JP4766573B2 - ピストンポンプのシール不良検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車のアンチスキッドブレーキ制御(以下、ABS制御ともいう)装置等のブレーキ制御システムに用いられるピストンポンプのシール不良検出方法の技術分野に関し、特に、ピストンの往復動で作動液を吸込、吐出するピストンポンプのシール不良検出方法の技術分野に関するものである。
従来、自動車のブレーキ制御の1つとして、ABS制御が知られている。このABS制御は、制動時に車輪がロック傾向となったことを検出したとき、その車輪のブレーキ力を弱めてロック傾向を解消し、その後再びブレーキ力を大きくすることにより、車両の操縦を安定させると共に、制動距離を短くなるようにブレーキ制御を行うものである。
図5は、従来の一般的なABS制御を行う2系統のブレーキ制御システムの一例を模式的に示す図である。図中、1はブレーキ制御システム、2はブレーキペダル、3はブレーキ倍力装置、4はタンデム型のマスタシリンダ、5は第1系統のブレーキ液通路、5aは分岐通路、5a1は分岐通路5aの分岐通路、5bは分岐通路、5b1は分岐通路5bの分岐通路、5cは排出通路、5dは環流通路、6は第2系統のブレーキ液通路、6dは環流通路、7は分岐通路5aに接続された第1系統のホイールシリンダ、8は分岐通路5bに接続された第1統のホイールシリンダ、9は分岐通路5aに設けられた常開の電磁開閉弁からなる増圧弁、10は分岐通路5bに設けられた常開の電磁開閉弁からなる増圧弁、11は増圧弁9をバイパスしてホイールシリンダ7からマスタシリンダ4に向かうブレーキ液の流れのみを許容する逆止弁、12は増圧弁10をバイパスしてホイールシリンダ8からマスタシリンダ4に向かうブレーキ液の流れのみを許容する逆止弁、13は増圧弁9および逆止弁11よりホイールシリンダ7側の分岐通路5aに設けられた常閉の電磁開閉弁からなる減圧弁、14は増圧弁10および逆止弁12よりホイールシリンダ8側の分岐通路5bに設けられた常閉の電磁開閉弁からなる減圧弁、15は第1系統の排出通路5cおよび環流通路5dに接続された低圧アキュムレータ、16は第1系統の環流通路5dに設けられたポンプ、17はポンプ16の吸込ポート、18はポンプ16の吐出ポート、19はポンプ16のピストン、20はポンプ16のポンプ室、21はポンプ16の逆止弁からなる吸込弁、22はポンプ16の逆止弁からなる吐出弁、23は第2系統の環流通路6dに設けられたポンプ、24はポンプ23の吸込ポート、25はポンプ23の吐出ポート、26はポンプ23のピストン、27はポンプ23のポンプ室、28はポンプ23の逆止弁からなる吸込弁、29はポンプ23の逆止弁からなる吐出弁、30は偏心回転して両ピストン19,27を駆動するピストン駆動部材、31はピストン駆動部材30を回転するモ
ータ(M)である。
なお、第2系統については、第2系統のブレーキ液通路6の一部、環流通路6dの一部、およびポンプ23が図示されているだけであるが、この第2系統の構成は第1系統の構成とまったく同じである。
このように構成されているブレーキ制御システムにおいては、通常時には各増圧弁9,
10および各減圧弁13,14は図示状態にあり、マスタシリンダ4の図示しない第1液
圧室と第1系統の各ホイールシリンダ7,8とが連通し、マスタシリンダ4の図示しない
第2液圧室と第2系統の図示しない2つのホイールシリンダとが連通している。したがって、ブレーキペダル2の踏み込みでブレーキ倍力装置3が作動し、その出力でマスタシリンダ4が作動して第1および第2液圧室にそれぞれペダル踏力に応じたブレーキ液圧を発生する。第1液圧室のブレーキ液圧は第1系統のブレーキ液通路5、分岐通路5a,5b
、増圧弁9,10を通ってそれぞれ各ホイールシリンダ7,8に供給され、第1系統のブレ
ーキが作動する。同様にして、第2液圧室のブレーキ液圧は第2系統のホイールシリンダに供給され、第2系統のブレーキが作動する。
