号入力手段(90)に対して出力した後に、前記第1の入賞装置(41,43,45)に対する開放信号および入賞装置特定信号を出力するよう設定されることを要旨とする。
実施例に係るパチンコ機10は、図2に示すように、遊技店に設けられた「島」とも称される設置枠台(図示せず)に固定される外枠11と、該外枠11に対して着脱および開閉可能に枢支された中枠12と、該中枠12に着脱交換可能に取り付けられて所要の遊技領域20aが画成される遊技盤20と、中枠12の前面側に着脱および開閉可能に枢支され、遊技盤20を透視保護する前枠13とを備えている。前記前枠13には、下方位置にパチンコ球B(図7参照)を貯留可能な上球皿14が組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて該上球皿14が一体的に開閉するようになっている。また、前記中枠12の前側における前記前枠13の下方には、パチンコ球Bを貯留可能な下球皿16を形成した球皿部材15が着脱および開閉可能に組み付けられている。なお、前記中枠12における球皿部材15の右方位置には、操作ハンドル17が設けられており、該操作ハンドル17を操作することで、中枠12に配設された打球発射機構部(図示せず)の作動により上球皿14のパチンコ球Bが遊技盤20へ向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲させた案内レール21により遊技領域20aが画成されており、前記打球発射機構部の作動により発射されたパチンコ球Bが案内レール21を介して遊技領域20a内に飛入するよう構成されている。また、前記遊技盤20における遊技領域20a内には、複数の入賞装置30,41〜49が配設されており、遊技領域20a内を流下するパチンコ球Bが入賞装置30,41〜49に入賞することにより遊技が展開されるようになっている。
前記演出用入賞装置30は、図3に示すように、前方へ開口する入賞空間32が形成された本体31と、該本体31の入賞空間32内に動作可能に配設した演出部材33と、本体31の前側下部に設けられて入賞空間32内に開口する入賞口34a,34b,34cおよび排出口35,35とを備えている。また、前記本体31の上部位置には、前記入賞空間32に連通してパチンコ球Bが入賞可能な上部入賞口31aが設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球Bが上部入賞口31aを介して入賞空間32内に導入されるようになっている。前記演出部材33は、前記本体31に対して傾斜状態で自由回転可能に支持されており、入賞空間32内に導入されたパチンコ球Bが演出部材33上を流下する過程で、演出部材33がパチンコ球Bの自重により回転して、パチンコ球Bの流下方向を予測不能に変更するよう構成されている。また、前記本体31の前側下部には、中央に位置する中央入賞口34a、右端部に位置する右入賞口34bおよび左端部に位置する左入賞口34cの3つの入賞口が設けられており、隣り合う入賞口34a,34b(34a,34c)の間に前記排出口35,35が設けられている。すなわち、前記入賞空間32に導入されたパチンコ球Bは、演出部材33により流下方向を変更しつつ中央入賞口34aおよび左右の入賞口34b,34cの何れかに入賞するか、排出口35,35に通入するようになっている。
また、前記演出用入賞装置30の本体31には、前記上部入賞口31a、中央入賞口34aおよび左右の入賞口34b,34cの夫々に対応する位置に、パチンコ球Bを検出する入賞球検出センサ(入賞球検出手段)77が設けられており、上部入賞口31a、中央入賞口34aおよび左右の入賞口34b,34cに入賞したパチンコ球Bを個別に検出し得るようになっている。前記各入賞球検出センサ77は、前記主制御装置CTに電気的に配線接続されており、該入賞球検出センサ77がパチンコ球Bを検出した場合に、検出信号が主制御装置CTに出力されるようになっている。なお、入賞球検出センサ77としては、パチンコ球Bを1球ずつ検出可能なものあれば、光センサや磁気センサ、マイクロスイッチ等の従来公知のセンサを採用し得る。
