JP4767046B2 - 半導体製造装置 - Google Patents

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本発明は洗浄乾燥装置および洗浄乾燥方法に関し、特に、半導体素子基板を洗浄乾燥するための装置に関する。
半導体装置の製造においては、ウエットエッチング処理後やレジスト剥離処理後等に所定の洗浄処理工程および乾燥処理工程が必要である。
そこで、半導体装置製造工程の間で洗浄処理および乾燥処理するための装置が開発されている。例えば、特許文献1では洗浄液を半導体素子基板に供給することで基板表面に付着する異物等を取り除き、洗浄処理後には基板を回転し、且つ加熱させることで遠心力と加熱による洗浄液の蒸発によって基板を乾燥させる装置について開示されている。また、特許文献2では、洗浄処理終了後に基板を回転し、乾燥用ガスを吹き付けることで乾燥させる装置について開示されている。
特開平06−216104号公報 特開2000−97564号公報
しかしながら、半導体素子基板を洗浄乾燥装置にて処理すると、洗浄時、乾燥時、並びに装置からの基板取り出し時等に起きる半導体素子基板の帯電、及び静電容量の変化による電位の上昇等により、回路の破壊、特性劣化などの静電気による不良が生じ、歩留まりも低下してしまっていた。例えば、回転式洗浄乾燥装置の場合は処理の際に基板を回転させている。そのため、洗浄処理時の洗浄液と基板との摩擦、乾燥処理時のチャンバー内の空気と基板との摩擦、また基板を搭載したキャリアをチャンバーから取り出す際のキャリアとキャリア固定治具との摩擦等により、半導体素子基板の帯電、及び静電容量変化による電位の上昇等に伴い不良が生じていた。
また、従来の洗浄乾燥装置は、イオナイザーを有していても液体等の付着を考慮した構成とはなっていなかった。そのため、イオナイザー稼働中に液体等が飛散して付着してしまうと、イオナイザーによっては漏電してしまっていた。したがって、乾燥処理開始後、一定期間乾燥処理し、イオナイザーに液体が付着しなくなってから一定期間のみイオナイザーを稼働するように、イオナイザーの稼働期間を調整していた。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、半導体装置の製造工程で不良を生じさせない半導体製造装置を提供することを目的としている。特に、洗浄乾燥処理で被処理物(例えば、ガラス基板、半導体素子基板等)に影響を与えない洗浄乾燥装置を提供することを目的としている。
本発明の洗浄乾燥装置は、被処理物の洗浄乾燥処理を行う円柱状のチャンバーと、チャンバー内に回転可能に設けられたキャリア載置体と、キャリア載置体に設けられた被処理物を搭載する被処理物用キャリアの固定治具(以下、本明細書ではキャリア固定治具とする)と、チャンバー外にチャンバーに近接して設けられたイオナイザーと、チャンバーの外側側面に接し、且つイオナイザーを内包するように設けられたシースと、前記チャンバーの側面の、チャンバーとシースが接する部分に形成された開口部と、を有することを特徴とする装置である。
また、本発明の洗浄乾燥装置は、被処理物の洗浄乾燥処理を行う円柱状のチャンバーと、チャンバー内に一方向に回転可能に設けられたキャリア載置体と、キャリア載置体に設けられたキャリア固定治具と、チャンバー外にチャンバーに近接して設けられたイオナイザーと、チャンバーの上部の外側側面に接し、且つイオナイザーを内包するように設けられたシースと、前記チャンバーの側面の、チャンバーとシースが接する部分に形成された開口部と、を有し、イオナイザーが開口部に対してキャリア載置体の回転方向と反対の位置に設けられていることを特徴とする装置である。
本発明において、イオナイザーとは、イオンを発生し、静電気を除電することができるものであればよい。具体的には、コロナ放電式イオナイザー、軟X線イオナイザー等が挙げられる。
また、本発明において、チャンバー外部にチャンバーに近接して設けられるイオナイザーは1つでも2つ以上でもよい。ただし、設置可能な限り多数のイオナイザーを設けた方がより多くのイオンを発生させることができるので、除電能力は高まる。