この制動中に、例えば第1系統のホイールシリンダ7によって制動される車輪32のロック傾向が検出されると、増圧弁9が閉じられかつ減圧弁13が開く。すると、ホイールシリンダ7内のブレーキ液が排出通路5cを介して低圧アキュムレータ15に排出されるので、ホイールシリンダ7のブレーキ液圧が低下する。これにより、ホイールシリンダ7が発生するブレーキ力が低下する。
ホイールシリンダ7のブレーキ力の低下により車輪32のロック傾向が解消すると、モータ31が駆動されてポンプ16が駆動されるとともに、増圧弁9が開き、減圧弁13が閉じる。すると、ポンプ16は環流通路5dを介して低圧アキュムレータ15のブレーキ液を吸い込んでブレーキ液通路5の方へ吐出する。ポンプ16から吐出されたブレーキ液は、再び分岐通路5aおよび増圧弁9を通ってホイールシリンダ7へ送給される。これにより、ホイールシリンダ7のブレーキ圧が増圧し、車輪32のブレーキ力が増大する。こうして、車輪32のロック傾向が解消するようにABS制御が行われる。
このようなブレーキ制御システムに用いられている第1および第2系統の各ポンプ16,23には、従来、ピストンポンプが用いられていることが多い。このピストンポンプと
して、ピストンを筒状のガイド部材とこのガイド部材を保持するハウジングとでガイドするとともに、吸込ポートから吸い込まれた作動液が漏出しないようにするため、ガイド部材よりハウジングの内側にシール部材を設けたピストンポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2003−529018号公報。
しかしながら、このようなブレーキ制御システムに用いられピストンポンプのシール部材がガイド部材の内側に設けられているため、ピストンポンプが完成されたとき、空圧あるいは油圧による完成品検査時に、ガイド部材がピストンとの間をシールしてしまい、エアーあるいは油が流出しない。このため、シール部材の欠品およびシール部材のシール不良を確実に検出することができない。しかも、シール部材を視認できないため、同様にシール部材の欠品およびシール部材のシール不良を簡単に検出することができない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、完成後にシール部材の欠品およびシール部材のシール不良を簡単にかつ確実に検出することができるピストンポンプのシール不良検出方法を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明のピストンポンプのシール不良検出方法は、吸込ポートおよび吐出ポートを有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられるとともにホイールシリンダから排出されたブレーキ液を前記吸込ポートから吸い込む吸込弁と、前記ハウジング内に設けられるとともに前記ブレーキ液を前記吐出ポートから前記ホイールシリンダの方へ吐出する吐出弁と、前記ハウジングに収容されて軸方向に往復動するピストンと、このピストンを駆動するピストン駆動部材と、前記ハウジングに支持されて前記ピストンのピストン駆動部材側端部を摺動可能にガイドする筒状のガイド部材と、前記ハウジング内に設けられるとともに前記ブレーキ液が前記ガイド部材の内外周の少なくとも一方を通して前記ピストン駆動部材側に漏出するのを阻止するシール部材とを少なくとも備えるピストンポンプのシール不良検出方法であって、所定圧のエアーを前記吸込ポートから前記ハウジング内に導入し、前記ハウジング内に導入されたエアーが前記ガイド部材のシール部材側端面に設けられた径方向溝および前記ガイド部材に設けられた軸方向溝を通して前記ガイド部材の前記シール部材側と反対側に流出するのを認識することで、前記シール部材の欠品あるいは前記シール部材のシール不良の発生を検出することを特徴としている。
このように構成された本発明のピストンポンプのシール不良検出方法によれば、完成されたピストンポンプにシール部材が欠品している場合、あるいはシール部材が装着されていたとしてもこのシール部材がシール不良である場合には、その吸込ポートから流体である所定圧のエアーを導入したとき、このエアーがガイド部材の径方向溝および軸方向溝を流れてシール部材側と反対側に流出する。そして、このエアーの流出を認識することで、シール部材の欠品あるいはシール部材のシール不良を確実にかつ簡単に検出することができる。