図3に示すように、前記遊技盤20に配設された可変入賞装置41〜48は、前記演出用入賞装置30の下方に離間して配置された第1可変入賞装置(第1の入賞装置)41と、この第1可変入賞装置41の下方に離間して配置された第2可変入賞装置(第2の入賞装置)42と、演出用入賞装置30の右側上方位置に離間して配置された第3可変入賞装置(第1の入賞装置)43と、該第3可変入賞装置43の下方に離間して配設された第4可変入賞装置(第2の入賞装置)44と、演出用入賞装置30の左側上方位置に離間して配置された第5可変入賞装置(第1の入賞装置)45と、該第5可変入賞装置45の下方に離間して配設された第6可変入賞装置(第2の入賞装置)46と、第2可変入賞装置42の右側上方位置に離間して配置された第7可変入賞装置47と、第2可変入賞装置42の左側上方位置に離間して配置された第8可変入賞装置48とから構成されており、第4可変入賞装置44および第6可変入賞装置46の下方位置に、前記固定入賞装置49,49が夫々配設されている。すなわち、実施例に係るパチンコ機10では、遊技盤20の略中央位置に配設した大型入賞装置としての前記演出用入賞装置30の周りに、8個の可変入賞装置と2つの固定入賞装置49,49が設けられている。
前記左右一対の開閉部材54,55は、互いに左右対称な形状で上方に向かって徐々に薄肉となる所謂フラップ状に形成されて、下端部に前後に貫通する軸孔54a,55aが穿設されている。そして、前記飾り部材52における前面板部52aの左右に離間する位置に後方へ向けて延在するよう形成された支軸52b,52bを、各開閉部材54,55の軸孔54a,55aに挿通したもとで、飾り部材52を取付板50に組み付けることにより、飾り部材52に対して上端部(先端部)が相互に近接および離間する方向へ揺動し得るよう前記各開閉部材54,55が枢支される。また、前記各開閉部材54,55における軸孔54a,55aの近傍には、前記取付板50に開設した開口部(図示せず)を介して取付板50の裏側まで延在する突起部54b,55bが夫々形成されており、該突起部54b,55bに対して後述する揺動部材66が係合するようになっている(図8参照)。
前記装置本体58には、図4および図6に示すように、前後方向に動作するプランジャ61を往復駆動させるキープソレノイド60と、前記左右一対の開閉部材54,55とプランジャ61とに連繋され、該プランジャ61の往復動作に連動して開閉部材54,55を開閉作動させる揺動部材66とが配設されると共に、前記入賞口41a〜48aに入賞したパチンコ球Bを通出案内する案内路64が形成されている。ここで、前記案内路64は、前記開閉部材54,55の突起部54b,55bを挿通する前記取付板50の開口部を介して、前記入賞口41a〜48aに連通するよう構成されている。なお、実施例においては、図7に示す如く、キープソレノイド60は揺動部材66の上方に位置し、前記プランジャ61が該揺動部材66の上方を前後にスライドするよう構成される。
ここで、前記キープソレノイド60は、通電により移動したプランジャ61を永久磁石の磁気吸着力により保持することで、通電停止した状態(無通電)の状態でもプランジャ61の位置をそのまま保持し得るソレノイドであって、ラッチソレノイドや自己保持型ソレノイド等と称されることもある。実施例のキープソレノイド60は、プランジャ61の前端部に円盤状の係合板61aが設けられると共に、該係合板61aとコイルを内蔵したソレノイド本体60aとの間にバネ等からなる弾性部材62が介装されており、弾性部材62の弾性力によりプランジャ61(係合板61a)が前方に向けて付勢されるよう構成されている。そして、コイルに対して所定方向へ電流が流れるよう通電(第1の通電状態)して励磁することで、弾性部材62の弾性力に抗してプランジャ61(係合板61a)が後方移動し、図示しない永久磁石の吸着力により通電停止してもプランジャ61(係合板61a)が後方移動した状態で保持されるようになっている(図8(b)参照)。一方、コイルに対して前記第1の通電状態とは反対方向に電流が流れるよう通電(第2の通電状態)して励磁することで、永久磁石の吸着力に抗してプランジャ61(係合板61a)が前方移動し、通電停止後は弾性部材62の弾性力によりプランジャ61(係合板61a)が前方移動した状態で保持されるよう構成されている(図8(a)参照)。