また、本発明の洗浄乾燥装置は、チャンバー内に設けられた被処理物感知手段、またはチャンバー内及びチャンバー外部で且つチャンバーに近接して設けられた被処理物感知手段を有していてもよい。被処理物感知手段としては、チャンバー内に被処理物または被処理物用キャリアが存在していることを感知できるセンサー等を用いればよい。被処理物感知手段により、チャンバー内の被処理物の有無を認識できる。
また、上記被処理物感知手段のかわりに洗浄乾燥装置の扉に感知手段を設け、扉の開閉を認識させるようにしてもよい。例えば洗浄乾燥装置の扉にセンサーを設け、センサーで乾燥処理終了後の扉の開閉を感知し、被処理物の取り出し時を認識することができるようにすればよい。
また、本発明の洗浄乾燥装置は、チャンバー内に設けられた液体供給手段、またはチャンバー内及びチャンバー外部で且つチャンバーに近接して設けられた液体供給手段を1つまたは2つ以上有していてもよい。液体供給手段から供給する液体としては、洗浄液、純水、COを添加した純水等を用いればよい。
また、本発明の洗浄乾燥装置は、チャンバー内に設けられた気体供給手段、またはチャンバー内及びチャンバー外部で且つチャンバーに近接して設けられた気体供給手段を1つまたは2つ以上有していてもよい。気体供給手段から供給する気体としては窒素、乾燥空気等の不活性ガスを用いればよい。
さらに、本発明の洗浄乾燥装置は、気体供給手段より供給される気体をイオン化してチャンバー内に放出させてもよい。本発明における洗浄乾燥装置は、被処理物を回転による遠心力を用いて乾燥させるものであるが、気体供給手段より供給される気体やイオンを被処理物に吹き付け、乾燥させるためのパージガスとして補助的に用いても構わない。
さらに、本発明の構成は、イオナイザーを有する洗浄乾燥装置を用いた被処理物の洗浄乾燥方法において、乾燥処理終了後の一定期間内イオナイザーを稼働させることを特徴とする洗浄乾燥方法を提供する。
また、上記構成の発明において、乾燥処理終了後のイオナイザー稼働期間内に被処理物を取り出すことを特徴とする洗浄乾燥方法を提供する。
また、本発明の構成は、洗浄処理開始時から乾燥処理終了後の被処理物取り出し時までイオナイザーを稼働させることを特徴とする洗浄乾燥方法を提供する。
また、本発明の構成は、乾燥処理開始時から乾燥処理終了後の被処理物取り出し時までイオナイザーを稼働させることを特徴とする洗浄乾燥方法を提供する。
また、本発明の構成はチャンバー内に設けられた被処理物感知手段によってチャンバー内の被処理物の有無を感知し、被処理物感知手段によって被処理物の存在を感知している期間中、イオナイザーを稼働させることを特徴とする洗浄乾燥方法を提供する。
また、洗浄乾燥装置の扉に設けられた感知手段により乾燥処理終了後の扉の開閉を認識し、乾燥処理終了後に扉が開閉するまでイオナイザーを稼働させる洗浄乾燥方法を提供する。
上記洗浄乾燥方法を適用すれば、洗浄乾燥装置から被処理物を搭載した被処理物用キャリアを取り出す際にもイオナイザーを稼働させることができる。その結果、被処理物用キャリアとキャリア固定治具が摩擦することにより生じる静電気を除電し、且つ静電容量の変化による電位の上昇を抑制し、被処理物の静電気による特性劣化等を防ぐことができる。ただし、乾燥処理開始時から乾燥処理終了後の被処理物取り出し時までイオナイザーを稼働させる洗浄乾燥方法はイオナイザーへの水の付着による漏電等を考慮する必要がない。したがって、本発明の洗浄乾燥装置に限定されず、あらゆる洗浄乾燥装置に適用できる。
本発明では、イオナイザーによってイオンを発生し、発生させたイオンを開口部からチャンバー内に拡散することにより、チャンバー内の空気と被処理物の摩擦、接触等で生じた静電気等を中和し、且つ静電容量の変化による電位の上昇を抑制し、被処理物の静電気による特性劣化等を防ぐことができる。その際、被処理物の帯電を有効に防止するためには、生じた静電気(電荷)を中和するだけの十分なイオン数が必要となる。本発明では、イオナイザーがチャンバーに近接して設けられているため、イオンがチャンバー内に拡散されるまでの経路が短く、イオナイザーによって発生したイオンが途中で空気中のイオン等と中和してしまうのを抑えることができる。そのため除電能力が高く、効果的に被処理物の帯電を防止することができる。また、イオナイザーを円柱状チャンバーの外側に設けることによりチャンバーが大型化するのを抑制し、またチャンバー内の気流を乱すことなく除電することが可能となる。