特に、本発明のピストンポンプのシール不良検出方法によれば、ガイド部材の溝を、ガイド部材のシール部材側端面に設けられた径方向溝とガイド部材に設けられた軸方向溝とで形成しているので、エアーはこれらの径方向溝および軸方向溝を流れて効果的に流出することができ、シール部材の欠品あるいはシール部材のシール不良をより一層確実に検出することができる。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明に係るピストンポンプのシール不良検出方法の実施の形態の一例が適用されるとともにブレーキ制御システムの実施の形態の一例に用いられるピストンポンプを示す断面図である。なお、図5に記載のブレーキ制御システム1に用いられている各ポンプ16,23はいずれも同じピストンポンプで構成されている。そこで、この例では、ピストンポンプを前述の図5に示すブレーキ制御システム1に用いられるものとして説明し、このブレーキ制御システム1と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、それらの詳細な説明は省略する。また、以下の説明では、第2系統のポンプ23に対応するピストンポンプについて説明し、説明の便宜上、このピストンポンプに符号23を付す。更に、以下の説明において、「右」および「左」は、それぞれ図面において「右」および「左」である。
図1に示すように、この例のピストンポンプ23はポンプハウジング33を有しており、このポンプハウジング33には、軸方向に貫通する段付き孔からなるポンプ孔34が穿設されている。このポンプ孔34には、ポンプシリンダ35とこのポンプシリンダ35に圧入により固定されたカバー36とが嵌合されている。そして、ポンプシリンダ35の環状の径方向突出部35aがポンプハウジング33の段部33aに当接されるとともに、ポンプハウジング33がかしめられてカバー36が固定されることで、ポンプシリンダ35とカバー36とがポンプハウジング33に軸方向に固定されている。
ポンプシリンダ35はシリンダ底部35bを有する有底円筒形に形成されており、このポンプシリンダ35にはピストン26が図1において左側のほぼ半分の長さにわたって収
容されている。その場合、このピストン26の一部がポンプシリンダ35に摺動可能に嵌合支持されている。そして、ピストン26の左側部分にリング状のシール部材37が嵌合されている。このシール部材37により、ピストン26の外周面とポンプシリンダ35の内周面との間でブレーキ液の漏出が防止されている。
また、ピストン26の左端部には有底筒状のリテーナ38が圧入により固定されており、このリテーナ38の内周側と外周側とは、図示しない連通孔あるいは連通溝により常時連通していて、ブレーキ液が流動可能になっている。リテーナ38の右端はピストン26の段部26aとの間にシール部材37を軸方向に挟持している。また、リテーナ38は、このリテーナ38とシリンダ底部35bとの間に縮設されたリターンスプリング39によって常時右方へ付勢されている。これにより、リターンスプリング39はピストン26を常時右方のポンプシリンダ35から抜け出る方向へ付勢している。
ポンプシリンダ35から右方へ突出しているピストン26の右側の端部は、樹脂から円筒状に形成されたガイド部材40によって摺動可能にガイドされている。図2に示すように、このガイド部材40は、軸方向に延びてピストン26を摺動可能にガイドするピストンガイド部40aと、このピストンガイド部40aの左端部に径方向に突出して一体に形成された環状のフランジ部40bとから断面L字状に形成されている。したがって、ガイド部材40の径方向の厚みは、フランジ部40bの形成部分を厚くし、またフランジ部40bの形成されない部分を薄くしている。そして、ピストン26のピストン駆動部材側端部26bがピストンガイド部40aのみで摺動可能にガイドされている。なお、ガイド部材40は樹脂に限定されることはなく、金属等の他の材料で形成することもできる。