前記揺動部材66は、図7〜図9に示すように、前端が上下の二股状に形成されて前記右側の開閉部材54の突起部54bが係合する第1アーム部68と、同様に前端が上下の二股状に形成されて前記左側の開閉部材55の突起部55bが係合する第2アーム部69と、両アーム部68,69の後部上側に設けられて前記キープソレノイド60のプランジャ61に連繋接続する前後の第1連繋部70および第2連繋部74とから構成される。ここで、前側に位置する前記第1連繋部70は、前記第2アーム部69に連結されて、該第1および第2アーム部68,69間の略中央位置まで延在するよう形成されている。すなわち、第1連繋部70は、前記第1アーム部68からは分断されている。一方、後側に位置する第2連繋部74は、前記第1および第2アーム部68,69の間に一連に形成されて、両アーム部68,69を連結している。
次に、前記演出用入賞装置30の中央入賞口34a、左右の入賞口34b,34c、第1〜第8可変入賞装置41〜48の入賞口41a〜48a、固定入賞装置49,49の入賞口49a,49aへのパチンコ球Bの入賞時における前記主制御装置CTにおける制御態様につき説明する。
前記演出用入賞装置30の中央入賞口34aに対応する入賞球検出センサ77からの検出信号が入力された場合には、前記信号出力手段82は、入賞信号と中央入賞口34aを特定する入賞装置特定信号とからなる4ビット信号を前記試射試験手段PCに対して出力(図10の欄A−1)した後に、第1可変入賞装置41に対する開放信号と第1可変入賞装置41を特定する入賞装置特定信号、第3可変入賞装置43に対する開放信号と第3可変入賞装置43を特定する入賞装置特定信号、第5可変入賞装置45に対する開放信号と第5可変入賞装置45を特定する入賞装置特定信号の3種類の4ビット信号を試射試験手段PCに出力するよう設定されている(図10の欄A−2〜A−4)。また、前記演出用入賞装置30の右入賞口34bに対応する入賞球検出センサ77からの検出信号が入力された場合には、前記信号出力手段82は、入賞信号と右入賞口34bを特定する入賞装置特定信号とからなる4ビット信号を試射試験手段PCに対して出力した後に、第3可変入賞装置43に対する開放信号と第3可変入賞装置43を特定する入賞装置特定信号とからなる4ビット信号を試射試験手段PCに出力するよう設定される(図10の欄B−1,B−2)。更に、前記演出用入賞装置30の左入賞口34cに対応する入賞球検出センサ77からの検出信号が入力された場合には、前記信号出力手段82は、入賞信号と左入賞口34cを特定する入賞装置特定信号とからなる4ビット信号を前記試射試験手段PCに対して出力した後に、第5可変入賞装置45に対する開放信号と第5可変入賞装置45を特定する入賞装置特定信号とからなる4ビット信号を試射試験手段PCに出力するよう設定される(図10の欄C−1,C−2)。
次に、相互に連動する第1可変入賞装置41と第2可変入賞装置42、第3可変入賞装置43と第4可変入賞装置44、第5可変入賞装置45と第6可変入賞装置46の夫々に対するパチンコ球Bの入賞に対する信号の出力制御形態につき説明する。なお実施例では、第1可変入賞装置41と第2可変入賞装置42、第3可変入賞装置43と第4可変入賞装置44、第5可変入賞装置45と第6可変入賞装置46の各組み合わせにおける信号の制御態様は同一に設定されており、以下の説明では、第1可変入賞装置41と第2可変入賞装置42の組み合わせに対する信号の出力制御形態についてのみ説明する。すなわち、第3および第5可変入賞装置43,45に対しては、パチンコ球Bの入賞に対して、第1可変入賞装置41と同様の信号出力制御がなされ、第4および第6可変入賞装置44,46に対しては、パチンコ球Bの入賞に対して、第2可変入賞装置42と同様の信号出力制御がなされるようになっている。