また、本発明ではイオナイザーがシースに内包され覆われているため、イオナイザーに異物、液体等が付着するのを防止することができる。特にコロナ放電式イオナイザー等の電極を有するイオナイザーは、液体の付着により漏電してしまう恐れがあるため、本発明の液体等の付着を防止する構成は非常に効果的である。また、イオナイザーをチャンバーおよびシースが接する部分に形成された開口部に対して、キャリア載置体の回転方向と反対で、且つ開口部よりも上部の位置に設ける場合には、さらに液体の付着を防止することが可能となる。また、シースをキャリア載置体の回転軸より上側に設けることでシース内に液体が溜まることを防ぎ、シース内に設けられたイオナイザーに液体が付着するのを防止することができる。洗浄乾燥装置に本発明の構成を用いることで、イオナイザーが漏電するおそれが低くなり、洗浄処理中にもイオナイザーを稼働することができる。その結果、洗浄液と被処理物が接触することにより生じる静電気も除電することができる。以上より、被処理物の静電気を原因とする不良が低減し、半導体装置を歩留まり良く作製することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記述内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
(実施の形態1)
本発明は半導体装置の製造工程において、所定の洗浄乾燥処理を行うための洗浄乾燥装置に関するものである。以下、図1を用いて、洗浄乾燥装置の具体的な説明を行う。
図1(A)は、本発明の洗浄乾燥装置の正面図である。また、図1(B)は図1(A)に示した洗浄乾燥装置の切断線A−A’における紙面に対して奥行き方向の断面図であり、図1(C)は図1(B)の斜視図である。
本発明の洗浄乾燥装置は、チャンバー101と、キャリア載置体102a、キャリア載置体102bと、キャリア固定治具103a、キャリア固定治具103b、キャリア固定治具103c、キャリア固定治具103d、キャリア固定治具103e、キャリア固定治具103fと、イオナイザー104と、シース105とで構成されている。被処理物の洗浄乾燥処理を行うチャンバー101は円柱状となっている。また、チャンバー101内部にはキャリア載置体102a、キャリア載置体102bが備えられている。キャリア載置体102a、102bは、円柱状のチャンバー101の平面(円柱状のチャンバーの上面又は底面)を介して回転軸106と連結しており、さらに回転軸106を通じてモーター等の回転手段107に接続されている。そして、キャリア載置体102a、102bは、回転軸106を中心に回転するようになっている。なお、キャリア載置体102a、102bは、洗浄乾燥処理中は一方向に回転するのが好ましい。本実施の形態では、洗浄乾燥処理中のキャリア載置体102a、102bは、図1(A)に示す実線の矢印方向に、一方向に回転するものとする。
さらに、チャンバー101内に設けられたキャリア載置体102a、102bにはキャリア固定治具103a〜103fが設けられている。チャンバー101内のキャリア載置体102a、102bの回転に伴い、キャリア固定治具103a〜103fに保持された被処理物を搭載した被処理物用キャリアが回転し、遠心力によって乾燥される。キャリア固定治具103a〜103fとしては、被処理物を搭載した被処理物用キャリアがキャリア載置体102a、102bに保持される手段であればよい。本実施の形態では、キャリア載置体102a、102bに設けられた6つのキャリア固定治具103a〜103fにより被処理物を搭載した被処理物用キャリアを保持する。
また、キャリア固定治具103a〜103fは可動式でも良い。例えば、図1において、キャリア固定治具103a〜103dを可動式とし、洗浄乾燥処理終了後、キャリア固定治具103cが左方向に、キャリア固定治具103dが右方向に、キャリア固定治具103aとキャリア固定治具103bが上方向に可動するものとする。そして、キャリア固定治具103a〜103dを可動し、被処理物用キャリアをキャリア固定治具103e、103fのみで保持された状態とする。その結果、洗浄乾燥装置から被処理物用キャリアを取り出す際の被処理物を搭載した被処理物用キャリアとキャリア固定治具103a〜103dとの摩擦による基板の帯電、静電容量の変化による電位の上昇等を抑制することができる。本実施の形態では、キャリア載置体102a、102bに6つ設けられたキャリア固定治具103a〜103fのうち4つを可動式としているが、これに限らず4つ以下、または4つ以上を可動式としても良い。また、キャリア固定治具103a〜103fは被処理物を搭載した被処理物用キャリアがキャリア載置体102a、102bに固定できる手段であればよいので、キャリア固定治具を6つ以下、または6つ以上設ける構成としても良い。