ピストンガイド部40aの内周面には、3個の軸方向溝40dがピストンガイド部40aを軸方向に貫通しかつ周方向に等間隔を置いて設けられている。また、ガイド部材40のフランジ部40b側端面には、各軸方向溝40dにそれぞれ連通する3個の径方向溝40eが周方向に等間隔を置いて設けられている。
そして、図1に示すようにこのガイド部材40は、そのフランジ部40bがポンプハウジング33の段部からなるストッパ33bに左方から当接することでその軸方向の位置決めがされて、ポンプハウジング33に支持されている。ガイド部材40の軸方向の長さLは、ガイド部材40がポンプハウジング33に支持された状態で、ガイド部材40の右側のピストン駆動部材側端40cが、ピストン駆動部材30のピストン当接部が最大に左方のピストン26側に偏心したときのピストン駆動部材30と干渉しない位置でできるだけ長く設定することが好ましい。一例としては、図1に二点差線で示すように、ピストン26が最大に左方の吐出方向に移動したときのピストン26のピストン駆動部材側端26dの位置Pであり、最大にピストン側に偏心したピストン駆動部材30のピストン当接部に接する位置Pと同じ位置あるいは位置Pの近傍位置となるように設定することができる。もちろん、これに限定されることはない。このようにガイド部材40のピストンガイド部40aの軸方向の長さを設定することで、ピストンガイド部40aの軸方向の長さを効果的に長くでき、ピストン26はガイド部材40により安定してガイドされるようになる。
更に、ポンプ孔34には、本発明のシール部材であるシールリング41がガイド部材40の左側に隣接して配設されている。その場合、シールリング41の径方向の厚みはガイド部材40の環状のフランジ部40bの径方向の厚みと同じかまたはほぼ同じ大きさに形成されており、環状のフランジ部40bが形成されているガイド部材40の左端全面でシールリング41がバックアップされている。図3に示すように、このシールリング41は断面がX字状に形成されたXシールリングで構成されている。もちろん、シールリング41はXシールリングに限定されることはなく、例えばカップシール等の他のシール部材で構成することもできる。ピストン26がシールリング41を摺動可能に貫通しており、こ
のシールリング41により、ピストン26の外周面とポンプ孔34の内周面との間が液密にシールされている。
ピストン26には、その外周面に開口する径方向流通孔42とこの径方向流通孔42に連通しかつピストン26の左端に開口する軸方向流通孔43とが穿設されている。その場合、軸方向流通孔43の中心はピストン26の中心軸αに一致している。径方向流通孔42は、ピストン26の摺動にかかわらず常時吸込ポート24に連通している。また、軸方向流通孔43の左端開口部に、吸込弁28が設けられている。この吸込弁28は、ボール弁28aと、ピストン26の左端で軸方向流通孔43の開口端周縁に設けられてボール弁28aが着離座可能な弁座28bと、ボール弁28aを弁座28bに着座させる方向に常時付勢する弁ばね28cとから構成されている。
ポンプシリンダ35の右端部には、円筒状のフィルタ44がスナップ結合により取り付けられている。
ポンプシリンダ35のシリンダ底部35bには、ピストン26の中心軸αの位置に軸方向に貫通する貫通孔46が穿設されている。この貫通孔46の左端開口部に、吐出弁29が設けられている。この吐出弁29は、ボール弁29aと、シリンダ底部35bの左端で貫通孔46の開口端周縁に設けられてボール弁29aが着離座可能な弁座29bと、ボール弁29aを弁座29bに着座させる方向に常時付勢する弁ばね29cとから構成されている。ボール弁29aはカバー36の軸方向穴47に軸方向に移動可能に収容されているとともに、同じく弁ばね29cも軸方向穴47に収容されている。そして、軸方向穴47はカバーに形成された通路溝48を介して吐出ポート25に連通している。
ピストン26は前述のようにリターンスプリング39で右方に付勢されて、その右端が円板状のピストン駆動部材30に当接されている。その場合、ピストン26とピストン駆動部材30との当接点Qはピストン26の中心軸αからずれた位置に設定されている。すなわち、当接点Qとピストン駆動部材30の回転軸とを結ぶ直線βはピストン26の中心軸からオフセットされている。