前記主制御装置CTの第1記憶手段80が前記第1可変入賞装置41を閉鎖状態として記憶している状態で第1可変入賞装置41に対応する入賞球検出センサ77から検出信号が入力された場合には、前記信号出力手段82は、入賞信号を伴った第1可変入賞装置41に対応する入賞装置特定信号を4ビット信号として前記試射試験手段PCへ出力(図11の欄D−1)した後に、開放信号を伴った当該第1可変入賞装置41に対応する入賞装置特定信号を4ビット信号として試射試験手段PCへ出力するよう設定される(図11の欄D−2)。すなわち、第1可変入賞装置41は、前述のように前記演出用入賞装置30の中央入賞口34aへパチンコ球Bが入賞した場合に加えて、当該第1可変入賞装置41の開閉部材54,55が閉鎖位置にある状態で入賞口41aにパチンコ球Bが入賞した場合に、開閉部材54,55が閉鎖位置から開放位置に変位して入賞口41aを開放するようになっている。なお、前記第3可変入賞装置43および第5可変入賞装置45の場合には、前述したように前記演出用入賞装置30の中央入賞口34aへパチンコ球Bが入賞した場合に加えて、該演出用入賞装置30における対応の左右の入賞口34b,34cに入賞した場合に、開閉部材54,55が閉鎖位置から開放位置に変位して入賞口43aまたは入賞口45aを開放し、更に第3可変入賞装置43および第5可変入賞装置45の入賞口43a,45aにパチンコ球が入賞した場合にも対応する入賞口43aまたは入賞口45aが開放するものである。
前記主制御装置CTの第1記憶手段80が第2可変入賞装置42を閉鎖状態として記憶している状態で第2可変入賞装置42に対応する入賞球検出センサ77から検出信号が入力された場合には、前記信号出力手段82は、入賞信号を伴った第2可変入賞装置42に対応する入賞装置特定信号を4ビット信号として前記試射試験手段PCへ出力(図11の欄E−1)した後に、開放信号を伴った当該第2可変入賞装置42に対応する入賞装置特定信号を4ビット信号として試射試験手段PCへ出力するよう設定される(図11の欄E−2)。すなわち、第2可変入賞装置42は、前述のように前記第1可変入賞装置41へパチンコ球Bが入賞した場合に加えて、当該第2可変入賞装置42の開閉部材54,55が閉鎖位置にある状態で入賞口42aに1個のパチンコ球Bが入賞した場合に、開閉部材54,55が閉鎖位置から開放位置に変位して入賞口42aを開放するよう構成される。
次に、前記第7可変入賞装置47と第8可変入賞装置48の入賞口47a,48aに対するパチンコ球Bの入賞に対する信号の出力制御形態につき説明する。なお、前記第7可変入賞装置47および第8可変入賞装置48の夫々は、同一の制御態様に設定されており、以下の説明では、第7可変入賞装置47の入賞口47aに係るパチンコ球Bの入賞に対する信号の出力制御形態についてのみ説明する。
次に、前記主制御装置CTの信号出力手段82から各種信号が入力された試射試験手段PCでの制御態様につき説明する。
入賞口34a〜34c,41a〜49aの入賞領域が拡縮しない前記演出用入賞装置30および固定入賞装置49のパチンコ球Bが入賞した場合につき説明する。演出用入賞装置30における中央入賞口34aおよび左右の入賞口34b,34cにパチンコ球Bが入賞したことにより、パチンコ球Bが入賞した演出用入賞装置30(入賞口34a〜34c)を特定した入賞装置特定信号を伴った入賞信号が前記主制御装置CTの信号出力手段82から信号入力手段90に入力されると、前記入賞球判定手段94は、信号入力手段90に入力された入賞装置特定信号に対応する演出用入賞装置30の入賞口34a〜34cにパチンコ球Bが入賞したものとして判定する(図10のA−1,B−1,C−1)。同様に、前記固定入賞装置49の入賞口49aにパチンコ球Bが入賞したことにより、固定入賞装置49(入賞口49a)を特定した入賞装置特定信号を伴った入賞信号が前記主制御装置CTの信号出力手段82から信号入力手段90に入力されると、前記入賞球判定手段94は、固定入賞装置49の入賞口49aにパチンコ球Bが入賞したものとして判定する。そして、この入賞球判定手段94の判定に従って、前記カウント手段96が演出用入賞装置30の中央入賞口34a、左右の入賞口34b,34c、固定入賞装置49の入賞口49a毎に入賞球数を個別にカウントする。すなわち、前記演出用入賞装置30の中央入賞口34aおよび左右の入賞口34b,34cや固定入賞装置49の入賞口49aにパチンコ球Bが入賞した場合には、各入賞口34a〜34c,49aに入賞したパチンコ球Bの数がそのまま入賞球数としてカウントされる。