さらに、チャンバー101外部にチャンバー101に近接してイオナイザー104が設けられている。イオナイザー104とチャンバー101との距離は、イオナイザー104によるチャンバー101内の除電能力が保たれる程度にイオンが拡散できる距離であればよい。ただし、イオナイザー104とチャンバー101との距離が大きくなるほどイオナイザー104で発生させたイオンが途中で空気中のイオン等により中和され、除電能力が低下する。したがって、イオナイザー104は、可能な限りチャンバー101に近接して設けた方がよい。本実施の形態では、イオナイザー104をチャンバー101に設けられた開口部108に対して、図1(A)中の矢印で示したキャリア載置体102a、102bの回転方向と反対の位置に4つ設けている。すなわち、キャリア載置体102a、102bの回転方向を右回り(図1(A)中の矢印の向き)とした場合、開口部108を中心に見て、開口部108よりも左側にイオナイザーを設ける構造としている。なお、イオナイザーの個数は4つ以下、または4つ以上設けても構わない。
さらに、チャンバー101の外側側面に一部が接し、且つイオナイザー104を内包するようにシース105が設けられている。本実施の形態では、シース105はチャンバー101の回転軸106より上部の、チャンバー101の外側側面に接するように設けられている。チャンバー101とシース105が接する部分には開口部108が形成され、シース105内のイオナイザー104で発生させたイオンは開口部108を通してチャンバー101内に拡散される。本発明でシース105とは鞘の意を表し、イオナイザー104を異物や液体等から保護するカバー的な役割を果たすものである。シースは、具体的にはガラス、金属、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンの絶縁性樹脂等で形成すればよい。
本実施の形態のように、イオナイザー104をシース105内に設けることで、洗浄乾燥処理中にイオナイザー104に異物や液体が付着することを防止することができる。その結果、イオナイザー104に異物や液体が付着することによる漏電、除電能力の低下等の恐れがなくなる。漏電の恐れがなくなることで、乾燥処理中のみならず洗浄処理中にもイオナイザー104を稼働することができ、被処理物の帯電を防止するのに非常に効果的である。
また、イオナイザー104およびシース105はチャンバー101の外側に設けられるため、チャンバーを大型化する必要が無い。さらにチャンバー内の気流を乱すこともないため、効率よく除電して被処理物の帯電を防止することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1とはイオナイザーとシースを設けた位置が異なる洗浄乾燥装置を、図2(A)、(B)を用いて説明する。
図2(A)は、図1(A)〜(C)で示したものよりさらに液体が付着しにくい位置にイオナイザー204を設けた。図1では除電効率を考慮し、よりイオンがチャンバー内に拡散されやすい位置にイオナイザー104を設けた構成を説明したが、図2では液体の付着を防ぎ、漏電を防止することを考慮した構成とした。具体的には、電極を有するイオナイザーの場合において、電極が開口部208に対してキャリア載置体の回転方向と反対の位置にくるようにイオナイザー204を設けた。
図2(B)は、シース205の一部が開口部208よりも下部に位置するように、シース205を設けた。この場合、イオナイザー204を液体が付着しないように開口部より208よりも上部に位置し、且つ開口部208に対してキャリア載置体の回転方向と反対の位置にくるように設けた。図2(B)のように、シース205の一部を開口部208よりも下部に位置するようにすることで、シース205内に液体が飛散した場合にも排液できるようにした。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1、2において、イオナイザーとして軟X線イオナイザーを用いた場合について、図3を用いて説明する。