このように構成されたピストンポンプ23において、完成品のピストンポンプ23にシールリング41が正規に装着されているか否かを、つまりシールリング41の欠品を直視により検査することができない。また、シールリング41が装着されても、シールリング41のシール不良が発生しているか否かを直視により検査することができない。
そこで、シールリング41の欠品およびシール不良を検査する必要がある。この例のピストンポンプのシール不良検出方法では、シールリング41の欠品およびシール不良を検査するにあたって、完成されたピストンポンプ23の吸込ポート24から流体である所定圧のエアーをポンプハウジング33のポンプ孔34内に導入する。シールリング41が正規に装着されている場合は、吸込ポート24から導入されたエアーはシールリング41により漏出が阻止されるので、ポンプ孔34内からピストン駆動部材30側に流出しない。エアーが流出しないことを手動等で認識することで、シールリング41の正規の装着が検出される。また、シールリング41が欠品している場合やシールリング41が装着されてもシール不良を生じている場合は、吸込ポート24から導入されたエアーは、ガイド部材40の径方向溝40eおよび軸方向溝40dを流れてポンプ孔34内からシールリング41側と反対側であるピストン駆動部材30側に流出するようになる。このエアーの流出を手動等で認識することで、シールリング41の欠品あるいはシールリング41のシール不良の発生が検出される。
次に、この例のピストンポンプ23の吸込、吐出動作を説明する。
図1に示す状態ではピストン26が右限位置にあり、この状態からモータ31によってピストン駆動部材30が矢印で示すように時計回りに偏心回転すると、ピストン26の左
方への押圧力が大きくなり、ピストン26がリターンスプリング39のばね力に抗して左方へ移動する。このため、ポンプ室27の圧力が高くなってボール弁29aが弁座29bから離座して吐出弁29が開く。これにより、ポンプ室27内のブレーキ液が、貫通孔46、開いた吐出弁29および通路溝48を介して吐出ポート25から吐出される。
次に、ピストン駆動部材30の偏心回転でピストン26の左方への押圧力が小さくなると、リターンスプリング39のばね力でピストン26が右方へ移動する。このため、ポンプ室27の圧力が低くなってボール弁29aが弁座29bに着座して吐出弁29が閉じるとともに、ボール弁28aが弁座28bから離座して吸込弁28が開く。これにより、低圧アキュムレータ15のブレーキ液が吸込ポート24から吸い込まれて、フィルタ44、径方向流通孔42、軸方向流通孔43、および開いた吸込弁28を介してポンプ室27内に流入する。このとき、シールリング41により、吸込ポート24からポンプ孔34内に吸い込まれたブレーキ液はガイド部材40の内外周の少なくとも一方を通ってポンプ孔34の右方のピストン駆動部材30側に漏出するのが阻止される。
ピストン駆動部材30の更なる偏心回転でピストン26の左方への押圧力が再び大きくなると、前述のようにピストン26が左方へ移動してブレーキ液が吐出ポート25から吐出される。こうして、ピストン26が左右方向に繰り返し往復動して吸込弁28および吐出弁29が選択的に開閉されることで、低圧アキュムレータ15のブレーキ液が吸込ポート24から吸い込まれて吐出ポート25から吐出される。
このように、この例のピストンポンプ1のシール不良検出方法によれば、完成されたピストンポンプ1にシールリング41が欠品している場合、あるいはシールリング41が装着されていたとしてもこのシールリング41がシール不良である場合には、その吸込ポート24から所定圧のエアーを導入したとき、エアーがガイド部材40の径方向溝40eおよび軸方向溝40dを通して流出するので、シールリング41の欠品あるいはシールリング41のシール不良を確実にかつ簡単に検出することができる。特に、シールリング41が設けられている側のガイド部材40の端面に径方向溝40eを軸方向溝40dに連通させて設けているので、このシールリング41の内周側および外周側のいずれのシール不良も確実に検出することができる。