次に、開閉部材54,55の開閉により入賞口41a〜48aの入賞領域が拡縮する第1〜第8可変入賞装置41〜48にパチンコ球Bが入賞した場合につき説明する。前記第2記憶手段92が第1〜第8可変入賞装置41〜48を開放状態として記憶している状態で、パチンコ球Bが入賞した入賞装置41〜48を特定した入賞装置特定信号を伴った入賞信号が前記主制御装置CTの信号出力手段82から信号入力手段90に入力されると、前記入賞球判定手段94は、該入賞装置特定信号に対応した第1〜第8可変入賞装置41〜48が開放している状態におけるパチンコ球Bの入賞として判定するよう設定されている(図11の欄D−3,D−4,E−3、図12の欄F−3,F−4)。また、前記第2記憶手段92が第1〜第8可変入賞装置41〜48を閉鎖状態として記憶している状態で、パチンコ球Bが入賞した入賞装置41〜48を特定した入賞装置特定信号を伴った入賞信号が前記主制御装置CTの信号出力手段82から信号入力手段90に入力されると、前記入賞球判定手段94は、該入賞装置特定信号に対応した第1〜第8可変入賞装置41〜48が閉鎖している状態におけるパチンコ球Bの入賞として判定するよう設定される(図11の欄D−1,E−1、図12の欄F−1)。そして、この入賞球判定手段94の判定に基づいて、前記第1〜第8可変入賞装置41〜48毎に開放時の入賞球数と閉鎖時の入賞球とを前記カウント手段96が個別にカウントするよう構成される。
更に、開閉部材54,55の開閉状態が連動して変化する第1可変入賞装置41と第2可変入賞装置42、第3可変入賞装置43と第4可変入賞装置44、第5可変入賞装置45と第6可変入賞装置46の各組み合わせにおいて、各可変入賞装置41〜46の開閉状態とパチンコ球Bの入賞との関係に基づいた入賞球判定につき詳細に説明する。なお、第1可変入賞装置41と第2可変入賞装置42、第3可変入賞装置43と第4可変入賞装置44、第5可変入賞装置45と第6可変入賞装置46の各組み合わせにおける入賞球判定は同一に設定されており、以下の説明では、第1可変入賞装置41と第2可変入賞装置42の組み合わせに係るパチンコ球Bの入賞に対する入賞球判定についてのみ説明する。
前記第2記憶手段92が前記第1可変入賞装置41を閉鎖状態として記憶している状態で前記信号入力手段90に対して第1可変入賞装置41を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、前記入賞球判定手段94は、該第1可変入賞装置41の閉鎖時における入賞として判定(図11の欄D−1)して、前記カウント手段96が第1可変入賞装置41の閉鎖状態での入賞球数をカウントする。前記信号入力手段90に対して第1可変入賞装置41を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された後には、前述したように、前記主制御装置CTの信号出力手段82から信号入力手段90に対して第1可変入賞装置41を特定する入賞装置特定信号を伴った開放信号が入力されるから、前記第2記憶手段92における第1可変入賞装置41の開閉状態の記憶が閉鎖状態から開放状態に書き換えられる(図11の欄D−2)。そして、前記第2記憶手段92が前記第1可変入賞装置41を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段90に対して第1可変入賞装置41を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、前記入賞球判定手段94は、該第1可変入賞装置41の開放時における入賞として判定して(図11の欄D−3,D−4)、前記カウント手段96が第1可変入賞装置41の開放状態での入賞球数をカウントする。