軟X線イオナイザーを用いる場合、軟X線により周囲や作業者が被爆しないようにする必要がある。本実施の形態では、シース305とチャンバーの接する部分に形成された開口部308に、図3(A)〜(F)のように遮蔽板330、330a、330bを設ける構成とした。遮蔽板330としては軟X線を遮蔽することができるものであればよく、具体的にはポリ塩化ビニルやアルミニウム等で形成すればよい。
図3(A)には、実施の形態1のイオナイザーに、軟X線イオナイザーを適用した場合を示す。図3において、破線の矢印は軟X線イオナイザーの軟X線照射方向を示す。開口部308に遮蔽板330a、330bを段違いに設けることにより、軟X線イオナイザー304より発生したイオンは遮蔽板330a、330bに覆われていない部分の開口部308を通過してチャンバー内に拡散する。また、軟X線は遮蔽板330a、330bによって遮蔽することができる。
次に、図3(B)、(C)は、図3(A)と異なる角度で軟X線が照射されるように軟X線イオナイザー304を設けた場合を示す。図3(B)は、図3(A)と同様に開口部308に遮蔽板330a、遮蔽板330bを段違いに設けている。軟X線イオナイザー304より発生したイオンは遮蔽板330a、330bに覆われていない部分の開口部308を通過してチャンバー内に拡散し、軟X線は遮蔽板330a、330bによって遮蔽される。
図3(C)は、開口部308を完全に覆ってしまわないように遮蔽板330を設けている。軟X線イオナイザー304より発生したイオンは、遮蔽板330に覆われていない部分の開口部308を通過してチャンバー内に拡散し、軟X線は遮蔽板330によって遮蔽される。効率よく軟X線イオナイザーより発生したイオンをチャンバー内に拡散させるために、軟X線が漏洩しない限り、開口部308の面積は大きくした方がよい。
図3(D)〜(F)は、図2(A)のイオナイザーに軟X線イオナイザーを適用した場合を示す。なお、軟X線イオナイザー304と開口部308、並びに遮蔽板330、330a、330bの関係は、図3(A)〜(D)と同様である。
本実施の形態では開口部308に軟X線を遮蔽する遮蔽板330、330a、330bを設けた構成について説明した。なお、本発明はこれに限らず軟X線が周囲に漏洩せず、作業者に照射されない構造とすればよい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1乃至3の構成に加え、液体供給手段410、気体供給手段411、被処理物感知手段412を設けた構成について、図4(A)〜(C)、並びに図5を用いて説明する。
チャンバー101内またはチャンバー101に近接して、チャンバー101内に液体を供給する液体供給手段を設ける。本実施の形態では、チャンバー101の内壁の右上部にノズルを設け、液体供給手段410からノズルを通してチャンバー101内に液体を供給する構成とした。供給される液体としては、洗浄液、純水等を用いればよい。液体供給手段410から供給される液体を被処理物に吹き付けることで、被処理物表面に付着した異物等を洗浄、除去することができる。なお、液体供給手段410を設ける位置については特に限定されず、チャンバー101に液体が供給できるように設けられていればよい。
また、洗浄処理時に純水を用いる場合にはCOを添加して低抵抗化してもよい。純水を用いて洗浄処理を行う場合には純水が高抵抗であるため、被処理物と純水との摩擦による被処理物の帯電がより大きくなる恐れがある。したがって、洗浄処理中に本発明のイオナイザー104を稼働させ、且つ純水にCOを添加して低抵抗化した洗浄液を用いることで、より被処理物の帯電を防止することができる。
また、チャンバー101に液体を排出するための液体排出手段を設ける。液体排出手段はチャンバー101内の液体を外部に排出できる手段であればよい。本実施の形態では、チャンバー101の下部に排出手段413として排出口を設け、液体をチャンバー101外に排出する構成とした。なお、排出手段413を設ける位置については特に限定されず、液体がチャンバー101外に排出できるように設けられていればよい。