また、ピストン26のピストン駆動部材側端部26bを摺動可能にガイドする円筒状のガイド部材40を、軸方向のピストンガイド部40aとこのピストンガイド部40aの一端部に形成された径方向のフランジ部40とにより断面L字状に形成しているので、ピストンガイド部40aでピストン26を摺動可能にガイドすることができるとともに、ガイド部材40におけるフランジ部40形成部分の端面全体でシールリング41をバックアップすることができる。これにより、ピストンガイド部40aの厚みを可級的に薄くすることができるので、ピストン26に偏荷重がかかっても、このピストン26の中心軸αに対する倒れを効果的に抑制でき、ガイド部材40の耐久性を向上できる。
また、ピストンガイド部40aの厚みを薄くしても、ガイド部材40によりシールリング41の全体をバックアップすることができ、ガイド部材40のバックアップ機能の低下を防止できる。
なお、前述の例では、シール部材40に設けられた軸方向溝40dおよび径方向溝40eは3個設けるものとしているが、これらの溝40d,溝40eは必ずしも3個に限定さ
れるものではなく、1個以上任意数設けることができる。また、これらの溝40d,溝4
0eを複数個設ける場合には周方向に不等間隔に設けてもよいが、これらの溝40d,溝
40eは周方向に等間隔に設けるのが好ましい。
更に、前述の例では各軸方向溝40dをガイド部材40の軸方向に設けるものとしてい
るが、図4(a)および(b)に示すように、各軸方向溝40dをガイド部材40の軸方向に対して斜めに傾斜させて直線状に設けることもできる。このように軸方向溝40dを傾斜させることで、エアーによりガイド部材40に作用する力が分散されて、ガイド部材40が開くのを防止できる。
また、ガイド部材40はピストン26の摺動と倒れとをサポートするが、軸方向溝40dをガイド部材40の軸方向に直線状に設けた場合、図4(e)に示すようにピストン26の倒れが生じたとき、ピストン26全体が軸方向溝40dに合致して嵌り込む可能性がある。このようにピストン26全体が軸方向溝40dに嵌り込むと、ピストン26の摺動と倒れとをサポートするガイド部材40のガイド機能が低下するおそれが考えられる。しかし、このように軸方向溝40dを傾斜させることで、ピストン26の倒れが生じても、ピストン26全体が軸方向溝40dに合致して嵌り込むことを防止できる。これにより、ピストン26の摺動と倒れとをサポートするガイド部材40のガイド機能を確実に発揮させることが可能となる。
更に、同様の変形例として、図4(c)に示すように、各軸方向溝40dをガイド部材40の軸方向に対して傾斜させてかつ一方向に湾曲させて設けることもできる。更に、図4(d)に示すように、各軸方向溝40dを湾曲させ、かつ各軸方向溝40dの開口部40d1,40d2を軸方向となるように設けることもできる。この場合には、各軸方向溝4
0dを流動するエアは各軸方向溝40d内に軸方向に流入しかつ各軸方向溝40d内から軸方向に流出するようになり、検査時のエアーの流れを良好にしてより確実にシールリング41の欠品を検知することができる。その場合、各軸方向溝40dの開口部40d1,40d2を軸方向としても、各軸方向溝40dの他の部分を湾曲させているので、ピストン
26全体が軸方向溝40に嵌り込むことはなく、同様にして前述のガイド部材40のガイド機能を確実に発揮させることができる。更に、軸方向溝40dはスクリュー溝に形成することもできる。
更に図2(c)に示すように、ガイド部材40をの外周面に、エアーの流れる同様の溝40fを設けることもできる。
更に、軸方向溝40d、径方向溝40e、および溝40fは、それぞれ単独で設けることができるし、これらの溝40d,40e,40fのいくつかを組み合わせて用いることもできる。ガイド部材40に径方向溝40eを単独で設けた場合には、シールリング41の外周側のシール不良により、このシールリング41の外周側を通過したエアーが径方向溝40eを通り、ピストン26の外周面とガイド部材40の内周面との間の微小隙間を通ってピストン駆動部材側に流出するようになる。これにより、シールリング41の外周側のシール不良も検出することが可能となる。