なお、本発明に係る入賞球検査システムとしては、実施例のものに限られるものではなく、種々の変更が可能である。
実施例では、可変入賞装置の開閉部材を開閉駆動するキープソレノイドとして、プランジャを弾性部材の弾性力により常に前方へ向けて付勢するよう構成されたものを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、通電によりプランジャを移動させる2つのコイルを独立して備え、一方のコイルに対して通電(第1の通電状態)して励磁することでプランジャが後方移動し、永久磁石の吸着力により通電停止してもプランジャが後方移動した状態で保持されると共に、他方のコイルに通電(第2の通電状態)して励磁することでプランジャが前方移動し、永久磁石の吸着力により通電停止してもプランジャが前方移動した状態で保持されるよう構成されたタイプのキープソレノイドも好適に採用し得る。
(A) 請求項1に係る入賞球検査システムに関して、前記制御手段(CT)は、前記信号出力手段(82)から開放信号が出力された場合には前記入賞装置(41〜48)を開放状態として記憶する一方、該信号出力手段(82)から閉鎖信号が出力された場合には入賞装置(41〜48)を閉鎖状態として記憶する記憶手段(80)を有し、
前記信号出力手段(82)は、
前記制御手段(CT)の記憶手段(80)が前記入賞装置(41〜48)を閉鎖状態として記憶している状態で前記入賞球検出手段(77)から検出信号が入力された場合には、前記試射試験手段(PC)に対して入賞信号を出力した後に開放信号を出力するよう設定されると共に、
前記制御手段(CT)の記憶手段(80)が前記入賞装置(41〜48)を開放状態として記憶している状態で前記入賞球検出手段(77)から検出信号が入力された場合には、該検出信号が入力される毎に前記試射試験手段(PC)に対して入賞信号を出力し、入賞信号の出力回数が予め定めた回数に達した後に閉鎖信号を出力するよう設定されることを要旨とする。
また、前記入賞装置が開放している状態では、前記信号出力手段から予め定めた回数だけ入賞信号が出力された後に閉鎖信号が出力されるから、入賞装置を開放させたまま複数個の遊技球を入賞させたとしても、試射試験手段において入賞装置の開閉状態に応じた正確な入賞球数を識別することが可能である。
前記信号出力手段(82)は、
前記制御手段(CT)の記憶手段(80)が前記第1の入賞装置(41,43,45)を閉鎖状態として記憶している状態で第1の入賞装置(41,43,45)に対応する入賞球検出手段(77)から検出信号が入力された場合には、入賞信号に併せて第1の入賞装置(41,43,45)に対応する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)へ出力した後に、開放信号に併せて当該第1の入賞装置(41,43,45)に対応する入賞装置特定信号を試射試験手段(PC)へ出力するよう設定され、
前記制御手段(CT)の記憶手段(80)が前記第1の入賞装置(41,43,45)を開放状態として記憶している状態で第1の入賞装置(41,43,45)に対応する入賞球検出手段(77)から検出信号が入力された場合には、該検出信号が入力される毎に入賞信号に併せて第1の入賞装置(41,43,45)に対応する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)へ出力し、入賞信号の出力回数が予め定めた回数に達した後に、閉鎖信号に併せて第1の入賞装置(41,43,45)に対応する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)へ出力して、更にその後に前記第2の入賞装置(42,44,46)に対する開放信号および入賞装置特定信号を信号入力手段(90)へ出力するよう設定され、