次に、チャンバー101内またはチャンバー101に近接して、チャンバー101内に気体を供給する気体供給手段を設ける。本実施の形態では、チャンバー101の内壁の左上部にノズルを設け、気体供給手段411からノズルを通してチャンバー101内に気体を供給する構成とした。供給される気体としては窒素、乾燥空気等を用いればよい。本発明における洗浄乾燥装置は回転による遠心力を用いて被処理物を乾燥させているが、気体供給手段411より供給される気体を被処理物に吹き付けることで、乾燥処理に補助的な役割を持たしてもよい。なお、気体供給手段411を設ける位置については特に限定されず、チャンバー101に気体が供給できるように設けられていればよい。
また、気体をシース105を通して供給するように気体供給手段を設けてもよい。気体供給手段より供給された気体が、イオナイザー104でイオン化されてチャンバー101内に放出されるため、より効果的に除電することができる。
また、チャンバー101内またはチャンバー101に近接して被処理物感知手段を設ける。本実施の形態では、チャンバー101の内壁の左中央部に被処理物感知手段412を設ける構成とした。被処理物感知手段412としては、チャンバー101内の被処理物の有無を感知できる手段であればよく、具体的には光センサーや重量センサー等が挙げられる。本実施の形態のように被処理物感知手段412を設けることで、チャンバー101内の被処理物の有無を感知することができる。したがって、被処理物感知手段412がチャンバー101内に被処理物が存在すると感知している期間中イオナイザー104を稼働させ、除電することができる。重量センサーはキャリア固定治具等に設ける事が出来る。本発明では、被処理物感知手段412により被処理物の有無を感知することで被処理物取り出し時までイオナイザー104を稼働させることができる。その結果、被処理物用キャリアとキャリア固定治具103a〜103fが摩擦することにより生じる静電気も除電することができる。なお、被処理物感知手段412を設ける位置については特に限定されず、チャンバー101内の被処理物の有無を感知できるように設けられていればよい。
また、被処理物感知手段412の代わりに、洗浄乾燥装置から被処理物を出し入れする扉520にセンサー521を設け、扉520の開閉にイオナイザー104の稼働を連動させる構成を図5に示す。この場合は、乾燥処理が終了してから扉520を開き、被処理物を搭載した被処理物用キャリアを取り出し、再び扉520を閉めるまでを認識する。したがって、扉520の開閉に連動させてイオナイザー104を稼働させることができる。その結果、被処理物取り出し時に被処理物用キャリアとキャリア固定治具103a〜103fが摩擦することにより生じる静電気を除電することができ、被処理物の帯電を防止することができる。
本実施の形態では、液体供給手段410、気体供給手段411、被処理物感知手段412の3つの手段全てを設けた構成について説明した。なお、本発明はこれに限らず、いずれか1つの手段または2つの手段を設ける構成としても構わない。また、本実施の形態では液体供給手段410、気体供給手段411、被処理物感知手段412を1つずつ設けた構成について説明したが、それぞれ複数設ける構成としても良い。
また、上記実施の形態1乃至4においては洗浄処理および乾燥処理を行う洗浄乾燥装置について説明した。なお、本発明は上記構成に限らず、洗浄処理のみ行う洗浄装置、乾燥処理のみ行う乾燥装置にも適用することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、被処理物としてガラス基板を洗浄乾燥処理した場合の被処理物の表面電位を測定した例について説明する。表1には、イオナイザーを乾燥処理終了時まで稼働させた場合と、イオナイザーを乾燥処理終了後一定期間稼働させ、イオナイザーの稼働期間内にガラス基板を搭載した被処理物用キャリアを取り出した場合のガラス基板の表面電位を測定し、比較した結果を示す。なお、本実施の形態では、上記実施の形態1乃至4で説明した洗浄乾燥装置とは異なり、イオナイザーがシースに内包されていない、イオナイザーを有する洗浄乾燥装置を用いた。すなわち、乾燥処理開始後、イオナイザーに液体が付着しなくなってから一定期間のみイオナイザーが稼働するように調整された洗浄乾燥装置を用いた。
Figure 0004767046