更に、ガイド部材40は断面L字状に限定されることはなく、従来と同様に断面矩形状に形成することもできる。このようにガイド部材40を断面矩形状に形成した場合にも、同様に軸方向溝40d,40e,40fを設けることができる。
更に、前述の例では、ピストンポンプ1を、ABS制御を行うブレーキ制御システムに適用して説明しているが、本発明はこれに限定されることはなく、他のABS制御、トラクションコントロールあるいは自動ブレーキ等の、少なくともピストンポンプ1を備えているブレーキ制御システムであれば、どのようなブレーキ制御システムにも適用することができる。
本発明に係るピストンポンプのシール不良検出方法は、自動車等の車両におけるABS制御、トラクションコントロールあるいは自動ブレーキ等のブレーキ制御システムに用いられるピストンポンプのシール不良検出方法であって、ピストンの往復動で作動液を吸込、吐出するピストンポンプのシール不良検出方法に好適に利用可能である。
本発明に係るピストンポンプのシール不良検出方法の実施の形態の一例が 適用されるとともにブレーキ制御システムの実施の形態の一例に用いられるピストンポンプを示す断面図である。 図1に示す例のピストンポンプに用いられるガイド部材を示し、(a)は正面図、(b)は(a)におけるIIB−IIB線に沿う断面図、(c)はガイド部材の変形例を示す(b)と同様の断面図である。 図1に示す例のピストンポンプに用いられるシールリングの断面図である。 ピストンのガイド部材の変形例を示し、(a)はガイド部材の一変形例の側面図、(b)は(a)におけるIVB方向から見た図、(c)はガイド部材の他の変形例を示す、(b)と同様の図、(d)はガイド部材の更に他の変形例を示す、(b)と同様の図、(e)はガイド部材の溝に嵌り込むことを説明する図である。 従来の一般的なABS制御を行う2系統のブレーキ制御システムの一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1…ブレーキ制御システム、23…ピストンポンプ、24…吸込ポート、25…吐出ポート、26…ピストン、27…ポンプ室、28…吸込弁、29…吐出弁、30…ピストン駆動部材、31…モータ(M)、33…ポンプハウジング、33b…ストッパ、34…ポンプ孔、35…ポンプシリンダ、36…カバー、40…ガイド部材、40a…ピストンガイド部、40b…フランジ部、40d…軸方向溝、40e…径方向溝、40f…ガイド部材外周面の溝、41…シールリング、42…径方向流通孔、43…軸方向流通孔、44…フィルタ、46…貫通孔

Claims (1)

  1. 吸込ポートおよび吐出ポートを有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられるとともにホイールシリンダから排出されたブレーキ液を前記吸込ポートから吸い込む吸込弁と、前記ハウジング内に設けられるとともに前記ブレーキ液を前記吐出ポートから前記ホイールシリンダの方へ吐出する吐出弁と、前記ハウジングに収容されて軸方向に往復動するピストンと、このピストンを駆動するピストン駆動部材と、前記ハウジングに支持されて前記ピストンのピストン駆動部材側端部を摺動可能にガイドする筒状のガイド部材と、前記ハウジング内に設けられるとともに前記ブレーキ液が前記ガイド部材の内外周の少なくとも一方を通して前記ピストン駆動部材側に漏出するのを阻止するシール部材とを少なくとも備えるピストンポンプのシール不良検出方法であって、
    所定圧のエアーを前記吸込ポートから前記ハウジング内に導入し、
    前記ハウジング内に導入されたエアーが前記ガイド部材のシール部材側端面に設けられた径方向溝および前記ガイド部材に設けられた軸方向溝を通して前記ガイド部材の前記シール部材側と反対側に流出するのを認識することで、前記シール部材の欠品あるいは前記シール部材のシール不良の発生を検出することを特徴とするピストンポンプのシール不良検出方法
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