前記制御手段(CT)の記憶手段(80)が前記第2の入賞装置(42,44,46)を閉鎖状態として記憶している状態で第2の入賞装置(42,44,46)に対応する入賞球検出手段(77)から検出信号が入力された場合には、入賞信号に併せて第2の入賞装置(42,44,46)に対応する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)へ出力した後に、開放信号に併せて当該第2の入賞装置(42,44,46)に対応する入賞装置特定信号を試射試験手段(PC)へ出力するよう設定され、
前記制御手段(CT)の記憶手段(80)が前記第2の入賞装置(42,44,46)を開放状態として記憶している状態で第2の入賞装置(42,44,46)に対応する入賞球検出手段(77)から検出信号が入力された場合には、該検出信号が入力される毎に入賞信号に併せて第2の入賞装置(42,44,46)に対応する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)へ出力し、入賞信号の出力回数が予め定めた回数に達した後に、閉鎖信号に併せて第2の入賞装置(42,44,46)に対応する入賞装置特定信号を前記試射試験手段(PC)へ出力するよう設定されることを要旨とする。
また、前記第1の入賞装置や第2の入賞装置が開放している状態では、開放している入賞装置に対応する入賞信号が前記信号出力手段から予め定めた回数だけ出力された後に、当該開放している入賞装置に対応する閉鎖信号および入賞装置特定信号が出力されるから、第1の入賞装置や第2の入賞装置を開放させたまま複数個の遊技球を入賞させたとしても、試射試験手段において第1の入賞装置および第2の入賞装置の夫々の開閉状態に応じた正確な入賞球数を識別することが可能である。
30 演出用入賞装置(別の入賞装置)
34a 中央入賞口(別の入賞装置の入賞口)
34b 右入賞口(別の入賞装置の入賞口)
34c 左入賞口(別の入賞装置の入賞口)
41 第1可変入賞装置(入賞装置、第1の入賞装置)
42 第2可変入賞装置(入賞装置、第2の入賞装置)
43 第3可変入賞装置(入賞装置、第1の入賞装置)
44 第4可変入賞装置(入賞装置、第2の入賞装置)
45 第5可変入賞装置(入賞装置、第1の入賞装置)
46 第6可変入賞装置(入賞装置、第2の入賞装置)
47 第7可変入賞装置(入賞装置)
48 第8可変入賞装置(入賞装置)
41a〜48a 入賞口
54 開閉部材
55 開閉部材
60 キープソレノイド
77 入賞球検出センサ
82 信号出力手段
90 信号入力手段
92 第2記憶手段(試射試験手段の記憶手段)
94 入賞球判定手段
B パチンコ球(遊技球)
CT 主制御装置(制御手段)
PC 試射試験手段
Claims (3)
- 遊技球が入賞可能な入賞口を開放または拡大する開放位置と該入賞口を閉鎖または縮小する閉鎖位置とに変位可能な一対の開閉部材と、
前記開閉部材に連繋接続されて前記入賞口への遊技球の入賞により該開閉部材を開閉駆動し、第1の通電状態では開閉部材を前記開放位置に変位させて通電停止により当該開放位置で開閉部材を停止保持する一方、第2の通電状態では開閉部材を前記閉鎖位置に変位させて通電停止により当該閉鎖位置で開閉部材を停止保持するキープソレノイドと、
前記入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞球検出手段とを備えた入賞装置が配設された遊技機に適用される入賞球数検査システムであって、
前記遊技機に設けられ、前記入賞装置の入賞球検出手段から遊技球の検出信号が入力される制御手段と、
前記遊技機の外部に設けられ、前記制御手段に対して電気的に配線接続される試射試験手段とを備え、
前記制御手段には、前記入賞装置の入賞球検出手段からの検出信号の入力に基づいて、前記キープソレノイドを第1の通電状態とした後に通電停止する開放信号およびキープソレノイドを第2の通電状態とした後に通電停止する閉鎖信号の何れかの信号と、入賞信号とを、前記試射試験手段に対して出力する信号出力手段が設けられ、