基板Aは、洗浄乾燥装置を用いた所定の洗浄乾燥処理において、イオナイザーを乾燥処理開始から乾燥処理終了まで稼働させ、処理終了後ガラス基板を搭載した被処理物用キャリアを装置から取り出した。一方、基板Bはイオナイザーを乾燥処理開始から乾燥処理終了後一定期間稼働させ、イオナイザーの稼働期間内にガラス基板を搭載した被処理物用キャリアを装置から取り出した。表1には、基板Aおよび基板Bを被処理物用キャリアに搭載し、洗浄乾燥装置にセットした時、乾燥終了時、洗浄乾燥装置から取り出した後に、それぞれの基板の表面電位を測定した結果を示す。
表1より、基板A、基板Bの装置セット時、乾燥処理終了時の基板の表面電位にはあまり差がないが、装置から取り出した後では基板Aのみ電位が急激に上昇していることがわかる。
ここで、電位と、面積と、距離の関係について以下に述べる。なお、Vを電位、Cを静電容量、Qを電荷、εを誘電率、εを真空の誘電率、Sを面積、dを距離とする。
Figure 0004767046
Figure 0004767046
上記数式(1)、(2)より、次式が成り立つ。
Figure 0004767046
上記数式(1)〜(3)より、ガラス基板の表面が有している電荷をQ、ガラス基板の実行的な面積をS、ガラス基板を搭載した被処理物用キャリアとキャリア固定治具との実行的な距離をdとすると、基板取り出し時にはdが大きくなるので、基板の電位Vも大きくなる。なお、電位が大きくなると、静電気放電が発生して半導体素子等が破壊される事故が起こる。
本発明は、イオナイザー稼働期間内に基板を取り出すことによって、被処理物(基板)を搭載した被処理物用キャリアとキャリア固定治具との摩擦による基板の帯電、静電容量の変化による電位の上昇等を抑制し、被処理物の特性劣化等を防止することができる。ゆえに、基板取り出し時のイオナイザーの稼働が非常に効果的であることがわかる。
本発明の洗浄乾燥装置について説明する図。 本発明の洗浄乾燥装置について説明する図。 軟X線イオナイザーについて説明する図。 本発明の洗浄乾燥装置について説明する図。 本発明の洗浄乾燥装置について説明する図。
符号の説明
101 チャンバー
102a キャリア載置体
102b キャリア載置体
103a キャリア固定治具
103b キャリア固定治具
103c キャリア固定治具
103d キャリア固定治具
103e キャリア固定治具
103f キャリア固定治具
104 イオナイザー
105 シース
106 回転軸
107 回転手段
108 開口部

Claims (5)

  1. 円柱状のチャンバーと、
    前記チャンバー内に回転可能に設けられたキャリア載置体と、
    前記キャリア載置体に設けられたキャリア固定治具と、
    前記チャンバーの外側側面に接し、前記キャリア載置体の回転方向と平行になるように配置された複数のシースと、
    前記シースの内部に設けられたイオナイザーと、
    前記シースと前記チャンバーとが接する部分に形成された開口部と、を有し、
    前記シースの一部は、前記開口部よりも下に位置し、
    前記イオナイザーは前記シースの内部において、前記開口部よりも上に位置し、かつ、前記開口部に対して前記キャリア載置体の回転方向と反対側に位置することを特徴とする半導体製造装置。
  2. 請求項1において、
    前記イオナイザーは、軟X線イオナイザーであり、
    前記開口部の一部に軟X線を遮蔽する遮蔽板が設けられていることを特徴とする半導体製造装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記キャリア固定治具は可動であることを特徴とする半導体製造装置。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか一項において、
    前記チャンバー内、若しくは前記チャンバーに近接して設けられた液体供給手段、気体供給手段、または被処理物感知手段を有することを特徴とする半導体製造装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一項において、
    前記シースは、ガラス、金属、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリテトラフルオロエチレンからなることを特徴とする半導体製造装置。
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