前記試射試験手段には、
前記信号出力手段から出力された開放信号、閉鎖信号および入賞信号が入力される信号入力手段と、
前記信号入力手段に対して開放信号が入力された場合には前記入賞装置を開放状態として記憶する一方、該信号入力手段に対して閉鎖信号が入力された場合には入賞装置を閉鎖状態として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が入賞装置を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段に対して入賞信号が入力された場合には、入賞装置の開放時における入賞として判定する一方、該記憶手段が入賞装置を閉鎖状態として記憶している状態で信号入力手段に対して入賞信号が入力された場合には、入賞装置の閉鎖時における入賞として判定する入賞球判定手段とが設けられる
ことを特徴とする入賞球数検査システム。 - 前記遊技機は、前記入賞装置として、第1の入賞装置と、該第1の入賞装置が閉鎖した後に当該第1の入賞装置の閉鎖に連動して開放する第2の入賞装置とが設けられており、
前記信号出力手段は、
前記開放信号、閉鎖信号および入賞信号の出力に併せて、入賞装置を特定する入賞装置特定信号を前記試射試験手段の信号入力手段へ出力するよう設定されると共に、前記第1の入賞装置に対する閉鎖信号および入賞装置特定信号を出力した後には、前記第2の入賞装置に対する開放信号および入賞装置特定信号を信号入力手段へ出力するよう設定され、
前記記憶手段は、
前記第1の入賞装置および第2の入賞装置の開閉状態を個別に記憶し得るよう構成されて、前記信号入力手段に対して開放信号が入力された場合には、該開放信号に併せて入力された入賞装置特定信号に対応する前記第1の入賞装置または第2の入賞装置を開放状態として記憶する一方、該信号入力手段に対して閉鎖信号が入力された場合には、該閉鎖信号に併せて入力された入賞装置特定信号に対応する前記第1の入賞装置または第2の入賞装置を閉鎖状態として記憶するよう設定され、
前記入賞球判定手段は、
前記記憶手段が前記第1の入賞装置を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段に対して第1の入賞装置を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、該第1の入賞装置の開放時における入賞として判定する一方、該記憶手段が第1の入賞装置を閉鎖状態として記憶している状態で信号入力手段に対して第1の入賞装置を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、当該第1の入賞装置の閉鎖時における入賞として判定するよう設定されると共に、
前記記憶手段が前記第2の入賞装置を開放状態として記憶している状態で前記信号入力手段に対して第2の入賞装置を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、該第2の入賞装置の開放時における入賞として判定する一方、該記憶手段が第2の入賞装置を閉鎖状態として記憶している状態で信号入力手段に対して第2の入賞装置を特定する入賞装置特定信号を伴った入賞信号が入力された場合には、当該第2の入賞装置の閉鎖時における入賞として判定するよう設定される請求項1記載の入賞球数検査システム。 - 前記遊技機には、前記第1および第2の入賞装置とは別に、入賞口に対する遊技球の入賞領域を可変不能な別の入賞装置が設けられて、該別の入賞装置への遊技球の入賞に連動して第1の入賞装置が開放するよう構成され、
前記信号出力手段は、前記別の入賞装置の入賞球検出手段からの検出信号の入力に基づいて、入賞信号と該別の入賞装置を特定する入賞装置特定信号とを前記試射試験手段の信号入力手段に対して出力した後に、前記第1の入賞装置に対する開放信号および入賞装置特定信号を出力するよう設定される請求項2記載の入賞球数検査システム。
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